説明

メッシュネットワークの集中制御のための装置

【課題】情報を中継する中央ポイント(たとえば無線基地局[BS]またはアクセスポイント[AP])を必要しないでノードが互いに通信できる、メッシュネットワーク接続形態(トポロジー)を使用する通信システムを提供する。
【解決手段】メッシュネットワークの制御ノードを実施する無線通信デバイスである。システム情報を中継し、中央ポイントで再設定処理の決定を行うことによって、決定が存在しないか分散決定が存在するメッシュ接続形態またはセミメッシュ接続形態を用いている通信システムの性能を改善する。このデバイスは、802.11 LANのアクセスポイント内で実施されることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、無線通信のシステムに関し、具体的には、メッシュネットワーキング(網目ネットワーク化)を実施した無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)などのメッシュネットワーク(網形回線網)、特に802.11と称する標準規格に準拠するメッシュネットワークの集中制御(集中管理ともいう)に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムは、当技術分野でよく知られているものである。一般に、このようなシステムには互いに無線通信信号を送受信する通信ステーションが含まれている。システムのタイプにもよるが、その通信ステーションは、通常、基地局、またはモバイルユニット(携帯端末)を含む無線送信/受信ユニット(WTRU)の2つのタイプのうちの1つである。
【0003】
本明細書で使用される用語の基地局には、基地局、ノードB(Node B)、サイトコントローラ、アクセスポイント、または基地局に関連ネットワークへの無線アクセスをWTRUに提供する無線環境内の他のインターフェースデバイスが含まれるが、これらに制限はされない。
【0004】
本明細書で使用される用語のWTRUには、ユーザ機器、移動局(モバイルステーション)、固定加入者ユニット、モバイル(携帯電話)加入者ユニット、ポケットベル、または無線環境内で動作できるすべての他のタイプのデバイスが含まれるが、これらに制限はされない。WTRUには、電話機、テレビ電話機、およびネットワーク接続を有するインターネット対応電話機などの通信デバイスが含まれる。さらに、WTRUに、同様のネットワーク機能を有する無線モデムを備えたPDA(携帯情報端末)およびノートブックコンピュータなどのポータブルパーソナルコンピューティングデバイスが含まれる。ポータブル(携帯)であるか、他のやり方で居場所を変えられるWTRUを、モバイルユニットと称する。
【0005】
典型的に、基地局のネットワークは、そのネットワークで、各基地局が、適切に構成されたWTRUとの同時無線通信を行うことができるように、提供されている。一部のWTRUは、互いのWTRU間で直接に、すなわちネットワークを介して基地局を介して中継されることなしに、無線通信を行うように構成されている。このことを、一般に、ピアツーピア無線通信と呼ぶ。WTRUは、ネットワーク通信機能およびピアツーピア通信機能の両方を用いて複数のネットワークで使用されるように構成することができる。
【0006】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)と呼ばれるタイプの無線システムは、同様の装備を有するWTRUとのピアツーピア通信を行うこともできる、WLANモデムを備えたWTRUとの無線通信を行うように構成することができる。現在、WLANモデムは、製造業者によって、多数の旧来の通信デバイスやコンピューティングデバイス内に一体化されている。たとえば、携帯電話(セル方式の携帯無線電話)、携帯情報端末(PDA)、家庭用電化製品(CE)、およびラップトップコンピュータが、1つまたは複数のWLANモデムを備えた状態で作られている。
【0007】
1つまたは複数のWLANアクセスポイント(AP)を有する無線ローカルエリアネットワーク環境の一例が、IEEE 802.11標準規格に従って作られたWLANである。これらのネットワークへのアクセスは、通常、利用者の認証手続き(プロシージャ)を必要とする。そのようなシステムのプロトコルは、WLANテクノロジ領域で標準化され続けている。プロトコルのそのようなフレームワーク(枠組み)の1つが、IEEE 802系列の標準規格である。WLAN 802.11標準規格のほかに、これに、たとえばBluetooth(ブルートゥース)デバイスを用いて実施される802.15 WPAN(無線パーソナルエリアネットワーク)と、802.16 WMAN(無線大都市圏ネットワーク)が含まれるが、これらに制限はされない。
【0008】
基本サービスセット(basic service set、以下、BSSと略称)は、IEEE 802.11 LANの基本構成要素であり、ステーション(STA:局)と称するWTRUからなる。基本的に、互いに通信できるSTAのセットが、BSSを形成することができる。複数のBSSは、流通システム(distribution system、以下、DSと略称)と呼ばれるアーキテクチャコンポーネント(基本設計理念成分)を介して相互接続されて、拡張サービスセット(extended service set、以下、ESSと略称)を形成する。アクセスポイント(AP)は、DSサービスを提供することによってDSへのアクセスを提供するSTAであり、一般に、複数のSTAによるDSへの同時アクセスを可能にする。
