説明

マウスピース及びマウスフィルタ

【課題】
従来のマウスピースは、口にくわえ難く、測定時に唇に隙間ができて呼吸気が漏れることがあり、潰れ易い等の問題があった。このため、測定が不正確になり、これらの問題を防止するために被験者に努力を要求するという問題があった。
これを解決するために、一端を扁平なくわえ部としているものもあるが、これは端部が変形し易いという問題があった。
【解決手段】
マウスピースの一端から距離lの部位の径を小さくし、端部に行くにつれて円形になるようにすることで、上記課題を解決した。
また、マウスピースとフィルタが一体になったマウスフィルタのマウスピース部に同様の加工をおこなった。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、呼吸機能検査等で使用するマウスピース、及び、マウスピースとフィルタが一体になったマウスフィルタの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
呼吸機能検査は、 図5(A)に示すように、呼吸流量計41にマウスピース42を接続し、マウスピース42を被験者にくわえさせ、被検者に努力性呼吸などの所定の呼吸をおこなわせて、肺に出入りする空気の流量を測定して、診断に必要なパラメータを求める検査である。
最近は、感染対応を確実にするために、図5(B)のように、フィルタ44を使用することが多い。図5(B)の43はフィルタの濾材である。
さらに、1回の検査毎にマウスピースとフィルタを接続することは面倒であるため、図5(B)のマウスピース42とフィルタ44を一体にした、図7のようなマウスフィルタも使用されるようになってきた(例えば特許文献1など)。図7の41がマウスピース部で、42がフィルタ部、43は濾材である。マウスフィルタはプラスティック性が多い。
【0003】
マウスピースにはプラスチック製の消毒後再使用できるものや、紙製のディスポーザブルのものなどがある。
図4に、ディスポーザブルの、紙製の、円筒状マウスピースの例を示す。これは使い易く安価であるため最も多く用いられている。しかし、本発明は紙製に限るものではない。
マウスピースのサイズは、 流量計の規格に基づいて、通常、直径は約25mmである(長さは数cm)。
【0004】
検査では、マウスピース42を歯で噛んで口にくわえて、指定の呼吸をおこなう。マウスピースを歯で噛んで力を抜くと唇は開いた状態になる。このままで呼吸をおこなうと呼吸気が漏れて正確な測定ができないため、検査時には呼吸気が漏れないように、唇を閉じるよう努力が要求される。しかし、それでもマウスピースの断面と口とは形状が異なるため、検査中に呼吸気が漏れるという問題があった。
【0005】
また、マウスピースは円筒状で口にくわえたとき引っ掛かりがないため、検査で最大努力の呼出をおこなうと、マウスピースが口から飛び出すこともある。これを防止するため、検査中はマウスピースを十分に強く噛んで固定する。このとき、少し余分に強く噛みすぎると、マウスピースは潰れてしまう。
人の口は、開くと自然に閉じる力が作用する。この力は口を大きく開くほど大きくなる。これもマウスピースを押し潰す力として作用する。
このように、マウスピースをくわえて検査するとき、マウスピースが口から飛び出さないように固定するために噛む力、口を開けたときに自然に閉じようとする力が作用し、これに努力呼出時に力んで発生する力が加わり、これが一定値以上の大きさになると、マウスピースは噛み潰される。
紙製のマウスピースは、唾液で濡れると強度が低下し、潰れ易くなる。マウスピースが潰れると、乱流が発生して検査が不正確になる。
【0006】
このように、被験者は呼吸気が漏れないように、またマウスピースを吐き出さないように、しかも噛み潰さないように注意しながら検査を行なわなければならず、これは被検者にとって苦痛であった。
【0007】
これらの問題を解決するために、 マウスピースの口にくわえる側を扁平にしたものがある(例えば特許文献2及び3参照)。
一方、感染の防止に、図5(B)のように、フィルタ44を用いることが多くなってきている。さらに最近、マウスピースとフィルタを一体にした図7のようなマウスフィルタも多用されるようになってきている(例えば特許文献3など)。マウスフィルタは、図5のようなフィルタとマウスピースを組み合わせて使用するのに比べて、使用が簡便である、感染防止効果が高いという特長を有する。
