説明

ポリウレタンレンズの製造方法

【目的】 重合時間を短くでき、かつ中心厚、周縁厚が大きいプラスチックレンズを製造する場合においても光学歪及び脈理が生じないポリウレタンレンズの製造方法を提供する。
【構成】 ポリイソシアネート化合物およびこのポリイソシアネート化合物との反応速度が異なる2種以上のポリチオール化合物を用意し、前記ポリイソシアネート化合物に、一般式(I)
(R1 c −Sn−X4-c (I)
(式中、R1 はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基を表し、Xは弗素原子、塩素原子、臭素原子を表し、cは1〜3の整数である。)で表わされるアルキル錫ハライド化合物を添加し、次いでポリイソシアネート化合物、および2種以上のポリチオール化合物を一般式(I)のアルキル錫ハライド化合物とともに混合し、反応させてポリウレタンレンズを得る。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリウレタンレンズの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリイソシアネート化合物とポリチオール化合物を反応させて得られるポリウレタンレンズの製造において、例えば架橋度を上げるために2官能のチオール基を有するポリチオール化合物とともにペンタエリスリトールテトラキス(メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(メルカプトプロピオネート)などの4官能のポリチオール化合物を用いていることは特開昭63−130614号公報などによって知られている。またポリチオール化合物のポリイソシアネート化合物との反応速度はポリチオール化合物ごとに異なるということも知られている。このような2種以上のポリチオール化合物を用いて光学歪のないポリウレタンレンズを製造する方法としてはポリイソシアネート化合物との反応速度が大きいポリチオール化合物に重合条件を合せて、初期重合温度を低温にして、重合温度を時間をかけて徐々に上昇させて重合する方法が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらポリイソシアネート化合物との反応速度が大きいポリチオール化合物に重合条件を合せて初期重合温度を低温にし、重合温度を時間をかけて徐々に上昇させて重合する方法は重合時間が長くなり製造上効率が悪くなるという問題がある。また例えばポリイソシアネート化合物との反応速度が大きいポリチオール化合物として知られるペンタエリスリトールテトラキス(メルカプトアセテート)(以下、PETMAと記す)を用いて中心厚、周縁厚が大きいレンズを作製する場合には、PETMAの量が多くなると、ポリイソシアネート化合物との反応による反応熱が高くなり、重合熱の熱制御たけでは光学歪及び脈理の発生を防ぐのは困難であることから、量産時に重合炉当りのレンズ数量が制限されてしまう不都合があった。
【0004】本発明は上述した課題を解決するためになされたもので、その目的は、ポリイソシアネート化合物とポリチオール化合物とからポリウレタンレンズを製造する場合における重合時間を短くでき、かつ中心厚、周縁厚が大きいプラスチックレンズを製造する場合においても光学歪及び脈理が生じないレンズを生産性よく得ることができる、ポリウレタンレンズの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した目的は下記(イ)工程および(ロ)工程を含むことを特徴とするポリウレタンレンズの製造方法によって達成された。
【0006】(イ)工程:ポリイソシアネート化合物またはこのポリイソシアネート化合物との反応速度が異なる2種以上のポリチオール化合物を用意し、前記ポリイソシアネート化合物に、一般式(I)
(R1 c −Sn−X4-c (I)
(式中、R1 はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基を表し、Xは弗素原子、塩素原子、臭素原子を表し、cは1〜3の整数である。)で表わされるアルキル錫ハライド化合物を添加する工程。
【0007】(ロ)工程:前記(イ)工程の後、ポリイソシアネート化合物および2種以上のポリチオール化合物を一般式(I)のアルキル錫ハライド化合物とともに混合し、反応させてポリウレタンレンズを得る工程。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。
【0009】本発明は(イ)工程と(ロ)工程を含むものであり、前者の(イ)工程は、ポリイソシアネート化合物またはこのポリイソシアネート化合物との反応速度が異なる2種以上のポリチオール化合物を用意し、前記ポリイソシアネート化合物に、一般式(I)
(R1 c −Sn−X4-c (I)
(式中、R1 はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基を表し、Xは弗素原子、塩素原子、臭素原子を表し、cは1〜3の整数である。)で表わされるアルキル錫ハライド化合物を添加する工程である。
【0010】この(イ)工程においては、ポリイソシアネート化合物に一般式(I)で示されるアルキル錫ハライド化合物を添加することを要する。その理由は、ポリイソシアネート化合物とポリチオール化合物との混合後に一般式(I)のアルキル錫ハライド化合物を添加すると、中心厚、周縁厚が大きいポリウレタンレンズを製造した場合、光学歪が生じるのに対し、混合前のポリイソシアネート化合物にアルキル錫ハライド化合物を添加すると、上記のような問題が抑えられるからである。また、ポリチオール化合物にアルキル錫ハライド化合物は溶解しにくいのに対して、ポリイソシアネート化合物にアルキル錫ハライド化合物は容易に溶解するため作業上のスピードアップが望める。
【0011】(イ)工程で用いられるポリイソシアネート化合物は特に限定されるものでなく、特開昭60−199016号公報、特開昭57−136601号公報、特開昭63−46213号公報、特開平1−302202号公報などに開示されたポリイソシアネート化合物を適宜用いることができる。
【0012】ポリイソシアネート化合物の具体例として、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)ビシクロヘプタン、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、トリス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メシチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、ヘキサメチレントリイソシアネート等のポリイソシアネート化合物及びそれらの化合物のアロファネート変性体、ビュレット変性体、イソシアヌレート変性体、ポリオール又はポリチオールとのアダクト変性体があげられ、単独で用いてもよいし、必要に応じて2種以上の混合物としてもよい。その他公知のイソシアネート化合物を用いることができるが、主成分となるイソシアネート化合物は2官能以上のものでなければならない。公知の芳香環を分子内にもつ脂肪族イソシアネート化合物にCl又はBr等のハロゲン原子を導入してもよい。特に好ましいポリイソシアネート化合物としては、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ビス(イソシアネートメチル)ビシクロヘプタン、キシリレンジイソシアネート、メシチレントリイソシアネート等が上げられる。
【0013】本発明において用いる2種以上のポリチオール化合物の組み合せとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0014】(i)ポリイソシアネート化合物との反応速度が大きいことが知られている特開昭60−199016号公報に開示されたポリチオール化合物(S1 )と、ポリイソシアネート化合物との反応速度が比較的穏やかなことが知られている特開昭63−46213号公報に開示されたポリチオール化合物(S2 )との組み合せ。
【0015】化合物(S1 )としては、エチレングリコールジチオグリコレート、トリメチロールプロパントリス−(チオグリコレート)、ペンタエリスリトールテトラキス−(チオグリコレート)が挙げられる。
【0016】また化合物(S2 )としては、ペンタエリスリトールテトラキス(メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(メルカプトプロピオネート)、トリメチロールエタントリス(メルカプトプロピオネート)、ジクロロネオペンチルグリコールビス(メルカプトプロピオネート)、ジブロモネオペンチルグリコールビス(メルカプトプロピオネート)が挙げられる。
【0017】(ii)ポリイソシアネート化合物との反応速度が大きい、一般式(II)
(R1 a −C(CH2 OCOCH2 SH)b (II)
(式中、R1 はメチル基、エチル基を表し、aは0〜1の整数、cは3〜4の整数を表し、a+b=4である。)または式(III)
【化2】


