説明

ホルダ

【課題】連続して引出しが可能となるように折り畳まれたティッシュペーパーTSを保持するティッシュペーパーホルダ1において、補充作業が手間とならず、かつ積層状態を保ちながらティッシュペーパーを保持できるようにする。
【解決手段】ティッシュペーパーTSを載置するための載置部110と、載置部110上のティッシュペーパーTSに載置するためのウェイト部材120と、載置部110の載置面111に対して垂直となる方向へのウェイト部材120の変位を許容しつつ、水平となる方向への変位を規制するガイド130とを備え、ウェイト部材120にティッシュペーパーTSを引き出すための引出口124を形成し、ティッシュペーパーTSを引出口124から引き出すと、ウェイト部材120がガイド130に沿って下方向に移動して、ウェイト部材3がティッシュペーパーTSの上の所定の位置に常に載置されるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ティッシュペーパーなどの連続して引出しが可能となるように折り畳まれたディスペンス材を保持するホルダに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ティッシュペーパーなどのディスペンス材は、取り扱いが容易であるために、家庭用・業務用を問わず、汚れの拭き取りなど様々な用途に用いられている。
この種のディスペンス材は、一般に、連続して引出しが可能となるように折り畳まれた状態で、紙箱などの容器の内部に収容されており、容器の上部に設けた引出口から取り出せるようになっている。
【0003】
ディスペンス材を大量に使用する環境のもとでは、容器内に収容されているディスペンス材はすぐに使い切られてしまうため、空いた容器の処理などが問題となる。
そのため、補充用のディスペンス材も用意されており、さらに、補充用のディスペンス材を使用する容器も、例えば特許文献1に開示された容器のように、種々提案されている。
【特許文献1】特開2001−340257号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、補充用のディスペンス材を使用する容器の場合、ディスペンス材の補充作業自体が手間となるので、ディスペンス材を容器に収容せずにそのまま使用することがある。
この場合、ディスペンス材は単に折り畳まれた状態で積層されているだけであるので、使用しているうちに積層状態が崩れてしまい、周囲にディスペンス材が散乱してしまうことがあった。
【0005】
よって、本発明は、補充作業が手間とならず、かつ積層状態を保ちながらディスペンス材を保持することのできるホルダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、連続して引出しが可能となるように折り畳まれたディスペンス材を保持するホルダであって、ディスペンス材を載置するための載置部材と、載置部材上のディスペンス材に載置するためのウェイト部材と、ウェイト部材の載置部材の載置面に対して垂直となる方向への変位を許容しつつ、水平となる方向への変位を規制するガイドとを備え、ウェイト部材は、ディスペンス材を引き出すための引出口を備える構成とした。
【発明の効果】
【0007】
本発明にかかるホルダによると、ディスペンス材を引出口から引き出すと、ウェイト部材は、自重により、引き出したディスペンス材の厚みの分だけガイドに沿って下方向に移動する。
この際、ガイドは、載置部材の載置面に対して水平となる方向へのウェイト部材の変位を規制するので、ウェイト部材は、ディスペンス材の上の所定の位置に常に載置されて、ディスペンス材を保持する。
よって、連続して引出しが可能となるように折り畳まれたディスペンス材の積層状態は、崩れることなく維持されるという効果が得られる。
また、ディスペンス材の補充は、載置部材に置くだけで行えるので、ディスペンス材の補充作業が手間にならず簡単に行えるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
はじめに、本発明をティッシュペーパーホルダに適用した場合を例に挙げて説明する。
図1は、第1の実施形態にかかるティッシュペーパーホルダの使用状態を示した説明図である。図2はティッシュペーパーホルダの分解斜視図である。
【0009】
図1および図2に示すように、ティッシュペーパーホルダ1は、箱体2と、ウェイト部材3とを備えて構成される。
