説明

マッサージ器

【課題】簡易な構造を有し、使用者に使用中の負担がかからず、多様性があり、効果的なマッサージが可能なマッサージ器を提供する。
【解決手段】 振動体収納部(21)をその表面に有する基体(20)と、前記振動体収納部に収納され、振動を発生する振動発生手段(12)を有する振動体(10)と、前記基体及び/又は前記振動体に設けられ、前記基体及び前記振動体を係合する係合手段(17)とを備え、前記振動発生手段によって発生される振動によって前記振動体が振動するマッサージ器(1)において、前記振動体(10)は、前記基体(20)に対して着脱可能であること、を特徴とするマッサージ器である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、疲れ、コリなどを治療するためのマッサージ器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、疲れ、コリ、痛みを治療するために以下の治療器がある。
(1)椅子式マッサージ器
使用者は、椅子の上に腰掛けて足、腰、背中、首などのマッサージを受ける。
(2)携帯用の振動式のマッサージ器
使用者は、マッサージ器の施療子を疲れ、コリがある身体の部位に腕の力で押しつけてマッサージを受ける。
(3)調整及び固定機能ベルト付きマッサージ機器(例えば、特許文献1参照。)
使用者は、椅子などの固定対象と、マッサージ機器とにかけられているベルトの間に身体を入れて、体重、腕、足腰の力でマッサージする力の強弱をコントロールする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−7406号公報 (第2,3頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、(1)の治療器は、使用者がリラックスして多様性のあるマッサージを受けることができるが、高価かつ大型であって、持ち運ぶことができないという問題があった。
また、(2)の治療器は、(1)の治療器に比べて構造が簡易であり安価であって、携帯性に優れているが、使用する場合に腕に負担がかかるという問題があった。更に、簡易な構造であるため、使用者は、振動の速さなど、調整できる幅が限られ、単調かつ振幅の小さな振動しか受けられないという問題があった。更にまた、背中などの広範囲を対象としたマッサージができないという問題があった。
また、(3)の治療器は、体重を利用してマッサージ機器を身体に押しつけるため、使用中の負担は少ないが、椅子などの固定対象に固定しなければならず、単体で使用することができないという問題があった。更に、ベルトの調整に負担がかかるという問題があった。更にまた、身体の様々な部位を続けてマッサージしたい場合には、その負担が多大となるという問題があった。また、両端がベルトにつながれたマッサージ機器に対して身体を押しつけるため、安定性に欠け、テレビなどを見ながらリラックスしてマッサージを長時間受けることができないという問題があった。更にまた、振動を発生する装置の構造は、開示されておらず、(2)と同様に使用者は、単調かつ振幅の小さな振動しか受けられないおそれがあった。
【0005】
本発明の課題は、簡易な構造を有し、使用者に使用中の負担がかからず、多様性があり、効果的なマッサージが可能なマッサージ器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。すなわち、請求項1の発明は、振動体収納部(21,21−2〜21−8)をその表面に有する基体(20,20−2〜20−8)と、前記振動体収納部に収納され、振動を発生する振動発生手段(12)を有する振動体(10,10−2〜10−8)と、前記基体及び/又は前記振動体に設けられ、前記基体及び前記振動体を係合する係合手段(17,23、17−2〜17−8,23−2〜23−8)とを備え、前記振動発生手段によって発生される振動によって前記振動体が振動するマッサージ器(1,1−2〜1−8)において、前記振動体は、前記基体に対して着脱可能であること、を特徴とするマッサージ器(1,1−2〜1−8)である。
【0007】
請求項の発明は、請求項に記載のマッサージ器において、前記振動体に設けられ、前記振動発生手段に電力を供給する電源を備え、前記振動体は、前記基体から取り外された場合であっても前記振動発生手段によって発生された振動を外部へ出力することが可能であること、を特徴とするマッサージ器(1,1−2〜1−8)である。
【0008】
請求項の発明は、請求項又は請求項に記載のマッサージ器において、前記基体に装着されている一の前記振動体を他の振動体に入れ換えた場合に、前記他の振動体は、向き、振幅、速さ又は強さのうち少なくとも一が前記一の振動体と異なる振動を行うこと、を特徴とするマッサージ器(1,1−2〜1−8)である。
【0009】
請求項の発明は、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のマッサージ器において、前記振動体は、取り外して向きを変えて前記振動体収納部へ収納可能であって、前記係合手段は、向きの変更前後において前記基体及び振動体を係合すること、を特徴とするマッサージ器(1,1−3〜1−8)である。
【0010】
請求項の発明は、請求項に記載のマッサージ器において、前記振動体は、向きの変更前後において、向き、振幅、速さ又は強さのうち少なくとも一が異なる振動を行うこと、を特徴とするマッサージ器(1,1−3〜1−8)である。
【0011】
請求項の発明は、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のマッサージ器において、前記係合手段は、複数の異なる相対位置で前記基体及び前記振動体を係合することが可能であること、を特徴とするマッサージ器(1−6)である。
【0012】
請求項の発明は、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のマッサージ器において、前記振動体は、複数の形状及び/又は材質の異なる施療子を有し、前記振動体収納部に向きを変えて収納することが可能であって、外部に向ける施療子を選択可能であること、を特徴とするマッサージ器(1−6,1−7)である。
【0013】
請求項の発明は、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のマッサージ器において、前記係合手段は、使用者によって前記振動体が回動可能なように前記基体及び振動体を係合し、前記振動体は、回動の前後において、向き、振幅、速さ又は強さのうち少なくとも一が異なる振動を行うこと、を特徴とするマッサージ器(1−7,1−8)である。
【0014】
請求項の発明は、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のマッサージ器において、前記基体は、複数の振動体収納部をその表面に有し、前記複数の振動体収納部に収納されている複数の前記振動体を備えること、を特徴とするマッサージ器(1,1−2)である。
【0015】
請求項10の発明は、請求項に記載のマッサージ器において、前記振動体収納部に収納されている振動体は、他の振動体収納部に収納されている振動体と、向き、振幅、速さ又は強さのうち少なくとも一が異なる振動を行うこと、を特徴とするマッサージ器(1,1−2)である。
【0016】
請求項11の発明は、請求項又は請求項10に記載のマッサージ器において、一の前記振動体収納部に収納されている振動体は、他の振動体収納部に収納されている振動体と、形状及び/又は材質の異なる施療子を有すること、を特徴とするマッサージ器である。
【0017】
請求項12の発明は、請求項から請求項11までのいずれか1項に記載のマッサージ器において、前記基体は、前記複数の振動体による振動を制御する制御手段(261)を有すること、を特徴とするマッサージ器(1,1−2)である。
【0018】
請求項13の発明は、請求項12に記載のマッサージ器において、前記振動発生手段は、バイブレーションモータであって、前記制御手段によって提供されるパルス波に応じて回転すること、を特徴とするマッサージ器(1,1−2)である。
【0019】
請求項14の発明は、請求項から請求項13までのいずれか1項に記載のマッサージ器において、前記基体は、前記複数の振動体が有する複数の電源の蓄電状況、及び/又は、前記複数の振動体の振動状況を表示する表示手段(24)を有すること、を特徴とするマッサージ器(1,1−2)である。