【0009】
WLANおよび他のネットワークで無線通信を実施する2つの一般的なやり方、すなわち、1)インフラストラクチャモード(インフラ(基盤)モード)、および2)アドホックモード(ad hoc mode)がある。図1Aに、インフラストラクチャモードを示すが、このモードでは、WTRUが、ネットワークインフラストラクチャ16へのアクセスポイントとして働く基地局54を介して無線通信を行う。基地局54は、WTRU 18、WTRU20、WTRU22、WTRU24、およびWTRU26との通信を行うものとして図示されている。図1Aに示されたWTRUの間の直接相互通信はない。通信は、基地局54を介して調整され、同期化される。そのような設定(設定)を、WLANのコンテキスト(文脈)でBSS(基本サービスセット)とも呼ぶ。
【0010】
インフラストラクチャモードと対照的に、アドホックモードは、ネットワークインフラストラクチャを使用しない。アドホックモードは、ピアツーピア通信を用いて動作し、「自立のBSS(independent BSS)」とも呼ばれる。アドホックモードでは、複数のWTRUが、調整ネットワーク要素、すなわち基地局を必要としないで、それらWTRU自身の間の通信を定める。アドホックモード動作を、図1Bに示す。ネットワークインフラストラクチャへのアクセスポイントは不要である。しかし、基地局をアドホックプロトコルを用いて設定して、この基地局をピアツーピア通信でもう1つのWTRUとして働かせることができる。そのような場合には、基地局は、別のネットワークまたはインターネットへのブリッジ(相互接続装置)またはルータ(送信経路決定装置)として働くことができる。
【0011】
基地局は、アドホックネットワークに参加する場合には、もう1つのWTRUとして扱われ、通常は通信の流れを制御しない。たとえば、図1Bに、アドホックネットワーク内で、WTRU18と通信する基地局54と、WTRU20と通信するWTRU18とが示されている。このシナリオ(筋書き)では、基地局54は、データの流れを制御しない。
【0012】
通信は、通常、アドホックネットワーク内の他のステーションに制限されるが、1つのWTRUが、中継ノードとして働く第3のWTRUを介して別のWTRUと間接的に通信することができる。たとえば、図1Bに示されているように、WTRU22とWTRU24の両方が、アドホックモードでWTRU26と通信する場合に、WTRU22とWTRU24の間で通信を行うことができる。さらに、あるWTRUがアドホックモードである時には、そのWTRUは、通常、インフラストラクチャモードの基地局送信を無視する。あるWTRUが、アドホックモードを開始し、他のWTRUが参加することも必要である。他のステーションは、アドホックネットワークに参加する時に、動作パラメータ情報を取り入れることとなる。
【0013】
アドホックネットワークを開始するステーションは、サービスセットID(service set identifier、以下、SSIDと略称)、チャネル、およびビーコンタイミングなど、そのアドホックネットワークの動作パラメータを選択し、この情報を、たとえばビーコンフレームで送信する。ステーションは、そのアドホックネットワークに参加する時に、その動作パラメータを取り入れる。インフラストラクチャモードでは、SSIDなどのパラメータが、通常、ネットワーク基地局に接続されたネットワークコントローラによって指定される。
【0014】
IEEE 802ベースのシステムにおけるSSIDは、WLAN上で送信されるパケットのヘッダに付随する32文字の一意の識別子である。SSIDは、あるWLANを別のWLANから論理的に区別するので、特定のWLANへの接続を試みるすべての基地局およびすべてのデバイスが、通常、同一のSSIDを使用する。
【0015】
IEEE 802ベースのシステムでは、二つ以上のステーションがアドホックネットワークの一部になったならば、ステーションのすべてが、各ステーションへそのようなタスクのランダム分布によってビーコンフレームを送信するという負担を共有する。スポークスマンエレクション(代表選択)アルゴリズムなどのアルゴリズムが、アドホックネットワークのマスタステーション(すなわち、擬似基地局)として1つのデバイスを「選出させ」、他のすべてのデバイスを隷属させるように設計されている。
【0016】
複数のアドホックネットワーキングWTRUが互いに通信する時に、メッシュネットワークが作り出される。したがって、メッシュネットワーク(網形回線網)は、二つ以上のWTRUが直接に、またはメッシュ内の少なくとも2つの他のWTRUを用いて間接に、通信するタイプのアドホックネットワークである。厳密なIEEE 802.11グループの観点からすると、アドホックネットワークでは、WTRUが、同一の共有媒体を介して、そのWTRUが望むどのWTRUとも「直接に」通信することを可能にするが、メッシュネットワークでは、WTRUが1つまたは複数の媒体を介して「直接にまたは間接に」通信することを可能にする。すなわち、アドホックWTRUは、その無線通信到達範囲内に存在するWTRUに対してだけ話しかけることができないが、メッシュWTRUは、2つの他の異なるWTRUからの情報を転送しまたは中継することができ、またこれらの他のWTRUが、各他の送信範囲内にいない場合であっても、それらが同一帯域内にいない場合であっても、またはそれらが同一の物理層(たとえば、802.11aおよび802.11b)を使用しない場合であっても、それらの他のWTRUの互いの通信を許容する。その差異は、本発明の文脈において制限的ではない。