箱体2は、連続して引出しが可能となるように折り畳まれた状態のティッシュペーパーTSをその内部に収容するものであり、底板部21と、一対の側壁部22と、一対の端壁部23とから形成される。ここで、箱体2は、木材から構成される。
【0010】
底板部21は、箱体2の底を構成するものであり、ティッシュペーパーTSが載置されるものである。底板部21の四隅には、突起部21aが形成されており、側壁部22に形成された切込部22aや端壁部23に形成された嵌合穴23aに嵌合することで、上部が開口する箱体2が形成される。
【0011】
側壁部22の各々には、後記するウェイト部材3の突起部32が挿入される溝22bが、上端から底板部21の上面21bと同じ高さとなる位置まで形成されている。
また、端壁部23の各々には、溝22bよりも幅広の溝23bが、上端から底板部21の上面21bと同じ高さの位置まで形成されており、箱体2内に収容されたティッシュペーパーTSの残量の視認を可能にしている。
【0012】
図3の(a)は、ウェイト部材3の上面図であり、(b)は側面図である。
ウェイト部材3は、ティッシュペーパーTSの上に載置される重りであり、例えばステンレスなどの金属材料から構成される。
ウェイト部材3は、丸棒材から成型・溶接などを経て作成される。なお、鋳物で一体形成しても良い。
【0013】
図3の(a)に示すように、ウェイト部材3は、上面視においてリング形状を有する本体部31と、本体部31の直径線上の対称となる位置から、それぞれ外方向に延出する突起部32とから構成される。
図3の(b)に示すように、突起部32は略円形の断面を有しており、側壁部22の溝22bに挿入される。
図4に示すように、溝22bの幅W2は、突起部32の幅W1よりも広く設定されている。これにより、ウェイト部材3の底板部21の方向(下方向)への移動が許容されると共に、水平方向における位置の振れが所定範囲内に規制される。
また、箱体2において対面配置された側壁部22の離間距離D2は、本体部31の外径D1よりも広く設定されて、ウェイト部材3の箱体2内における移動を許容する。
【0014】
本体部31に囲まれた空間は、ウェイト部材3の下に位置するティッシュペーパーTSを引き出すための引出口33となり、その直径Rは、7cm〜10cmである。
直径が10cmを超えると、次の引き出しに備えて引出口33から突出しているティッシュペーパーTSの先端側が、上方に向かって立ち上がる状態を維持できず、たれてしまうので好ましくない。
【0015】
ウェイト部材3の質量は、150g〜250gである。250gを超えると、ティッシュペーパーTSの引出しが、ウェイト部材3の自重により阻害されるので好ましくない。150gよりも軽いと、ティッシュペーパーTSの引出しの際に、ウェイト部材3が、ティッシュペーパーTSと共に移動して浮いてしまい、次のティッシュペーパーTSが引出口33から外れることがあるので好ましくない。
【0016】
このような構成のティッシュペーパーホルダ1によると、図5の(a)に示すように、箱体2内に収容されたティッシュペーパーTSは、ウェイト部材3により押さえつけられた状態で保持される。そして、ウェイト部材3の引出口33からティッシュペーパーTSが引き出されると、ウェイト部材3は、自重により、引き出されたティッシュペーパーTSの厚みの分ずつ、溝22bに沿って下方向に順次移動する。なお、図5の(b)は、図5の(a)の状態から、所定量のティッシュペーパーTSが順次引き出されて、ウェイト部材3が下方向に移動した状態を示している。
ここで、箱体2の底板部21が、発明における載置部材に相当し、底板部21の上面21bが載置面に相当し、側壁部22に形成された溝22bがガイドに相当する。
【0017】
以上、第1の実施形態にかかるティッシュペーパーホルダ1は、箱体2の底板部21に載置されたティッシュペーパーTSに載置するためのウェイト部材3を備え、箱体2の側壁部22には、ティッシュペーパーTSの底板部21に対して垂直となる方向へのウェイト部材3の変位を許容しつつ、水平となる方向への変位を規制する溝22bを形成し、ウェイト部材3には、ティッシュペーパーを引き出すための引出口33を設けた構成としたので、ティッシュペーパーTSを引出口33から引き出すと、ウェイト部材3は、自重により、引き出したティッシュペーパーTSの厚みの分だけ溝22bに沿って底板部21の方向(下方向)に移動する。
