ベランダ用間仕切り壁の取付構造、そのためのベランダ用間仕切り壁及び取付方法
【課題】搬入や取付の作業負担を軽減するとともに、意匠性に優れ、構造強度を確保したベランダ用間仕切り壁の取付構造等を提供する。
【解決手段】間仕切り壁1を下側ユニット7と上側ユニット12とから構成する。窓側縦材3、9はベランダの窓側壁面に対しガイドレール13によって支持され、手摺り側縦材2、8は、下側ユニット7の手摺り側縦材2がブラケット14によって手摺り支柱HPに固定されるとともに、室外側面に部材長手方向に沿って形成された連結用溝部2b、8bが下側ユニット7及び上側ユニット12間に亘って連続しており、部材長手方向に沿って手摺り側縦材に向けて突出して形成される連結用突部15aを連結用溝部2b、8bに挿入させて取り付けられる連結部材15を少なくとも下側ユニット7及び上側ユニット12の接続部に跨るように配設し、連結部材15の下端側をブラケット14に固定するとともに、その上端側をベランダ天井面BCに固定する。
【解決手段】間仕切り壁1を下側ユニット7と上側ユニット12とから構成する。窓側縦材3、9はベランダの窓側壁面に対しガイドレール13によって支持され、手摺り側縦材2、8は、下側ユニット7の手摺り側縦材2がブラケット14によって手摺り支柱HPに固定されるとともに、室外側面に部材長手方向に沿って形成された連結用溝部2b、8bが下側ユニット7及び上側ユニット12間に亘って連続しており、部材長手方向に沿って手摺り側縦材に向けて突出して形成される連結用突部15aを連結用溝部2b、8bに挿入させて取り付けられる連結部材15を少なくとも下側ユニット7及び上側ユニット12の接続部に跨るように配設し、連結部材15の下端側をブラケット14に固定するとともに、その上端側をベランダ天井面BCに固定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集合住宅の同一階を複数戸に跨って連続的に設けられるベランダを各戸毎に仕切るため、ベランダのほぼ床面から天井面にかけて設けられる間仕切り壁をベランダに取り付けるベランダ用間仕切り壁の取付構造、そのためのベランダ用間仕切り壁及び取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ベランダの間仕切り壁50として、図13に示されるように、両側部の縦材51、51と上下部の横材52、52とによって四周が枠組みされた枠組内部に、高さ方向の中間部に横桟53が配置されるとともにその上下にパネル54、54が配置されることにより、正面視略「日」の字状に形成されたものが知られている。かかる間仕切り壁50は、ベランダ床面より所定の隙間を空けた位置から、高さ約1800mm程度で設けられるものが一般的である。ところが、1800mm程度の高さでは、その上方のベランダ天井面までの間に広い空間Mが形成されるため、この空間Mを通じて、隣戸からの覗き見等のプライバシー上の問題や、侵入等の防犯上の問題などが懸念されていた。
【0003】
一方、下記特許文献1には、縦枠の窓側躯体への固定構造として、中空体からなる縦枠を窓側躯体にアンカーボルトで固着された断面L形のブラケットにビスで取り付けたものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−100895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のようなパーティション上部に形成される広い空間Mによるプライバシーや防犯といった問題を解決するためには、この上部空間Mまで延在して間仕切り壁を高く形成する対策が考えられる。例えば、両側部の縦材を前記空間まで延在させ、その上端部に更に横桟を配置し、この枠組内部にパネルを配置して、正面視略「目」の字状としたものなどである(この外観としては例えば図1を参照)。ところが、この場合には、間仕切り壁の構造強度を確保するなどの観点から、高さ方向に亘って一体的に形成する必要があった。このようにベランダのほぼ床面から天井面にかけて一体的な間仕切り壁とした場合には、間仕切り壁が大型化し、搬入や取付に手間がかかるという問題があった。
【0006】
一方、このような間仕切り壁の固定構造として、上記特許文献1記載の取付構造では、間仕切り壁の縦枠を窓側躯体に断面L形のブラケットにより固定しているため、このブラケットにより外観が悪化し、意匠性が損なわれる場合があった。
【0007】
また従来より、間仕切り壁をベランダ手摺り側に固定する取付構造としては、図14に示されるように、手摺り支柱60の窓側面60aに対し断面L形の固定金具61の一辺61aを固定し、他辺61bを窓側に突出させた状態で取り付けておき、この突出した他辺61bに対し間仕切り壁縦枠62の一方側面62aを固定し、その他方側面62bに目隠し用の平板63を固定するという構造が採られていた。しかしながら、かかる固定構造では、間仕切り壁は専らL形の固定金具61のみで支持され、前記目隠し用の平板63は強度上何ら貢献していないため、構造強度という点で問題があった。
【0008】
そこで本発明の主たる課題は、搬入や取付の作業負担を軽減するとともに、意匠性に優れ、構造強度を確保したベランダ用間仕切り壁の取付構造、そのためのベランダ用間仕切り壁及び取付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、ベランダのほぼ床面から天井面にかけて設けられるベランダ用間仕切り壁の取付構造であって、
前記間仕切り壁は、両側部の縦材と上下部の横材とによって四周が枠組みされた枠組内部にパネルが配置された下側ユニットと、この上段に取り付けられるとともに、両側部の縦材と上下部の横材とによって四周が枠組みされた枠組内部にパネルが配置された上側ユニットとから構成され、
前記下側ユニット及び上側ユニットのベランダ窓側において、窓側縦材はベランダの窓側壁面に対し縦方向配置で固設されたガイドレールによって支持され、
前記下側ユニット及び上側ユニットのベランダ手摺り側において、手摺り側縦材は、前記下側ユニットの手摺り側縦材がブラケットによって手摺り支柱に固定されるとともに、室外側面に部材長手方向に沿って形成された連結用溝部が前記下側ユニット及び上側ユニット間に亘って連続しており、部材長手方向に沿って手摺り側縦材に向けて突出して形成される連結用突部を前記連結用溝部に挿入させて取り付けられる連結部材を少なくとも前記下側ユニット及び上側ユニットの接続部に跨るように配設し、前記連結部材の下端側を前記ブラケットに固定するとともに、その上端側をベランダ天井面に固定したことを特徴とするベランダ用間仕切り壁の取付構造が提供される。
【0010】
上記請求項1記載の発明では、ベランダのほぼ床面から天井面にかけて設けられる間仕切り壁について、従来のように高さ方向に亘って一体構造としたものではなく、両側部の縦材と上下部の横材とによって四周が枠組みされた枠組内部にパネルが配置された下側ユニットと、この上段に取り付けられるとともに、両側部の縦材と上下部の横材とによって四周が枠組みされた枠組内部にパネルが配置された上側ユニットとから構成するようにしたものである。このように下側ユニットと上側ユニットとに分割した分割構造としてあるため、間仕切り壁の搬入及び取付の作業負担が軽減できるようになる。
【0011】
かかる間仕切り壁の取付けは、前記下側ユニット及び上側ユニットのベランダ窓側において、窓側縦材をベランダの窓側壁面に対し縦方向配置で固設されたガイドレールによって支持する。一方、前記下側ユニット及び上側ユニットのベランダ手摺り側において、前記下側ユニットの手摺り側縦材をブラケットによって手摺り支柱に固定する。また、手摺り側縦材は室外側面に部材長手方向に沿って形成された連結用溝部が前記下側ユニット及び上側ユニット間に亘って連続しており、部材長手方向に沿って手摺り側縦材に向けて突出して形成される連結用突部を前記連結用溝部に挿入させて取り付けられる連結部材を少なくとも前記下側ユニット及び上側ユニットの接続部に跨るように配設する。そして、前記連結部材の下端部を前記ブラケットに固定するとともに、その上端側をベランダ天井面に固定する。
