メダル補給装置
【課題】補給先の遊技島と補給元の遊技島とでバランスの良い補給を行うことができ、しかも緊急時にも対応することが可能なメダル補給装置を提供する。
【解決手段】少なくとも複数のメダル遊技機2を含むメダル使用機をそれぞれ有する複数の遊技島3の各々に設けられ、関連する自己の遊技島3にまたは他の遊技島3に遊技用メダルを補給するメダル補給装置10であって、前記遊技島3のそれぞれに設けられ多数のメダルを貯留する補給タンク11と、上記補給タンク11から排出されたメダルの補給先を切換える補給路切換手段12と、上記補給路切換手段12を経たメダルを上記自己の遊技島3に補給するための島内補給路13と、上記補給路切換手段12を経たメダルを上記他の遊技島に補給するための島間補給路14とを具備する。
【解決手段】少なくとも複数のメダル遊技機2を含むメダル使用機をそれぞれ有する複数の遊技島3の各々に設けられ、関連する自己の遊技島3にまたは他の遊技島3に遊技用メダルを補給するメダル補給装置10であって、前記遊技島3のそれぞれに設けられ多数のメダルを貯留する補給タンク11と、上記補給タンク11から排出されたメダルの補給先を切換える補給路切換手段12と、上記補給路切換手段12を経たメダルを上記自己の遊技島3に補給するための島内補給路13と、上記補給路切換手段12を経たメダルを上記他の遊技島に補給するための島間補給路14とを具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも複数のメダル遊技機を含むメダル使用機をそれぞれ有する複数の遊技島の各々に設けられ、関連する自己の遊技島のメダル使用機にまたは他の遊技島に遊技用メダルを補給するメダル補給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場としては、複数のメダル遊技機を一列に並べた遊技島が、並列かつ直列に間に間隔をあけて複数設けられていて、このような遊技場の各遊技島に1または2以上でメダルを貸し出すメダル貸し機が配置された構成が一般的である。
【0003】
このように構成された遊技場におけるメダルの補給は、補給指令を発したメダル遊技機またはメダル貸し機を有する遊技島に設けられた自己のメダル補給装置が行う構成、或いは補給指令を発したメダル遊技機またはメダル貸し機を有する遊技島の近隣の遊技島に設けられた近隣のメダル補給装置が行う構成が知られている(例えば特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許3437788号
【特許文献2】特開平4−73083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、自己のメダル補給装置により同一の遊技島に対してメダルを補給する構成の場合には、自己のメダル補給装置の全体でメダル数が少ないときでもそのメダルを補給に用いるため、よりメダル残量が少なくなり、緊急時に対応することが困難になる。一方、近隣のメダル補給装置により異なる遊技島に対してメダルを補給する構成の場合には、その補給先の遊技島と補給元の遊技島の双方における補給用メダル数が少ないと、補給先の遊技島に十分に補給を行うことにより補給元の遊技島ではメダル数が不足気味になるという虞があり、バランスの良い補給を行うことが困難になる。
【0006】
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされたもので、補給先の遊技島と補給元の遊技島とでバランスの良い補給を行うことができ、しかも緊急時にも対応することが可能なメダル補給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1に係るメダル補給装置は、少なくとも複数のメダル遊技機を含むメダル使用機をそれぞれ有する複数の遊技島の各々に設けられ、関連する自己の遊技島のメダル使用機にまたは他の遊技島に遊技用メダルを補給するメダル補給装置であって、前記遊技島のそれぞれに設けられ多数のメダルを貯留する補給タンクと、上記補給タンクから排出されたメダルの補給先を切換える補給路切換手段と、上記補給路切換手段を経たメダルを上記自己の遊技島に補給するための島内補給路と、上記補給路切換手段を経たメダルを上記他の遊技島に補給するための島間補給路とを具備し、前記補給路切換手段は、前記補給タンクから排出されたメダルを、前記島内補給路と前記島間補給路とに振分ける振分けコンベアを有し、前記島間補給路は、前記補給タンクにメダルを戻す戻し路と、その戻し路の途中から分岐させたメダルを前記他の遊技島に補給する島間コンベアとを備え、上記戻し路におけるメダル分岐点において、上記戻し路と上記島間コンベアのいずれかにメダルの送り先を切り換える送先切換手段が設けられており、前記島間コンベアを介して前記他の遊技島から前記自己の遊技島の前記戻し路にメダルが合流して補給されるようになっており、前記戻し路のメダル合流点よりも下流側であって前記補給タンクの上流側に、メダル研磨機またはメダル洗浄機が設けられていることを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項2に係るメダル補給装置は、請求項1に記載のメダル補給装置において、前記振分けコンベアは、前記島内補給路と前記島間補給路とに交互に前記メダルを振分けることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項3に係るメダル補給装置は、請求項2に記載のメダル補給装置において、前記振分けコンベアは正逆回転可能な1つのコンベアからなり、このコンベアが交互に正逆転されることを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項4に係るメダル補給装置は、請求項1に記載のメダル補給装置において、前記他の遊技島が前記自己の遊技島に近接する複数のものであって、前記島間コンベアがこれら複数の他の遊技島に対してそれぞれ別に設けられ、前記送先切換手段は複数の島間コンベアおよび1つの戻し路の送り先のいずれか一つに切り換えることを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項5に係るメダル補給装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載のメダル補給装置において、前記遊技島のそれぞれはメダル使用機として1または2以上のメダル貸し機を有し、そのメダル貸し機にもメダルを補給することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明にあっては、補給タンクから排出されたメダルを、補給路切換手段が島内補給路と島間補給路とに切換える構成となっている。このとき、島内補給路にメダルを補給することで同一遊技島をメダルが循環し、島間補給路にメダルを補給することで他の遊技島にメダルが補給される。よって、補給路切換手段の切換タイミングを調整することにより、補給先の遊技島と補給元の遊技島とでバランスの良い補給を行うことができ、かつ緊急時にも対応することが可能になる。
【0013】
また、本発明のメダル補給装置による場合には、補給タンクから排出されたメダルを、振分けコンベアが島内補給路と島間補給路とに振分けることができる。特に、請求項2のように振分けコンベアがメダルを島内補給路と島間補給路とに交互に振分ける場合は、島内補給路でも島間補給路でもメダルが間欠的に送られることとなる。よって、遊技島におけるメダル使用機にメダルを補給する手段にシャッターを用いる場合であっても、そのシャッターの開閉動作を確実に行わせることが可能になる。つまり、メダルが切れ目無く連続状態ではシャッターを降ろしてもメダルが邪魔になって降りないが、メダルが間欠的に送られることでシャッターをより確実に降ろすことが可能になる。
【0014】
更に、本発明のメダル補給装置による場合には、島間補給路に送られたメダルは、メダル分岐点で送先切換手段により戻し路と島間コンベアのいずれかに送り先が切り換えられる。よって、島間補給路に送ったメダルを他の遊技島に送らずに、補給タンクにメダルを戻し、その後に島内補給路に補給することも可能であり、補給先の遊技島と補給元の遊技島とでのバランス補給をより向上させることができ、かつ緊急時への対応もより向上することになる。
【0015】
更にまた、本発明のメダル補給装置による場合には、他の遊技島から補給されるメダルを確実に研磨または洗浄することが可能になる。よって、自己の遊技島では、綺麗なメダルのみを用いることができる。
