説明

ペーパーホルダー

【課題】トイレ使用者が、トイレットペーパーに全く触れることなく、適宜の厚みにまで折り重ねられたペーパーをトイレ使用者に対し自動的に用意できる技術を提供すること。
【解決手段】
トイレットペーパーを回転させる使用ロールペーパー回転用モータ13と、繰り出されるトイレットペーパーの先端をペーパー受け皿4に向けて案内するペーパー案内路18と、このペーパー案内路18に風を通すペーパー絡み防止用ファン15と、前記使用ロールペーパー回転用モータ13及びペーパー絡み防止用ファン15の稼働制御を行う制御手段としての制御装置20とを有するトイレットペーパーホルダー1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペーパーホルダーに関し、特にはトイレットペーパーホルダーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のトイレットペーパーホルダーでは、ホルダーにセットしたトイレットロールペーパー(以下「トイレットペーパー」という。また、トイレットペーパーを構成するペーパー自体を単にペーパーということにする。)のペーパーをトイレットペーパーホルダーから引き出して適宜の長さで切断するには、まず片手もしくは両手で必要な分引き出し、次に片手でペーパーを持った状態で、空いた手でトイレットペーパーが回転しないようにトイレットペーパーをホルダーの上部カバー越しに上から押さえつけ、さらにペーパーを持った手でペーパーを上部カバー先端部のエッジに宛がい千切るように切断する。つまり、トイレの利用者は、両手を使っての作業を必要とする。
【0003】
両手を使うとなると、片手が自由に使えない身障者や、例えば、ドレスや着物などを着用し、それらの服に気を使って片手が塞がってしまう女性などが苦労する。
また、使用者はトイレットペーパーホルダーに手指等を接触しなければならず、使用者の中には非衛生的に感じる者もいることが想定される。
【0004】
さらに、トイレの使用者の中には、ペーパーを必要以上に繰り出して使用する者がおり、無駄がある。
加えて、ペーパーを千切った場合、千切った時に破片が飛散する場合があり、トイレの掃除が面倒である。
さらには、パブリックトイレの利用者の中には、露出されたトイレットペーパーをタバコの火やライターの火で焦がす者もおり、施設管理者にとってはメンテナンスの点で苦慮しているという現状がある。
さらにまた、パブリックトイレの利用者の中には、露出されたトイレットペーパーに水などをかける者もおり、次の利用者が使えない状態にして利用者や施設管理者に迷惑をかけている現状があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−65604号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みて発明されたものであって、その解決しようとする課題は、少なくとも、トイレなどを使用する者が、ペーパーに全く触れることなく、適宜の厚みにまで折り重ねられたペーパーを使用者に対し自動的に用意できる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで本発明のペーパーホルダーは、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明のペーパーホルダーは、帯状のペーパーを巻回したロールペーパー体を巻回軸周りに回転させる回転手段と、繰り出されるペーパーの先端をペーパー排出口に向けて案内するペーパー案内路と、このペーパー案内路に空気の流通を生じさせる空気流通手段と、前記回転手段及び空気流通手段の稼働制御を行う制御手段と、を有することを
特徴とする。
【0008】
本発明によれば、回転手段によりロールペーパー体が回転する。また、繰り出されるペーパーの先端が自由端であれば、巻回されているペーパーがほどけ易くなる。そして、ペーパー案内路に案内されたペーパーは、空気流通手段によって生じる空気の流れによりペーパー排出口に向けて移送され易くなる。
【0009】
これらの制御は制御手段によって実行される。したがって、使用者は、ペーパーを引き出すのに全くペーパーホルダーに触れることがない。
【0010】
前記ペーパーを切断する切断手段を有すると好適である。
【0011】
前記制御手段は、前記回転手段によるペーパーの繰り出し量が所定量に達すると前記切断手段を作動させるようになっていることが望ましい。
【0012】
繰り出されるペーパーの先端を掻いて当該先端をロールペーパー体から剥離するスクレーパを有するようにすることもできる。
【0013】
繰り出されるペーパーの前方への進行を阻止すると共に後方への進行も阻止し、少なくとも後方にてペーパーに弛み部を形成する弛み形成部を有するとよい。
