説明

ミリ波無線システムにおけるクラスタリング管理

【課題】60GHz帯域において重複する基本サービスセット(BSS)の共存の技術を改善する。
【解決手段】方法は、非PCP/非AP STAの範囲内に第1のクラスタ可能なPCP/APが存在するか検出する段階と、非PCP/非AP STAと関連付けられた第2のクラスタ可能なPCP/APへ、第2のクラスタ可能なPCP/APのBSSにおけるクラスタリングの使用を第2のクラスタリング可能なPCP/APが開始する又は継続することを要求するメッセージを送信する段階とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、無線通信分野関し、特に、ミリ波無線システムにおけるクラスタリング管理に関する。
【背景技術】
【0002】
典型的な無線ネットワークでは、多くのデバイスが互いに通信を行う。複数のネットワーク可能なデバイス間の通信を簡易にするために、通信を管理する必要がある。典型的なネットワークはそれぞれ、アクセスポイント、ピコネットコントローラ(PNC)、PBSS中央ポイント(PCP)、又はネットワーク通信を管理するコントローラとして機能する局(STA)のような通信コントローラを備える。PNCは、物理的チャンネルを、PNCとネットワークを形成する1以上の局と共有するコントローラとして定義することができる。パーソナルコンピュータのような局をそれぞれ、コントローラと関連付けることができ、これによりネットワークと関連付けられる。ネットワークとの関連付けは、ネットワークに接続することも含んでもよい。ネットワークによる認証を経て、ネットワーク接続を介して利用可能なリソースへのアクセスを取得する。局及びネットワークコントローラは、通常、関連付けプロセスを行い、ネットワークデバイス間の通信を容易にするために、ネットワークインターフェースカード(NIC)を利用する。システム効率を上げるために、関連付けプロセスに無指向性送信を利用し、データ交換には指向性送信を利用する無線ネットワークが存在する。
【0003】
多くの無線ネットワークは、IEEE(電気電子技術者協会)802.11b及びg規格に規定されるように、通信に2.4GHzの周波数を使用している。その他の無線ネットワークは、IEEE802.11a規格に規定されるように、通信に5GHzの周波数を使用している。IEEE802.11a及びbは、1999に発行され、IEEE802.11gは、2003年に発行されている。ネットワークの数が増え、これらの周波数帯では無線経路が混雑してしまっていることから、ネットワークが、60GHz周辺の周波数であるミリ波を利用して通信を行うことができる新たな無線ネットワーク規格が規定されつつある。このような高い周波数では、期待される回線設計(link budget)要求に応える性能を達成するために、指向性通信が望ましいと考えられている。
【0004】
ネットワークコントローラは、空間的に互いに離されて配置された複数のアンテナ要素を通じて、複数のSTAから同時に送信された複数の信号の組み合わせを受信することができ、受信された信号を、適切な信号処理により、個々のSTAからの個別の信号に分離することができる。また、ネットワークコントローラは、複数の空間的に互いに離されて配置された複数のアンテナ要素を通じて、指向性無線信号を、意図したSTAに向けて送信することにより、干渉を抑える及び信号対雑音比(SN比)を大きくさせてもよい。
【0005】
同じ種類のネットワークであれ、異なる種類のネットワークであれ、共存が注目を集める課題であり、免許の要らない無線システムにおける関心事となっている。WiGig規格及びIEEE802.11adのドラフト標準におけるPCP/APクラスタリング方式では、60GHz帯域においてこの問題に取り組む必要があり、特に、企業での利用のように無線回線が混雑する環境においては重要な課題である。
【0006】
現在のところ、非PCP/非AP STAが、他の重複するBSSの存在、及びスケジューリング情報等の他の特性について報告を行うことができるような方法が存在していない。特に、60GHz技術では、このような特性についての情報が重要となる。また、非PCP/非AP STAが、自身のBSSでPCP/APクラスタリングを行えるよう、PCP/APを要求する方法も存在していない。
【0007】
上述の課題を鑑みて、重複するBSSの共存の技術を改善することにより、60GHzベースの無線システムを採用する場合における、ユーザーの使用満足度を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】3つのPCP/APの場合の、PCP/APクラスタリングの例を示した図である。
【図2】本開示の様々な側面に係る、PCP/APクラスタリングメカニズムの例を示した図である。
【図3】本開示の様々な側面に係る、クラスタリポート要素の例を示した図である。
【図4】図3のクラスタリポート要素のクラスタリポート制御フィールドの例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[定義]
アクセスポイント(AP):局(STA)の機能を有し、WMを通じて関連付けられたSTAに対して、配信サービスへのアクセスを提供するあらゆる実体を指す。
【0010】
基本サービスセット(BSS):JOINサービスプリミティブ、及びSTARTプリミティブを使用した1つの局(STA)を利用して、同期に成功した複数のSTAのセットを指す。BSSにおけるメンバーシップは、そのBSSの全ての他のメンバーとの無線通信が可能であるということを意味しない。
【0011】