【0016】
請求項3に係るメダル補給装置による場合には、1つのコンベアを交互に正逆転する構成としているので、コンベアの長さを短くすることが可能になるため、コンパクトなメダル供給装置を提供することが可能になる。
【0017】
請求項4に係るメダル補給装置による場合には、送先切換手段が、自己の遊技島に近接する複数の遊技島の一つに対し、或いは補給タンクにメダルを送ることができる。
【0018】
請求項5に係るメダル補給装置による場合には、自己の遊技島のメダル貸し機にもメダル補給が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】メダル使用機として複数のメダル遊技機と1つのメダル貸し機とを有する複数の遊技島が配置された遊技場の一例を示す図である。
【図2】本発明の1実施形態に係るメダル補給装置を示す斜視図である。
【図3】同一遊技島内においてメダルをメダル使用機に補給する補給コンベアとメダル遊技機からメダルを回収する回収コンベアと遊技機とを示す配置図である。
【図4】シャッターユニットを示す平面図である。
【図5】回収リフトを示す縦断面図である。
【図6】3ウエイダクトを示す斜視図である。
【図7】補給タンクにおけるメダル量の監視状況と、計数タンクにおけるメダル量の監視状況とを示す説明図である。
【図8】本実施形態に係るメダル補給装置によるメダルの流れを示す図である。
【図9】補給路切換手段の他の実施形態を示す模式図である。
【図10】島内補給路による島内へのメダル補給の内容を示すフローチャートである。
【図11】島内と島間へのメダル補給の内容を示すフローチャートである。
【図12】補給の開始条件を示すフローチャートである。
【図13】補給先メダル供給装置の優先条件を示すフローチャートである。
【図14】補給の終了条件を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明の実施形態を具体的に説明する。
【0021】
図1はメダル使用機として複数のメダル遊技機と1つのメダル貸し機とを有する複数の遊技島が配置された遊技場の一例を示す図、図2は本発明の1実施形態に係るメダル補給装置を示す斜視図、図3は同一遊技島内においてメダルをメダル使用機に補給する補給コンベアとメダル遊技機からメダルを回収する回収コンベアと遊技機とを示す配置図である。
【0022】
この遊技場1は、複数のメダル遊技機2が表裏両側に配置され、かつメダル遊技機2の間または端部にメダル貸し機4が配置された遊技島3が複数、例えば6列設けられている。メダル貸し機4は、表裏の同一位置に配置する必要はなく、表側のみまたは裏側のみに配置してもよく、或いは、表裏で異なる位置に配置してもよい。また、各遊技島に1つだけ設けられた構成ではなく、2以上設けた構成としてもよい。
【0023】
このような遊技場1に対し、各遊技島3毎にメダル補給装置10が設けられており、各メダル補給装置10は、それぞれのメダル供給装置10が設けられている自己の遊技島3のメダル使用機にまたは他の遊技島3にメダルを補給する。また、遊技島3には、本実施形態ではその半分程度に、各メダル遊技機2にて遊技により獲得したメダルを計数するためのメダル計数機36が設けられている。なお、メダル計数機36は、遊技島3のそれぞれに設けられることもある。
【0024】
メダル補給装置10は、図2に示すように、多数のメダルを貯留する補給タンク11と、上記補給タンク11の下側に配置されていて補給タンク11から排出されたメダルの補給先を切り換える補給路切換手段12と、上記補給路切換手段12により補給路が切換えられることにより、上記自己の遊技島3のメダル使用機に対しメダルの補給を行う島内補給路13と、上記補給路切換手段12により補給路が切換えられることにより、上記他の遊技島3との間でメダルの補給を行う島間補給路14とを具備する。
【0025】
上記補給路切換手段12は、補給タンク11から排出されたメダルを受けて島内補給路13にメダルを振り分ける振分けコンベア12aと、補給タンク11から排出されたメダルを受けて島間補給路14にメダルを振り分けことができる振分けコンベア12bとを有する。両振分けコンベア12a、12bは、互いに逆方向に回動し、同時に動くことがなく、一方が稼働中のときに他方が休止し、他方が稼働中のときに一方が休止するように作動する。また、一方(または他方)が休止して他方(または一方)が稼働する間に双方が休止する作動形態にしてもよい。
【0026】
島内補給路13は、補給リフト16と補給コンベア17とを有し、補給リフト16は振分けコンベア12aにて振り分けられたメダルを収容部16aにて受け取った後に上方に移動させ、排出部16bを介して、メダル遊技機2の上方に設けた補給コンベア17にメダルを供給するようになっている。
【0027】
補給コンベア17には、図3に示すように複数のメダル遊技機2およびメダル貸し機(図3に不図示)4に対してそれぞれシャッターユニット18と中継基板ユニット19が設けられている。中継基板ユニット19は、該当するメダル遊技機2またはメダル貸し機4からの補給要求信号を入力すると、コントロールBOX20に補給要求信号を出力する(図2参照)。シャッターユニット18は、補給コンベア17の上に配置され、補給コンベア17の上を搬送されてきたメダルの進行方向を左または右に変えることで、メダルを該当するメダル遊技機2またはメダル貸し機4へ落下させるように機能する。具体的には、図4に示すように、左右に揺動するシャッター18aを有し、そのシャッター18aは、メダルを落下させるときは補給コンベア17の上表面近傍にまで降り、メダルを落下させないときは補給コンベア17の上方へメダルと接触しない高さ位置にまで上昇するように構成されている。なお、図4中の4hはメダル遊技機2に対応したメダル取り込み部で、5hは同じくメダル貸し機4に対応したメダル取り込み部である。そして、上記シャッターユニット18の制御は、上記中継基板ユニット19により行われる。
【0028】
島間補給路14は、図2に示すように補給タンク11にメダルを戻す戻し路21と、その戻し路21の途中のメダルを、自己の遊技島3の両隣の遊技島3に補給する島間コンベア22、23とを備え、上記戻し路21の途中において、上記戻し路21と上記島間コンベア22、23のいずれかにメダルの送り先を切り換える送先切換手段24が設けられている。送先切換手段24としては、メダルの送り先を、3つのうちの1つに切り換える3ウエイダクトが用いられている。
【0029】
戻し路21は、回収リフト25と3ウエイダクト24と戻し配管27とを有し、これらを介してメダルを補給タンク11に戻すように構成されている。戻し配管27の下側であって補給タンク11の上流側には、メダル研磨機28が設けられている。
【0030】
回収リフト25は、図5に示すように無端ベルト25cの外側にメダルを受けて保持するための受け板25dが一定間隔で設けられていて、無端ベルト25cが矢印方向に周回運動することにより、振分けコンベア12bにて振り分けられたメダルを下端側に設けた収容部25aで受け取って上端まで送り、図2に示すように回収リフト25の上端に設けた樋25bにより3ウエイダクト24に供給する。
【0031】
上記3ウエイダクト24は、例えば図6に示すように、上側に一列に並んだ3つの入口30a、30b、30cと、下側に入口に対応する3つの出口31a、31b、31cとが設けられた切換部30を有するもので、切換部30が入口30a〜30cの並んだ方向(白抜矢印方向)に移動するように駆動されることで、前記樋25bの下方に入口30a〜30cのいずれか一つを配置し、メダルの送り先を切り換えるように構成されている。例えば、図2および図6に示すように樋25bの下方に入口30aを配置させると、出口31aを経てメダルを戻し配管27に送り、メダル研磨機28を経て補給タンク11に戻す。また、樋25bの下方に入口30bを配置させると、出口31bを経てメダルを島間コンベア22に補給する。更に、樋25bの下方に入口30cを配置させると、出口31cを経てメダルを島間コンベア23に補給する。なお、切換部30の駆動は、図示しない電動モータにより行われる。
【0032】