で示されるポリチオール化合物(S3 )と、ポリイソシアネート化合物との反応速度が比較的穏やかな特開平3−236386号公報に開示されているポリチオール化合物(S4 )との組み合せ。
【0018】化合物(S3 )のうち一般式(II)で表される化合物としては、例えばトリメチロールプロパントリス−(メルカプトアセテート)、トリメチロールエタントリス−(メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス−(メルカプトアセテート)等が挙げられる。
【0019】また式(III)で表わされる化合物(S3 )は、ジペンタエリスリトールヘキサキス−(メルカプトアセテート)である。
【0020】化合物(S4 )としてはジメルカプトメチルジチアン等が挙げられる。
【0021】本発明において、ポリイソシアネート化合物との反応速度が異なる2種以上のポリチオール化合物間の添加割合は特に限定されない。ポリイソシアネート化合物との反応速度が大きいと知られている前述した一般式(II)、式(III)のポリチオール化合物を全量の20モル%以上添加することも可能である。
【0022】ここに2種以上のポリチオール化合物がポリイソシアネート化合物との反応速度が異なるかどうかは、例えば次のような方法によって判定できる。
【0023】(i)基準となるポリイソシアネート化合物として、m−キシリレンジイソシアネートを選び、これに1種のポリチオール化合物をm−キシリレンジイソシアネートとポリチオール化合物との混合比−NCO基/−SH基が1.0となるように混合し、20℃における混合終了直後の混合物の粘度値と、混合後2時間後の混合物の粘度値を測定して粘度の変化量を求める。
【0024】(ii)種々のポリチオール化合物について前記(i)と同様にして粘度の変化量を求める。
【0025】(iii)任意の2種のポリチオール化合物をピックアップし、この2種のポリチオール化合物についての粘度の変化量を比較し、その差が100cps以上のとき、この2種のポリチオール化合物はポリイソシアネート化合物との反応速度が異なるものとする。
【0026】本発明者は(イ)工程において、ポリイソシアネート化合物に、一般式(I)で表わされるアルキル錫ハライド化合物を添加することにより、アルキル錫ハライド化合物が容易に溶解し、中心厚、周縁厚の大きいプラスチックレンズを製造するために使用モノマー量が多くなる場合にも光学歪及び脈理が極めて少なくなり、また精密な温度を必要とせず重合時間の短縮が可能で、一つの重合炉に数百枚から数千枚のレンズを重合することが可能となるという顕著な効果が得られることを見い出した。
【0027】一般式(I)のアルキル錫ハライド化合物としては、例えばモノメチルチントリクロリド、ジメチルチンジクロリド、トリメチルチンクロリド、ジブチルチンジクロリド、トリブチルチンクロリド、トリブチルチンフロリド、ジメチルチンジブロミド等が挙げられる。使用量は、用いるモノマーの種類や重合温度にも左右されるが、一般にはモノマー混合物中に10〜10000ppm好ましくは50〜8000ppmの範囲になるように添加する。10〜10000ppmの範囲を外れると重合速度の調整がむずかしくなり、光学歪や脈理が多くなり光学用途に適さない。アルキル錫ハライド化合物の添加は0℃〜室温の如く比較的低温で行なうのが好ましい。
【0028】本発明によれば、前述した一般式(I)のアルキル錫ハライド化合物の添加により前述の効果が奏せられるのであり、このアルキル錫ハライド化合物の代りに、従来、ポリウレタンレンズの製造分野において、触媒として同等的に取扱われているジブチルチンジラウレートなどのハロゲン非含有錫化合物を用いても本発明の効果を達成することはできない。
【0029】なお、2種以上のポリチオール化合物のうち、ポリイソシアネート化合物との反応速度が低いポリチオール化合物にもアルキル錫ハライド化合物を添加することもできる。
【0030】屈折率や加工性等、レンズとして好ましい物性を得るために、ポリイソシアネート化合物とポリチオール化合物の混合比は、−NCO基/(−SH基)モル比が0.9〜1.2、特に好ましくは0.95〜1.10の比率の範囲が好ましい。
【0031】また、耐候性を改良するため紫外線吸収剤、酸化防止剤などの添加剤を必要に応じて加えてもよい。
【0032】次に本発明の(ロ)工程について説明する。
【0033】この(ロ)工程は、前記(イ)工程の後、ポリイソシアネート化合物および2種以上のポリチオール化合物を一般式(I)のアルキル錫ハライド化合物とともに混合し、反応させてポリウレタンレンズを得る工程である。