ビーコン間隔(BI):ビーコン送信が行われる時間間隔。例えば、ある1つの局(STA)が省電力モードに入る前に、その局(STA)は、いつ起動状態になりビーコンを受信すればよいのか(及びアクセスポイント(AP)にバッファされているフレームが存在するのか)を知るために、ビーコン間隔(BI)が必要となる。
【0012】
ビーコンフレーム:IEEE802.11ベースのWLANにおける管理フレームのうちの一つ。ネットワークに関する全ての情報を含む。無線LANネットワークの存在を通知するために、ビーコンフレームが周期的に送信される。また、ビーコンフレームは、インフラストラクチャBSSにおけるアクセスポイント(AP)により、送信される。IBSSネットワークでは、ビーコン生成は、複数局の間で分担される。例えば、ビーコンフレームは、MACヘッダ、フレーム本体及びFCSを含むことができ、タイムスタンプフィールド、ビーコン送信の時間間隔を示すビーコン間隔フィールド、及び16ビットの長さであって、デバイス/ネットワークの能力についての情報を含む能力情報フィールドを含む複数のフィールドを有する。
【0013】
ビーコン時間(BT):あるビーコン間隔において、mSTAにより送信される最初のミリ波ビーコン送信の始まりと、同じビーコン間隔において、同じmSTAにより送信される最後のミリ波ビーコン送信の終わりとの間の時間間隔。
【0014】
コンテンションベース期間(CBP):複数のSTAが、共有無線媒体へのアクセスを競うことができる期間。
【0015】
フレーム:局間でのデータ送信のための基本単位。"フレーム"という言葉は、"パケット"とほぼ同じ意味で使用される。ミリ波STA(mSTA):ウルトラバンド(UB)又は66GHz周波数帯域内のチャンネルで動作する無線送信機を使用している局のこと。
【0016】
非PCP/非AP局(STA):APでもPCPでもないSTAのこと。
【0017】
非アクセスポイント(non‐AP)局(STA):APでないSTAのこと。
【0018】
PBSSコントロールポイント(PCP):局(STA)の機能を有し、"PBSS"に設定されるBSS型パラメータと共にSTART要求の送信に応答して、SUCCESSの戻りコードと共にSTART確認を受信したあらゆる実体を指す。
【0019】
PCP/APクラスタリングでは、クラスタのメンバーであるPCP/APが、ミリ波ビーコン及び他のクラスタメンバーの拡張スケジュール要素(Extended Schedule element)を含むアナウンスフレームを受信することができるので、このPCP/APが、同じクラスタの他のメンバーに対して重複しない期間に、送信をスケジュールすること可能にする。
【0020】
サービス期間(SP):規定されたSTAのみが送信を行うことができる期間。SP内の送信は、SPのオーナーによって開始される。
【0021】
局(STA):無線媒体(WM)に対するIEEE802.11適合媒体アクセス制御(MAC)層及び物理層(PHY)インターフェースを含むあらゆるデバイスを指す。
【0022】
無線媒体(WM):無線ローカルエリアネットワーク(LAN)のピア物理層(PHY)実体間でのプロトコルデータ単位(PDU)の転送を実装するのに使用される媒体。
【0023】
パーソナル基本サービスセット(PBSS)を、ミリ波利用をサポートするのに使用してもよい。PBSSは、60GHz又は60GHz付近で動作するネットワークのような、高周波数又はミリ波ネットワークにおいて、指向性制御を容易にするPCP(PBSS中央ポイント)又はネットワークコーディネーターとして動作するSTAを含む。PCPは、APと置き換えることができ、PCP/APは、PCP/APクラスタリングメカニズムを使用して、空間周波数共有の改善、及び他の共有チャンネルBSSとの間の干渉軽減を図ってもよい。PCP/APクラスタリングでは、クラスタのメンバーであるPCP/APが、ミリ波ビーコン及び他のクラスタメンバーの拡張スケジュール要素を含むアナウンスフレームを受信することができるので、このPCP/APが、同じクラスタの他のメンバーに対して重複しない期間に、送信をスケジュールすること可能にする。
【0024】
本開示の幾つかの側面によれば、第1のクラスタ可能なPCP/APが非PCP/非AP STAの範囲内に存在するかを検出する段階と、
非PCP/非AP STAと関連付けられた第2のクラスタ可能なPCP/APへ、第2のクラスタ可能なPCP/AP及び非PCP/非AP STAの基本サービスセット(BSS)におけるクラスタの使用を、第2のクラスタ可能なPCP/APが開始する又は継続することを要求するメッセージを送信する段階とを備える方法を開示する。
【0025】
上記の方法において、検出する段階は、第1のクラスタ可能なPCP/APからビーコンフレームを受信する段階を含み、ビーコンフレームは、ミリ波ビーコンフレームであってもよい。メッセージは、クラスタ要求サブフィールドを含むクラスタリポート要素を含んでもよく、また、メッセージは、検出段階が実行されたタイミング、受信されたビーコンフレーム内の情報、又はこれらの両方を含むことができる。また、クラスタ要求サブフィールドに1を設定して、第2のクラスタ可能なPCP/APがPCP/APクラスタリングを開始する又は継続することを非PCP/非AP STAが要求していることを示すことができる。
【0026】