上記島間コンベア22は、正逆転可能であって、例えば正転のときに隣り合う2つの遊技島3の一方にメダルを補給し、逆転のときにその一方の遊技島3から補給されるメダルを、戻し配管27を介して補給タンク11に与える。上記島間コンベア23も同様であり、正逆転可能であって、例えば正転のときに隣り合う2つの遊技島3の他方にメダルを補給し、逆転のときにその他方の遊技島3から補給されるメダルを、戻し配管27を介して補給タンク11に与える。よって、上記戻し配管27は、3ウエイダクト24と島間コンベア22と島間コンベア23とからそれぞれ送られてきたメダルを、メダル研磨機28を経て補給タンク11に与えるように構成されている。これにより自己の遊技島3では綺麗なメダルのみを用いることができる。
【0033】
上述した1つの遊技島3を構成する複数のメダル遊技機2の下側には、図2および図3に示すように回収コンベア32が設けられ、この回収コンベア32には、メダル遊技機2を経たメダルと、補給コンベア17と回収コンベア32とを繋ぐ回収用導通管37にて回収されたメダルとが与えられる。そして、回収コンベア32に回収されたメダルは前記収容部25aに受け取られ、回収リフト25に与えられる。
【0034】
なお、図2中の33は電源スイッチBOXで、同34は液晶表示ユニットで、同35は表示灯である。また、図3中の36は、メダル補給装置10に付設されたメダル計数機であり、このメダル計数機36により遊技者が獲得したメダルの数量が計数され、計数後のメダルは計数タンク36aに貯留され、その後収容部25aに排出される。
【0035】
前記コントロールBOX20は、自己の遊技島3の両隣に位置する遊技島3でのメダル量を監視する一方、自己の遊技島3のメダル遊技機2やメダル貸し機4から前記補給要求信号を入力すると、入力のあった該当するメダル遊技機2やメダル貸し機4へメダルを補給する。ここで、両隣の遊技島3とは、例えば、図1に示す6つの遊技島3のうちの左上3aを自己の遊技島とすると、その時計回り方向の正側の3bと負側の3dが該当する。また、自己の遊技島が3fとすると、両隣の遊技島は3cと3eが該当する。
【0036】
このような両隣の遊技島3におけるメダルの監視は、以下のように行われる。即ち、コントロールBOX20は、図7に示すように、補給タンク11におけるメダル量の監視状況と、計数タンク36aにおけるメダル量の監視状況とを示す説明図である。前者の補給タンク11におけるメダル量の監視状況は、補給タンク11に例えば5個のセンサを、検出高さを変えて配置し、一番低いブリッジセンサによりレベル0かレベル1かを監視し、二番目に低いローセンサによりレベル1かレベル2かを監視し、三番目に低いミドルセンサによりレベル2かレベル3かを監視し、四番目に低いハイセンサによりレベル3かレベル4かを監視し、一番高いハイフルセンサによりレベル4かレベル5かを監視するようになっている。一方、後者の計数タンク36aにおけるメダル量の監視状況は、計数タンク36aに例えば3個のセンサを、検出高さを変えて配置し、一番低いローセンサによりレベル0かレベル1かを監視し、二番目に低いミドルセンサによりレベル1かレベル2かを監視し、一番高いハイセンサによりレベル2かレベル3かを監視するようになっている。このような監視状況に関する信号は、コントロールBOX20に与えられる。
【0037】
このように両隣の遊技島3におけるメダルの監視を行うコントロールBOX20は、後述する補給開始条件を満たすと、その条件に該当する隣の遊技島に対する島間補給を行う。このとき、3ウエイダクト24の制御を、後述する補給先メダル供給装置の優先条件に基づいて行う。また、後述する補給終了条件に基づき隣の遊技島に対する島間補給を終了する。
【0038】
図8は、本実施形態に係るメダル補給装置10によるメダルの流れを示す図である。
【0039】
補給タンク11には、回収コンベア32で回収されたメダルが、収容部25a、回収リフト25、3ウエイダクト24、戻し配管27及びメダル研磨機28を経て与えられる。また、補給タンク11には、メダル計数機36にて計数されたメダルが、上記計数タンク36aを経て収容部25aに送られ、回収コンベア32で回収されたメダルと同様に与えられる。更に、補給タンク11には、島間コンベア22、23の少なくとも一方から補給されるメダルが、戻し配管27及びメダル研磨機28を経て与えられる。
【0040】
一方、補給タンク11に貯留されたメダルは、前記補給要求信号の入力に伴ってコントロールBOX20が作動させる振分けコンベア12aにより振り分けられることで、補給リフト16を介して補給コンベア17に送られ、シャッターユニット(18)を介して該当するメダル遊技機2やメダル貸し機4に補給される。逆に、振分けコンベア12bにより振り分けられることで、収容部25a、回収リフト25、3ウエイダクト24を経て、島間コンベア22と島間コンベア23と戻し配管27との一つに与えられる。このとき、戻し配管27に与えられると、メダル研磨機28を経て補給タンク11に戻されることとなり、島間コンベア22に与えられると、両隣のうちの一方の他の遊技島に補給され、島間コンベア23に与えられると、前記両隣のうちの他方の他の遊技島に補給されることになる。換言すると、コントロールBOX20は、両隣の遊技島に補給するときや自己の遊技島へ戻すときに、振分けコンベア12bを作動させる。
【0041】
したがって、本実施形態による場合には、補給タンク11から排出されたメダルを、補給路切換手段12が島内補給路13と島間補給路14とに切換える構成となっている。このとき、島内補給路13にメダルを補給することで自己の遊技島3をメダルが循環し、島間補給路14にメダルを補給することで他の遊技島3にメダルが補給される。よって、補給路切換手段12の切換タイミングを調整する、例えば振分けコンベア12aを駆動させる時間と振分けコンベア12bを駆動させる時間とを調整することにより、補給先の遊技島3と補給元の遊技島3とでバランスの良い補給を行うことができ、かつ緊急時にも対応することが可能になる。
【0042】
なお、上述した実施形態では、補給タンク11の上流側にメダル研磨機28を設けているが、本発明はこれに限らず、メダル研磨機28に代えてメダル洗浄機を配置してもよく、同様の効果が得られる。
【0043】
図9は、補給路切換手段の他の実施形態を示す模式図である。
【0044】
この補給路切換手段12Aは、1つの振分けコンベア12cを正逆転させる構成となっている。この補給路切換手段12Aによる場合には、1つの振分けコンベア12cで済むために、振分けコンベア12cの送り方向での幅寸法を短くすることができるのでコンパクト化が図れ、遊技機同士の間やメダル遊技機とメダル貸し機との間が非常に狭い隙間であっても、その狭い隙間にメダル供給装置10をセットすることが可能になる。
【0045】
以下において、図9の補給路切換手段12Aを備えたメダル供給装置におけるコントロールBOX20による振分けコンベア12cの制御内容につき説明する。
【0046】
まず、島内補給路13により島内にのみ補給する場合について述べる。
【0047】
この場合は、振分けコンベア12cを、図10に示すように正転させることと停止させることとを繰り返して、島内補給路13にメダルを間欠的に送る。より詳細には、振分けコンベア12cの駆動タイマーをx秒にセットして(ステップS1)、振分けコンベア12cを正転駆動し(ステップS2)、駆動タイマーが0になると(ステップS3)、振分けコンベア12cを停止する(ステップS4)。続いて、振分けコンベア12cの停止タイマーをy秒にセットして(ステップS5)、停止タイマーが0になると(ステップS6)、ステップS1に戻る。
【0048】
このように島内補給路13においてメダルを間欠的に送ることによって、遊技島3におけるメダル遊技機2やメダル貸し機4にメダルを補給する手段にシャッターユニット18を用いる場合であっても、そのシャッター18aの昇降動作を確実に行わせることが可能になる。つまり、メダルが切れ目無く連続した状態ではシャッター18aを降ろそうとしてもメダルが邪魔になって降りないが、メダルを間欠的に送ることでメダル間に隙間を設けることができ、シャッター18aをより確実に降ろすことが可能になる。
【0049】
このことは、島内と島間に補給する場合においても同様である。つまり、この場合は、振分けコンベア12cを、図11に示すように正転させることと逆転させることとを交互に繰り返す。より詳細には、振分けコンベア12cの駆動タイマーをx秒にセットして(ステップS21)、振分けコンベア12cを正転駆動し(ステップS22)、駆動タイマーが0になると(ステップS23)、振分けコンベア12cを停止する(ステップS24)。続いて、振分けコンベア12cの駆動タイマーをy秒にセットして(ステップS25)、振分けコンベア12cを逆転駆動し(ステップS26)、駆動タイマーが0になると(ステップS27)、振分けコンベア12cを停止し(ステップS28)、ステップS21に戻る。ここで、正転のときに島内補給路13にメダルを送り、逆転のときに島間補給路14にメダルを送ることになっているが、逆に正転のときに島間補給路14にメダルを送り、逆転のときに島内補給路13にメダルを送ることにしてもよい。
