説明

ボルトキャップ

【課題】相手側車両と軽い衝突した際に、相手側車両のバンパー損傷を防止できるボルトキャップの提供。
【解決手段】ゴムキャップAは、断面円形の凹部1を軸方向に形成するとともに、凹部底部12にバカ穴11を設け、軸部21を凹部1側からバカ穴11に差し込み、プレート取付穴32を通してナンバープレート3を前部バンパー31に固定している。軽い衝突の際には、ゴムキャップAが変形して衝撃を吸収するとともに、トリーマー2の頭部22が相手側車両のバンパーへ当たるのを抑制するのでバンパー損傷を極力防ぐことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナンバープレートを自動車の所定部位に固定する取付ボルトの頭部を覆うボルトキャップに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の前部バンパーには、取付ボルト(金属製)によりナンバープレートが装着されている。
渋滞中の低速走行や狭い駐車場での走行において、注意を怠ると、前の自動車へ軽く衝突する場合がある。特に、オートマ車の場合には、クリープ現象が有るのでブレーキが緩いと起き易い。
相手側車両がカラードバンパーの場合には、ボルト頭による衝突傷が付くとともに、塗装が剥げ、目立つ。
【0003】
ナンバープレートを固定するボルトの頭部や封印頭部を隠すプラスチック製のキャップが記載されている(特許文献1)。
ナンバープレートを固定するボルトの頭に取り付けるキャップ(ゴム、樹脂製)が記載されている(特許文献2)。
ベース部とボルト頭部を覆うキャップ部とからなるボルト頭部覆い部品が記載されている(特許文献3)。
ナンバープレートを固定するボルトの頭に意匠付の球体を取り付けたナンバープレートピンズが記載されている(特許文献4)。
ボルトの頭部にキャップ部材(プラスチックや金属)を冠着した保護具が記載されている(特許文献5)。
小ネジの頭部にプラスチックカバーを嵌めたカバー付取付けネジが記載されている(特許文献6)。
カバー部材と蓋材とによりネジ頭部を隠したナンバープレート取付部材が記載されている(特許文献7)。
【特許文献1】特開2004−82889号公報
【特許文献2】特開2002−266832号公報
【特許文献3】特開2006−1509号公報
【特許文献4】実用新案登録第3078654号公報
【特許文献5】特開2005−350045号公報
【特許文献6】実開平6−12218号公報
【特許文献7】特開2002−362253号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のキャップは、ナンバープレートと車輛本体との間に一体感が生まれるが、軽い衝突の際に、相手側車両のバンパー損傷を防止する効果は期待できない。
特許文献2のキャップは、蓄光顔料を練り込んだ素材を使えば、夜間に目立って衝突防止を図れるが、軽い衝突の際に、相手側車両のバンパー損傷を防止する効果は期待できない。
特許文献3のボルト頭部覆い部品(樹脂製)は、ボルト頭部を遮蔽する効果が有るが、軽い衝突の際に、相手側車両のバンパー損傷を防止する効果は期待できない。
特許文献4のキャップ部材は、アクセントを付けることができるが、軽い衝突の際に、相手側車両のバンパー損傷を防止する効果は期待できない。
特許文献5の保護具は、ナンバープレートの盗難は防止できるが、軽い衝突の際に、相手側車両のバンパー損傷を防止する効果は期待できない。
特許文献6のカバー付取付けネジは、小ネジ頭部の十字穴を隠せるが、軽い衝突の際に、相手側車両のバンパー損傷を防止する効果は期待できない。
特許文献7のナンバープレート取付部材は、ナンバープレートの盗難防止は図れるが、軽い衝突の際に、相手側車両のバンパー損傷を防止する効果は期待できない。
【0005】