【0017】
本発明者は、通信システムにおいて、システム再環境設定(再設定)を通じて動作性能を最適化する他のやり方が存在することに気づいた。これらの再環境設定は、通常はシステム状態、予測などに基づく決定の結果であり、特定の手続き、またはアルゴリズムのルールに従うものである。システムに関する情報をただ一つのポイントに集中化できない時には、分散決定または分散アルゴリズムが、この問題を克服する唯一の手段である。メッシュネットワークの性質が原因で、分散決定は、しばしば、ただ一つの問題解決手法として使用される。この決定は、最適状態には及ばない次善のものである可能性があるが、他の代替案を採用することはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明は、情報を中継する中央ポイント(たとえば無線基地局[BS]またはアクセスポイント[AP])を必要しないでノードが互いに通信できる、メッシュネットワーク接続形態(トポロジー)を使用する通信システムに関する。本発明は、システム情報を中継し、中央ポイントで再設定処理の決定を行うことによって、決定が存在しないか分散決定が存在するメッシュ接続形態またはセミメッシュ接続形態を用いている通信システムの性能を改善する装置を開示している。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明には、次の手段およびそのような手段を実施するメッシュネットワーク対応デバイスが含まれるが、これに限定はされない。
【0020】
1.中央ポイントからメッシュネットワーク(たとえば、WLANまたはBluetooth(ブルートゥース))内のノードの環境設定(設定)/再環境設定(再設定)を管理する手段。
2.BSまたはAPが、互いに「リスン(listen:聴く)」してもしなくてもかまわないが、他のBSまたはAPを介して互いに情報を中継することができ、その結果セミメッシュネットワーク(準メッシュネットワーク)で通信できる、ポイントツーマルチポイントネットワーク(たとえば、WLAN 802.11、TDD−UMTS、802.16 TDDなど)のセットに適用された、1に記載の手段。
3.BSまたはAPが、互いに「リスン」してもしなくてもかまわないが、そのリモートノード(たとえば、ユーザWTRU)を介して互いに情報を中継できる、2に記載の手段。
4.BSまたはAPが、互いに「リスン」してもしなくてもかまわないが、別の種類のインフラストラクチャネットワークを介して、互いに情報を交換できる、2に記載の手段。
【0021】
本発明の一態様もおいて、無線送信/受信ユニット(WTRU)は、メッシュタイプのネットワーク内のノードとしての複数のWTRUと無線通信を行うように構成される。WTRUは、受信機コンポーネント、プロセッサコンポーネント、および送信機コンポーネントを有する。送信機コンポーネントおよび受信機コンポーネントは、単一のタイプのトランシーバ(携帯用無線電話機)として、または異なるタイプの複数のネットワークでの通信用に構成された異なるタイプの送信機および受信機の組合せとして構成することができる。
【0022】
受信機コンポーネントは、現在何らかの制御ノード(管理ノード)がある場合に、その現在の制御ノードのアイデンティティ(身元、同一性)を示すデータを有する開始メッセージを含むメッシュメッセージを受信するように構成されていることが好ましい。プロセッサコンポーネントは、現在何らかの制御ノードがある場合に、その現在の制御ノードのアイデンティティを示すデータを含む開始メッセージを含んだメッシュメッセージを生成するように構成されていることが好ましい。送信機コンポーネントは、メッシュ通信にそのWTRUを参加させようとするWTRUに対して、生成された開始メッセージを含む生成されたメッセージを送信するように構成されていることが好ましい。
【0023】
プロセッサコンポーネントは、各生成されるメッシュメッセージに状態値および初期重み値(初期ウエイト値)を含み、また改訂された状態値および重み値を作るために、受信したメッセージの重み値に基づいて受信したメッセージの状態値とWTRUの状態値の平均をとることと、受信したメッセージの重み値を増分することによって、状態値および重み値に関連する受信されたメッシュメッセージのそれぞれを再送信のために修正するように構成することができる。そのとき、送信機コンポーネントは、あるWTRUから受信したメッシュメッセージを、そのWTRUが改訂された状態値および重み値でメッシュ通信する他のWTRUに、再送信するように構成される。
【0024】
プロセッサコンポーネントには、各作成されたメッシュメッセージにメッセージ識別子を組み込むように構成されたプロセッサと、受信されたメッシュメッセージに組み込まれたメッセージ識別子を追跡するように構成された関連メモリ(associated memory)とが含まれることが好ましい。そのとき、送信機コンポーネントは、あるWTRUから受信したメッシュメッセージが以前に受信されたものでないことを追跡が示す時に、その受信されたメッセージを、そのWTRUがメッシュ通信する他のWTRUに再送信するように構成される。
【0025】