上述の方法は、クラスタレポート要素を、アナウンスフレーム又は情報応答フレームで、第2のクラスタ可能なPCP/APに送信する段階をさらに備えてもよい。また、前記ビーコンフレームが第2のクラスタ可能なPCP/APから送信されたものであるか否かを判断することにより、非PCP/非AP STAからのメッセージを送信するか否かを決定する段階を備えてもよい。ビーコンフレームがPCP/APクラスタリング制御フィールドを含むか否かを判断することにより、非PCP/非AP STAからのメッセージを送信するか否かを決定する段階を備えてもよい。また、PCP/APクラスタリング制御フィールド内のクラスタIDフィールドの値が、第2のクラスタ可能なPCP/APのMACアドレスと異なっているかを判断することにより、非PCP/非AP STAからのメッセージを送信するか否かを決定する段階を備えてもよい。また、上述の方法は、非PCP/非AP STAが、PCP/APとして機能し、第2のクラスタ可能なPCP/APによってクラスタ可能とされたメンバーPCP/APとなる別の同一チャンネル基本サービスセット(BSS)を初期化する段階を備えてもよい。
【0027】
本開示の幾つかの側面では、非PCP/非AP STAの範囲内に存在する第1のクラスタ可能なPCP/APを検出する受信機と、非PCP/非AP STAと関連付けられた第2のクラスタ可能なPCP/APへ、第2のクラスタ可能なPCP/AP及び非PCP/非AP STAの基本サービスセット(BSS)におけるクラスタリングの使用を、第2のクラスタリング可能なPCP/APが開始する又は継続することを要求するメッセージを送信する送信機とを備えた装置を開示する。
【0028】
上述の装置では、受信機は、第1のクラスタ可能なPCP/APからビーコンフレームを受信可能であり、ビーコンフレームは、ミリ波ビーコンフレームであってもよい。メッセージは、検出段階が実行されたタイミング、受信されたビーコンフレーム内の情報、又はこれらの両方を含むことができる。上述の装置は、ビーコンフレームが第2のクラスタ可能なPCP/APから送信されたものであるかを判断することにより、非PCP/非AP STAからのメッセージを送信するか否かを決定するコントローラを備えてもよい。また、上述の装置は、ビーコンフレームがPCP/APクラスタリング制御フィールドを含むかを判断することにより、非PCP/非AP STAからのメッセージを送信するか否かを決定するコントローラを備えてもよい。コントローラは、PCP/APクラスタリング制御フィールド内のクラスタIDフィールドの値が、第2のクラスタ可能なPCP/APのMACアドレスと異なっているかを判断することにより、非PCP/非AP STAからのメッセージを送信するか否かを決定することができる。
【0029】
本開示の幾つかの側面において、第1のPCP/APの基本サービスセット(BSS)におけるクラスタリングを可能とする又は継続する非PCP/非AP STAからの要求を、第1のPCP/APで受信する段階を備え、第1のPCP/APは、第1のPCP/APの前記基本サービスセット(BSS)の近傍で動作する第2のPCP/APの基本サービスセット(BSS)と関連付けられていない方法を開示する。
【0030】
上述の方法は、サービス期間、ビーコン間隔におけるコンテンションベース期間、又はこれらの両方をスケジュールする、若しくは、ビーコン時間を移動させるために、第2のPCP/APから拡張スケジュール要素を受信する段階を備えてもよい。
【0031】
上述の方法は、ビーコン間隔の特定の期間に、送信が行われるのを防ぐために、予め定められたソース及び送信先が割り当てられたアソシエーション識別子(AID)で、ビーコン間隔にサービス期間を生成する段階をさらに備えてもよい。
【0032】
上述の方法は、アナウンスフレーム又は情報応答フレームにおいて、クラスタリポート要素を非PCP/非AP STAから受信する段階と、クラスタリポート要素のクラスタリポートサブフィールドに1を設定する段階と、送信されたクラスタリポート要素内のPCP/APクラスタリング制御フィールドに、受信されたビーコンフレームのPCP/APクラスタリング制御フィールド内の対応するフィールド値を設定する段階と、
ビーコンフレーム受信時間を示すための基準タイムスタンプフィールドを設定する段階と、送信されたクラスタリポート要素に、拡張スケジュールフィールドが存在する場合に、スケジュール存在サブフィールドに1を設定する段階と、送信されたクラスタリポート要素にTSCONSTフィールドが存在する場合に、TSCONST存在サブフィールドに1を設定する段階とを備えてもよい。
【0033】
上述の方法は、クラスタリポート要素内の拡張スケジュール要素フィールドに、受信されたビーコンフレームの拡張スケジュール要素内の対応するフィールド値を設定する段階をさらに備えてもよい。
【0034】
上述の方法は、非PCP/非AP STAが利用するチャンネルの状態が、干渉を含む不良状態である場合に、TSCONSTフィールドを設定して、第2のPCP/APの基本サービスセット(BSS)のビーコン間隔(BI)のターゲットビーコン送信時間(TBTT)を基準として、1つの期間を示す段階をさらに備えてもよい。
【0035】
上述の方法は、非PCP/非AP STA、第1のPCP/AP又は第2のPCP/APにより、クラスタリポートフィールドに1が設定されているクラスタリポート要素を、非PCP/非AP STAから受信した場合に、サービス期間及びコンテンションベース期間をビーコン間隔(BI)にスケジュールする段階をさらに備えてもよい。
【0036】
上述の方法は、ビーコン間隔における特定の期間に、送信が行われるのを防ぐために、予め定められた値が設定されたソース及び送信先が割り当てられたアソシエーション識別子(AID)で、サービス期間(SP)をビーコン間隔(BI)に生成する段階をさらに備えてもよい。
【0037】
本開示の幾つかの側面では、第1のPCP/APの基本サービスセット(BSS)におけるクラスタリングの使用を開始する又は継続する要求を、非PCP/非AP STAから受信する第1のPCP/APの受信機を備え、第1のPCP/APは、前記第1のPCP/APの基本サービスセット(BSS)の近傍で動作する第2のPCP/APの基本サービスセット(BSS)と関連付けられていない装置を開示する。
