説明

マイクロ波オーブン

【課題】完成した歯科補綴部材の品質低下を危惧することなくサイクル時間の点において改善することができる、材料または部品、特にセラミック部品を熱処理、中でも歯科用セラミック部品を熱処理するためのマイクロ波オーブン(10)を提供する。
【課題を解決するための手段】マイクロ波放射線源と部品との間の放射線路内に配置されたサセプタ(14)を備える。サセプタ(14)は特に2H、4H、6Hあるいは3C結晶構造を有する六角形、菱面体、あるいは立方体状の結晶構造の高純度炭化ケイ素から形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、請求項1前段に記載のマイクロ波オーブンに関する。
【背景技術】
【0002】
材料および/または部品、特にセラミック製部品および/または歯科用セラミックの製造のためのマイクロ波オーブンは従来から知られており、例えば欧州特許出願公開第1060713号A2明細書を参照することができる。さらに、マイクロ波のためのサセプタも長く知られており、例えば独国特許出願公開第2021901号明細書にはサセプタの使用ならびにマイクロ波による加熱が記述されている。
【0003】
マイクロ波加熱装置に使用することができる多様な材料が独国特許出願公開第3703163号A1明細書に記述されている。そこに記載されているサセプタはマイクロ波放射線を吸収するように機能する。
【0004】
マイクロ波を使用した歯科用セラミックの熱処理においては、使用されるサセプタに関して広い範囲にわたって結合することが重要となる。この要求は2000℃を超える耐熱性を備えた炭化ケイ素を使用すれば比較的良好に達成可能であり、従って特に歯科用セラミック等のセラミックの熱処理のために必要とされる広い温度領域が確実にカバーされる。
【0005】
しかしながら、従来使用されていた炭化ケイ素の品質は製造プロセスに起因する例えばバナジウムやマンガン等の不純物をしばしば含むものであり、それによって例えば熱処理される対象物の変色が生じる可能性がある。
【0006】
特に大型のセラミック構成要素、および/または多部品製歯科ブリッジあるいはより大きな歯科補綴部材において、均一に分散された加熱を実施し、熱誘導されるストレスならびにそれに伴って生じ得る被熱処理対象物内の微細亀裂の形成を防止することが重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1060713号A2明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第2021901号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第3703163号A1明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って本発明の目的は、完成した歯科補綴部材の品質低下を危惧することなくサイクル時間の点において改善することができる、請求項1前段に記載の材料または部品、特にセラミック部品を熱処理、中でも歯科用セラミック部品を熱処理するためのマイクロ波オーブンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の課題は本発明に従って請求項1によって解決される。好適な追加構成が従属請求項によって開示される。
【0010】
意外なことに、SiC単結晶の結合特性は従来一般的であった市販のSiC品質を備えたサセプタに比べて著しく改善されることが確認された。この著しく改善された結合特性が卓越した熱伝導性につながり、それがオーブン空間内に収容された熱処理される材料および/または構成部品の結合特性とは無関係にそれらの熱均等化のために作用する。
【0011】
それに対して、本発明によって開示されるSiCの品質はそれらがSiおよびCの単一の結晶から形成されるため極めて純粋なものとなる。特に、それらは10−1ppm未満、好適には20−2ppm未満の不純物を含むものとなる。
【0012】
市販の炭化ケイ素部材に比べて熱伝導性が大幅に改善され、それによって加熱勾配を著しく向上させることが可能になり、例えば複雑な形状の部品についても加熱速度が400°K/分となる。明らかに、好適には単結晶として使用される高純度の炭化ケイ素が導入された熱を大幅に良好に分配し、従って不均一な熱配分は存在しなくなる。
