説明

マット

【課題】砂状物質上に配置するためのマット。
【解決手段】マット1が第1層2を下側にして砂5の上に置かれると、第1層2の下部表面を上向きに通過するいかなる砂も第1層2と第2層3との間に保持される。第2層3の上部表面上に落ちそしてそれを通過するいかなる砂も第1層2と第2層3との間に保持される。場合により、ポリ塩化ビニル被覆ナイロンメッシュ材料から製造された第3層7を第2層3の上に配置することができ、そして各層2、3の周囲はオーバーラッピングテープ4により共に固定されている。第3層の上部表面はスリーン印刷されることができる。第3層の上部表面上に落ちるいかなる砂もその層を通過しそして第2層3も通過して第1層2と第2層3との間に保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマットに関する。特に、決して限定するものではないけれども、本発明は砂及び同様な粒状物質上に配置するためのマットを指向する。
【背景技術】
【0002】
水泳、日光浴及び同様な娯楽のためにビーチに行くことは、特に暑い気候において一般に普及したレクリエーション活動である。参加者は砂の上にすわり、横たわり、あるいはその他の方法でくつろぐ必要がある。通常、タオルを最初に地上に置いて人を砂から保護する。しかしながら、特に皮膚が濡れているならば、人の皮膚にくっついていた砂は次いで乾燥しそして人から落ちてタオルの上部表面に残り、かくしてタオルをその上に座ったり横たわったりするのを不快にする。同様に、風の吹く状態では、砂はタオル上に吹き付けられる。振とうによりこの砂を除去しようとしてタオルを周期的に持ち上げることは必ずしも全体的に満足すべきものではない。何故ならば、タオルはしばしば濡れているか又は少なくとも湿気がありそして砂はタオル繊維にくっついているからである。結果として、タオルを乾かしてその後の再使用は人間にとって最も善くても快適ではない。何故ならば皮膚の上の水を吸い取ることを試みている間、タオル上に残っている砂が皮膚の上にこすり付けられるからである。
【0003】
従来のタオルのこの欠点に対する部分的解決法は、砂の上に最初にアンダークロスを置き、ついでタオルをこのアンダークロスの上におくことである。最近のよく普及しているアンダークロスは、マット状形状に一緒に縫い付けられた竹又は同様な籐状(cane−like)材料の横ストリップ(lateral strips)から形成されたものであった。相対的に広いストリップは砂がそれを上向きに通過するのを阻止するのに寄与するが、そのストリップ状形状の性質はストリップ間の有意な空間を残し、これは或る量の砂がそれを通過し、その結果その後その上に置かれたタオルの下側にくっつくことを依然として許容する。
【0004】
この欠点を少なくとも部分的に解決しようとする別の試みは特許文献1に開示されており、この特許文献1においては、2層のマットが記載されており、上部層は砂が通過することができる目の荒い織り(open weave)の材料から作られており、下部層は上部層を通過するいかなる砂も保持するための密織(tight weave)材料から作られている。しかしながら、この密織下部層はタオル地綿布(terrycloth cotton)から製造されており、従って下部層の下側に砂が付着するという欠点をやはり受ける。
【特許文献1】US5,018,230
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それ故、本発明の一般的目的は、1つ又はそれより多くの上記欠点を克服し、又は少なくとも改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に従えば、粒状物質上に置くのに使用するためのマットであって、
上部表面と下部表面を有する第1層を含み、該第1層は、該下部表面が該粒状物質と接触しているとき該第1層を該粒状物質が通過するの許容するようになっており、そして
上部表面と下部表面を有する少なくとも第2の層を含み、該第2層は該第2層の該上部表面上に落ちてそれを通過することができるいかなる該粒状物質も通過することを許容するようになっており、
該第2層は実質的に該第1層の上に配置されて、該第2層の該上部表面及び/又は該第1層の該下部表面を通過したいかなる該粒状物質も該第1層と該第2層との間に保持する、マットが提供される。
【0007】