【0038】
上述の装置において、受信機は、サービス期間、コンテンションベース期間又はその両方をビーコン間隔(BI)にスケジュールする、及び/又はビーコン時間を移動させるために、拡張スケジュール要素を第2のPCP/APから受信してもよい。上述の装置は、ビーコン間隔における特定の期間に、送信が行われるのを防ぐために、予め定められたソース及び送信先が割り当てられたアソシエーション識別子(AID)で、サービス期間をビーコン間隔に生成するコントローラをさらに備えてもよい。
【0039】
以下、添付の図面に示された実施形態の詳細な説明を記載する。本明細書に開示されるシステム、装置、方法及びコンピュータ可読媒体の形式での配置は、無線ネットワークにおいて、ネットワーク通信コントローラ(NCC)及び複数の局の間の効率的な通信を提供することができる。このような通信を、本明細書では、イントラネットワーク通信と称する。イントラネットワーク通信は、ビーコン送信及びデータ送信を含めることができる。加えて、本明細書に開示されるシステム、装置、方法及びコンピュータ可読媒体の形式での配置は、複数のNCC間の通信範囲内において効率的な通信を提供することができ、この通信は、異なるネットワーク間でのチャンネル使用を管理及び/又は同期することができる。このような管理、同期及び通信を、インターネットワーク管理、同期及び通信と称する。この通信では、通常、ネットワーク間でデータが送信されない(同期データ以外は)ので、ビーコン送信のみを含む。このようなインターネットワーク活動により、同期された領域又は同期されたドメインを形成することができる。ある実施形態では、NCCは、ピコネットコントローラ、アクセスポイント、PBSS中央ポイント(PCP)、局、又はイントラネットワーク通信又はインターネットワーク通信を制御する管理コマンドを提供することができるあらゆるデバイスであってもよい。
【0040】
PCP/APは、PCP/APクラスタリングメカニズムを使用して、空間周波数共有の改善、及び他の共有チャンネルBSSとの間の干渉軽減を図ってもよい。PCP/APクラスタリングでは、クラスタのメンバーであるPCP/APが、ミリ波ビーコン及び他のクラスタメンバーの拡張スケジュール要素(Extended Schedule element)を含むアナウンスフレームを受信することができるので、このPCP/APが、同じクラスタの他のメンバーに対して重複しない期間に、送信をスケジュールすること可能にする。PCP/APは、BSSにおいてPCP/APクラスタリングの使用を設定するPCP/APクラスタリング制御フィールドを採用することができる。クラスタリング制御フィールドを送信するPCP/APは、"クラスタリング可能である"と定義され、クラスタリング制御フィールドを送信しないPCP/APは、"クラスタリング不能である"と定義される。複数のクラスタリング可能PCP/APは、同じチャンネル上で動作可能であり、PCP/APクラスタを形成する。PCP/APクラスタは、1つの同期PCP/AP(S‐PCP/S‐AP)のみ、又は1つの同期PCP/AP(S‐PCP/S‐AP)と1以上のPCP/APを含むことができる。S‐PCP/S‐APのMACアドレスは、PCP/APクラスタのクラスタIDであってもよい。
【0041】
上述したように、WiGig規格及びIEEE802.11adドラフト標準で規定される典型的なPCP/APクラスタリングメカニズムには、少なくとも2つの制約が存在する。1つ目は、非PCP/非AP局(STA)は、検出した重複するBSSの存在について報告することができない。現在のクラスタリングでは、PCP/APが、重複するBSSを検出可能な唯一のSTAであり、他の非PCP/非AP STAは、検出した重複するBSSについて、自信のPCP/APに報告できないと仮定している。この仮定によって、PCP/APを直接通信可能な範囲に有する複数のBSSのみに、共存の可能性が限定されてしまっている。2つ目は、BSSにおいてクラスタリング可能とまだされていない状況において、非PCP/非AP STAは、BSSでのクラスタリングを可能にするよう自身のPCP/APに要求することができない。すなわち、現在の仕様では、PCP/APクラスタリングを可能とする決定は、PCP/APのみが行うことができる。
【0042】
本開示の幾つかの側面では、上述の2つの問題点を解決するクラスタリングメカニズムの拡張を開示する。上記の1つ目の重複するBSSの存在についての報告に関する問題を解決するために、クラスタリポート及びリスケジューリングメカニズムを開示する。これらにより、非PCP/非AP STAが、重複するBSSの存在だけでなく、検出がいつ行われたかも報告することができ、また可能な場合は、重複するBSS間の共存関係を改善可能な検出されたビーコン内での特定の情報も報告することができる。上記2つ目のクラスタリング要求に関する問題を解決するために、BSSにおいてクラスタリングを可能とするよう自身のPCP/APに明示的に要求できるように、非PCP/非AP STAを配置してもよい。これにより、PCP/APにおけるクラスタリングを可能とするか否かの決定プロセスを補助することができ、重複BSSオペレーションを改善することができる場合がある。
【0043】
