説明

ベール・ラッピング機械

本発明は、ベール(6)材料をラッピング材料でラッピングするためのベール・ラッピング機械(1)に関する。該機械は、ラッピング用ベールと係合させ、ベールを実質的に水平軸を中心に回転させる手段(5)を含む。該機械は、ベールが水平軸を中心に回転するとき、ラッピング材料の第1のストリップをベールに供給する主回転ラッピング・アーム(7)と、ベールが水平軸を中心に回転するとき、ラッピング材料の第2のストリップをベールに供給する補助回転ラッピング・アーム(12)とをさらに含む。補助アーム(12)は主アーム(7)に対して枢動可能であり、その結果補助アームは、補助アームが主アームに隣接して配置された「静止」位置と、補助アームが主アームと実質的に対向して配置されたラッピング位置との間で可動である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベール・ラッピング機械に関し、詳細には、ベールをプラスチック・ラッピング・フィルムでラッピングするのに使用する、トラクタの前面または背面に直接装着するのに適切な種類の、ベール・ラッピング機械に関する。本発明は、具体的には農業用サイレージ、穀物、干し草、麦わら、トウモロコシ、ビート・パルプ、ビート・トップなど(以下「飼料」と呼ぶ)のベールをプラスチック・フィルムで、好ましくは気密および水密でラッピングするためのラッピング機械に関する。また、本発明の装置は、廃プラスチックなどの一般農場廃棄物および農業廃棄物を小型化しラッピングするための機械、および粉砕したピート・モス、おがくず、削りくず、木片、醸造廃棄物、レンガ、角材、段ボールなどの他の遊離した材料および物体をラッピングするための機械と共に使用し得る。
【背景技術】
【0002】
収穫した飼料を一般に「ビッグベール」と呼ばれる円筒状のベール、および正方形または長方形のベールを形成し、プラスチック・フィルムでラッピングすることが、農業では従来の慣習になっている。サイレージは、(典型的にはプラスチック・フィルムで最高六重にラッピングされる)ラップされたベール内で気密が保持されるので、この慣習がサイレージを製造する方法に特に適切である。たとえば、円筒状のベールをプラスチック・フィルムでラッピングする機械は、GB 2191984A、BG 2228246AおよびEP 0208034A(GB 2159489B)である。
【0003】
本発明で上述した種類のベール・ラッピング機械は、トラクタによって牽引され得る車輪付きシャーシを含む。次いでシャーシは、ターンテーブルを支持する先端台を運搬する。ターンテーブルは、垂直軸を中心に回転可能である。ターンテーブルは、各ローラが水平軸を中心に回転する1対の離間したローラを運搬する。エンドレス・ベルトは、ローラ間で伸張し、ローラと共に回転する飼料材料の大円のベールをプラスチック・フィルムでラッピングするために、該円のベールはリフトアームを用いてターンテーブル上に持ち上げられる。ベールは、エンドレス・ベルト上に置かれる。プラスチック・フィルムのロールの解放端部は、ベールに取り付けられ、次いでターンテーブルが、一般に垂直軸を中心に回転することによって、フィルム・シートがベールの周囲にラッピングされる。万一ベールの長軸を中心にベールの移動が生じないと、ベールはプラスチック・フィルム幅の厚さを有する単一の帯でラッピングされるに過ぎないことになる。しかし、ターンテーブルの各回転上で、エンドレス・ベルトを所定の間隔を移動させると、その結果ベールはその表面、すなわち垂直軸を中心に回転する。ベルト上でベールがこうした回転をすることによって、ベールの新領域がターンテーブルの各回転上でフィルムによってラッピングされることが可能になり、したがって最終的にプラスチック・フィルムがかなりの程度に重複した状態でベールの完全な被覆が達成される。
【0004】
上述のベール・ラッピング機械において、ラッピングされるベールは、垂直軸を中心に回転するターンテーブル上に装着され、プラスチック・フィルムのロール用ディスペンサは、固定される。フィルムがディスペンサから解かれるのは、垂直軸を中心にベールが回転するためである。しかし、たとえばEP−B−0110110、DE 3642513A、およびGB 2193683Aでは、ローラ上に装着されたベールはベールを水平軸のみを中心に回転させることも、先行技術から公知である。この構成では、フィルム・ディスペンサを垂直軸を中心にベールの周囲を回転させる一方で、ベールを水平軸を中心に回転させる、フィルム・ディスペンサ用回転支持アームが提供される。