本発明の目的は、相手側車両と軽い衝突した際に、相手側車両のバンパー損傷を防止できるボルトキャップの提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
〔請求項1について〕
弾性体で形成した柱状のボルトキャップは、凹部深さが頭部厚さより深く、凹部径が頭部外径より大きい、断面円形の凹部を軸方向に形成するとともに、取付ボルトの軸部が貫通するバカ穴を凹部底部に設けている。
このボルトキャップは、ナンバープレートを自動車の所定部位に固定する取付ボルトの頭部を包囲している。
取付ボルトの軸部を凹部側からバカ穴に差し込み、プレート取付穴を通し、ねじ込んでナンバープレートを車体側部材に固定する。
【0007】
凹部深さが頭部厚さより深く、凹部径が頭部外径より大きい、断面円形の凹部を軸方向に形成しているので、軽い衝突の際には、効果的にボルトキャップが車体方向(ナンバープレート方向)に縮んで衝撃を吸収するとともに、取付ボルトの頭部が相手側車両のバンパーへ当たるのを防止する。このため、相手側車両のバンパー損傷を極力防ぐことができる。
【0008】
〔請求項2について〕
弾性体で形成した円錐台状のボルトキャップは、凹部深さが頭部厚さより深く、凹部径が頭部外径より大きい、断面円形の凹部を軸方向に形成するとともに、取付ボルトの軸部が貫通するバカ穴を凹部底部に設けている。
このボルトキャップは、ナンバープレートを自動車の所定部位に固定する取付ボルトの頭部を包囲している。
取付ボルトの軸部を凹部側からバカ穴に差し込み、プレート取付穴を通し、ねじ込んでナンバープレートを車体側部材に固定する。
【0009】
形状が円錐台状であり、且つ、凹部深さが頭部厚さより深く、凹部径が頭部外径より大きい、断面円形の凹部を軸方向に形成しているので、軽い衝突の際には、効果的にボルトキャップが変形して衝撃を吸収するとともに、取付ボルトの頭部が相手側車両のバンパーへ当たるのを防止する。このため、相手側車両のバンパー損傷を極力防ぐことができる。 反ナンバープレート側が径大な円錐台状の場合には、大面積で相手側車両のバンパーへボルトキャップの先端面が当たるので相手側車両のバンパーへの衝撃が緩和される。
また、ナンバープレート側が径大な円錐台状の場合には、ボルトキャップ変形が抑制されるのでボルト頭部が相手側車両のバンパーへ当たり難くなる。
【0010】
〔請求項3について〕
弾性体で形成した柱状のボルトキャップは、凹所深さが頭部厚さより深く、凹所径が頭部外径より大きい、断面円形の凹所を一端側に形成するとともに、一端側の端面に接着層を設けている。
このボルトキャップは、ナンバープレートを自動車の所定部位に固定する取付ボルトの頭部を凹所が包囲している。
取付ボルトの軸部をプレート取付穴に通し、ねじ込んでナンバープレートを車体側部材に固定する。一端側の端面に接着層を設けているので、押し付けてボルトキャップをナンバープレートに接着させる。
【0011】
凹所深さが頭部厚さより深く、凹所径が頭部外径より大きい、断面円形の凹所を一端側に形成しているので、軽い衝突の際には、効果的にボルトキャップが車体方向(ナンバープレート方向)に圧縮して衝撃を吸収するとともに、取付ボルトの頭部が相手側車両のバンパーへ直接当たるのを防止する。このため、相手側車両のバンパー損傷を極力防ぐことができる。
【0012】
〔請求項4について〕
弾性体で形成した柱状のボルトキャップは、取付ボルトの頭部の工具掛止穴へ、挿入した工具の先端が到達可能な軸穴を他端側に形成している。
このボルトキャップは、ナンバープレートを自動車の所定部位に固定する取付用ボルトの頭部を一端側にモールドしている。
【0013】
取付ボルトの軸部をプレート取付穴に通して、軸穴から工具をボルト頭部の工具掛止穴へ到達させ、ボルトキャップとともに取付ボルトをねじ込んでナンバープレートを車体側部材に固定する。
