説明

ペイントボール空気銃

空気アセンブリは、圧縮ガス貯蔵空間と圧縮ガス放出空間との間に配設されたシール部材を含む。ピストンロッドは、シール部材と連通した状態で配設されており、圧縮ガス貯蔵空間と圧縮ガス放出空間との間に延在する空気アセンブリ内に長手方向に配設されている。一以上の通気溝がピストンロッドに形成されており、これらの通気溝間にあるいは通気溝を通って一以上のリブが長手方向に設けられている。これらのリブは、圧縮ガス貯蔵空間から圧縮ガス放出空間へ圧縮ガスが送出される間、シール部材をシール部材の保持溝内に保持するように構成されている。グリップ搭載回路基板構造を設けることもでき、回路基板がペイントボールのグリップフレーム内の1以上のスロットにしっかりと保持されるように構成されている。回路基板はソレノイドバルブと引き金によって作動するマイクロスイッチを搭載している。ペイントボール空気銃はさらに空気アセンブリを収容する交換可能な外部シェルを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペイントボール空気銃(マーカー)及びその作動部品に関する。より詳しくは、本発明は、ペイントボール空気銃と、ペイントボールを装填しそのペイントボールをペイントボール空気銃から発射するために使用されるペイントボール空気銃の空気部品(空気関係の構成部品)に関する。
【背景技術】
【0002】
ペイントボール空気銃を使用する遊戯において、ペイントボール空気銃は可能な限り小さくて軽量であることが一般的に望ましいとされている。より小型軽量なペイントボール空気銃はプレーヤーの動作をより軽快なものとする。この軽快な動作によってプレーヤーは掩蔽壕から掩蔽壕へとより迅速に移動することができ、被弾することを回避できる。さらに、このペイントボール空気銃を用いる遊戯では、ペイントボール空気銃は身体の延長部分とみなされており、ペイントボール空気銃へ命中した場合にはプレーヤーへの命中としてカウントされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のように、ペイントボール空気銃は可能な限り小型であり、その一方、ペイントボール空気銃の性能である射出速度、正確さ及びガス効率は実質的に従来の性能を維持し又は改善することが望ましい。このペイントボール空気銃の大きさは、一般的にペイントボール空気銃の本体内に収容しなければならない作動部品の大きさと個数に応じたものとなる。
【0004】
さらに、ペイントボール空気銃は、部品点数が少なく、複雑ではなく、高価ではない作動部品を備え、製造が容易であることが好ましい。このような製造コストの低減は消費者の利益にもつながる。ペイントボール空気銃の製造業者は、小型軽量で安価なペイントボール空気銃であって、確実且つ効率的に作動するものを必要としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態において、ペイントボール空気銃は、本体とグリップとを含むことができる。本体とグリップは、分離して、または一体的に形成することができ、それらは、成型樹脂、ゴム素材、または他の丈夫且つ比較的安価な材料から形成されることが好ましい。本体は、空気アセンブリを受け入れられるように構成されている空間を含むことが好ましい。空気アセンブリは、遊底(bolt)、圧縮ガス貯蔵空間及び発射機構などのペイントボール空気銃のいくつかの動作部品を備えていることが好ましい。空気アセンブリハウジングは、金属、合成樹脂、または合成材料から形成することができ、空気アセンブリの部品を収容することができ、銃身や供給管を受け入れるように構成することができる。空気圧の調整器は、例えば、垂直型、並置型、または底面搭載型調整器であってもよい。
【0006】
遊底は、前方及び後方ピストン表面領域を含んでいることが好ましい。圧縮ガス量は、機械的なバルブ機構、または電気的で空気力学的なバルブ機構を通じて、前方ピストン表面領域に供給され、また、前方ピストン領域から排気されることが好ましい。この圧縮ガスの供給と排気は選択的に行われる。発射機構は、遊底の外側表面に接触したり、また、接触しなかったりするように配設されているシール部材から構成されていることが好ましい。一以上の発射ポートが遊底に配設されていることが好ましく、圧縮ガスは、この遊底を通じて、ペイントボールへと発射される。圧力調整器からの圧縮ガスは、供給ポートを通じて圧縮ガス貯蔵領域へ供給することができる。圧縮ガス貯蔵領域内への圧縮ガスの流入は、ペイントボール空気銃のガス効率を高めるために、発射動作の間、制限または阻止される。
【0007】
ペイントボール空気銃の動作において、圧縮ガスは、圧縮ガス格納部材から、圧力調整器を通じて、ペイントボール空気銃へ供給されることが好ましい。圧縮ガスは、圧力調整器からバルブ機構へと導かれ、圧縮ガス貯蔵空間に供給するために供給ポートへと導かれることが好ましい。バルブ機構へ供給された圧縮ガスは、バルブ機構が通常位置(非作動位置)の時に、バルブ機構を通じて、遊底ピストンの前方表面領域へ送られることが好ましい。この圧縮ガスの圧力は、前方遊底ピストン表面領域に作用し、遊底を後方位置へ付勢する。遊底が後方位置にある間、ペイントボールは供給管からペイントボール空気銃の銃尾内へと装填される。さらに、遊底が後方にある間、ガス供給ポートにより圧縮ガスを圧縮ガス貯蔵空間内に急激に送り込むことが好ましい。
【0008】
引き金機構は、バルブ機構を操作するように構成されていることが好ましい。引き金が押し下げられたとき、バルブ機構は、遊底の前方ピストン表面領域から圧縮ガスを排気するように動作することが好ましい。圧縮ガスの圧力は、遊底ピストンの後方表面領域に作用することが好ましい。遊底ピストンの後方表面領域は、例えば、圧縮ガス貯蔵空間内、または遊底の後端に配設できる。遊底ピストンの後方表面領域に作用する圧縮ガスは、圧縮ガス貯蔵空間、または分離供給ポートから供給することができる。圧縮ガスが、前方遊底ピストン表面領域から排気された時に、後方遊底ピストン表面領域に加えられた圧力により、遊底が前方位置に移動することが好ましい。
