説明

ポリイソブチレンベース経皮パッチの連続製造方法

本発明は、裏打ち層(30)と、剥離ライナー(32)と、裏打ち層(30)と剥離ライナー(32)との間の接着層(31)とを備える経皮送達デバイスを製造する方法に関する。さらに詳細には、本発明は、接着層を調製する方法に関し、該接着層はポリイソブチレンおよび原薬を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、その開示が参照により本明細書に組み入れられている、2009年7月21日に出願された米国仮特許出願第61/271,398号明細書の出願日の利益を主張する。
【0002】
[発明の分野]
本発明は、経皮薬物送達のための感圧性接着マトリックス層を調製する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
皮膚を通じての薬物送達は多くの利点を提供する。第一に、これは快適で便利で非侵襲性の薬物投与方法である。さらにこのような送達手段は、連続的な治療および血中薬物濃度のより高度な制御を提供する。
【0004】
各種の原薬(active pharmaceutical ingredients、「API」)の経皮送達と、このようなAPIの経皮送達のための感圧性接着マトリックスパッチは、薬物送達の分野で周知である。このようなマトリックスパッチは、パッチを皮膚に貼り付け、接着層中に直接含まれているAPIおよび任意の賦形剤を体内に輸送する感圧性接着層を含む。このような接着マトリックスパッチは、典型的には、支持するための不活性裏打ち層、ならびに接着剤を被覆および保護する剥離ライナーも含む。剥離ライナーは、パッチを皮膚に貼付する前に剥離され、廃棄される。これらのパッチはリザーバパッチと区別され、リザーバパッチでは、リザーバパッチ内のAPIは、感圧性接着層とは別個の異なる材料組成を有する層またはコンパートメント内に含まれている。接着層で通常使用されている接着剤の1タイプは、ポリイソブチレン(「PIB」)である。
【0005】
このような接着剤が経皮送達デバイス内で使用される場合、接着剤は送達されるAPIに対して適度に透過性を呈する必要があり、接着剤が速度調節膜と組み合わされて使用されているとき、接着層は好ましくは、速度調節膜が呈するよりも高いAPIに対する透過性を呈する。
【0006】
当該分野では、高分子量および低分子量のPIBの混合物が接着剤として公知であるが、しかしこれは多くのAPIに対して比較的不透過性である。その結果、従来技術によるPIB接着剤は通常、鉱油(「MO」)またはポリブテンなどの可塑剤を含有することで、APIが適度なサイズの系から治療上有用な速度で接着剤を通って移行できるようにする十分な透過性を実現している。
【0007】
例えば米国特許第4,559,222号は、活性剤クロニジンを送達するために大量の鉱油と併せてPIBを含む組成物に関する。特に、記載された系は、PIBに対する鉱油の比として少なくとも1.0、好ましくはより多い量を、API送達マトリックスにおいて用いる。ここで、鉱油は、接着剤を可塑化して、接着組成物のAPIに対する透過性を上昇させるように作用する。
【0008】
米国特許第5,508,038号は、経皮送達デバイスにおける接着剤として有用な接着剤に関する。該接着剤は、実質的に可塑剤および粘着性付与剤を含まない高分子量(「HMW」)および低分子量(「LMW」)PIBの混合物であって、約5〜40HMW PIB:95〜60LMW PIBの重量比のものを含む。この系は、PIBおよびAPIの混合物を剥離ライナー上に溶媒コーティングすることと、次にAPI/PIB接着マトリックスから溶媒を蒸発させることとによって処理される。この方法は、溶媒和PIBおよびAPIのバッチによる制限を受け、接着マトリックスから溶媒を蒸発させる必要性およびコストによっても制限を受ける。加えて、高揮発性APIの場合、APIのほんの一部をも蒸発させずに溶媒を蒸発させることは困難である。
【0009】
米国特許第6,365,178号は、APIの経皮送達のための感圧性マトリックスパッチを製造する方法に関する。この方法は、親水性の塩形態のAPIを疎水性感圧性接着剤の水性分散物中の水相に溶解させる工程と、得られた混合物を薄膜に成形(キャスト)する工程と、水を蒸発させる工程とを含む。上記の米国特許第5,508,038号と同様に、溶媒中のPIBは剥離ライナーのコーティングに使用される。
【0010】
米国特許第6,555,130号には、接着剤/APIの連続膜を製造する二軸押出機の使用について記載されている。しかし、該特許には粒状PIBの使用のみが開示されていて、これは、粒状PIBの凝集を防止するための充填剤またはコーティング材料、例えばタルク、を必要とする。造粒工程および充填材料を含ませることにより費用のかかる処理工程が追加されるだけでなく、最終的な製剤も複雑にして、化学的安定性または物理特性にも負の影響を及ぼすことがある。
【0011】
したがって、上記の技術ではこれまで、API放出速度を変化させるために、PIBおよびAPIを溶媒コーティングすること、または賦形剤、例えば鉱油、の使用のいずれかを含んできた。しかし溶媒の使用またはこのような賦形剤の使用を実質的に排除することが望ましい。
【0012】
上述の溶媒使用の利点は、基本的に、コーティング方法が単純化されることにある。可燃性溶媒を用いないことで、溶媒の蒸発と回収のための乾燥器ユニットとそれにかかる高エネルギー消費量の必要性と、防爆ユニットを使用する必要性をなくし得る。ホットメルト・コーティング・ユニットは小型であり、より高いコーティング速度を可能にする。該技術は環境に優しく、溶媒の放出を伴わない。しかも望ましくない溶媒残留物が自己接着性組成物中に残留しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明によれば、出願人は、接着層または接着組成物を調製する無溶媒方法を発見し、該接着層はPIBおよびAPIを含む。本発明に従って調製された接着層または接着組成物は、経皮送達デバイスまたはパッチ中に含むことができる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一態様によれば、HMW PIBは押出装置内に供給されてLMW PIBと混合され、次にAPIがPIBの混合物に添加されてAPI/PIBメルトが調製され、次にAPI/PIBメルトがダイに放出されて薄型接着シートが成形される。好ましい態様では、追加の溶媒は添加されず、これによりこの方法は、本明細書で定義する「無溶媒」となる。この方法は充填剤または可塑剤を用いた造粒を必要としないが、これらの成分は開始物質中に許容される量で存在してもよい。例えば、充填剤または可塑剤は、各開始物質の約5重量%の量で存在してもよい。
【0015】
本発明の別の態様によれば、HMW PIBは単軸押出機で前処理されてから、第2の押出装置内に供給される。本発明の別の態様によれば、単軸押出機は、HMW PIBのほぼガラス転移温度と約500°Fとの間の温度に加熱されて、HMW PIBを加熱する。本発明の別の態様によれば、単軸押出機は約150°Fと約350°Fとの間の温度に加熱される。
【0016】
本発明の別の態様によれば、HMW PIBは、約100,000g/mol〜約800,000g/molの範囲の数平均分子量(M)を有する。本発明の別の態様によれば、HMW PIBは、約200,000g/mol〜約425,000g/molの範囲の数平均分子量(M)を有する。本発明の別の態様によれば、HMW PIBは充填剤を含まない。本発明の別の態様によれば、HMW PIBはタルクを含まない。