【0005】
トラクタの前面、背面またはトラクタに積載されているフォークリフトもしくは転送装置に装着され得るベール・ラッピング機械が提供されることは公知である。これらの機械の利点は、これらの機械が小型で使用効率が良く、上述のトレーラー型より製造費用が安いことである。このような機械の一例は、EP 0234763 A1(Oiestad)に記載されている。この小型機械は、通常ベールの直径より短い距離で離間し、使用時に実質的に水平でベールを支持するよう意図された少なくとも2つの回転可能なローラと、ベールの軸を中心にベールを回転させるように回転駆動する少なくとも1つのローラとを含む。回転支持アームまたはラップ・アームは、プラスチック・フィルム・ディスペンサを垂直軸を中心にベールの周囲を回転させる一方で、ベールを水平軸を中心に回転させる。ローラは、トラクタまたは他の車両に積載された吊上げ装置に連結されるように適合された手段から自由に突出する突起として配置されている。
【0006】
このような小型の機械では、突出するローラは、ラッピングされるベールを支持可能で回転可能な第1の位置から、ローラが離脱してラッピングされたベールを放出する第2の位置に可動である。ラッピングされるベールは、地面に落とされ得る、またはトラクタに積載されたフォークリフトもしくは転送装置を使用して、ラッピング機械全体が上方にあげられ、その結果ベールは大量のベール上に放出されることが可能である。切断保持機構は、ベールが完全にラッピングされると、フィルムを切断し保持することを提供する。切断保持機構は、通常ベールの背後に提供され、ラッピング工程の最後にラッピング・アームもベールの背後に配置され、それによってベールの堆積が容易になる。
【0007】
多くの従来のベール・ラッピング機械は、ベールを回転させるときにプラスチックがベールに均等に付着するために、第1の回転ラッピング・アームと対向して装着された第2の回転ラッピング・アームが設けられている。フィルム・ディスペンサは、各ラッピング・アーム上に設けられているので、フィルムの2つのストリップが、ベールの周囲に同時にラッピングされる。2つのカット・アンド・ホールド装置がフィルムの各ストリップに1つずつ設けられている。2つのラッピング・アームを使用することによって、ローラの速度を増加でき、それによってベールがその軸を中心に回転する速度が増加する一方で、連続する大量のプラスチック・フィルムの50%の重複が依然として保持される。このことは、単一のベールをラッピングするのに要する時間が、約40%短縮できることを意味する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、小型の機械に第1のラッピング・アームと対向して配置された第2のラッピング・アームを設けることは実践的ではない。2つのラッピング・アームを備えた機械において、ラッピングが完了すると、ラッピング・アームは、ラッピングされたベールのいずれか一方の側面に配置される。さらに、切断保持機構は、通常ラッピングされるベールの各側面に1つずつラッピング・アームが設けられている。これは、小型の機械にベールを堆積する妨げになる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、ベール材料をラッピング材料でラッピングするためのベール・ラッピング機械であって、該機械は、ラッピング用ベールと係合させ、ベールを実質的に水平軸を中心に回転させる手段と、ベールが水平軸を中心に回転するとき、ラッピング材料の第1のストリップをベールに供給する主回転ラッピング・アームと、ベールが水平軸を中心に回転するとき、ラッピング材料の第2のストリップをベールに供給する補助回転ラッピング・アームとを含み、補助アームは主アームに対して枢動可能であり、その結果補助アームは、補助アームが主アームに隣接して配置された「静止」位置または折り畳まれた位置と、補助アームが主アームと実質的に対向して配置されたラッピング位置との間で、可動であることを特徴とすること、とを含むベール・ラッピング機械が提供される。