【0009】
遊底が前方に変位した時、発射機構のシール部材は、遊底表面領域から脱することが好ましく、圧縮ガスが圧縮ガス貯蔵空間から遊底発射ポートへ入ることができるようにし、マーカーからペイントボールが発射できるようにすることが好ましい。さらに、遊底の発射位置への移行に伴い、圧縮ガス貯蔵空間内の圧縮ガスの流入は制限される。これは、例えば、供給ポートから圧縮ガス貯蔵空間への圧縮ガスが移動する部分を狭めるように遊底後方部分を構成することにより達成することができる。他の例では、発射動作の間、圧縮ガス貯蔵空間への圧縮ガスの供給は停止され、圧縮ガス貯蔵空間へ圧縮ガスが入ることは完全に阻止される。これは、例えば、遊底の後端においてシール部材を用い、ガス供給ポートを閉鎖することにより達成することができ、また、分離独立したピストンにシール部材に用いたり、チューブを挟んだり、または分離したバルブ機構を用いたりすることでも達成することができる。
【0010】
バルブ機構には、ソレノイドバルブ(3ウェイタイプのソレノイドバルブ)、機械的バルブ、あるいは他のバルブ機構を用いることができる。ソレノイドバルブの場合には、引き金機構の動作に基づいてソレノイドバルブの動作を制御する主電子回路が設けられていることが好ましい。マイクロスイッチやその他のスイッチ装置であるスイッチ手段は、引き金に連結して配設されていることが好ましく、引き金が引かれると、それに応じて主電子回路へ動作信号を送信することが好ましい。主電子回路やソレノイドバルブに電力を供給するための電源が設けられえていることが好ましい。バルブ機構は、主回路基板から送信された発射信号に応じて、前方遊底ピストン表面領域から圧縮ガスを排気することが好ましい。機械的バルブの場合には、機械的バルブは引き金と連結され、引き金が引かれるとそれに応じて前方遊底ピストン領域から圧縮ガスを排気することが好ましい。
【0011】
一の実施形態において、遊底は、自由浮動遊底であることが好ましく、この遊底において、遊底案内ロッドの対向する両端に加えられた圧力は均衡している。これは、例えば、遊底ピストンの後端から遊底の前端へ通じる通気路が設けられることにより達成される。他の方法として、遊底ピストンの後端と連通している空間を、銃本体から排気ポートを通じて大気中に排気できるように構成することもできる。
【0012】
本発明に係る他の特徴として、複数のリブまたはフィンが、この複数のリブの間に設けられている通気溝を伴っている遊底ロッドの長手方向に設けられており、この通気溝は遊底が前方に移動した際にペンイントボール空気銃から圧縮ガスを放出し、同時に保持溝内のシール部材の位置は維持される。
【0013】
さらに、本発明に係る他の特徴として、交換可能シェルは空気部品を包囲しているペイントボール空気銃本体の外側部分を形成する。この交換可能な外部シェルは、例えばプラスチックや金属、又は合成材料から形成することができるがABS樹脂から形成することが好ましい。異なった形状、色、デザイン(スタイル)を施したいくつかの交換可能なシェルを交換することにより、使用者は好みの外観にカスタマイズすることができる。
【0014】
さらに、本発明に係る他の特徴として、回路基板をグリップに装着するための改良装置と改良方法が提供されている。この方法に関し、一以上のスロットが回路基板を受け入れるためにグリップフレーム内に設けられている。より好ましくは、一のスロットは、グリップフレームの各側部に配設され、回路基板の対向する側部を受け入れるようにする。スロットの深さは、回路基板がスロット内に完全に挿入された際、回路基板が適正な位置に配設されるように選択される。本実施形態において、ペイントボール空気銃は、回路基板を嵌合するために工具や装着螺子を必要としないため、部品コストや製造コストを低減することができる。また、製造工程も改善される。さらに、ソレノイドバルブを回路基板に搭載し、ペイントボール空気銃のグリップ内に配設することができる。回路基板には、さらに、引き金によって作動するマイクロスイッチを当該基板上に搭載することができ、当該マイクロスイッチを搭載した当該基板面の反対側の基板面にソレノイドバルブを搭載することができる。
【0015】
本発明の他の特徴として、ペイントボール検知システムの装着方法が提供されている。この方法に関し、取り付けスロットはペイントボール空気銃の銃尾領域近くの空気ハウジングの底部に配設されている。孔またはスロットは、銃尾領域の空気ハウジングの一以上の側壁に設けられている。ペイントボール検知システム回路基板は、該回路基板上に配設されたセンサが銃尾領域の内部や空気ハウジングの対向面側の配設されているセンサとの伝達が可能になるように、前記スロット内に取り付けられている。回路基板は、取り付けスロットに適合する形状を有していることが好ましい。ブレークビームセンサシステム(break-beam sensor system)を使用する場合には、ブレークビームセンサが空気ハウジングに設置された際にブレークビームセンサの位置に近い空気ハウジングの対向面側に複数の孔が配設されていることが好ましい。
【0016】
本発明の様々な他の技術的側面、実施形態及び形状を選択することは、ここに開示されている本発明の原理から逸脱しない限り可能であり、従って、本発明は、ここにおいて記述されている特定の技術的側面、実施形態及び形状によって如何なる制約をも受けるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