【0017】
本発明の別の態様によれば、HMW PIBとLMW PIBの混合に使用される押出機は二軸押出機である。本発明の別の態様によれば、二軸押出機は共回転スクリューを利用する。
【0018】
本発明の別の態様によれば、LMW PIBは、約35,000g/mol〜約100,000g/molの範囲の分子量を有する。本発明の別の態様によれば、LMW PIBは、約36,000g/mol〜約75,000g/molの範囲の分子量を有する。
【0019】
本発明の別の態様によれば、LMW PIBはほぼ室温と約500°Fとの間の温度に加熱されてからHMW PIBと混合される。本発明の別の態様によれば、LMW PIBは約150°Fと約350°Fとの間の温度に加熱されてから、HMW PIBと混合される。
【0020】
本発明の別の態様によれば、PIBメルト中のHMW PIBのLMW PIBに対する比は、約20:80〜約85:15の範囲である。
【0021】
本発明の別の態様によれば、APIは、リドカイン、テストステロン、ツロブテロール、ブプレノルフィン、デキストロアンフェタミン、フルルビプロフェン、ロチゴチン、リスペリドン、デクスケトプロフェン、ケトプロフェン、ヒドロコルチゾン、コルチゾン、デキサメタゾン、プレドニゾロン、プレドニゾン、ハルシノニド、メチルプレドニゾロン、フルドロコルチゾン(flurocortsone)、コルチコステロン、パラメタゾン、フェンタニル、スフェンタニル、イブプロフェン、ナプロキセン、フェノプロフェン、フェンブフェン、インドプロフェン、サリチル酸、サリチル酸メチル、スリンダク、メフェナム酸、ピロキシカム、インドニシロン(indonisilone)、トルメチン、プロプラノロール、二硝酸イソソルビド、一硝酸イソソルビド、ジルチアゼム、ニフェジピン、プロカインアミド(procinamide)、メチルテストステロン、フルオキシメステロン(fluoxmesterone)、1−Bエストラジオールバレラート、エキリン、メストラノール エストロン、エストリオール、ジエチルスチルベストロール、プロゲステロン、19−ノルプロゲステロン、ノルエチンドロン、メレンゲストロール(melengetrol)クロルマジノン(chloradinone)、エチステロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、ノルエチノドレル(noethynodrel)、ジメチステロン、エチニルエストレノール、ノルゲストレル、酢酸メゲストロール、二酢酸エチノジオール(ethinodiol)、抱水クロラール、ベンゾジアゼピン(benzdiazepines)、ナロキソン、ハロペリドール、ペントバルビタール(pentobarbitol)、フェノバルビタール(phenobarbitol)、セコバルビタール(secobarbitol)、コデイン、ジブカイン、ベンゾカイン、フェンタニル類似体、ジフェンヒドラミン、トリプロリジン、クロルシクリジン、プロメタジン、シクリジン、クロルプレナリン、テルフェナジン(terrenadine)、フェニルプロパノールアミン、クロルフェニラミン、ピロカルピン、アトロピン、メタンテリン、パパベリン(papverine)、シンメドリン(cinnmedrine)、メトスコポラミン、ナルトレキソン、イソカルボキサジド(isocaboxazide)、フェネルジン、イミプラミン、アミトリプチリン(amitrptyline)、トリミプラミン(trimepramine)、ドキセピン(dozepin)、デシプラミン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、アモキサピン、マプロチリン、タモキシフェン、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、スルファセタミド、スルファジアジン、スルファメラジン、スルホオキサゾール(sulfoxazole)、イドクスウリジン、エリスロマイシン、アンタゾリン、メタピリレン(metapyriene)、ピリラミン、アスピリン、サリチルアミド、ジヒドロエルゴタミン(dihdroergotamine)、ピゾチリン、レセルピン、クロルプロマジン、抗不安薬ベンゾジアゼピン、ハロペリドール(helperidol)ロクサピン、モリンドン、チオチキセン、ピモジド、フマル酸クエチアピン、オランザピン、およびフェノチアジン誘導体から成る群より選択される。
【0022】
本発明の別の態様によれば、接着組成物中のAPIの量は、API/PIBメルトの約0.01重量%〜約40重量%の範囲である。本発明の別の態様によれば、該方法は、API/PIBメルトに1以上の添加剤を添加することをさらに含む。
【0023】
本発明の別の態様によれば、本発明は、裏打ち層と剥離ライナーとの間に、成形された接着薄型シートを積層して、経皮送達デバイスを製造することをさらに含む。いくつかの態様において、経皮送達デバイスはモノリシックである。本発明の別の態様によれば、経皮送達デバイスは、膜層および皮膚接触層をさらに備えてもよい。
【0024】
本発明に基づき、出願人はAPIおよびPIBを含む接着組成物を発見した。該組成物は実質的に充填剤を含まず、本明細書に記載する方法によって製造される。一態様において、APIはリドカインである。別の態様において、APIはピロキシカムである。別の態様において、APIはフェンタニルである。別の態様において、APIはスフェンタニルである。別の態様において、接着組成物は経皮送達デバイス中に含まれる。
【0025】
出願人は、驚くべきことに、接着剤および/またはAPIを充填剤または他の材料を用いて造粒する必要なしに、経皮送達デバイスに含むための無溶媒接着層を連続的に製造できることを見出した。加えて出願人は、このような方法は、蒸発工程が不要であるため、熱不安定性および高揮発性APIによく適していることを見出した。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】ポリイソブチレンベースの経皮送達デバイスを製造する方法の概略図である。
【図2】本発明による材料を裏打ち材料の上に層状化する方法の概略図である。
【図3】本発明に従って製造された3層経皮送達デバイスを示す図である。
【図4】本発明に従って製造された5層経皮送達デバイスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
概して、本発明は、裏打ち層と、剥離ライナーと、裏打ち層と剥離ライナーとの間の接着層と、を備える経皮送達デバイスまたはパッチを製造する無溶媒方法に関する。
【0028】
さらに詳細には、本発明は、ポリイソブチレンおよび原薬を含む接着層を調製する無溶媒方法に関する。
【0029】
本明細書において、用語「原薬」または「API」は、経皮送達デバイスの主な活性成分を記述するために使用され、デバイス着用者に治療的、予防的および/または生理学的効果を有する化合物の生物活性化合物または混合物である。
【0030】
本明細書において、用語「無溶媒」は、製造方法が溶媒を使用しないか、または溶媒(開始物質に添加されるか、または開始物質中に存在するかのどちらか)を経皮送達デバイスまたはパッチの製造で通常使用される量の約85%未満の量で使用することを意味する。
【0031】
本明細書において、「経皮の」は、皮膚または粘膜組織の中へのおよび皮膚または粘膜組織を通じてのAPIの送達を意味する。
【0032】
