説明

ミネラル磁気活性水精製装置

【課題】市販ミネラルウオーターの需要が増大するに従って、使い捨てボトルの弊害は社会的損失である、ボトル無駄を省き人体に有効な水を水道水等を原水として自前で精製するコンパクトな装置を提供するものである。
【解決の手段】ミネラル溶出石(麦飯石)と磁場を多層に構成した永久磁石を収納した容器に、貯留水を繰り返し循環して純度の高いミネラル磁気活性水を精製する。

【発明の詳細な説明】
【技術の分野】
【0001】
市販のボトル詰ミネラルウオーターは十年余りで数倍の需要となり1人当たりにして2Lボトルで10本飲用するとの報告がある。このように消費されるボトルは一回限りでゴミとなってしまう、また、ボトルは、石油を原料とし原水は煮沸殺菌され輸送にはエネルギーを消費するなどで大量の化石燃料が消費されることになる。しかしながらミネラルウオーターの需要は水道水に不安のある人や健康志向の人によっては欠かせない飲料水となっている。本発明は、化石燃料の消費を抑えるためにボトルの生産を抑制し水道水等を安全安心できる健康維持水に替えるために自前のミネラル磁気活性水精製装置を提供するものである。
【0002】
水道水等を精製するために多孔質でミネラル溶出する麦飯石(石英斑岩に属する岩石)を破砕粒体にして使用することで水道水等に含まれるカルキ臭やトリハロメタン(有害有機化合物)その他狭雑物を吸着除去する働きがあり水の浄化に極めて効果的である、また、人体に有効なミネラル成分だけを溶出する唯一貴重な天然石であるために飲料水とし、或いは入浴水として人体の新陳代謝を促す効果が顕著なミネラル磁気活性水を自前で精製する装置となる。
【背景技術】
【0003】
近年、国内の水資源は足りているが地球上の多くの国に於いては深刻な水不足で水の汚れも激しくなるばかりである、このような時代を迎えるに於いてボトル詰ミネラルウオーターは需要が増すばかりであり、その結果が、前記の通り環境社会とってマイナス要因を作り出しているのである。本発明は使い捨てボトルの消費を抑制するための手段として、前記、麦飯石及び永久磁石を活用して自前で安心できる健康水をコンパクトの装置でミネラル磁気活性水を自前で精製する方法である。本発明は健康水の精製だけでなく温暖化対策の要因となるCO2発生の抑制し環境社会に適応する環境機器の提供を行おうとするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献】特許第771681号
【非特許文献1】大野 武雄
【非特許文献2】(米)Martin Fox.Ph.D
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近未来、地球上のあらゆる地域に於いて水源の枯渇及び水の汚れなどが要因で飲料水の不足が激しくなると予想されることから、市販ミネラルウオーターに頼ることになる、このような一回限りで使い捨てゴミとなるボトルによって生じる環境弊害及びエネルギーの消費を抑制するために、本発明は、麦飯石と磁気処理装置を組み合わせ安心できる健康維持水をコンパクトで低価額の装置により自前でミネラル及び磁化水を精製する装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
コンパクト化を可能にしたのは貯留水を繰り返し装置内を循環させることで精製される、即ち、麦飯石破砕粒体をカゴに充填し多重磁場を永久磁石により構成し同一のステンレス製容器に収納して、貯留水タンクの水を繰り返しポンプで循環させる回路に装着し、予め、処理水量に応じて得たミネラル成分の分析値に至る時間を定めポンプを稼動することにより純粋のミネラル磁気活性水を精製することができる。また、装置に対してはミネラル磁気活性水の処理水に就いては水の性質及び装置の構造を適正に定め、装置の設計条件として▲1▼水系に含まれる無機質イオンの形と濃度、▲2▼磁化装置の磁界の強さ、▲3▼磁界装置の作用間隔の広さ、▲4▼磁界間隙を流れる水の流速、▲5▼流れる水が磁場間隙に滞留する時間、▲6▼磁化されてから使用されるまでの時間などが必須条件となる。
【0007】
また、本発明で使用する麦飯石は単なる石英斑岩は十分なミネラルの溶出はない、特定地域で産出した実績のある良質な岩石でなければならない、良質の麦飯石を適当のサイズに破砕した粒体を使用することが人体に有効なミネラル成分だけを溶出する、また、多孔質であることから水中の不純物を吸着除去し、PH値を中性にし純粋なミネラルによる硬水となって磁化する。
【0008】
また、装置をコンパク化するためには一定の処理水を繰り返し循環させることで精製される、一般に市販されているコンパクト装置は一過性による通水ミネラル及び磁化水を得ようとする製品もあるが一過性の通水では純粋の精製水にするのは難しい。即ち、コンパクト化の条件は貯留水を繰り返し麦飯石及び磁場を通水させて始めて精製水を得ることができる。本発明は、貯留水量に準じて循環回数を決める、即ち、循環回数はポンプの能力により稼動時間を変えることである、例えば、大量の水を精製するにはそれだけ時間を掛けて処理することになる。
【0009】
麦飯石粒状層を通過した水は(+)(−)の電気を帯びた原子群を含んだ水となる、このようにイオン化した水を磁場に掛けることで磁化する、装置によっては繰り返し通水すことにより完全に磁化精製されるものである、磁化精製された水はイオン化が極めて安定化し水和作用能を高める、言い換えれば、電子を帯びた水が磁場を繰り返し通過することによって更に強力な磁化水となって人体に有効な働きをもたらす水となる。同時に狭雑物は完全に吸着除去される。
【発明の効果】
【00010】
人体に有効なミネラル及び磁化水を自前で精製することによって市販ミネラルウオーターの購入を抑制しボトル廃棄物を出さないことが環境社会に寄与することになる。また、本発明は、自然食では摂取しずらい有効なミネラル成分を補充するための水の精製装置であり自前で精製したミネラル磁気活性水を日々飲用することで健康維持を図ることができる。また処理時間を定めるには麦飯石のミネラル溶出試験を行ってきめる。下表は、蒸留水を麦飯石の破砕粒層に1時間循環させた処理水のミネラル溶出値と硬度値である。