添付図面は、本発明の原理を具体化したいくつかの好適な実施形態の構成を示している。図1は、本体110とグリップ120を有するように構成されているペイントボール空気銃100を示している。グリップ120の他、前方グリップ130も設けられている。本体110とグリップ120とは、一体に形成することも別体として形成することも可能であり、また、それぞれを同一の材料から形成することも、別異の材料からも形成することも可能である。本体110とグリップ120とはABSプラスチックのような成型樹脂又はゴム素材から形成されることが好ましく、比較的安価にもかかわらず信頼性と耐衝撃性を確保できる。
【0018】
空気ハウジング115は、本体110内に配設され、一部又は全部の空気部品を収納し、銃身(図示せず)や供給管140を受け入れるようになっていることが好ましい。空気ハウジング115は、アルミニュウムのような金属からブロック状や管状の形状に形成されていることが好ましいが、当該部品に要求されている性能を満たすに十分な信頼性を有する他の材料、例えば、他の金属や合成樹脂等から形成することも可能である。グリップ120と前方グリップ130とは、本体110と空気ハウジング115とに螺子や他の留め具等を用いることによりしっかりと取り付けられていることが好ましい。同様に金属等の堅い材料から形成されているプレート125がグリップ120に設けられていることが好ましい。また、圧縮ガスタンクへ結合するために、プレート125は、タンク容器(図示せず)の固定具を取り付けられるようにグリップ120内に配設されていることが好ましい。
【0019】
グリップ130は、圧縮ガスの供給圧力を望ましい作動圧力へ減圧調整するための調整器132を備えていることが好ましい。本実施形態において、この望ましい作動圧力はおよそ90〜350PSI(ポンド毎平方インチ)である。また、電池122も、回路基板150やソレノイドバルブ250と共にグリップ120の内部に設けられている。本実施形態のソレノイドバルブ250は、ノーマルオープン型の3ウェイソレノイドバルブであることが好ましい。
【0020】
空気アセンブリ200は本体110内に配設され、空気ハウジング115の一部又は全部へ結合されているか、空気ハウジング115の一部又は全部を含んでいるか、または、空気ハウジング115の一部又は全部へ結合されていると共に空気ハウジング115の一部又は全部を含んでいる。空気アセンブリ200は、圧縮ガス貯蔵空間212、シリンダー220及び案内室214を含んでいることが好ましい。遊底222は、スライド可能に配設されていることが好ましく、ピストン及びシリンダーアセンブリ内のシリンダー220の内側に位置している前方表面領域である前方ピストン表面領域226aを有していることが好ましい。遊底222は、さらに、空気アセンブリ200全体を実質的に貫通し延在している案内ロッド221を含むように構成することも可能である。
【0021】
案内ロッド221は、発射バルブ節部221aを含むことが可能である。この発射バルブ節部221aはシール部材232とシール結合することにより、遊底222が後方に位置する際に、圧縮ガス貯蔵空間212から遊底222へ圧縮ガスが入り込むことを阻止する。案内ロッド221は、さらに後方部分221bを含んでいることが好ましい。この後方部分221bは、案内室214の内部において前後にスライドする遊底222の作動安定性を提供し、また、遊底222が前方に位置する際に、供給ポート216から圧縮ガス貯蔵空間212内へ圧縮ガスが流れ込むことを制限し、あるいは阻止する。
【0022】
通気路228は遊底222と案内ロッド221とを貫通して設けることができる。この通気路228により、遊底222の後端222bに背圧が高まることが防止され、遊底222が本質的に自由に動けるようにしている。これは、遊底222のリコック(recock/銃において、再度撃鉄を起こす動作)に必要な圧力量を減少する。また、この通気路228は、遊底222の前端222aによってペイントボールに加えられる圧力量を減少し、ガス効率を改善し、二次的な圧力調整器を必要としないという利点がある。なお、通気路228の代わりに、後方の案内室214を大気へと連通させるように、ペイントボール空気銃100の本体110を貫通する通気路(図示せず)を設けてもよい。
【0023】
遊底222が開放位置にある場合、調整器132からの圧縮ガスは、供給ポート216を通じて圧縮ガス貯蔵空間212へ供給される。シール部材232は、圧縮ガスが遊底222内に入ることを阻止するために、発射バルブ節部221aに沿った遊底222の外側表面と空気アセンブリ200の内壁との間を封鎖していることが好ましい。このシール部材232は、例えば、圧縮ガス貯蔵空間212の前端近傍において空気アセンブリ200の内壁の凹部(又は、当該内壁の突出部)に配設することができる。
【0024】
他の方法として、例えば、遊底222を貫通する遊底孔を配設することができる。この場合、遊底222の後端近傍に入口を配設し、圧縮ガス貯蔵空間212の後端から遊底222を通じて圧縮ガスを導き、遊底222が前方位置へ移動する際に、ペイントボールへと圧縮空気を放出する。本実施形態において、遊底222が開放された際に圧縮ガスが圧縮ガス貯蔵空間212から遊底222へ入ることを阻止し、一方、遊底222が閉鎖された際に、圧縮ガスが圧縮ガス貯蔵空間212から遊底222へ入ることを可能とするために、シール部材232を圧縮ガス貯蔵空間212の後端近傍において遊底222に配設することができる。
【0025】
ソレノイドバルブ250は、遊底222を動かすために、通気孔218を通じてシリンダー220へ圧縮ガスを供給したり、また、通気孔218を通じてシリンダー220から圧縮ガスを排気したりすることが好ましい。ソレノイドバルブ250は、好ましくはノーマルオープン型であり、このソレノイドバルブ250において、圧縮ガスは、入力ポート254を通じてソレノイドバルブ250内へ供給され、出力ポート256を介して遊底222の前方ピストン表面領域226aへ供給され、遊底222を開放位置に保持する。
