説明

ベッド装置

【課題】この発明はフットライトによって床面を効率よく確実に照らすことができるベッド装置を提供することにある。
【解決手段】床面に設置されるベッド装置であって、
上面にマットレスが載置されるベッド本体1と、ベッド本体に下方に向かって開口して形成された取付け凹部16と、取付け凹部に設けられ点灯させることで床面を照らすフットライト17と、ベッド本体の側部に設けられフットライトを点灯させるスイッチとを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は利用者がマットレス上から降りるときに足元を照らすフットライトが設けられたベッド装置に関する。
【背景技術】
【0002】
利用者が暗い室内に設置されたベッド装置のマットレス上から降りる場合、足元を目視によって確認することができるようにするため、上記ベッド装置にフットライトを設けるようにしている。
【0003】
たとえば、特許文献1にはベッドフレームのサイドフレーム及びフットボードに凹部を形成し、その凹部にフットライトを設けるようにしている。上記凹部はベッドフレームの下面と側面とに開口して形成されている。それによって、上記フットライトからの光は上記凹部の開口から出射して周囲を照明するようになっている。
【特許文献1】特開平10−327984号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、暗い室内ではフットライトの点灯操作が困難な場合があるから、通常はフットライトを点灯させたままにしておくことが多い。フットライトを点灯させたままにしておくと、特許文献1に記載された構成では、フットライトが設けられた凹部がベッドフレームの下面だけでなく、側面にも開口しているため、側面から漏れた光が就寝中の利用者に到達し、睡眠の妨げになるということがあり、好ましくない。
【0005】
この発明は、フットライトの光が就寝中の利用者に到達し難いようにしたベッド装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、床面に設置されるベッド装置であって、
上面にマットレスが載置されるベッド本体と、
このベッド本体の側部に下方に向かって開口して形成された取付け凹部と、
この取付け凹部に設けられ点灯させることで上記床面を照らすフットライトと、
上記ベッド本体に設けられ上記フットライトを点灯させるスイッチと
を具備したことを特徴とするベッド装置にある。
【0007】
上記ベッド本体はフレームと、このフレームの上端に幅方向の一端部を外方に突出させて設けられる飾り桟を有し、
上記取付け凹部は上記飾り桟の上記フレームよりも外方に突出した幅方向一端部の下面に開口して形成されていることが好ましい。
【0008】
上記フレームの側部外面には外方に突出した凸部が形成されていて、この凸部に上記スイッチが設けられていることが好ましい。
【0009】
上記ベッド本体は上下駆動機構によって支持高さの調整可能であることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、フットライトが設けられる凹部を、ベッド本体に下方に向かって開口形成したから、フットライトの光は床面を効率よく照明し、ベッド装置で就寝した利用者に到達し難くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
図1と図2はベッド装置を示し、このベッド装置はベッド本体1を備えている。このベッド本体1は長手方向一端にヘッドボード2が設けられたベッドフレーム3を有する。このベッドフレーム3は平行に離間対向した帯板状の一対の側部材4(一方のみ図示)の長手方向一端に上記ヘッドボード2が設けられ、他端には同じく帯板状の端部材5が設けられている。
【0012】
上記側部材4と端部材5の上端面には、これらの厚さよりも幅寸法が大きい帯板状の飾り桟7が幅方向の一端部をベッドフレーム3の外側に突出させて設けられている。そして、上記構成のベッドフレーム3にはその枠内に図示しない床板が架設され、この床板上にマットレス8が載置されている。
【0013】
上記ベッドフレーム3は、図2に示すように四隅部にキャスタ10が設けられたベースフレーム11に上下駆動機構12によって高さ調整可能に設けられている。この上下調整機構12は、詳細は図示しないが、上記ベースフレーム11の長手方向の一端部と他端部にそれぞれ支軸13が設けられ、一対の支軸13にはそれぞれリンク機構14が設けられている。
【0014】
各リンク機構14は図示しない駆動源によって連動して伸縮駆動されるようになっていて、それによって上記ベッド本体1を図1に示す低位置から図2に示す高位置まで上昇させることができ、しかもその間の任意の高さで保持可能となっている。
【0015】
上記ベッド本体1の一側に設けられた飾り部材7の長手方向の両端部で、上記側部材4から外方に突出させた幅方向の一端部には、取付け凹部16が下面だけに開口して形成されている。一対の取付け凹部16には図3に示すようにLEDなどのフットライト17が設けられている。
