説明

マイクロ波治療装置用照射部

【課題】
狭小面積及び広範面積の患部の温熱治療を可能とすると共により優れた温感を患者に付与しながら効率的な温熱治療が施せるマイクロ波治療装置用照射部を提供すること。
【解決手段】
所定周波数のマイクロ波を患部に向けて照射する照射部1の骨格を相互に区分けされた三個の基体2・3・4から構成し、該三個の基体2・3・4を隣り合うよう配置すると共に隣り合う基体2・3間及び基体2・4をヒンジ部5で回動固定自在に連結した。そして、中央位置に配置される基体2にアンテナ部6を形成した。アンテナ部6は、一端が伝送線11と接続される基柱部8と、基柱部8の他端に接合形成される接合部9とから成る略T字形状の放射器7を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体組織にマイクロ波を照射して温熱治療を行うマイクロ波治療装置用照射部に関するものである。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1にはマイクロ波治療器の放射器としてヘリカルアンテナ(螺旋状アンテナ)を採用した技術が開示されている。ヘリカルアンテナは主に該アンテナの延伸方向にマイクロ波を放射する特性をもつものである。
【0003】
従って、ヘリカルアンテナは狭小面積の患部にスポット的にマイクロ波を照射する際には有効であるが、広範面積の患部に対して拡がりを持たせてマイクロ波を照射することができないといった問題点を有していた。そして、下記特許文献1には、放射器の形状はヘリカルアンテナに限定されない旨が記載されているが、ヘリカルアンテナ以外の具体的な放射器形状及び放射器の設置態様等については一切言及されていない。
【0004】
又、下記特許文献2にはスリットアンテナのスリットを穿設してなるスリット面にスリットを開閉する可動戸を摺接設置し、可動戸で複数個のスリットを適宜個数開口又は閉塞するスリットアンテナを用いたマイクロ波治療装置が開示されている。
【0005】
特許文献2に記載のスリットアンテナは、数個のスリットを常時開口し、可動戸の摺動で残りのスリットを開閉させる構成であるので、患部面積に応じてマイクロ波を照射できるという利点があるが、患部の面積及び形状に応じてアンテナの形態を適宜可変しアンテナ全体を効率的に活用し患部に集約してマイクロ波を照射することはできないものであり、故に患者は強い温感を感じながら温熱治療を受けることができないものであった。
【特許文献1】実用新案登録第3011462号
【特許文献2】実公平3-41722号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記の諸問題点に鑑みてなされたもので、狭小面積及び広範面積の患部の温熱治療を可能とすると共により優れた温感を患者に付与しながら効率的な温熱治療が施せるマイクロ波治療装置用照射部を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を実現する為に、請求項1記載の発明は、所定周波数のマイクロ波を患部に向けて照射する照射部の骨格を相互に区分けされた複数の基体から構成し、該複数の基体を隣り合うよう配置すると共に隣り合う基体間を回動固定自在に連結し、前記複数の基体のうち、少なくとも一つの基体にアンテナ部を形成したことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、照射部の骨格を三個の基体から構成し、該三
個の基体のうち、中央位置に配置される基体にアンテナ部を形成したことを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、アンテナ部が、一端が伝送線と接続される基
柱部と、該基柱部の他端に接合形成される接合部とから成る略T字形状の放射器を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、接合部の軸線が略上下方向を指向するように接合部が基柱部に対して接合形成されることを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、接合部の軸線が基柱部の一端が固定される基体面と非平行であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、照射部の骨格を相互に区分けされた複数の基体から構成し、該複数の基体を隣り合うよう配置すると共に隣り合う基体間を回動固定自在に連結し、前記複数の基体のうち、少なくとも一つの基体にアンテナ部を形成した構成であるから、温熱治療に際して、患者毎の患部面積及び形状等に応じて、基体を適宜回転させ患部全域或いは一領域を包囲する態様に照射部の形態を可変させることにより、アンテナ部から放射されるマイクロ波を狭小面積の患部だけでなく広範面積の患部に対しても集約して照射でき、更に、患者に患部が包み込まれるような優れた温感を付与しながら効果的な温熱治療が施せる。
