ベルトコンベヤのコンベヤスケール
【課題】 装置構成をごくシンプルなものとして、装置コストを比較的低廉に抑えると共に、短時間でかつ容易に取り付けることの可能なベルトコンベヤのコンベヤスケールを提供する。
【解決手段】 ベルトコンベヤ１を構成する本体フレーム２の横断方向に横架材８を掛け渡し、この横架材８の両端部にはそれぞれビーム型のロードセル９の基端部を固着する一方、このロードセル９の先端部には無端ベルト３支持用のキャリヤローラ４′のキャリヤスタンド５′を固定して立設させ、コンベヤスケール７を構成する。このように、コンベヤスケール７を極めてシンプルに構成することができ、これによって装置コストを比較的低廉に抑えられると共に、ベルトコンベヤ１に対して短時間でかつ容易に取り付けることができ、作業コストの低廉化も期待することができる。
【解決手段】 ベルトコンベヤ１を構成する本体フレーム２の横断方向に横架材８を掛け渡し、この横架材８の両端部にはそれぞれビーム型のロードセル９の基端部を固着する一方、このロードセル９の先端部には無端ベルト３支持用のキャリヤローラ４′のキャリヤスタンド５′を固定して立設させ、コンベヤスケール７を構成する。このように、コンベヤスケール７を極めてシンプルに構成することができ、これによって装置コストを比較的低廉に抑えられると共に、ベルトコンベヤ１に対して短時間でかつ容易に取り付けることができ、作業コストの低廉化も期待することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、各種搬送物を無端ベルトにて連続的に搬送するベルトコンベヤの途中に組み込まれ、無端ベルト上の搬送物の重量を搬送中に計量するベルトコンベヤのコンベヤスケールに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、土砂や粉体材料等の各種搬送物を無端ベルトにて連続的に搬送するベルトコンベヤの途中に組み込まれ、無端ベルト上の搬送物の重量を搬送中に計量可能としたコンベヤスケールがある。このコンベヤスケールは、例えば、本体フレームの両端部に備えたヘッドプーリとテールプーリ間に無端ベルトを巻回すると共に、本体フレームの中間部に前記無端ベルトを支持する複数のキャリヤローラを備えて成るベルトコンベヤにおいて、所定の二基のキャリヤローラ間に計量用のキャリヤローラを別途配置し、該計量用のキャリヤローラに対して無端ベルト上の搬送物の重量が作用すると、それに応じて近傍に配設したロードセル等の計量手段によってその重量値が自動計測されるといったものである。このようにベルトコンベヤに対してコンベヤスケールを採用したものとして、例えば、特許文献１には、ベルトコンベヤの荷重検出部に設けた計量用のキャリヤローラを回転自在に軸支するローラ支柱を、側端部で支持架台に対してピン支持され上下に回動自在とした一対の可動桿で分担支持し、この一対の可動桿の内側先端部同士を引張型のロードセルを介して連結させたものが記載されている。
【特許文献１】特開平９−１２６８７１号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、特許文献１に記載されているような従来のコンベヤスケールにおいては、通常のキャリヤローラとは構造の異なる計量専用の特殊なキャリヤローラを要し、その装置構成も極めて複雑なものであるため、装置コストの低廉化は困難な上、取り付け作業も容易でなく、ある程度の手間やコストを強いられることが予想される。
【０００４】
本発明は上記の点に鑑み、装置構成をごくシンプルなものとして、装置コストを比較的低廉に抑えると共に、短時間でかつ容易に取り付けることの可能なベルトコンベヤのコンベヤスケールを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
上記の課題を解決するために、本発明に係るベルトコンベヤのコンベヤスケールは、各種搬送物を無端ベルトにて連続的に搬送するベルトコンベヤの途中に組み込まれ、無端ベルト上の搬送物の重量を搬送中に計量するベルトコンベヤのコンベヤスケールであって、ベルトコンベヤを構成する本体フレームの横断方向に横架材を掛け渡し、該横架材の両端部にはそれぞれビーム型のロードセルの基端部を固着する一方、該ロードセルの先端部には無端ベルト支持用のキャリヤローラのキャリヤスタンドを固定して立設させるようにしたことを特徴としている。
【発明の効果】
【０００６】