WTRUが、メッシュネットワーク制御能力を有していない場合に、プロセッサコンポーネントは、別のWTRUとメッシュネットワークの開始の時、または制御ノードが現在存在しないことを示す開始メッセージの受信に応じて、現在の制御ノードを識別するメッセージを受信するまで、制御ノードが現在存在しないことを示す開始メッセージを生成するように構成されることが好ましい。WTRUが、メッシュネットワーク制御能力を有している場合には、プロセッサコンポーネントは、別のWTRUとメッシュネットワークの開始の時、または現在制御ノードがないことを示す開始メッセージの受信に応じて、現在のメッシュ制御ノードとして自分自身のアイデンティティを示すデータを組み込んだ、現在の制御ノードとしてそのWTRU自身を定めるメッセージを生成するように構成されることが好ましい。
【0026】
WTRUがメッシュネットワーク制御能力を有している場合に、プロセッサコンポーネントは、現在の制御ノードを示す開始メッセージの受信に応じて、潜在的なメッシュ制御ノードとしての自分自身のアイデンティティ(身元)を示すデータを組み込んだ、現在の制御ノード宛のメッセージを生成するようにさらに構成されることが好ましい。その場合に、プロセッサコンポーネントは、そのWTRUが現在の制御ノードとして働いている時に潜在的なメッシュ制御ノードを識別する受信されたメッセージを追跡するメモリと、そのWTRUが現在の制御ノードとしてサービスするのをやめる時に、追跡されたメッセージで識別される潜在的なメッシュ制御ノードの中から新しい制御ノードを特定するメッセージを生成するように構成された関連プロセッサとを有するように構成されることが好ましい。
【0027】
本発明のもう1つの態様では、WTRUの受信機コンポーネントは、現在制御ノードがある場合に、その制御ノードのアイデンティティおよび現在の制御ノードの制御能力のレベルを示すデータを有する開始メッセージを受信するように構成される。その場合に、プロセッサコンポーネントは、現在制御ノードがある場合に、その制御ノードのアイデンティティおよび現在の制御ノードの制御能力のレベルを示すデータを含む開始メッセージを生成するように構成されることが好ましい。WTRUが、制御能力レベルの階層のうちの1つのメッシュネットワーク制御能力を有している場合には、プロセッサコンポーネントは、別のWTRUとのメッシュネットワークの開始の時または現在制御ノードがないことを示す開始メッセージの受信に応じて、自分自身のアイデンティティおよび制御能力レベルを示すデータを組み込んだ、そのWTRU自身を現在の制御ノードとして定めるメッセージを生成するように構成される。
【0028】
また、プロセッサコンポーネントは、現在の制御ノードを示す開始メッセージの受信に応じて、潜在的なメッシュ制御ノードとしての自分自身の識別および制御能力レベルを示すデータを組み込んだ、現在の制御ノード宛のメッセージを生成するように構成されることが好ましい。その場合に、プロセッサコンポーネントは、そのWTRUが現在の制御ノードとして働いている時に潜在的なメッシュ制御ノードを識別する受信したメッセージを追跡し、そのWTRUが現在の制御ノードとしてサービスするのをやめる時に、追跡されたメッセージで識別される潜在的なメッシュ制御ノードの中から新しい制御ノードのアイデンティティと制御能力レベルとを識別するメッセージを生成するように構成されることが好ましい。プロセッサコンポーネントは、そのWTRUが現在の制御ノードとして働くのをやめる時に、追跡されたメッセージで識別される潜在的なメッシュ制御ノードの中から最高の制御能力レベルを有する潜在的なメッシュ制御ノードを新しい制御ノードとして選択することによって、追跡されたメッセージで識別される潜在的なメッシュ制御ノードの中から新しい制御ノードのアイデンティティと制御能力レベルとを識別するメッセージを生成するように構成することもできる。
【0029】
WTRUのプロセッサコンポーネントは、そのWTRUが現在の制御ノードとして働いている時に、潜在的なメッシュ制御ノードによるメッシュ通信への参加順に、潜在的なメッシュ制御ノードを識別する受信されたメッセージを追跡するように構成されることも好ましく、そのWTRUが現在の制御ノードとして働くのをやめる時に、潜在的なメッシュ制御ノードによるメッシュ通信への参加順に少なくとも部分的に基づいて新しい制御ノードを選択することによって、追跡されたメッセージで識別される潜在的なメッシュ制御ノードの中から新しい制御ノードのアイデンティティと制御能力レベルとを識別するメッセージを生成するように構成される。プロセッサコンポーネントは、さらに、WTRUが新しい制御ノードにサービスを譲渡する時に、以前に追跡された潜在的なメッシュ制御ノードを識別する、新しい制御ノード宛のメッセージを生成するようにさらに構成することができる。そのようなメッセージは、好ましくは、追跡されたメッセージで識別される潜在的なメッシュ制御ノードの中から、新しい制御ノードのアイデンティティおよび制御能力レベルを識別するメッセージの生成と併せて生成される。
【0030】
WTRUが、制御能力レベルの階層のうちの1つのメッシュネットワーク制御能力を有している場合に、プロセッサコンポーネントは、そのWTRUの制御能力レベルよりも低い制御能力レベルを有する現在の制御ノードを示す開始メッセージの受信に応じて、自分自身のアイデンティティおよび制御能力レベルを示すデータを組み込んだ、現在の制御ノードとしてそのWTRU自身を定めるメッセージを生成するように構成することもできる。その場合に、プロセッサコンポーネントは、制御ノードとして働く時に、新しいWTRUのアイデンティティおよびそのWTRUの制御能力レベルよりも高いレベルの制御能力レベルを示すデータを含む、現在の制御ノードとして新しいWTRUを定める受信されたメッセージに応じて、そのWTRUが現在の制御ノードとしてサービスするのをやめる時に、新しい制御ノードのアイデンティティおよび制御能力レベルを識別するメッセージを生成するように構成されることが好ましい。