軽い衝突の際には、効果的にボルトキャップが車体方向(ナンバープレート方向)に圧縮して衝撃を吸収するとともに、取付ボルトの頭部が相手側車両のバンパーへ直接当たるのを防止する。このため、相手側車両のバンパー損傷を極力防ぐことができる。
【0014】
〔請求項5について〕
ボルトキャップは、弾性変形や耐久性の観点から、ゴムまたは軟質樹脂が好ましい。
また、透明な軟質樹脂を採用すれば、ボルトキャップの色が相手側車両のバンパーへ付くことがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
ゴムで形成した円錐台状のゴムキャップは、凹部深さが頭部厚さより深く、凹部径が頭部外径より大きい、断面円形の凹部を軸方向に形成するとともに、取付ボルトの軸部が貫通するバカ穴を凹部底部に設けている。そして、トリーマーの軸部を凹部側からバカ穴に差し込み、プレート取付穴を通し、ねじ込んでナンバープレートを車体側部材に固定している。
【0016】
形状が円錐台状であり、且つ、凹部深さが頭部厚さより深く、凹部径が頭部外径より大きい、断面円形の凹部を軸方向に形成しているので、軽い衝突の際には、効果的にゴムキャップが変形して衝撃を吸収するとともに、トリーマーの頭部が相手側車両のバンパーへ当たるのを防止する。このため、相手側車両のバンパー損傷を極力防ぐことができる。
【実施例1】
【0017】
本発明の実施例1(請求項1、5に対応)を、図1、図3の(a)、および図4に基づいて説明する。
外形が円柱状を呈し、弾性体であるゴムで形成したゴムキャップAは、断面円形の凹部1を軸方向に形成するとともに、トリーマー2の軸部21が貫通するバカ穴11を凹部底部12に設けている。なお、凹部1は、凹部深さが頭部厚さより深く、凹部径が頭部外径より大きく設定されている。
このゴムキャップAは、ナンバープレート3を自動車j1の前部バンパー31に固定するトリーマー2の頭部22を包囲している。
トリーマー2の頭部22は、六角形に形成され、表面に±溝23が形成されている。
【0018】
本実施例のゴムキャップAは、以下の様に使用する。
トリーマー2の軸部21を凹部1側からバカ穴11に差し込み、プレート取付穴32を通し、±溝23にドライバー(図示せず)の先を掛止してナット30にねじ込み、ナンバープレート3を前部バンパー31の取付場所33に固定する。
なお、トリーマー2の軸部21は、ワッシャー13、ゴムキャップAのバカ穴11、ナンバープレート3の取付穴32の順に挿入される。
【0019】
本実施例のゴムキャップAを採用することにより、以下の利点が得られる。
凹部深さが頭部22の厚さより深く、凹部径が頭部22の外径より大きい、断面円形の凹部1を軸方向に形成してトリーマー2の頭部22を包囲している。このため、軽い衝突の際には、効果的にゴムキャップAがナンバープレート方向に縮んで衝撃を吸収するとともに、トリーマー2の頭部22が相手側車両j2のバンパー34へ当たるのを防止する。故に、相手側車両j2のバンパー34の損傷を極力防ぐことができる{図4の(b)参照}。よって、軽い衝突では、相手側車両j2のバンパー34の、修理(再塗装を含む)や交換を行う必要がないので、相手側への損害賠償金が少額(又は免除)で済む。
【0020】
一方、ゴムキャップAを採用しない場合には、軽い衝突の際には、トリーマー2の頭部22が相手側車両j2のバンパー34へ直接当たり、相手側車両j2のバンパー34に衝突傷35が付く{図4の(a)参照}。また、カラードバンパーでは、衝突傷35で塗装が剥げる。
この場合には、軽い衝突でも、相手側車両j2のバンパー34に衝突傷35が付き、塗装が剥げるので、バンパー34の修理(再塗装を含む)や交換が必要となり、相手側から多額の損害賠償金が請求される。
【実施例2】
【0021】