【0012】
このように、間仕切り壁が下側ユニットと上側ユニットとに分割された分割構造であっても、窓側縦材は窓側壁面に対し縦方向配置で固設されたガイドレールによって支持され、手摺り側縦材は各ユニットの接続部に跨るように配設される連結部材によって前記ブラケット(このブラケットは手摺り支柱に固定されている。)及びベランダ天井面に固定されているため、下側ユニット及び上側ユニットが一体的にベランダ躯体に取り付けられるようになり、間仕切り壁の構造強度が確保されるようになる。
【0013】
請求項2に係る本発明として、前記ガイドレールは、前記下側ユニット及び上側ユニットの窓側縦材の高さ方向全長に亘って設けられるとともに、前記窓側縦材を嵌入する呑込み溝が形成され、この呑込み溝に前記窓側縦材を嵌入させた状態でこれらを貫通するボルトによって固定されている請求項1記載のベランダ用間仕切り壁の取付構造が提供される。
【0014】
上記請求項2記載の発明は、ベランダ窓側において窓側縦材を窓側壁面に支持するガイドレールの具体的な構造について規定したものである。このガイドレールは、間仕切り壁の構造強度や意匠性などの点から、下側ユニット及び上側ユニットの窓側縦材の高さ方向全長に亘って設けられることが好ましく、このガイドレールに窓側縦材を固定する構造としては、意匠性や窓側壁面との隙間を無くすなどの点から、ガイドレールに窓側縦材を嵌入する呑込み溝を形成し、この呑込み溝に窓側縦材を嵌入させた状態でこれらを貫通するボルトによって固定する構造とすることが好ましい。
【0015】
請求項3に係る本発明として、前記ブラケットは、手摺り支柱に固定される固定側ブラケットとこの固定側ブラケットに係合して取り付けられる係合側ブラケットとから構成され、
前記固定側ブラケットは、手摺り支柱を嵌入する呑込み溝が形成されるとともに、この呑込み溝の一方がわ側面から溝対向面側に延在して一方側固定片が備えられ、
前記係合側ブラケットは、前記固定側ブラケットの呑込み溝底面の溝対向面側に係合して取り付けられる係合部が備えられるとともに、この係合部の先端部から連続して前記呑込み溝の他方がわ側面の溝対向面側に延在するように他方側固定片が備えられ、
前記固定側ブラケットに係合側ブラケットを係合させ、前記一方側固定片と他方側固定片とによって形成される空間内に前記手摺り側縦材を嵌入させた状態でこれらを貫通するボルトによって前記手摺り側縦材を固定されている請求項1〜2いずれかに記載のベランダ用間仕切り壁の取付構造が提供される。
【0016】
上記請求項3記載の発明は、図14に示される従来の手摺り支柱への取付構造を改善したものであり、ブラケットを手摺り支柱に固定される固定側ブラケットとこの固定側ブラケットに係合して取り付けられる係合側ブラケットとから構成し、固定側ブラケットには、手摺り支柱を嵌入する呑込み溝を形成するとともに、この呑込み溝の一方がわ側面から溝対向面側に延在して一方側固定片を備え、係合側ブラケットには、前記固定側ブラケットの呑込み溝底面の溝対向面側に係合して取り付けられる係合部を備えるとともに、この係合部の先端部から連続して前記呑込み溝の他方がわ側面の溝対向面側に延在するように他方側固定片を備えるようにしてある。そして、かかるブラケットによる手摺り側縦材の固定構造としては、前記固定側ブラケットに係合側ブラケットを係合させ、前記一方側固定片と他方側固定片とによって形成される空間内に前記手摺り側縦材を嵌入させた状態でこれらを貫通するボルトによって前記手摺り側縦材が固定される構造としたものである。このため、固定側ブラケットはもちろんのこと、この固定側ブラケットに係合させてある係合側ブラケットも間仕切り壁の強度確保に貢献するため、間仕切り壁の構造強度をより高く維持することができる。
【0017】
請求項4に係る本発明として、請求項1〜3いずれかに記載のベランダ用間仕切り壁の取付構造のためのベランダ用間仕切り壁であって、
前記下側ユニットの上横材には、部材長手方向に沿って上側に突出する突部が設けられるとともに、前記上側ユニットの下横材には、部材長手方向に沿って前記上横材の突部を挿入する溝部が設けられ、
前記下側ユニット及び上側ユニットの手摺り側縦材の室外側面には、部材長手方向に沿って連結用溝部が形成されていることを特徴とするベランダ用間仕切り壁が提供される。
【0018】
上記請求項4記載の発明では、下側ユニットの上横材に部材長手方向に沿って上側に突出する突部を設けるとともに、前記上側ユニットの下横材に部材長手方向に沿って前記上横材の突部を挿入する溝部を形成することにより、下側ユニットの上段に上側ユニットを組み立てた状態で、前記突部に溝部が挿入され、間仕切り壁の構造強度が向上するとともに、意匠性に優れるようになる。
【0019】
請求項5に係る本発明として、請求項1〜3いずれかに記載のベランダ用間仕切り壁の取付構造のための取付方法であって、
前記ガイドレールをベランダの窓側壁面に対し縦方向配置で固設する第1ステップと、
前記下側ユニットの窓側縦材を前記ガイドレールに支持させるとともに、手摺り側縦材を前記ブラケットによって手摺り支柱に固定する第2ステップと、
前記上側ユニットを前記下側ユニットの上段に取り付けるとともに、窓側縦材を前記ガイドレールに支持させる第3ステップと、
前記連結部材を前記下側ユニット及び上側ユニットの接続部に跨って前記手摺り側縦材に取り付けるとともに、この連結部材の下端側を前記ブラケットに固定し、上端側をベランダ天井面に固定する第4ステップとからなることを特徴とするベランダ用間仕切り壁の取付方法が提供される。
【0020】
上記請求項5記載の発明は、ベランダ用間仕切り壁の取付構造のための取付方法について規定したものであり、下側ユニットを固定した後(第2ステップ)、上側ユニットを固定し(第3ステップ)、両者の手摺り側縦材を連結する連結部材を取り付ける(第4ステップ)ようにしたものである。これにより、搬入や取付の作業性が容易となる。
【発明の効果】
【0021】
以上詳説のとおり本発明によれば、搬入や取付の作業負担を軽減することができるとともに、意匠性に優れ、構造強度が確保できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係る間仕切り壁1の正面図である。
【図2】そのII−II線矢視図である。
【図3】下側ユニット7と上側ユニット12との接続要領を示す斜視図である。
【図4】(A)は手摺り側縦材2、8の要部拡大図、(B)はそのB−B線矢視図である。
【図5】(A)は手摺り側からの側面図、(B)は手摺り側縦材2、8の正面図である。
【図6】ブラケット14の取付状態を示す斜視図である。
【図7】固定側ブラケット16を示す(A)は上面図、(B)は正面図である。
【図8】係合側ブラケット17を示す(A)は上面図、(B)は正面図である。
【図9】他の形態に係る固定側ブラケット16を示す(A)は上面図、(B)は正面図である。
【図10】他の形態に係る係合側ブラケット17を示す(A)は上面図、(B)は正面図である。
【図11】連結部材15の上端部を示す斜視図である。
【図12】L形金具18を示す(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は下面図である。
【図13】従来の間仕切り壁50の正面図である。
【図14】従来の手摺り支柱への取付構造を示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