【発明の効果】
【0020】
以上詳しく説明したように、本発明によれば、以下の効果を得ることが可能となった。
(1)振動体を入れ換えた場合に、向き、振幅、速さ、強さなどの異なる振動を行うことによって、使用者が受けるマッサージの選択肢の幅を拡げ、利便性を向上するとともに、より効果的なマッサージを可能とする。
(2)振動体が向きを変えても再び収納できる形状を有し、係合手段が基体及び再び収納された振動体を係合することによって、振動体を様々な向きで基体に対して装着することを可能とし、利便性を向上する。
(3)向きの変更前後において、向き、振幅、速さ、強さなどの異なる振動を行うことによって、使用者が受けるマッサージの選択肢の幅を拡げ、利便性を向上するとともに、より効果的なマッサージを可能とする。
(4)複数の異なる相対位置で基体及び振動体を係合可能とすることによって、振動の始動位置などを変え、身体の窪みなどに対応可能とし、より効果的なマッサージを可能とする。
(5)複数の形状及び/又は材質の異なる施療子を有し、振動体の向きを変え、外に向ける施療子を選択可能とすることによって、使用者が受けるマッサージの選択肢の幅を拡げ、利便性を向上するとともに、より効果的なマッサージを可能とする。
(6)使用者が振動体を回動可能であって、回動前後において、向き、振幅、速さ、強さなどの異なる振動を行うことによって、使用者が受けるマッサージの選択肢の幅を拡げ、利便性を向上するとともに、より効果的なマッサージを可能とする。
(7)複数の振動体を備えることによって、広範囲でのマッサージを可能とする。また、各振動体を着脱可能とし、発生する振動を異ならせることによって、使用者が受けるマッサージの選択肢の幅を拡げ、利便性を向上するとともに、より効果的なマッサージを可能とする。
(8)複数の振動体があたる身体の部位などによって、向き、振幅、速さ、強さなどの異なる振動を行い、より効果的なマッサージを可能とする。
(9)同様に施療子があたる身体の部位によって、複数の振動体が有する各施療子の形状及び/又は材質を異ならせ、より効果的なマッサージを可能とする。
(10)複数の振動体を統括して制御することによって、利便性を向上するとともに、より効果的なマッサージを可能とする。
(11)バイブレーションモータが制御手段によって提供されるパルス波に応じて回転することによって、複数の振動体による相互の振動の打ち消し合いを防止するとともに、バイブレーションモータの回転速度の変化から、均一速度で回転する場合に比べてより強い振動を得る。
(12)蓄電状況、振動状況などを表示する表示手段を備えることによって利便性を向上する。
(13)基体及び/又は振動体を薄い板状とすることによって、様々な使用形態を可能とし、利便性を向上する。特に、背負い袋に収納して使用する場合には、利便性を向上するとともに効果的なマッサージを可能とする。
(14)基体を折り畳み可能とすることによって、携帯性などの利便性を向上する。
(15)引き出すことが可能な取手を備えることによって、振動体の高さを調節するなど、様々な態様での使用を可能とし、利便性を向上するとともに、より効果的なマッサージを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明によるマッサージ器の第1実施形態を示す表面図である。
【図2】ユニット10の側面図、表面図及び断面図である。
【図3】基体20の表面図である。
【図4】折り畳んだ状態の基体20の側面図及び表面図である。
【図5】統括制御部26による制御を説明するためのブロック図である。
【図6】ハンドル24を引き出した状態の基体20の表面図である。
【図7】基体20におけるユニット収納部21周辺の表面図である。
【図8】本発明によるマッサージ器の第1実施形態を示す断面図である。
【図9】本発明によるマッサージ器の第1実施形態を示す断面図である。
【図10】本発明によるマッサージ器の第1実施形態を示す断面図である。
【図11】本発明によるマッサージ器の第1実施形態を示す断面図である。
【図12】本発明によるマッサージ器の第1実施形態を示す断面図である。
【図13】本発明によるマッサージ器の第1実施形態を示す断面図である。
【図14】本発明によるマッサージ器の第2実施形態を示す表面図である。
【図15】ユニット10−2の断面図及び背面図である。
【図16】ユニット10−2の断面図である。
【図17】本発明によるマッサージ器の第2実施形態を示す断面図である。
【図18】本発明によるマッサージ器の変形形態を示す概略断面図である。
【図19】本発明によるマッサージ器の変形形態を示す概略断面図である。
【図20】本発明によるマッサージ器の変形形態を示す概略断面図である。
【図21】本発明によるマッサージ器の変形形態を説明する図である。
【図22】本発明によるマッサージ器の変形形態を説明する図である。
【図23】本発明によるマッサージ器の変形形態を説明する図である。
【図24】本発明によるマッサージ器の変形形態を示す側面図及び表面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面等を参照しながら、本発明の実施の形態について、更に詳しく説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明によるマッサージ器の第1実施形態を示す表面図である。なお、以下、基体20の長手方向及び短手方向をY軸方向(+Y軸方向及び−Y軸方向を含む。以下、同じ)及びX軸方向、厚さ方向をZ軸方向として説明する。表面とは、マッサージ器1の振動を身体に伝える側の面である。ユニット10についても同様である。
図1に示すように、マッサージ器1は、基体20と、バイブレーションユニット10(以下、「ユニット10」という。)とを備え、折り畳んだ状態(後述する図4参照)で厚さ(Z軸方向)12mm、縦(Y軸方向)150mm、横(X軸方向)210mmのサイズであって、薄い板状の直方体の形状を有している。使用者は、このマッサージ器1を椅子に置いてもたれて使用する、マッサージ器1上に横になって使用する、リュックサックなどの背負い袋に荷物とともに格納したまま使用するなど、様々な態様でマッサージ器1を使用する。使用者は、基体20に装着されているユニット10の振動が身体にあたることによって、マッサージを受ける。ユニット10は、基体20に対して着脱可能である。
【0023】
図2は、ユニット10を示す図であって、図2(a)は側面図、図2(b)は表面図、図2(c)は表面と平行な切断面[図2(a)のP−P’]における断面図である。
図2に示すように、ユニット10は、筐体11と、筐体11の内部に設けられているバイブレーションモータ12、絶縁層13、制御ユニット14及びニッケル水素電池15と、4つの側面にそれぞれ2つずつ設けられている8つの凹部17(17A,17B,17C,17D)と、背面に設けられている操作スイッチ及び状態表示部(図示しない)などとを備え、その表面に使用者が身体にあてる部位であり、盛り上がった形状を有する施療子11aが形成されている。また、ユニット10の表面には、ユニット収納部21への装着方向を示すマークが付されている。
筐体11は、表面と平行な切断面が正方形である薄い板状であって、表面が盛り上がった直方体の形状を有し、ユニット10の振動幅、振動方向などを考慮して、ユニット収納部21内でユニット10が振動してもユニット収納部21の内側側面に接触しないようにユニット収納部21の容積よりも小さいサイズとなっている。
【0024】
バイブレーションモータ12は、回転軸と垂直な一の平面方向への振動(「平面方向」とは、この平面と平行な方向である。以下、同じ。)を発生するモータである。本実施形態においてバイブレーションモータ12は、回転軸がユニット10の表面及び側面と略平行となるように設置され、ユニット10の表面及びこの側面と垂直な一の平面方向へ振動を発生する。
絶縁層13は、絶縁体からなる層であって、バイブレーションモータ12の側面周囲に設けられている。絶縁層13は、バイブレーションモータ12と制御ユニット14などとの予定外の導通を防止するとともに、落下などによる物理的破損からバイブレーションモータ12を保護する。