【0031】
本発明のもう1つの態様では、現在制御ノードがある場合に、そのアイデンティを示すデータを有する開始メッセージと、メッシュアイデンティティに関連する現在の制御ノードの制御能力レベルとを受信するように構成することもできる。その場合に、プロセッサコンポーネントは、現在メッシュ制御ノードがある場合に、その制御ノードのアイデンティティおよびメッシュアイデンティティ関連する現在の制御ノードの制御能力レベルを含む開始メッセージを生成するように構成されることが好ましい。
【0032】
プロセッサコンポーネントは、そのWTRUが第1制御能力レベルを伴う第1制御ノードを有する第1メッシュと通信している時に、第2制御能力レベルを伴う第2制御ノードを有する第2の異なるメッシュアイデンティティを示す開始メッセージの受信に応じて、制御ノードを定めるメッセージを生成するようにさらに構成されることが好ましい。第2メッシュ制御ノードが、第1メッシュの現在の制御ノードの制御能力レベルよりも低い制御能力レベルを有する時には、制御ノードを定めるメッセージは、第2メッシュ制御ノード宛であって、第1メッシュ制御ノードのアイデンティティおよび制御能力レベルと第1メッシュアイデンティティとを示すデータを含む。第2メッシュ制御ノードが、第1メッシュの現在の制御ノードの制御能力レベルよりも低い制御能力レベルを有しない時には、制御ノードを定めるメッセージは、第1メッシュ制御ノード宛であって、第2メッシュ制御ノードのアイデンティティおよび制御能力レベルと第2メッシュアイデンティティとを示すデータを含む。
【0033】
このような場合において、WTRUが制御能力レベルの階層のうちの1つの階層のメッシュネットワーク制御能力を有している場合には、プロセッサコンポーネントは、異なるメッシュの制御ノードのアイデンティティとより高い制御能力レベルを示す制御ノードを定めるメッセージの受信に応じて、そのWTRUが現在の制御ノードとしてサービスするのをやめる時に、新しい制御ノードのアイデンティティおよび制御能力レベルと新しいメッシュアイデンティティとを識別するメッセージを生成するように構成される。そのようなWTRUは、802.11無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)用のアクセスポイント(AP)として構成することもできる。
【0034】
本発明の他の目的および利益は、次の説明および添付図面から当業者にとって明白になる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1A】動作のインフラストラクチャネットワークモードで動作する通信システムを示す図である。
【図1B】動作のアドホックネットワークモードで動作する通信システムを示す図である。
【図2】本発明の教示に従って動作のコントロールドメッシュネットワークモードで動作する通信システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。本発明を、図面を参照して説明するが、本図面では、同じ符号は複数の図面を通じて同様の要素を表す。用語の基地局(BS)、アクセスポイント(AP)、ステーション(STA)、WTRU、およびモバイルユニットは、上で説明した、その一般的な論理的意味で使用され、特定の物的な実施を阻止することもなければ指図もしない。
【0037】
本発明は、基地局を通じて無線アクセスサービスがWTRUに提供される、1つまたは
複数のネットワーク化された基地局を有する無線通信アクセスネットワークを提供する。本発明は、モバイルユニットまたはモバイルWTRUが、めいめいのネットワークステーションすなわちBSまたはAPによって提供される地理的受信地域(受信可能範囲サービスエリア)のめいめいの領域に入り、かつ/またはその中を移動する際に、モバイルユニットまたはモバイルWTRUと共に使用される時に特に有用である。
【0038】
本発明によれば、WTRUは、好ましくは、同様の装備を有するWTRUの間で直接に情報を交換するための無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)モデム、または無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)モデムを備えることによって、動作がピアツーピアモードで設定される。WTRUは、相互に通信するために、802.11(WiFi)またはBluetoothに準拠するデバイスなど、一体化された、またはインストールされたWLANデバイスまたはWPANデバイスを有することができる。しかし、提案された本発明は、ピアツーピアモード動作を実行するすべての無線システムで適用可能である。
【0039】
図2を参照すると、集中制御を有するメッシュネットワークが示されている。WLAN、WPAN、WMAN、および他のネットワークと同様に、アドホックトポロジ(接続形態)には、互いに直接に通信できる(すなわち、マルチポイントツーマルチポイント)いくつかのノードが含まれる。
【0040】