本発明に係る間仕切り壁1は、図1に示されるように、集合住宅の同一階を複数戸に跨って連続的に設けられ、ベランダ床面BF、ベランダ天井面BC及び窓側壁面BWによって囲まれ、室外側に手摺りHが立設されたベランダを各戸毎に仕切るためのものである。本間仕切り壁1では特に、上下のベランダ天井面BC及びベランダ床面BFとの間に人が通れる隙間の無い程度にベランダのほぼ床面から天井面にかけて設けられ、両側の縦材と上下部の横材とによって四周が枠組みされた枠組内部に二本の横桟とパネルとが配置され、正面視略「目」の字状に形成されている。
【0024】
具体的に、前記間仕切り壁1は、図1及び図2に示されるように、両側部の縦材2、3と上下部の横材4、5とによって四周が枠組みされた枠組内部に横桟6とパネルPa、Pbとが配置された下側ユニット7と、この上段に取り付けられるとともに、両側部の縦材8、9と上下部の横材10、11とによって四周が枠組みされた枠組内部にパネルPcが配置された上側ユニット12とから構成されている。即ち、正面視略「目」の字状に形成された二本の横桟の内、上段の横桟は上下に分割可能な分割横桟とされ、そのうち上側横桟は上側ユニット12の下横材11を構成し、下側横桟は下側ユニット7の上横材4を構成する。
【0025】
前記下側ユニット7及び上側ユニット12の縦材2、3、8、9はそれぞれ、押出し成型されたアルミ形材とされ、内方側には部材長手方向に沿って形成された内方側に開口溝を向けた断面略コ字状のパネル嵌合溝部を備えている(例えば図2に示されるパネル嵌合溝部2a、3a参照)。また、各ユニット7、12のベランダ手摺りH側に位置する手摺り側縦材2、8の室外側面にはそれぞれ、部材長手方向に沿って連続形成され、外方側に開口溝を向けた断面略コ字状の連結用溝部2b、8bを備えている(図2及び図11参照)。
【0026】
前記下側ユニット7及び上側ユニット12の上横材4、10及び下横材5、11は、同じく押出し成型されたアルミ形材とされ、部材長手方向に沿って形成された内方側に開口溝を向けた断面略コ字状のパネル嵌合溝部を備えている。また、その両端部にはそれぞれ組立用ビスポケットが設けられている。
【0027】
図3及び図4に示されるように、前記下側ユニット7の上横材4には、部材長手方向に沿って上側に突出する突部4aが設けられている。また、前記上側ユニット12の下横材11には、部材長手方向に沿って下側に開口溝を向け、前記下側ユニット7の上横材4に設けられた突部4aを挿入する溝部11aが設けられている。
【0028】
前記下側ユニット7の横桟6は、同じく押出し成型されたアルミ形材とされ、部材長手方向に沿って形成された上下側にそれぞれ開口溝を向けた断面略コ字状のパネル嵌合溝部を備えている。また、その両端部の断面内にはそれぞれ組立用ビスポケットが設けられている。
【0029】
前記下側ユニット7は、縦材2、3及び横材4、5によって四周が枠組みされるとともにその中間に横桟6が組み込まれ、この横桟6の上下にパネル嵌合溝が周方向に沿って連続形成され、このパネル嵌合溝にグレチャンPGが嵌合されるとともに、このグレチャンPGによって上パネルPa及び下パネルPbが嵌合支持され構成されている。
【0030】
また、前記上側ユニット12は、縦材8、9及び横材10、11によって四周が枠組みされ、前記パネル嵌合溝が周方向に沿って連続形成され、このパネル嵌合溝にグレチャンPGが嵌合されるとともに、このグレチャンPGによってパネルPcが嵌合支持され構成されている。なお、上側ユニット12の手摺り側縦材8は、図1に示される例では、上横材10よりも若干上側に突出して設けられている。
【0031】
なお、前記下側ユニット7及び上側ユニット12はそれぞれ、基本的には工場製作され現場に搬入される。
【0032】
前記下側ユニット7と上側ユニット12とは、図3及び図4に示されるように、下側ユニット7の上横材4に設けられた突部4aに、上側ユニットの下横材11に設けられた溝部11aを挿入させることによって接合される。これにより、前記上横材4及び下横材11が一体的な横桟として機能するようになる。前記上側ユニット12の溝部11aの両側面にはそれぞれ、内側に突出する位置決め用突出片11b、11bが備えられるとともに、下側ユニット7の上横材4の両側にはそれぞれ、上側に突出する位置決め用突出片4b、4bが備えられ、下横材11に上横材4を挿入した状態では、図4(B)に示されるように、位置決め用突出片11b、11bが上横材4の突部4aの側面に係合するとともに、位置決め用突出片4b、4bが下横材11の下端縁内側に係合する。
【0033】
また、下側ユニット7の上段に上側ユニット12が取り付けられた状態で、各ユニットのベランダ手摺りH側に位置する手摺り側縦材2、8及び各ユニットのベランダ窓側に位置する窓側縦材3、9がそれぞれ隙間無く設けられるようにするため、下側ユニット7の手摺り側縦材2及び窓側縦材3の上端を上横材4の突部4aの上端部まで形成するとともに、上側ユニット12の手摺り側縦材8及び窓側縦材9の下端を下横材11の高さ方向の中間位置まで形成する。
【0034】
上記間仕切り壁1は、下側ユニット7及び上側ユニット12のベランダ窓側において、窓側縦材3、9がベランダの窓側壁面BWに対し縦方向配置で固設されたガイドレール13によって支持されている。また、下側ユニット7及び上側ユニット12のベランダ手摺り側において、手摺り側縦材2、8は、下側ユニット7の手摺り側縦材2がブラケット14によって手摺り支柱HPに固定されるとともに、手摺り側縦材2、8が少なくとも下側ユニット7及び上側ユニット12の接続部に跨るように配設される連結部材15によって前記ブラケット14及びベランダ天井面BCに固定されている。
【0035】
前記ガイドレール13は、下側ユニット7及び上側ユニット12の窓側縦材3、9の高さ方向全長に亘って設けられるとともに、窓側縦材3、9を嵌入する呑込み溝13aが形成され断面略コ字状に形成されるものである。このガイドレール13は、窓側壁面BWに所定の間隔で設けられたアンカーボルト13cに対し、呑込み溝13a底面に形成される開孔13dを挿入してナット13eによって固定されている。前記ガイドレール13は、前記呑込み溝13aに窓側縦材3、9を嵌入させた状態で、これらガイドレール13及び窓側縦材3、9を貫通するボルト・ナット13b、13b…によって複数箇所で固定される構造としてある。前記ガイドレール13は、窓側縦材3、9の高さ方向全長に亘って設けられるため、窓側縦材3、9の接続部が補強されるとともに、窓側縦材3、9と窓側壁面BWとの間の隙間を閉塞するとともに、窓側縦材3、9の接続部を隠匿して意匠性に優れるようになる。
【0036】
一方、前記下側ユニット7の手摺り側縦材2を手摺り支柱HPに固定するブラケット14は、図1に示されるように、手摺り支柱HPの上部及び下部の2箇所以上で固定されることが好ましい。図1に示される例では、上部ブラケット14Aと下部ブラケット14Bの2箇所で固定されている。
【0037】
前記ブラケット14は、図2及び図5〜図10に示されるように、手摺り支柱HPに固定される固定側ブラケット16と、この固定側ブラケット16に係合して取り付けられる係合側ブラケット17とから構成されている。
【0038】
前記固定側ブラケット16は、図7(A)に示されるように、手摺り支柱HPを嵌入する呑込み溝16aが形成されるとともに、この呑込み溝16aの一方がわ側面から溝対向面側に延在して一方側固定片16bが備えられている。また、前記呑込み溝16a底面の溝対向面側には、前記一方側固定片16bの基端部から第1係合片16cが突設されるとともに、前記呑込み溝16aの他方がわ側面から溝対向面側に延在させその先端部を屈折させた第2係合片16dが設けられている。また、前記固定側ブラケット16の呑込み溝16a両側面には、手摺り支柱HPに取付ビス14b…によって固定するためのビス孔16f、16f…が形成されている。さらに、前記固定側ブラケット16及び係合側ブラケット17にはそれぞれ、前記ボルト・ナット14aを貫通させるための開孔16e、17eが形成されている。