【0010】
この配置の利点は、2つのラッピング・アームが提供されているので、ラッピング工程は、上記のように設定されると大幅に加速されることである。上記構成のさらなる利点は、補助アームがベールがラッピングされた後静止位置に持ち込まれ得ることによって、容易にベールの放出および/または堆積ができるようになることである。この構成は、通常ベールの堆積に使用される小型のベール・ラッピング機械に特に有益である。
【0011】
通常、ベール・ラッピング機械は、指示枠と、指示枠上に装着された駆動手段と、主回転ラッピング・アームは、ベールをラッピング材料の第1のストリップおよび第2のストリップでラッピングするために、両方のラッピング・アームをベールを中心に円軌道で回転させること、とを含み得る。
【0012】
あるいは、補助アームは、両方のラッピング・アームをベールを中心に回転させる駆動手段によって駆動可能であり得る。他の実施形態では、アームはそれぞれ、支持枠に提供された個別の駆動手段によって駆動され得る。駆動手段は、アームを相互に静止位置とラッピング位置との間で作動可能に移動させ得る。
【0013】
補助回転ラッピング・アームは、主アームに対して枢動可能に装着され得、または主アームに枢動可能に取り付けられ得る。ベール・ラッピング機械は、補助アームを主アームに対して静止位置とラッピング位置との間で動作可能に移動させる手段を含み得る。
【0014】
一実施形態では、補助アームを主アームに対して動作可能に移動させる手段は、主アームと補助アームとの間に配置されたリンク機構または折り畳み機構を含み、該リンク機構は油圧アクチュエータまたは電動アクチュエータによって恣意的に駆動される。
【0015】
アクチュエータは、補助アームを主アームに近づけ、また主アームから遠ざけて動作可能に移動させる複動アクチュエータであり得る。たとえば、アクチュエータは、支持枠上に結合された回転装置を通じて1方向に電力を供給されてもよい。アクチュエータは、ガス充填アキュムレータによって逆転されてもよい。
【0016】
あるいは、アクチュエータは、補助アームを1方向のみに動作可能に移動させる単動アクチュエータであり得る。この構成において、ラッピング材料の第2のストリップに加えられる圧力を使用して、反対方向に補助アームを移動させ得る。
【0017】
別の実施形態では、ベール・ラッピング機械は、補助アームをラッピング位置に保持するために主アームと補助アームとの間に配置されたばね手段と、ラッピングが完了すると、主アームと補助アームが静止位置に運び込まれるように、1つのアームの移動を動作可能に防止する停止手段と、を含む。
【0018】
この実施形態では、ばね手段は、従来のコイルばねを含み得る。しかし、好ましい実施形態では、ばね手段は、油圧アクチュエータまたは電動アクチュエータを含む。たとえば、アクチュエータは、ガス充填アキュムレータによって電力供給される単動油圧アクチュエータであり得る。この構成では、アクチュエータは、ばねのような動作をするが、静止位置に入るアームの相対運動の速度は制御され得る。
【0019】
停止手段は、補助アームの移動を動作可能に防止することが好ましい。
【0020】
「静止」位置または折り畳まれた位置では、ラッピング・アームは、ラッピングされるベールの背後に配置されることが適切である。この状況における用語「背後」は、ラッピング・アームが機械とベールとの間に配置される、またはベールの機械に面している端部にあることを示すよう意図されている。このことによりベールの積み降ろしがさらに容易になるのは、ラッピング・アームが、堆積物上にベールを配置すること、または機械からベールを放出することを妨害しないからである。
【0021】
該機械は、ベールのラッピングが完了すると、ラッピング材料のストリップを切断し保持する少なくとも1つの切断保持機構を含み得る。該切断保持機構または各切断保持機構は、ラッピングされるベールの背後に配置されることが好ましい。それらのアームは、相互に「静止」位置に隣接して配置されているので、単一の切断保持機構は、ラッピング材料の両方のストリップを切断し保持するように提供され得る。あるいは、分離した切断保持機構は、両方の切断保持機構がラッピングされるベールの背後に配置されることが好ましい場合に、各ストリップの材料に提供され得る。