【0014】
前記回転手段は、ロールペーパー体の両端をそれぞれ支持し、当該ロールペーパー体の一端側にはロールペーパー体の回転のための駆動部が設置され、他端にはロールペーパー体に対して抜き差しを行う抜き差し部が設置されるようにすることもできる。
【0015】
前記制御手段は、前記回転手段によりロールペーパー体が所定数回転されると、前記駆動部を停止し、前記抜き差し部によるロールペーパー体への差しを解除することも可能である。
【0016】
また、本発明は上記ペーパーホルダーに使用されるロールペーパーでもある。その特徴は、繰り出されるペーパーの先端が折り返されるか又は反らされたことにある。
【発明の効果】
【0017】
本発明のペーパーホルダーによれば、ペーパーホルダーに全く触れることがないので衛生的である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係るペーパーホルダーをトイレに取り付けた状態を示す斜視図である。
【図2】本発明に係るペーパーホルダーの覆面カバー体を取り外した状態の斜視図である。
【図3】図2の正面側から見た図である。
【図4】図3の一部切り欠き正面図である。
【図5】図2の一部省略縦断面図である。
【図6】図5の要部拡大図である。
【図7】トイレットペーパーの交換動作を説明するための図であり、直近で使用されていたトイレットペーパーが使用済みになった直後の状態を示す正面図と縦断面図とを並列して示す図である。
【図8】図7の斜視図である。
【図9】図7に連続する図でトイレットペーパーを使い切った直後に使用ロールペーパー固定用ソレノイドが作動し始めた状態を正面図と縦断面図とで並列して示す図である。
【図10】図9に連続する図で芯収納ボックスにトイレットペーパーの芯が落下している状態を正面図と縦断面図とで並列して示す図である。
【図11】図10に連続する図で芯収納ボックスにトイレットペーパーの芯が収納され、それに合わせて予備ロールペーパーが使用ロールペーパーとして供給される直前の状態を正面図と縦断面図とで並列して示す図である。
【図12】図11の斜視図である。
【図13】図11に連続する図で予備ロールペーパーが使用ロールペーパーとして供給された直後の状態を正面図と縦断面図とで並列して示す図である。
【図14】図13に連続する図で上段に位置する予備ロールペーパーが下段の予備ロールペーパーとして供給された直後の状態を正面図と縦断面図とで並列して示す図である。
【図15】図14の斜視図である。
【図16】トイレットペーパーの繰り出し状態を示す最初の図であって、ペーパーの先端部分にスクレーパが掛かっている状態を示す図である。
【図17】図16に連続する図であって、ペーパーが繰り出される初期段階を示す図である。
【図18】図17に連続する図であって、ペーパーが、ペーパー切断カッターに至る直前状態を示す図である。
【図19】図18に連続する図であって、ペーパーが、ペーパー切断カッターを通過し、ペーパー受け皿にペーパーが送り出される手前の状態を示す図である。
【図20】図19に連続する図であって、ペーパー受け皿にペーパーが送り出されペーパーの先端がペーパー受け皿の先端に接触した状態を示す図である。
【図21】図20に連続する図であって、ペーパー受け皿にペーパーが送り出された後、ペーパー受け皿上でペーパーが折り畳まれる直前の状態を示す図である。
【図22】図21に連続する図であって、ペーパーが、ペーパー受け皿上で折り畳まれる初期状態を示す図である。
【図23】図22に連続する図であって、ペーパーが、ペーパー受け皿上で折り畳まれる中途状態を示す図である。
【図24】図23に連続する図であって、ペーパーが、ペーパー受け皿上で一回折り畳まれ、折り返しを繰り返す図である。
【図25】図24に連続する図であって、所定回数の折り返しを繰り返した後、ペーパー切断カッターにより、ペーパーが切断される状態を示す図である。
【図26】ペーパー受け皿の斜視図である。
【図27】本発明のロールペーパー体の斜視図である。
【図28】制御装置によって制御される部材のシステム構成図である。
【図29】トイレットペーパーの繰り出し量の変化を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明を実施するための形態(以下、実施形態)を実施例に基づいて例示的に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状その相対配置などは、特に特定的に記載がない限りは、この発明の範囲をそれらに限定する趣旨ではない。
【0020】
図1は、本発明のペーパーホルダーをトイレットペーパーホルダー1としてトイレに設置したものである。トイレットペーパーホルダー1は、その外形状が、上下方向に長い直方体の両端面を流線型にカットした如き変形直方体形状をしている。