添付の図面を参照すると、HMW PIBは、押出機、好ましくは単軸押出機1、内にバルク形態で供給され、押出機ではオーガブレード(auger blade)が回転して、HMW PIBバルク材料をさらなる処理のために圧縮して連続フィードとする。いくつかの実施形態において、単軸押出機1を出たHMW PIB材料は概して、材料の連続ブロックまたは円筒の形である。当然ながら本段階では、材料は、ロープ様形状を含むどのような形状を有してもよい。このことによりHMW PIB材料の一定計量供給量を二軸押出機5の計量ゾーンまで移動させることが可能になると考えられる。当然ながら材料の形は、その後に行われる処理を干渉または妨害しない限り、任意の形状またはサイズとすることができる。
【0033】
単軸押出機1としては、本発明の目的に従ってHMW PIBを適切に処理できる限りにおいて、どのような単軸押出機を使用してもよい。例えば、単軸は、その後に行われる処理のために安定したアウトプットを提供可能でなければならず、すなわち混合されて続いてアウトプットされる材料のサイズ、形状および量が安定でなければならない。従って、これよりも下流の処理に過剰出力することなく、材料の十分なスループットを提供できる限り、どのようなサイズのスクリューを使用してもよい。単なる一例としては、薄膜形成に約10kg/時のスループットを提供する2インチスクリューを使用することができる。本例では、このようなスループットは、同等の二軸押出機を含む下流の処理に過負荷を与えないと考えられる。
【0034】
好適な単軸またはシングルフィード押出機の例には、The Bonnot Company(1520 Corporate Woods Parkway,Uniontown,Ohio 44685)、Diamond America、Coperion、Troester/ESI、およびDavis−Standardから入手可能な押出機が含まれる。
【0035】
いくつかの実施形態において、オーガ、または単軸押出機は概して、HMW PIBガラス転移温度(約−85°F)から約500°Fの範囲の温度を利用する。他の実施形態において、オーガまたは単軸押出機は、約150°F〜約350°Fの範囲の温度に加熱される。また他の実施形態において、オーガまたは単軸押出機は、約200°Fと約300°Fとの間の温度に加熱される。当然ながら、押出機に材料が満たされたままで、押出機が一定のアウトプットを提供するような、任意の温度または圧力を加えることができる。
【0036】
HMW PIBとしては、いずれの分子量のHMW PIBを、該分子量が本方法または得られる経皮送達デバイスに干渉しない、例えばオーガおよび/もしくは押出機の機構を含む機械に干渉しない、剪断または圧縮が困難でない、高温によって分解しない、またはコールドフローしない等の場合に限って、使用してもよい。典型的には、約800,000g/molと約100,000g/mol超との間の範囲の分子量を有するHMW PIBが使用される。いくつかの実施形態において、HMWの範囲は約200,000g/molと425,000g/molとの間である。他の実施形態において、HMW PIBは、約250,000g/molの数平均分子量を有する。約800,000g/mol超のHMW PIBは適正に処理することができないと考えられ、すなわち該材料は押出機で剪断劣化を受けると考えられる。加えて、100,000g/mol以下の分子量では、HMW PIBはコールドフローとなり、変形すると考えられる。したがって、分子量は、最終的な系が、a)コールドフローしないように、または最小限のコールドフローにとどまるように、およびb)得られたパッチが柔軟で装着が容易となるように十分な柔らかさの接着剤を提供するように、選択するとよい。
【0037】
接着剤の「コールドフロー」は、連続する寸法変化であると理解され、通常、接着マトリックスに加わる重力の効果によって、貯蔵環境の諸条件において使用前の系の外部境界上に生じる。これは特に経皮治療系においてAPIを含有する接着層に不都合であり、体による活性物質の吸収が制御できない形で影響を受けるためである。コールドフローにより、貯蔵パウチからの系の取り外しも難しくなり、見苦しいものとなる。
【0038】
当業者であれば、PIBが、任意の好適な調節剤、例えばタルク、ヒュームドシリカ、炭酸カルシウム、ベントナイト、硫酸バリウム、ワックス、粘土、カーボンブラック、およびデンプンとも混合できることが理解される。
【0039】
HMW PIBは、BASFを含む複数の製造者から入手可能であり、例えば商品名Oppanol(登録商標)(BASF Corporation,100 Campus Drive,Florham Park,New Jersey 07932 USA)で販売されている。他の製造者には、ExxonおよびRit−Chemが含まれる。
【0040】
1からの材料は次に、二軸押出機5の計量ゾーンにおいて小さな単位(ドメイン)へとさらに処理される。この処理は、HMW PIB材料をさらに剪断して、二軸押出機でその材料を計量することによってなされる。
【0041】
二軸押出機としては、本発明の目的に従ってPIBおよびAPIを適切に処理できる限りにおいてどのような二軸押出機を使用してもよい。例えば、二軸押出機は、PIBおよびAPIを十分に混合することが可能でなければならず、その後に行われる処理のために安定したアウトプットを提供できなければならない。好適な二軸押出機としては、追加の成分(例えばPIB、API、または添加剤)を導入することができる1以上の計量ゾーンも有するとよい。いくつかの実施形態において、押出機は1〜10の計量ゾーンを有する。好適な二軸押出機の例には、American Leistritz(169 Meister Ave.,Somerville,NJ 08876−3464)、Prism、Farrel、Coperion、Berstorff、およびBuhlerから入手可能な二軸押出機が含まれる。いくつかの実施形態において、二軸押出機は逆回転スクリューを備える。他の実施形態において、二軸押出機は共回転スクリューを備える。いくつかの実施形態において、共回転スクリューは、逆回転スクリューよりも安定した混合物および材料フィードを提供すると考えられる。
【0042】
二軸押出機で処理される材料は、必要に応じて不活性雰囲気、例えば窒素および/またはアルゴンを含む雰囲気中に保持してもよい。不活性雰囲気の使用は、例えば選択されたAPIが酸素を含有する環境で不安定であるとき、または高温になるときに必要となる場合がある。
【0043】
二軸押出機は、熱に敏感なPIBまたは原薬を使用できるような温度体制を可能にするために、1または好ましくは複数の独立した温度制御または冷却回路を有するとよい。これが不要である場合、温度制御デバイスの数を最小限に抑えるために、温度制御回路を別の温度制御回路と組み合わせることもできる。
【0044】
5からのHMW PIB材料は次に、二軸押出機の独立した計量ゾーン6において低分子量PIB(「LMW PIB」)と混合される。LMW PIBは、二軸押出機の注入口、例えば標準液注入ポートを介して添加される。
【0045】
LMW PIBは、二軸押出機内への注入前に、まず調製されなければならない。室温でコールドシロップのコンシステンシーを有するLMW PIB(例えば約65°Fと約75°Fとの間の温度および約10〜約10センチポイズの粘度範囲)は、プレナム型ドラムアンローダによって、ほぼ室温(65から75°F)と約500°Fとの、好ましくは約150°Fと約350°Fとの範囲の温度に加熱される。