制御ユニット14は、ユニットを統括制御するCPU、CPUが実行するプログラムを記憶するメモリなどを備え、CPUがプログラムを実行することによって、凹部17を介して提供される充電用の電圧、電流をニッケル水素電池15へ供給する制御、凹部17を介して入力するデータ、パルス信号などのクロックに応じて、ニッケル水素電池15からバイブレーションモータ12に供給する電力(電圧、電流)の制御(電源オンオフ制御、振動速さ、振幅制御)などを行う制御装置である。従って、バイブレーションモータ12は、パルス信号などに応じた速度で回転することとなる。ニッケル水素電池15は、駆動源となる電力をバイブレーションモータ12に供給する充電可能な電池である。
【0025】
凹部17は、筐体11の各側面に対向するようにそれぞれ2つずつ形成された略直方体形状の窪みであって、長方形の開口部及び底面と、底面及び開口部間の4つの側面とから形成されている。筐体11の底面側の凹部17の側面は、ユニット10の着脱が容易なように、底面から開口部へ向かって口が広がるように傾斜している。凹部17は、基体20のボール231(後述する図8参照)と接触して係合し、ボール231の転がる範囲(移動範囲)をその側面で底面内に制限し、ガイドする案内溝である。凹部17は、バネ式ボール23からかかる押圧(略X軸方向)を底面に受けて、押圧方向と略直角の方向へのボール231の転がりを所定の範囲内に制限する。
【0026】
つまり、凹部17は、ユニット10のY軸方向及びZ軸方向(図1参照)における移動を所定の範囲内に制限する。凹部17の底面のY軸方向(又はX軸方向)の長さは、ユニット10及びユニット収納部21のX軸方向及びY軸方向の隙間の幅を考慮して設定される。また、底面のZ軸方向の長さは、ユニット10及びユニット収納部21のZ軸方向の隙間を考慮して設定されている。なお、底面のX軸方向又はY軸方向の長さ、Z軸方向の長さは、ユニット10毎に異なるように設定されている。また、対向する2つの凹部17は、ペアとなって支持軸(ユニット10側面に垂直な軸)を形成し、2本の支持軸でユニット10を支持する。凹部17は、2本の支持軸にかかるユニット10の重力が均等となるように各側面に配置されている。
【0027】
また、凹部17の底面は、導電性を有する材料で形成されている、制御ユニット14などに接続された端子171を窪み底面に有し、底面が基体20のボール231(後述する図8参照)と接触することによって基体20及び制御ユニット14間の導通を媒介する。ユニット10は、グランドとなるGND端子、パルス波などのクロック信号を入力するCLK端子、データ入出力を行うI/O端子及び充電用の電圧を供給するためのVp端子の4種類の端子171を2組、合計8つの端子171を有し、4種類の機能が対向する2つの側面に設けられている4つの凹部17の端子171にそれぞれ割り当てられ、4種類の端子171の相対的な位置がユニット10を表面と垂直な軸を中心に直角に所定の方向へ回転した場合であっても変わらないように配置されている。
【0028】
操作スイッチ及び状態表示部は、ユニット10を基体20から取り外した場合に使用される。操作スイッチは、制御ユニット14に接続され、バイブレーションの強弱及び電源オンオフを切り替えるスイッチなどのユーザインターフェースである。状態表示部は、バイブレーションの強弱表示、ニッケル水素電池15の蓄電状態、充電状態などを表示するディスプレイである。
【0029】
図3、図4、図5及び図6は、基体20を説明する図であって、図3は表面図、図4は折り畳んだ状態の側面図及び表面図、図5は、統括制御部26による制御を説明するためのブロック図、図6は折り畳む途中でハンドル24を引き出した状態の表面図を示している。以下の図において、図1と同様にX,Y,Z軸方向を割り当てて説明する。
図3に示すように、基体20は、薄い板状の直方体の形状を有する第1の基体20A及び第2の基体20Bと、第1及び第2の基体20A,20Bの長辺側の一の側面に接続されている細長い棒状の形状を有する回動軸部20Cとを備え、回動軸部20Cを中心に第1及び第2の基体20A,20Bを対向して折り畳むことが可能である(図4及び図6参照)。
【0030】
第1の基体20Aは、その表面に設けられている対向収納部22Dと、対向収納部22Dを囲むように一定の距離を離して設けられている3つのユニット収納部21A,21B,21Cとを備えている。第2の基体20Bは、基体20を折り畳んだ場合に第1の基体20Aの対向収納部22Dに対向する表面の位置に設けられているユニット収納部21Dと、3つのユニット収納部21A,21B,21Cに対向する表面の位置に設けられている3つの対向収納部22A,22B,22Cとを備えている。ユニット収納部21(21A,21B,21C,21D)は、折り畳んだ場合に重ならない位置に形成され、ユニット収納部21及び対向収納部22(22A,22B,22C,22D)は、基体20の表面から窪んだ形状を有し、基体20を折り畳んだ場合に対向するペアでユニット10を格納する(後述する図9参照)。第1及び第2の基体20A,20Bは、一のユニット収納部21につき、4つのバネ式ボール23を備えている。
【0031】
また、第1の基体20Aは、図4に示すように、背面に設けられているモニタ24と、側面に設けられている操作スイッチ25と、内蔵されている統括制御部26などとを備え、回転軸部20Cは、一方の側面に設けられている充電口27などを備えている。
モニタ24は、マッサージ器1の状態を使用者が見るためのディスプレイであって、ニッケル水素電池15への充電状態を表示する充電状態表示ランプ、ユニット10の振動状態を示す振動状態表示ランプ、ユニット10の装着状態を示すランプなどを備えている。操作スイッチ25は、振動の速さ、強さなどを調節するためのバイブレーション効果選択ボタン、電源スイッチなどを備え、使用者がマッサージ器1を操作するためのスイッチである。操作スイッチ25によって入力される使用者の指示信号は、統括制御部26に送られる。
【0032】
図5は、統括制御部26による制御を説明するためのブロック図である。
図5に示すように、統括制御部26は、モニタ24、操作スイッチ25、バネ式ボール23などに接続され、マッサージ器1を統括制御するCPU及びCPUが実行するプログラムを記憶するメモリなどであって、パルス制御部261と、充電制御部262と、パルス制御部261に接続されている記憶部263とを備えている。パルス制御部261は、記憶部263に記憶されているプログラムを実行し、使用者の指示に応じた制御信号、パルス信号などを装着されているユニット10の制御ユニット14へ、凹部17の端子171及びバネ式ボール23のボール231を介して送信し(後述する図8参照)、ユニット10の制御、モニタ24の表示の制御などを行う。例えば、パルス制御部261は、操作スイッチ25が振動の強弱を調節できるスイッチであって、「強」にセットされている場合には、間隔の短い(周波数の高い)パルス波、「弱」にセットされている場合には、間隔の長いパルス波を制御ユニット14へ送信し、このパルス波に応じてユニット10が振動することによって使用者の指示に応じた制御を行う。また、充電制御部262は、充電口27を介して外部から供給される電圧、電流を制御し、凹部17の端子171及びバネ式ボール23のボール231を介してニッケル水素電池15の充電用として各ユニット10に提供する。
【0033】
一方、第2の基体20Bは、図6に示すように、回動軸20Cの反対側の側面に設けられているハンドル28などを備えている。
ハンドル28は、基体20の携帯時に基体20を折り畳んで持ち運ぶためのグリップ(取手)である。また、ハンドル28は、スライド式であって、その内側両端にロック(仮固定)用の爪28aが3組形成され、三段階に引き出すことが可能である。使用者は、基体20の使用時にハンドル28を下にして基体20を置くことによって施療子11aの高さを調節することができる。
【0034】
図7は、ユニット収納部21周辺の表面図であり、図8は、本発明によるマッサージ器の第1実施形態を示す断面図であって、XZ平面方向の断面(図7のP−P’の位置における断面)を示している。