【0022】
ベール・ラッピング機械は、トラクタまたは他の車両に積載された吊上げ装置に連結されるように適合された手段をさらに含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】アームが静止位置にある状態の、本発明のベール・ラッピング機械の一実施形態の斜視図である。
【図2】アームがラッピング位置にある状態の、図1のベール・ラッピング機械の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1および2は、本発明の一実施形態によるベール・ラッピング機械1を示す。該機械は、横方向底部枠3および底部枠3から上方に延在する1対の管状棒4を有する支持枠2を含む。機械1は、3点リンク取付点17の手段によって周知のトラクタに連結され得る。たとえば、機械1は、トラクタに積載されている吊上げ装置または転送装置に連結され得る。
【0025】
2つの回転可能なローラ5は、底部枠3に装着され、底部枠3の前方に延在し、所定の離間で相互に平行な関係で配置される。ローラ5は、ローラが地上に位置する飼料の円筒形ベール6の側面に係合し得る開位置から、地面から持ち上げられたベールの底面に係合する、図1に示したように「閉」位置に移動可能である。「閉」とは、ローラ間の間隔が、ラッピングされるベール6の直径より狭いことを意味する。ベールが図1に示す位置にある場合、ローラ5は、ベールをその実質的に水平軸を中心に回転させるように回転可能に駆動し得る。
【0026】
主回転ラッピング・アーム7は、棒4の端部で支持される駆動装置8から吊るされている。主アーム7は、油圧モータおよびチェーン駆動によって駆動される駆動軸9に連結される。主アーム7は、ベール6がローラ5によって実質的に水平軸を中心に回転されると、ベールを中心に円軌道で回転させ得、ベールをプラスチック・フィルムの第1のストリップでラッピングするフィルム吐出装置10を支持する。プラスチック・フィルムは、周知の手法でディスペンサによって予め延伸されている。公知の切断結合機構11は、枠3上に装着される。
【0027】
補助回転ラッピング・アーム12は、折り畳み機構13の手段によって主アーム7に枢動可能に取り付けられる。補助アーム12は主アーム7に取り付けられているので、駆動手段の作動によって、両方のアームがベールを中心に回転する。折り畳み機構は、リンク14および複動油圧ポンプまたは複動油圧アクチュエータ15を含む。油圧アクチュエータ15は、駆動軸9内に結合された回転装置を通して1方向に電力供給され、ポンプの他のポートに装着されたガス充填アキュムレータによって逆転される。補助アーム12は、ベール6がローラ5によって実質的に水平軸を中心に回転されると、ベールを中心に円軌道で回転させ得、ベールをプラスチック・フィルムの第2のストリップでラッピングするフィルム吐出装置10を支持する。プラスチック・フィルムは、周知の手法でディスペンサによって予め延伸される。
【0028】
図1では、機械1は、「静止」位置または折り畳み位置を示し、補助アーム12は、主アーム7に隣接して配置される。「静止」位置では、ラッピング・アーム7、12は、ベール6の背後に配置される、すなわちアームはベール6とベール6の機械に面した端部で機械1の支持枠2との間に配置される。図2では、機械1はラッピング位置を示し、補助アーム12は、主アーム7と対向して配置される。
【0029】
ラッピングの開始前に、アーム7、12は、「静止」位置または折り畳み位置に配置されている。ラッピングを開始するために、ベール6は、上述のようにローラ5上に持ち上げられる。ローラは、ベールをその水平軸を中心に回転するように回転可能に駆動される。油圧ポンプ15を作動して(閉じて)補助アームが引っ張られ、その結果補助アームは、主アームに対して枢支点16を中心に図1に示す「静止」位置から図2に示すラッピング位置まで枢動し、図2では補助アーム12は、主アーム7と実質的に対向して(すなわちベールの主アームと反対の側面上に)配置される。補助アーム12は、アクチュエータ15によってラッピング工程中、ラッピング位置に保持される。駆動軸9は、ベールがその水平軸を中心に回転すると、駆動装置8によって駆動されてアームをベールを中心に円軌道で回転させる。したがってベールは、ラッピング材料の2つのストリップで同時にラッピングされ、それによってラッピング工程が単一のラップ・アーム機械に比較して短縮される。
