説明

メモリインターフェース回路、および、そのメモリインターフェース回路の動作方法

【課題】メモリコントローラにおいて、DQとDQSのスキュー調整を行うためのパスの素子を最小限にとどめる。
【解決手段】データストローブ信号DQSを段階的に遅延させて遅延データストローブ信号Nq13を生成する可変遅延回路14と、データストローブ信号DQSの遅延値を設定する遅延調整回路15と、データ信号DQを、遅延調整回路15に供給するデータ供給回路とを具備するメモリインターフェース回路10を構成する。データ供給回路は、第1経路と第2経路とを備えるものとする。第1経路は、遅延データ信号Nd13を生成する固定遅延回路11と、遅延データストローブ信号Nq13に同期して遅延データ信号Nd13を取り込む第1データ取り込み回路13とを備える。第2経路は、第2データ取り込み回路12を備え、遅延データストローブ信号Nq13に同期してデータ信号Nd12を取り込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メモリインターフェース回路、および、そのメモリインターフェース回路の動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在普及している多くの情報処理装置には、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)のような、クロックに同期してデータの入出力を行うことができるメモリデバイスが用いられている。SDRAMに対するデータ(DQ)の入出力は、メモリインターフェース回路(コントローラ)によって制御されている。メモリインターフェース回路は、データストローブ信号(DQS)の立ち上がりおよび立ち下がりのエッジに同期して、データ(DQ)の入出力を行っている。
【0003】
SDRAMとメモリインターフェース回路とのデータの送受信において、そのメモリインターフェース回路でのリード取込み動作マージンは、SDRAMにおけるデータ(DQ)とデータストローブ信号(DQS)に対するタイミング規格や、PCB(printed circuit board)配線長差、LSI内部の遅延ばらつき、取り込み回路自身のセットアップ/ホールド、及び信号経路のジッターによる信号劣化などによって決まる。
【0004】
このうち、SDRAMのタイミング規格は動作周波数に応じており、ジッターも周波数が高くなれば小さくなる。しかしながら、PCB配線長差と、コントローラ内のデータ(DQ)とデータストローブ信号(DQS)のスキュー差は、周波数に関係なく一定で、動作周波数が高くなるに連れてコントローラのインターフェース内で、リード時の取り込み回路のマージンに占める割合が大きくなる。
【0005】
そのため、PCB遅延差は高速動作になるに連れてボード制約を厳しくしてきたが、800Mbps以上になると制約を満たす設計が困難になってきている。そこで、PCB遅延とコントローラ内のスキュー差を調整してデータの中心部で取込む調整技術が必要になってきている。
【0006】
SDRAMからはデータ(DQ)とデータストローブ信号(DQS)が同じ位相で出力される。コントローラには、データストローブ信号(DQS)の位相をコントローラ内で遅らせて、取り込み回路で最適な位置でデータ(DQ)が取込めるように調整する機能が備えられている。PCB遅延とコントローラ内のスキュー差を調整してデータの中心部で取込む調整技術の一例として、上記の機能を活用して、データストローブ信号(DQS)の遅延調整位置を可変にして調整する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
特許文献1(特開2008−52335号公報)には、データストローブ信号(DQS)の遅延を変えて、取込みが正しく行える範囲とエラーを発生させる範囲を求めることで、PCB遅延とコントローラ内遅延バラつきによるスキュー調整をするための最適位置を検出する技術が記載されている。その特許文献1に記載の技術では、データ(DQ)を伝送する信号線に固定遅延回路を設置し、取込み範囲検出動作で開始時のデータストローブ信号(DQS)の可変遅延最少で取込みエラーを発生させるという動作をする。
【0008】