図7及び図8に示すように、ユニット収納部21は、ユニット10の断面よりも一回り大きい正方形の断面を有する直方体形状の窪みであって、ユニット10を収納する。バネ式ボール23は、ユニット収納部21の内側のX軸方向で対向する2つの側面からその一端が垂直に突き出るように(以下、突き出ている部分を「突端」という。)、各側面に2つずつ設けられている。4つのバネ式ボール23は、突端の位置が同一の高さ(Z軸方向の位置)となり、収納されているユニット10の対向する2つの側面に設けられた4つの凹部17に合わせた位置に設けられている。対向する二組のバネ式ボール23及び凹部17は、ユニット収納部21(ユニット10)の側面に略垂直な直線上に設けられている。ユニット収納部21に設けられている4つのバネ式ボール23は、ユニット10の凹部17と係合することによって、ユニット10を支持し、ユニット10及び基体20を係合する係合手段である。
【0035】
バネ式ボール23は、回転部材であるボール231と、ボール231がいずれの方向へも回転可能なように支持する支持部材(図示しない)と、その弾力によってボール231を凹部17の底面に対して(係合方向に)押圧する、所定の範囲で収縮可能なバネ232などとを備えている。ボール231は、その転がりが凹部17によって制限される案内片である。4つのバネ式ボール23のバネ232の弾力は、等しく、ユニット10が表面方向(「表面方向」とは、表面と平行な方向である。以下、同じ。)に振動する力よりも弱く設定されている。バネ232の収縮幅は、バネ232を最も縮ませた状態であっても、ユニット10を挟んで対向するバネ232が伸びきらず、必ずボール231を押圧しているように設定されている。バネ232は、ユニット10のX軸方向への移動をその収縮幅内に制限し、ガイドする。
【0036】
なお、図示しないが、基体20は、ユニット10の着脱を補助する退避手段である退避機構を備え、一の側面に設けられている2つのバネ式ボール23は、突端の反対側の端がこの退避機構につながっている。退避機構は、バネ式ボール23の突出する方向にユニット10が表面方向に振動する力よりも強い弾性力を有する、所定の範囲内で収縮可能なバネなどの弾性体であって、使用者が力を加えるなど、この弾性体を収縮させることによって、凹部17の側面の段差を越えられるように底面からボール231を離し、ユニット10の着脱を補助する。この退避機構は、バネ式ボール23が設けられている2つの対向する側面にそれぞれ設けられていてもよく、一方の側面だけに設けられていてもよい。
また、バネ式ボール23のボール231は、金属などの導電性を有する材料で形成され、統括制御部26に接続され、ユニット10の凹部17の底面と接触することによって、ユニット10と、統括制御部26などとの間の導通を媒介する。各バネ式ボール23のボール231は、対応する凹部17に合わせて、GND端子、CLK端子、I/O端子、Vp端子として機能する。
【0037】
図9は、本発明によるマッサージ器の第1実施形態を示す断面図であって、基体20を折り畳んだ場合のXZ平面方向の断面(図7のP−P’の位置における断面)を示している。
図9に示すように、対向収納部22は、弾性材221をその内部に有する薄い直方体形状の窪みであって、基体20を折り畳んだ場合にユニット収納部21の蓋となる。弾性材221は、弾性を有する部材であって、基体20を折り畳んだ場合にユニット10をユニット収納部21方向へ押圧することによって、ボール231の転がりを抑止し、収納部21内におけるユニット10の位置を固定するとともに、外部からの衝撃を吸収し、ユニット10を保護する。
【0038】
図10及び図11は、本発明によるマッサージ器の第1実施形態を示す断面図であって、ユニット収納部21の周辺のXY平面方向の断面を示している。図10は、バイブレーションモータ12の回転軸をY軸方向に向けて装着した場合、図11は、ユニット10を右回りに直角に回転し、装着した場合を示している。
使用者がユニット10の表面に付されている装着方向(2方向)を示すマークに従って、ユニット10を基体20に装着する(図2参照)ことによって凹部17及びバネ式ボール23の対応する端子が接触し、導通する。この導通によって、基体20からユニット10への電力供給、通信が可能となる。また、図10に示す状態において、バイブレーションモータ12は、XZ平面方向の振動を発生し、案内片及び案内溝であるバネ式ボール23及び凹部17は、ユニット10の振動をこの一の平面方向へガイドする。
一方、図11に示す状態において、バイブレーションモータ12は、YZ平面方向の振動を発生し、バネ式ボール23及び凹部17は、同様にユニット10の振動をガイドする。
【0039】
図12及び図13は、本発明によるマッサージ器の第1実施形態を示す断面図であって、XZ平面方向の断面(図7のP−P’の位置における断面)を示している。なお、図13において、説明の便宜上、符号に「’」を付ける。また、図12及び図13において、基体20に装着されているユニット10を他のユニット10’へ交換した交換前後の状態を示し、図12,12(a)及び(b)で上下に振動した状態を示している。更に、他のユニット10’とは、他のユニット収納部21に格納されていたものでもよいし、スペアとして保管してあったものでもよい。
図13のユニット10’は、図12に示すユニット10に比べて、Z軸方向に長い形状となっている。また、凹部17’の窪みは、凹部17に比べて同様にZ軸方向に長い窪みとなっている。従って、ボール231がZ軸方向に転がる範囲は、凹部17’の方が凹部17よりも大きく、ユニット10’は、ユニット10に比べて、Z軸方向に振幅の大きい振動を行う。
【0040】
このように、本実施形態によれば、マッサージ器1は、ユニット10を支持するとともにその振動をガイドする凹部17及びバネ式ボール23を備えるため、簡易な構成によって、振動の振幅を増加させるとともに、安定した振動を実現し、携帯性、コストパフォーマンスを向上し、効果的なマッサージを行うことが可能となった。
また、マッサージ器1は、表面と垂直な一の平面方向への振動(方向性を有する振動)を発生するバイブレーションモータ1と、X軸方向でユニット10を押圧するバネ232とを備え、ユニット10は、XZ平面方向(又はYZ平面方向)への振動を行い、凹部17及びバネ式ボール23で振動を増幅するとともに、ガイドするため、基体20及びユニット10の衝突を防止し、安定した様々な方向への振動を実現するとともに、より効果的なマッサージを行うことが可能となった。
【0041】
更に、凹部17の端子171及びバネ式ボール23のボール231は、接触し、導通してガイドを行うため、ユニット10の振動中であっても、基体20及びユニット10間を導通し、電力の供給、通信などを行うことが可能となった。
更にまた、バネ式ボール23のバネ232は、ボール231を凹部17の端子171に押圧するため、安定した確実なガイドが可能となるとともに、確実に導通させることが可能となった。
また、バネ232は、X軸方向に一定の弾力を加えながら所定の範囲で収縮し、ユニット10は、この所定の範囲内で移動することが可能であるため、X軸方向へのユニット10の振動の振幅を増加し、マッサージ器1は、より効果的なマッサージを行うことが可能となった。更に、使用していない場合には、バネ232がユニット10の移動を抑止するため、マッサージ器1を持ち運んだ場合の故障などを防止することが可能となった。
【0042】
更にまた、マッサージ器1は、ユニット10が着脱可能であるため、カートリッジ式での利用を可能とし、汎用性を向上するとともに、故障した場合にユニット10のみを交換するなど、利便性を向上することが可能となった。特に、ユニット10毎に振動の振幅が異なるため、使用者は、マッサージ器1が備える複数のユニット10を入れ換えることによって、身体の部位に適したマッサージを受けることが可能であり、利便性を向上し、より効果的なマッサージを行うことが可能となった。同様に、スペアのユニット10などの他のユニット10に交換した場合にも同様の効果を得ることが可能となった。
また、ユニット10は、基体20から取り外した場合であっても単体で使用可能であるため、利便性を向上することが可能となった。
【0043】
更に、ユニット10は、Z軸方向を軸として直角に回転しても再び基体20に装着し、基体20と係合でき、端子171(Vp)への供給電圧、端子171(CLK)へのパルス信号などを変えることによって、その回転前後において、振動の向きだけでなく、速さ、強さなどを変えることができ、使用者が受けるマッサージの選択肢の幅を拡げ、利便性を向上するとともに、より効果的なマッサージを行うことが可能となった。
更にまた、マッサージ器1は、4つのユニット10をその表面に備えるため、広範囲のマッサージを行うことが可能となった。また、各ユニット10に供給する電圧、パルス信号などを変えることによって、各ユニット10の振動の方向のみならず、速さ、強さなどを変えることができ、使用者が受けるマッサージの選択肢の幅を拡げ、利便性を向上するとともに、より効果的なマッサージを行うことが可能となった。