【0039】
前記係合側ブラケット17は、前記固定側ブラケット16の第1係合片16c及び第2係合片16dにそれぞれ係合する第1係合片17b及び第2係合片17cが備えられた係合部17aと、この係合部17aの先端部から連続して前記呑込み溝16aの他方がわ側面の溝対向面側に延在して設けられる他方側固定片17dとによって略L字形に形成されている。
【0040】
前記ブラケット14は、前記固定側ブラケット16を手摺り支柱HPに固定した後、この固定側ブラケット16の係合片16c、16dと係合側ブラケット17の係合片17b、17cとをそれぞれ係合させた状態で、固定側ブラケット16の上方側から係合側ブラケット17を下方にスライドさせるようにして組み立てる。
【0041】
前記一方側固定片16bと他方側固定片17dとで挟まれた空間N内には、前記下側ユニット7の手摺り側縦材2が嵌入される。この手摺り側縦材2は、前記空間N内に嵌入させた状態で、これらを貫通するボルト・ナット14aによって手摺りHに固定されている。
【0042】
なお、図1に示される例では前記ブラケット14は手摺り上部及び下部の2箇所に設けられているが、手摺り支柱HPの上部から下部に亘って連続形成されるようにしてもよい。これにより、間仕切り壁1の取付強度が増すとともに、間仕切り壁1と手摺りHとの隙間を閉塞することができるようになる。
【0043】
前記固定側ブラケット16及び係合側ブラケット17の一方側固定片16b及び他方側固定片17dにはそれぞれ、図9及び図10に示されるように、後段で詳述する連結部材15を固定するためのビス孔16g、17fを設けることができる。
【0044】
前記連結部材15は、押出し成型されたアルミ形材とされ、部材長手方向に沿って手摺り側縦材2、8に向けて突出して形成される連結用突部15aを備えている。前記連結部材15は、前記連結用突部15aを前記手摺り側縦材2、8の室外側面に部材長手方向に沿うとともに下側ユニット7及び上側ユニット12間に亘って連続形成された連結用溝部2b、8b(図2及び図11参照)に挿入させて、少なくとも下側ユニット7及び上側ユニット12の接続部に跨るように配設される。これにより、各ユニットの手摺り側縦材2、8が連結されるようになる。
【0045】
この連結部材15の上端部には、図4、図5及び図11に示されるように、L形金具18が一辺を上側に突出させた状態でボルト・ナット18aによって固定されている。この突出したL形金具18の一辺は、ベランダ天井面にBCに予め設置されたアンカーボルト18bに固定される。他方、連結部材15の下端部は、図5及び図6に示されるように、前記ブラケット14の空間N内に挿入されるとともに、ブラケット14の両側からビス15b、15bによって固定されている。なお、図1に示される例では、連結部材15の下端側が上部ブラケット14Aに固定されているが、連結部材15の下端側は下側ユニット7及び上側ユニット12の接続部より下部側に固定されていればよく、下部ブラケット14Bに固定してもよい。
【0046】
前記L形金具18は、図12に示されるように、各辺にそれぞれ連結部材15への固定用のボルト18aを挿通するための開孔18c、天井面BCのアンカーボルト18bを挿通するための開孔18dが形成されている。
【0047】
次に、前記間仕切り壁1の取付方法について説明すると、第1ステップとして、ガイドレール13をベランダの窓側壁面BWに対し縦方向配置で固設しておく。
【0048】
第2ステップとして、下側ユニット7の窓側縦材3を前記ガイドレール13に支持させるとともに、手摺り側縦材2をブラケット14によって手摺り支柱HPに固定する。
【0049】
第3ステップとして、この固定した下側ユニット7の上段に、上横材4の突部4aに下横材11の溝部11aを挿入させながら上側ユニット12を取り付けるとともに、窓側縦材9を前記ガイドレール13に支持させる。
【0050】
第4ステップとして、前記連結部材15を下側ユニット7及び上側ユニット12の手摺り側縦材2、8の接続部に跨って取り付けるとともに、この連結部材15の下端側を前記ブラケット14に固定し、上端側をベランダ天井面BCに固定する。以上の手順によって間仕切り壁1の取付けが完了する。
【符号の説明】
【0051】
1…間仕切り壁、2・8…手摺り側縦材、3・9…窓側縦材、4・5・10・11…横材、6…横桟、7…下側ユニット、12…上側ユニット、13…ガイドレール、14…ブラケット、15…連結部材、16…固定側ブラケット、17…係合側ブラケット、H…手摺り、Pa・Pb・Pc…パネル
【技術分野】
【0001】
本発明は、集合住宅の同一階を複数戸に跨って連続的に設けられるベランダを各戸毎に仕切るため、ベランダのほぼ床面から天井面にかけて設けられる間仕切り壁をベランダに取り付けるベランダ用間仕切り壁の取付構造、そのためのベランダ用間仕切り壁及び取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ベランダの間仕切り壁50として、図13に示されるように、両側部の縦材51、51と上下部の横材52、52とによって四周が枠組みされた枠組内部に、高さ方向の中間部に横桟53が配置されるとともにその上下にパネル54、54が配置されることにより、正面視略「日」の字状に形成されたものが知られている。かかる間仕切り壁50は、ベランダ床面より所定の隙間を空けた位置から、高さ約1800mm程度で設けられるものが一般的である。ところが、1800mm程度の高さでは、その上方のベランダ天井面までの間に広い空間Mが形成されるため、この空間Mを通じて、隣戸からの覗き見等のプライバシー上の問題や、侵入等の防犯上の問題などが懸念されていた。
【0003】
一方、下記特許文献1には、縦枠の窓側躯体への固定構造として、中空体からなる縦枠を窓側躯体にアンカーボルトで固着された断面L形のブラケットにビスで取り付けたものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−100895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のようなパーティション上部に形成される広い空間Mによるプライバシーや防犯といった問題を解決するためには、この上部空間Mまで延在して間仕切り壁を高く形成する対策が考えられる。例えば、両側部の縦材を前記空間まで延在させ、その上端部に更に横桟を配置し、この枠組内部にパネルを配置して、正面視略「目」の字状としたものなどである(この外観としては例えば図1を参照)。ところが、この場合には、間仕切り壁の構造強度を確保するなどの観点から、高さ方向に亘って一体的に形成する必要があった。このようにベランダのほぼ床面から天井面にかけて一体的な間仕切り壁とした場合には、間仕切り壁が大型化し、搬入や取付に手間がかかるという問題があった。
【0006】
一方、このような間仕切り壁の固定構造として、上記特許文献1記載の取付構造では、間仕切り壁の縦枠を窓側躯体に断面L形のブラケットにより固定しているため、このブラケットにより外観が悪化し、意匠性が損なわれる場合があった。
【0007】
また従来より、間仕切り壁をベランダ手摺り側に固定する取付構造としては、図14に示されるように、手摺り支柱60の窓側面60aに対し断面L形の固定金具61の一辺61aを固定し、他辺61bを窓側に突出させた状態で取り付けておき、この突出した他辺61bに対し間仕切り壁縦枠62の一方側面62aを固定し、その他方側面62bに目隠し用の平板63を固定するという構造が採られていた。しかしながら、かかる固定構造では、間仕切り壁は専らL形の固定金具61のみで支持され、前記目隠し用の平板63は強度上何ら貢献していないため、構造強度という点で問題があった。
【0008】