【0034】(ロ)工程におけるこの重合は、脱気を行なった混合物をガラスまたは金属製のモールドと樹脂製のガスケットを組合せたモールド型に注入して行なうのが好ましい。モールドと成形レンズ樹脂との離型性を良くするために、モールドを離型剤処理したり、モノマーに離型剤を添加してもよい。重合時間、重合温度は、使用するモノマーの種類にもよるが、一般に3〜96時間、0〜130℃である。
【0035】
【実施例】以下実施例により本発明を更に説明する。
【0036】実施例1(イ)工程キシリレンジイソシアネート(以下、XDIと記す)94重量部に15℃の室温でジメチルチンジクロリド(以下、DMTDClと記す)0.01重量部を混合撹拌した。
【0037】(ロ)工程この混合液にペンタエリスリトールテトラキス−(メルカプトアセテート)(以下、PETMAと記す)54重量部およびジメルカプトメチルジチアン(以下DMMDと記す)53重量部、ジブトキシエチルアシッドフォスフェート及びブトキシエチルアシッドフォスフェートの混合物0.10重量部を添加して十分混合した。なお、モデル的に別途測定したPETMAのXDI混合直後の混合物(−NCO基/−SH基=1.0)の粘度値および2時間後の粘度値はそれぞれ45cpsおよび450cpsであり、粘度の変化量(ΔV1 )は415cpsであった。またDMMDのXDI混合直後の混合物(−NCO基/−SH基=1.0)の粘度値および2時間後の粘度値はそれぞれ12cpsおよび13cpsであり、粘度の変化量(ΔV2 )は1cpsであった。従ってΔV1 とΔV2 との差は414cpsであり、PETMAとDMMDはXDIとの反応速度が異なると判定された。次に混合物を5mmHg下で脱気した後、ガラス型とポリウレタン系のガスケットよりなる成形型中に注入し、しばらく放置して、120℃まで12時間かけて昇温し、120℃にて3時間加熱した後、成形型からレンズを取り出した。なお、鋳型(成形型)は、上型曲率600mm、下型曲率120mmのガラス型を用い、レンズの中心厚が5mm、径が75mmになるように鋳型を組んだ。なお本実施例では一つの重合炉で200枚のレンズを重合した。得られたレンズの評価結果を表1及び表2に示す。
【0038】表1,表2に示すように本実施例で得られたすべてのポリウレタンレンズはくもりがなく、脈理、光学歪がないものであった。
【0039】評価基準、評価方法は次に示す通りである。
【0040】屈折率・アッベ数: アタゴ社製アッベ屈折率計2Tを用いて20℃にて測定した。
透明性: 得られたレンズを暗所にて蛍光灯下で目視観察し、レンズの曇り及び不透明物質の析出がないものを(○)とし、明らかにあるものを(×)とした。
耐熱性: リガク社製TMA装置により測定した。加圧ピンは径0.5mmのものを使用し、TMA(ペネトレーション法)により昇温速度10℃/min、加重10gの条件で、得られたチャートピーク温度により評価した。
耐候性: サンシャインカーボンア−クランプを装備したウェザーメーターにレンズをセットし200時間経過したところで、試験前との色相を比較した。評価基準は、ほとんど変化なしを(○)とし、わずかに黄変を(△)、黄変を(×)とした。なお(△)の評価はわずかに黄変しているものの実用上何ら支障のないものをいう。
光学歪: ストレインスコープによる目視観察を行なった。歪みが無いものを(○)とし、歪みが多いものを(×)とした。
脈理: シュリーレン法による目視観察を行なった。脈理がほとんどないものを(○)とし、脈理が多いものを(×)とした。
【0041】実施例2〜11表1、表2に示すようにポリイソシアネート化合物とポリチオール化合物の組成を変えた以外はすべて実施例1と同様に行い、ポリウレタンレンズを得た。2種のポリチオール化合物の粘度変化量ΔV1 とΔV2 との差(|ΔV1 −ΔV2|)も表1,2に示した。表1,表2に示すように、得られたすべてのポリウレタンレンズはくもり、脈理、光学歪が生じないものであった。
【0042】比較例1〜4表3に示すように前述した一般式(I)のアルキル錫ハライド化合物の代りにジブチルチンラウレートを用いた以外はすべて実施例1と同様にしてポリウレタンレンズを作製した。表3に示すように得られたポリウレタンレンズは光学歪、脈理が大きく生じた。
【0043】比較例5XDI、PETMA、DMMDを均一混合した後に、DMTDClを加えた以外はすべて実施例1と同様にしてプラスチックレンズを作製した。表3に示すように、本比較例で得られたポリウレタンレンズは光学歪、脈理が多く見られた。
【0044】
【表1】