【0046】
ドラムアンローダのポンプはLMW PIBの後ろに一定の圧力を提供して、ギアポンプ3への移動を容易にする。典型的には、約30psiと約150psiとの間の圧力、好ましくは約65psiと約100psiとの間の圧力が加えられる。
【0047】
ギアポンプ3が使用されてLMW PIBが二軸押出機6の注入口へ一定に計量されて供給され、その二軸押出機でLMW PIBはHMW PIBと混合される。ギアポンプも、ほぼ室温、すなわち約65°Fから約75°F、と約500°Fとの間の、好ましくは約200°Fと約300°Fとの間の温度に加熱される。
【0048】
LMW PIBとしては、いずれの分子量のLMW PIBを、該分子量が本方法に干渉しない、例えば二軸押出機または二軸押出機の部品のいずれかに干渉しない、剪断または圧縮が困難でない、高温などによって劣化しない等の場合に限って、使用してもよい。典型的には、約100,000g/molと約35,000g/molとの間の範囲の分子量を有するLMW PIBが使用される。いくつかの実施形態において、約75,000g/molと約36,000g/molとの間の範囲の分子量を有するLMWが使用される。他の実施形態において、LMW PIBは、約51,000g/molの数平均分子量を有する。いずれの特定の理論にも束縛されることを望むものではないが、約100,000g/mol以上のLMW PIBは、接着マトリックスが皮膚に適正に接着するのに十分な粘着性を付与できないと考えられる。加えて、35,000g/mol未満の分子量では、LMW PIBは、本明細書で定義するようなコールドフローをおこして変形すると考えられる。
【0049】
LMW PIBは、BASFを含む複数の製造者から例えば商品名Oppanol(登録商標)として入手可能である。他の製造者には、ExxonおよびRit−Chemが含まれる。
【0050】
HMW PIBのLMW PIBに対する比としては、(a)得られる経皮送達デバイスが患者の皮膚に適正に接着できないほど硬すぎ(このことはHMW PIBが多すぎる結果生じ得ると考えられる)ない、(b)得られるデバイスを皮膚から除去するのが困難である(このことは、LMW PIBが多すぎる結果生じ得ると考えられる)、または(c)接着層がコールドフローする(このことはLMW PIBが多すぎる結果生じ得ると考えられる)という条件で、任意の比を使用することができる。
【0051】
いくつかの実施形態において、PIB混合物、または最終的なデバイス、におけるHMW PIBのLMW PIBに対する比は、約20:80〜約85:15の範囲である。他の実施形態において、HMW PIBのLMW PIBに対する比は、約35:65〜約85:15の範囲である。また他の実施形態において、HMW PIBのLMW PIBに対する比は、約50:50〜約70:30の範囲である。またさらに他の実施形態において、HMW PIBのLMW PIBに対する比は、約65:35である。HMW PIBのLMW PIBに対する比は当然ながら、使用するAPIの種類および量ならびに所望のAPI送達速度に依存する。
【0052】
接着層中のPIBの総量(すなわちHMW PIBおよびLMW PIBを合わせた量)は、接着層の約60重量%〜約99.99重量%の範囲であり、好ましくは接着層の約85重量%〜約99重量%の範囲であり、さらに好ましくは接着層の約93重量%〜約97重量%の範囲である。ここでも、この総量は使用するAPIの種類および量に応じて変化する。
【0053】
HMW PIBおよびLMW PIBの混合物は次に、メルトを調製するのに使用される二軸押出機の高剪断混合部7に送られる。メルトシールによってPIB接着剤中へのAPIの導入が可能となる。
【0054】
APIは、経皮送達デバイス内に含むことが可能などのような治療剤でもよい。原薬の例には、限定を意図するものではないが、抗炎症物質、オピオイド受容体アンタゴニスト、アヘン剤、μ−オピオイドアゴニスト、抗コリン作用薬、冠動脈拡張薬、大脳拡張薬(cerebal dilators)、末梢血管拡張薬、アルファアドレナリン遮断薬、抗感染薬、向精神薬、抗躁薬、興奮薬、抗ヒスタミン薬、鬱血除去薬、胃腸鎮静薬、抗狭心症薬、血管拡張薬、抗不整脈薬、降圧薬、血管収縮薬、片頭痛処置薬、抗凝血薬および抗血栓薬、鎮痛薬、麻酔薬、局所麻酔薬、解熱薬、催眠薬、鎮静薬、鎮吐薬、制吐薬、抗痙攣薬、神経筋薬、血糖上昇剤および血糖降下剤、甲状腺および抗甲状腺調製物、利尿薬、鎮痙薬、鎮吐薬、子宮弛緩薬、抗肥満薬、同化薬、赤血球形成薬、鎮静薬、抗ぜんそく薬、気管支拡張薬、去痰薬、粘液溶解薬、抗尿酸血症薬、避妊薬などが含まれる。
【0055】
本発明のいくつかの実施形態において、原薬は、テストステロン、ツロブテロール、ブプレノルフィン、デキストロアンフェタミン、フルルビプロフェン、ロチゴチン、リスペリドン、デクスケトプロフェン、ケトプロフェン、ジクロフェナク、リバスチグミン、グラニセトロン、ニコチン、メチルフェニデート、リドカイン、テトラカイン、プリロカインおよびブピバカイン(bupivicaine)、ヒドロコルチゾン、コルチゾン、デキサメタゾン、プレドニゾロン、プレドニゾン、ハルシノニド、メチルプレドニゾロン、フルドロコルチゾン(flurocortsone)、コルチコステロン、パラメタゾン、イブプロフェン、ナプロキセン、フェノプロフェン、フェンブフェン、インドプロフェン、サリチル酸、サリチル酸メチル、スリンダク、メフェナム酸、ピロキシカム、インドニシロン(indonisilone)、トルメチン、プロプラノロール、二硝酸イソソルビド、一硝酸イソソルビド、ジルチアゼム、ニフェジピン、プロカインアミド(procinamide)、メチルテストステロン、フルオキシメステロン(fluoxmesterone)、1−Bエストラジオールバレラート、エキリン、メストラノール エストロン、エストリオール、ジエチルスチルベストロール、プロゲステロン、19−ノルプロゲステロン、ノルエチンドロン、メレンゲストロール(melengetrol)クロルマジノン(chloradinone)、エチステロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、ノルエチノドレル(noethynodrel)、ジメチステロン、エチニルエストレノール、ノルゲストレル、酢酸メゲストロール、二酢酸エチノジオール(ethinodiol)、抱水クロラール、ベンゾジアゼピン(benzdiazepines)、ナロキソン、ハロペリドール、ペントバルビタール(pentobarbitol)、フェノバルビタール(phenobarbitol)、セコバルビタール(secobarbitol)、コデイン、ジブカイン、ベンゾカイン、フェンタニル類似体、ジフェンヒドラミン、トリプロリジン、クロルシクリジン、プロメタジン、シクリジン、クロルプレナリン、テルフェナジン(terrenadine)、フェニルプロパノールアミン、クロルフェニラミン、ピロカルピン、アトロピン、メタンテリン、パパベリン(papverine)、シンメドリン(cinnmedrine)、メトスコポラミン、ナルトレキソン、イソカルボキサジド(isocaboxazide)、フェネルジン、イミプラミン、アミトリプチリン、トリミプラミン(trimepramine)、ドキセピン(dozepin)、デシプラミン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、アモキサピン、マプロチリン、タモキシフェン、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、スルファセタミド、スルファジアジン、スルファメラジン、スルホオキサゾール(sulfoxazole)、イドクスウリジン、エリスロマイシン、アンタゾリン、メタピリレン(metapyriene)、ピリラミン、アスピリン、サリチルアミド、ジヒドロエルゴタミン、ピゾチリン、レセルピン、クロルプロマジン、抗不安薬ベンゾジアゼピン、ハロペリドール(helperidol)ロクサピン、モリンドン、チオチキセン、ピモジド、フマル酸クエチアピン、オランザピン、ロラタジン、デスロラタジン、デクスメチルフェニデート、およびフェノチアジン誘導体を含む化合物から選択される。