【0026】
引き金が引かれると、それに応じて、発射信号が主回路基板150からソレノイドバルブ250へ送信されることが好ましく、ペイントボール空気銃100の発射動作を開始する。この発射信号に応じ、ソレノイドバルブ250は、圧縮ガスを遊底222の前方ピストン表面領域226aから排気することが好ましい。図2に示されているように、遊底222の第2ピストン表面領域である後方表面領域226bにおける圧力によって遊底222は閉鎖位置へ移動する。この後方表面領域226bは、図1や図2に示されているように、圧縮ガス貯蔵空間212内に設けることができる。
【0027】
他の実施形態として、後方表面領域226bは、遊底222の後端222bに設けることもでき、図示しない分離供給路を通じて遊底222の後端222bへ圧縮ガスを供給する。この実施形態において、通気路228は案内室214における圧力が空気バネとして働くことを持続しないようにしている。同様に、後方表面領域226bは、前方ピストン表面領域226aから圧縮ガスが排気された際に、遊底222を閉鎖位置内へと付勢する圧縮ガス量を受け止めることができるのであれば、どの位置に配設することもできる。後方表面領域226bは、前方ピストン表面領域226aから圧縮ガスが排気されるまで遊底222が前方へ移動することを防止するため、前方ピストン表面領域226aの表面積よりも小さな表面積を有することが好ましい。また、他の実施形態において、圧縮ガスが遊底222の前方ピストン表面領域226aから排気された時に望ましい強さの付勢力(好ましくは、遊底222の前方ピストン表面領域226aにおける圧縮ガスによって生じる力の強さよりも小さい付勢力)を提供する機械的なスプリングや、この機械的なスプリング以外の付勢部材を、閉鎖位置内へ遊底222を付勢するために使用することができる。
【0028】
図2に示すように、遊底222が閉鎖位置の状態になると、圧縮ガスは、圧縮ガス貯蔵空間212から通路部223と通気孔224とを通って遊底222内へ流入することが可能となる。この通路部223は、遊底222の外側に沿うように配置されている。また、通気孔224は、遊底222の外側の所定位置から遊底前端222aへ圧縮ガスを通過させるように配置されている。遊底222がその前方位置の状態になるのと同時に、供給ポート216から圧縮ガス貯蔵空間212内への圧縮ガスの流入は、滑りリング225aによって制限される。この滑りリング225aは、遊底222の後端222bの近傍にある案内ロッド後端221bに設けられている。シール部材225bは、圧縮ガスが案内室214の後方部分や通気路228に侵入することを阻止している。発射動作の間、圧縮ガスが案内室214に侵入することを制限するよりも阻止したいのであれば、滑りリング225aを図示しないシール部材に置き換えればよい。
【0029】
ペイントボール空気銃100の装填及び発射動作について、図1ないし図3を参照しつつ詳細に説明する。図1ないし図3に示すように、調整器132からペイントボール空気銃100へ供給された圧縮ガスが、ソレノイドバルブ250と連通する多岐管(manifold)252へ送られる。調整器132からの圧縮ガスは、多岐管252を通じて、ソレノイドバルブ250の入力ポート254へ送られる。ソレノイドバルブ250がノーマルオープンの状態である場合、ソレノイドバルブ250は、圧縮ガスを多岐管252の入力ポート254から多岐管252の出力ポート256へ送り、この圧縮ガスはシリンダー220へ送られ前方ピストン表面領域226aに至る。
【0030】
一方、調整器132からの圧縮ガスは、多岐管252の第2出力ポート258を通じて、供給ポート216にも供給される。この供給ポート216は、遊底案内シリンダー235内における圧縮ガス貯蔵空間212の後端近傍に配置されていることが好ましい。遊底222が開放位置(第1位置)にある場合、供給ポート216からの圧縮ガスが圧縮ガス貯蔵空間212を急激に充満することができるようになることが好ましい。遊底222の後方表面領域226bは、圧縮ガス貯蔵空間212の内部か、または圧縮ガス貯蔵空間212と連通するように配置されていること好ましい。前方ピストン表面領域226aは後方表面領域226bよりも大きい方が好ましい。従って、待機位置(発射信号が送信されていない状態)において、後方表面領域226bへ加わっている圧力に抗して、前方ピストン表面領域226aへ供給された圧縮ガスの圧力によって遊底222は開放位置に保持される。遊底222が開放位置の状態(後方位置)になるに伴い、ペイントボールが供給管140からペイントボール空気銃100の銃尾領域145内へと落下可能となる。
【0031】
ペイントボール空気銃100の発射動作は、引き金102の動作に応じて開始される。引き金102は、引き金102を引いた際にマイクロスイッチ152やその他のスイッチ機構によりペイントボール空気銃100の発射動作が開始されるように構成されていることが好ましい。マイクロスイッチ152の反応により発射動作を開始され、主回路基板150が一または複数の発射信号をソレノイドバルブ250へ送信すること好ましい。図1ないし図3に図示されている実施形態において、この発射信号が、所定の時間間隔の間、ソレノイドバルブ250のソレノイドを励磁する動作信号であることが好ましい。なお、引き金102が引かれている間、連続発射させる場合には、引き金102は、機械的な作動システムではなく電子的な作動システムを用いる方が好ましい。
【0032】
発射信号に応じ、ソレノイドバルブ250は、前方ピストン表面領域226aから圧縮ガスを排気することが好ましい。圧縮ガス貯蔵空間212から後方表面領域226bへ加えられた圧力によって、遊底222が前方位置(第2位置)へ移動する。遊底222が前方位置へ移動すると、遊底222は銃尾領域145に装填されているペイントボールを前方に押し出し、図示しない銃身の後端内部へとペイントボールを押し込む。