【0013】
又、前述したように患者毎の患部面積及び形状等に応じて適宜基体を回転させることで空気中に漏出するマイクロ波量をより低減させることができ、照射に要する電力を低く抑えることができ、故に、マイクロ波治療装置の消費電力を低減することが可能となる。更に、マイクロ波の不要輻射を低減でき、本マイクロ波治療装置の周囲に設置される他の治療装置及び他者の人体への輻射による悪影響を軽減できるというメリットがある。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、照射部の骨格を三個の基体から構成し、該三個の基体のうち、中央位置に配置される基体にアンテナ部を形成したものであるから、左右両側の基体を適宜回転させ患部全域或いは一領域を包囲する態様に照射部の形態を可変させることにより、中央位置の基体に形成されるアンテナ部から放射されるマイクロ波を狭小面積の患部だけでなく広範面積の患部に対しても集約して照射でき、更に、患者に患部が包み込まれるような優れた温感を付与しながら効果的な温熱治療が施せる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、アンテナ部は一端が伝送線と接続される基柱部と、該基柱部の他端に接合形成される接合部とから成る略T字形状の放射器を備えるから、略T字形状の放射器の放射特性を最大限に活用しながら、放射器から放射されるマイクロ波を左右両側の基体で患部方向へ好適に反射させながら照射することで狭小面積の患部だけでなく広範面積の患部に対しても効果的な温熱治療が可能となる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、放射器の接合部はその軸線が略上下方向を指向するように基柱部に対して接合形成されるから、略T字形状の放射器から左右前後方向に略円柱状に似た拡がりをもってマイクロ波を放射でき、左右方向に放射されるマイクロ波を基体で患部方向へ好適に反射させながら照射することで狭小面積の患部だけでなく広範面積の患部に対しても効果的な温熱治療が可能となる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、接合部の軸線は基柱部の一端が固定される基体面と非平行であるから、同軸ケーブルとされる伝送線の末端位置に取着されるコネクタ端子部位で揆ね返される電力(反射波電圧)を低量に抑えることができ、即ち、電圧定在波比(VSWR)値を低値に抑えることができ、従って、伝送線からの電力を効率よく放射器に伝達供給でき、故に放射器から放射されるマイクロ波の照射効率を向上でき、効率的な温熱治療が施せる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
狭小面積及び広範面積の患部の温熱治療を可能とすると共により優れた温感を患者に付与しながら効率的な温熱治療が施せるマイクロ波治療装置用照射部を提供するという目的を、所定周波数のマイクロ波を患部に向けて照射する照射部1を相互に区分けされた三個の基体2・3・4から構成し、該三個の基体2・3・4を隣接配置すると共に隣接する基体2・3間及び2・4間をヒンジ部5で回動固定自在に連結し、三個の基体2・3・4のうち、中央位置に配置される中央基体2にアンテナ部6を形成することにより実現した。
【実施例1】
【0019】
以下、本発明の実施例1を図1乃至4を参照して説明する。図1は前面カバー23aを取り外した状態のマイクロ波治療装置24の照射部1を示す斜視図、図2はマイクロ波治療装置24の照射部1を示す斜視図、図3はアンテナ部6の構成を示す部分断面図、図4はマイクロ波治療装置24の外観を示す斜視図である。
【0020】