メッシュネットワークの集中制御は、1つのノード、たとえばネットワーク開始ノードが、制御能力を有すると仮定して、その開始ノードがネットワーク内の管理を行なうエンティティ(たとえば、制御ノード)になる時に達成される。その後、それぞれの新たに参加するノードが、制御ノードのアイデンティティ(身元)を知らされる。代替案では、開始ノードが、制御能力を有しない時などの場合には、制御能力を有する最初に参加するノードが、少なくとも当初は、制御ノードになることができる。好ましくは、すべての参加するノードへの初期メッシュ通信には、制御ノードのアイデンティティまたは制御ノードの不在の表示のいずれかが含まれる。後者の場合に、参加するノードが、制御ノード能力を有している場合には、その参加するノードが、制御ノードになり、制御ノードとしてのそのノードの状況を識別するためのメッセージを他のノードに伝搬させることが好ましい。その後、そのメッシュに新たに参加するノードには、初期通信でこの事実が知らされる。
【0041】
図2において、メッシュネットワークが複数のノードを有するが、これらのノードはネットワークに参加した順番に従う番号と同一であるとする。ネットワーク内に1つまたは複数のノードが存在するや否や、そのネットワークの制御ノードとして働くネットワーク開始ノード1は、所定のまたは動的な決定基準に従って、システムパラメータ(たとえば、電力変更、周波数チャネル変更など)に関する再設定を実行する決定を行うことができる。再設定情報は、制御ノード1と直接に連絡を取り合う他のノード2、5、7、10に伝搬され、これら他のノードが、ネットワーク全体にその決定について知らせるために、さらなるノード3、4、6、8、9にそのメッセージを中継する。
【0042】
制御ノード1からの順方向の情報の伝搬と同じように、情報が、逆方向に制御ノードへ流れることができる。これによって、すべてのノードが、各ノードにより調べられたような、システム状態、測定値などに関する情報を制御ノードに送り返すことが可能になる。
【0043】
制御ノード1との間の情報転送は、幾通りかの手段で行うことができる。1つの手段は、すべてのメッセージにすべて単一ノードの情報を組み込むことである。これは、非常に非効率的である。メッセージングにシステム状態変数を使用することによって、ユーザが自身のシステム状態をメッセージに追加するたびに、システム状態変数を更新することができる。価格変数または健康状態変数(health status variable)を、値(バリュー)および重み(ウエイト)を有する第1ノードによって利用することができる。第2ノードは、このメッセージを受信するや否や、自分自身の状態変数値と現行の状態変数値の平均をとって、状態値を更新し、平均をとった値(バリュー)の個数を用いて重みを更新し、その情報を再び送信することが好ましい。第3ノードは、このメッセージを受信するや否や、平均値と平均をとった値の個数の両方を評価する。次に、第3ノードは、自分自身のデータを含めることによって平均を再計算し、両方の値をもう一度更新し、それを再送信し、以下同様となる。
【0044】
同一のノードを介する同一メッセージの複数回のループ、繰り返し、または再処理を避けるために、シーケンス番号またはトランザクション(データ処理件数)IDを、オリジナルメッセージに含めて、その寿命の間保持することができる。
【0045】
集中制御は、セミメッシュネットワークとして働くポイントツーマルチポイントネットワークのセットについて有利に提供することができる。したがって、本発明は、メッシュネットワークだけではなく、互いにリスン(listern)し、ポイントツーマルチポイントネットワークのセットを形成できる一連のBSまたはAPにも適用可能である。この場合に、モバイルWTRUがセルツーセル(cell−to−cell)通信に参加するのではなく、APおよび/またはBSが、それらの間で情報を交換する。1つのAPが、制御ノードであり、他のAPは、その制御ノードとの通信を中継し、交換する。
【0046】
集中制御は、ノード中継を用いるセミメッシュネットワークでも有利に提供することができる。基本概念の変形形態が、WTRUを使用して、あるAPから別のAPに情報を中継することである。APからの“please relay”(中継してください)メッセージの受信時に、WTRUは、そのメッセージが他のAPによってさらに受信されるようにするために、送信を繰り返すように構成されることが好ましい。
【0047】
集中制御は、インフラストラクチャバックボーン(基盤基幹回線)を有するセミメッシュネットワークと共に有利に提供することもできる。これは、インフラストラクチャネットワークまたはAPが互いに通信するのに使用されるすべての他の通信の手段に依存する本発明の変形形態である。
【0048】
メッシュネットワークは、通常、しばしば最適状態には及ばない結果を与える独立の分散アルゴリズムに頼って、決定を行い、アクションを実行する。本発明は、中央ノードが最適決定を行い、この決定をネットワーク内の他のノードに通信することを可能にするものである。
【0049】
メッシュネットワークおよびセミメッシュネットワークで集中制御を実施する際に、最初の制御ノードが、メッシュネットワークに参加するノードの能力に従って指定されることが好ましい。十分な能力を有する最初に参加するノードが、制御ノードになることが好ましい。これは、開始ノードが十分な能力を有している場合には、開始ノードとなる。
【0050】