そこで本発明の主たる課題は、搬入や取付の作業負担を軽減するとともに、意匠性に優れ、構造強度を確保したベランダ用間仕切り壁の取付構造、そのためのベランダ用間仕切り壁及び取付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、ベランダのほぼ床面から天井面にかけて設けられるベランダ用間仕切り壁の取付構造であって、
前記間仕切り壁は、両側部の縦材と上下部の横材とによって四周が枠組みされた枠組内部にパネルが配置された下側ユニットと、この上段に取り付けられるとともに、両側部の縦材と上下部の横材とによって四周が枠組みされた枠組内部にパネルが配置された上側ユニットとから構成され、
前記下側ユニット及び上側ユニットのベランダ窓側において、窓側縦材はベランダの窓側壁面に対し縦方向配置で固設されたガイドレールによって支持され、
前記下側ユニット及び上側ユニットのベランダ手摺り側において、手摺り側縦材は、前記下側ユニットの手摺り側縦材がブラケットによって手摺り支柱に固定されるとともに、室外側面に部材長手方向に沿って形成された連結用溝部が前記下側ユニット及び上側ユニット間に亘って連続しており、部材長手方向に沿って手摺り側縦材に向けて突出して形成される連結用突部を前記連結用溝部に挿入させて取り付けられる連結部材を少なくとも前記下側ユニット及び上側ユニットの接続部に跨るように配設し、前記連結部材の下端側を前記ブラケットに固定するとともに、その上端側をベランダ天井面に固定したことを特徴とするベランダ用間仕切り壁の取付構造が提供される。
【0010】
上記請求項1記載の発明では、ベランダのほぼ床面から天井面にかけて設けられる間仕切り壁について、従来のように高さ方向に亘って一体構造としたものではなく、両側部の縦材と上下部の横材とによって四周が枠組みされた枠組内部にパネルが配置された下側ユニットと、この上段に取り付けられるとともに、両側部の縦材と上下部の横材とによって四周が枠組みされた枠組内部にパネルが配置された上側ユニットとから構成するようにしたものである。このように下側ユニットと上側ユニットとに分割した分割構造としてあるため、間仕切り壁の搬入及び取付の作業負担が軽減できるようになる。
【0011】
かかる間仕切り壁の取付けは、前記下側ユニット及び上側ユニットのベランダ窓側において、窓側縦材をベランダの窓側壁面に対し縦方向配置で固設されたガイドレールによって支持する。一方、前記下側ユニット及び上側ユニットのベランダ手摺り側において、前記下側ユニットの手摺り側縦材をブラケットによって手摺り支柱に固定する。また、手摺り側縦材は室外側面に部材長手方向に沿って形成された連結用溝部が前記下側ユニット及び上側ユニット間に亘って連続しており、部材長手方向に沿って手摺り側縦材に向けて突出して形成される連結用突部を前記連結用溝部に挿入させて取り付けられる連結部材を少なくとも前記下側ユニット及び上側ユニットの接続部に跨るように配設する。そして、前記連結部材の下端部を前記ブラケットに固定するとともに、その上端側をベランダ天井面に固定する。
【0012】
このように、間仕切り壁が下側ユニットと上側ユニットとに分割された分割構造であっても、窓側縦材は窓側壁面に対し縦方向配置で固設されたガイドレールによって支持され、手摺り側縦材は各ユニットの接続部に跨るように配設される連結部材によって前記ブラケット(このブラケットは手摺り支柱に固定されている。)及びベランダ天井面に固定されているため、下側ユニット及び上側ユニットが一体的にベランダ躯体に取り付けられるようになり、間仕切り壁の構造強度が確保されるようになる。
【0013】
請求項2に係る本発明として、前記ガイドレールは、前記下側ユニット及び上側ユニットの窓側縦材の高さ方向全長に亘って設けられるとともに、前記窓側縦材を嵌入する呑込み溝が形成され、この呑込み溝に前記窓側縦材を嵌入させた状態でこれらを貫通するボルトによって固定されている請求項1記載のベランダ用間仕切り壁の取付構造が提供される。
【0014】
上記請求項2記載の発明は、ベランダ窓側において窓側縦材を窓側壁面に支持するガイドレールの具体的な構造について規定したものである。このガイドレールは、間仕切り壁の構造強度や意匠性などの点から、下側ユニット及び上側ユニットの窓側縦材の高さ方向全長に亘って設けられることが好ましく、このガイドレールに窓側縦材を固定する構造としては、意匠性や窓側壁面との隙間を無くすなどの点から、ガイドレールに窓側縦材を嵌入する呑込み溝を形成し、この呑込み溝に窓側縦材を嵌入させた状態でこれらを貫通するボルトによって固定する構造とすることが好ましい。
【0015】
請求項3に係る本発明として、前記ブラケットは、手摺り支柱に固定される固定側ブラケットとこの固定側ブラケットに係合して取り付けられる係合側ブラケットとから構成され、
前記固定側ブラケットは、手摺り支柱を嵌入する呑込み溝が形成されるとともに、この呑込み溝の一方がわ側面から溝対向面側に延在して一方側固定片が備えられ、
前記係合側ブラケットは、前記固定側ブラケットの呑込み溝底面の溝対向面側に係合して取り付けられる係合部が備えられるとともに、この係合部の先端部から連続して前記呑込み溝の他方がわ側面の溝対向面側に延在するように他方側固定片が備えられ、
前記固定側ブラケットに係合側ブラケットを係合させ、前記一方側固定片と他方側固定片とによって形成される空間内に前記手摺り側縦材を嵌入させた状態でこれらを貫通するボルトによって前記手摺り側縦材を固定されている請求項1〜2いずれかに記載のベランダ用間仕切り壁の取付構造が提供される。
【0016】
上記請求項3記載の発明は、図14に示される従来の手摺り支柱への取付構造を改善したものであり、ブラケットを手摺り支柱に固定される固定側ブラケットとこの固定側ブラケットに係合して取り付けられる係合側ブラケットとから構成し、固定側ブラケットには、手摺り支柱を嵌入する呑込み溝を形成するとともに、この呑込み溝の一方がわ側面から溝対向面側に延在して一方側固定片を備え、係合側ブラケットには、前記固定側ブラケットの呑込み溝底面の溝対向面側に係合して取り付けられる係合部を備えるとともに、この係合部の先端部から連続して前記呑込み溝の他方がわ側面の溝対向面側に延在するように他方側固定片を備えるようにしてある。そして、かかるブラケットによる手摺り側縦材の固定構造としては、前記固定側ブラケットに係合側ブラケットを係合させ、前記一方側固定片と他方側固定片とによって形成される空間内に前記手摺り側縦材を嵌入させた状態でこれらを貫通するボルトによって前記手摺り側縦材が固定される構造としたものである。このため、固定側ブラケットはもちろんのこと、この固定側ブラケットに係合させてある係合側ブラケットも間仕切り壁の強度確保に貢献するため、間仕切り壁の構造強度をより高く維持することができる。
【0017】
請求項4に係る本発明として、請求項1〜3いずれかに記載のベランダ用間仕切り壁の取付構造のためのベランダ用間仕切り壁であって、
前記下側ユニットの上横材には、部材長手方向に沿って上側に突出する突部が設けられるとともに、前記上側ユニットの下横材には、部材長手方向に沿って前記上横材の突部を挿入する溝部が設けられ、
前記下側ユニット及び上側ユニットの手摺り側縦材の室外側面には、部材長手方向に沿って連結用溝部が形成されていることを特徴とするベランダ用間仕切り壁が提供される。
【0018】
上記請求項4記載の発明では、下側ユニットの上横材に部材長手方向に沿って上側に突出する突部を設けるとともに、前記上側ユニットの下横材に部材長手方向に沿って前記上横材の突部を挿入する溝部を形成することにより、下側ユニットの上段に上側ユニットを組み立てた状態で、前記突部に溝部が挿入され、間仕切り壁の構造強度が向上するとともに、意匠性に優れるようになる。
【0019】
請求項5に係る本発明として、請求項1〜3いずれかに記載のベランダ用間仕切り壁の取付構造のための取付方法であって、
前記ガイドレールをベランダの窓側壁面に対し縦方向配置で固設する第1ステップと、