マイクロ波治療装置24の本体部25にはマグネトロン、スイッチング素子、昇圧トランス等の部材を主たる構成要素とする不図示のマイクロ波発振部が内蔵されており、マイクロ波発振部からは所定周波数(2.45GHz)のマイクロ波が発振される。前記マグネトロンから発振出力されるマイクロ波は、前記マイクロ波発振部から照射部1にかけて引き延ばされる同軸ケーブル等の伝送線11を介して照射部1へ伝送供給され、照射部1からマイクロ波が大気中に照射される。
【0021】
略直方体状の本体部25上面は後面側が前面側より高位置となる傾斜面状に形成されており、この傾斜面にモーターボリューム或いはエンコーダ等によって構成され手動にてマイクロ波出力を増減調整する出力調整摘み15の他、マイクロ波の出力状況をリアルタイムに表示する出力レベル表示部及び治療時間をデジタル表示する治療時間表示部等の各部材が配備される操作パネル部26が設けられる。
【0022】
図4に示すように本体部25の両側面部には同一構成とされる二基のアーム部27・27が取着される。本発明の要旨とは関係ないので詳細な説明は省略するが、アーム部27は一方管端部に照射部1が取着される内管体28が外管体29に同心円状に内嵌されて構成され、内管体28は外管体29に対して進退動(図4中の両矢視A方向)及び回動(図4中の両矢視B方向)可能である。外管体29の他方管端部は支持部材30に対して水平方向に回動可能に設けられるアーム関節部31を介して本体部25に取着されており、アーム部27全体は水平方向(図4中の両矢視C方向)及び鉛直方向(図4中の両矢視D方向)に回動可能である。
【0023】
次に、照射部1の構成について説明する。図1に示すように照射部1の骨格は中央基体2と、中央基体2の左右にそれぞれ隣り合うように配設された左基体3及び右基体4とで構成される。中央基体2は開口部12を有する略コ字形状を成しており、左基体3は右側面と前面、右基体4は左側面と前面が取り除かれ、それぞれ開口部13・14を有する四面体の略函形状を成している。三個の基体2・3・4は、それぞれ開口部12・13・14が同方向を向くように隣接配置されている。
【0024】
中央基体2の鉛直面2a左側部と左基体3の鉛直面3a右側部、及び中央基体2の鉛直面2a右側部と右基体4の鉛直面4a左側部を、それぞれ二個のヒンジ部5・5を介して蝶着しており、左基体3及び右基体4はそれぞれ中央基体2に対して回動可能とされている。具体的には、左基体3及び右基体4はそれぞれ中央基体2に対して略60乃至160度の角度範囲(開口部側における中央枠2の鉛直面2aと左基体3の鉛直面3a、或いは鉛直面2aと右基体4の鉛直面4aとの成す角度範囲を指す)内で回動が許容されている。
【0025】
ヒンジ部5は左基体3及び右基体4が中央基体2に対して不必要に回動しないよう適度な摩擦抵抗を付与しており、左基体3及び右基体4は前記角度範囲内における任意の角度位置での固定が可能である。尚、各基体間の回動固定手段は上述したヒンジに限定されることなくその他の手段を用いても勿論良い。
【0026】
前記三個の基体2・3・4の各鉛直面2a・3a・4aには発光体17としての熱陰極管18がその管轄線が上下を指向するように略コ字形状の固定部材19を介して取着されている。図1では鉛直面2aにおいて放射器7を左右から挾むように該放射器7から等距離位置にそれぞれ熱陰極管18・18を取着するとともに、左・右基体3・4の左右中央位置にそれぞれ一本の熱陰極管18を鉛直方向に取着した態様を示している。尚、左・右基体3・4に取着される各熱陰極管18は左右水平方向に取着してもよい。
【0027】
図3に示すように中央基体2の鉛直面2aの上下中央位置よりやや下方位置には、アンテナ部6が開口部12方向に向かって突出状に設けられている。アンテナ部6は、鉛直面2aと直交する方向に配置される基柱部8と、基柱部8の他端に接合形成された接合部9とから構成される断面視略T字形状の放射器7を備えている。
【0028】
基柱部8の一端は鉛直面2aを貫通して導入された伝送線11の中心導体11aとはんだ付けにより接続されている。伝送線11先端部に締結されたコネクタ端子33は鉛直面2aの後面にフランジ部35aを介して取着された挿入部35の円筒部35b内に挿嵌されている。図示は省略するが、円筒部35b外周面にはネジ溝が形成されており、このネジ溝に螺合する締付部材16にてコネクタ端子33が挿入部35に対して固定されている。尚、図3中、11bは絶縁体、11cは外部導体、11dは外皮である。
【0029】