つぎに、本発明の実施例2(請求項2、5に対応)を、図2および図3の(b)に基づいて説明する。
外形が円錐台状を呈し、弾性体であるゴムで形成したゴムキャップBは、断面円形の凹部4を軸方向に形成するとともに、トリーマー2の軸部21が貫通するバカ穴41を凹部底部42に設けている。なお、入口に切込付の目隠膜40を設けた凹部4は、凹部深さが頭部厚さより深く、凹部径が頭部外径より大きく設定されている。
このゴムキャップBは、ナンバープレート5を自動車j3の前部バンパー51に固定するトリーマー2の頭部22を包囲している。
【0022】
本実施例のナンバープレート5には、ガード枠gが取り付けられている。
トリーマー2の頭部22は、六角形に形成され、表面に±溝23が形成されている。
【0023】
本実施例のゴムキャップBは、以下の様に使用する。
トリーマー2の軸部21を、凹部4の目隠膜40からバカ穴41に差し込み、プレート取付穴52を通し、±溝23にドライバー(図示せず)の先を掛止してナット50にねじ込み、ナンバープレート5を前部バンパー51の取付場所53に固定する。
なお、トリーマー2の軸部21は、ワッシャー43、ゴムキャップBの目隠膜40およびバカ穴41、ナンバープレート5の取付穴52の順に挿入される。
【0024】
本実施例のゴムキャップBを採用することにより、以下の利点が得られる。
凹部深さが頭部22の厚さより深く、凹部径が頭部22の外径より大きい、断面円形の凹部4を軸方向に形成してトリーマー2の頭部22を包囲している。このため、軽い衝突の際には、効果的にゴムキャップBがナンバープレート方向に縮んで衝撃を吸収するとともに、トリーマー2の頭部22が相手側車両のバンパーへ当たるのを防止する。故に、相手側車両のバンパーの損傷を極力防ぐことができる。よって、軽い衝突では、相手側車両のバンパーの、修理(再塗装を含む)や交換を行う必要がないので、相手側への損害賠償金が少額(又は免除)で済む。
【0025】
一方、ゴムキャップBを採用しない場合には、軽い衝突の際には、トリーマー2の頭部22が相手側車両のバンパーへ直接当たり、相手側車両のバンパーに衝突傷が付く。また、カラードバンパーでは、衝突傷で塗装が剥げる。この場合には、軽い衝突でも、相手側車両のバンパーに衝突傷が付き、塗装が剥げるので、バンパーの修理(再塗装を含む)や交換が必要となり、相手側から多額の損害賠償金が請求される。
【0026】
ゴムキャップBの凹部4の入口には、目隠膜40が設けてあるので、トリーマー2の頭部22が隠れ、見栄えが良いとともに、バカ穴41への軸部21の挿入や頭部22へのドライバーの掛止を容易に行うことができる。
【0027】
ゴムキャップBは、ナンバープレート側が径大な円錐台状であるので変形が抑制され、トリーマー2の頭部22が相手側車両のバンパーへ当たり難くなる。
【実施例3】
【0028】
つぎに、本発明の実施例3(請求項3、5に対応)を、図5の(a)に基づいて説明する。
外形が円錐台状を呈し、弾性体であるゴムで形成したゴムキャップCは、断面円形の凹所61を一端側(図示右側)に形成するとともに、一端側の端面に接着層62を設けている。
なお、凹所61は、凹所深さが頭部厚さより深く、凹所径が頭部外径より大きく設定されている。
このゴムキャップCは、ナンバープレートを自動車の前部バンパーに固定するトリーマー2の頭部22を包囲している。
【0029】
本実施例のゴムキャップCは、以下の様に使用する。
ワッシャー63を通したトリーマー2の軸部21をナンバープレートのプレート取付穴を通し、±溝23にドライバー(図示せず)の先を掛止して前部バンパー側のナットにねじ込み、ナンバープレートを前部バンパーの取付場所に固定しておく。
【0030】
つぎに、接着層62をナンバープレートに圧接してゴムキャップCをナンバープレートに貼着し、トリーマー2の頭部22をゴムキャップCで包囲する。