【0033】
さらに、遊底222が前方位置に近づくと、遊底222の外側表面に沿って配置されている通路部223がシール部材232を滑りながら通過し、圧縮ガスが圧縮ガス貯蔵空間212からシリンダー220の後端部分に侵入することが可能となる。シリンダー220の後部における圧縮ガスは、通気孔224を通過して銃身内のペイントボールへ接触し、ペイントボールはペイントボール空気銃100から射出される。また、遊底222が前方位置に近づくと、滑りリング225a(あるいはシール部材)は供給ポート216を滑りながら通過し、調整器132から圧縮ガス貯蔵空間212内へ圧縮ガスが流れ込むことを制限しあるいは阻止する。これによってペイントボール空気銃100のガス効率を改善することができる。
【0034】
図1ないし図3は、ペイントボール空気銃100の装填及び発射動作を制御するソレノイドバルブ250を使用する実施形態を図示しているが、ソレノイドバルブ250の代わりに機械的バルブを使用することも可能である。ソレノイドバルブ250のように、機械的バルブは、待機位置において、通気孔218を通じて圧縮ガスを前方ピストン表面領域226aに供給するように構成することができる。引き金102を引くと、その動作に応じ、前方ピストン表面領域226aから圧縮ガスを排気し、遊底222が前方へ移動し発射動作を実行できるように当該機械的バルブを構成することができる。引き金102は、例えば、直接バルブと機械的に連結され、あるいは、一または複数の中間部材を介して機械バルブに連結されるように構成することができる。
【0035】
さらに本発明に係る他の実施形態を図4に示し、さらにその他の実施形態を図5に示す。図4に示すペイントボール空気銃100Aは、図1ないし図3に示すものと類似しているが、前方グリップ130を有しておらず、圧縮ガスは、グリップ120を貫通して設けられているチューブを通じてペイントボール空気銃100Aへ供給されている。また、ソレノイドバルブ250は、本体110に対して異なる物理的な位置関係で配設されている。本実施形態の主な作用的特徴については、先に説明した実施形態と本質的に同様であるため、本実施形態については、これ以上説明しない。
【0036】
図5に示すペイントボール空気銃100Bも図1ないし図3に図示されている実施形態と同様であるが、先の実施形態の滑りリング225aが配設されていた場所に、案内ロッド221の後方部分221bが滑りリング(あるいはシール部材)を有していない点で異なる。滑りリングを伴う場合のように、遊底222が前方位置の状態にある場合でも、圧縮ガスが圧縮ガス貯蔵空間212に入ることが可能となっている。遊底222が前方位置にある場合の圧縮ガス貯蔵空間212内への圧縮ガスの流入率を制限するように、案内ロッド221と案内室214との間の隙間寸法の許容誤差(交差)を決定する。この結果、ガス効率が改善され、遊底222の引き込み位置への移動をより容易にすることができる。
【0037】
さらに、他の様々な実施形態が考えられる。特に、圧縮ガスが圧縮ガス貯蔵空間212に入ることを制限または阻止するために、遊底222の一部分を用いるのではなく、他の機械的機構を用いることができる。例えば、後方表面領域に分離したピストン(第2空気ピストン)を前後方向にスライド可能に配置し、供給ポート216から圧縮ガス貯蔵空間212内への圧縮ガスの供給を阻止または制限することができる。さらに他の実施形態として、機械的な、空気力学的な、または電気的であると共に空気力学的な締め付け手段(pinching member)を備えることも可能である。この締め付け手段は、例えば、チューブ217のようなガス供給チューブを挟み、遊底222が前方位置にある間、圧縮ガス貯蔵空間212内への圧縮ガスの流入を阻止または制限する。
【0038】
さらに本発明の他の特徴が図6ないし図9に図示されている。図6ないし図9において、図1に示すペイントボール空気銃100の銃尾領域145に連通するようにペイントボール検出システム600を設けることができる。好ましくは、このペイントボール検出システム600は、センサ回路基板610に設けられているブレークビームセンサ(brake-beam sensor)を含んでいる。ペイントボール空気銃100の空気ハウジング115の銃尾部分142は、センサ回路基板610を受け入れるための凹部または切除領域144と、銃尾領域145の対向する側部に位置する対向している切除領域144a、144bとが設けられていることが好まし。そして、切除領域144a、144bは、ブレークビームセンサ612を受け入れるように構成されている。
【0039】
図6ないし図8のペイントボール検出システム600用のセンサ回路基板610とブレークビームセンサ612の好ましい配置関係は、図9に示されている。図9を参照すると、センサ回路基板610は、ブレークビームセンサ612などのセンサを制御するためのセンサ電子回路と、図1に示すペイントボール空気銃100の主回路基板150と有線または無線によって接続するための電気通信ポート614から構成されている。ブレークビームセンサ612などのセンサは、図示するようにセンサ回路基板610上に直接搭載されるか、またはセンサ回路基板610から離れた位置で有線または無線によって当該センサ回路基板610と接続することができる。好ましい実施形態において、センサ回路基板610はC字型の形状を有し、対向して設けられているセンサ回路基板610の腕部にブレークビームセンサ612などの一対のセンサが配設されている。センサ回路基板610は、空気ハウジング115の凹部または切除領域144内にぴったりと適合するように構成されているのが好ましく、ブレークビームセンサ612は、銃尾領域145の対向する側部において、空気ハウジング115の切除領域144a、144b内に位置することが好ましい。ブレークビームセンサの実施形態では、ブレークビームセンサ612は、一つの受信用センサとこの一つの受信用センサにビーム(他の光線やラジオ信号等でもよい)を送信する他の送信用センサから構成されていることが好ましく、銃尾領域145にペイントボールが存在することにより当該ビームが遮られるまで当該ビームが受信用センサへ送信され続ける。