接合部9はその軸線Y―Yが鉛直面2aの略上下方向を指向するように基柱部8に対して接合されている。基柱部8の軸線X―Xと、接合部9の軸線Y―Yとの成す仰角θは電圧定在波比(Voltage Standing Wave Ratio:VSWR)値が低値となるような適切角度に設定され、軸線Y―Yは鉛直面2aと非平行、より具体的には軸線Y―Yが図3中、下方から上方に向かうにしたがって鉛直面2aから離間する態様で傾斜している。
【0030】
軸線X―Xと軸線Y―Yとの交点(以下、接合点10)から接合部9の上端面9a・下端面9bまでの寸法L1・L2は、L1>L2となるように設計されている。このように接合点10(給電点)を接合部9に対して下方向にずらし給電(オフセット給電)することで伝送線11と放射器7とのインピーダンス整合を図り、コネクタ端子33部位において伝送線11方向へ反射される電力(反射波電圧)を軽減することができ、電圧定在波比値をより低値にすることができ、伝送線11からの電力を無駄なく効率的に放射器7へ供給することが可能である。
【0031】
又、放射器7の接合部9の上方部は、断面視略L字形状の取付金具32を介して鉛直面2aと直交する方向に張り出し状に設けられた保持板22の凹孔22aに緩嵌され、伝送線11が軸線回りに捻じり操作された際に放射器7が鉛直面2a方向に対して不必要に回転しないよう回転規制が施されている。
【0032】
図1及び図2に示すように各基体2・3・4前面(開口部側)及び後面にはそれぞれ放射器7から照射されたマイクロ波を透過する材質からなる前面カバー23a及び後面カバー23bが基体の回動を妨げないように被覆され、前面カバー23aと後面カバー23bとが緊合されている。
【0033】
中央基体2前面に被覆される前面カバー23aの左右両側にはそれぞれ上下方向に伸びる二列の縦溝34が削成され、左・右基体3・4前面に被覆される前面カバー23a・23aの略中央部にもそれぞれ四列の縦溝34が削成されている。縦溝34は放射マイクロ波の電力を受けて発光する熱陰極管18の光を照射部1の外部に放出し、放射器7からマイクロ波が出力されている旨を施療者又は患者に知らしめる為のものである。
【0034】
次に、マイクロ波治療装置24の照射部1の使用方法について説明する。施療者はマイクロ波治療装置24に備えられる不図示の電源スイッチをオンにし、アーム部27を適宜、回転操作或いは進退操作し、照射部1を患者毎の温熱治療に適した位置に配置する。次に、患部と所定距離をあけた位置にまで照射部1を接近させた後、患部全域或いは患部の一領域を包囲するように左・右基体3・4を手動にて中央基体2に対して適宜、回転操作する。
【0035】
狭小面積の患部を温熱治療する場合には、患部面積、形状等に応じて左基体3及び右基体4をそれぞれE方向(図2参照)へ回転操作し三個の基体で包囲される空間を狭めればよい。一方、広範面積の患部を治療する場合には患部形状等に応じて左基体3及び右基体4をそれぞれF方向(図2参照)へ回転操作し三個の基体で包囲される空間を拡げればよい。
【0036】
出力調整摘み15を所定方向に回転操作し患者毎に所望の設定出力値まで出力を漸増的に上昇させ、伝送線11を介して放射器7に電力を供給し放射器7からマイクロ波を放射させる。マイクロ波の放射電力を受けた熱陰極管18は発光し、その光が前面カバー23aの縦溝34から大気中に放出される。これによって、施療者及び患者は放射器7からマイクロ波が放射されていることを容易に認知することができる。
【0037】
電力が供給されると、略T字形状の放射器7からマイクロ波が前後左右方向に略円柱状に似た拡がりをもって放射される。前方向に放射されたマイクロ波は前カバー23aを透過して患部に向かって直接的に照射され、左右方向に放射されたマイクロ波は回転操作された左・右基体3・4にて反射され患部方向へ照射される。従って、放射器7から放射されるマイクロ波を患部に好適に集約し照射することができ、且つ患部全域が包み込まれるような優れた温感を患者に付与しながら効率的な温熱治療が可能となる。
【実施例2】
【0038】
次に、本発明の実施例2について図5を参照して説明する。図5は、アンテナ部6の構成を示す部分断面図である。尚、図5において図3と同一又は同等の構成要素については、同一符号を付記して、特に説明を要する場合を除いて構成要素の説明は省略する。実施例2に係るアンテナ部6は、中央基体2の鉛直面2aに削成されるスリット孔36である。スリット孔36は上下方向に伸びる矩形状の孔であり、鉛直面2aには少なくとも一つ以上のスリット孔36が適宜削成される。
【0039】