また他の実施形態において、原薬は、フェンタニル、スコポラミン、ニトログリセリン、クロニジン、17−βエストラジオール、エチニルエストラジオール、ノルエルゲストロミン(および受胎調節のための他のホルモン)、セレギリン、メチルフェニデート、オキシブチニン、ニコチン、ジクロフェナク、ならびにリバスチグミン(rivastigamine)を含む化合物から選択される。当然ながら、これらの原薬のいずれも塩、溶媒和物、または水和物もしくは混合物の形としてもよい。これらの化合物の誘導体または類似体も検討される。いくつかの実施形態において、2以上のAPI(いずれの形でも)を組み合わせてもよい。
【0056】
本発明の他の実施形態において、原薬はリドカインである。本明細書において、用語「リドカイン」は、リドカイン、リドカインの塩、溶媒和物、および水和物またはこれらの混合物、およびこれらの関連化合物を示すのに使用される。また他の実施形態において、原薬はピロキシカム、フェンタニル、およびスフェンタニル(sufentanil)(スフェンタニル(sufentanyl))、もしくはこれの塩、溶媒和物、水和物、または混合物から選択される。
【0057】
APIは、HMW/LMW PIB混合物中に溶解させてもよく、PIB混合物中に部分溶解および部分不溶解および分散させてもよく、PIB混合物中に結晶形で分散させてもよく、PIB混合物中に非結晶形で分散させてもよく、PIB混合物中に非結晶形で部分溶解および部分不溶解させてもいが分散させてもよく、またはこれらの形のいずれか1つ以上の混合物(例えばアモルファスおよび結晶の混合物としてもよい。いずれの特定の理論にも束縛されることを望むものではないが、結晶化は、本発明の押出方法を使用すると、伝統的な溶媒キャスト法と比較して、より急速におよび均一に開始されると考えられる。
【0058】
溶解度は当然ながら、用いられる特定の系、すなわち接着マトリックス中のAPIの溶解度、に依存する。しかし概して、接着層中のAPIの溶解度は、室温で約0.1重量%〜約20重量%の範囲である。いくつかの実施形態において、系は溶解限度より多くの薬物を含有する。1つの特定の例において、HMWおよびLMW PIB混合物中のリドカインの溶解度は、室温で約0.1重量%〜約10重量%の、好ましくは室温で約2重量%〜約4重量%の範囲である。
【0059】
接着層中のAPIの量は、接着層の約0.01重量%〜約40重量%の範囲であり、好ましくは接着層の約0.1重量%〜約15重量%の範囲であり、さらに好ましくは接着層の約3重量%〜約7重量%の範囲である。当然ながら、含まれるAPIの量は、APIの効力、その重量、およびPIBへの溶解度に依存する。
【0060】
フィーダ、好ましくはサイドフィーダは、APIを重量測定フィーダ4から二軸押出機8中へ計量して供給する。いくつかの実施形態において、サイドフィーダの温度は、APIの融点より低い温度に維持される。いくつかの実施形態において、二軸押出機が加熱される場合、押出機からの熱が金属接触によりサイドフィーダに伝導されることがありえるため、サイドフィーダを冷却する必要がある。APIは押出装置内にどの段階で導入されてもよく、当業者ならばこのことがAPIの溶解度、移動性、揮発性、融点、および分解温度に依存し得ることが認識される。また薬物フィード機構の種類は、例えば液体から粗粉末に及ぶAPIの形態に基づいて決定してもよい。
【0061】
APIは、pH調節剤、結合剤、充填剤、剪断強化剤、希釈剤、吸収剤、着色料、染料、顔料、崩壊剤、分散剤、流動助剤、浸透促進剤、可塑剤、安定剤、抗酸化剤、酸素除去剤、乾燥剤、および粘着防止剤を含む1以上の添加剤と混合してもよい。これら添加剤の例はそれぞれ、当業者に周知である。好ましくは、添加剤は、二軸押出機内への導入前に、サイドフィーダ内でAPIと混合される。添加剤は任意の量としてよいが、概して添加剤は接着層の70重量%までを占め得る。
【0062】
いくつかの実施形態において、押出機8のこの部分ではオープンフライト(open flights)が使用されてAPIの導入を容易にする。APIが導入される押出機のこの部分は、APIを溶融させるために必要に応じて加熱してもよい。概して、本温度は約175°Fと約250°Fとの間であるが、最終的にはすでに詳説したようなAPIの特性に依存する。
【0063】
次に、APIおよびPIBを混合9し、好ましくは多種多様の高剪断混合要素で混合して、APIおよびPIBの均質混合物(「API/PIBメルト」)を調製する。
【0064】
API/PIBメルトは次に加圧10されて、この後に行われる下流での処理のために安定した材料流を提供する。概して、押出機側に印加される圧力は約1500psi未満、好ましくは約200psiと約500psiとの間である。印加された実圧力は、APIのパーセンテージの関数、ならびにHMW PIBのLMW PIBに対する比およびこれらの各分子量の関数でもある。
【0065】
二軸押出機の端部に連通しているのは、ギアポンプ11である。ギアポンプ11は、上流フィードの変動を緩和するために使用され、このようにしてさらなる処理のために材料の一定したアウトプットを提供するために使用される。一般にギアポンプは、ほぼAPI溶融温度を超える温度、しかし好ましくはAPI溶融温度の約+/−50°F以内に、加熱され得る。当然ながら当業者であれば、APIが分解するまたはAPIが過剰に揮発して損失する可能性がある温度を回避するであろう。ギアポンプによって発生する圧力は、ダイ温度およびHMW PIB対LMW PIB比の関数である。HMW PIBの量が増加すると、有効圧力はより大きくなる。同様に、ギアポンプの温度が低下すると、有効圧力は大きくなる。
【0066】
API/PIBメルトが押出機を出た後、ダイ、例えば「コートハンガー」ダイ12が使用されて、(例えば「チューブ様」断面からより旧来のフラットシートへ)メルトを成形する。コートハンガーダイの性能は、出口での流量均一性によって特徴付けられる。ダイの設計は、スロット厚さ、ダイ幅、マニホールドプロフィールおよび角度に関して、一連のメルト特性で許容される性能に最適化することができる。参照により本明細書に組み入れられる米国特許第4,285,655号に記載されているダイを含む、いずれの好適なダイを使用してもよい。
【0067】
ダイ20内へ計量して供給した後に、フラットシート21は裏打ち層30と剥離ライナー32との間にローラー、好ましくは約30°Fと約100°Fとの間の温度である冷却ローラー22、によって層状化される。剥離ライナー32は、接着層31に、裏打ち層30とは反対側に接着される。PIBおよび/またはAPIのいずれの分解も停止または防止するために、冷却ローラーの使用が好ましい。
【0068】
裏打ち層30は、貯蔵、取扱いおよび装用の間、接着剤を支持する可撓性基材である。本目的を満たすどのような周知の裏打ち層を本発明で使用してもよい。