【0040】
前述した実施形態に関するペイントボール検出システム600の動作を、図1及び図6ないし図9を参照しつつ詳細に説明する。図6ないし図9に示すように、遊底222が後方位置にある状態で、ペイントボール101は、供給管140から、供給管開口116を通じて、ペイントボール空気銃100の銃尾領域145内へと落下することが可能となる。ペイントボール101が銃尾領域145に入ると、ペイントボール101は、一つの送信用センサ612から対向している他の受信用センサ612へ送信されているビームを遮断する。そして、ペイントボール100内にペイントボール101が装填されていることを示すために、センサ回路基板610によって信号が生成される。その他の実施形態として、センサ回路基板610は銃尾領域145にペイントボール101が存在しないことを示す信号を送信するように構成することも可能である。
【0041】
ペイントボール検出システムのセンサ回路基板610は、信号をペイントボール空気銃の主回路基板150へ送信することが好ましく、この信号はペイントボール空気銃100の銃尾領域145にペイントボール101が存在または不存在のいずれかを示す信号である。当該信号に応じて、主回路基板150は、引き金が引かれたことによる発射動作の実行または停止のいずれかを行うように構成することが好ましい。さらに正確には、センサ回路基板610は、ペイントボール空気銃100の銃尾領域145にペイントボール101が存在しない場合には、主回路基板150は引き金を引くことによる発射動作の実行を停止するように構成することが好ましい。ペイントボール101がペイントボール空気銃100の銃尾領域145において検出された場合には、主回路基板150は引き金が引かれたことに応じて発射動作を実行するように構成することが好ましい。
【0042】
図10は、本発明に係る他の実施例を示す空気アセンブリ1000の断面斜視概略図である。図10を参照すると、複数のリブ(フィン)1223aが遊底ロッド1221の発射バルブ領域1221aに沿って形成されており、ペイントボール空気銃の発射動作の間、オーリング1232(または他のシール部材)を適所に保持していることが図示されている。図示されているように、オーリング1232は、オーリング保持部材1204におけるオーリング保持溝1202内に保持されており、圧縮ガス貯蔵空間1212から遊底1222へ入る圧縮ガスを阻止したり可能にしたりするためのシール部材となっている。本実施形態において、遊底1222が後方位置にある場合、オーリング1232は、遊底ロッド1221の発射バルブ領域1221aの外側面の周囲をシールし、圧縮ガスが遊底1222内へと漏出することを阻止している。発射動作の間に遊底1222が前方位置へ移動するが、リブ1223aの間に形成されている通気溝1223は、圧縮ガスが圧縮ガス貯蔵領域1212から遊底1222内へ噴出しペイントボール空気銃から放出されるようにし、ペイントボールを発射する。同時に、リブ1223aはオーリング1232がオーリング保持溝1202から脱落したり通気溝1223内へ落ち込んだりすることを阻止する。
【0043】
図11及び図12は、本発明に係るさらに他の実施例を示している。本発明のさらに他の特徴に関する図11と図12を参照すると、交換可能シェル1100が空気ハウジング1115を包囲しているペイントボール空気銃本体の外側に形成されている。交換可能シェル1100は、例えばプラスチックや金属、又は合成材料から形成することができるがABS樹脂から形成することが好ましい。異なった形状、色、デザイン(スタイル)を施したいくつかの交換可能シェルを交換することにより、使用者は好みの外観にカスタマイズすることができる。交換可能シェル1100は、例えば、1またはそれ以上の螺子や他の取り付け部材によってグリップフレームに取り付けることができる。空気ハウジング1115は、交換可能シェル1100の前方開口部1100aを通じて交換可能シェル1100内へ差し込めるように構成することができる。
【0044】
図13Aないし図15は、本発明に係るさらに他の実施例を示している。本発明のさらに他の特徴に関する図13Aないし図15には、回路基板1350をグリップに装着するための改良装置及び改良方法が示されている。この方法において、一以上のスロット1300が回路基板1350を受け入れるためにグリップフレームに設けられている。より好ましくは、一のスロット1300は、グリップフレームの内側の開口1310の各側部に配設され、回路基板1350の対向する側部を受け入れるようにする。スロット1300の深さは、回路基板1350がスロット1300内に完全に挿入された際、回路基板1350が適正な位置に配設されるように選択される。回路基板1350とスロット1300は、さらに嵌合するための段部のような構成を有することも可能である。本実施例において、ペイントボール空気銃は、回路基板1350を嵌合するために工具や装着螺子を必要としないため、部品コストや製造コストを低減することができる。また、製造工程も改善される。
【0045】
ソレノイドバルブ1325は、回路基板1350に搭載されており、ペイントボール空気銃のグリップ1320内に配設されている。グリップのスロット1312は、回路基板1350とソレノイドバルブ1325の両部材としっかりと密接して受け入れるための大きさを有している。回路基板1350は、さらに、回路基板1350に配設された引き金によって作動するマイクロスイッチ1352を含んでおり、マイクロスイッチ1352はソレノイドバルブ1325の搭載面とは反対側の回路基板1350の表面に配設されている。