【0021】
この明細書で上下とは、図1に正対した場合の上側及び下側をいい、同じく左右とは、
図1に正対した場合の左側及び右側をいう。また、前後とは、図1に正対した場合の手前側及び向こう側をいう。
【0022】
また、トイレットペーパーホルダー1は、長方形状をしたベース板2と、このベース板2に載置されたトイレットペーパーホルダー本体3(以下、ホルダー本体3という。)と、所定量のペーパーが重なり合って(折り畳まれて)排出されるペーパー受け皿4と、ペーパー受け皿4以外を覆う例えば金属製の覆面カバー体5とからなる。覆面カバー体5が流線型を呈しているともいえる。覆面カバー体5はホルダー本体3に対して施錠されるようになっており、作業者だけが開閉できる。
【0023】
ベース板2は、抗菌加工された金属又は合成樹脂を加工した板材で、トイレの壁面に図示しない螺合手段や係合手段などで固定される。
ホルダー本体3は、図示しない着脱手段によってベース板2に取り付けられる本体カバー7(図3参照)を有し、当該本体カバー7に対し、ホルダー本体3を構成する各種部材が組み込まれる。
【0024】
本体カバー7は、上方に開口した間仕切りのない中空四角柱形状をしている。そして、その上半部が予備のトイレットペーパー(以下、「予備ロールペーパーTs」という。)が収納される予備ロールペーパー収納域Iとされ、予備ロールペーパー収納域Iの直下には、使用可能状態に置かれているトイレットペーパー(以下、「使用ロールペーパーTu」という。)を受ける使用ロールペーパー収納域IIとされている。また、使用ロールペーパー収納域IIの直下は、使用済みのトイレットペーパーの芯8を収集する有底の芯収納ボックス9とされている。
【0025】
すなわち、予備ロールペーパー収納域Iと、使用ロールペーパー収納域IIと、芯収納ボックス9とが鉛直方向に延びる同一軸線上に配列されている。
【0026】
そして、予備ロールペーパー収納域Iと使用ロールペーパー収納域IIに収納されるトイレットペーパーも、上記同一軸(巻回軸)線上に配置される。
【0027】
これら各域に分散されて、トイレ使用者が、トイレットペーパーホルダー1やトイレットペーパーに全く触れることなく、トイレ使用者に適宜の厚みにまで折り重ねられた状態のペーパーを自動的に用意できるようにするための各種機構が設置されている。
【0028】
本体カバー7のうち、予備ロールペーパー収納域Iは、トイレットペーパーを横倒し状態で3個分、上下に積み重ねて最上位のトイレットペーパーが幾分はみ出す程度に収納できる容量を有する。予備ロールペーパーTsは、本体カバー7の前記開口からトイレ作業者により供給される。なお、予備ロールペーパーTsを予備ロールペーパー収納域Iに収納するときの向きは一定であり、当該収納をしたときに予備ロールペーパーTsの先端が後方にある状態において、当該先端が下向きの状態で収納する。
【0029】
また、予備ロールペーパー収納域Iに予備ロールペーパーTsを横にして入れると、重力により予備ロールペーパーTsが自然落下するように、本体カバー7の寸法が設定されている。
【0030】
また、予備ロールペーパー収納域Iの左右の側壁11L・11R(図3参照)には、予備ロールペーパー収納域Iに収納された3個の横倒しにされた予備ロールペーパーTsのうち、下から一番目と二番目の予備ロールペーパーTsの重力による落下を抑制する落下抑制手段が設けられている。落下抑制手段として具体的には、予備ロールペーパー繰出し用ソレノイド10を挙げられる。
【0031】
予備ロールペーパー繰出し用ソレノイド10は、使用ロールペーパー収納域IIに予備ロールペーパーTsが移送されて使用ロールペーパーTuになるまでの間、予備ロールペーパー収納域Iに予備ロールペーパーTsを一時的に留めておくためのものである。
【0032】
そして、予備ロールペーパー繰出し用ソレノイド10の作動中において、予備ロールペーパー収納域Iでの予備ロールペーパーTsの落下を抑制する。また、予備ロールペーパー繰出し用ソレノイド10は、ホルダー本体3の左右の側壁11L・11Rにそれぞれ上下方向に離れて二つずつ合計4個取り付けられている(図2、3参照)。左右方向では水平軸上に、また上下方向では、垂直軸上にそれぞれトイレットペーパーを1個横倒しにした分だけ離隔された状態で配置されている(図2参照)。
【0033】
予備ロールペーパー収納域Iに予備ロールペーパーTsを一時的に留めておく間、予備ロールペーパー繰出し用ソレノイド10のプランジャー12(以下、「繰出し用プランジャー」という。)が、予備ロールペーパー収納域I内に向けて突出し、予備ロールペーパーTsに対し、その手前側下方寄りで繰出し用プランジャー12が当接するようになる(図2参照)。その結果、予備ロールペーパーTsが予備ロールペーパー収納域Iから落下することなく一時的に留まる。