以下に、図で説明をおこなう。
【特許文献1】特開H11−33015
【特許文献2】特開2002−204792
【特許文献3】特許第3259753号
【0008】
図4は従来のマウスピースの斜視図である。マウスピースは円筒状で、直径は約25mm、長さは約70mmで、通常は紙製である。
これは、安価で取り扱いが簡単ではあるが、前述のように、呼吸気が漏れる、マウスピースが口から飛び出す、これを防止するには歯で噛んで固定しなければならない、このため潰れ易い等の問題があり、さらに、これを防止するために被検者に努力を要求するという問題があった。
【0009】
図6は、図4の円筒状マウスピースの問題を解決するために開発されたもので、図6(A)は特許文献2の実施例である。このマウスピースは、紙管の一端を偏平なくわえ部とし、そのくわえ部から他端の円型の接続部にむけて順次円型となる形状をしている。
【0010】
このマウスピースのくわえ部の形状は扁平のため口を開ける程度は少なくて済み、従来品よりも口の形に近い。このため、くわえ易く、唇の隙間が少なくないため呼吸気の漏れが少なくなり、開けた口でマウスピースを押し潰す力も小さくなり、正確な流量測定が可能になる。
しかし、テーパの方向から、図4の円筒状マウスピースと比較すると、強く呼出したとき、より口から飛び出し易く、これを防止するためにはより強く噛む必要がある。しかも端部の形状が扁平であるため、図4の円筒状マウスピースよりも、噛み潰す力に対して機械的強度が低い。
【0011】
図6(B)は特許文献3に開示されているマウスピースの例である。このマウスピースは、円筒体を母線に平行な2つの折れ線で押しつぶした形状に形成したもので、特許文献1とほぼ同様、くわえ易い、呼吸気が漏れにくい、被験者の努力が少なくて済むなどの特長を有する一方、噛み潰し易いという問題を有する。
【0012】
図7は特許文献1の実施例に示されているマウスフィルタの例であり、一部断面図である。マウスフィルタはマウスピースとフィルタを一体にしたもので、マウスピース部(図7の41)とフィルタ部(図7の42)とから構成され、フィルタ部には濾材(図7の43)を内蔵している。マウスピース部(図7の41)は図4の従来のマウスピースと同じような形状及び寸法である。マウスフィルタは、短い方の筒を呼吸流量計に接続し、長い筒部を口にくわえて、検査を行う。
【0013】
マウスピース部は図4のマウスピースと同じような形状であり、この部分を歯で軽く噛んで固定し、唇を閉じて呼吸気が漏れないようにして使用する。マウスフィルタの材質は、プラスチック類を用いることが多いので、強度は紙製よりも高いが、前述の、呼吸気が漏れる、努力性呼出をおこなったとき口から飛び出す、破損し易い、これらの問題を防止するために被検者の協力と努力を要する等、マウスピースと同様の問題を有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
図4の円筒状マウスピースは、構造が単純で安価で取り扱いが簡単ではあるあるという特長を有するが、前述のように、呼吸気が漏れる、努力性呼出をおこなったとき口から飛び出し易い、破損し易い、これらの問題を防止するために被検者の協力と努力を要する等の問題を有する。
【0015】
図6(A)のマウスピースは、図4のマウスピースと比較して、形状が口の構造に近いため、口でくわえ易く、唇から呼吸気が漏れにくい。また、口を開ける程度は少なくて済むため、マウスピースを噛み潰す力は図3のマウスピースよりも小さくなる。
空気の漏れが少なく、マウスピースが変形することも少ないので、より正確な呼吸の測定が可能になる。
【0016】
しかし、くわえ部が扁平であるために、図4の円筒状のマウスピースよりも、努力呼出をおこなったとき口から飛び出しやすい、これを防止するためにより強く歯で噛む必要がある、端部が扁平であるため図4の円筒状マウスピースよりも機械的強度が低い、このため噛み潰し易い欠点を有する。
被検者にとっては、呼吸気がもれないようにする努力は少なくて済むが、口から飛び出さないように、また噛み潰さないようにする努力は、従来以上に大きくなる。
【0017】
図6(B)のマウスピースは、図6(A)のマウスピースと同様の特長と欠点を有する。