【0044】
また、マッサージ器1は、統括制御部26を備えるため、使用者は、操作スイッチ25を操作することによって、各ユニット10の振動の向き、速さ、強さなどを制御することができ、使用者の利便性を向上するとともに、より効果的なマッサージを行うことが可能となった。
更に、マッサージ器1は、蓄電状況、振動状況などを表示するモニタ24を備えるため、利便性を向上することが可能となった。
更にまた、マッサージ器1は、薄い板状の基体20及びユニット10を備えるため、背当て地にユニット10が接するように背負い袋に収納する、椅子の背当てと身体の間に挟む、マッサージ器1の上に横たわるなど、様々な態様で使用でき、利便性を向上することが可能となった。特に、背負い袋に収納して使用する場合には、重量が背中に向けてかかるように荷物を収納することによって、この重量で施療子11aを身体に押しつけ、身体に負担のかからないマッサージ、移動中に背負い袋を背負いながらの効果的なマッサージが可能となった。
【0045】
また、マッサージ器1は、ユニット10を収納したまま折り畳むことができる基体20を備えているため、携帯性などの利便性を向上することが可能となった。
更に、引き出すことによってユニット10(施療子11a)の位置を調節できるハンドル24を備えることによって、様々な態様での使用ができ、より効果的なマッサージが可能となった。
更にまた、基体20は、退避機構を備えるため、ユニット10の着脱を行うことが容易となった。
また、マッサージ器1は、折り畳んだ場合に、対向収納部22の弾性材221によってユニット10の一を固定し、保護するため、ユニット10の故障などを防止することが可能となった。
更に、バイブレーションモータ12は、パルス制御部261から提供されるパルス波に応じて振動するため、複数のバイブレーションモータ12が単調に振動する場合に生じる複数のユニット10による相互の振動の打ち消し合いを防止するとともに、バイブレーションモータ12の回転速度の変化から、均一速度で回転する場合に比べてより強い振動を得ることが可能となった。
【0046】
(第2実施形態)
図14は、本発明によるマッサージ器の第2実施形態を示す表面図である。
なお、前述した実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図14に示すように、マッサージ器1−2は、第1実施形態のマッサージ器1と略同様の構成を備え、同様のサイズを有している。マッサージ器1−2は、基体20−2と、バイブレーションユニット10−2とを備え、ユニット10−2は、基体20−2に対して着脱可能である。
図15は、ユニット10−2の表面と平行な切断面(XY平面)における断面図及び背面図、図16は、ユニット10−2のXZ平面方向の断面図(図15のP−P’の位置における断面)である。図15及び図16に示すように、ユニット10−2は、筐体11−2と、筐体11−2の内部に設けられているバイブレーションモータ12、絶縁層13、制御ユニット14及びニッケル水素電池15と、背面に設けられている充電端子16(16A,16B)と、側面に設けられている4つのバネ式ボール23−2と、表面の縁に設けられている操作スイッチ及び状態表示部(図示しない。)などとを備え、表面に施療子11a−2が形成されている。
【0047】
バイブレーションモータ12は、回転軸が表面及び筐体11−2の長手(バネ式ボール23−2による支持軸と垂直方向)と略平行となるように設置されている。
制御ユニット14は、充電端子16を介して入力した電力をニッケル水素電池15に充電する制御などを行う。
充電端子16は、制御ユニット14などに接続されている、1つの陰極端子16Aと、2つの陽極端子16Bとを備えている。陰極端子16Aは、背面の中央に、陽極端子16Bは、その上下に等間隔で配置、つまり、陰極端子16A及び陽極端子16Bは、それぞれ筐体11−2の背面の中心に対して点対称となるように配置されている。
【0048】
バネ式ボール23−2は、第1実施形態におけるバネ式ボール23と同様の構成を備え、バイブレーションモータ12の回転軸と平行な対向するユニット10−2の2つの側面から突端が垂直に突き出るように、各側面に2つずつ設けられている。
また、バネ式ボール23−2のボール231−2は、導電性を有する材料で形成され、制御ユニット14に接続されている。一の長手側面にから突出している2つのバネ式ボール23−2はCLK端子、I/O端子として機能する。4つのバネ式ボール23−2は、2種類の端子の相対的な位置がユニット10を表面と垂直な軸を中心に180度回転した場合であっても変わらないように配置されている。
【0049】
図14に示すように、基体20−2は、第1実施形態と同様の形状の第1の基体20A−2、第2の基体20B−2及び回転軸部20C−2を備え、回動軸部20Cを中心に折り畳むことが可能である。
基体20−2は、第1実施形態と同様の位置に設けられている4つのユニット収納部21−2及び4つの対向収納部22−2を備えている。
図17は、本発明によるマッサージ器の第2実施形態を示す断面図であって、XZ平面方向の断面(図15のP−P’の位置における断面)を示している。
ユニット収納部21−2は、窪みの内側の対向する2つの側面のユニット10−2のバネ式ボール23−2に対応する位置に、それぞれ2つの凹部17−2が形成されている。ユニット収納部21−2は、4つの凹部17−2がユニット10−2に設けられている4つのバネ式ボール23−2に係合することによってユニット10−2を支持する。
【0050】
凹部17−2は、Z軸方向に伸びる溝形状を有し、その両端が側面で閉じられている。凹部17−2は、バネ式ボール23−2からかかる押圧(略X軸方向)を溝に受けて、Y軸方向へのボールの転がりを防止し、Z軸方向へのボールの転がりをガイドするとともに所定の範囲内に制限する。つまり、凹部17−2は、ユニット10−2のY軸方向における位置を固定し、振動によって変化するZ軸方向における位置を所定の範囲内に制限する。本実施形態では、ボール231−2の転がりを4mm以内に制限するため、凹部の溝の長さを略4mmとした。
また、ユニット収納部21−2は、底面に電源供給用端子を備えている(図示しない)。基体20−2が折り畳まれると、対向収納部22−2によってユニット10−2がユニット収納部21−2方向へ押圧され、ユニット10−2の背面にある充電端子16と、電源供給用端子とが接触し、導通する。使用者は、基体20−2を折り畳んだ状態でニッケル水素電池15の充電を行う。
また、凹部17−2は、その底面に統括制御部26に接続されている端子171−2を備えている。4つの凹部17−2の端子には、ユニット10−2の4つのボール231−2に合わせて2種類の機能が割り当てられている。
【0051】
このように、本実施形態によれば、第1実施形態と略同様の効果に加え、使用者は、ユニット10−2の装着方向を気にせずに装着することができるため、使用者の利便性を向上することが可能となった。
【0052】
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。例えば、各実施形態において、バイブレーションモータ12の回転軸の向きは、限定されず、例えば、第2実施形態において、回転軸がX軸方向を向いていてもよい。この場合には、X軸方向への振動が発生せず、ユニット10−2は、Z軸方向へのみ振動することとなる。
また、バイブレーションモータ12がXY平面方向のみへ振動し、Z軸方向への振動を発生しない場合であっても、ユニット10,10−2は、XY平面方向へ振動することができ、施療子11aを基体20,20−2から隆起させることによって、マッサージ器1,1−2は、マッサージを行うことが可能となる。
【0053】
同様に、各実施形態において、バネ232,232−2の弾力の方向は、X軸方向に限定されない。例えば、各実施形態において、バネ232,232−2の弾力の方向をZ軸方向に傾けることによって、振動の力がXY平面方向のみである場合にも、マッサージ器1,1−2は、ユニット10,10−2をZ軸方向へ振動させることが可能である。