【0050】
次に、島間にメダルを補給するときの補給開始条件、補給先メダル供給装置の優先条件、補給終了条件につき説明する。
【0051】
(補給開始条件)
図12に示すように、コントロールBOX20は、自己の遊技島及び両隣の他の遊技島の範囲において、最初に、補給元となるメダル供給装置10の補給タンクのメダル量がローセンサ以上であるか否かを判定し(ステップS31)、ローセンサ以上であれば、以下のステップに進む。まず、メダル量がハイフルセンサ以上のメダル供給装置10があり、かつハイセンサ未満のメダル供給装置10があるという条件に該当するか否かを判定し(ステップS32)、該当する場合は更に以下の3つの条件に該当するか否かを判定する。即ち、補給先メダル供給装置10のメダル量がハイセンサ以上であるか(第1条件)を判定し(ステップS33)、補給先メダル供給装置10が島間メダル補給禁止であるか(第2条件)を判定し(ステップS34)、および、補給元メダル供給装置10が島内循環指定であるか(第3条件)を順次判定し(ステップS35)、何れも該当しなければメダル補給を開始、つまり前記補給要求信号を出力する(ステップS36)。これは、各メダル供給装置10のメダル溢れを防止する機能である。
【0052】
次に、ステップS32において、メダル量がハイフルセンサ以上のメダル供給装置10があり、かつハイセンサ未満のメダル供給装置10があるという条件に該当しない場合は、補給元メダル供給装置10のメダル量と補給先メダル供給装置10のメダル量との差が2レベル以上あるか否かを判定し(ステップS37)、2レベル以上の差がある場合は更に上記3つの条件に該当するか否かを判定する(ステップS33〜S35)。そして、3つの条件の何れにも該当しなければメダル補給を開始(補給要求信号を出力)する(ステップS36)。
【0053】
更に、ステップS37において、補給元メダル供給装置10のメダル量と補給先メダル供給装置10のメダル量との差が2レベル以上無い場合は、隣の遊技島の一方がレベル1上で、もう一方がレベル1下であるか否かを判定し(ステップS38)、そうでない場合はステップS32に戻り、そうである場合は更に上記3つの条件に該当するか否かを判定する(ステップS33〜S35)。そして、3つの条件の何れにも該当しなければメダル補給を開始(補給要求信号を出力)する(ステップS36)。
【0054】
(補給先メダル供給装置の優先条件)
図13に示すように、先ず、補給元メダル供給装置10のメダル量との差が2レベル以上ある補給先メダル供給装置10が複数あるか否かを判定し(ステップS41)、無ければ、つまり単数であれば、通常のメダル補給を行う(ステップS42)。
【0055】
次に、補給元メダル供給装置10のメダル量との差が2レベル以上ある補給先メダル供給装置10が複数ある場合は、そのレベル差が同じか否かを判定し(ステップS43)、同じでなければレベル差の大きいメダル供給装置10に対して優先して補給する(ステップS44)。ステップS43において、レベル差が同じである場合は、計数タンクの有るメダル供給装置10と無いメダル供給装置10がそれぞれ存在するか否かを判定し(ステップS45)、存在しなければ、即ち各メダル供給装置10共に計数タンクが有るか無いかの一方であれば、各メダル供給装置10は同条件となるので、交互に補給を行う(ステップS46)。そして、計数タンクの有るメダル供給装置10と無いメダル供給装置10がそれぞれ存在する場合は、計数タンクの無いメダル供給装置10に対して優先して補給する(ステップS47)。
【0056】
(補給終了条件)
図14に示すように、先ず、補給先メダル供給装置10のメダル量がハイセンサ以上であるか否かを判定し(ステップS51)、ハイセンサ以上であれば補給を終了する(ステップS56)。次に、ハイセンサ以上で無い場合は、補給元メダル供給装置10のメダル量がローセンサ未満であるか否かを判定し(ステップS52)、ローセンサ未満であれば補給を終了する(ステップS56)。そして、ローセンサ未満で無い場合は、規定時間補給したか否かを判定し(ステップS53)、規定時間補給していれば補給を終了する(ステップS56)。更に、規定時間補給していない場合は、補給先メダル供給装置10が島間メダル供給禁止状態であるか否かを判定し(ステップS54)、禁止状態であれば補給を終了する(ステップS56)。最後に、禁止状態で無い場合は、補給元メダル供給装置10が島内循環に指定されたか否かを判定し(ステップS55)、指定されていれば補給を終了する(ステップS56)。指定されていなければステップS51に戻る。
【0057】
なお、上述した実施形態ではコントロールBOX20がメダル量を監視する遊技島として両隣のそれぞれを対象としているが、本発明はこれに限らず、両隣の片方のみを対象としてもよい。
【0058】
また、上述した実施形態では送先切換手段としてメダルの送り先が3つであるので3ウエイダクトを用いているが、本発明はこれに限らない。メダルの送り先が2つまたは4つ以上で、これらのうちの1つにメダルを送る構成としたものを、メダルの送り先の数に応じて使用してもよい。
【0059】
更に、上述した実施形態では遊技場が6つの遊技島を横2列、縦3列で配置した形態に適用しているが、本発明はこれに限らない。例えば、横列を1または3以上とし、縦列を1または2または4以上とした形態の遊技場に含まれる複数の遊技島に対しても適用し得る。
【符号の説明】
【0060】
1 遊技場
2 メダル遊技機
3 遊技島
4 メダル貸し機
10 メダル供給装置
11 補給タンク
12、12A 補給路切換手段
12a、12b、12c 振分けコンベア
13 島内補給路
14 島間補給路
21 戻し路
22、23 島間コンベア
24 送先切換手段(3ウエイダクト)
28 メダル研磨機
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも複数のメダル遊技機を含むメダル使用機をそれぞれ有する複数の遊技島の各々に設けられ、関連する自己の遊技島のメダル使用機にまたは他の遊技島に遊技用メダルを補給するメダル補給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場としては、複数のメダル遊技機を一列に並べた遊技島が、並列かつ直列に間に間隔をあけて複数設けられていて、このような遊技場の各遊技島に1または2以上でメダルを貸し出すメダル貸し機が配置された構成が一般的である。
【0003】
このように構成された遊技場におけるメダルの補給は、補給指令を発したメダル遊技機またはメダル貸し機を有する遊技島に設けられた自己のメダル補給装置が行う構成、或いは補給指令を発したメダル遊技機またはメダル貸し機を有する遊技島の近隣の遊技島に設けられた近隣のメダル補給装置が行う構成が知られている(例えば特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許3437788号
【特許文献2】特開平4−73083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、自己のメダル補給装置により同一の遊技島に対してメダルを補給する構成の場合には、自己のメダル補給装置の全体でメダル数が少ないときでもそのメダルを補給に用いるため、よりメダル残量が少なくなり、緊急時に対応することが困難になる。一方、近隣のメダル補給装置により異なる遊技島に対してメダルを補給する構成の場合には、その補給先の遊技島と補給元の遊技島の双方における補給用メダル数が少ないと、補給先の遊技島に十分に補給を行うことにより補給元の遊技島ではメダル数が不足気味になるという虞があり、バランスの良い補給を行うことが困難になる。
【0006】