図1は、3つのPCP/APの場合の、PCP/APクラスタリングの例を示したものである。クラスタリングにより、異なる複数のBSSのビーコン間隔(BI)のアライメントが可能となり、アライメントされると、複数のPCP/APは、互いにスケジューリング情報を受信することができ、それに従って送信をリスケジュールすることができる。図では、異なるNCCからのビーコンの送信は、これに限定されないが、例えば、1つのチャンネル又は同じチャンネル上のS‐PCP/S‐AP、PCP/APに送られる。このような構成では、NCCは、標準的なビーコン又は同期ビーコン(SB)を、1つの時間枠において、又は隣接する時間枠において送信することができる。したがって、NCCのビーコンはそれぞれ、時分割方式で通信される、又は時間差で通信されてもよい。図1に戻り、S‐PCP/S‐AP 105は、各ビーコン間隔125で、1つのビーコンフレーム120を送信することができる。第1受信PCP/AP110はリッスンを行い、受信期間Rx130の間に、S‐PCP/S‐AP105によって送信されたビーコンフレーム120を受信することができる。PCP/AP110はまた、例えば、図では、"クラスタ時間オフセット(n=1)"と示されているオフセット時間1のような所定期間が経過した後、別のビーコンフレーム135を送信することができる。同様に、例えば、図では、"クラスタ時間オフセット(n=2)"と示されているオフセット時間2のような所定期間待機した後、第2受信PCP/AP115は、ビーコンフレーム135を送信することができる。したがって、各PCP/APには、S‐PCP/S‐APからのビーコンフレームの開始を基準として、異なるオフセットが割り当てられ、各PCP/APは、割り当てられたオフセットに基づいてそれぞれビーコンフレームの送信を開始することができる。2つのPCP/APが図示及び説明されたが、これは単なる例示に過ぎず、2つ未満、又は2つ以上のPCP/APが、所与のS‐PCP/S‐APを備えるクラスタの一部を形成していてもよい。
【0044】
図2は、本開示のある側面に係る、PCP/APクラスタリングメカニズムの例を示している。図示すように、点線で表されているそれぞれの勢力範囲が互いに領域230で重複するように、2つのPCP/AP、PCP1/AP1 215及びPCP2/AP2 220が配置されている。STA2 225は、PCP2/AP2 220でクラスタされているが、PCP1/AP1 215の範囲には入っておらず、またPCP1/AP1 215でクラスタされていない。STA1 235は、PCP1/AP1 215でクラスタされ、PCP1/AP1 215と関連付けられているBSS1 205及びPCP2/AP2 220と関連付けられているBSS2 210の両方の範囲に入ることができるように配置されている。STA1 235が、PCP2/AP2からのビーコンを検出し、PCP2/AP2がBSS2 210におけるクラスタリングを使用していることに気づいた場合には、STA1 235は、PCP1/AP1 215に、BSS1 205におけるPCP/APクラスタリングを可能にするよう要求することができる。このプロセスについては、図3及び図4に示されている要素と関係しており、以下でさらに説明する。このように構成することにより、BSS1とBSS2との間の共存を改善させることができる。
【0045】
図3は、本開示の様々な側面に係る、クラスタリポート要素300の例を示している。図4は、図3のクラスタリポート要素300のクラスタリポート制御フィールド400の例を示している。クラスタ要求サブフィールド405に1を設定して、STAが、PCP/APに対してPCP/APクラスタリングの開始又は継続を要求していることを示すことができ、このフィールドに0が設定されている場合は、このフィールドを無視してもよい。クラスタリポートサブフィールド410に1を設定して、この要素が、クラスタリポートを含んでいることを示すことができる。クラスタリポートサブフィールド410に1が設定されている場合は、基準タイムスタンプ320及びPCP/APクラスタリング制御フィールド325が、この要素中に存在する。クラスタリポートサブフィールド410に0が設定されている場合は、基準タイムスタンプ320、PCP/APクラスタリング制御フィールド325、拡張スケジュールフィールド330及びTSCONSTフィールド335のいずれも、この要素中に存在しない。
【0046】
スケジュール存在サブフィールド415は、クラスタリポートサブフィールド410に1が設定されている場合にのみ、有効であり、その他の場合は無視される。スケジュール存在サブフィールド415に1を設定して、拡張スケジュールフィールド330がこの要素中に存在することを示す。その他の場合は、拡張スケジュールフィールド330がこの要素中に存在しない。拡張スケジュールフィールド330は、ビーコン間隔(BI)における全ての割り当てを含み、重複するBSS間の共存を可能とする。
【0047】
TSCONST存在サブフィールド420は、クラスタリポートサブフィールド410に1が設定されている場合にのみ、有効となる。TSCONST存在サブフィールド420に0が設定されている場合は、TSCONSTフィールドがこの要素に存在していることを示す。それ以外の場合は、TSCONSTフィールドがこの要素に存在しない。
【0048】
クラスタリポート要素300及びクラスタリポート制御フィールド400を使用することにより、他のクラスタリング可能なPCP/APから拡張スケジュール要素を受信するクラスタ可能PCP/APは、自身のビーコン期間に、サービス期間(SP)及びコンテンションベース期間(CBP)をリスケジュールする、又は、ビーコン時間(BT)を移動させることにより、受信された拡張スケジュール要素において示されている送信との干渉を低減させることを試みてもよい。PCP/APは、また、BIにおいてSPを生成し、SPセットのソースフィールド及び送信先AIDフィールドに、PCP/AP自身のAIDを設定してもよい。このようにすることにより、PCP/APは、BIにおける特定の期間に、STAが送信を行うのを防ぐことができる。