【0034】
繰出し用プランジャー12を後退させると、予備ロールペーパーTsの自然落下による通り抜けが許可される。すると、予備ロールペーパーTsが、自然落下により自動的に予備ロールペーパー収納域Iから使用ロールペーパー収納域IIに移行するようになる。
【0035】
使用ロールペーパー収納域IIは、その左側壁11Lの中央に使用ロールペーパー回転用モータ13が取り付けられている(図2、8等参照)。また、右側壁11Rに使用ロールペーパー固定用ソレノイド14が、使用ロールペーパー回転用モータ13と同軸に設置されている。
【0036】
さらに使用ロールペーパー収納域IIには、ペーパー絡み防止用ファン15の上半部である吹き出し口(ダクト)16、及び使用ロールペーパーTuのストッパー用ローラ17が設置されている(図2、8等参照)。加えて、使用ロールペーパー収納域II内には、使用ロールペーパー収納域IIから繰り出された使用ロールペーパーTuをペーパー受け皿4に案内するペーパー案内路18が形成されている(図2、56等参照)。
【0037】
使用ロールペーパー回転用モータ13は、使用ロールペーパー収納域IIに収納されている使用ロールペーパーTuを回転可能に支持するための回転手段であり、一定方向にのみ回転する(図2の矢印A参照)。使用ロールペーパーTuをゆっくり回転することで、使用ロールペーパーTuの芯8に巻き付けられているペーパー(以下「使用ペーパー」という。)を漸次繰り出すようになっている。
【0038】
その回転数は、制御装置20(図1、28参照)によって自動制御される。自動制御の仕方としては、使用ロールペーパーTuの使用が進行するに連れて、その直径が小さくなるため、直径が小さくなるほど、使用ロールペーパー回転用モータ13の回転数が高くなるように設定してある。
【0039】
例えば、トイレットペーパーを全く使用してない場合と使い切った場合とでは、トイレットペーパーはその直径で3倍ほどの差がある。このため、単純に計算すれば、使用ロールペーパーTuの使い始めと終わりとで、使用ロールペーパー回転用モータ13の回転数に3倍の差を付け、途中でその中間の回転数にすることで、定常的に使用ロールペーパーTuの繰り出し量をほぼ一定にするこことが考えられる。
【0040】
また、使用ロールペーパー回転用モータ13のシャフトには、当て板21が取り付けられており、この当て板21は、トイレットペーパーの芯8部分に宛がわれる。芯8の穴径よりも当て板21の外形の方が大きい。
【0041】
使用ロールペーパー固定用ソレノイド14は、使用ロールペーパー回転用モータ13から、トイレットペーパーを1個横倒しにした分、離隔されている(図2,3等参照)。
【0042】
使用ロールペーパー固定用ソレノイド14にもそのプランジャー(以下、「固定用プランジャー14A」という。)に当て板21が取り付けられる。なお、符号22で示すものは、使用ロールペーパー固定用ソレノイド14の架台である。架台22は右側壁11Rに固定されている。
【0043】
そして、使用ロールペーパー収納域IIに使用ロールペーパーTuを留めておく間(使用ロールペーパーTuを使い終わる間)、固定用プランジャー14Aが、使用ロールペーパー収納域II内に向けて突出する。
【0044】
この結果、固定用プランジャー14Aに取り付けられている当て板21も突出し、使用ロールペーパーTuの端面のうち芯8部分に宛がわれる。当て板21が前記端面に宛がわれることで、使用ロールペーパー回転用モータ13の当て板21との間で使用ロールペーパーTuが挟持される(図13〜15参照)。
【0045】
この結果、使用ロールペーパー回転用モータ13の回転力は、使用ロールペーパーTuに伝達され、使用ロールペーパーTuが空回りせずに回転する。
なお、この明細書では、固定用プランジャー14Aに取り付けられている当て板21が突出し、使用ロールペーパーTuの端面のうち芯8部分に宛がわれることを、"差し"ということにする。逆に当て板21が、使用ロールペーパーTuの端面のうち芯8部分に宛がわれることをやめることを、"抜き(差しの解除)"ということにする。よって、固定用プ
ランジャー14A及び当て板21のことを抜き差し部という。
【0046】
使用ロールペーパーTuを使い切り、予備ロールペーパーTsを使用ロールペーパー収納域IIに移動させるときは、前記抜きを行って、当て板21が、使用ロールペーパーTuの端面のうち芯8部分に宛がわれることをやめる。これにより、使用ロールペーパーTuの芯8が芯収納ボックス9内に落下する(図7〜10参照)。
【0047】
次に、繰出し用プランジャー12を後退させ、予備ロールペーパーTsの自然落下による通り抜けを許可する(図11〜13参照)。その後は、予備ロールペーパーTsが、自然落下により自動的に使用ロールペーパー収納域IIに移行する(図14、15参照)。