【0046】
ペイントボール空気銃1600の断面斜視図である図16は、本発明に係る他の特徴であるペイントボール検知システム600の装着方法が示されている。ペイントボール検知システム600の装着方法について、取り付けスロット1610は、ペイントボール空気銃1600の銃尾領域の近くの空気ハウジング1615の底部に配設されている。孔またはスロット1610は、銃尾領域の空気ハウジング1615の一以上の側壁に設けられている。ペイントボール検知システム回路基板610はスロット1610内に取り付けられており、銃尾領域の内部や空気ハウジング1615の対向面側の配設されているセンサ612bとの伝達が可能になるように、回路基板610はセンサ612bから離間して設けられている。回路基板610は取り付けスロット1610に適合する形状を有していることが好ましい。ビーム破断センサを使用する場合には、孔1620は、ビーム破断センサの位置に近い空気ハウジング1615の対向面側に配設されていることが好ましい。
【0047】
本明細書において記述され、図示されている本発明の様々な原理は、それらの典型的な好ましい実施形態の記述を通じ、本発明の技術分野に属する者に容易に理解できるように明白になっており、それら実施形態は、ここにおいて明らかにされている発明の原理から逸脱することなく、部材の配列や細部において、変更することが可能である。特許請求の範囲に記載されているこれら請求項は、従って、全てのそのようなバリエーションや変更等が含まれるものとして解釈されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明に係る実施形態のペイントボール空気銃の縦断面概略図であり、本発明の原理に関し、遊底が後方(開放)状態にあることを示している。
【図2】図1に示されているペイントボール空気銃の縦断面概略図であり、前記遊底が前方(閉鎖)状態に位置していることを示している。
【図3】図2に示されているペイントボール空気銃の断面概略斜視図である。
【図4】本発明に係る他の実施形態のペイントボール空気銃の縦断面概略図である。
【図5】本発明に係るさらに他の実施形態のペイントボール空気銃の縦断面概略図である。
【図6】銃尾の概略斜視図であり、本発明に係るさらに他の実施形態のペイントボール空気銃の銃尾に設けられているペイントボール検知システムの配置状態を示している。
【図7】銃尾の縦断面概略図であり、本発明に係るさらに他の実施形態のペイントボール空気銃の銃尾に設けられているペイントボール検知システムの配置状態を示している。
【図8】銃尾の底面外略図であり、本発明に係るさらに他の実施形態のペイントボール空気銃の銃尾に設けられているペイントボール検知システムの配置状態を示している。
【図9】図6、図7及び図8に図示されているペイントボール空気銃の銃尾に設けられているペイントボール検知システムを構成する電子基板とセンサシステムとの概略斜視図である。
【図10】図1に示すペイントボール空気銃に適用可能な本発明に係る他の実施形態の空気アセンブリの断面斜視概略図である。
【図11】本発明に係る他の実施形態における交換可能な外部シェルを有するペイントボール空気銃の本体の斜視概略図である。
【図12】図11に示す交換可能な外部シェルを伴うペイントボール空気銃の縦断面概略図である。
【図13】本発明に係る他の実施形態においてグリップ装着された回路基板を受け入れるために構成されているペイントボール空気銃のグリップフレームを示しており、図13Aは平面概略図であり、図13Bは断面概略図であり、図13Cはスロットに回路基板が装着された状態を示す断面概略図である。
【図14】図13に示すグリップフレームにおいて、ソレノイドバルブを搭載している回路基板がグリップフレームに取り付けられている状態を示す部分断面概略斜視図である。
【図15】本発明に係る他の実施形態においてソレノイドバルブと引き金により作動するマイクロスイッチを有するペイントボール空気銃の回路基板の側面概略図である。
【図16】図6ないし図9に示されているペイントボール検知システムを有するペイントボール空気銃の部分断面概略斜視図であり、本発明の他の特徴に関するペイントボール検知システムの取り付け方法を図示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペイントボールを発射するために圧縮ガス貯蔵空間から遊底の前方端へ圧縮ガスを導くように構成された一以上の通気溝を含む遊底ピストンと、
前記遊底が第1位置にある際に前記遊底ピストンの前記通気溝を通じて前記圧縮ガス貯蔵空間内の圧縮ガスが前記遊底に流入することを阻止し、また、前記遊底が第2位置にある際に前記遊底ピストンの前記通気溝を通じて圧縮ガスが放出可能となるように構成されていると共に、保持溝に保持されて前記遊底ピストンと連通した状態で配設されているシール部材と、
前記保持溝内に前記シール部材が保持されるように前記遊底ピストンの前記通気溝の間に配設されている一以上のリブと、を含むことを特徴とする空気アセンブリ。
【請求項2】
前記通気溝は複数の通気溝から構成されており、前記リブは複数のリブから構成されており、前記複数のリブのそれぞれは2つの前記通気溝の間に配設されていること特徴とする請求項1記載の空気アセンブリ。
【請求項3】
前記複数のリブは前記遊底ピストンの周囲に放射状に略均等の間隔をあけて配設されている請求項2記載の空気アセンブリ。
【請求項4】
前記一以上のリブは前記遊底ピストンの周囲に離間して配置されている複数のリブである請求項1記載の空気アセンブリ。
【請求項5】
前記複数のリブは前記遊底ピストンの周囲に互いに略均等の間隔を隔てて配置されている請求項4記載の空気アセンブリ。
【請求項6】
発射装置の発射動作の間に空気ハウジング内において圧縮ガス貯蔵空間から圧縮ガス放出空間へ圧縮ガスを導入するためのピストンロッドの長手方向に沿って配設されている複数の通気溝と、