【0049】
BSSのメンバーであり、ミリ波ビーコンを受信する非PCP/非AP STAは、受信されたミリ波ビーコンフレームが特定の条件に合致した場合に、クラスタリポート要素を自身のPCP/APに送信することができる。特定の条件の例としては、ミリ波ビーコンは、STA自身のPCP/APからのものではない、ミリ波ビーコンは、PCP/APクラスタリング制御フィールドを含む、及び/又は、PCP/AP内のクラスタIDフィールドの値は、STAのPCP/APのMACアドレスとは異なる、等がある。
【0050】
上記の条件の一部又は全てに合致するクラスタレポート要素は、STAのPCP/APに送信されるアナウンス又は情報応答フレームで送信されてもよい。送信されるクラスタリポート要素内で、STAが、クラスタリポートサブフィールドを1に設定することができる。STAは、送信されたクラスタリポート要素内のPCP/APクラスタリング制御フィールドを、受信したミリ波ビーコンのPCP/APクラスタリング制御内の対応するフィールド値に設定することができる。そして、STAは、基準タイムスタンプフィールドを設定して、ミリ波ビーコン受信時間を示すことができる。拡張スケジュールフィールドが、送信されたクラスタリポート要素に存在する場合には、STAは、スケジュール存在サブフィールドに1を設定することができる。そうでない場合には、STAは、スケジュール存在サブフィールドに0を設定してもよい。TSCONSTフィールドが、送信されたクラスタリポート要素に存在する場合には、STAは、TSCONST存在サブフィールドに1を設定することができ、そうでない場合には、0を設定することができる。存在する場合には、クラスタリポート要素内の拡張スケジュール要素フィールドに、受信されたミリ波ビーコンの拡張スケジュール要素内の対応するフィールド値を設定することができる。また、存在する場合には、TSCONSTフィールドを設定して、例えば、干渉によって送信を行うチャンネルの状態が悪いSTAが参加しているBSSのBIの開始時点を基準とした様々な期間を示すようにすることができる。
【0051】
クラスタリポートフィールドに1が設定されている非PCP/非AP STAからのクラスタリポート要素が受信されると、クラスタリングを実行可能なPCP/APは、自身のBIにおけるSP及びCBPをリスケジュールする又はBTを移動させてもよい。あるいは、受信されたクラスタリポート要素に示された送信との干渉を低減するように、その他の動作を実行してもよい。クラスタリングを実行可能なPCP/APは、自身のBIでSPを生成して、SPのソースフィールド及び送信先AIDフィールドに、PCP/AP自身のAIDを設定してもよい。このようにすることにより、PCP/APは、BI内の特定の期間にSTAが送信を行うのを防ぐことができる。
【0052】
また、クラスタリポート要素300及びクラスタリポート制御フィールド400を使用することにより、BSSのメンバーである非PCP/非AP STAは、クラスタリポート要素を自身のPCP/APに送信して、そのBSSにおいてPCP/APクラスタリングを可能にするよう要求してもよい。例えば、非PCP/非AP STAが、自身がPCP/APの役割を実行する別の同一チャンネルのBSSを初期化することを意図している場合に、非PCP/非AP STAはこの要求を行ってもよく、役割を実行するときに、現在のPCP/APによって可能とされたクラスタのメンバーPCP/APになることを希望する。
【0053】
BSSにおいて、PCP/APクラスタリングを実行可能にするようリクエストするには、STAは、クラスタ要求サブフィールドに1が設定されたクラスタリポート要素を、自身のPCP/APに送信することができる。クラスタ要求サブフィールドに1が設定されたクラスタリポート要素を受信すると、PCP/APは、WiGig規格及びIEEE802.11adドラフト標準のような典型的な手順に従って、BSSにPCP/APを形成し、それを保持することができる。このように構成することにより、PCP/APは、ビーコンSPの最小の継続時間を、所定の最小の時間間隔と等しくすることができる。これに限定されないが、例えば、最小時間間隔は、500μ秒であってもよい。
【0054】
クラスタ要求サブフィールドに1が設定されたクラスタリポート要素のPCP/APへの送信に続く、最小時間間隔の後に、非PCP/非APが、PCP/APクラスタリングが可能なPCP/APから、ミリ波ビーコンフレームを受信しない場合は、非PCP/非AP STAは、クラスタリポート要素を、自身のPCP/APに送信して、そのBSSでPCP/APクラスタリングが可能となるよう要求してもよい。
【0055】
非PCP/非AP STAが、現在のPCP/APによって、クラスタリング可能とされたメンバーPCP/APとなった場合には、この非PCP/非AP STAは、スケジュールされたCBP割り当てを、自身がPCP/APの役割を果たすBSSと、現在のPCP/APのBSSとの間で同期させることができる。
【0056】
本開示の様々な実施形態を、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はこれらの好適な組み合わせで実現してもよい。本開示の側面は、1対上のプロセッサによって読み出し及び実行される機械可読媒体に格納された命令として実装されてもよい。機械可読媒体は、機械(例えば、コンピューティングデバイス)によって読み出し可能な形式の情報を格納又は送信するための、あらゆる機構を含んでもよい。例えば、機械可読記憶媒体は、リードオンリーメモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス及びその他であってもよい。また、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン又は命令は、本明細書では、特定の動作を行う特定の例示した実施形態として記載されている。しかしながら、このような記載は、説明を簡易にするためのものであり、実際には、このような動作は、コンピューティングデバイス、プロセッサ、コントローラ、又はファームウェア、ソフトウェア、ルーチン又は命令を実行するその他のデバイスから生じた結果であることは、明白である。