【0048】
ペーパー絡み防止用ファン15は、使用ロールペーパー収納域IIと、芯収納ボックス9とに跨って両者の手前側に設置されている。そして、ペーパー絡み防止用ファン15の吹き出し口16は、ホルダー本体3の後方に向けて開口されている。
【0049】
ストッパー用ローラ17は、予備ロールペーパー繰出し用ソレノイド10の前記垂直軸上に位置し(図5等参照)、ホルダー本体3の幅方向(左右方向)に延びるローラである。ストッパー用ローラ17は、その両端から左右に突出する回転軸によりホルダー本体3の左右の側壁11L・11Rに回転自在に支持されている。そして、予備ロールペーパーTsが使用ロールペーパー収納域IIに自然落下した際にこれを受け止める役割を主とする。
【0050】
ストッパー用ローラ17が使用ロールペーパーTuを最初に受け止めた地点で、使用ロールペーパー回転用モータ13及び使用ロールペーパー固定用ソレノイド14に対して、使用ロールペーパーTuが位置決めされる。
【0051】
ペーパー案内路18は、ペーパー絡み防止用ファン15の吹き出し口16から続いており、使用ロールペーパーTuの上半分の外形状に沿って形成され、かつその後ペーパー受け皿4に向けてまっすぐに伸びる扁平矩形な中空領域である。側方から見た形状は疑問符(?)に似ている(図18参照)。但し、ペーパー案内路18の形状は、これに限定されるものではない。実質的にペーパが案内を開始される箇所を基端とする形状であってもよい(前記まっすぐに伸びる扁平矩形な中空領域参照)。
【0052】
ペーパー案内路18の途中には、ペーパーカット用ソレノイド23と、当該ソレノイドのプランジャー23Aの先端に取り付けられたペーパー切断カッター24と、ペーパー切断カッター24と組み合わせて設けられるカッター受け台25とを有する。カッター受け台25には、カッターの刃を受ける受け刃溝26が形成されている。なお、ペーパー切断カッター24と、カッター受け台25とを前後方向において入れ替えて設置してもよい。
【0053】
ペーパー案内路18に対してこれを横断するように窓枠27が設置されている(図16参照)、当該窓枠27に対してペーパー切断カッター24とカッター受け台25とは、対向するように取り付けられている。さらにペーパー案内路18の先端は、ペーパー受け皿4と連結されている。
【0054】
ペーパーカット用ソレノイド23のプランジャー23Aが延びると、ペーパー切断カッター24がカッター受け台25に当接し、プランジャー23Aが後退するとペーパー切断カッター24はカッター受け台25から離れる。
【0055】
ペーパー切断カッター24がカッター受け台25から離れた状態で使用ロールペーパーTuの使用ペーパーがペーパー切断カッター24とカッター受け台25との間に入り込み、その状態からペーパー切断カッター24をカッター受け台25に対して進行させると使用ペーパーはペーパー切断カッター24と受け刃溝26とによって押圧されて切断される(図25参照)。よって、ペーパー切断カッター24と受け刃溝26を含むカッター受け台25とを切断手段ということができる。
【0056】
芯収納ボックス9は、上方に開口されて当該開口経由で使用済みの芯8を受ける箱体である。また、芯収納ボックス9の手前側には、ペーパー絡み防止用ファン15のファン本体15Aが対面するように設置されている。さらに、芯収納ボックス9の後面(向こう側に位置する面)には、使用ロールペーパーTuの先端を剥がすためのスクレーパ28(掻器)が形成されている(図5、6,7等参照)。
【0057】
図5、6,16等に示すようにスクレーパ28は、使用ロールペーパーTuがセッティングされた状態で、その外周面に下方から当接するように芯収納ボックス9の後方外側に向けて湾曲されている。
【0058】
加えて、芯収納ボックス9と覆面カバー体5とで画成される空間部には、制御装置20が配置されている(図1参照)。
覆面カバー体5の下部曲面箇所には、使用ロールペーパー回転用モータ13を駆動するトリガーとなるノータッチ操作用センサー29が取り付けられている(図1、2、5参照)。
【0059】
そして前記制御装置20は、予備ロールペーパー繰出し用ソレノイド10、使用ロール
ペーパー固定用ソレノイド14の各プランジャーの進退制御、各ソレノイド10,14、23、使用ロールペーパー回転用モータ13、ペーパー絡み防止用ファン15、ノータッチ操作用センサー29を稼働制御する制御手段である(図28参照)。
【0060】
ペーパー受け皿4は、その付け根側を基端にしてベース板2に固定され、先端側が自由な片持ち梁状をしている。そしてペーパー受け皿4の先端に向けて使用ロールペーパーTuから使用ペーパーが繰り出される。
【0061】