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされたもので、補給先の遊技島と補給元の遊技島とでバランスの良い補給を行うことができ、しかも緊急時にも対応することが可能なメダル補給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1に係るメダル補給装置は、少なくとも複数のメダル遊技機を含むメダル使用機をそれぞれ有する複数の遊技島の各々に設けられ、関連する自己の遊技島のメダル使用機にまたは他の遊技島に遊技用メダルを補給するメダル補給装置であって、前記遊技島のそれぞれに設けられ多数のメダルを貯留する補給タンクと、上記補給タンクから排出されたメダルの補給先を切換える補給路切換手段と、上記補給路切換手段を経たメダルを上記自己の遊技島に補給するための島内補給路と、上記補給路切換手段を経たメダルを上記他の遊技島に補給するための島間補給路とを具備し、前記補給路切換手段は、前記補給タンクから排出されたメダルを、前記島内補給路と前記島間補給路とに振分ける振分けコンベアを有し、前記島間補給路は、前記補給タンクにメダルを戻す戻し路と、その戻し路の途中から分岐させたメダルを前記他の遊技島に補給する島間コンベアとを備え、上記戻し路におけるメダル分岐点において、上記戻し路と上記島間コンベアのいずれかにメダルの送り先を切り換える送先切換手段が設けられており、前記島間コンベアを介して前記他の遊技島から前記自己の遊技島の前記戻し路にメダルが合流して補給されるようになっており、前記戻し路のメダル合流点よりも下流側であって前記補給タンクの上流側に、メダル研磨機またはメダル洗浄機が設けられていることを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項2に係るメダル補給装置は、請求項1に記載のメダル補給装置において、前記振分けコンベアは、前記島内補給路と前記島間補給路とに交互に前記メダルを振分けることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項3に係るメダル補給装置は、請求項2に記載のメダル補給装置において、前記振分けコンベアは正逆回転可能な1つのコンベアからなり、このコンベアが交互に正逆転されることを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項4に係るメダル補給装置は、請求項1に記載のメダル補給装置において、前記他の遊技島が前記自己の遊技島に近接する複数のものであって、前記島間コンベアがこれら複数の他の遊技島に対してそれぞれ別に設けられ、前記送先切換手段は複数の島間コンベアおよび1つの戻し路の送り先のいずれか一つに切り換えることを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項5に係るメダル補給装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載のメダル補給装置において、前記遊技島のそれぞれはメダル使用機として1または2以上のメダル貸し機を有し、そのメダル貸し機にもメダルを補給することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明にあっては、補給タンクから排出されたメダルを、補給路切換手段が島内補給路と島間補給路とに切換える構成となっている。このとき、島内補給路にメダルを補給することで同一遊技島をメダルが循環し、島間補給路にメダルを補給することで他の遊技島にメダルが補給される。よって、補給路切換手段の切換タイミングを調整することにより、補給先の遊技島と補給元の遊技島とでバランスの良い補給を行うことができ、かつ緊急時にも対応することが可能になる。
【0013】
また、本発明のメダル補給装置による場合には、補給タンクから排出されたメダルを、振分けコンベアが島内補給路と島間補給路とに振分けることができる。特に、請求項2のように振分けコンベアがメダルを島内補給路と島間補給路とに交互に振分ける場合は、島内補給路でも島間補給路でもメダルが間欠的に送られることとなる。よって、遊技島におけるメダル使用機にメダルを補給する手段にシャッターを用いる場合であっても、そのシャッターの開閉動作を確実に行わせることが可能になる。つまり、メダルが切れ目無く連続状態ではシャッターを降ろしてもメダルが邪魔になって降りないが、メダルが間欠的に送られることでシャッターをより確実に降ろすことが可能になる。
【0014】
更に、本発明のメダル補給装置による場合には、島間補給路に送られたメダルは、メダル分岐点で送先切換手段により戻し路と島間コンベアのいずれかに送り先が切り換えられる。よって、島間補給路に送ったメダルを他の遊技島に送らずに、補給タンクにメダルを戻し、その後に島内補給路に補給することも可能であり、補給先の遊技島と補給元の遊技島とでのバランス補給をより向上させることができ、かつ緊急時への対応もより向上することになる。
【0015】
更にまた、本発明のメダル補給装置による場合には、他の遊技島から補給されるメダルを確実に研磨または洗浄することが可能になる。よって、自己の遊技島では、綺麗なメダルのみを用いることができる。
【0016】
請求項3に係るメダル補給装置による場合には、1つのコンベアを交互に正逆転する構成としているので、コンベアの長さを短くすることが可能になるため、コンパクトなメダル供給装置を提供することが可能になる。
【0017】
請求項4に係るメダル補給装置による場合には、送先切換手段が、自己の遊技島に近接する複数の遊技島の一つに対し、或いは補給タンクにメダルを送ることができる。
【0018】
請求項5に係るメダル補給装置による場合には、自己の遊技島のメダル貸し機にもメダル補給が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】メダル使用機として複数のメダル遊技機と1つのメダル貸し機とを有する複数の遊技島が配置された遊技場の一例を示す図である。
【図2】本発明の1実施形態に係るメダル補給装置を示す斜視図である。
【図3】同一遊技島内においてメダルをメダル使用機に補給する補給コンベアとメダル遊技機からメダルを回収する回収コンベアと遊技機とを示す配置図である。
【図4】シャッターユニットを示す平面図である。
【図5】回収リフトを示す縦断面図である。
【図6】3ウエイダクトを示す斜視図である。
【図7】補給タンクにおけるメダル量の監視状況と、計数タンクにおけるメダル量の監視状況とを示す説明図である。
【図8】本実施形態に係るメダル補給装置によるメダルの流れを示す図である。
【図9】補給路切換手段の他の実施形態を示す模式図である。
【図10】島内補給路による島内へのメダル補給の内容を示すフローチャートである。
【図11】島内と島間へのメダル補給の内容を示すフローチャートである。
【図12】補給の開始条件を示すフローチャートである。
【図13】補給先メダル供給装置の優先条件を示すフローチャートである。
【図14】補給の終了条件を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明の実施形態を具体的に説明する。
【0021】
図1はメダル使用機として複数のメダル遊技機と1つのメダル貸し機とを有する複数の遊技島が配置された遊技場の一例を示す図、図2は本発明の1実施形態に係るメダル補給装置を示す斜視図、図3は同一遊技島内においてメダルをメダル使用機に補給する補給コンベアとメダル遊技機からメダルを回収する回収コンベアと遊技機とを示す配置図である。
【0022】
この遊技場1は、複数のメダル遊技機2が表裏両側に配置され、かつメダル遊技機2の間または端部にメダル貸し機4が配置された遊技島3が複数、例えば6列設けられている。メダル貸し機4は、表裏の同一位置に配置する必要はなく、表側のみまたは裏側のみに配置してもよく、或いは、表裏で異なる位置に配置してもよい。また、各遊技島に1つだけ設けられた構成ではなく、2以上設けた構成としてもよい。
【0023】
このような遊技場1に対し、各遊技島3毎にメダル補給装置10が設けられており、各メダル補給装置10は、それぞれのメダル供給装置10が設けられている自己の遊技島3のメダル使用機にまたは他の遊技島3にメダルを補給する。また、遊技島3には、本実施形態ではその半分程度に、各メダル遊技機2にて遊技により獲得したメダルを計数するためのメダル計数機36が設けられている。なお、メダル計数機36は、遊技島3のそれぞれに設けられることもある。
【0024】
メダル補給装置10は、図2に示すように、多数のメダルを貯留する補給タンク11と、上記補給タンク11の下側に配置されていて補給タンク11から排出されたメダルの補給先を切り換える補給路切換手段12と、上記補給路切換手段12により補給路が切換えられることにより、上記自己の遊技島3のメダル使用機に対しメダルの補給を行う島内補給路13と、上記補給路切換手段12により補給路が切換えられることにより、上記他の遊技島3との間でメダルの補給を行う島間補給路14とを具備する。