【0013】
特にそれ自体良好な熱伝導性および/またはマイクロ波放射線に対して自律結合性を備えていない部品に関して、前記のSiC単結晶がそれ自体卓越してマイクロ波放射線に結合するとともに発生した熱を極めて短時間に極めて均一に分配するためそのSiC単結晶のサセプタとしての使用が効果的である。この特徴のため従来のオーブンにおいて必要であった停止時間を短縮し、および/または迅速な温度均一化に基づいて高速に加熱することが可能になり、それによって処理時間を大幅に短縮することができる。これらの全てはSiC単結晶の使用によって熱ストレスおよび微細亀裂の危険を伴わずに達成することができ、従って従来の技術に比べてより短い時間で少なくとも同程度、またはより良好な品質で材料および/または部品の熱処理を実施することができる。
【0014】
意外なことに、自己破壊ならびに変色の危険性も大幅に削減される。SiC基礎材料が昇華プロセスによって基礎相からSiC核結晶上に析出されるケイ素と炭素の結晶からなるため、熱処理される材料および/または部品、特に歯科用セラミック部品に対して汚染の危険性が発生せず、従って変色は現実的な問題とならない。
【0015】
意外なことに従来使用されていたSiC品質の場合に比べて著しく質量でサセプタを使用することが可能になり、それが著しく改善された熱出力とサセプタ質量の間の比率をもたらす。
【0016】
意外なことに、六角形あるいは立方体の結晶構造を有する高純度の炭化ケイ素をサセプタに使用することによって(基本的にサセプタの外形とは殆ど無関係に)加熱される材料および/またはセラミック部品のより良好な結合が得られる。このサセプタは極めて広い温度領域にわたって極めて均一に結合し、吸収した熱をその卓越した熱伝導性のため即座に熱処理される材料および/または歯科用セラミック部品に伝導する。
【0017】
例えば、サセプタがカップ形状の基礎構造を有することができ、従って歯科補綴部材は水平方向において全ての側がサセプタによって包囲されるとともに均一に熱が放射される。
【0018】
さらに本発明によれば、例えば鍋形状のサセプタに一方からマイクロ波放射線を照射してもそれほど著しい温度勾配が生じないことが好適である。高い熱伝導性のためマイクロ波放射線源から離れたサセプタの部位でも迅速に加熱され、場合によって発生し得る熱ストレスとその結果生じる微細亀裂の問題も迅速な加熱によってむしろ削減される。
【0019】
この意外な特徴はマイクロ波オーブンの設計者がより大きな設計自由度を有することにつながり:一方従来のサセプタにおいては可能な限り均一なサセプタのマイクロ波放射線照射を達成するためにマイクロ波オーブンの空間内におけるマイクロ波放射線の反射を常に正確に計算に入れる必要があったが、そのことがもはや不要となる。モノモードならびにマルチモード稼働のいずれにおいても、所要の温度均一化および強力な(オーブン)装置の適応を容易に提供することができる。
【0020】
好適な構成形態によれば、結晶サセプタは平滑かつ視覚的に良好な表面を有する。このことは、例えば焼結された炭化ケイ素体の場合に生じる微細点接触に比べて、サセプタと歯科補綴部材との間の熱伝導抵抗を低下させる大面積の接合が可能になるという顕著な利点を有する。
【0021】
本発明に係る結晶サセプタの形状は必要に応じて広範囲に適応させ得ることが理解される。例えば、極めて気密な球パッケージに個別に配置され結晶サセプタとして形成されるとともに熱処理される密に接合して対象物を包囲するサセプタ体を提供することもできる。
【0022】
本発明によれば、放射波内あるいはマイクロ波放射線源と部品の間のマイクロ波が照射される領域内に配置されたサセプタによって材料および/または部品、特に歯科用セラミック部品等のセラミック部品を熱処理するために、サセプタが六角形、菱面体、あるいは立方体状の結晶構造、特に2H−、4H−、6H−あるいは3C−結晶構造の高純度炭化ケイ素からなることを特徴とする点が極めて好適である。
【0023】
好適な実施形態によれば、炭化ケイ素が単結晶とされる。
【0024】
好適な実施形態によれば、部品がマイクロ波放射線に対して広帯域、特に使用されるマイクロ波放射線源のマイクロ波基礎周波数の10%超の帯域にわたって結合し、また特に室温、および/または0℃、さらに歯科用セラミックの焼結のために使用される最大の温度、特に2000℃において結合する。
【0025】