前記複数の通気溝の間に設けられている複数のリブとを含み、
前記複数のリブは、前記空気ハウジング内の所定の位置に配設されているオーリング保持溝内にオーリングを保持するように構成されていることを特徴とする発射装置用のピストンロッドアセンブリ。
【請求項7】
前記複数のリブはそれぞれ2つの前記通気溝の間に設けられている請求項6記載の発射装置用のピストンロッドアセンブリ。
【請求項8】
前記複数のリブは、前記ピストンロッドの周囲に略均等の間隔を隔てて配設されている請求項6記載の発射装置用のピストンロッドアセンブリ。
【請求項9】
前記複数のリブのそれぞれの頂部面は、前記通気溝の近くの前記ピストンロッドの外側面と略一致する請求項6記載の発射装置用のピストンロッドアセンブリ。
【請求項10】
2つの前記リブと2つの前記通気溝とを含んでいる請求項6記載の発射装置用のピストンロッドアセンブリ。
【請求項11】
3つの前記リブと3つの前記通気溝とを含んでいる請求項6記載の発射装置用のピストンロッドアセンブリ。
【請求項12】
4つの前記リブと4つの前記通気溝とを含んでいる請求項6記載の発射装置用のピストンロッドアセンブリ。
【請求項13】
5つの前記リブと5つの前記通気溝とを含んでいる請求項6記載の発射装置用のピストンロッドアセンブリ。
【請求項14】
6つの前記リブと6つの前記通気溝とを含んでいる請求項6記載の発射装置用のピストンロッドアセンブリ。
【請求項15】
圧縮ガス貯蔵空間を含む空気アセンブリを含んでいる空気ハウジングと、
前記圧縮ガス貯蔵空間の少なくとも一部分を含む前記空気アセンブリの少なくとも一部分を通って長手方向に配設されているピストンロッドと、
前記圧縮ガス貯蔵空間から圧縮ガス放出空間へシール部材を通過して圧縮ガスを導入するために前記ピストンロッドに設けられている複数の通気溝と、
前記ピストンロッドに沿って配設されている複数のリブと、を含み、
前記複数のリブは、前記圧縮ガス貯蔵空間から前記圧縮ガス放出空間へ圧縮ガスを送出する際に前記シール部材をシール溝内に保持するように構成されていることを特徴とするペイントボール空気銃。
【請求項16】
前記複数のリブのそれぞれの頂部面は、前記通気溝の近くの前記ピストンロッドの外側面と略同じ高さに位置する請求項15記載のペイントボール空気銃。
【請求項17】
前記シール部材は、前記圧縮ガス貯蔵空間と前記圧縮ガス放出空間との間の前記空気ハウジングの内部に配設されているオーリング保持手段におけるオーリング溝内に配設されているオーリングである請求項15記載のペイントボール空気銃。
【請求項18】
前記複数のリブはそれぞれは、2つの前記通気溝の間に配設されている請求項15記載のペイントボール空気銃。
【請求項19】
前記複数のリブは前記ピストンロッドの周囲に均等に配設されている請求項18記載のペイントボール空気銃。
【請求項20】
前記複数のリブは3またはそれ以上のリブからなる請求項19記載のペイントボール空気銃。
【請求項21】
ペイントボール空気銃の空気部品を包囲している交換可能な外部シェルを有する本体を含むペイントボール空気銃であって、
前記交換可能な外部シェルは、他の形状やデザインを有する他の交換可能な外部シェルと容易に交換することができることを特徴とするペイントボール空気銃。
【請求項22】
前記交換可能な外部シェルは、ABS樹脂製である請求項21記載のペイントボール空気銃。
【請求項23】
前記交換可能な外部シェルは、ペイントボール検知システムの回路基板を保持するように構成されたスロットを含む請求項21記載のペイントボール空気銃。
【請求項24】
前記空気銃の空気部品は、前記交換可能な外部シェル内へ前記交換可能な外部シェルの前方開口部を通じて差し込めるように構成されている請求項21記載のペイントボール空気銃。
【請求項25】
回路基板と、前記回路基板を受け入れるためのスロットを有するグリップフレームとを含むことを特徴とするペイントボール空気銃。
【請求項26】
前記スロットは、前記グリップフレーム内側の開口の対向面に設けられている一対のスロットであり、前記一対のスロットは前記回路基板の対向する縁部をしっかりと保持するように構成されている請求項25記載のペイントボール空気銃。
【請求項27】
前記開口は、さらに前記回路基板に装着されているソレノイドバルブを収容するように構成されている請求項26記載のペイントボール空気銃。
【請求項28】
ソレノイドバルブと引き金によって作動するマイクロスイッチとが搭載されていることを特徴とするペイントボール空気銃用の回路基板。
【請求項29】
前記引き金によって作動するマイクロスイッチと前記ソレノイドバルブは、前記回路基板の両面にそれぞれ配設されている請求項28記載のペイントボール空気銃用の回路基板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2008−533416(P2008−533416A)
【公表日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−555075(P2007−555075)
【出願日】平成17年10月24日(2005.10.24)
【国際出願番号】PCT/US2005/038476
【国際公開番号】WO2006/088511
【国際公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【出願人】(506166712)スマート パーツ インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】Smart Parts,Inc.
【住所又は居所原語表記】100 Station Street Loyalhanna,PA 15661 U.S.A.
【Fターム(参考)】