制御ノード指定を介する集中制御は、WPAN(たとえば、Bluetooth、802.15)、WLAN(たとえば、802.11)、WMAN(たとえば、802.16)、TDD(たとえば、TD−CDMA、TD−SCDMA)他、特に無線通信資源管理(Radio Resource Management、以下、RRMと略称)などの無線ネットワークにもちろん適用することができる。1つの変形形態としては、ある範囲の標準決定基準(criteria standard)を有し、その結果、機能の最小限のセットを有する開始ノードが、当初は制御ノードとして指定されるが、そのノードが、確立された標準決定基準の階層内で機能のより上位のセットを有する最初に参加するノードにネットワークの制御を「返上する(gives up)」ようにすることである。したがって、参加するノードに送信される、制御ノードを識別するデータに、現在の制御ノードの能力の表示が含まれることが好ましい。
【0051】
制御ノード能力を持つWTRUに、メッシュネットワークに参加する時に、開始メッセージを受信するように構成された受信機と、そのメッセージを評価して、そのWTRUが、識別された制御ノードよりも上位の制御ノード能力を所有するかどうかを判定する関連プロセッサが含まれることが好ましい。受信された開始メッセージで示される制御ノードが現在ない場合、またはそのWTRUがより上位の制御ノード能力性を所有する場合に、そのWTRUによって、そのWTRUが制御ノードになるという決定が行われることが好ましい。
【0052】
本発明の実施は、メッシュメッセージを受信するように構成された受信機と、メッシュメッセージを送信するように構成された送信機と、受信したメッセージを評価し、適切な応答メッセージを生成し、送信するように構成された関連プロセッサとをそれぞれが有するWTRUを備えることによって、たやすく達成される。各WTRUは、制御ノードの存在または不在と、それが存在する時に制御ノードの識別(同定)およびその機能情報と確認する適切な開始メッセージを送信するように構成されることが好ましい。開始メッセージを、受信した制御メッシュ参加要求メッセージに対する応答として生成することができ、新しいアドホックネットワークを開始するのに使用することができ、かつ/またはあるタイプのビーコン信号メッセージとして周期的にブロードキャスト(一斉通報)することができる。
【0053】
制御ノード能力を有する各WTRUは、そのWTRUが開始メッセージで示されたものよりも上位の制御ノード能力を所有する時に、開始メッセージに応じて適切な制御ノード更新メッセージを送信するように構成された送信機を有することが好ましい。受信した開始メッセージで示される現行の制御ノードがない場合には、WTRUは、デフォルトで、より上位の制御ノード能力を有する。そのWTRUのプロセッサは、制御ノード更新メッセージを生成して、新しい制御ノードとして自分自身を同定し、制御ノード能力のレベルを示すデータを含めるように設定されることが好ましい。そのWTRUが、制御ノードとして以前のノードを置換する場合に、そのWTRUは、開始メッセージが現行の制御ノードから直接に受信された場合には直接に、または開始メッセージが別のノードから受信された場合には間接に、のいずれかでメッシュネットワーク全体での伝搬のために制御ノード更新メッセージを現行の制御ノードに向けることが好ましい。
【0054】
異なる参加WTRUによって生成される制御ノード更新メッセージでの衝突を避けるために、現行の制御ノードによる制御ノード更新メッセージの妥当性確認(validation)の要件を課すことができ、その結果、制御は、現行の制御ノードによって最初に受信された制御ノード更新メッセージで確認される新しいノードへ手放されるようになる。妥当性確認に対する代替案は、現行の制御ノードによって伝搬される、新しい制御ノードを特定する制御譲渡メッセージの生成である。制御ノード更新メッセージの妥当性確認または制御譲渡メッセージの生成の後に、そのノードは、制御をやめ、その後に受信される制御ノード更新メッセージを単に無視することができる。
【0055】
制御ノード更新メッセージを送信したWTRUが、その後、新しい制御ノードとして異なるWTRUを識別する、妥当性確認された制御ノード更新(または制御譲渡)メッセージを受信した場合に、そのWTRUは、そのメッセージを開始メッセージとして処理して、それが新しい制御ノードよりも上位の機能のセットを有するかどうかを評価するように構成されることが好ましい。そうである場合には、そのWTRUは、新しい制御ノード宛の新しい制御ノード更新メッセージを生成する。
【0056】
伝搬を実施するために、各WTRUは、そのWTRUが以前に受信した可能性がある同一のメッセージを既に再送信済みである場合を除いて、そのWTRUが受信したメッセージを、そのWTRUが連絡を取り合う他のWTRUに再送信するように構成されることが好ましい。上で注記したように、通し番号または開始日時の表示の形とすることができるメッセージ識別番号またはトランザクションIDが、制御ノード更新メッセージなどのメッセージに含まれていて、それにより同一メッセージの再送信を防ぐWTRUの能力が促進されることが好ましい。したがって、WTRUのプロセッサは、そのプロセッサが生成するメッセージ内にそのような情報を挿入し、再送信決定を行う時に、受信したメッセージ内のそのような情報と比較するように構成されることが好ましい。また、WTRUは、最新の制御ノード情報が含まれるように、参加しようとするWTRUに送信する開始メッセージを修正するように構成されることが好ましい。
【0057】