図7のマウスフィルタは、取り扱いが簡単で、感染防止効果も高いが、呼吸気が漏れ易い、努力呼出をおこなったとき口から飛び出し易い、噛み潰して破損することがある、これらの問題を防止するために被験者に協力と努力を要求する、等の問題を有する。
【0018】
本発明は、図4のような従来のマウスピースや図6に示すような改良型のマウスピース、図7に示すようなマウスフィルタの特長はさらに伸ばし、問題を改善し、より呼吸気の漏れが少ない、努力呼出をおこなっても口から飛び出しにく、噛み潰す力に対して強度が高い、被検者の協力と努力が少なくて済むマウスピースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
請求項1記載の発明では、マウスピースの一端から距離lの近傍で径を小さくし、この部分から端部にいくにつれて断面が拡開するようにした。
また、請求項2記載の発明では、マウスピース部(31)とフィルタ部(32)が一体に成形されたマウスフィルタにおいて、一端から距離lの近傍で径を小さくし、この部分から端部にいくにつれて断面が拡開するようにした。
【発明の効果】
【0020】
請求項1記載の発明では、マウスピースの一端から距離lの近傍で径を小さくし、この部分から端部にいくにつれて断面が拡開するようにした。
細くなった部分を歯で噛むと、この部分よりも前後では径が太くなっているため、この部分に唇が当たり、少ない努力で呼吸気が漏れないように塞ぐことができる。歯で噛んだ部分の前後は径が大きくなっているため、強く努力呼出をおこなっても、マウスピースが口から飛び出すことは無い。このため、マウスピースを固定するための噛む力は少なくて済む。また、口を開ける程度は少ないため、マウスピースに自然にかかる口を閉じようとする力は小さい。しかも、端部の断面の形状は円形であるため、押し潰す力に対して強度が高い。このように、マウスピースを噛み潰す力は少なく、機械的強度も高いため、潰れ難い。
呼吸気が漏れないように唇を閉じる努力、マウスピースが口から飛び出さないようにする努力、噛み潰さないようにする努力が、いずれも少なくて済むため、被験者の余分な努力は少なくて済む。
【0021】
また、請求項2記載の発明では、マウスピース部(31)とフィルタ部(32)が一体に成形されたマウスフィルタにおいて、一端から距離lの近傍で径を小さくし、この部分から端部にいくにつれて断面が拡開するようにした。
このため、請求項1記載のマウスピースと同様に、くわえ易く、唇で空気が漏れないように塞ぎ易い、マウスピースが口から飛び出しにくい、潰れ難い、被験者の余分な努力は少なくて済む等の特長を有する。しかも、マウスピースとフィルタが一体になっているため、検査ごとにこれを組み立てる手間がかからず、感染防止効果は高い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
請求項1記載の発明は、マウスピースの一端から距離lの近傍で径を小さくし、この部分から端部にいくにつれて断面が拡開するようにした。
細くなった部分を歯でくわえると、その前方の太くなった部分に唇が当たるため、容易に唇で呼吸気の漏れが無いように塞ぐことができる。つまり、呼吸気がもれないようにする努力は少なくて済む。
【0023】
また、細くなった部分の前後は太くなっているので、細い部分を歯で軽く噛むと、マウスピースは前後に動かず、努力性の呼出をおこなっても、マウスピースは口から飛び出すことは無い。
口を開ける程度も少ないため、自然にマウスピースにかかる口を閉じようとする力は小さくなる。
このため、マウスピースを噛み潰すように作用する全体の力は小さくなる。
また、マウスピースの端部の形状は円形であるため、図6のような端部を扁平にしたものと比較して、噛み潰す力に対する機械的強度が高い。
被験者にとっては、呼吸気が漏れないように、マウスピースが口から飛び出さないように、マウスピースを押し潰さないように等の注意と努力が少なくて済むため、協力度と努力度は少なくて済む。
【0024】
請求項2記載の発明では、マウスピース部(31)とフィルタ部(32)が一体に成形されたマウスフィルタにおいて、請求項1記載の発明と同様に、一端から距離lの近傍で径を小さくし、この部分から端部にいくにつれて断面が拡開するようにした。