つまり、ユニット10,10−2は、バイブレーションモータ12による振動の力と、バネ232,232−2の弾力との合力方向へ振動するため、回転軸の向き及び/又はバネ232,232−2の向きを変えることによって、ユニット10−2の振動方向を様々に変えることが可能である。
また、各実施形態において、ユニット10,10−2毎に回転軸の向きを変えてもよく、バネ232,232−2の向きを変えてもよい。使用者は、ユニット10,10−2を変えることによって振動の方向を変えることができ、利便性を向上することが可能である。
【0054】
第1実施形態において、ユニット10の凹部17のZ軸方向の長さ、つまり、ボール231の転がる範囲をユニット10毎に異なるように設定しているが(図12及び図13参照)、一のユニット10の対向する2組の2つの側面に設けられている4つの凹部17毎に異なるように設定してもよい。ユニット10の装着方向を変えるだけで振動幅を変えることができ、利便性を向上することが可能である。また、必要であれば、1つの側面に設けられている2つの凹部17毎、更に、凹部17毎に凹部17のZ軸方向の長さを変えて設定してもよい。ユニット10の装着方向によって振動幅及び振動方向を変えることが可能となる。更に、凹部17のZ軸方向の長さだけでなく、X軸方向、Y軸方向の長さ、つまり、その形状を凹部17毎に異なるように設定してもよい。第2実施形態においても同様である。従って、各実施形態において、凹部17,17−2の窪みの形状は、限定されず、例えば円柱状でもよく、半球状であってもよい。ボール231,231−2などの案内片の移動を所定の範囲に制限できる形状であればよい。
【0055】
各実施形態において、バネ式ボール23,23−2、凹部17,17−2の設置位置及び個数、ユニット10,10−2及びユニット収納部21,21−2の形状は、限定されず、バネ式ボール23,23−2及び凹部17,17−2が、バネ式ボール23,23−2のバネ232−2によって押圧される方向で係合し、基体20,20−2がユニット10,10−2を所定の範囲内で振動可能なように支持できればよい。
【0056】
図18、図19及び図20は、本発明によるマッサージ器の変形形態を示す概略断面図であって、図20(b)及び図20(c)は、XZ平面方向の断面図[図20(a)におけるP−P’]であり、その他の図は、ユニット収納部周辺におけるXY平面方向の断面を示している。
図18(a)に示すように、マッサージ器1−3は、一方の短手に2箇所のバネ式ボール23−3、他方の短手に2箇所の凹部17−3が設けられている、表面と平行な切断面が長方形の直方体形状のユニット10−3と、隣り合う2つの内側側面にそれぞれ2箇所のバネ式ボール23−3、他の2つの側面にそれぞれ2箇所の凹部17−3が設けられ、表面と平行な切断面が正方形の直方体形状の窪みであるユニット収納部21−3を有する基体20−3とを備えていてもよい。この場合には、ユニット10−3のバネ式ボール23−3及び凹部17−3に4種類の端子の機能を割り当てることができる。使用者は、装着方向を容易に認識することが可能であり、着脱も比較的容易である。
【0057】
また、図18(b)に示すように、第1実施形態とは、逆に、マッサージ器1−3は、4つのバネ式ボール23−3を有するユニット10−3と、8つの凹部17−3が設けられている収納部21−3を有する基体20−3とを備えていてもよい。表面と垂直な軸を中心にユニット10−3を180度回転しても相対的な位置が変わらないように2種類の端子の機能を4つのバネ式ボール23−3に割り当てた場合には、使用者は、ユニット10−3の装着方向を気にせずに使用することが可能である。また、ユニット収納部21−3の一の側面に設けられている1組(2つ)の凹部17−3の端子毎に供給する電力、信号を変えることによって、装着方向によって、ユニット10−3が向き、振幅、速さ、強さなどの異なる振動を行うことが可能となる。1組の凹部17−3毎にその窪みの形状を変えても同様である。一方、4種類の端子を4つのバネ式ボール23−3に割り当てた場合には、第1実施形態と同様に使用者に装着方向を使用者に通知することが必要となる。
【0058】
更に、一の側面に設けられるバネ式ボール23−3及び/又は凹部17−3は、2つに限定されず、1つでも、3つ以上であってもよい。例えば、図18(c)に示すように、マッサージ器1−3は、一つの側面に3以上のバネ式ボール23−3又は凹部17−3が設けられているユニット10−3及びユニット収納部21−3を備えていてもよい。このとき、割り当てる端子の機能の種類が3以下の場合には、使用者に装着方向を認識させる必要がない。
つまり、ユニット10,10−2,10−3が表面に垂直な軸を中心に所定の角度で回転しても再装着できる場合に、一つの側面(ユニット10,10−2,10−3又はユニット収納部21,21−2,21−3の側面)に設けられるバネ式ボール23,23−2,23−3及び/又は凹部17,17−2,17−3の数が割り当てる端子の機能の種類の数よりも多いときには、装着方向を使用者にマークなどによって通知することが必要である。
【0059】
また、図18(d)に示すように、マッサージ器1−3は、4つの側面に1箇所ずつ凹部17−3が設けられている直方体形状のユニット10−3と、4つの側面に1箇所ずつバネ式ボール23−3が設けられているユニット収納部21−3とを備えていてもよい。また、バネ式ボール23−3及び凹部17−3は、逆の位置で設けられていてもよい。更に、ユニット10−3及びユニット収納部21−3は、それぞれにバネ式ボール23−3及び凹部17−3が設けられていてもよい。対向する2つのバネ式ボール23−3又は凹部17−3を1組として、2つの組におけるバネの弾性力、凹部17−3の形状などを変えることによって、ユニット10−3の装着方向によって、ユニット10−3の振動方向、振幅、振動の速さなどを変えることが可能となる。
【0060】
更に、図19に示すように、マッサージ器1−4は、ユニット収納部21−4から取り外し、表面に垂直な軸を中心に回転した場合にユニット収納部21−4へ再び収納できる、半球状[図19(a)]、八角柱状[図19(b)]などの形状を有するユニット10−4を備えていてもよい。また、図19(b)に示すように、ユニット収納部21−4の形状は、ユニット10−4と同形状でなくてもよく、バネ式ボール23−3及び凹部17−3との関係から、ユニット10−3を所定の範囲内で振動可能なように収納できればその形状は、限定されない。また、バネ式ボール23−3及び凹部17−3の数及び設けられる位置は、ユニット10−3が所定の範囲内で振動可能なようにユニット10−3及び基体20−3を係合できれば、限定されない。
【0061】
従って、マッサージ器1−5は、切れ込み形状[図20(a)]又は窪みが表面から反対面まで貫通した穴形状[図20(b)]のユニット収納部21−5を備えていてもよい。ユニット10−5の着脱が比較的容易となる。
なお、ユニット収納部21−5が穴形状である場合には、ユニット10−5は、XY平面と平行であって、互いに対向する2つの表面にそれぞれ施療子11a−5を備え、マッサージ器は、両方の面において振動を使用者に伝えてもよい。また、図20(c)に示すように、振動の始動位置(基体20−5及びユニット10−5の相対位置)を基体20−5の厚さ中心からずれるように設定し、各面において、基体20−5表面からユニット10−5が突出する距離に差異を設けてもよい。突出する距離が大きい面を身体の窪んだ部位にあてる、反対の面をゆるやかなマッサージが必要な部位にあてるなど、異なる振動を使用者に提供し、マッサージ効果を向上することが可能である。
【0062】
図21は、本発明によるマッサージ器の変形形態を説明する図である。図21(a)は、ユニット20−6を示す概略斜視図、図21(b)は、YZ平面と平行なユニット10−6の側面[図21(a)におけるE面又はF面]を示す側面図、図21(c)及び(e)は、XY平面方向のユニット収納部21−6の周辺の断面、図21(d)及び(f)は、XZ平面方向の断面[図21(c)におけるP−P’]を示す概略断面図である。なお、図21(a)において、陰となる面の符号は、括弧で示している。
図21に示すように、マッサージ器1−6は、ユニット10−6及び基体20−6を備えている。図21(a)及び(b)に示すように、ユニット10−6は、A面〜E面の6面から構成され、対向する一対の側面(E面及びF面)が正方形である直方体形状を有し、E面及びF面に、この面よりも一回り小さな正方形の4つの頂点の位置にそれぞれ4つの凹部17−6を備えている。各凹部17−6を結ぶ正方形の辺には、凹部よりも浅い溝が形成されている。