以上のように本発明に係るベルトコンベヤのコンベヤスケールによれば、各種搬送物を無端ベルトにて連続的に搬送するベルトコンベヤの途中に組み込まれ、無端ベルト上の搬送物の重量を搬送中に計量するベルトコンベヤのコンベヤスケールであって、ベルトコンベヤを構成する本体フレームの横断方向に横架材を掛け渡し、該横架材の両端部にはそれぞれビーム型のロードセルの基端部を固着する一方、該ロードセルの先端部には無端ベルト支持用のキャリヤローラのキャリヤスタンドを固定して立設させるようにしたので、コンベヤスケールを極めてシンプルに構成することができ、これによって装置コストを比較的低廉に抑えられると共に、ベルトコンベヤに対して短時間でかつ容易に取り付けることができ、作業コストの低廉化も期待することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００７】
本発明のベルトコンベヤのコンベヤスケールにあっては、例えば、本体フレームの両端部に備えたヘッドプーリとテールプーリ間に無端ベルトを巻回すると共に、本体フレームの中間部には前記無端ベルトを支持する複数のキャリヤローラを備えて成るベルトコンベヤにおいて、所定のキャリヤローラ間で、かつ本体フレームの横断方向に横架材を掛け渡し、該横架材の両端部付近にはそれぞれビーム型のロードセルの基端部を固着する一方、該ロードセルの先端部には、前記キャリヤローラと略同一構造のキャリヤローラのキャリヤスタンドを固定して立設させる。また、既設のベルトコンベヤに対して本発明のコンベヤスケールを設置する場合には、適当な位置のキャリヤローラを取り外し、そこに横架材を掛け渡して固定し、該横架材に対して前記同様にロードセルを取り付けると共に、該ロードセルの先端部に、例えば、先ほど取り外したキャリヤローラのキャリヤスタンドを固定して立設させる。そして、こうして取り付けた計量用のキャリヤローラに対し、無端ベルト上の搬送物の重量が掛かると、それが下位のキャリヤスタンドを介してロードセルへと作用し、それによって生じるロードセルの歪み量に応じて搬送物の重量が自動計測される。
【０００８】
このように、本発明のベルトコンベヤのコンベヤスケールは、装置構成が極めてシンプルなものであり、それによって装置コストが比較的低廉に抑えられると共に、短時間でかつ容易に取り付けることができて作業コストも低廉に抑えることができる。また、特に既設のベルトコンベヤに対して設置する場合においては、備え付けのキャリヤローラ等の設備をそのまま流用することができ、装置コストのより一層の低廉化が期待できる。
【実施例】
【０００９】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【００１０】
図中の１は土砂や粉体材料等の各種搬送物を連続的に搬送するベルトコンベヤであって、主体となる本体フレーム２の両端部に備えたヘッドプーリ（図示せず）とテールプーリ（図示せず）間に無端ベルト３を巻回していると共に、本体フレーム２の中間部には前記無端ベルト３を支持する複数のキャリヤローラ４を所定間隔にて備えている。５は前記キャリヤローラ４を回転自在に軸支するキャリヤスタンドであって、その両端部を本体フレーム２の両側内方に固着した略Ｌ字形状の係止片６上に載置、固定して立設させるようにしている。
【００１１】
７はベルトコンベヤ１の途中に組み込まれ、無端ベルト３上を搬送される搬送物の重量を搬送中に計量する本発明のコンベヤスケールであって、横架材８と、ロードセル９と、前記キャリヤローラ４、及びキャリヤスタンド５とそれぞれ略同一構造のキャリヤローラ４′、及びキャリヤスタンド５′とを主体に構成している。前記横架材８は、断面略コ字形状の鋼材であって、その両端部を、前記キャリヤローラ４のキャリヤスタンド５と同様に、本体フレーム２両側内方に備えた係止片６上に載置した状態で固定可能としており、本体フレーム２の横断方向に掛け渡せるようにしている。また、前記ロードセル９は、ごく一般的に計量用に用いられているビーム型のロードセルであって、図２及び図３に示すように、その基端部を前記横架材８の両端部付近に固着している一方、その先端部には、前記キャリヤローラ４′のキャリヤスタンド５′を、ボルト１０にて締結固定して立設させるようにしており、無端ベルト３上を搬送される搬送物の重量がキャリヤローラ４′に掛かると、その下位のキャリヤスタンド５′を介してロードセル９に作用し、それによって生じるロードセル９の歪み量に応じて搬送物の重量が計量されるように構成している。
【００１２】