【0018】
この際、ウェイト部材3は、溝22bにより底板部21の上面21bに対して水平となる方向への変位が規制されるので、常にティッシュペーパーTSの上の所定位置に保持される。
よって、ティッシュペーパーTSは、ウェイト部材3により常に押さえつけられた状態で底板部21上で保持されるので、ティッシュペーパーTSの積層状態は、ティッシュペーパーTSのサイズの大小に拘わらず崩れることなく維持される。
【0019】
また、ウェイト部材3は、常に一番上にあるティッシュペーパーTSの上に位置し、ウェイト部材3の引出口33には、ティッシュペーパーTSの一側が、次の引き出しに備えて上方に立ち上がった状態で位置することになるので、箱体2内のティッシュペーパーの嵩が減っても、引き出しが困難になることはない。
【0020】
さらに、上方が開口する箱体2の側壁部22において、上端から底板部21の上面21bと同じ高さとなる位置まで溝22bを形成する構成としたので、ウェイト部材3は、箱体2内に収容されたティッシュペーパーTSを使い切るまで、常にティッシュペーパーTSの上の所定位置に保持される。よって、ティッシュペーパーTSの積層状態は崩れることなく維持される。
【0021】
また、ティッシュペーパーTSを載置する底板部21は箱体2の一部を成し、ティッシュペーパーTSは、箱体2が開口する主として上部のみが露出することになるので、ティッシュペーパーTSをむき出しのままで使用する場合に比べて、ティッシュペーパーTSが汚れ難くなる。
【0022】
なお、第1の実施形態にかかるティッシュペーパーホルダ1では、図4に示すように、溝22bが側壁部22を貫通するように形成されているが、変形例として、図6の(a)に示すように、溝22bを貫通させずに形成して、突起部32が、箱体2の外部から視認できないようにしても良い。これにより、ティッシュペーパーホルダ1の外観が向上する。
【0023】
さらに、他の変形例として、図6の(b)に示すように、ウェイト部材から突起部を無くしても良い。この場合、本体部の形状を楕円形にする共に、箱体2の側壁部22に形成される溝22bの形状を、ウェイト部材3の外周の形状に合わせて変更し、楕円の長軸が端壁部23に対して平行に位置するようにウェイト部材3を配置させることで、ウェイト部材3の長軸側端部の水平方向における位置の振れを、側壁部22の溝22bで、より確実に規制することができる。
【0024】
また他の変形例として、ウェイト部材を、図7に示すような板状のウェイト部材3Aとしても良い。
この場合、ウェイト部材3Aの突起部32Aが挿入される溝23Aを、端壁部23の各々において、上端から底板部の上面と同じ高さの位置まで形成し、ウェイト部材3Aの本体部31Aの大きさを、箱体の上部の開口よりも若干小さく設定し、突起部32Aの幅を、溝部23Aの幅よりも若干狭く設定することで、引出口33AからティッシュペーパーTSを引き出しても、ウェイト部材3Aは溝23Aに沿って下方向に移動するので、箱体2内に収容されたティッシュペーパーTSを、常にウェイト部材3Aで保持できる。
よって、ティッシュペーパーTSの積層状態は、ティッシュペーパーTSのサイズの大小に拘わらず崩れることなく維持される。
【0025】
また、ウェイト部材3Aは、箱体内において蓋の役目を果たして、ティッシュペーパーTSの露出面積を抑えて、埃などの箱体内への侵入を防止するので、図1に示したウェイト部材3の場合に比べて、埃などの汚れがティッシュペーパーTSに付着することを防止できる。
さらに、ウェイト部材3Aの突起部32Aは、溝23A内に位置しており、箱体の外観において露出しているので、ウェイト部材3Aを箱体から取り出す際のつまみとして利用できる。よって、ウェイト部材3Aを箱体から簡単に取り出すことができるので、ティッシュペーパーTSの補充を容易に行うことができる。
なお、ウェイト部材3Aの質量と、引出口33Aの直径は、上記した第1の実施形態にかかるウェイト部材3の質量と、引出口33の直径と同じにすれば良い。
なお、第1の実施形態にかかるホルダとその変形例についての説明では、箱体が木材から構成される場合を例に挙げて説明をしたが、箱体は、例えば、樹脂材料や、金属材料から構成されていても良い。
【0026】
次に、第2の実施形態にかかるホルダについて、添付図面を参照しながら説明をする。