該マットの1つの態様では、単一の該第2層が存在する。
【0008】
該マットの第2の態様では、上部表面と下部表面上を有する実質的に該第2層の上に配置された第3層が更に含まれ、該第3層もまた該第3層の上部表面上に落ちてそれを通過することができるいかなる該粒状物質も通過することを許容するようになっている。
【0009】
好ましくは、該第1層、第2層及び第3層の各々はメッシュ状形状(mesh−like configuration)である。
【0010】
好ましくは、該第1層、該第2層及び該第3層の各々は柔軟性材料から製造される。
【0011】
好ましくは、該柔軟性材料はプラスチック材料である。
【0012】
好ましくは、該第1層及び第2層の各々はポリプロピレンから製造される。
【0013】
好ましくは、該第3層はその該上部表面におけるスクリーン印刷を受け入れるようになっている。
【0014】
好ましくは、該第3層はナイロンから製造される。
【0015】
更に好ましくは、該第3層はポリ塩化ビニル被覆ナイロンから製造される。
【0016】
好ましくは、第1層は該第2層及びいかなる該第3層にも該層の各々の周囲において固定されている(secured)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の好ましい態様を添付図面を参照してこれから説明するであろう。
【0018】
図1を参照すると、マット(1)は第2層(3)に固定された第1層(2)を含んでなる。各層(2、3)は柔軟性ポリプロピレンメッシュ材料から製造される。適当な柔軟性メッシュ材料は、約70%のシェード等級(shade rating)を有する多数の製造者によりシェードクロス(shade cloth)として市販されているものである。各層(2,3)の周囲は所定の位置に縫い付けられているオーバーラッピングテープ(4)により共に固定される。
【0019】
使用の際には、マット(1)が第1層(2)を下向きにして砂(5)の上に配置されるとき、第1層(2)の下部表面を上向きに通過するいかなる砂も第1層(2)と第2層(3)との間に保持される。同様に第2層(3)の上部表面上に落ちそしてそこを通過するいかなる砂も第1層(2)と第2層(3)との間に保持される。
【0020】
理論により束縛さされることを望むものではないけれども、各層(2、3)のメッシュ状構造は、各層(2、3)が一緒に固定され、その結果砂(5)が単一方向においてのみ各層を通過することを許容するとき、各層(2、3)において対応する開口の重なりが実質的にないようなものであると考えられる。
【0021】
図2に示されたマット(6)をここで参照すると、第1層(2)及び第2層(3)は正確に図1を参照して上記したとおりである。しかしながら、ポリ塩化ビニル被覆ナイロンメッシュ材料から製造された第3層(7)が第2層(3)の上に配置されておりそして各層(2、3、6)の周囲はオーバーラッピングテープ(4)により共に固定されている。第3層(7)の上部表面は当該技術分野で知られたいかなる手段によってもスクリーン印刷されてテキスト、図面、ロゴ、スローガン等(示されていない)を上部表面に塗布することができる。
【0022】
使用に際しては、マット(6)が第1層(2)を下側にして砂(5)の上に置くと、第1層(2)の下部表面を上向きに通過するいかなる砂も第1層(2)と第2層(3)との間に保持される。第3層(7)の上部表面上に落ちるいかなる砂もその層を通過しそして第2層(3)も通過して第1層(2)と第2層(3)との間に保持される。
【0023】
マット(1,6)はいかなる便利な寸法及び形状であってもよいことは認められるであろう。通常、ビーチマットとして使用されるとき、その形状は矩形でありそしてビーチタオル又は同様なものがその上に置かれることを許容するのに十分な寸法であろう。もちろん、マット(1、6)の寸法は2つ又はそれより多くのこのようなタオルに適合する(accomodate)ように広げることができる。同様に、より大きい寸法すらキャンパーのためのグラウンドカバーとして機能することができ、テントに砂又は土がつかないように保つことができる。
【0024】
かくして、本発明は、タオルのためのアンダークロスとして機能していかなる砂もアンダークロスを通ってタオルへと通過するのを阻止することができ、それによりマットの上部層上に落ちるいかなる砂も通過落下してタオルに残らない、特別なしかし限定するものではないがビーチで使用されるマットを提供する。