このように、ロードセル９上に設置される計量用のキャリヤローラ４′は、ベルトコンベヤ１にもともと備え付けてある通常のキャリヤローラ４と略同一構造のものを採用しているため、大部分をそのまま流用することが可能で装置コストの低廉化が期待できると共に、特に既設のベルトコンベヤに対して取り付けるような場合には、例えば、横架材８とロードセル９、及びキャリヤローラ４′とを予め一体に組み上げておくようにすれば、係止片６上に備え付けた元のキャリヤローラ４と取り換えるようにして取り付け作業を行うことができ、作業工程が極めて容易で、かつ短時間で行うことができ、作業コストの低廉化も十分に期待することができる。
【００１３】
なお、本実施例においては、図１に示すように、通常のキャリヤローラ４間に計量用のキャリヤローラ４′を二基連設して無端ベルト３上の搬送物を四基のロードセル９で計量するようにしており、これによって、例えば、無端ベルト３の偏り等によって生じ得る計量誤差を極力軽減することができるように図っているが、特にこのような問題がないようであればキャリヤローラ４′を一基のみ設置してその両端の二基のロードセル９で計量するようにしても良い。
【００１４】
１１は前記キャリヤローラ４′に備え付けた各ロードセル９からの信号線の接続用ジャンクションボックスであり、該ジャンクションボックス１１からの出力配線をベルトコンベヤ１の近傍に設置した表示装置１２に接続している一方、該表示装置１２では前記ジャンクションボックス１１を介して送られてくる各ロードセル９からの計量値に基づいて各種演算処理を行い、それによって求められる、例えば、搬送物の時間あたりの搬送量や、その積算値である総搬送量等を表示するようにしている。このとき、演算処理が正確に行われるように、ベルトコンベヤ１の起動信号が取り込まれれば演算処理を開始する一方、停止信号が取り込まれれば演算処理を停止するようにしている。
【００１５】
なお、上記演算処理を行うにあたり、ロードセル９から得られる計量値に加えて、ベルトコンベヤ１の無端ベルト３の速度値が必須となるが、例えば、本実施例のように、速度がほぼ一定に保たれるという条件の下であれば、表示装置１２にこの速度値を予め設定入力しておけば足りる。また、無端ベルト３の速度が一定でなく大きく変動するようであれば、例えば、ベルトコンベヤ１の適所にベルト速度計測用のセンサ等を備え付け、該センサからの信号線をジャンクションボックス１１を介して表示装置１２に接続し、表示装置１２ではこの速度値とロードセル９からの計量値とに基づいて上記演算処理を行うようにすれば良い。
【００１６】
そして、このようにしてベルトコンベヤ１に設置したコンベヤスケール７を用い、ベルトコンベヤ１にて搬送される土砂や粉体材料等の各種搬送物の重量を計量するときには、予め、無端ベルト３の速度値を表示装置１２に設定入力した後、ベルトコンベヤ１を一定速度で駆動運転させる。そして、このベルトコンベヤ１に前記搬送物の供給を開始すると、搬送物は一定速度で無端ベルト３上を搬送されていき、やがて搬送物が計量用のキャリヤローラ４′の上位に到達すると、その重量が下位のキャリヤスタンド５′を介してロードセル９へと作用し、それによって生じるロードセル９の歪み量に応じて搬送物の重量が自動計測される。こうして得られた各ロードセル９の計量値は、ジャンクションボックス１１を介して表示装置１２に取り込まれ、予め設定入力しておいた速度値とに基づいて所定の演算処理を行い、例えば、時間あたりの搬送量や、その積算値である総搬送量等を求めて表示する。
【００１７】
このように、本発明のベルトコンベヤのコンベヤスケールは、装置構成が極めてシンプルなものであって、それによって装置コストが比較的低廉に抑えられると共に、取り付け作業も短時間でかつ容易に行うことができて作業コストも低廉に抑えることができる。また、特に既設のベルトコンベヤに対して設置する場合においては、備え付けのキャリヤローラ等の設備をそのまま流用することができ、装置コストのより一層の低廉化が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】本発明に係る、ベルトコンベヤのコンベヤスケールの一実施例を示す正面図である。
【図２】図１の一部切り欠き要部拡大図である。
【図３】図１の一部を省略したＡ−Ａ断面拡大図である。
【符号の説明】
【００１９】
１…ベルトコンベヤ ２…本体フレーム
３…無端ベルト ４、４′…キャリヤローラ
５、５′…キャリヤスタンド ７…コンベヤスケール
８…横架材 ９…ロードセル
１２…表示装置
【技術分野】
【０００１】