【0069】
裏打ち層を構成し得る材料の例には、ポリエチレンテレフタレート、各種のナイロン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエステル/エチレンビニルアセテート、金属化ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニリデン、アルミニウム箔などの金属フィルム、ポリフッ化ビニリデンフィルム、またはこれらの混合物もしくはコポリマーが含まれる。
【0070】
裏打ち層の他の材料には、限定を意図するものではないが、ポリエステルに積層したエチレンビニルアセテートフィルム、金属化ポリエステルに積層したエチレンビニルアセテートフィルム、Mylan Technologies Inc.から入手可能なMediflex(登録商標)1200、Mylan Technologies Inc.から入手可能なMediflex(登録商標)1501、Mylan Technologies Inc.から入手可能なMediflex(登録商標)1505、Mylan Technologies Inc.から入手可能なMediflex(登録商標)1201、Mylan Technologies Inc.から入手可能なMediflex(登録商標)1502、Dupontから入手可能なDupontポリエステルタイプS、The Dow Chemical Companyから入手可能なDow BLF(登録商標)2050、3Mから入手可能な3M(商標)Scotchpak(登録商標)1109、3Mから入手可能な3M(商標)Scotchpak(登録商標)9723、3Mから入手可能な3M(商標)Scotchpak(登録商標)9733、3Mから入手可能な3M(商標)Scotchpak(登録商標)9735および3Mから入手可能な3M(商標)Scotchpak(登録商標)9730が含まれる。
【0071】
裏打ち層のさらに他の好適な材料には、Mediflex(登録商標)1000、3M(商標)Cotran(登録商標)9722、および3M(商標)Cotran(商標)9720などのポリエチレンまたはポリオレフィン裏打ち材が含まれる。
【0072】
好ましい実施形態において、裏打ち層は、Mylan Technologies,Inc.によるMediflex(登録商標)1501などの、ポリエステルに積層したエチレンビニルアセテートフィルムで構成される。
【0073】
いくつかの実施形態において、裏打ち層は接着層と同じサイズとしてもよい。他の実施形態において、裏打ち層は接着層と比べて大きいサイズとしてもよく、すなわち裏打ち層は接着層よりも大としてもよい。また他の実施形態において、裏打ち層は、約0.01mm〜少なくとも10mmの範囲で接着マトリックス層よりも大きく、好ましくは約0.05mm〜約5mmの範囲で接着マトリックス層よりも大きく、および最も好ましくは約0.1mm〜約3mmの範囲で接着マトリックス層よりも大としてもよい。いずれの特定の理論にも束縛されることを望むものではないが、大きいサイズの裏打ち層の使用が、取扱いおよび/または出荷工程の間の接着マトリックスの歪みまたは弛緩を防止するのに役立つことが考えられる。
【0074】
当分野で周知の剥離ライナーを本発明で使用することができる。剥離ライナーを構成し得る材料の例には、限定を意図するものではないが、ポリエチレンテレフタレート/シリコーン(すなわちポリジメチルシロキサン)(「PET/SI」)、シリコーン(すなわちポリジメチルシロキサン)によってコーティングされたポリエチレンテレフタレート/アルミニウム化ポリエステル(「PET/MET/SI」)、シリコーンコーティングを有するポリエステルもしくはポリウレタンライナー、フルオロカーボンまたはフルオロシリコーンコーティングを有するポリエステルもしくはポリウレタンライナー、またはシリコーン(silicon)コーティングを有するポリエステルもしくはポリウレタンライナーが含まれる。
【0075】
具体的な剥離ライナーには、Medirelease(登録商標)2249、Medirelease(登録商標)2226、Medirelease(登録商標)2500、3M(商標)Scotchpak(登録商標)1020、3M(商標)Scotchpack(登録商標)1022、3M(商標)Scotchpak(登録商標)9741、3M(商標)Scotchpak(登録商標)9742、3M(商標)Scotchpak(登録商標)9744、CPFilms Inc.Clearsil(登録商標)UV5AおよびCPFilms Inc.,Clearsil(登録商標)UV510、CPFilms Inc.Sil(登録商標)UV5AおよびCPFilms Inc.Sil(登録商標)UV510が含まれる。
【0076】
いくつかの実施形態において、剥離ライナーは接着マトリックス層と同じサイズとしてもよく、および/または裏打ち層と同じサイズとしてもよい。他の実施形態において、剥離ライナーは接着マトリックス層よりも大としてもよく、および/または裏打ち層よりも大としてもよい。また他の実施形態において、剥離ライナーは約0.1mm〜少なくとも約20mmの範囲で裏打ち層または接着マトリックス層のマージンよりも大、好ましくは約0.5mm〜約10mmの範囲で裏打ち層または接着マトリックス層よりも大、および最も好ましくは約1mm〜約5mmの範囲で裏打ち層または接着マトリックス層よりも大としてもよい。大きいサイズの剥離ライナーの使用は、皮膚への貼付前における使用者によるこれの除去が容易となり、接着マトリックスが取扱いおよび/または出荷工程の間に歪むまたは弛緩するのを防止するのにも役立ち得ることが考えられる。
【0077】
本発明に従って製造された経皮送達デバイスは、膜層をさらに備えてもよい。典型的には、膜層42は、これが含まれる場合には、皮膚接触層41と接着層43との間に位置する(皮膚接触層は剥離ライナー40に隣接し、接着層は裏打ち層44に隣接する)。当業者であれば、皮膚接触層および膜層が少なくとも部分的に接着剤で調製され、接着層31または43と混同されるものではないことが認識される。
【0078】
膜層42は、APIの拡散の制御およびAPIの制御放出の提供などの多種多様の目的を果たし得る。膜層は膜層が速度を調節するように選択され、すなわちデバイス中に膜層が存在することで、膜を有さない同様のデバイスと比較してデバイスの皮膚浸透特性を変化させることができる。
【0079】
好適な膜には、連続フィルム膜および微孔性膜が含まれる。膜は好ましくは、当業者によって従来使用される可撓性ポリマー性材料から調製される。膜層の調製に使用され得るポリマーフィルムには、限定を意図するものではないが、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレンビニルアセテートコポリマー、ポリプロピレンおよび他の好適なポリマーを含むフィルムが含まれる。
【0080】
膜厚は概して約0.25ミル(mil)〜約4ミルの範囲とすることができ、好ましくは厚さは、約0.7ミル〜約1.3ミルの範囲とすることができる。
【0081】
当業者であれば、APIの皮膚への最適送達速度を提供するために、これのサイズ、形状、厚さ、皮膚に対する位置、材料、多孔性などを変化させることによって適切な膜層を選択することができる。
【0082】