好適な実施形態によれば、マイクロ波オーブンはモノモードあるいはマルチモード動作のために適したキャビティを備える。
【0026】
好適な実施形態によれば、サセプタが特にその表面上において材料および/またはセラミック部品に対して不活性あるいは非反応性に形成され、高い温度における接合に際しても部品とサセプタの間の化学反応が防止される。
【0027】
好適な実施形態によれば、サセプタが200W/mK超、特に約350W/mKの熱伝導性を有する。
【0028】
好適な実施形態によれば、サセプタがリング、円盤、あるいはその他の幾何学形状である幾何学的な構造を有し、熱処理される部品および/または材料と直接的に接触するかあるいは直近に設置される。
【0029】
好適な実施形態によれば、サセプタと材料あるいは部品との間の最大距離が5cm未満である。
【0030】
好適な実施形態によれば、マイクロ波オーブンが閉鎖式の内部空間を有し、マイクロ波放射線源と波導結合され、その際マイクロ波放射線源が唯一の熱源である。
【0031】
好適な実施形態によれば、マイクロ波オーブンが追加的な熱源を備え、特に前記熱源が赤外線スペクトルを放射し、それがサセプタ、および/または材料あるいは部品に熱エネルギーを照射する。
【0032】
好適な実施形態によれば、サセプタ表面、開放式のサセプタを使用する場合は特に部品の方を指向するサセプタ表面に光学式温度測定センサの照準を合わせ、サセプタ表面に基づいて部品の温度を記録する。
【0033】
好適な実施形態によれば、材料あるいは部品がマイクロ波放射線に対して自己結合性ではなく、完全にサセプタの熱放射によって加熱される。
【0034】
好適な実施形態によれば、材料あるいは部品がマイクロ波放射線に対して自己結合性であり、サセプタは基礎負荷マイクロ波シンクとして形成されて一定の量でマイクロ波放射線を吸収し、ホットスポットを伴わずに均等な温度分布を提供するよう作用する。
【0035】
好適な実施形態によれば、マイクロ波オーブンの内部空間は気密な方式で閉鎖されるとともに加圧あるいは減圧を形成可能であり、特に洗浄ガスによって洗浄可能にされ、また極めて好適には開放式あるいは閉鎖式のトンネル窯として形成される。
【0036】
好適な実施形態によれば、サセプタが電磁放射線に対するセラミック部品の結合を防止ならびにそれから防護し、特に到達した電磁放射線の10%未満を部品に対して透過させる。
【0037】
好適な実施形態によれば、サセプタが平滑かつ外観的に良好な表面を有する。
【0038】
本発明のその他の詳細、特徴ならびに種々の利点は、添付図面を参照しながら以下に記述する実施例の説明によって理解される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施例に係るマイクロ波オーブンを示した概略図である。
【図2】図1の実施例において本発明に従って形成されたサセプタを示した概略図である。
【図3】図1の本発明に係るマイクロ波オーブンの加熱曲線の比較グラフを示した説明図である。
【図4】従来市販のSiC動作するマイクロ波オーブンと比較した本発明に係るマイクロ波オーブンの加熱曲線を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1には歯科用セラミック部品12を熱処理するためのマイクロ波オーブン10が示されている。図示されているように、歯科用セラミック部品は複雑かつ大型であるが、ここでは例示的に示されたものである。これに代えて任意の適宜な歯科用セラミック部品を熱処理することが可能であることが理解され、例えば複数の部品を同時に熱処理することもできる。
【0041】
本発明に従って、部品12を少なくとも部分的に包囲する特殊なサセプタ14が設けられ、図示された実施例においては完全に包囲している。
【0042】
本発明に係るサセプタ14は、4H結晶構造を有する六角形結晶構造の高純度の炭化ケイ素から形成された例示的なサセプタである。
【0043】
しかしながら、2Hあるいは6H結晶構造、または立方体3C結晶構造を提供することも問題無く可能であることが理解される。
【0044】
好適には、底面および上面を含んだ個々の壁部が単結晶に係るものである。
【0045】
サセプタ14は図2にも立体的に示されているが、製造プロセス上の理由から板型の個々の壁部材から構成されている。サセプタの設計に際して壁部材の厚さは極めて小さく維持することができるが、この壁厚は必要に応じて任意に適応させ得ることが理解される。
