説明

メデイカル留置デイバイス振動装置

【課題】従来体内にその一部があるメデイカル留置デイバイスの表面に抗菌薬や抗血栓薬を含有さし、細菌付着によるバイオフイルムや血栓形成を防止していたが、有効期限が短かくその延長が求められていた。
【解決手段】メデイカル留置デイバイスの体外部分に振動素子を貼り付けて、メデイカル留置デイバイスをその長軸方向に振動さし、かつその振動強度又は振動数を制御することで、有効薬剤溶出時間を延長する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メデイカルデイバイスの血栓やバイオフイルム防止又メデイカル留置デイバイス関連感染症防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のメデイカル留置デイバイスは、抗血栓剤又は抗菌剤をコーテイングし、自然に薬剤が溶出していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−247910号公報
【特許文献2】特開2009−24709号公報
【特許文献3】特開2005−334216号公報
【特許文献4】特許公表2011−512895公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】エデストロムジパン情報コーナー
【非特許文献2】バイオフイルム入門−環境の世紀の新しい微生物像 日本微生物生態学会バイオフイルム研究会編
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の体内留置型メデイカル留置デイバイスは、特許文献1記載のように抗菌剤や抗血栓剤をコーテイングし、一定のパターンで自然に薬剤が溶出していたので、人体に有害でなく効果が発揮される時間が短かかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そして、本発明は上記目的を達成するため、体内のメデイカル留置デイバイスを振動させ、かつ振動強度や振動数を制御することで薬剤溶出速度を一定にしている。
【発明の効果】
【0007】
本発明メデイカル留置デイバイスに着脱可能な振動発生装置は上記の様な形態をとっているので、メデイカル留置デイバイスをその長軸方向に振動さすことにより、薬剤を混入したコーテイング層に粗密波を生じさせ、そのコーテイング層繊維間の水又は油を一種のポンプ効果でかくはんして、薬剤の溶出を容易にしている。
【0008】
この時振動強度又は振動数を上げることにより薬剤の溶出速度を向上さすことができ、最初は振動強度又は振動数を小さくし、だんだん大きくすることによりメデイカル留置デバイスにコーテイングされた薬剤の溶出速度を一定に制御し、コーテイングされた薬剤を安全にかつ有効に利用できる。又比較的難溶性の塩化銀粒子も有効に利用できる。
【0009】
又メデイカル留置デイバイスに着脱可能となっているので、従来のどのメデイカル留置デイバイスにも簡単に装着でき安全でかつ経済的となっている。
【0010】
非特許文献2に記載されているように、メデイカル留置デイバイスを振動させることにより血小板や細菌の付着を防止する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】メデイカル留置デイバイスに着脱可能な振動装置使用時の断面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施例を図1に基づいて説明する。
【実施例】
【0013】
メデイカル留置デイバイス1の体外部分の周囲に、多数の振動素子2をプラスチツク膜3で連結した本発明メデイカル留置デイバイスに着脱可能な振動発生装置4を巻きつける
【0014】
そして排気管5で、メデイカル留置デイバイス1と本発明メデイカル留置デイバイスに着脱可能な振動発生装置4との間にある空気6を排気し、陰圧により両者を密着さす。
【0015】
そして多数の振動素子2を同調して振動さすことにより、メデイカル留置デイバイス1をその長軸方向に振動さしている。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明は、メデイカル留置デイバイスである中心静脈カテーテル、腹膜透析用カテーテル、気管カニューレ等に利用できる。
【符号の説明】
【0017】
1 メデイカル留置デイバイス
2 振動素子
3 プラスチツク膜
4 メデイカル留置デイバイスに着脱可能な振動発生装置
5 排気管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メデイカル留置デイバイスに着脱可能な振動発生装置。
【請求項2】
メデイカル留置デイバイスを長軸方向に振動さす請求項1記載のメデイカル留置デイバイスに着脱可能な振動発生装置。
【請求項3】
振動強度又は振動数を制御できる請求項1記載のメデイカル留置デイバイスに着脱可能な振動発生装置。
【請求項4】
メデイカル留置デイバイスに着脱可能な振動発生装置とメデイカル留置デイバイス間に陰圧をかけ、両者を密着させる請求項1記載のメデイカル留置デイバイスに着脱可能な振動発生装置。

【図1】
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【公開番号】特開2012−232096(P2012−232096A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−132676(P2011−132676)
【出願日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【出願人】(511015076)
【Fターム(参考)】