本発明は、各種搬送物を無端ベルトにて連続的に搬送するベルトコンベヤの途中に組み込まれ、無端ベルト上の搬送物の重量を搬送中に計量するベルトコンベヤのコンベヤスケールに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、土砂や粉体材料等の各種搬送物を無端ベルトにて連続的に搬送するベルトコンベヤの途中に組み込まれ、無端ベルト上の搬送物の重量を搬送中に計量可能としたコンベヤスケールがある。このコンベヤスケールは、例えば、本体フレームの両端部に備えたヘッドプーリとテールプーリ間に無端ベルトを巻回すると共に、本体フレームの中間部に前記無端ベルトを支持する複数のキャリヤローラを備えて成るベルトコンベヤにおいて、所定の二基のキャリヤローラ間に計量用のキャリヤローラを別途配置し、該計量用のキャリヤローラに対して無端ベルト上の搬送物の重量が作用すると、それに応じて近傍に配設したロードセル等の計量手段によってその重量値が自動計測されるといったものである。このようにベルトコンベヤに対してコンベヤスケールを採用したものとして、例えば、特許文献１には、ベルトコンベヤの荷重検出部に設けた計量用のキャリヤローラを回転自在に軸支するローラ支柱を、側端部で支持架台に対してピン支持され上下に回動自在とした一対の可動桿で分担支持し、この一対の可動桿の内側先端部同士を引張型のロードセルを介して連結させたものが記載されている。
【特許文献１】特開平９−１２６８７１号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、特許文献１に記載されているような従来のコンベヤスケールにおいては、通常のキャリヤローラとは構造の異なる計量専用の特殊なキャリヤローラを要し、その装置構成も極めて複雑なものであるため、装置コストの低廉化は困難な上、取り付け作業も容易でなく、ある程度の手間やコストを強いられることが予想される。
【０００４】
本発明は上記の点に鑑み、装置構成をごくシンプルなものとして、装置コストを比較的低廉に抑えると共に、短時間でかつ容易に取り付けることの可能なベルトコンベヤのコンベヤスケールを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
上記の課題を解決するために、本発明に係るベルトコンベヤのコンベヤスケールは、各種搬送物を無端ベルトにて連続的に搬送するベルトコンベヤの途中に組み込まれ、無端ベルト上の搬送物の重量を搬送中に計量するベルトコンベヤのコンベヤスケールであって、ベルトコンベヤを構成する本体フレームの横断方向に横架材を掛け渡し、該横架材の両端部にはそれぞれビーム型のロードセルの基端部を固着する一方、該ロードセルの先端部には無端ベルト支持用のキャリヤローラのキャリヤスタンドを固定して立設させるようにしたことを特徴としている。
【発明の効果】
【０００６】
以上のように本発明に係るベルトコンベヤのコンベヤスケールによれば、各種搬送物を無端ベルトにて連続的に搬送するベルトコンベヤの途中に組み込まれ、無端ベルト上の搬送物の重量を搬送中に計量するベルトコンベヤのコンベヤスケールであって、ベルトコンベヤを構成する本体フレームの横断方向に横架材を掛け渡し、該横架材の両端部にはそれぞれビーム型のロードセルの基端部を固着する一方、該ロードセルの先端部には無端ベルト支持用のキャリヤローラのキャリヤスタンドを固定して立設させるようにしたので、コンベヤスケールを極めてシンプルに構成することができ、これによって装置コストを比較的低廉に抑えられると共に、ベルトコンベヤに対して短時間でかつ容易に取り付けることができ、作業コストの低廉化も期待することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００７】
本発明のベルトコンベヤのコンベヤスケールにあっては、例えば、本体フレームの両端部に備えたヘッドプーリとテールプーリ間に無端ベルトを巻回すると共に、本体フレームの中間部には前記無端ベルトを支持する複数のキャリヤローラを備えて成るベルトコンベヤにおいて、所定のキャリヤローラ間で、かつ本体フレームの横断方向に横架材を掛け渡し、該横架材の両端部付近にはそれぞれビーム型のロードセルの基端部を固着する一方、該ロードセルの先端部には、前記キャリヤローラと略同一構造のキャリヤローラのキャリヤスタンドを固定して立設させる。また、既設のベルトコンベヤに対して本発明のコンベヤスケールを設置する場合には、適当な位置のキャリヤローラを取り外し、そこに横架材を掛け渡して固定し、該横架材に対して前記同様にロードセルを取り付けると共に、該ロードセルの先端部に、例えば、先ほど取り外したキャリヤローラのキャリヤスタンドを固定して立設させる。そして、こうして取り付けた計量用のキャリヤローラに対し、無端ベルト上の搬送物の重量が掛かると、それが下位のキャリヤスタンドを介してロードセルへと作用し、それによって生じるロードセルの歪み量に応じて搬送物の重量が自動計測される。