【0046】
図示された実施例においてサセプタ14は長方形あるいは円筒形の形状を有し閉鎖式である。それは上壁部16と下壁部18と左壁部20と右壁部22と前壁部24と不可視の後壁部を有している。
【0047】
それに代えて、上壁部16を除いた開放式の構造も可能である。
【0048】
上壁部16を除いた各壁部は任意の適宜な方式、例えば噛み合い溝によって相互に結合される。他方、上壁部16は単純に上から載置され、必要であれば内部空間34内に幾らか沈降可能な緩やかな喰付部を端部に有し、従って脱落することが無いように側壁部20,22、前壁部24および後壁部上に接合する。
【0049】
全ての壁部16ないし24は1枚の板から裁断され単結晶として製造される。製造のためには、多結晶SiCを昇華することが好適である。単結晶炭化ケイ素を製造するためにPVT法あるいは改良レリー法、またはその他の任意の方法を使用することができる。
【0050】
また化学蒸着を使用してエピタキシャル方式で単結晶炭化ケイ素を製造することもできる。使用可能な方法は国際公開第01/04839号パンフレットに開示されている。
【0051】
その他の任意の少なくとも部分的に閉鎖式のサセプタ14の製造形態が使用可能であることが理解される。しかしながら、単結晶によって実現するためには平坦な板を使用することが有利である。
【0052】
図示されているように、比較的小さな壁厚がサセプタ14に使用される。壁厚はサセプタ14のサイズに応じて3mmよりも著しく小さく低減される。
【0053】
170以上のSiCによる変種が知られている六角形結晶構造を使用することが好適であるが、立体対角線の1/4だけ相互に離間した異なった原子による立方体的に正面に面した2個の格子によって結晶が形成された正方形結晶構造またはせん亜鉛鉱構造を使用することも可能である。このSiCはβ−SiCとも呼ばれ、他のSiC変種は六角形あるいは菱面体単位セルのいずれかを有し総称としてα−SiCと呼ばれる。本明細書において全体的に引用している国際公開第01/04389号パンフレットに開示されているように、α−相は1800℃超の温度における製造に際して初めて顕著に発生し、例えば2000℃における昇華生成に際して発生する。
【0054】
周知の方式によってマイクロ波オーブン10に図示されていないマグネトロンを介してマイクロ波エネルギーが供給され、そのエネルギーは入力口32を介してマイクロ波オーブン10の内部空間34に供給される。入力口34はサセプタ14に比べて充分に大きく、例えば容量比で20:1となる。モード攪拌機を設けることができる場合も、それは本発明において必要不可欠ではなく、何故なら薄い壁厚にもかかわらずα−SiCにおいて、さらにβ−SiCにおいても、350W/mKあるいは400W/mKの卓越した熱伝導性が得られ従って“ホットスポット”上に発生したマイクロ波エネルギーが迅速に分配されるためである。
【0055】
他方、薄い壁厚のためSiCは極めて低い熱容量を有し、それが迅速な加熱を促進する。
【0056】
図3によれば、本発明に係るマイクロ波10の加熱曲線が実線で示され、従来のマイクロ波オーブン10の加熱曲線は破線で示されている。本発明によれば、360K/分の最大傾斜で加熱が達成され、他方従来のマイクロ波オーブン10においては180K/分の最大傾斜までしか到達しない。
【0057】
図4には、より小さな熱容量とそれに従って短いサイクル時間を有するオーブンの変更された加熱曲線が示されている。ここでも、実線で示された本発明に係るマイクロ波オーブンと破線で示された従来のマイクロ波オーブンの比較から本発明により加熱曲線が明確に改善されることが理解される。
【符号の説明】
【0058】
10 マイクロ波オーブン
12 歯科用セラミック部品
14 サセプタ
16 上壁部
18 下壁部
20 左壁部
22 右壁部
24 前壁部
32 入力口
34 内部空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射波内あるいはマイクロ波放射線源と部品の間のマイクロ波が照射される領域内に配置されたサセプタ(14)によって材料および/または部品、特に歯科用セラミック部品等のセラミック部品を熱処理するマイクロ波オーブンであり、サセプタが六角形、菱面体、あるいは立方体状の結晶構造、特に2H、4H、6Hあるいは3C結晶構造の高純度炭化ケイ素からなることを特徴とするマイクロ波オーブン。