図8は、第2の実施形態にかかるティッシュペーパーホルダ100を示す斜視図であり、図9は、ティッシュペーパーホルダ100に使用されるウェイト部材120の平面図である。
【0027】
ティッシュペーパーホルダ100は、連続して引出しが可能となるように折り畳まれたティッシュペーパーTSを載置するための載置部110と、ティッシュペーパーTSの上に載置するためのウェイト部材120と、ウェイト部材120の載置部110の載置面111に対して垂直となる方向への変位を許容しつつ、水平となる方向への変位を規制するガイド130とを備えて構成される。
【0028】
載置部110は、矩形の板状部材であり、その一側部には二本のガイド130が載置面111に対して垂直方向に延出させて立設されている。ガイド130は円柱形状を有しており、載置部110の長手方向に沿って並べて配置されている。
【0029】
図9に示すように、ウェイト部材120は、載置部110上のティッシュペーパーTSに載置される重りであり、例えばステンレスなどの金属材料から構成される。
ウェイト部材120は、上面視においてリング形状を有する本体部121と、ウェイト部材120をガイド130に取り付けるための係合部122とから構成される。そして、本体部121に囲まれた空間は、ウェイト部材120の下に位置するティッシュペーパーTSを引き出すための引出口124となる。
ウェイト部材120に設けられた係合部122の各々には、ガイド130が挿通される挿通穴123が形成されており、一方の挿通穴123に二本のガイド130のうちの一方を挿通し、他方の挿通穴123に他方のガイド130を挿通することで、ウェイト部材120は二本のガイド130により支持されて、載置部110の載置面111に対して水平となる方向への変位が規制される。
なお、引出口124の形状およびその大きさは、第1の実施形態の引出口33と同様であり、ウェイト部材120の質量も、ウェイト部材3と同様であるので、説明を省略する。
【0030】
このような構成のティッシュペーパーホルダ100によると、ウェイト部材120は、ガイド130により、載置部110の載置面111に対して垂直となる方向への変位が許容された状態で、水平となる方向への変位が規制される。
よって、ウェイト部材120は、常にティッシュペーパーTSの上の所定位置に保持されるので、ティッシュペーパーTSは、ウェイト部材120により、載置部110の方向(下方向)に押さえつけられた状態で、載置部110とウェイト部材120との間で保持される。そして、ウェイト部材120の引出口124からティッシュペーパーTSが引き出されると、ウェイト部材120は、引き出されたティッシュペーパーTSの厚みの分だけ、ガイド130に沿って下方向に移動する。
ここで、ティッシュペーパーホルダ100における載置部110は、発明における載置部材に相当する。
【0031】
以上、第2の実施形態にかかるティッシュペーパーホルダ100は、ティッシュペーパーTSを載置するための載置部110と、載置部110上のティッシュペーパーTSに載置するためのウェイト部材120と、載置部110の載置面111に対して垂直となる方向へのウェイト部材120の変位を許容しつつ、水平となる方向への変位を規制するガイド130とを備え、ウェイト部材120はティッシュペーパーTSを引き出すための引出口124を備えた構成としたので、ティッシュペーパーTSを引出口124から引き出すと、ウェイト部材120は、自重により、引き出したティッシュペーパーTSの厚みの分だけガイド130に沿って載置部110の方向(下方向)に移動する。
【0032】
この際、ウェイト部材120は、ガイド130により載置面111に対して水平となる方向への変位が規制されるので、常にティッシュペーパーTSの上の所定位置に保持される。
よって、ティッシュペーパーTSは、ウェイト部材120により常に押さえつけられた状態で載置部110とウェイト部材120との間で保持されるので、ティッシュペーパーTSの積層状態は崩れることなく維持される。
【0033】
また、ティッシュペーパーTSは載置部110の上に単に置くだけなので、補充作業が手間にならず簡単に行えるという効果が得られる。
【0034】
さらに、ウェイト部材120は、常に一番上にあるティッシュペーパーTSの上に位置し、ウェイト部材120の引出口124には、ティッシュペーパーTSの一側が、次の引き出しに備えて上方に立ち上がった状態で位置することになるので、ティッシュペーパーの嵩が減っても、引き出しが困難になることはない。