【0057】
本明細書に記載された様々な実施形態は、特定の特徴、構造又は特性を含むように記載されているが、本開示の側面又は実施形態の全てが、必ずしもこれら特定の特徴、構造又は特性を含むとは限らない。また、特定の特徴、構造又は特性が、1つの実施形態と関連付けて説明されているが、このような特徴、構造又は特性は、明示的に記載していなくとも、その他の実施形態に関連して含まれていてもよいことは明らかである。様々な変更及び改良が、本明細書に記載される本発明の原理の範囲又は精神の範囲内で可能である。本明細書及び添付の図面は、例示しているのみであると見なされるべきであり、本発明の原理の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ、決定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非PCP/非AP STAの範囲内に存在する第1のクラスタ可能なPCP/APを検出する段階と、
前記非PCP/非AP STAと関連付けられた第2のクラスタ可能なPCP/APへ、前記第2のクラスタ可能なPCP/APの基本サービスセット(BSS)におけるクラスタリングの使用を前記第2のクラスタ可能なPCP/APが開始する又は継続することを要求するメッセージを送信する段階と
を備える方法。
【請求項2】
前記検出する段階は、前記第1のクラスタ可能なPCP/APからビーコンフレームを受信する段階を含み、前記ビーコンフレームは、ミリ波ビーコンフレームである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記メッセージは、前記検出する段階が実行されたタイミング、受信された前記ビーコンフレーム内の情報、又はこれらの両方を含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記メッセージは、クラスタ要求サブフィールドを含むクラスタリポート要素を含み、前記クラスタ要求サブフィールドに1を設定して、前記第2のクラスタ可能なPCP/APがPCP/APクラスタリングを開始する又は継続することを前記非PCP/非AP STAが要求していることを示す請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記クラスタリポート要素を、アナウンスフレーム又は情報応答フレームで、前記第2のクラスタ可能なPCP/APに送信する段階をさらに備える請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ビーコンフレームが前記第2のクラスタ可能なPCP/APから送信されたものであって、前記ビーコンフレームがPCP/APクラスタリング制御フィールドを含むか否かを判断することにより、前記非PCP/非AP STAからの前記メッセージを送信するか否かを決定する段階をさらに備える請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記PCP/APクラスタリング制御フィールド内のクラスタIDフィールドの値が、前記第2のクラスタ可能なPCP/APのMACアドレスと異なっているかを判断することにより、前記非PCP/非AP STAからの前記メッセージを送信するか否かを決定する段階をさらに備える請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記非PCP/非AP STAが、PCP/APとして機能し、前記第2のクラスタ可能なPCP/APによってクラスタ可能とされたメンバーPCP/APとなる別の同一チャンネル基本サービスセット(BSS)を初期化する段階をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項9】
非PCP/非AP STAの範囲内に存在する第1のクラスタ可能なPCP/APを検出する受信機と、
前記非PCP/非AP STAと関連付けられた第2のクラスタ可能なPCP/APへ、前記第2のクラスタ可能なPCP/APの基本サービスセット(BSS)におけるクラスタリングの使用を前記第2のクラスタ可能なPCP/APが開始する又は継続することを要求するメッセージを送信する送信機と
を備えた装置。
【請求項10】
前記受信機は、前記第1のクラスタ可能なPCP/APからビーコンフレームを受信し、前記ビーコンフレームは、ミリ波ビーコンフレームである請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記メッセージは、前記検出する段階が実行されたタイミング、受信された前記ビーコンフレーム内の情報、又はこれらの両方を含む請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記メッセージは、クラスタリポート要素を含む請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記ビーコンフレームが前記第2のクラスタ可能なPCP/APから送信されたものであるかを判断することにより、前記非PCP/非AP STAからの前記メッセージを送信するか否かを決定するコントローラをさらに備える請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記ビーコンフレームがPCP/APクラスタリング制御フィールドを含むかを判断することにより、前記非PCP/非AP STAからの前記メッセージを送信するか否かを決定するコントローラをさらに備える請求項10に記載の装置。