前記下側ユニットの窓側縦材を前記ガイドレールに支持させるとともに、手摺り側縦材を前記ブラケットによって手摺り支柱に固定する第2ステップと、
前記上側ユニットを前記下側ユニットの上段に取り付けるとともに、窓側縦材を前記ガイドレールに支持させる第3ステップと、
前記連結部材を前記下側ユニット及び上側ユニットの接続部に跨って前記手摺り側縦材に取り付けるとともに、この連結部材の下端側を前記ブラケットに固定し、上端側をベランダ天井面に固定する第4ステップとからなることを特徴とするベランダ用間仕切り壁の取付方法が提供される。
【0020】
上記請求項5記載の発明は、ベランダ用間仕切り壁の取付構造のための取付方法について規定したものであり、下側ユニットを固定した後(第2ステップ)、上側ユニットを固定し(第3ステップ)、両者の手摺り側縦材を連結する連結部材を取り付ける(第4ステップ)ようにしたものである。これにより、搬入や取付の作業性が容易となる。
【発明の効果】
【0021】
以上詳説のとおり本発明によれば、搬入や取付の作業負担を軽減することができるとともに、意匠性に優れ、構造強度が確保できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係る間仕切り壁1の正面図である。
【図2】そのII−II線矢視図である。
【図3】下側ユニット7と上側ユニット12との接続要領を示す斜視図である。
【図4】(A)は手摺り側縦材2、8の要部拡大図、(B)はそのB−B線矢視図である。
【図5】(A)は手摺り側からの側面図、(B)は手摺り側縦材2、8の正面図である。
【図6】ブラケット14の取付状態を示す斜視図である。
【図7】固定側ブラケット16を示す(A)は上面図、(B)は正面図である。
【図8】係合側ブラケット17を示す(A)は上面図、(B)は正面図である。
【図9】他の形態に係る固定側ブラケット16を示す(A)は上面図、(B)は正面図である。
【図10】他の形態に係る係合側ブラケット17を示す(A)は上面図、(B)は正面図である。
【図11】連結部材15の上端部を示す斜視図である。
【図12】L形金具18を示す(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は下面図である。
【図13】従来の間仕切り壁50の正面図である。
【図14】従来の手摺り支柱への取付構造を示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
本発明に係る間仕切り壁1は、図1に示されるように、集合住宅の同一階を複数戸に跨って連続的に設けられ、ベランダ床面BF、ベランダ天井面BC及び窓側壁面BWによって囲まれ、室外側に手摺りHが立設されたベランダを各戸毎に仕切るためのものである。本間仕切り壁1では特に、上下のベランダ天井面BC及びベランダ床面BFとの間に人が通れる隙間の無い程度にベランダのほぼ床面から天井面にかけて設けられ、両側の縦材と上下部の横材とによって四周が枠組みされた枠組内部に二本の横桟とパネルとが配置され、正面視略「目」の字状に形成されている。
【0024】
具体的に、前記間仕切り壁1は、図1及び図2に示されるように、両側部の縦材2、3と上下部の横材4、5とによって四周が枠組みされた枠組内部に横桟6とパネルPa、Pbとが配置された下側ユニット7と、この上段に取り付けられるとともに、両側部の縦材8、9と上下部の横材10、11とによって四周が枠組みされた枠組内部にパネルPcが配置された上側ユニット12とから構成されている。即ち、正面視略「目」の字状に形成された二本の横桟の内、上段の横桟は上下に分割可能な分割横桟とされ、そのうち上側横桟は上側ユニット12の下横材11を構成し、下側横桟は下側ユニット7の上横材4を構成する。
【0025】
前記下側ユニット7及び上側ユニット12の縦材2、3、8、9はそれぞれ、押出し成型されたアルミ形材とされ、内方側には部材長手方向に沿って形成された内方側に開口溝を向けた断面略コ字状のパネル嵌合溝部を備えている(例えば図2に示されるパネル嵌合溝部2a、3a参照)。また、各ユニット7、12のベランダ手摺りH側に位置する手摺り側縦材2、8の室外側面にはそれぞれ、部材長手方向に沿って連続形成され、外方側に開口溝を向けた断面略コ字状の連結用溝部2b、8bを備えている(図2及び図11参照)。
【0026】
前記下側ユニット7及び上側ユニット12の上横材4、10及び下横材5、11は、同じく押出し成型されたアルミ形材とされ、部材長手方向に沿って形成された内方側に開口溝を向けた断面略コ字状のパネル嵌合溝部を備えている。また、その両端部にはそれぞれ組立用ビスポケットが設けられている。
【0027】
図3及び図4に示されるように、前記下側ユニット7の上横材4には、部材長手方向に沿って上側に突出する突部4aが設けられている。また、前記上側ユニット12の下横材11には、部材長手方向に沿って下側に開口溝を向け、前記下側ユニット7の上横材4に設けられた突部4aを挿入する溝部11aが設けられている。
【0028】
前記下側ユニット7の横桟6は、同じく押出し成型されたアルミ形材とされ、部材長手方向に沿って形成された上下側にそれぞれ開口溝を向けた断面略コ字状のパネル嵌合溝部を備えている。また、その両端部の断面内にはそれぞれ組立用ビスポケットが設けられている。
【0029】
前記下側ユニット7は、縦材2、3及び横材4、5によって四周が枠組みされるとともにその中間に横桟6が組み込まれ、この横桟6の上下にパネル嵌合溝が周方向に沿って連続形成され、このパネル嵌合溝にグレチャンPGが嵌合されるとともに、このグレチャンPGによって上パネルPa及び下パネルPbが嵌合支持され構成されている。
【0030】
また、前記上側ユニット12は、縦材8、9及び横材10、11によって四周が枠組みされ、前記パネル嵌合溝が周方向に沿って連続形成され、このパネル嵌合溝にグレチャンPGが嵌合されるとともに、このグレチャンPGによってパネルPcが嵌合支持され構成されている。なお、上側ユニット12の手摺り側縦材8は、図1に示される例では、上横材10よりも若干上側に突出して設けられている。
【0031】
なお、前記下側ユニット7及び上側ユニット12はそれぞれ、基本的には工場製作され現場に搬入される。
【0032】
前記下側ユニット7と上側ユニット12とは、図3及び図4に示されるように、下側ユニット7の上横材4に設けられた突部4aに、上側ユニットの下横材11に設けられた溝部11aを挿入させることによって接合される。これにより、前記上横材4及び下横材11が一体的な横桟として機能するようになる。前記上側ユニット12の溝部11aの両側面にはそれぞれ、内側に突出する位置決め用突出片11b、11bが備えられるとともに、下側ユニット7の上横材4の両側にはそれぞれ、上側に突出する位置決め用突出片4b、4bが備えられ、下横材11に上横材4を挿入した状態では、図4(B)に示されるように、位置決め用突出片11b、11bが上横材4の突部4aの側面に係合するとともに、位置決め用突出片4b、4bが下横材11の下端縁内側に係合する。
【0033】
また、下側ユニット7の上段に上側ユニット12が取り付けられた状態で、各ユニットのベランダ手摺りH側に位置する手摺り側縦材2、8及び各ユニットのベランダ窓側に位置する窓側縦材3、9がそれぞれ隙間無く設けられるようにするため、下側ユニット7の手摺り側縦材2及び窓側縦材3の上端を上横材4の突部4aの上端部まで形成するとともに、上側ユニット12の手摺り側縦材8及び窓側縦材9の下端を下横材11の高さ方向の中間位置まで形成する。
【0034】