膜層に隣接する皮膚接触層は、接着剤を含む。接着剤は、シリコーン、天然および合成ゴム、ポリイソブチレン(「PIB」)(HMW PIB、LMW PIB、またはHMWおよびLMW PIBの混合物)、ネオプレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリシロキサン、架橋および非架橋アクリル系コポリマーを含むアクリル系接着剤、酢酸ビニル接着剤、ポリアクリレート、エチレンビニルアセテートコポリマー、スチレンイソプレンコポリマー、ポリウレタン、可塑化ポリエーテルブロックアミドコポリマー、可塑化スチレンゴムブロックコポリマー、およびこれらの混合物から選択してもよい。
【0083】
いくつかの実施形態において、皮膚接触層は、HMW PIBおよびLMW PIBの混合物を含有する。他の実施形態において、皮膚接触層はAPIを含有し、本層中のAPIの濃度は好ましくは、接着層で使用される濃度と同じである。さらに他の実施形態において、皮膚接触層は上記定義したような1以上の添加剤を含有する。
【0084】
図4に示すような5層デバイスを製造するとき、剥離ライナー、皮膚接触層、および膜層は1つの群として共に供給される。次に接着層がその群に貼付されて、その後適切な裏打ち層が加えられる。もちろん、4層または5層超を有するパッチを本方法によって製造してもよい。
【0085】
本発明の方法は、いずれのサイズのパッチにも使用することができるが、約50cmより大きい、および好ましくは約75cmから約300cmの間の範囲の表面積を有するパッチでの使用に特に適している。
【0086】
いずれの特定の理論にも束縛されることを望むものではないが、溶媒キャストPIBコーティング方法は、典型的には、80または100g/mコーティング厚に制限されるが、本発明による方法は1000g/mを超えるコーティングを提供することが可能であると考えられる。
【0087】
加えて、パッチは、いずれの厚さを有するパッチにも適しており、例えば厚さ約1ミル以上、好ましくは厚さ約5ミル〜約50ミルの範囲、の接着コーティングを有するパッチに適している。いくつかの実施形態において、パッチは10ミルの厚さを有する。
【0088】
さらに、本発明は、高粘度接着層または熱不安定性および/もしくは高揮発性APIを含有する接着層の処理を可能にする。
【0089】
本方法は、接着層の作製に使用される方法の機構(mechanics)または得られるデバイスの層の特性/配置を変化させることによって、APIの送達速度の微調整または調整も可能にする。例えば当業者であれば、接着層への薬物添加、接着層の厚さ、膜層などの他の層の追加、を変化させて、最適API送達速度を提供することができる。加えて当業者であれば、使用されるオーガ/スクリューのサイズおよび形状、押出速度、ならびに処理中に利用される温度を含む押出工程のパラメータを操作して、各種の特性を有する接着層を作製することができる。
【実施例】
【0090】
本実施例では、27mm Leistritzブランド二軸押出機(「TSE」)を使用した(スクリュー長対直径比(L/D)が40である10ゾーンユニット)。10のゾーンは、ゾーン1およびゾーン3の上部フィードインプットおよびゾーン6のサイドフィードによって構成した。機械の温度プロフィールは、ゾーン1が330°Fおよびゾーン10が160°Fに設定され、他のゾーンはこの傾向に従った。ダイを250°Fに加熱して、他の下流温度(押出機からギアポンプへのアダプタ、ギアポンプ、およびギアポンプからダイへのアダプタ)は、メルトの温度に従わせ、最低160°Fとした。
【0091】
ゾーン1にOppanol(登録商標)B−100(数平均分子量は約250,000の)をBonnot 2”Horizontal単軸押出機から供給し、B−100を単軸押出機中へ圧縮するために特大オーガを使用した。Bonnotを熱水で250°Fまで加熱して、これのスクリュー速度を6.3kg/時アウトプットのアウトプットを提供するように設定した。本時点でおよびゾーン2を通じて、TSEスクリューは最小剪断量を提供する一方、B−100を迅速に下流へ移送するように設計した。
【0092】
ゾーン3にOppanol(登録商標)B−12(数平均分子量は約51,000)を供給し、これを2つの装置によって順次処理した。最初に、ピストン型ポンプを有するドラムアンローダを250°Fに電気的に加熱し、鋼製ドラムからB−12の一定アウトプットを提供した。加熱されたテフロン(登録商標)裏打ちホースで、ドラムポンプを、同じく250°Fで電気的に加熱されたギアポンプに連結した。ギアポンプの速度は、5.1kg/時のアウトプットを提供するように較正した。細直径パイプを使用してギアポンプをTSEに連結した。TSEでの本段階では、スクリューは高度の剪断および混合を提供するように構成した。これは、B−100のドメインサイズの縮小およびB−12全体へのB−100の分散の両方を行うものであり、2つのポリマーを多分散分子量を有する1つのポリマーにした。本剪断および混合はゾーン4から5を通じて行われ、メルトシールがゾーン6で提供された。
【0093】
ゾーン6では、0.6kg/時で供給するように較正されたK−Tron T−12重量測定フィーダに補充されるK−Tron T−20を使用して、リドカイン<USP>を待機中のサイドスタッファ中に重量測定して供給した。押出機に進入する前にAPIが溶融するのを防止するために冷却された(90°Fまで)サイドスタッファは、ツインスクリューを使用して、APIをTSE中に移送した。TSEスクリューフライトは大きく開き、粉末の誘導を容易にした。
【0094】
TSEの第7ゾーンから第9ゾーンは、接着剤およびAPIを混合して均質なメルトブレンドにするために使用した。押出機の最後のゾーンは、低ピッチ・スクリュー・フライトを使用して、メルトがギアポンプに進入する前に圧力を上昇させた。本圧力上昇は、ギアポンプが1回転につき最大量の材料を提供するのを助けた。ギアポンプは次にコートハンガーダイを充填した。ここで、12kg/時の接着剤およびAPI(5重量%のリドカイン)をシートに成形した。ダイは、ダイの左から右にわたって均質な厚さを確保するために調整可能なダイリップを使用して、265mm幅までのコーティングを行うように設定した。1平方メートル当り200グラムのコーティング重量を目標とした。最終接着組成物は、約95% PIB(約65% Oppanol(登録商標)B100および約35% Oppanol(登録商標)B−12)および約5%リドカインを含んでいた。
【0095】
剥離ライナーMediRelease(登録商標)2249をコーティング基材として使用して、高温メルトをその上に層状化した。裏打ち層Mediflex 1501(登録商標)(Mylan)を押出物の上に積層した。この多層積層体は、105°Fに維持した冷却カレンダーロールを通過し、続いて3−ロールS−ラップを通過して、積層体をさらに冷却した。
【0096】
冷却したロールを直径3インチのコアに巻き取った。巻き取った積層体を次に細長く切断して、この時点まで大きいサイズであった押出物ならびに流入する裏打ちおよび皮膚接触層の両方から、端の廃棄部分を切除した。細長切断は切片の調整も行って、やや大きい材料が打抜き(ダイカット)されるようにした。次にロータリーダイを使用して、袋詰め前に適切な大きさの最終的な系を作製した。
【0097】
追加実施例
本発明は、サイドスタッフィングAPIフィーダを除去または使用不能にすることと、APIの欠如を補うためにPIBフィード速度を調整することによって、プラセボ材料を製造するためにも使用できる。このような変更によって、プラセボ材料をダイ内に供給し、上述した裏打ちおよび剥離ライナーの間にシートとして成形した。200および1000g/mのコーティング厚、65/35および45/55のB−100対B−12をそれぞれ有するプロトタイプが製造され、これにより広範囲の厚さおよびPIB比で製造できることが示された。