【0031】
本実施例のゴムキャップCを採用することにより、以下の利点が得られる。
凹所深さが頭部22の厚さより深く、凹部径が頭部22の外径より大きい、断面円形の凹所61を一端側に形成してトリーマー2の頭部22を包囲している。このため、軽い衝突の際には、効果的にゴムキャップCがナンバープレート方向に圧縮して衝撃を吸収するとともに、トリーマー2の頭部22が相手側車両のバンパーへ直接当たるのを防止する。故に、相手側車両のバンパーの損傷を極力防ぐことができる。よって、軽い衝突では、相手側車両のバンパーの、修理(再塗装を含む)や交換を行う必要がないので、相手側への損害賠償金が少額(又は免除)で済む。
【0032】
接着層62をナンバープレートに圧接してゴムキャップCをナンバープレートに貼着し、トリーマー2の頭部22をゴムキャップCで包囲する構成であるので、トリーマー2を外す必要がない。
【実施例4】
【0033】
つぎに、本発明の実施例4(請求項4、5に対応)を、図5の(b)に基づいて説明する。
外形が円錐台状を呈し、弾性体であるゴムで形成したゴムキャップDは、ナンバープレートを自動車の前部バンパーに固定するアブセット7の頭部71を一端側にモールドしている。そして、頭部71の+溝72へ挿入したドライバー(図示せず)の先端が到達可能な軸穴76を他端側に形成している。
【0034】
本実施例のゴムキャップDは、以下の様に使用する。
ワッシャー70を嵌めた軸部73をプレート取付穴に通して、軸穴76から+ドライバーを頭部71の+溝72へ到達させ、ゴムキャップDとともにアブセット7をねじ込んでナンバープレートを前部バンパーに固定する。
【0035】
本実施例のゴムキャップDを採用することにより、以下の利点が得られる。
軽い衝突の際には、効果的にゴムキャップDがナンバープレート方向に圧縮して衝撃を吸収するとともに、アブセット7の頭部71が相手側車両のバンパーへ直接当たるのを防止する。このため、相手側車両のバンパー損傷を極力防ぐことができる。
【0036】
ゴムキャップDは、アブセット7の頭部71をゴムキャップDの一端側にモールドし、軸穴76を他端側に形成しているので、軸穴76から+ドライバーを差し込んでねじ込むだけで、ナンバープレートを前部バンパーに固定することができる。
【0037】
本発明は、上記実施例以外に、つぎの実施態様を含む。
a.凹部74およびバカ穴75を有するゴムキャップEは、図5の(c)に示す様に、反ナンバープレート側(図示左方)が径大な円錐台形状である(請求項2、5に相当)。この場合には、大面積で相手側車両のバンパーへゴムキャップEの径大端面が当たるので相手側車両のバンパーへの衝撃が緩和される。
【0038】
b.凹部74およびバカ穴75を有するゴムキャップFは、図6の(a)に示す様に、反ナンバープレート側(図示左方)が径大な円錐台形状であり、ボルト8の頭部81の工具掛止穴82の断面が六角形である。この場合には、大面積で相手側車両のバンパーへ径大端面が当たるので相手側車両のバンパーへの衝撃が緩和されるとともに、ナンバープレートの盗難防止の効果も期待できる。
【0039】
c.凹部91およびバカ穴90を有するゴムキャップGは、図6の(b)に示す様に、ナンバープレート側(図示右方)が径大な円錐台形状であり、凹部91の入口を蓋92で塞いでいる(請求項2、5に相当)。この場合には、ゴムキャップGの変形が抑制されるので頭部22が相手側車両のバンパーへ当たり難くなる。なお、頭部83が半球状の組込みネジ84(+タイプ)を採用している。
【0040】
d.凹部94およびバカ穴95を有するゴムキャップHは、図6の(c)に示す様に、外形が略砲弾形であっても良い(請求項1、5に相当)。
【0041】