【請求項15】
前記コントローラは、前記PCP/APクラスタリング制御フィールド内のクラスタIDフィールドの値が、前記第2のクラスタ可能なPCP/APのMACアドレスと異なっているかを判断することにより、前記非PCP/非AP STAからの前記メッセージを送信するか否かを決定する請求項14に記載の装置。
【請求項16】
第1のPCP/APの基本サービスセット(BSS)におけるクラスタリングを可能とする又は継続する非PCP/非AP STAからの要求を、前記第1のPCP/APで受信する段階を備え、
前記第1のPCP/APは、前記第1のPCP/APの前記基本サービスセット(BSS)の近傍で動作する第2のPCP/APの基本サービスセット(BSS)と関連付けられていない方法。
【請求項17】
サービス期間、ビーコン間隔におけるコンテンションベース期間、又はこれらの両方をスケジュールする、若しくは、ビーコン時間を移動させるために、前記第2のPCP/APから拡張スケジュール要素を受信する段階をさらに備える請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記ビーコン間隔の特定の期間に、送信が行われるのを防ぐために、予め定められたソース及び送信先が割り当てられたアソシエーション識別子(AID)で、前記ビーコン間隔にサービス期間を生成する段階をさらに含む請求項17に記載の方法。
【請求項19】
アナウンスフレーム又は情報応答フレームにおいて、クラスタリポート要素を前記非PCP/非AP STAから受信する段階と、
前記クラスタリポート要素のクラスタリポートサブフィールドに1を設定する段階と、
送信されたクラスタリポート要素内のPCP/APクラスタリング制御フィールドに、受信されたビーコンフレームの前記PCP/APクラスタリング制御フィールド内の対応するフィールド値を設定する段階と、
ビーコンフレーム受信時間を示すための基準タイムスタンプフィールドを設定する段階と、
送信されたクラスタリポート要素に、拡張スケジュールフィールドが存在する場合に、スケジュール存在サブフィールドに1を設定する段階と、
前記送信されたクラスタリポート要素にTSCONSTフィールドが存在する場合に、TSCONST存在サブフィールドに1を設定する段階とをさらに備える請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記クラスタリポート要素内の拡張スケジュール要素フィールドに、受信されたビーコンフレームの拡張スケジュール要素内の対応するフィールド値を設定する段階をさらに備える請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記非PCP/非AP STAが利用するチャンネルの状態が、干渉を含む不良状態である場合に、前記TSCONSTフィールドを設定して、前記第2のPCP/APの前記基本サービスセット(BSS)のビーコン間隔(BI)のターゲットビーコン送信時間(TBTT)を基準として、1つの期間を示す段階をさらに備える請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記非PCP/非AP STA、前記第1のPCP/AP又は前記第2のPCP/APにより、前記クラスタリポートフィールドに1が設定されているクラスタリポート要素を、前記非PCP/非AP STAから受信した場合に、サービス期間及びコンテンションベース期間をビーコン間隔(BI)にスケジュールする段階をさらに備える請求項20に記載の方法。
【請求項23】
ビーコン間隔(BI)における特定の期間に、送信が行われるのを防ぐために、予め定められた値が設定されたソース及び送信先が割り当てられたアソシエーション識別子(AID)で、サービス期間(SP)を前記ビーコン間隔(BI)に生成する段階をさらに備える請求項20に記載の方法。
【請求項24】
第1のPCP/APの基本サービスセット(BSS)におけるクラスタリングの使用を開始する又は継続する要求を、非PCP/非AP STAから受信する前記第1のPCP/APの受信機を備え、
前記第1のPCP/APは、前記第1のPCP/APの前記基本サービスセット(BSS)の近傍で動作する第2のPCP/APの基本サービスセット(BSS)と関連付けられていない装置。
【請求項25】
前記受信機は、サービス期間、コンテンションベース期間又はその両方をビーコン間隔(BI)にスケジュールする、及び/又はビーコン時間を移動させるために、拡張スケジュール要素を前記第2のPCP/APから受信する請求項24に記載の装置。
【請求項26】
ビーコン間隔における特定の期間に、送信が行われるのを防ぐために、予め定められたソース及び送信先が割り当てられたアソシエーション識別子(AID)で、サービス期間をビーコン間隔に生成するコントローラをさらに備える請求項24に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−188480(P2011−188480A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−24206(P2011−24206)
【出願日】平成23年2月7日(2011.2.7)
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)
【Fターム(参考)】