【0016】
上記フットライト17は上記ベッドフレーム3の一方の側部材4の外面の長手方向の中途部に設けられたスイッチ18によって点滅させることができるようになっている。すなわち、上記側部材4の外面の長手方向の中途部には平面形状が台形状の凸部21が突出形成されていて、その凸部21の側面の中央部に上記スイッチ18が設けられている。
【0017】
上記飾り部材7には、上記凸部21の上面を覆う平面台形状の突出部22が設けられている。さらに、上記ベッドフレーム3の上記凸部21と対応する部分には取付け具23が設けられている。この取付け具23には矩形枠状の側柵24が着脱可能に取付けられている。
【0018】
このような構成のベッド装置によれば、利用者が就寝するときにはスイッチ18を操作してフットライト17を点灯させてから室内を暗くする。それによって、就寝中に利用者が起きる場合、ベッドフレーム3の一側の長手方向両端部に設けられた一対のフットライト17によって床面が照らされているから、利用者は足元の安全を確保しながらベッド装置のマットレス8上から降りることができる。
【0019】
上記フットライト17は飾り桟7の下面だけに開口した取付け凹部16内に設けられているため、フットライト17からの光は上記取付け凹部16から下方に向かって出射し、側方に漏れ出ることがない。そのため、マットレス8上で仰臥して就寝する利用者にフットライト17の光が届くことがほとんどないから、フットライト17の光が利用者の就寝を妨げることがない。
【0020】
上記フットライト17を点灯させるスイッチ18を側部材4に形成された凸部21に設けるようにした。そのため、利用者がベッド装置が設置された暗い室内に入ってスイッチ18を操作してフットライト17を点灯させる場合、上記凸部21を目当てにしてスイッチ18の位置を確認することができるから、暗い室内でのスイッチ18の操作、つまりフットライト17の点灯を比較的容易に行なうことが可能となる。
【0021】
上記ベッド本体1は上下駆動機構12によって高さ調整可能となっている。ベッド本体1を上昇させると、フットライト17による床面の照明範囲が拡大される。そのため、上昇したベッド本体1から利用者が降りる場合、照明範囲が拡大されていることで、足元の確認がし易くなるから、マットレス8上から降り易くなるということがある。
【0022】
しかも、上昇したベッド本体1の下面側に子供が入り込んだ場合、フットライト17の照明によってベッド本体1の下面側が確認できるから、不用意に上昇したベッド本体1を下降させるということも防止できる。
【0023】
上記一実施の形態ではベッド本体の一側の両端部にフットライトを設けるようにしたが、両側に設けるようにしてもよく、さらに両端部だけでなく、所定間隔で2つ以上設けるようにしてもよい。
【0024】
また、フットライトはベッド本体の側部に限られず、ヘッドボードや端部材の下端面に取付け凹部を形成し、そこに設けるようにしてもよく、要はフットライトの取付け位置は制限されるものでない。
【0025】
また、取付け凹部を側部材の上端に設けられる飾り部材に形成するようにしたが、側部材の下端面に形成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】この発明の一実施の形態を示すベッド本体が下降した状態の斜視図。
【図2】ベッド本体が上昇した状態の斜視図。
【図3】ベッド本体のフットライトが設けられた部分の断面図。
【符号の説明】
【0027】
1…ベッド本体、3…ベッドフレーム、4…側部材、5…飾り部材、12…上下駆動機構、16…取付け凹部、17…フットライト、18…スイッチ、21…凸部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面に設置されるベッド装置であって、
上面にマットレスが載置されるベッド本体と、
このベッド本体の側部に下方に向かって開口して形成された取付け凹部と、
この取付け凹部に設けられ点灯させることで上記床面を照らすフットライトと、
上記ベッド本体に設けられ上記フットライトを点灯させるスイッチと
を具備したことを特徴とするベッド装置。
【請求項2】
上記ベッド本体はフレームと、このフレームの上端に幅方向の一端部を外方に突出させて設けられる飾り桟を有し、
上記取付け凹部は上記飾り桟の上記フレームよりも外方に突出した幅方向一端部の下面に開口して形成されていることを特徴とする請求項1記載のベッド装置。
【請求項3】
上記フレームの側部外面には外方に突出した凸部が形成されていて、この凸部に上記スイッチが設けられていることを特徴とする請求項1記載のベッド装置。
【請求項4】
上記ベッド本体は上下駆動機構によって支持高さの調整可能であることを特徴とする請求項1記載のベッド装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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