【０００８】
このように、本発明のベルトコンベヤのコンベヤスケールは、装置構成が極めてシンプルなものであり、それによって装置コストが比較的低廉に抑えられると共に、短時間でかつ容易に取り付けることができて作業コストも低廉に抑えることができる。また、特に既設のベルトコンベヤに対して設置する場合においては、備え付けのキャリヤローラ等の設備をそのまま流用することができ、装置コストのより一層の低廉化が期待できる。
【実施例】
【０００９】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【００１０】
図中の１は土砂や粉体材料等の各種搬送物を連続的に搬送するベルトコンベヤであって、主体となる本体フレーム２の両端部に備えたヘッドプーリ（図示せず）とテールプーリ（図示せず）間に無端ベルト３を巻回していると共に、本体フレーム２の中間部には前記無端ベルト３を支持する複数のキャリヤローラ４を所定間隔にて備えている。５は前記キャリヤローラ４を回転自在に軸支するキャリヤスタンドであって、その両端部を本体フレーム２の両側内方に固着した略Ｌ字形状の係止片６上に載置、固定して立設させるようにしている。
【００１１】
７はベルトコンベヤ１の途中に組み込まれ、無端ベルト３上を搬送される搬送物の重量を搬送中に計量する本発明のコンベヤスケールであって、横架材８と、ロードセル９と、前記キャリヤローラ４、及びキャリヤスタンド５とそれぞれ略同一構造のキャリヤローラ４′、及びキャリヤスタンド５′とを主体に構成している。前記横架材８は、断面略コ字形状の鋼材であって、その両端部を、前記キャリヤローラ４のキャリヤスタンド５と同様に、本体フレーム２両側内方に備えた係止片６上に載置した状態で固定可能としており、本体フレーム２の横断方向に掛け渡せるようにしている。また、前記ロードセル９は、ごく一般的に計量用に用いられているビーム型のロードセルであって、図２及び図３に示すように、その基端部を前記横架材８の両端部付近に固着している一方、その先端部には、前記キャリヤローラ４′のキャリヤスタンド５′を、ボルト１０にて締結固定して立設させるようにしており、無端ベルト３上を搬送される搬送物の重量がキャリヤローラ４′に掛かると、その下位のキャリヤスタンド５′を介してロードセル９に作用し、それによって生じるロードセル９の歪み量に応じて搬送物の重量が計量されるように構成している。
【００１２】
このように、ロードセル９上に設置される計量用のキャリヤローラ４′は、ベルトコンベヤ１にもともと備え付けてある通常のキャリヤローラ４と略同一構造のものを採用しているため、大部分をそのまま流用することが可能で装置コストの低廉化が期待できると共に、特に既設のベルトコンベヤに対して取り付けるような場合には、例えば、横架材８とロードセル９、及びキャリヤローラ４′とを予め一体に組み上げておくようにすれば、係止片６上に備え付けた元のキャリヤローラ４と取り換えるようにして取り付け作業を行うことができ、作業工程が極めて容易で、かつ短時間で行うことができ、作業コストの低廉化も十分に期待することができる。
【００１３】
なお、本実施例においては、図１に示すように、通常のキャリヤローラ４間に計量用のキャリヤローラ４′を二基連設して無端ベルト３上の搬送物を四基のロードセル９で計量するようにしており、これによって、例えば、無端ベルト３の偏り等によって生じ得る計量誤差を極力軽減することができるように図っているが、特にこのような問題がないようであればキャリヤローラ４′を一基のみ設置してその両端の二基のロードセル９で計量するようにしても良い。
【００１４】
１１は前記キャリヤローラ４′に備え付けた各ロードセル９からの信号線の接続用ジャンクションボックスであり、該ジャンクションボックス１１からの出力配線をベルトコンベヤ１の近傍に設置した表示装置１２に接続している一方、該表示装置１２では前記ジャンクションボックス１１を介して送られてくる各ロードセル９からの計量値に基づいて各種演算処理を行い、それによって求められる、例えば、搬送物の時間あたりの搬送量や、その積算値である総搬送量等を表示するようにしている。このとき、演算処理が正確に行われるように、ベルトコンベヤ１の起動信号が取り込まれれば演算処理を開始する一方、停止信号が取り込まれれば演算処理を停止するようにしている。