上記間仕切り壁1は、下側ユニット7及び上側ユニット12のベランダ窓側において、窓側縦材3、9がベランダの窓側壁面BWに対し縦方向配置で固設されたガイドレール13によって支持されている。また、下側ユニット7及び上側ユニット12のベランダ手摺り側において、手摺り側縦材2、8は、下側ユニット7の手摺り側縦材2がブラケット14によって手摺り支柱HPに固定されるとともに、手摺り側縦材2、8が少なくとも下側ユニット7及び上側ユニット12の接続部に跨るように配設される連結部材15によって前記ブラケット14及びベランダ天井面BCに固定されている。
【0035】
前記ガイドレール13は、下側ユニット7及び上側ユニット12の窓側縦材3、9の高さ方向全長に亘って設けられるとともに、窓側縦材3、9を嵌入する呑込み溝13aが形成され断面略コ字状に形成されるものである。このガイドレール13は、窓側壁面BWに所定の間隔で設けられたアンカーボルト13cに対し、呑込み溝13a底面に形成される開孔13dを挿入してナット13eによって固定されている。前記ガイドレール13は、前記呑込み溝13aに窓側縦材3、9を嵌入させた状態で、これらガイドレール13及び窓側縦材3、9を貫通するボルト・ナット13b、13b…によって複数箇所で固定される構造としてある。前記ガイドレール13は、窓側縦材3、9の高さ方向全長に亘って設けられるため、窓側縦材3、9の接続部が補強されるとともに、窓側縦材3、9と窓側壁面BWとの間の隙間を閉塞するとともに、窓側縦材3、9の接続部を隠匿して意匠性に優れるようになる。
【0036】
一方、前記下側ユニット7の手摺り側縦材2を手摺り支柱HPに固定するブラケット14は、図1に示されるように、手摺り支柱HPの上部及び下部の2箇所以上で固定されることが好ましい。図1に示される例では、上部ブラケット14Aと下部ブラケット14Bの2箇所で固定されている。
【0037】
前記ブラケット14は、図2及び図5〜図10に示されるように、手摺り支柱HPに固定される固定側ブラケット16と、この固定側ブラケット16に係合して取り付けられる係合側ブラケット17とから構成されている。
【0038】
前記固定側ブラケット16は、図7(A)に示されるように、手摺り支柱HPを嵌入する呑込み溝16aが形成されるとともに、この呑込み溝16aの一方がわ側面から溝対向面側に延在して一方側固定片16bが備えられている。また、前記呑込み溝16a底面の溝対向面側には、前記一方側固定片16bの基端部から第1係合片16cが突設されるとともに、前記呑込み溝16aの他方がわ側面から溝対向面側に延在させその先端部を屈折させた第2係合片16dが設けられている。また、前記固定側ブラケット16の呑込み溝16a両側面には、手摺り支柱HPに取付ビス14b…によって固定するためのビス孔16f、16f…が形成されている。さらに、前記固定側ブラケット16及び係合側ブラケット17にはそれぞれ、前記ボルト・ナット14aを貫通させるための開孔16e、17eが形成されている。
【0039】
前記係合側ブラケット17は、前記固定側ブラケット16の第1係合片16c及び第2係合片16dにそれぞれ係合する第1係合片17b及び第2係合片17cが備えられた係合部17aと、この係合部17aの先端部から連続して前記呑込み溝16aの他方がわ側面の溝対向面側に延在して設けられる他方側固定片17dとによって略L字形に形成されている。
【0040】
前記ブラケット14は、前記固定側ブラケット16を手摺り支柱HPに固定した後、この固定側ブラケット16の係合片16c、16dと係合側ブラケット17の係合片17b、17cとをそれぞれ係合させた状態で、固定側ブラケット16の上方側から係合側ブラケット17を下方にスライドさせるようにして組み立てる。
【0041】
前記一方側固定片16bと他方側固定片17dとで挟まれた空間N内には、前記下側ユニット7の手摺り側縦材2が嵌入される。この手摺り側縦材2は、前記空間N内に嵌入させた状態で、これらを貫通するボルト・ナット14aによって手摺りHに固定されている。
【0042】
なお、図1に示される例では前記ブラケット14は手摺り上部及び下部の2箇所に設けられているが、手摺り支柱HPの上部から下部に亘って連続形成されるようにしてもよい。これにより、間仕切り壁1の取付強度が増すとともに、間仕切り壁1と手摺りHとの隙間を閉塞することができるようになる。
【0043】
前記固定側ブラケット16及び係合側ブラケット17の一方側固定片16b及び他方側固定片17dにはそれぞれ、図9及び図10に示されるように、後段で詳述する連結部材15を固定するためのビス孔16g、17fを設けることができる。
【0044】
前記連結部材15は、押出し成型されたアルミ形材とされ、部材長手方向に沿って手摺り側縦材2、8に向けて突出して形成される連結用突部15aを備えている。前記連結部材15は、前記連結用突部15aを前記手摺り側縦材2、8の室外側面に部材長手方向に沿うとともに下側ユニット7及び上側ユニット12間に亘って連続形成された連結用溝部2b、8b(図2及び図11参照)に挿入させて、少なくとも下側ユニット7及び上側ユニット12の接続部に跨るように配設される。これにより、各ユニットの手摺り側縦材2、8が連結されるようになる。
【0045】
この連結部材15の上端部には、図4、図5及び図11に示されるように、L形金具18が一辺を上側に突出させた状態でボルト・ナット18aによって固定されている。この突出したL形金具18の一辺は、ベランダ天井面にBCに予め設置されたアンカーボルト18bに固定される。他方、連結部材15の下端部は、図5及び図6に示されるように、前記ブラケット14の空間N内に挿入されるとともに、ブラケット14の両側からビス15b、15bによって固定されている。なお、図1に示される例では、連結部材15の下端側が上部ブラケット14Aに固定されているが、連結部材15の下端側は下側ユニット7及び上側ユニット12の接続部より下部側に固定されていればよく、下部ブラケット14Bに固定してもよい。
【0046】
前記L形金具18は、図12に示されるように、各辺にそれぞれ連結部材15への固定用のボルト18aを挿通するための開孔18c、天井面BCのアンカーボルト18bを挿通するための開孔18dが形成されている。
【0047】
次に、前記間仕切り壁1の取付方法について説明すると、第1ステップとして、ガイドレール13をベランダの窓側壁面BWに対し縦方向配置で固設しておく。
【0048】
第2ステップとして、下側ユニット7の窓側縦材3を前記ガイドレール13に支持させるとともに、手摺り側縦材2をブラケット14によって手摺り支柱HPに固定する。
【0049】
第3ステップとして、この固定した下側ユニット7の上段に、上横材4の突部4aに下横材11の溝部11aを挿入させながら上側ユニット12を取り付けるとともに、窓側縦材9を前記ガイドレール13に支持させる。
【0050】
第4ステップとして、前記連結部材15を下側ユニット7及び上側ユニット12の手摺り側縦材2、8の接続部に跨って取り付けるとともに、この連結部材15の下端側を前記ブラケット14に固定し、上端側をベランダ天井面BCに固定する。以上の手順によって間仕切り壁1の取付けが完了する。
【符号の説明】
【0051】
1…間仕切り壁、2・8…手摺り側縦材、3・9…窓側縦材、4・5・10・11…横材、6…横桟、7…下側ユニット、12…上側ユニット、13…ガイドレール、14…ブラケット、15…連結部材、16…固定側ブラケット、17…係合側ブラケット、H…手摺り、Pa・Pb・Pc…パネル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベランダのほぼ床面から天井面にかけて設けられるベランダ用間仕切り壁の取付構造であって、
前記間仕切り壁は、両側部の縦材と上下部の横材とによって四周が枠組みされた枠組内部にパネルが配置された下側ユニットと、この上段に取り付けられるとともに、両側部の縦材と上下部の横材とによって四周が枠組みされた枠組内部にパネルが配置された上側ユニットとから構成され、
前記下側ユニット及び上側ユニットのベランダ窓側において、窓側縦材はベランダの窓側壁面に対し縦方向配置で固設されたガイドレールによって支持され、