また、装置の規模を高め循環回数を上げれば更に好結果を得られることは当然であるが、本発明は基本的に装置のコンパクト化を目的としたためにその分処理時間をかける次第となった。こうして精製されたミネラル磁化水は文献によれば心臓血管病の死亡率を低下するなど特定の病名を挙げている例もあり、日常飲用することで新陳代謝を促し健康体を維持することも明らかにされている。また、麦飯石は多孔質であることから水道水等に含まれるカルキ臭及び発ガン性物質といわれる有機化合物(トリハロメタン)等の狭雑物を吸着除去するなど水の浄化作用にも効果がある、麦飯石の再生洗浄は必要であり一定の水量を処理したら、適時90度程度の湯で洗浄することで再生使用が可能となる、磁化水は水の分子集団を細分化するなどによって還元性が強く殺菌効果も認められるばかりでなく水の感触をまろやかとするためおいしい水と言われる所以である。
【0011】
北欧では健康維持を図る人達が天然磁化温浴に親しむ習慣があるとのことも文献に記載されている。日本の温泉では硬水としての効能は謳われているが磁気温泉を謳っているところは殆んど存在していないようである。こうしたことから本発明はミネラル磁気活性精製装置によって入浴前に磁化処理し入浴することで温熱効果を高め血流を促し有酸素効果による新陳代謝による細胞の若返り効果が期待できる。また、簡易式ジャブジーを併用することで更に入浴効果は高まる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】飲料用ミネラル磁気活性水精製装置を配した全体模式図。
【図2】装置側断面の拡大模式図
【図3】浴槽にミネラル磁気活性水精製装置を配した側面模式図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
良質な麦飯石を使用すること及び永久磁石は多重磁場を構成して磁化率を高めること、そうした形態のパーツを同一容器に装填し、貯留タンクの水をポンプで強制循環させることで装置のコンパクト化を図った。
【実施例】
【0014】
図1は、ミネラル磁気活性水の精製の全体図で、貯留水タンク1の水を麦飯石破砕粒を充填したカゴ2及び多層磁場3を構成する複数枚の永久磁石4を内蔵した容器5内を、ポンプ6で繰り返し循環させる構成に於いてポンプ6の吐出口に三方弁7を設け、循環水の戻りホース8と分岐したボトル9の注入ホース10が連結される。また、ポンプ6の動力線に時間制御用タイマー11を取り付けて、貯留水タンク1の容量変化に応じて時間を制御するシステムとしたミネラル磁気活性水精製装置。
【0015】
図2は、ミネラル磁気活性水の精製装置側断面の模式図で、図に於いて麦飯石破砕粒12を充填したカゴ2及び永久磁石4で複数構成された磁場3を容器5に装填し、ポンプ6で貯留水を強制循環させる、ホース8は処理水の送入用でポンプ6の吐出部には三方弁7が装着され循環とボトルへの分岐を図る。
【0016】
図3は、浴槽水15をミネラル磁気活性水に精製するために装置13を浴槽内に装入した全体の側断面模式図である。装置13は入浴前に浴槽内に所定時間挿入し稼動させ入浴時には取り出してから入浴する方法となる。また、入浴時にはジャブジー16を使用することで温浴効果は更に増す。
【産業上の利用可能性】
【0017】
温暖化対策によるCO2発生目標が定められた現今、石油製品や生産過程で消費される燃料及び輸送エネルギーなど一回限りで廃棄されるミネラルウオーターのボトルは国是に逆行するものである。しかしながらミネラルウオーターでないと安心できる人や健康趣向の人の増加により需要は高まるばかりである。本発明のミネラル磁気活性水精製装置はそうしたボトルのムダを抑制し低炭素社会実現のための手段としてミネラル磁気活性水を自前で精製できるコンパクトで安価な装置を提供するものである。
【0018】
また、本発明のミネラル磁気活性水精製装置の貯留水タンクを大きくすれば社内用、老人ホーム、フイットネスクラブ、その他公共の施設等人の集まる場所に設置し管理すれば、飲用する人たちの健康維持及び促進の効果が顕著となり医療負担を少なくすることもある。また、温浴効果が優れていることから大衆浴場や公共浴場などを対象に採用すれば浴場のイメージを変えることもできる。
【符号の説明】
【0019】
1.精製水貯留タンク
2.麦飯石破砕粒充填カゴ
3.磁場
4.永久磁石
5.容器
6.チュウブポンプ
7.三方弁
8.循環ホース
9.ボトル
10.ボトル注水ホース
11.タイマー
12.麦飯石破砕粒
13.精製装置
14.麦飯石破砕粒充填カゴ
15.浴槽
16.ジャブジー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
麦飯石破砕粒を充填したカゴ及び多重構造の磁場を構成する永久磁石を容器に装填し、貯留水を繰り返し循環させてミネラル磁気活性水を精製する装置。
【請求項2】
請求項1記載の精製装置を浴槽内に装入し所定時間循環させてミネラル磁気活性水に変えて温浴効果を高める装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−167676(P2011−167676A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−49782(P2010−49782)
【出願日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【出願人】(510062446)
【Fターム(参考)】