またペーパー受け皿4の基端4Aの直近箇所には、横断面で波形をした突条30が、ホルダー本体3の幅方向(左右方向)に延在されている。突条30は、その横断面で、波頭にあたる箇所30Aが丸く、波頭の湾曲の外側(背中)の部分30Bが内側に湾曲し、波頭の湾曲の内側の部分30Cも内側に湾曲した形状をしている。
【0062】
そして、外側(背中)の部分30Bの曲率半径が内側の部分30Cの曲率半径よりも大きくなっている。さらに、ペーパー受け皿4は、その自由端が内側に折り返されており、使用ペーパーの進行を阻止する(図26参照)。
【0063】
換言すると、ペーパー受け皿4は、前方にある自由端と、基端側(後方)にある突条30とにより、繰り出されるトイレットペーパーの前方への進行を阻止すると共に後方への進行も阻止する。
【0064】
次にこのようなトイレットペーパーホルダー1の動作について説明する。
最初に使用ペーパーの繰り出し手順について説明する(図29参照)。
制御装置20は、トイレ使用者によりノータッチ操作用センサー29に手がかざされたか否かを判断する(S1)。肯定反転すればS2に進み、否定判定すれば肯定判定するまでこのルーチンを繰り返す。
【0065】
次に制御装置20は、使用ロールペーパー回転用モータ13を回転する。その回転力が当て板21経由で使用ロールペーパーTuの端面に伝わり、使用ロールペーパーTuを回転する(S2)。使用ロールペーパーTuの回転により、使用ロールペーパーTuは繰り出される。
【0066】
繰り出しにあたっての使用ロールペーパー回転用モータ13の回転数は、既述のように使用ロールペーパーTuの現在の使用程度によって異なる。使用ロールペーパーTuが多用されている状態(残りわずかな状態)にある場合は、使用ロールペーパーTuの直径が小さいため前記回転数は多くなり、使用の程度が少なく使用ロールペーパーTuの直径が大きい場合、回転数は少ない。
【0067】
このようにすることで、使用ロールペーパーTuの繰り出し量をほぼ一定にすることができる。すなわち、使用ロールペーパー回転用モータ13の回転数を使用ロールペーパーTuの直径の大きさに合わせて、小、中及び大のように段階的に変化させる。
【0068】
制御装置20は、使用ロールペーパー回転用モータ13が段階に応じた所定回転をしたか否かを判定する(S3)。肯定判定したら、使用ロールペーパー回転用モータ13の駆動を停止する(S4)。否定判定した場合は、S3で肯定判定するまで使用ロールペーパー回転用モータ13を駆動する。
【0069】
使用ロールペーパー回転用モータ13が段階に応じた所定回転をすると、後で述べるようにペーパー受け皿4に使用ペーパーが幾重かに折り重ねられて手頃な厚みになるまで繰り出される(すなわち使用ペーパーの繰り出し量が所定量に達する)。制御装置20は、
使用ロールペーパー回転用モータ13を停止したら、次にペーパーカット用ソレノイド23を作動してそのプランジャー23Aを突出させ、プランジャー先端に取り付けられたペーパー切断カッター24をカッター受け台25に向けて進行させる(S5)。この結果、ペーパーがカットされる。
【0070】
また、使用ロールペーパー回転用モータ13とペーパー絡み防止用ファン15とは連動しており、使用ロールペーパー回転用モータ13が駆動している間は、ペーパー絡み防止用ファン15も作動する。そして、そのときに生じる風が、ペーパー案内路18に送られ、トイレットペーパーの繰り出しに影響する。ペーパー絡み防止用ファン15は、ペーパー案内路18に空気の流通を生じさせる空気流通手段である。
【0071】
次に図16〜図26を参照して、ペーパー受け皿4に使用ペーパーが幾重かに折り重ねられて手頃な厚みになるまでの経緯を未使用の使用ロールペーパーTuが適用される場合について述べる。
【0072】
使用ロールペーパー回転用モータ13を駆動し、使用ロールペーパーTuを回転させ、スクレーパ28でトイレットペーパーの先端を掻いて当該先端をトイレットペーパー本体から剥離する。図16は、スクレーパ28と使用ロールペーパーTuの先端とが当接している状態を示す。
【0073】
なお、スクレーパ28と使用ロールペーパーTuの先端との位置関係で、使用ロールペーパーTuの先端が、使用ロールペーパーTuの回転方向においてスクレーパ28を越えた箇所にあるときは、スクレーパ28に対し使用ロールペーパーTuの先端が当接するまで最大1回転、使用ロールペーパーTuを回転させる。
【0074】
また、使用ロールペーパー回転用モータ13が回転すると、その回転と同時にペーパー絡み防止用ファン15が作動する。ペーパー絡み防止用ファン15が作動すると当該ファンによって送風が生じる(図17の白矢印参照)。なお図17はペーパーの先端部分にスクレーパ28が掛かった図16に連続する図であり、ペーパーがペーパー絡み防止用ファン15の送風によって繰り出される初期段階を示す。