【0035】
次に、本実施の形態の第1の変形例について説明する。図10はティッシュペーパーホルダの第1の変形例である。
第1の変形例にかかるティッシュペーパーホルダ100Aでは、載置部110Aの長手方向の略中央部の両側にガイド130Aが配置されている。そして、図11に示すように、ウェイト部材120Aの係合部122Aは、本体部121Aの直径線上の対称となる位置に設けられている。そして、ウェイト部材120Aの本体部121Aに囲まれた空間は、ウェイト部材120Aの下に位置するティッシュペーパーTSを引き出すための引出口124Aとなる。
ウェイト部材120Aに設けられた係合部122Aの各々には、ガイド130Aが挿通される挿通穴123Aが形成されており、一方の挿通穴123Aに二本のガイド130Aのうちの一方を挿通し、他方の挿通穴123Aに他方のガイド130Aを挿通することで、ウェイト部材120Aは二本のガイド130Aにより支持されて、載置部110Aの載置面111Aに対して水平となる方向への変位が規制される。
なお、引出口124Aの形状およびその大きさは、第1の実施形態の引出口33と同様であり、ウェイト部材120Aの質量は、ウェイト部材3と同様であるので、説明を省略する。
【0036】
このような構成のティッシュペーパーホルダ100Aによると、ウェイト部材120Aは、載置部110Aの載置面111Aに対して垂直となる方向への変位が許容された状態で、水平となる方向への変位が規制される。
【0037】
第1の変形例にかかるティッシュペーパーホルダ100Aによっても、ウェイト部材120Aが、常にティッシュペーパーTS上の所定位置に保持されるので、ティッシュペーパーTSは、ウェイト部材120Aにより、載置部110Aの方向に押さえつけられた状態で、載置部110Aとウェイト部材120Aとの間で保持される。よって、ティッシュペーパーTSの積層状態は崩れることなく維持される。
また、ティッシュペーパーTSは載置部110Aの上に単に置くだけなので、補充作業が手間にならず簡単に行えるという効果が得られる。
【0038】
次に、本実施の形態の第2の変形例について説明する。図12は、ティッシュペーパーホルダの第2の変形例である。
第2の変形例にかかるティッシュペーパーホルダ100Bでは、上部がR加工された断面矩形形状を有するガイド130Bが、載置部110Bの一側部において、載置面111Bに対して垂直となる方向に延出させて立設されている。そして、ウェイト部材120Bの本体部121Bに囲まれた空間は、ウェイト部材120Bの下に位置するティッシュペーパーTSを引き出すための引出口124Bとなる。
図13に示すように、ウェイト部材120Bの係合部122Bには、ガイド130Bの断面形状と整合する矩形形状の挿通穴123Bが形成されており、この挿通穴123Bにガイド130Bを挿通することで、ウェイト部材120Bは、載置部110Bの載置面111Bに対して垂直となる方向への変位が許容された状態で、水平となる方向への変位が規制される。
なお、引出口124Bの形状およびその大きさは、第1の実施形態の引出口33と同様であり、ウェイト部材120Bの質量も、ウェイト部材3と同様であるので、説明を省略する。
【0039】
このような構成のティッシュペーパーホルダ100Bによると、ガイド130Bを挿通穴123Bに挿通することで、ウェイト部材120Bは、載置部110Bの載置面111Bに対して垂直となる方向への変位を許容された状態で、水平となる方向への変位が規制される。
【0040】
第2の変形例にかかるティッシュペーパーホルダ100Bによっても、ウェイト部材120Bが、常にティッシュペーパーTS上の所定位置に保持されるので、ティッシュペーパーTSは、ウェイト部材120Bにより、載置部110Bの方向に押さえつけられた状態で、載置部110Bとウェイト部材120Bとの間で保持される。よって、ティッシュペーパーTSの積層状態は崩れることなく維持される。
また、ティッシュペーパーTSは載置部110Bの上に単に置くだけなので、補充作業が手間にならず簡単に行えるという効果が得られる。
【0041】
なお、各実施形態におけるウェイト部材は、ステンレスである場合を例に挙げて説明をしたが、ウェイト部材の材質は、自重によりティッシュペーパーを押さえつけることができれば、特に限定されるものではなく、例えばプラスチック、木材、そして鉄などのステンレス以外の金属材料も使用可能である。