細くなった部分を歯でくわえると、その前方の太くなった部分に唇が当たるため、容易に唇で呼吸気の漏れが無いように塞ぐことができる。
また、細くなった部分の前後は太くなっているので、細い部分を歯で軽く噛むと、マウスピースは前後に動かず、努力性の呼出をおこなっても、マウスピースは口から飛び出すことは無い。
【0025】
マウスピースを噛む力は少なくて済むだけでなく、口を開ける程度も少ないため、自然にマウスピースにかかる口を閉じようとする力は小さくなる。
このため、マウスピースを噛み潰すように作用する力は小さくなる。
また、マウスピースの端部の形状は円形であるため、図6のような端部を扁平にしたものと比較して、噛み潰す力に対する機械的強度が高い。
呼吸気が漏れないように、マウスピースが口から飛び出さないように、マウスピースを押し潰さないように等の注意と努力が少なくて済むため、被験者の協力度と努力は少なくて済む。
【実施例1】
【0026】
請求項1記載の発明の実施例を図1に示す。図1の(A)は本発明によるマウスピースの側面図で同図(B)は正面図である。このマウスピースは、円筒1の端部からの距離がlの部分の直径を小さくし、この部分から、円筒の両端部にかけて、その断面が順次円形になるようにしている。
【0027】
これを口にくわえ、直径を絞った部分を歯で噛み、唇で呼吸気が漏れないように塞ぐ。唇で塞ぐ部分は歯で噛む部分よりも直径が大きくなっているため、呼吸気が漏れないように唇で塞ぐ努力は少なくて済む。
また、細くなった部分の前後は径が大きくなっているので、歯で軽く噛むと、マウスピースは前後に動かず、努力性の呼出をおこなっても、マウスピースは口から飛び出すことは無い。
【0028】
このように、マウスピースを噛む力は少なくて済む。
一方、口を開けると、筋肉の力で口は自然に閉じようとする。この力は口を開ける程度による。本発明によるマウスピースは歯で噛む部分を小さくしているので、この力は小さくなる。
このため、これらを総合したマウスピースを噛み潰すように作用する力は小さくなる。
また、マウスピースの端部の形状は円形であるため、図6のような端部を扁平にしたものと比較して、噛み潰す力に対する機械的強度が高い。
呼吸気が漏れないように、マウスピースが口から飛び出さないように、マウスピースを押し潰さないように等の注意と努力が少なくて済むため、被験者の協力度と努力は少なくて済む。
【実施例2】
【0029】
図2は、請求項1記載の発明の別の実施例である。
図2(A)〜(D)は、端部から距離lの部分の断面の例である。
図2(A)は、端部からlの距離の断面の形状を、端部の円よりも小さな四角形にしており、この部分から両端部に向かって断面は順次円形に拡開している。
この実施例のマウスピースは、図1の実施例と同様の作用効果を有するが、細くした部分の断面形状が四角形であるため、図1の実施例よりも、噛み潰す力に対して、機械的な強度が高い。
図2(B)は、端部からlの距離の断面の形状を8角形に、同図(C)は母線に平行な2つの折れ線で押しつぶした形状に形成したもの、同図(D)は楕円形にしたものである。
口の形状に近いものは(C)と(D)の実施例で、口からの呼吸気の漏れを少なく、またその努力も少なくすることができる。
【0030】
図2の(E)〜(H)は、請求項1記載の発明の、側面の、長さ方向の形状に関する、別の実施例である。
(E)は端部からの距離lの位置で、マウスピースの径を急激に小さくし、逆側の端部に向かって徐々に径を大きくしている。呼吸気の漏れを防止できる、軽く噛むだけでマウスピースを固定できる、潰れ難い、被験者の努力は小さくて済む等の作用効果は図1の実施例と同じである。ただし、径の不連続部で乱流が発生するので、これを勘案してサイズや形状を設計する必要がある。これは他の全ての実施例でも同様である。
(F)はマウスピースの長さ方向に、三角形にテーパをつけたものである。(E)も三角形の一種である。その形状は問わない。
(G)は蛇腹状に成形した例であり、(H)は1ヶ所に窪みを加工したものである。(G)と(H)は同じ実施例とみなすことができる。
【0031】
本発明は、
呼吸気が漏れにくくする、
軽く噛むだけでマウスピースを固定できて強制呼出時にも口から飛び出さないようにする、
つぶれ難くする、
好ましくは、唇で塞ぐ部分の形状を口の形状に近くして、呼吸気が漏れにくくする、