【0063】
XZ平面に垂直なA面〜D面には、形状及び材質の異なる施療子がそれぞれ設けられている(図示しない。)。また、凹部17−6の側面は、ユニット10−6の着脱を容易とするため底面から開口部へ向けて広がるように傾斜している。一方、基体20−6には、ユニット10−6よりも一回り大きな直方体形状の窪みであるユニット収納部21−6が設けられ、YZ平面と平行なユニット収納部21−6の2つの側面に、ユニット10−6の4つの凹部17−6が形成する正方形の一辺と同様の間隔、Z軸方向に同位置で2つのバネ式ボール23−6が設けられている。
図21(c)及び(d)に示すように、ユニット10−6は、そのA面に近い4つの凹部17−6が基体20−6のバネ式ボール23−6と係合することによって、A面を外部へ向けてユニット収納部21−6へ収納することが可能である。また、ユニット10−6は、図21(e)に示すように、ユニット10−6から取り外してX軸方向を軸に向きを変え、B面(C面又はD面)を外部へ向けてユニット収納部21−6へ収納することができる。
【0064】
このように、マッサージ器1−6によれば、バイブレーションモータ12の回転軸の方向、凹部17−6の形状などを適宜設定することによって、ユニット10−6は、向きの変更前後において、向き、振幅の異なる振動を行うことが可能となる。また、身体に当たる各面(A面〜D面)の施療子の形状及び材質が異なっているため、使用者は、いずれかの施療子を選択することができ、利便性を向上し、効果的なマッサージを行うことが可能となる。
一方、使用者は、ユニット10−6を図21(d)の状態からZ軸方向に移動して、図21(f)の示すように、A面と対向するC面に近い4つの凹部17−6が基体20−6のバネ式ボール23−6と係合し、ユニット10−6の振動の始動位置を変えることができる。つまり、凹部17−6及びバネ式ボール23−6は、異なる相対位置で基体20−6及びユニット10−6を係合することが可能である。
【0065】
このように、凹部17−6の形状などを適宜設定することによって、相対位置の変更前後において、ユニット10−6は、向き、振幅の異なる振動を行うことが可能となる。また、使用者が身体の窪みなどを考慮して始動位置を変えることが可能となる。
【0066】
図22は、本発明によるマッサージ器の変形形態を説明する図である。図22(a)は、YZ平面と平行なユニット10−7の側面を示す側面図、図22(b)は、XY平面方向のユニット収納部21−7周辺の断面、図22(c)は、XZ平面方向の断面[図22(b)におけるP−P’]を示す概略断面図である。
図22に示すようにマッサージ器1−7は、ユニット10−7及び基体20−7を備えている。図22(a)に示すように、ユニット10−7は、YZ平面方向と平行な側面及び断面が円である円柱形状を有している。ユニット10−7は、各側面に、側面よりも一回り小さな同心円の円周と、この円の中心で直交するY軸方向及びZ軸方向の2直線との4つの交点となる位置に凹部17−7を備えている(凹部17−7は、計8つ設けられている。)。凹部17−7を結ぶ円上には、凹部17−7よりも浅い窪みである溝が形成されている。また、円柱の側面(曲面)における凹部17−7と近い4つの場所には、形状及び材質の異なる4つの施療子がそれぞれ設けられている。一方、基体20−7には、かまぼこ型を逆さにした形状であって、ユニット10−7よりも一回り大きな窪みであるユニット収納部21−7が設けられ、YZ平面と平行なユニット収納部21−7の2つの側面に、ユニット10−7の4つの凹部17−7が形成する円の直径と同様の間隔、Z軸方向に同位置で2つのバネ式ボール23−7がそれぞれ設けられている。
【0067】
図22(b)及び(c)に示すように、ユニット10−7は、各側面の同心円の直径となる2つ(計4つ)の凹部17−7が基体20−7のバネ式ボール23−7と係合し、係合している凹部17−7と離れた位置に設けられている一の施療子を外部へ向けてユニット収納部21−7へ収納され、振動を行う。また、使用者は、ユニット10−7を、溝及びバネ式ボール23−7が係合した状態でX軸方向を軸として回動させ、他の4つの凹部17−7をバネ式ボール23−7に係合することが可能である。つまり、ユニット10−7を回動することによって、外部に向く施療子を変えることができる。
このように、マッサージ器1−7によれば、マッサージ器1−6と同様の効果に加え、ユニット10−7を基体20−7に装着したままの状態で回動することができ、使用者の利便性を向上することが可能である。
【0068】
なお、凹部17−7の数は、各側面に4つに限られない、その設定した数に応じて、振動及び使用する施療子を変えることが可能となる。
また、ユニット10−7の側面に設けられている円状の溝全体を凹部17−7としてもよい。この場合には、円周上の一点から溝に傾斜をつけてスロープ状とし、始点及び終点間に大きな段差を設けてもよい。バネ式ボール23−7が凹部17−7の深さに応じて、ユニット10−7のX軸方向の振動の幅が変わり、マッサージ効果の向上とともに、操作性の向上を図ることが可能となる。
更に、ユニット10−7は、X軸方向を軸として回転し、再びユニット収納部21−7へ収納可能であるが、ユニット10−7を正六面体や球の形状とし、適宜凹部17−7(又はバネ式ボール23−7)を設け、Y軸方向を軸として回転して再びユニット収納部へ収納可能であってもよい。また、ユニットが球状などの形状を有していれば、任意な方向に向きを変えてユニット収納部へ収納可能であってもよい。更にまた、ユニット10−7は、基体20−7に対して着脱可能であってもなくてもよい。
【0069】
図23は、本発明によるマッサージ器の変形形態を説明する図である。図23(a)は、XY平面方向のユニット収納部21−7周辺の断面、図23(b)は、XZ平面方向の断面[図23(a)におけるP−P’]を示す概略断面図である。
図23に示すように、マッサージ器1−8は、ユニット10−8及び基体20−8を備えている。ユニット10−8は、XY平面方向の断面が略円状であって、周囲にそって1箇所窪みを有する薄い円柱と、表面に施療子11a−8が設けられ、この円柱の断面の円よりも一回り大きな正方形の断面を有する薄い板状の直方体とを結合した形状を有している。
【0070】
ユニット10−8は、図23(a)に示すように、窪みのXY平面方向の断面において、断面の円の中心で直交するX軸方向及びY軸方向の2直線と、断面の円の円周との4つの交点となる側面の位置に4つの凹部17−8が設けられている。対向する2つの凹部17−8は、他の対向する2つの凹部17−8と、深さなどの形状が異なるように設けられている。また、各凹部17−8間のユニット10−8の側面には、凹部17−8の深さよりも浅い溝が設けられ、窪みを形成している。一方、基体20−8には、ユニット10−8の円柱部分よりも一回り大きな直方体形状の窪みであるユニット収納部21−8が設けられている。ユニット10−8の直方体部分のXY軸方向断面は、ユニット収納部21−8の同方向の断面よりも大きくなっている。また、基体20−8には、Z軸方向に同位置でユニット収納部21−8の各側面の中央にそれぞれバネ式ボール23−6が設けられている。
【0071】
図23に示すように、ユニット10−8は、4つの凹部17−8が基体20−8の4つのバネ式ボール23−8と係合することによって、ユニット収納部21−8に収納され、振動を行う。また、使用者は、ユニット10−8を、溝及びバネ式ボール23−8が係合した状態でZ軸方向を軸として回動させ、凹部17−8及びバネ式ボール23−8の組合せをずらすことが可能である。
このように、マッサージ器1−8によれば、ユニット10−8は、バネ式ボール23−8が深い凹部17−8に係合している方向で振幅が大きくなるため、使用者は、ユニット10−8を基体20−8に装着したままの状態で回動することによって振幅を変えることができ、使用者の利便性及びマッサージ効果の向上を図ることが可能である。また、施療子11a−8が収納部21−6よりも一回り大きい正方形状の表面に設けられているため、身体の広い部位に対して振動をあてることが可能である。
【0072】