【0045】
【表2】


【0046】
【表3】


【0047】
【発明の効果】本発明のポリウレタンレンズの製造方法によれば、中心厚、周縁厚が大きくても光学歪みの発生が極めて少ないポリウレタンレンズを量産することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記(イ)工程および(ロ)工程を含むことを特徴とするポリウレタンレンズの製造方法。
(イ)工程:ポリイソシアネート化合物およびこのポリイソシアネート化合物との反応速度が異なる2種以上のポリチオール化合物を用意し、前記ポリイソシアネート化合物に、一般式(I)
(R1 c −Sn−X4-c (I)
(式中、R1 はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基を表し、Xは弗素原子、塩素原子、臭素原子を表し、cは1〜3の整数である。)で表わされるアルキル錫ハライド化合物を添加する工程。
(ロ)工程:前記(イ)工程の後、ポリイソシアネート化合物、および2種以上のポリチオール化合物を一般式(I)のアルキル錫ハライド化合物とともに混合し、反応させてポリウレタンレンズを得る工程。
【請求項2】 前記2種以上のポリチオール化合物のうち、1種のポリチオール化合物は、下記の一般式(II)または式(III)で表わされるポリチオール化合物であり、他のポリチオール化合物は、ポリイソシアネート化合物との反応速度が一般式(II)または式(III)で表わされる前記ポリチオール化合物と異なるポリチオール化合物であることを特徴とする請求項1記載のポリウレタンレンズの製造方法。一般式(II)
(R1 a −C(CH2 OCOCH2 SH)b (II)
(式中、R1 はメチル基、エチル基を表し、aは0〜1の整数、bは3〜4の整数を表し、a+b=4である。)式(III)
【化1】


【請求項3】 2種以上のポリチオール化合物のうち、ポリイソシアネート化合物との反応速度が低いポリチオール化合物にもアルキル錫ハライド化合物を添加することを特徴とする請求項1に記載の方法。