【0025】
上記補給路切換手段12は、補給タンク11から排出されたメダルを受けて島内補給路13にメダルを振り分ける振分けコンベア12aと、補給タンク11から排出されたメダルを受けて島間補給路14にメダルを振り分けことができる振分けコンベア12bとを有する。両振分けコンベア12a、12bは、互いに逆方向に回動し、同時に動くことがなく、一方が稼働中のときに他方が休止し、他方が稼働中のときに一方が休止するように作動する。また、一方(または他方)が休止して他方(または一方)が稼働する間に双方が休止する作動形態にしてもよい。
【0026】
島内補給路13は、補給リフト16と補給コンベア17とを有し、補給リフト16は振分けコンベア12aにて振り分けられたメダルを収容部16aにて受け取った後に上方に移動させ、排出部16bを介して、メダル遊技機2の上方に設けた補給コンベア17にメダルを供給するようになっている。
【0027】
補給コンベア17には、図3に示すように複数のメダル遊技機2およびメダル貸し機(図3に不図示)4に対してそれぞれシャッターユニット18と中継基板ユニット19が設けられている。中継基板ユニット19は、該当するメダル遊技機2またはメダル貸し機4からの補給要求信号を入力すると、コントロールBOX20に補給要求信号を出力する(図2参照)。シャッターユニット18は、補給コンベア17の上に配置され、補給コンベア17の上を搬送されてきたメダルの進行方向を左または右に変えることで、メダルを該当するメダル遊技機2またはメダル貸し機4へ落下させるように機能する。具体的には、図4に示すように、左右に揺動するシャッター18aを有し、そのシャッター18aは、メダルを落下させるときは補給コンベア17の上表面近傍にまで降り、メダルを落下させないときは補給コンベア17の上方へメダルと接触しない高さ位置にまで上昇するように構成されている。なお、図4中の4hはメダル遊技機2に対応したメダル取り込み部で、5hは同じくメダル貸し機4に対応したメダル取り込み部である。そして、上記シャッターユニット18の制御は、上記中継基板ユニット19により行われる。
【0028】
島間補給路14は、図2に示すように補給タンク11にメダルを戻す戻し路21と、その戻し路21の途中のメダルを、自己の遊技島3の両隣の遊技島3に補給する島間コンベア22、23とを備え、上記戻し路21の途中において、上記戻し路21と上記島間コンベア22、23のいずれかにメダルの送り先を切り換える送先切換手段24が設けられている。送先切換手段24としては、メダルの送り先を、3つのうちの1つに切り換える3ウエイダクトが用いられている。
【0029】
戻し路21は、回収リフト25と3ウエイダクト24と戻し配管27とを有し、これらを介してメダルを補給タンク11に戻すように構成されている。戻し配管27の下側であって補給タンク11の上流側には、メダル研磨機28が設けられている。
【0030】
回収リフト25は、図5に示すように無端ベルト25cの外側にメダルを受けて保持するための受け板25dが一定間隔で設けられていて、無端ベルト25cが矢印方向に周回運動することにより、振分けコンベア12bにて振り分けられたメダルを下端側に設けた収容部25aで受け取って上端まで送り、図2に示すように回収リフト25の上端に設けた樋25bにより3ウエイダクト24に供給する。
【0031】
上記3ウエイダクト24は、例えば図6に示すように、上側に一列に並んだ3つの入口30a、30b、30cと、下側に入口に対応する3つの出口31a、31b、31cとが設けられた切換部30を有するもので、切換部30が入口30a〜30cの並んだ方向(白抜矢印方向)に移動するように駆動されることで、前記樋25bの下方に入口30a〜30cのいずれか一つを配置し、メダルの送り先を切り換えるように構成されている。例えば、図2および図6に示すように樋25bの下方に入口30aを配置させると、出口31aを経てメダルを戻し配管27に送り、メダル研磨機28を経て補給タンク11に戻す。また、樋25bの下方に入口30bを配置させると、出口31bを経てメダルを島間コンベア22に補給する。更に、樋25bの下方に入口30cを配置させると、出口31cを経てメダルを島間コンベア23に補給する。なお、切換部30の駆動は、図示しない電動モータにより行われる。
【0032】
上記島間コンベア22は、正逆転可能であって、例えば正転のときに隣り合う2つの遊技島3の一方にメダルを補給し、逆転のときにその一方の遊技島3から補給されるメダルを、戻し配管27を介して補給タンク11に与える。上記島間コンベア23も同様であり、正逆転可能であって、例えば正転のときに隣り合う2つの遊技島3の他方にメダルを補給し、逆転のときにその他方の遊技島3から補給されるメダルを、戻し配管27を介して補給タンク11に与える。よって、上記戻し配管27は、3ウエイダクト24と島間コンベア22と島間コンベア23とからそれぞれ送られてきたメダルを、メダル研磨機28を経て補給タンク11に与えるように構成されている。これにより自己の遊技島3では綺麗なメダルのみを用いることができる。
【0033】
上述した1つの遊技島3を構成する複数のメダル遊技機2の下側には、図2および図3に示すように回収コンベア32が設けられ、この回収コンベア32には、メダル遊技機2を経たメダルと、補給コンベア17と回収コンベア32とを繋ぐ回収用導通管37にて回収されたメダルとが与えられる。そして、回収コンベア32に回収されたメダルは前記収容部25aに受け取られ、回収リフト25に与えられる。
【0034】
なお、図2中の33は電源スイッチBOXで、同34は液晶表示ユニットで、同35は表示灯である。また、図3中の36は、メダル補給装置10に付設されたメダル計数機であり、このメダル計数機36により遊技者が獲得したメダルの数量が計数され、計数後のメダルは計数タンク36aに貯留され、その後収容部25aに排出される。
【0035】
前記コントロールBOX20は、自己の遊技島3の両隣に位置する遊技島3でのメダル量を監視する一方、自己の遊技島3のメダル遊技機2やメダル貸し機4から前記補給要求信号を入力すると、入力のあった該当するメダル遊技機2やメダル貸し機4へメダルを補給する。ここで、両隣の遊技島3とは、例えば、図1に示す6つの遊技島3のうちの左上3aを自己の遊技島とすると、その時計回り方向の正側の3bと負側の3dが該当する。また、自己の遊技島が3fとすると、両隣の遊技島は3cと3eが該当する。
【0036】
このような両隣の遊技島3におけるメダルの監視は、以下のように行われる。即ち、コントロールBOX20は、図7に示すように、補給タンク11におけるメダル量の監視状況と、計数タンク36aにおけるメダル量の監視状況とを示す説明図である。前者の補給タンク11におけるメダル量の監視状況は、補給タンク11に例えば5個のセンサを、検出高さを変えて配置し、一番低いブリッジセンサによりレベル0かレベル1かを監視し、二番目に低いローセンサによりレベル1かレベル2かを監視し、三番目に低いミドルセンサによりレベル2かレベル3かを監視し、四番目に低いハイセンサによりレベル3かレベル4かを監視し、一番高いハイフルセンサによりレベル4かレベル5かを監視するようになっている。一方、後者の計数タンク36aにおけるメダル量の監視状況は、計数タンク36aに例えば3個のセンサを、検出高さを変えて配置し、一番低いローセンサによりレベル0かレベル1かを監視し、二番目に低いミドルセンサによりレベル1かレベル2かを監視し、一番高いハイセンサによりレベル2かレベル3かを監視するようになっている。このような監視状況に関する信号は、コントロールBOX20に与えられる。
【0037】
このように両隣の遊技島3におけるメダルの監視を行うコントロールBOX20は、後述する補給開始条件を満たすと、その条件に該当する隣の遊技島に対する島間補給を行う。このとき、3ウエイダクト24の制御を、後述する補給先メダル供給装置の優先条件に基づいて行う。また、後述する補給終了条件に基づき隣の遊技島に対する島間補給を終了する。
【0038】
図8は、本実施形態に係るメダル補給装置10によるメダルの流れを示す図である。
【0039】