また、ウェイト部材の本体部の形状も、円形や楕円形に限定されるものではなく、例えば矩形形状としても良い。さらに、ウェイト部材の引出口の形状は、ウェイト部材の下に位置するティッシュペーパーを取り出すことができる形状であれば、円形であっても、楕円形状であっても良い。
さらに、ティッシュペーパーの引き出しを容易にするためのすべり加工処理や引き出しを調整するためのエンボス加工処理をウェイト部材に施しても良い。
【0042】
また、上記した各実施形態では、ディスペンス材が、ティッシュペーパーである場合を例に挙げて説明をしたが、連続して引出しが可能となるように折り畳まれて積層されている媒体であれば、キッチンタオル、ペーパータオル、そしてビニール袋であっても良い。
例えば、キッチンタオルの場合、ティッシュペーパーよりも厚みがあり、剛性が高いので、ウェイト部材の引出口の内径は、キッチンタオルの幅の半分の大きさから、幅と同程度の大きさまでの範囲内であることが好ましい。また、質量は、キッチンタオルの引き出しの際に、ウェイト部材がキッチンタオルと共に浮くことのない重量であれば良い。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】第1の実施形態を示す斜視図である。
【図2】第1の実施形態の分解斜視図である。
【図3】第1の実施形態にかかるウェイト部材を示す図である。
【図4】第1の実施形態の上面図である。
【図5】第1の実施形態の使用状態を示す図である。
【図6】ウェイト部材の変形例を示す図である。
【図7】第1の実施形態の変形例を示す斜視図である。
【図8】第2の実施形態を示す斜視図である。
【図9】第2の実施形態にかかるウェイト部材を示す図である。
【図10】第2の実施形態の第1の変形例を示す斜視図である。
【図11】第2の実施形態の第1の変形例にかかるウェイト部材を示す図である。
【図12】第2の実施形態の第2の変形例を示す斜視図である。
【図13】第2の実施形態の第2の変形例にかかるウェイト部材を示す図である。
【符号の説明】
【0044】
1 ティッシュペーパーホルダ
2 箱体
3 ウェイト部材
21 底板部(載置部材)
21a 突起部
21b 上面
22 側壁部
22b 溝(ガイド)
31 本体部
32 突起部
33 引出口
50 ティッシュペーパーホルダ
60 箱体
61 底板部(載置部材)
70 ウェイト部材
100 ティッシュペーパーホルダ
110 載置部(載置部材)
120 ウェイト部材
121 本体部
122 係合部
123 挿通穴
124 引出口
130 ガイド(支柱)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続して引出しが可能となるように折り畳まれたディスペンス材を保持するホルダであって、
前記ディスペンス材を載置するための載置部材と、
前記載置部材上の前記ディスペンス材に載置するためのウェイト部材と、
前記ウェイト部材の前記載置部材の載置面に対して垂直となる方向への変位を許容しつつ、水平となる方向への変位を規制するガイドとを備え、
前記ウェイト部材は、前記ディスペンス材を引き出すための引出口を備えていることを特徴とするホルダ。
【請求項2】
前記載置部材は、上方が開口する箱体の底板部であり、
前記ガイドは、前記箱体の側壁部において、上端から前記底板部の上面と同じ高さとなる位置まで形成された溝であることを特徴とする請求項1に記載のホルダ。
【請求項3】
前記載置部材は、板状部材であり、
前記ガイドは、前記板状部材の載置面に対して垂直となる方向に延出する支柱であり、
前記ウェイト部材には、前記支柱が挿通される挿通穴が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のホルダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−162660(P2008−162660A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−355345(P2006−355345)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(507002664)金子製材株式会社 (1)
【Fターム(参考)】