さらに、容認できる制御能力を伴ってメッシュに参加するノードを、二次的追跡決定基準であるメッシュへの加入を伴って、能力のレベルに基づいて追跡することができる。制御ノード能力を持つWTRUは、そのWTRUが制御ノードとして働き、メッシュネットワークから切断する準備をしている時に、まず能力レベルに基づき、次に追跡されたノードの中からメッシュへの参加の順番に基づいて選択された制御ノード候補のWTRUに転送制御メッセージ(Transfer Control message)を送信するように構成されることが好ましい。WTRUは、制御ノード候補WTRUが転送制御メッセージを受信した時に、自分自身を新しい制御ノードとして識別する制御ノード更新メッセージで応答するように構成されることが好ましい。制御ノード更新メッセージが、既定の時間枠内に転送制御メッセージに応答して受信されない時に、別のWTRUへ新しい転送制御メッセージが送信され、前の候補制御ノードが追跡リストから除去されるように、WTRUを構成することができる。
【0058】
転送制御メッセージに、潜在的な制御ノード候補として追跡(探知)されている、メッシュに接続された他のノードの識別を含めることができる。代替案では、この情報を、どのノードが制御の変更を開始したかにかかわりなく、制御を手放そうとしているノードによって新しい制御ノードへ向けて専用メッセージで送り込むことができる。制御ノード能力を持つWTRUらは、メッシュから切断する時に、それらWTRUが追跡リストから除去されるようになるように、現在の制御ノードにメッセージを送信するように構成されることも好ましい。
【0059】
WTRUは、制御ノードが別のノードへ制御を移転することなしに切断された場合においては、開始メッセージ(イニシエーション・メッセージ)を送信するように構成することができる。メッシュ制御識別を、開始メッセージで提供することで、新たに制御されたメッシュの創設を示すこともできる。
【0060】
さらに、ある一つの制御ノードによって制御されているメッシュ内で通信しているWTRUが、異なる一つの制御ノードによって制御されているメッシュ内のWTRUとの通信を開始する時に、それら2つの制御ノードのうちの1つが、それらのメッシュ全体の制御について選択されるように、WTRUを構成することができる。これを達成する手段の1つが、その2つのノードのそれぞれが本発明に従って所持することが好ましい現在の制御ノード情報に依存することである。
【0061】
別のメッシュ内のWTRUから開始メッセージを受信したWTRUが、その現行のメッシュの制御ノードの能力と他方のメッシュの制御ノードの開始メッセージで示された能力とを比較し、その複合メッシュのために現行のメッシュの制御ノードまたは他方のメッシュの制御ノードのいずれかを選択した結果を示す適切なメッセージを生成するように、WTRUを構成することが好ましい。たとえば、現行の制御ノードの能力が、他方のメッシュの制御ノードの能力を超える場合には、WTRUのプロセッサは、望ましくは他方のメッシュの新しい制御ノードとして現行の制御ノードを識別するデータを含む、開始メッセージに応答する制御ノード更新メッセージを生成するように構成されることが好ましい。さもなければ、WTRUは、現行のメッシュの新しい制御ノードとして他方のメッシュの制御ノードを識別するデータを含む、そのWTRUが現行のメッシュ接続を介して送信する、制御ノード更新メッセージを生成する。
【0062】
上で説明した手段の組合せは、たやすく実施される。本発明は、有線ネットワークと無線ネットワークの両方に適用可能である。前述の説明では、限定としてではなく例示としてのみ802.11タイプのシステムに言及した。本発明と整合性がとれた他の変形形態および修正形態を、当業者は認識するであろう。
【符号の説明】
【0063】
1 制御ノード
2〜10 ノード
16 ネットワークインフラストラクチャ
18,20,22,24,26 WTRU(無線送信/受信ユニット)
54 基地局

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メッシュ型ネットワーク内のノードとしての複数の無線送信/受信ユニット(WTRU)と無線通信を行うように構成されたWTRUであって、
現在制御ノードがある場合にその制御ノードのアイデンティティを示すデータを有する開始メッセージを含んだメッシュメッセージを受信するように構成された受信機コンポーネントと、
現在制御ノードがある場合にその制御ノードのアイデンティティを示すデータを含む開始メッセージを含んだメッシュメッセージを生成するように構成されたプロセッサコンポーネントと、
生成された開始メッセージを含んだ生成されたメッセージをメッシュ通信に参加することを求めるWTRUへ送信するように構成された送信機コンポーネントと
を具備することを特徴とするWTRU。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2009−153184(P2009−153184A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−43116(P2009−43116)
【出願日】平成21年2月25日(2009.2.25)
【分割の表示】特願2007−256398(P2007−256398)の分割
【原出願日】平成16年11月3日(2004.11.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(596008622)インターデイジタル テクノロジー コーポレーション (871)
【Fターム(参考)】