補給タンク11には、回収コンベア32で回収されたメダルが、収容部25a、回収リフト25、3ウエイダクト24、戻し配管27及びメダル研磨機28を経て与えられる。また、補給タンク11には、メダル計数機36にて計数されたメダルが、上記計数タンク36aを経て収容部25aに送られ、回収コンベア32で回収されたメダルと同様に与えられる。更に、補給タンク11には、島間コンベア22、23の少なくとも一方から補給されるメダルが、戻し配管27及びメダル研磨機28を経て与えられる。
【0040】
一方、補給タンク11に貯留されたメダルは、前記補給要求信号の入力に伴ってコントロールBOX20が作動させる振分けコンベア12aにより振り分けられることで、補給リフト16を介して補給コンベア17に送られ、シャッターユニット(18)を介して該当するメダル遊技機2やメダル貸し機4に補給される。逆に、振分けコンベア12bにより振り分けられることで、収容部25a、回収リフト25、3ウエイダクト24を経て、島間コンベア22と島間コンベア23と戻し配管27との一つに与えられる。このとき、戻し配管27に与えられると、メダル研磨機28を経て補給タンク11に戻されることとなり、島間コンベア22に与えられると、両隣のうちの一方の他の遊技島に補給され、島間コンベア23に与えられると、前記両隣のうちの他方の他の遊技島に補給されることになる。換言すると、コントロールBOX20は、両隣の遊技島に補給するときや自己の遊技島へ戻すときに、振分けコンベア12bを作動させる。
【0041】
したがって、本実施形態による場合には、補給タンク11から排出されたメダルを、補給路切換手段12が島内補給路13と島間補給路14とに切換える構成となっている。このとき、島内補給路13にメダルを補給することで自己の遊技島3をメダルが循環し、島間補給路14にメダルを補給することで他の遊技島3にメダルが補給される。よって、補給路切換手段12の切換タイミングを調整する、例えば振分けコンベア12aを駆動させる時間と振分けコンベア12bを駆動させる時間とを調整することにより、補給先の遊技島3と補給元の遊技島3とでバランスの良い補給を行うことができ、かつ緊急時にも対応することが可能になる。
【0042】
なお、上述した実施形態では、補給タンク11の上流側にメダル研磨機28を設けているが、本発明はこれに限らず、メダル研磨機28に代えてメダル洗浄機を配置してもよく、同様の効果が得られる。
【0043】
図9は、補給路切換手段の他の実施形態を示す模式図である。
【0044】
この補給路切換手段12Aは、1つの振分けコンベア12cを正逆転させる構成となっている。この補給路切換手段12Aによる場合には、1つの振分けコンベア12cで済むために、振分けコンベア12cの送り方向での幅寸法を短くすることができるのでコンパクト化が図れ、遊技機同士の間やメダル遊技機とメダル貸し機との間が非常に狭い隙間であっても、その狭い隙間にメダル供給装置10をセットすることが可能になる。
【0045】
以下において、図9の補給路切換手段12Aを備えたメダル供給装置におけるコントロールBOX20による振分けコンベア12cの制御内容につき説明する。
【0046】
まず、島内補給路13により島内にのみ補給する場合について述べる。
【0047】
この場合は、振分けコンベア12cを、図10に示すように正転させることと停止させることとを繰り返して、島内補給路13にメダルを間欠的に送る。より詳細には、振分けコンベア12cの駆動タイマーをx秒にセットして(ステップS1)、振分けコンベア12cを正転駆動し(ステップS2)、駆動タイマーが0になると(ステップS3)、振分けコンベア12cを停止する(ステップS4)。続いて、振分けコンベア12cの停止タイマーをy秒にセットして(ステップS5)、停止タイマーが0になると(ステップS6)、ステップS1に戻る。
【0048】
このように島内補給路13においてメダルを間欠的に送ることによって、遊技島3におけるメダル遊技機2やメダル貸し機4にメダルを補給する手段にシャッターユニット18を用いる場合であっても、そのシャッター18aの昇降動作を確実に行わせることが可能になる。つまり、メダルが切れ目無く連続した状態ではシャッター18aを降ろそうとしてもメダルが邪魔になって降りないが、メダルを間欠的に送ることでメダル間に隙間を設けることができ、シャッター18aをより確実に降ろすことが可能になる。
【0049】
このことは、島内と島間に補給する場合においても同様である。つまり、この場合は、振分けコンベア12cを、図11に示すように正転させることと逆転させることとを交互に繰り返す。より詳細には、振分けコンベア12cの駆動タイマーをx秒にセットして(ステップS21)、振分けコンベア12cを正転駆動し(ステップS22)、駆動タイマーが0になると(ステップS23)、振分けコンベア12cを停止する(ステップS24)。続いて、振分けコンベア12cの駆動タイマーをy秒にセットして(ステップS25)、振分けコンベア12cを逆転駆動し(ステップS26)、駆動タイマーが0になると(ステップS27)、振分けコンベア12cを停止し(ステップS28)、ステップS21に戻る。ここで、正転のときに島内補給路13にメダルを送り、逆転のときに島間補給路14にメダルを送ることになっているが、逆に正転のときに島間補給路14にメダルを送り、逆転のときに島内補給路13にメダルを送ることにしてもよい。
【0050】
次に、島間にメダルを補給するときの補給開始条件、補給先メダル供給装置の優先条件、補給終了条件につき説明する。
【0051】
(補給開始条件)
図12に示すように、コントロールBOX20は、自己の遊技島及び両隣の他の遊技島の範囲において、最初に、補給元となるメダル供給装置10の補給タンクのメダル量がローセンサ以上であるか否かを判定し(ステップS31)、ローセンサ以上であれば、以下のステップに進む。まず、メダル量がハイフルセンサ以上のメダル供給装置10があり、かつハイセンサ未満のメダル供給装置10があるという条件に該当するか否かを判定し(ステップS32)、該当する場合は更に以下の3つの条件に該当するか否かを判定する。即ち、補給先メダル供給装置10のメダル量がハイセンサ以上であるか(第1条件)を判定し(ステップS33)、補給先メダル供給装置10が島間メダル補給禁止であるか(第2条件)を判定し(ステップS34)、および、補給元メダル供給装置10が島内循環指定であるか(第3条件)を順次判定し(ステップS35)、何れも該当しなければメダル補給を開始、つまり前記補給要求信号を出力する(ステップS36)。これは、各メダル供給装置10のメダル溢れを防止する機能である。
【0052】
次に、ステップS32において、メダル量がハイフルセンサ以上のメダル供給装置10があり、かつハイセンサ未満のメダル供給装置10があるという条件に該当しない場合は、補給元メダル供給装置10のメダル量と補給先メダル供給装置10のメダル量との差が2レベル以上あるか否かを判定し(ステップS37)、2レベル以上の差がある場合は更に上記3つの条件に該当するか否かを判定する(ステップS33〜S35)。そして、3つの条件の何れにも該当しなければメダル補給を開始(補給要求信号を出力)する(ステップS36)。
【0053】
更に、ステップS37において、補給元メダル供給装置10のメダル量と補給先メダル供給装置10のメダル量との差が2レベル以上無い場合は、隣の遊技島の一方がレベル1上で、もう一方がレベル1下であるか否かを判定し(ステップS38)、そうでない場合はステップS32に戻り、そうである場合は更に上記3つの条件に該当するか否かを判定する(ステップS33〜S35)。そして、3つの条件の何れにも該当しなければメダル補給を開始(補給要求信号を出力)する(ステップS36)。
【0054】
(補給先メダル供給装置の優先条件)
図13に示すように、先ず、補給元メダル供給装置10のメダル量との差が2レベル以上ある補給先メダル供給装置10が複数あるか否かを判定し(ステップS41)、無ければ、つまり単数であれば、通常のメダル補給を行う(ステップS42)。
【0055】
次に、補給元メダル供給装置10のメダル量との差が2レベル以上ある補給先メダル供給装置10が複数ある場合は、そのレベル差が同じか否かを判定し(ステップS43)、同じでなければレベル差の大きいメダル供給装置10に対して優先して補給する(ステップS44)。ステップS43において、レベル差が同じである場合は、計数タンクの有るメダル供給装置10と無いメダル供給装置10がそれぞれ存在するか否かを判定し(ステップS45)、存在しなければ、即ち各メダル供給装置10共に計数タンクが有るか無いかの一方であれば、各メダル供給装置10は同条件となるので、交互に補給を行う(ステップS46)。そして、計数タンクの有るメダル供給装置10と無いメダル供給装置10がそれぞれ存在する場合は、計数タンクの無いメダル供給装置10に対して優先して補給する(ステップS47)。