という課題の1つ以上を解決するものである。
この実施例が図1と2であるが、このアイデアを実現するものであれば、どのような形状であってもよい。
例えば上歯が当たる部位に、小さな凹部を設けるだけでもよい。これを軽く噛むと歯が掛かってマウスピースを固定でき、呼出時に口から飛び出さないようにすることができ、噛む潰すことは少なくなる。ただし、唇を閉じて呼吸気の漏れを防止するのに要する被験者の努力は、図4の従来型マウスピースと同程度である。
【0032】
図3は請求項2記載の発明の実施例である。図の31はマウスピース部、32はフィルタ部である。フィルタ部32の内部には、唾や痰等を濾過する濾材を収納している。rはマウスピースの直径である。実施例では、マウスピース部31の端部からの距離lの部分の径をaと小さくしている。
この絞り具合は図1と同じにしている。
このマウスフィルタを呼吸流量計に接続し、径をaに絞った部分を歯で軽く噛み、その前方(フィルタ側)を唇で塞いで呼吸気が漏れないようにし、所定の呼吸をおこない、呼吸機能検査を行う。
【0033】
唇で塞ぐ部分は歯で噛む部分よりも直径が大きくなっているため、呼吸気が漏れないように唇で塞ぐ努力は少なくて済む。
また、細くなった部分の前後は径が大きくなっているので、細い部分を歯で軽く噛むと、マウスピースは前後に動かず、努力性の呼出をおこなっても、マウスピースは口から飛び出すことは無い。
このように、マウスピースを噛む力は少なくて済む。
【0034】
このため、これらを総合したマウスピースを噛み潰すように作用する力は小さくなる。
また、マウスピースの端部の形状は円形であるため、図6のような端部を扁平にしたものと比較して、噛み潰す力に対する機械的強度が高い。
【0035】
このように、呼吸気が漏れないように、マウスピースが口から飛び出さないように、マウスピースを押し潰さないように等の注意と努力が少なくて済むため、被験者の協力度と努力は少なくて済む。
【0036】
本請求項記載の発明は、歯で軽く噛むだけでマウスピースが口から飛び出さないように固定できる、呼吸気を漏れにくくする、潰れ難くする、被検者の協力と努力が少なくて済むようにする、という技術の1つ以上を解決するものであればよく、マウスフィルタのマウスピース部の断面及び長さ方向の形状は問わない。本請求項記載の発明では、請求項1記載の発明で説明したような実施例を、マウスピース部に実施すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】請求項1記載の発明の実施例である。
【図2】請求項1記載の発明の別の実施例である。
【図3】請求項2記載の発明の実施例である。
【図4】従来の円筒状のマウスピースの例である。
【図5】呼吸機能検査で用いるセンサ類の図で、(A)は流量センサにマウスピースを組み合わせて、(B)は流量センサにフィルタとマウスピースを組み合わせ使用するようにした図である。
【図6】(A)は特許文献1に記載されている、(B)は特許文献2に記載されているマウスピースである。
【図7】特許文献3に記載されているマウスフィルタである。
【符号の説明】
【0038】
l:マウスピースの端部から加工部までの距離
r:マウスピース端部の直径
a:加工部のマウスピースの径
31:マウスフィルタのマウスピース部
32:マウスフィルタのフィルタ部
L:マウスピースの長さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端から距離lの近傍で径を小さくし、この部分から端部にいくにつれて断面が拡開するようにしたマウスピース。
【請求項2】
マウスピース部(31)とフィルタ部(32)が一体に成形されたマウスフィルタにおいて、一端から距離lの近傍で径を小さくし、この部分から端部にいくにつれて断面が拡開するようにしたマウスフィルタ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−44291(P2007−44291A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−232263(P2005−232263)
【出願日】平成17年8月10日(2005.8.10)
【出願人】(000114190)ミナト医科学株式会社 (31)