e.ボルトキャップは、ゴム以外に軟質樹脂であっても良い。また、透明な軟質樹脂を採用すれば、ボルトキャップの色が相手側車両のバンパーへ付くことがない。
f.後方へ突出したバンパーであれば、後部バンパーへの適用も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施例1に係るゴムキャップの使用方法を示す説明図である。
【図2】本発明の実施例2に係るゴムキャップの使用方法を示す説明図である。
【図3】(a)は、本発明の実施例1に係るゴムキャップの構造を示す説明図であり、(b)は、本発明の実施例2に係るゴムキャップの構造を示す説明図である。
【図4】(a)はゴムキャップを使用せずに相手側車両へ軽く衝突した場合の説明図であり、(b)はゴムキャップを使用して相手側車両へ軽く衝突した場合の説明図である。
【図5】(a)は本発明の実施例3に係るゴムキャップの構造を示す説明図であり、(b)は本発明の実施例4に係るゴムキャップの構造を示す説明図であり、(c)は変形例に係るゴムキャップの構造を示す説明図である。
【図6】(a)〜(c)は変形例に係るゴムキャップの構造を示す説明図である。
【符号の説明】
【0043】
A、B、C、D、E、F、G、H ゴムキャップ(ボルトキャップ)
j1、j3 自動車
1、4、61、74、91、94 凹部
2 トリーマー(取付ボルト)
3、5 ナンバープレート
7 アブセット(取付ボルト)
8 ボルト(取付ボルト)
11、41、75、90、95 バカ穴
22、71、81 頭部
23 ±溝(工具掛止穴)
33、53 前部バンパーの取付場所(所定部位)
61 凹所
62 接着層
72 +溝(工具掛止穴)
82 工具掛止穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナンバープレートを自動車の所定部位に固定する取付ボルトの頭部を包囲し、弾性体で形成した柱状のボルトキャップであって、
凹部深さが頭部厚さより深く、凹部径が頭部外径より大きい、断面円形の凹部を軸方向に形成するとともに、前記取付ボルトの軸部が貫通するバカ穴を凹部底部に設けたことを特徴とするボルトキャップ。
【請求項2】
ナンバープレートを自動車の所定部位に固定する取付ボルトの頭部を包囲し、弾性体で形成した円錐台状のボルトキャップであって、
凹部深さが頭部厚さより深く、凹部径が頭部外径より大きい、断面円形の凹部を軸方向に形成するとともに、前記取付ボルトの軸部が貫通するバカ穴を凹部底部に設けたことを特徴とするボルトキャップ。
【請求項3】
ナンバープレートを自動車の所定部位に固定する取付ボルトの頭部を包囲する、弾性体で形成した柱状のボルトキャップであって、
凹所深さが頭部厚さより深く、凹所径が頭部外径より大きい、断面円形の凹所を一端側に形成するとともに、前記一端側の端面に接着層を設けたことを特徴とするボルトキャップ。
【請求項4】
ナンバープレートを自動車の所定部位に固定する取付用ボルトの頭部を一端側にモールドした、弾性体で形成した柱状のボルトキャップであって、
このボルト頭部の工具掛止穴へ、挿入した工具の先端が到達可能な軸穴を他端側に形成したことを特徴とするボルトキャップ。
【請求項5】
前記ボルトキャップは、ゴムまたは軟質樹脂であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のボルトキャップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−269094(P2007−269094A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−95103(P2006−95103)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(506108996)
【Fターム(参考)】