【0056】
(補給終了条件)
図14に示すように、先ず、補給先メダル供給装置10のメダル量がハイセンサ以上であるか否かを判定し(ステップS51)、ハイセンサ以上であれば補給を終了する(ステップS56)。次に、ハイセンサ以上で無い場合は、補給元メダル供給装置10のメダル量がローセンサ未満であるか否かを判定し(ステップS52)、ローセンサ未満であれば補給を終了する(ステップS56)。そして、ローセンサ未満で無い場合は、規定時間補給したか否かを判定し(ステップS53)、規定時間補給していれば補給を終了する(ステップS56)。更に、規定時間補給していない場合は、補給先メダル供給装置10が島間メダル供給禁止状態であるか否かを判定し(ステップS54)、禁止状態であれば補給を終了する(ステップS56)。最後に、禁止状態で無い場合は、補給元メダル供給装置10が島内循環に指定されたか否かを判定し(ステップS55)、指定されていれば補給を終了する(ステップS56)。指定されていなければステップS51に戻る。
【0057】
なお、上述した実施形態ではコントロールBOX20がメダル量を監視する遊技島として両隣のそれぞれを対象としているが、本発明はこれに限らず、両隣の片方のみを対象としてもよい。
【0058】
また、上述した実施形態では送先切換手段としてメダルの送り先が3つであるので3ウエイダクトを用いているが、本発明はこれに限らない。メダルの送り先が2つまたは4つ以上で、これらのうちの1つにメダルを送る構成としたものを、メダルの送り先の数に応じて使用してもよい。
【0059】
更に、上述した実施形態では遊技場が6つの遊技島を横2列、縦3列で配置した形態に適用しているが、本発明はこれに限らない。例えば、横列を1または3以上とし、縦列を1または2または4以上とした形態の遊技場に含まれる複数の遊技島に対しても適用し得る。
【符号の説明】
【0060】
1 遊技場
2 メダル遊技機
3 遊技島
4 メダル貸し機
10 メダル供給装置
11 補給タンク
12、12A 補給路切換手段
12a、12b、12c 振分けコンベア
13 島内補給路
14 島間補給路
21 戻し路
22、23 島間コンベア
24 送先切換手段(3ウエイダクト)
28 メダル研磨機
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも複数のメダル遊技機を含むメダル使用機をそれぞれ有する複数の遊技島の各々に設けられ、関連する自己の遊技島のメダル使用機にまたは他の遊技島に遊技用メダルを補給するメダル補給装置であって、
前記遊技島のそれぞれに設けられ多数のメダルを貯留する補給タンクと、
上記補給タンクから排出されたメダルの補給先を切換える補給路切換手段と、
上記補給路切換手段を経たメダルを上記自己の遊技島に補給するための島内補給路と、
上記補給路切換手段を経たメダルを上記他の遊技島に補給するための島間補給路とを具備し、
前記補給路切換手段は、前記補給タンクから排出されたメダルを、前記島内補給路と前記島間補給路とに振分ける振分けコンベアを有し、
前記島間補給路は、前記補給タンクにメダルを戻す戻し路と、その戻し路の途中から分岐させたメダルを前記他の遊技島に補給する島間コンベアとを備え、上記戻し路におけるメダル分岐点において、上記戻し路と上記島間コンベアのいずれかにメダルの送り先を切り換える送先切換手段が設けられており、
前記島間コンベアを介して前記他の遊技島から前記自己の遊技島の前記戻し路にメダルが合流して補給されるようになっており、前記戻し路のメダル合流点よりも下流側であって前記補給タンクの上流側に、メダル研磨機またはメダル洗浄機が設けられていることを特徴とするメダル補給装置。
【請求項2】
請求項1に記載のメダル補給装置において、
前記振分けコンベアは、前記島内補給路と前記島間補給路とに交互に前記メダルを振分けることを特徴とするメダル補給装置。
【請求項3】
請求項2に記載のメダル補給装置において、
前記振分けコンベアは正逆回転可能な1つのコンベアからなり、このコンベアが交互に正逆転されることを特徴とするメダル補給装置。
【請求項4】
請求項1に記載のメダル補給装置において、
前記他の遊技島が前記自己の遊技島に近接する複数のものであって、前記島間コンベアがこれら複数の他の遊技島に対してそれぞれ別に設けられ、前記送先切換手段は複数の島間コンベアおよび1つの戻し路の送り先のいずれか一つに切り換えることを特徴とするメダル補給装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のメダル補給装置において、
前記遊技島のそれぞれはメダル使用機として1または2以上のメダル貸し機を有し、そのメダル貸し機にもメダルを補給することを特徴とするメダル補給装置。
【請求項1】
少なくとも複数のメダル遊技機を含むメダル使用機をそれぞれ有する複数の遊技島の各々に設けられ、関連する自己の遊技島のメダル使用機にまたは他の遊技島に遊技用メダルを補給するメダル補給装置であって、
前記遊技島のそれぞれに設けられ多数のメダルを貯留する補給タンクと、
上記補給タンクから排出されたメダルの補給先を切換える補給路切換手段と、
上記補給路切換手段を経たメダルを上記自己の遊技島に補給するための島内補給路と、
上記補給路切換手段を経たメダルを上記他の遊技島に補給するための島間補給路とを具備し、
前記補給路切換手段は、前記補給タンクから排出されたメダルを、前記島内補給路と前記島間補給路とに振分ける振分けコンベアを有し、
前記島間補給路は、前記補給タンクにメダルを戻す戻し路と、その戻し路の途中から分岐させたメダルを前記他の遊技島に補給する島間コンベアとを備え、上記戻し路におけるメダル分岐点において、上記戻し路と上記島間コンベアのいずれかにメダルの送り先を切り換える送先切換手段が設けられており、
前記島間コンベアを介して前記他の遊技島から前記自己の遊技島の前記戻し路にメダルが合流して補給されるようになっており、前記戻し路のメダル合流点よりも下流側であって前記補給タンクの上流側に、メダル研磨機またはメダル洗浄機が設けられていることを特徴とするメダル補給装置。
【請求項2】
請求項1に記載のメダル補給装置において、
前記振分けコンベアは、前記島内補給路と前記島間補給路とに交互に前記メダルを振分けることを特徴とするメダル補給装置。
【請求項3】
請求項2に記載のメダル補給装置において、
前記振分けコンベアは正逆回転可能な1つのコンベアからなり、このコンベアが交互に正逆転されることを特徴とするメダル補給装置。
【請求項4】
請求項1に記載のメダル補給装置において、
前記他の遊技島が前記自己の遊技島に近接する複数のものであって、前記島間コンベアがこれら複数の他の遊技島に対してそれぞれ別に設けられ、前記送先切換手段は複数の島間コンベアおよび1つの戻し路の送り先のいずれか一つに切り換えることを特徴とするメダル補給装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のメダル補給装置において、
前記遊技島のそれぞれはメダル使用機として1または2以上のメダル貸し機を有し、そのメダル貸し機にもメダルを補給することを特徴とするメダル補給装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−212475(P2011−212475A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−168777(P2011−168777)
【出願日】平成23年8月1日(2011.8.1)
【分割の表示】特願2006−213745(P2006−213745)の分割
【原出願日】平成18年8月4日(2006.8.4)
【出願人】(000230858)日本金銭機械株式会社 (43)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月1日(2011.8.1)
【分割の表示】特願2006−213745(P2006−213745)の分割
【原出願日】平成18年8月4日(2006.8.4)
【出願人】(000230858)日本金銭機械株式会社 (43)
【Fターム(参考)】
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