前記下側ユニット及び上側ユニットのベランダ手摺り側において、手摺り側縦材は、前記下側ユニットの手摺り側縦材がブラケットによって手摺り支柱に固定されるとともに、室外側面に部材長手方向に沿って形成された連結用溝部が前記下側ユニット及び上側ユニット間に亘って連続しており、部材長手方向に沿って手摺り側縦材に向けて突出して形成される連結用突部を前記連結用溝部に挿入させて取り付けられる連結部材を少なくとも前記下側ユニット及び上側ユニットの接続部に跨るように配設し、前記連結部材の下端側を前記ブラケットに固定するとともに、その上端側をベランダ天井面に固定したことを特徴とするベランダ用間仕切り壁の取付構造。
【請求項2】
前記ガイドレールは、前記下側ユニット及び上側ユニットの窓側縦材の高さ方向全長に亘って設けられるとともに、前記窓側縦材を嵌入する呑込み溝が形成され、この呑込み溝に前記窓側縦材を嵌入させた状態でこれらを貫通するボルトによって固定されている請求項1記載のベランダ用間仕切り壁の取付構造。
【請求項3】
前記ブラケットは、手摺り支柱に固定される固定側ブラケットとこの固定側ブラケットに係合して取り付けられる係合側ブラケットとから構成され、
前記固定側ブラケットは、手摺り支柱を嵌入する呑込み溝が形成されるとともに、この呑込み溝の一方がわ側面から溝対向面側に延在して一方側固定片が備えられ、
前記係合側ブラケットは、前記固定側ブラケットの呑込み溝底面の溝対向面側に係合して取り付けられる係合部が備えられるとともに、この係合部の先端部から連続して前記呑込み溝の他方がわ側面の溝対向面側に延在するように他方側固定片が備えられ、
前記固定側ブラケットに係合側ブラケットを係合させ、前記一方側固定片と他方側固定片とによって形成される空間内に前記手摺り側縦材を嵌入させた状態でこれらを貫通するボルトによって前記手摺り側縦材を固定されている請求項1〜2いずれかに記載のベランダ用間仕切り壁の取付構造。
【請求項4】
請求項1〜3いずれかに記載のベランダ用間仕切り壁の取付構造のためのベランダ用間仕切り壁であって、
前記下側ユニットの上横材には、部材長手方向に沿って上側に突出する突部が設けられるとともに、前記上側ユニットの下横材には、部材長手方向に沿って前記上横材の突部を挿入する溝部が設けられ、
前記下側ユニット及び上側ユニットの手摺り側縦材の室外側面には、部材長手方向に沿って連結用溝部が形成されていることを特徴とするベランダ用間仕切り壁。
【請求項5】
請求項1〜3いずれかに記載のベランダ用間仕切り壁の取付構造のための取付方法であって、
前記ガイドレールをベランダの窓側壁面に対し縦方向配置で固設する第1ステップと、
前記下側ユニットの窓側縦材を前記ガイドレールに支持させるとともに、手摺り側縦材を前記ブラケットによって手摺り支柱に固定する第2ステップと、
前記上側ユニットを前記下側ユニットの上段に取り付けるとともに、窓側縦材を前記ガイドレールに支持させる第3ステップと、
前記連結部材を前記下側ユニット及び上側ユニットの接続部に跨って前記手摺り側縦材に取り付けるとともに、この連結部材の下端側を前記ブラケットに固定し、上端側をベランダ天井面に固定する第4ステップとからなることを特徴とするベランダ用間仕切り壁の取付方法。
【請求項1】
ベランダのほぼ床面から天井面にかけて設けられるベランダ用間仕切り壁の取付構造であって、
前記間仕切り壁は、両側部の縦材と上下部の横材とによって四周が枠組みされた枠組内部にパネルが配置された下側ユニットと、この上段に取り付けられるとともに、両側部の縦材と上下部の横材とによって四周が枠組みされた枠組内部にパネルが配置された上側ユニットとから構成され、
前記下側ユニット及び上側ユニットのベランダ窓側において、窓側縦材はベランダの窓側壁面に対し縦方向配置で固設されたガイドレールによって支持され、
前記下側ユニット及び上側ユニットのベランダ手摺り側において、手摺り側縦材は、前記下側ユニットの手摺り側縦材がブラケットによって手摺り支柱に固定されるとともに、室外側面に部材長手方向に沿って形成された連結用溝部が前記下側ユニット及び上側ユニット間に亘って連続しており、部材長手方向に沿って手摺り側縦材に向けて突出して形成される連結用突部を前記連結用溝部に挿入させて取り付けられる連結部材を少なくとも前記下側ユニット及び上側ユニットの接続部に跨るように配設し、前記連結部材の下端側を前記ブラケットに固定するとともに、その上端側をベランダ天井面に固定したことを特徴とするベランダ用間仕切り壁の取付構造。
【請求項2】
前記ガイドレールは、前記下側ユニット及び上側ユニットの窓側縦材の高さ方向全長に亘って設けられるとともに、前記窓側縦材を嵌入する呑込み溝が形成され、この呑込み溝に前記窓側縦材を嵌入させた状態でこれらを貫通するボルトによって固定されている請求項1記載のベランダ用間仕切り壁の取付構造。
【請求項3】
前記ブラケットは、手摺り支柱に固定される固定側ブラケットとこの固定側ブラケットに係合して取り付けられる係合側ブラケットとから構成され、
前記固定側ブラケットは、手摺り支柱を嵌入する呑込み溝が形成されるとともに、この呑込み溝の一方がわ側面から溝対向面側に延在して一方側固定片が備えられ、
前記係合側ブラケットは、前記固定側ブラケットの呑込み溝底面の溝対向面側に係合して取り付けられる係合部が備えられるとともに、この係合部の先端部から連続して前記呑込み溝の他方がわ側面の溝対向面側に延在するように他方側固定片が備えられ、
前記固定側ブラケットに係合側ブラケットを係合させ、前記一方側固定片と他方側固定片とによって形成される空間内に前記手摺り側縦材を嵌入させた状態でこれらを貫通するボルトによって前記手摺り側縦材を固定されている請求項1〜2いずれかに記載のベランダ用間仕切り壁の取付構造。
【請求項4】
請求項1〜3いずれかに記載のベランダ用間仕切り壁の取付構造のためのベランダ用間仕切り壁であって、
前記下側ユニットの上横材には、部材長手方向に沿って上側に突出する突部が設けられるとともに、前記上側ユニットの下横材には、部材長手方向に沿って前記上横材の突部を挿入する溝部が設けられ、
前記下側ユニット及び上側ユニットの手摺り側縦材の室外側面には、部材長手方向に沿って連結用溝部が形成されていることを特徴とするベランダ用間仕切り壁。
【請求項5】
請求項1〜3いずれかに記載のベランダ用間仕切り壁の取付構造のための取付方法であって、
前記ガイドレールをベランダの窓側壁面に対し縦方向配置で固設する第1ステップと、
前記下側ユニットの窓側縦材を前記ガイドレールに支持させるとともに、手摺り側縦材を前記ブラケットによって手摺り支柱に固定する第2ステップと、
前記上側ユニットを前記下側ユニットの上段に取り付けるとともに、窓側縦材を前記ガイドレールに支持させる第3ステップと、
前記連結部材を前記下側ユニット及び上側ユニットの接続部に跨って前記手摺り側縦材に取り付けるとともに、この連結部材の下端側を前記ブラケットに固定し、上端側をベランダ天井面に固定する第4ステップとからなることを特徴とするベランダ用間仕切り壁の取付方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−174270(P2011−174270A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−38191(P2010−38191)
【出願日】平成22年2月24日(2010.2.24)
【出願人】(308017375)株式会社アキト (2)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月24日(2010.2.24)
【出願人】(308017375)株式会社アキト (2)
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