【0098】
本発明は本明細書で特定の実施形態に関して記載されてきたが、これらの実施形態は、本発明の原理および利用を単に例示するものであることが理解されるはずである。ゆえに、添付の特許請求の範囲によって定義されるような本発明の精神および範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態に多くの変更を行われ得ること、および他の変形形態が考案され得ることが理解されるはずである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接着組成物を製造する無溶媒方法であって、
a)充填剤、溶媒および可塑剤を実質的に含まない高分子量ポリイソブチレン(HMW PIB)を押出装置内に供給すること、
b)前記HMW PIBを低分子量ポリイソブチレン(LMW PIB)と前記押出装置内で混合して、充填剤、溶媒および可塑剤を実質的に含まないメルトを調製すること、
c)原薬(API)を前記メルトに添加して、API/PIBメルトを調製すること、ならびに
d)前記API/PIBメルトをダイに放出して、充填剤、溶媒および可塑剤を実質的に含まない前記接着組成物を成形すること
を含む方法。
【請求項2】
前記高分子量ポリイソブチレンが、前記押出装置に供給される前に単軸押出機で前処理される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記単軸押出機が、約85°Fと約500°Fとの間の温度に加熱される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記高分子量ポリイソブチレンが、約100,000g/mol〜約800,000g/molの範囲の分子量を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記高分子量ポリイソブチレンが、約200,000g/mol〜約425,000g/molの範囲の分子量を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記HMW PIBおよび前記LMW PIBが、二軸押出機で混合される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記低分子量ポリイソブチレンが、約35,000g/mol〜約100,000g/molの範囲の分子量を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記低分子量ポリイソブチレンが、約36,000g/mol〜約75,000g/molの範囲の分子量を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記低分子量ポリイソブチレンが、約65°Fと約500°Fとの間の温度に加熱される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記高分子量ポリイソブチレンの前記低分子量ポリイソブチレンに対する比が、約20:80〜約85:15の範囲である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記原薬が、オピオイド(opiod)受容体アンタゴニスト、麻酔薬、局所麻酔薬、抗ぜんそく薬、抗炎症物質、アヘン剤、気管支拡張薬、鎮痛薬、降圧薬、ホルモン、避妊薬、制吐薬、抗ヒスタミン薬、興奮薬、抗狭心症薬、アヘン受容体アゴニスト、ドーパミンアゴニスト、抗コリン作用薬、神経筋薬、同化薬、鎮吐薬、鬱血除去薬、血管収縮薬、鎮静薬、向精神薬、利尿薬、血管拡張薬、催眠薬、解熱薬、および鎮痙薬から成る群より選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記原薬が、リドカイン、ピロキシカム、フェンタニル(fetanyl)、スフェンタニル、アルブテロール、ブプレノルフィン、クロニジン、ジクロフェナク、エストラジオール、エチニルエストラジオール、グラニセトロン、ケトプロフェン、ロラタジン、メマンチン、メチルフェニデート、ナルトレキソン、ニコチン、ニトログリセリン、ノルエルゲストロミン オキシブチニン、リスペリドン、リバスチグミン、ロチゴチン(rotigatine)、スコポラミン、セレギリン、テストステロン、デスロラタジン、デクスメチルフェニデート、およびツロブテロールから成る群より選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記組成物中の前記原薬の量が、前記API/PIBメルトの約0.01重量%〜約40重量%の範囲である、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記API/PIBメルトに1以上の添加剤を添加することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記接着組成物を裏打ち層と剥離ライナーとの間に積層して経皮送達デバイスを製造することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
請求項1に記載の方法により製造される、充填剤を含まない接着組成物。
【請求項17】
前記APIが、リドカイン、ピロキシカム、フェンタニル、およびスフェンタニルから成る群より選択される、請求項16に記載の接着組成物。
【請求項18】
接着組成物を製造する無溶媒方法であって、
a)充填剤、溶媒および可塑剤を実質的に含まない、約100,000g/mol〜約800,000g/molの範囲の分子量を有する高分子量ポリイソブチレン(HMW PIB)を二軸押出装置内に供給すること、
b)前記HMW PIBを、約35,000g/mol〜約100,000g/molの範囲の分子量を有する低分子量ポリイソブチレン(LMW PIB)と前記押出装置内で混合して、充填剤、溶媒および可塑剤を実質的に含まないメルトであって、前記メルト中のHMW PIBの量のLMW PIBに対する比が約20:80〜約85:15であるメルトを調製すること、
c)原薬を前記メルトに添加して、API/PIBメルトを調製すること、ならびに
d)前記API/PIBメルトをダイに放出して、充填剤、溶媒および可塑剤を実質的に含まない前記接着組成物を成形すること
を含む方法。
【請求項19】
前記HMW PIBが約250,000の数平均分子量を有し、前記LMW PIBが約51,000の数平均分子量を有し、前記APIがリドカインである、請求項18に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−533632(P2012−533632A)
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−521705(P2012−521705)
【出願日】平成22年7月19日(2010.7.19)
【国際出願番号】PCT/US2010/042428
【国際公開番号】WO2011/011318
【国際公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(510315892)マイラン・インコーポレーテッド (2)
【Fターム(参考)】