【請求項2】
炭化ケイ素が単結晶であることを特徴とする請求項1記載のマイクロ波オーブン。
【請求項3】
部品(12)がマイクロ波放射線に対して広帯域、特に使用されるマイクロ波放射線源のマイクロ波基礎周波数の10%超の帯域にわたって結合し、また特に室温、および/または0℃、さらに歯科用セラミックの焼結のために使用される最大の温度、特に2000℃において結合することを特徴とする請求項1または2記載のマイクロ波オーブン。
【請求項4】
マイクロ波オーブン(10)はモノモードあるいはマルチモード動作のために適したキャビティを備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項5】
サセプタ(14)が特にその表面上において材料および/またはセラミック部品(12)に対して不活性あるいは非反応性に形成され、高い温度における接合に際しても部品(12)とサセプタ(14)の間の化学反応が防止されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項6】
サセプタ(14)が200W/mK超、特に約350W/mKの熱伝導性を有することを特徴とするマイクロ波オーブン。
【請求項7】
サセプタ(14)がリング、円盤、あるいはその他の幾何学形状である幾何学的な構造を有し、熱処理される部品および/または材料と直接的に接触するかあるいは直近に設置されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項8】
サセプタ(14)と材料あるいは部品との間の最大距離が5cm未満であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項9】
マイクロ波オーブン(10)が閉鎖式の内部空間(34)を有し、マイクロ波放射線源(32)と波導結合され、その際マイクロ波放射線源が唯一の熱源であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項10】
マイクロ波オーブン(10)が追加的な熱源を備え、特に前記熱源が赤外線スペクトルを放射し、それがサセプタ(14)、および/または材料あるいは部品に熱エネルギーを照射することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項11】
サセプタ表面、開放式のサセプタを使用する場合は特に部品(12)の方を指向するサセプタ表面に光学式温度測定センサの照準を合わせ、サセプタ(14)の表面に基づいて部品の温度を記録することを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項12】
材料あるいは部品がマイクロ波放射線に対して自己結合性ではなく、完全にサセプタ(14)の熱放射によって加熱されることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項13】
材料あるいは部品がマイクロ波放射線に対して自己結合性であり、サセプタ(14)は基礎負荷マイクロ波シンクとして形成されて所定の量でマイクロ波放射線を吸収し、ホットスポットを伴わずに均等な温度分布を提供するよう作用することを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項14】
マイクロ波オーブン(10)の内部空間(34)は気密な方式で閉鎖されるとともに加圧あるいは減圧を形成可能であり、特に洗浄ガスによって洗浄可能にされ、また極めて好適には開放式あるいは閉鎖式のトンネル窯として形成されることを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項15】
請求項1ないし14のいずれかに記載の特徴を備えたマイクロ波オーブン(10)用のサセプタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−75902(P2012−75902A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−218791(P2011−218791)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(596032878)イボクラール ビバデント アクチェンゲゼルシャフト (63)