【0030】
ラッピングが完了すると、駆動装置8は、アーム7、12を停止させ、その結果主アーム7が図1に示すようにベールの背後に配置される。油圧アクチュエータ15は、補助アーム12が主アーム7に対して枢動するように、補助アーム12を「静止」位置に押し戻すように駆動し(延在し)、静止位置ではラッピング・アーム7、12は、相互に隣接する。示される実施形態では、単一の切断結合(または切断保持)機構11を使用して、ラッピング材料の両方のストリップが切断され保持される。次にローラ5は、ベールを放出するために開かれる。ラッピング・アーム7、12の両方および切断保持機構11が「静止」位置でラッピングされたベール6の背後に配置されるので、ベールは他のラッピングされたベールの間に放出され得、または機械1全体がトラクタに積載された転送装置またはフォークリフトの手段によって持ち上げられ得、ベールが大量のベールの上部に放出されることが可能になる。次に別のベールが積み込まれ、工程が繰り返えされる。
【0031】
上記の実施形態では、油圧アクチュエータは、複動油圧アクチュエータであり、複動油圧アクチュエータは補助アームを静止位置とラッピング位置との間で押引の両方が可能である。代替的実施形態では、アクチュエータは、単動アクチュエータであり、補助アームを静止位置からラッピング位置に作動可能に押す(または引く)。この実施形態では、予め延伸されたプラスチック・フィルム上の圧力は、ラッピングが完了すると、補助アームを静止位置または折り畳み位置に押し戻すのに十分である。
【0032】
代替的実施形態では、機械1は、主アームと補助アームとの間に配置されたばね手段を含み得る。ばね手段は、対向配置を主アームと補助アームとの間に維持するように適合されて、補助アームをラッピング位置に保持する。それらのアームは、ベールをラッピング材料の2つのストリップでラッピングするために駆動装置8によって駆動され得る。機械1は、停止手段をさらに含み得る。ラッピングが完了すると、停止手段は、補助アームの移動を作動可能に防止する。主アームは、駆動手段8によって(ばね手段に反して)引き続き駆動され、その結果主アームが静止位置の補助アームに「追い付く」まで、主アームは補助アームに対して移動し続ける。理想的には、停止手段は、棒4の内の1つに設けられ、アームがラッピングされるベールの背後の静止位置に運び込まれる。
【0033】
この実施形態では、ばね手段は、従来のコイルばねを含み得る。しかし、ばね手段は、ガス充填アキュムレータによって電力供給される油圧アクチュエータを含むことが好ましい。この構成は、ばねと同様に動作するが、ラッピング位置から静止位置への移動速度が制御され得る。
【0034】
他の実施形態では、補助アームは、両方のラッピング・アームをベールを中心に回転させる駆動手段によって駆動可能であり得る。あるいは、アーム7、12のそれぞれは、駆動装置8に提供された個別の駆動手段によって駆動され得る。この駆動手段は、静止位置とラッピング位置との間で相互に対してアームを作動可能に移動させ得る。
【0035】
本発明に関して本明細書で使用される場合の用語「含む(comprises)/含む(comprising)」および用語「有する(having)/含む(including)」は、明記された特徴、整数、段階または構成要素の存在を規定するために使用されるが、1つまたは複数の他の特徴、整数、段階、構成要素もしくはその群の存在または追加を排除しない。
【0036】
わかりやすいように、個別の実施形態の状況で説明された本発明のある種の特徴は、単一の実施形態に組み合わせても提供され得ることが理解される。逆に、簡潔にするために単一の実施形態の状況で説明された本発明の様々な特徴は、個別にまたはあらゆる適切な副結合にも提供され得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベール材料をラッピング材料でラッピングするためのベール・ラッピング機械であって、