鉛直面2a後面側には基体2と上下寸法及び左右寸法が略同等とされる函形状の枠体37が当接固着され、枠体37の鉛直面37aに伝送線11先端部が固定されている。周囲が絶縁体11bに被覆される中心導体11aの先端部は鉛直面37aを貫通し基体2の鉛直面2aと枠体37の内周面とで囲まれる空間内に挿通されている。中心導体11aを伝送したマイクロ波はスリット孔36から大気中に向けて放射される。
【0040】
従って、患部形状、面積に応じて左・右基体3・4を適宜回転操作することで、スリット孔36から放射され左右に拡散するマイクロ波を患部方向へ集約照射することができる。
【0041】
尚、本発明は上記の実施例1及び実施例2で述べた態様のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においてアンァナ部の構成、基体の形状、個数等を適宜変更できることは言うまでもない。例えば、アンテナ部は略S字形状の照射器としてもよく、要は前後左右方向に拡がりをもってマイクロ波を放射する特性を有するものであれば如何なる形状のものであってもよい。又、基体の形状も略コ字形状及び略函形状に形成したものとせずに略矩形の平板状の部材を用いてもよく、基体の個数についても三個に限定されるものではない。
【0042】
更に、実施例1では、照射器を、接合部の軸線が下方から上方に向かうにしたがって基体の鉛直面から離間する態様で鉛直面に対して固定した例を説明したが、これとは逆に接合部の軸線が上方から下方に向かうにしたがって基体の鉛直面から離間するように鉛直面に対して固定してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、生体組織にマイクロ波を照射して温熱治療を行うマイクロ波治療装置用の照射部に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施例1に係る前面カバーを取り外した状態のマイクロ波治療装置の照射部を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施例1に係るマイクロ波治療装置の照射部を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施例1に係るアンテナ部の構成を示す部分断面図である。
【図4】本発明の実施例1に係るマイクロ波治療装置の外観を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施例2に係るアンテナ部の構成を示す部分断面図である。
【符号の説明】
【0045】
1 照射部
2 中央基体
2a 鉛直面
3 左基体
4 右基体
6 アンテナ部
7 放射器
8 基柱部
9 接合部
11 伝送線
37 スリット孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定周波数のマイクロ波を患部に向けて照射する照射部の骨格を相互に区分けされた複数の基体から構成し、該複数の基体を隣り合うよう配置すると共に隣り合う基体間を回動固定自在に連結し、前記複数の基体のうち、少なくとも一つの基体にアンテナ部を形成したことを特徴とするマイクロ波治療装置用照射部。
【請求項2】
照射部の骨格を三個の基体から構成し、該三個の基体のうち、中央位置に配置される基体にアンテナ部を形成したことを特徴とする請求項1記載のマイクロ波治療装置用照射部。
【請求項3】
アンテナ部は、一端が伝送線と接続される基柱部と、該基柱部の他端に接合形成される接合部とから成る略T字形状の放射器を備えることを特徴とする請求項1又は2記載のマイクロ波治療装置用照射部。
【請求項4】
接合部はその軸線が略上下方向を指向するように基柱部に対して接合形成されることを特徴とする請求項3記載のマイクロ波治療装置用照射部。
【請求項5】
接合部の軸線は基柱部の一端が固定される基体面と非平行であることを特徴とする請求項3又は4記載のマイクロ波治療装置用照射部。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−50069(P2007−50069A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−236609(P2005−236609)
【出願日】平成17年8月17日(2005.8.17)
【出願人】(000103471)オージー技研株式会社 (109)
【Fターム(参考)】