【0075】
なお、使用ペーパーの繰り出しは、自重によるところが大きいが、送風によっても繰り出される。但し、送風の使用ペーパーに及ぼす影響は、送風によって使用ペーパーがペーパー案内路18に引っ掛かることなく円滑に流通することが主である。
【0076】
使用ペーパーがさらに繰り出され、ペーパー切断カッター24に至る直前に至る(図18参照)。
さらに使用ペーパーが繰り出され、ペーパー切断カッター24を通過し、ペーパー受け皿4に使用ペーパーが送り出される手前の状態になる(図19参照)。
【0077】
さらにまた使用ペーパーの送り出しが進行し、ペーパー受け皿4に使用ペーパーが送り出された後、使用ペーパーの先端がペーパー受け皿4の先端に接触する(図20参照)。
そして、ペーパー受け皿4に使用ペーパーが送り出された後、ペーパー受け皿4上で使用ペーパーが折り畳まれる直前の状態になる(図21参照)。
【0078】
加えて、使用ペーパーが、ペーパー受け皿4上で折り畳まれる初期状態に至る(図22参照)。
さらに使用ペーパーの送り出しが進行し、使用ペーパーが、ペーパー受け皿4上で折り畳まれる中途状態になった後(図23参照)、使用ペーパーが、ペーパー受け皿4上で一回折り畳まれ、その後上記の経路を経て折り返しを繰り返す(図24参照)。
【0079】
換言すると、繰り出されるトイレットペーパーの前方への進行が阻止されると共に後方への進行も阻止され、少なくとも後方にてトイレットペーパーに弛みを形成するようになる。弛みは、突条30の部分30Cが内側に湾曲した形状をしているので、ペーパー受け皿4の自由端側から部分30Cに向けて折り返して来たペーパーに丸みを与え、その結果弛みが形成されるのである。よって、部分30C部を有する突条30を弛み形成部ということができる。
【0080】
そして、所定回数の折り返しを終了後、使用ロールペーパー回転用モータ13がその駆動を停止し、使用ロールペーパーTuの繰り出しが終了する。その後は、ペーパーカット用ソレノイド23が作動し、当該ソレノイドのプランジャー23Aの先端に取り付けられたペーパー切断カッター24により、ペーパーが切断される(図25参照)。所定回数の折り返しを終了したか否かは、使用ロールペーパー回転用モータ13が制御装置20によって、既述のごとく使用ロールペーパーTuの使用量(直径の大小)に応じた回転数に達したか否かで実行される。
【0081】
次にこのような構成のトイレットペーパーホルダー1の効果について説明する。
使用ロールペーパー回転用モータ13によりトイレットペーパーが回転するにあたり、繰り出されるトイレットペーパーの先端が自由であったとすれば、巻回されている使用ペーパーはほどけ易くなる。そして、ペーパー案内路18に案内された使用ペーパーは、ペーパー案内路18に風を通すペーパー絡み防止用ファン15によって生じる送風により、ペーパー排出口であるペーパー受け皿4に向けて移送され易くなる。よって、ペーパー絡み防止用ファン15は送風手段といえる。
【0082】
これらの制御は制御装置20によって実行される。したがって、トイレ使用者は、トイレットペーパーを引き出すのに全くトイレットペーパーホルダー1に触れることがない。従って、衛生的である。
【0083】
また、覆面カバー体5が金属製であると、たばこやライターの火によって火を付けられても、覆面カバー体5に引火したり、覆面カバー体5が焦げたりする心配がない。さらに覆面カバー体5が施錠されるようになっているので、トイレットペーパーの盗難防止に役立つ。また、覆面カバー体5により、水などが掛かってもトイレットペーパーが使用不可能な状態になることもない。よって、悪戯により、利用者や施設管理者に迷惑が及ぶこともない。
【0084】
本発明は上記トイレットペーパーホルダー1に使用されるトイレットペーパーでもある。その特徴は、繰り出されるトイレットペーパーTの先端Ttが、折り返されているか又は反らされていることにある(図27参照)。
【0085】
さらに、トイレットペーパーのうち芯に近い巻回部分は、その形態が少しばかり捩れたり歪んだりしている場合がある。当該部分は使用に不快感を与える場合がありえるので、トイレットペーパーを全部繰り出さない状態で廃棄することが考えられる。その場合、制御装置20によって自動制御される使用ロールペーパー回転用モータ13の回転数をトイレットペーパーが全部繰り出される場合に比して少なくするとよい。
【0086】
なお、本実施例では芯ありのトイレットペーパーを保持する場合ついて述べたが、芯なしのトイレットペーパーにも適用することができる。
また、帯状のペーパーを巻回したロールペーパー体としてトイレットペーパーを例示したが、キッチンペーパタオルその他のロールペーパー体にも適用できるのは勿論である。
【0087】