ラッピング用ベールと係合させ、前記ベールを実質的に水平軸を中心に回転させる手段と、
前記ベールが前記水平軸を中心に回転するとき、ラッピング材料の第1のストリップを前記ベールに供給するための主回転ラッピング・アームと、
前記ベールが前記水平軸を中心に回転するとき、ラッピング材料の第2のストリップを前記ベールに供給するための補助回転ラッピング・アームと、を含み、
前記補助アームは前記主アームに対して枢動可能であり、その結果前記補助アームは、前記補助アームが前記主アームに隣接して配置された「静止」位置と、前記補助アームが前記主アームと実質的に対向して配置されたラッピング位置との間で、可動であることを特徴とする、ベール・ラッピング機械。
【請求項2】
支持枠と、
前記支持枠に装着された駆動手段と、をさらに含み、
前記主回転ラッピング・アームは、ラッピング材料の前記第1のストリップおよび第2のストリップで前記ベールをラッピングするために、両方のラッピング・アームを前記ベールを中心に円軌道で回転させる前記駆動手段によって駆動可能である、請求項1に記載のベール・ラッピング機械。
【請求項3】
前記補助アームは、前記主アームに枢動可能に装着された、請求項1または2に記載のベール・ラッピング機械。
【請求項4】
前記補助アームを前記主アームに対して前記静止位置と前記ラッピング位置との間で動作可能に移動させる手段を含む、請求項3に記載のベール・ラッピング機械。
【請求項5】
前記補助アームを前記主アームに対して動作可能に移動させる前記手段は、前記主アームと前記補助アームとの間に配置されたリンク機構を含み、前記リンク機構は、油圧アクチュエータまたは電動アクチュエータによって恣意的に駆動される、請求項4に記載のベール・ラッピング機械。
【請求項6】
前記補助アームを前記ラッピング位置に保持するために前記主アームと前記補助アームとの間に配置されたばね手段と、
ラッピングが完了すると、前記主アームと前記補助アームが前記静止位置に運び込まれるように、1つのアームの移動を動作可能に防止する停止手段と、をさらに含む、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のベール・ラッピング機械。
【請求項7】
前記停止手段は、前記補助アームの移動を動作可能に防止する、請求項6に記載のベール・ラッピング機械。
【請求項8】
前記「静止」位置において、前記ラッピング・アームは、ラッピングされる前記ベールの背後に配置される、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のベール・ラッピング機械。
【請求項9】
ラッピングが完了すると、ラッピング材料の前記ストリップを切断し、かつ保持する少なくとも1つの切断保持機構を含む、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のベール・ラッピング機械。
【請求項10】
前記切断保持機構または各切断保持機構は、ラッピングされる前記ベールの背後に配置される、請求項9に記載のベール・ラッピング機械。
【請求項11】
単一の切断保持機構は、ラッピング材料の両方のストリップを切断し保持するように配置される、請求項9または10に記載のベール・ラッピング機械。
【請求項12】
実質的に添付図面を参照に上述したような、かつ/または添付図面に示したような、ベール・ラッピング機械。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−509680(P2012−509680A)
【公表日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−537920(P2011−537920)
【出願日】平成21年11月10日(2009.11.10)
【国際出願番号】PCT/EP2009/064933
【国際公開番号】WO2010/060793
【国際公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【出願人】(511127140)イドウフ インベストメント カンパニー (1)
【Fターム(参考)】