【００１５】
なお、上記演算処理を行うにあたり、ロードセル９から得られる計量値に加えて、ベルトコンベヤ１の無端ベルト３の速度値が必須となるが、例えば、本実施例のように、速度がほぼ一定に保たれるという条件の下であれば、表示装置１２にこの速度値を予め設定入力しておけば足りる。また、無端ベルト３の速度が一定でなく大きく変動するようであれば、例えば、ベルトコンベヤ１の適所にベルト速度計測用のセンサ等を備え付け、該センサからの信号線をジャンクションボックス１１を介して表示装置１２に接続し、表示装置１２ではこの速度値とロードセル９からの計量値とに基づいて上記演算処理を行うようにすれば良い。
【００１６】
そして、このようにしてベルトコンベヤ１に設置したコンベヤスケール７を用い、ベルトコンベヤ１にて搬送される土砂や粉体材料等の各種搬送物の重量を計量するときには、予め、無端ベルト３の速度値を表示装置１２に設定入力した後、ベルトコンベヤ１を一定速度で駆動運転させる。そして、このベルトコンベヤ１に前記搬送物の供給を開始すると、搬送物は一定速度で無端ベルト３上を搬送されていき、やがて搬送物が計量用のキャリヤローラ４′の上位に到達すると、その重量が下位のキャリヤスタンド５′を介してロードセル９へと作用し、それによって生じるロードセル９の歪み量に応じて搬送物の重量が自動計測される。こうして得られた各ロードセル９の計量値は、ジャンクションボックス１１を介して表示装置１２に取り込まれ、予め設定入力しておいた速度値とに基づいて所定の演算処理を行い、例えば、時間あたりの搬送量や、その積算値である総搬送量等を求めて表示する。
【００１７】
このように、本発明のベルトコンベヤのコンベヤスケールは、装置構成が極めてシンプルなものであって、それによって装置コストが比較的低廉に抑えられると共に、取り付け作業も短時間でかつ容易に行うことができて作業コストも低廉に抑えることができる。また、特に既設のベルトコンベヤに対して設置する場合においては、備え付けのキャリヤローラ等の設備をそのまま流用することができ、装置コストのより一層の低廉化が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】本発明に係る、ベルトコンベヤのコンベヤスケールの一実施例を示す正面図である。
【図２】図１の一部切り欠き要部拡大図である。
【図３】図１の一部を省略したＡ−Ａ断面拡大図である。
【符号の説明】
【００１９】
１…ベルトコンベヤ ２…本体フレーム
３…無端ベルト ４、４′…キャリヤローラ
５、５′…キャリヤスタンド ７…コンベヤスケール
８…横架材 ９…ロードセル
１２…表示装置
【特許請求の範囲】
【請求項１】
各種搬送物を無端ベルトにて連続的に搬送するベルトコンベヤの途中に組み込まれ、無端ベルト上の搬送物の重量を搬送中に計量するベルトコンベヤのコンベヤスケールであって、ベルトコンベヤを構成する本体フレームの横断方向に横架材を掛け渡し、該横架材の両端部にはそれぞれビーム型のロードセルの基端部を固着する一方、該ロードセルの先端部には無端ベルト支持用のキャリヤローラのキャリヤスタンドを固定して立設させるようにしたことを特徴とするベルトコンベヤのコンベヤスケール。
【請求項１】
各種搬送物を無端ベルトにて連続的に搬送するベルトコンベヤの途中に組み込まれ、無端ベルト上の搬送物の重量を搬送中に計量するベルトコンベヤのコンベヤスケールであって、ベルトコンベヤを構成する本体フレームの横断方向に横架材を掛け渡し、該横架材の両端部にはそれぞれビーム型のロードセルの基端部を固着する一方、該ロードセルの先端部には無端ベルト支持用のキャリヤローラのキャリヤスタンドを固定して立設させるようにしたことを特徴とするベルトコンベヤのコンベヤスケール。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２００８−１３９１９８（Ｐ２００８−１３９１９８Ａ）
【公開日】平成２０年６月１９日（２００８．６．１９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００６−３２７０３５（Ｐ２００６−３２７０３５）
【出願日】平成１８年１２月４日（２００６．１２．４）
【出願人】（０００２２６４８２）日工株式会社 (177)
【公開日】平成２０年６月１９日（２００８．６．１９）
【国際特許分類】
【出願日】平成１８年１２月４日（２００６．１２．４）
【出願人】（０００２２６４８２）日工株式会社 (177)
[ Back to top ]