さらに、空気流通手段としてペーパー案内路18にその上流側から空気を送り出すペーパー絡み防止用ファン15を挙げたが、ペーパー案内路18の下流側で空気を吸引する吸引手段でも代用できる。
加えて、ペーパーの折り畳みのトリガーとしては、使用ロールペーパー回転用モータの回転数でも、トイレットペーパーの所定量を繰り出すのに要する時間を用いてもよい。
【0088】
そして、便座に着座している時間の多寡に応じて、ペーパーの繰り出される所定量を変更することも考えられる。例えば、着座してから3分以上ノータッチ操作用センサー29が感知しない場合は、着座時間が長いので、その場合は、用足しが大便であったと判断し、ペーパーの繰り出し量を増やす。反対に着座してから3分に満たない状態でノータッチ操作用センサー29が感知したら着座時間が相対的に短いので、その場合は、用足しが小便であったと判断し、ペーパーの繰り出し量を減らすようにしてもよい。
【符号の説明】
【0089】
1 トイレットペーパーホルダー(ペーパーホルダー)
2 ベース板
3 トイレットペーパーホルダー本体
4 ペーパー受け皿
4A 基端
5 覆面カバー体
7 本体カバー
8 トイレットペーパーの芯
9 芯収納ボックス
10 予備ロールペーパー繰出し用ソレノイド
11L 左側壁
11R 右側壁
12 繰出し用プランジャー
13 使用ロールペーパー回転用モータ(回転手段、ロールペーパー体回転のための駆動部)
14 使用ロールペーパー固定用ソレノイド
14A 固定用プランジャー(抜き差し部)
15 ペーパー絡み防止用ファン(空気流通手段)
15A ファン本体
16 吹き出し口
17 ストッパー用ローラ
18 ペーパー案内路
20 制御装置(制御手段)
21 当て板(抜き差し部)
22 架台
23 ペーパーカット用ソレノイド
23A プランジャー
24 ペーパー切断カッター(切断手段)
25 カッター受け台(切断手段)
26 受け刃溝
27 窓枠
28 スクレーパ
29 ノータッチ操作用センサー
30 突条
30A 突条の所定箇所
30B 突条の所定部分
30C 突条の所定部分
I 予備ロールペーパー収納域
II 使用ロールペーパー収納域
Ts 予備ロールペーパー(ロールペーパー体)
Tu 使用ロールペーパー(ロールペーパー体)
T トイレットペーパー(ロールペーパー体)
Tt トイレットペーパーの先端

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状のペーパーを巻回したロールペーパー体を巻回軸周りに回転させる回転手段と、
繰り出されるペーパーの先端をペーパー排出口に向けて案内するペーパー案内路と、
このペーパー案内路に空気の流通を生じさせる空気流通手段と、
前記回転手段及び空気流通手段の稼働制御を行う制御手段と、を有するペーパーホルダー。
【請求項2】
前記ペーパーを切断する切断手段を有する請求項1に記載のペーパーホルダー。
【請求項3】
前記制御手段は、前記回転手段によるペーパーの繰り出し量が所定量に達すると前記切断手段を作動させる請求項1又は2に記載のペーパーホルダー。
【請求項4】
繰り出されるペーパーの先端を掻いて当該先端をロールペーパー体から剥離するスクレーパを有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のペーパーホルダー。
【請求項5】
繰り出されるペーパーの前方への進行を阻止すると共に後方への進行も阻止し、少なくとも後方にてペーパーに弛み部を形成する弛み形成部を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のペーパーホルダー。
【請求項6】
前記回転手段は、ロールペーパー体の両端をそれぞれ支持し、当該ロールペーパー体の一端側にはロールペーパー体回転のための駆動部が設置され、他端にはロールペーパー体に対して抜き差しを行う抜き差し部が設置された請求項1〜5のいずれか1項に記載のペーパーホルダー。
【請求項7】
前記制御手段は、前記回転手段によりロールペーパー体が所定数回転されると、前記駆動部を停止し、前記抜き差し部によるロールペーパー体への差しを解除する請求項6に記載のペーパーホルダー。
【請求項8】
請求項4〜7に記載のペーパーホルダーに使用されるロールペーパー体であって、繰り出される使用ペーパーの先端が折り返されるか又は反らされたロールペーパー体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2011−177354(P2011−177354A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−44641(P2010−44641)
【出願日】平成22年3月1日(2010.3.1)
【出願人】(000155333)株式会社木村技研 (29)