なお、凹部17−8の数は、4つに限られず、例えば、ユニット10−8の窪み断面の中心で直交する2つの直線と円周との交点の位置であれば、つまり、バネ式ボール23−8に係合する位置に設けられていれば、8つでもよい。また、凹部17−8を対向する位置に2つだけ設けてもよく、バネ式ボール23−8及び凹部17−8でユニット10−8を所定の範囲内で振動可能なように支持できればバネ式ボール23−8及び凹部17−8の数及び設置される位置は、限定されない。更にまた、ユニット10−8は、基体20−8に対して着脱可能であってもなくてもよい。
【0073】
各実施形態において、マッサージ器1,1−2は、図24に示すように、第1の基体20A,20A−2の背面にソーラーセル29を備えていてもよい。太陽光充電によって経済性を向上することが可能となる。
【0074】
各実施形態において、マッサージ器1,1−2は、いずれの方向へも回転可能なボール231,231−2を回転部材として備えているが、直線方向へのみ回転可能な円盤を備えていてもよい。ユニット10,10−2の不要な方向への振動を抑止することが可能となる。
また、回転部材の代わりに、案内溝である凹部17,17−2の底面に対して摩擦係数の低い材料で形成され、この底面に接触して滑ることによって、方向等がガイドされ、その移動範囲が制限される滑り部材を備えていてもよい。
【0075】
第1実施形態において、ユニット10毎にその振幅の設定(凹部17のZ軸方向の幅)を変えているが、バイブレーションモータ12、制御ユニット14の設定やニッケル水素電池15、施療子11aの材質や形状、統括制御ユニット26の設定、各端子171への電力の供給量などを変えることによって振動の向き、速さ、強さなどをユニット10毎に変えてもよい。第2実施形態においても同様である。
【0076】
同様に、第1実施形態において、マッサージ器1は、ユニット10の装着方向によって振動の方向を変えることができるが、制御ユニット14及び統括制御ユニット26の設定、施療子11aの材質や形状などを変えることによって振動の速さ、強さなどを装着方向毎に変えてもよい。第2実施形態においても同様である。
【0077】
各実施形態において、全てのバネ式ボール23,23−2がバネ232,232−2を含んでいるが、一のバネ式ボール23,23−2に含まれるバネ232,232−2が他のバネ式ボール23,23−2に作用する場合には、他のバネ式ボール23,23−2は、バネ232,232−2を含んでいる必要はない。例えば、一の側面に設けられている2つのバネ式ボール23,23−2にバネ232,232−2が含まれていれば、対向する側面に設けられている2つのバネ式ボール23,23−2に含まれていなくてもよい。
【0078】
各実施形態において、マッサージ器1,1−2(基体20,20−2)は、2つに折り畳むことができるが、3つ以上に折り畳むことができてもよく、丸めて折り畳むことができてもよい。
【0079】
第1実施形態において、マッサージ器1は、第2実施形態と同様にユニット10及びユニット収納部21に充電端子16及び電力供給端子を備えていてもよい。
【符号の説明】
【0080】
1 マッサージ器
10 マッサージユニット
11 筐体
12 バイブレーションモータ
13 絶縁層
14 制御ユニット
15 ニッケル水素電池
16 充電端子
17 凹部
20 基体
21 ユニット収納部
22 対向収納部
23 バネ式ボール
24 モニタ
25 操作スイッチ
26 統括制御部
27 充電口
28 ハンドル
171 端子
231 ボール
232 バネ
261 パルス制御部
262 充電制御部
263 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動体収納部をその表面に有する基体と、
前記振動体収納部に収納され、振動を発生する振動発生手段を有する振動体と、
前記基体及び/又は前記振動体に設けられ、前記基体及び前記振動体を係合する係合手段とを備えるマッサージ器において、
前記振動体は、前記基体に対して着脱可能であること、
を特徴とするマッサージ器。
【請求項2】
請求項に記載のマッサージ器において、
前記振動体に設けられ、前記振動発生手段に電力を供給する電源を備え、
前記振動体は、前記基体から取り外された場合であっても前記振動発生手段によって発生された振動を外部へ出力することが可能であること、
を特徴とするマッサージ器。
【請求項3】
請求項又は請求項に記載のマッサージ器において、
前記基体に装着されている一の前記振動体を他の振動体に入れ換えた場合に、前記他の振動体は、向き、振幅、速さ又は強さのうち少なくとも一が前記一の振動体と異なる振動を行うこと、
を特徴とするマッサージ器。
【請求項4】
請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のマッサージ器において、
前記振動体は、取り外して向きを変えて前記振動体収納部へ収納可能であって、
前記係合手段は、向きの変更前後において前記基体及び振動体を係合すること、
を特徴とするマッサージ器。
【請求項5】
請求項に記載のマッサージ器において、
前記振動体は、向きの変更前後において、向き、振幅、速さ又は強さのうち少なくとも一が異なる振動を行うこと、
を特徴とするマッサージ器。
【請求項6】
請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のマッサージ器において、
前記係合手段は、複数の異なる相対位置で前記基体及び前記振動体を係合することが可能であること、
を特徴とするマッサージ器。
【請求項7】
請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のマッサージ器において、
前記振動体は、複数の形状及び/又は材質の異なる施療子を有し、前記振動体収納部に向きを変えて収納することが可能であって、
外部に向ける施療子を選択可能であること、
を特徴とするマッサージ器。
【請求項8】
請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のマッサージ器において、
前記係合手段は、使用者によって前記振動体が回動可能なように前記基体及び振動体を係合し、
前記振動体は、回動の前後において、向き、振幅、速さ又は強さのうち少なくとも一が異なる振動を行うこと、
を特徴とするマッサージ器。
【請求項9】
請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のマッサージ器において、
前記基体は、複数の振動体収納部をその表面に有し、
前記複数の振動体収納部に収納されている複数の前記振動体を備えること、
を特徴とするマッサージ器。
【請求項10】
請求項に記載のマッサージ器において、
前記振動体収納部に収納されている振動体は、他の振動体収納部に収納されている振動体と、向き、振幅、速さ又は強さのうち少なくとも一が異なる振動を行うこと、
を特徴とするマッサージ器。
【請求項11】
請求項又は請求項10に記載のマッサージ器において、
一の前記振動体収納部に収納されている振動体は、他の振動体収納部に収納されている振動体と、形状及び/又は材質の異なる施療子を有すること、
を特徴とするマッサージ器。
【請求項12】
請求項から請求項11までのいずれか1項に記載のマッサージ器において、
前記基体は、前記複数の振動体による振動を制御する制御手段を有すること、
を特徴とするマッサージ器。
【請求項13】
請求項12に記載のマッサージ器において、
前記振動発生手段は、前記制御手段によって提供されるパルス波に応じた振動を発生すること、
を特徴とするマッサージ器。
【請求項14】
請求項から請求項13までのいずれか1項に記載のマッサージ器において、
前記基体は、前記複数の振動体が有する複数の電源の蓄電状況、及び/又は、前記複数の振動体の振動状況を表示する表示手段を有すること、
を特徴とするマッサージ器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2009−101248(P2009−101248A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−37159(P2009−37159)
【出願日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【分割の表示】特願2003−183986(P2003−183986)の分割
【原出願日】平成15年6月27日(2003.6.27)
【出願人】(503147011)
【Fターム(参考)】