【0025】
当業者は、特許請求の範囲に規定された本発明の範囲から逸脱することなく前記したマットに対して修正及び変更を加えることができることが認められるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】ビーチで使用されるべきマットの第1の態様の部分的分解略図である。
【図2】ビーチで使用されるベきマットの第2の態様の部分的分解略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
砂上に置くのに使用するためのマットであって、
上部表面と下部表面を有する第1層を含み、該第1層は、該下部表面が砂と接触しているとき該第1層を砂が通過するのを許容するようになっており、そして
上部表面と下部表面を有する少なくとも第2層を含み、該第2層は該第2層の該上部表面上に落ちてそれを通過することができるいかなる砂も通過することを許容するようになっており、
該第1層と該第2層はそれぞれメッシュ形状であり、それぞれの層の開口が実質的に互いに重ならないように該第2層が実質的に該第1層の上に配置されており、該第2層の該上部表面及び/又は該第1層の該下部表面を通過したいかなる砂も該第1層と該第2層との間に保持する、
マット。
【請求項2】
粒状物質上に置くのに使用するためのマットであって、
上部表面と下部表面を有する第1層を含み、該第1層は、該下部表面が該粒状物質と接触しているとき該第1層を該粒状物質が通過するのを許容するようになっており、そして
上部表面と下部表面を有する少なくとも第2層を含み、該第2層は該第2層の該上部表面上に落ちてそれを通過することができるいかなる該粒状物質も通過することを許容するようになっており、
該第1層と該第2層はそれぞれ約70%のシェード等級を有するメッシュ形状であり、それぞれの層の開口が実質的に互いに重ならないように該第2層が実質的に該第1層の上に配置されて、該第2層の該上部表面及び/又は該第1層の該下部表面を通過したいかなる該粒状物質も該第1層と該第2層との間に保持する、
マット。
【請求項3】
単一の該第2層が存在する請求項1または2に記載のマット。
【請求項4】
上部表面と下部表面上を有する実質的に該第2層の上に配置されたメッシュ形状の第3層を更に含み、該第3層は該第3層の上部表面上に落ちてそれを通過することができるいかなる砂も通過を許容するようになっている請求項1に記載のマット。
【請求項5】
上部表面と下部表面上を有する実質的に該第2層の上に配置された約70%のシェード等級を有するメッシュ形状の第3層を更に含み、該第3層は該第3層の上部表面上に落ちてそれを通過することができるいかなる粒状物質も通過を許容するようになっている請求項2に記載のマット。
【請求項6】
該メッシュ形状が柔軟性材料により与えられる請求項1〜5に記載のマット。
【請求項7】
該柔軟性材料がプラスチック材料である請求項6に記載のマット。
【請求項8】
該第1層及び第2層の各々がポリプロピレンから製造される請求項1〜5のいずれか1つに記載のマット。
【請求項9】
該第3層がその該上部表面におけるスクリーン印刷を受け入れるようになっている請求項4または5に記載のマット。
【請求項10】
該第3層がナイロンから製造される請求項9に記載のマット。
【請求項11】
該第3層がポリ塩化ビニル被覆ナイロンから製造される請求項10に記載のマット。
【請求項12】
該第1層が該第2層及びいかなる他の層にも層の各々の周囲において固定されている請求項1〜11のいずれか1つに記載のマット。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−259871(P2008−259871A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−152877(P2008−152877)
【出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【分割の表示】特願2002−542239(P2002−542239)の分割
【原出願日】平成13年11月19日(2001.11.19)
【出願人】(503183318)シー・ギア・オーストラリア・ピーテイワイ・リミテツド (1)
【Fターム(参考)】