図1は、特許文献1に記載のインターフェース回路110を搭載した半導体集積回路102の構成を示すブロック図である。インターフェース回路110は、入力データ(DQ)を所定量遅延させる固定遅延回路111を設けたものである。この固定遅延回路111は、後述するように、遅延調整回路における最小の遅延量を最小遅延量tMINDLYとし、データ(DQ)とデータストローブ信号(DQS)間のスキューをスキューtSKEWとし、データ(DQ)のセットアップ時間をセットアップ時間tSETUPとしたとき、
tFIXDLY>tMINDLY+tSKEW−tSETUP
を満たす調整遅延量tFIXDLYだけデータ(DQ)を遅延させる。
【0009】
半導体集積回路102は、内部回路125を有している。この半導体集積回路102は、DDR−SDRAM101と接続され、DDR−SDRAM101からデータを読み出したり書き込みをしたりする。半導体集積回路102は、内部回路125とインターフェース回路110とを備えている。そのインターフェース回路110は、データ(DQ)とデータストローブ信号(DQS)とを内部回路125に供給している。
【0010】
また、半導体集積回路102には、データ端子121(データ端子121)と、データストローブ信号端子122(データストローブ信号端子122)とが備えられている。データ端子121は、入出力バッファ123を介してインターフェース回路110に接続されている。同様に、データストローブ信号端子122は、入出力バッファ124を介してインターフェース回路110に接続されている。
【0011】
インターフェース回路110は、固定遅延回路111、取り込み回路112、選択回路113、可変遅延回路114、及び遅延調整回路115を有する。可変遅延回路114及び遅延調整回路115から、データ(DQ)のデータ有効ウィンドウを自動検知してデータストローブ信号(DQS)の最適遅延量を自動調整するキャリブレーション回路が構成される。
【0012】
DDR−SDRAM101からは、データ端子131を介してデータNd31が出力される。そして、半導体集積回路102のデータ端子121及び入出力バッファ123を介したデータNd32は、固定遅延回路111を通して選択回路113の一方と固定遅延回路111を通さず、選択回路113へ直接入力される。また、DDR−SDRAM101のデータストローブ信号端子132を介してデータストローブ信号Nq31が出力される。そして、半導体集積回路102のデータストローブ信号端子122及び入出力バッファ124を介したデータストローブ信号Nq32は可変遅延回路114に入力される。
【0013】
可変遅延回路114にて位相シフトされたデータストローブ信号Nq33の立ち上がりタイミングで、固定遅延回路111にて所定遅延量固定されたデータNd33は、取り込み回路112に取り込まれる。取り込み回路112に取り込まれたデータ(DQ)は、通常は内部回路125へ出力される。なお、取り込み回路112は、データ(DQ)をデータストローブ信号(DQS)のタイミングで取り込む回路であるが、取り込んだデータ(DQ)を内部回路のクロックに同期して出力するようにしてもよい。
【0014】
一方、可変遅延回路114の可変遅延量を遅延調整回路115で決定する遅延調整モードの際には、取り込み回路112で取り込まれたデータNd35は、遅延調整回路115に入力される。可変遅延回路114は、最小遅延量をtMINSLYとし、可変遅延の刻み値をtDLYSTEP、nを0以上の整数とすると、
可変遅延量=tMINDLY+tSLYSTEP×n
のデータストローブ信号(DQS)を生成する。取り込み回路112は、その各遅延値のデータストローブ信号Nq33でデータNd34を取り込む。
【0015】
遅延調整回路115は、期待値照合回路141、遅延量演算回路142、遅延設定回路143、および遅延設定回路144とを有する。遅延調整回路115は、製品組み立て後、出荷前等の適当なタイミングで遅延調整モードとし、可変遅延回路114に設定する最適遅延量の設定を行なう。この場合、先ず期待値照合用のデータをDDR−SDRAM101に書き込み、これを可変遅延回路114における遅延量をシフトしながら読み出し期待値照合することで最適遅延量をサーチする。なお、期待値照合用のデータは遅延調整回路115等に設けられた保持部(図示されず)にて保持されている。
【0016】
取り込み回路112は、可変遅延回路114で遅延されたデータストローブ信号(DQS)に同期して、データNd34をラッチする。期待値照合回路141には、取り込み回路112によってラッチされたデータが、データNd35として供給される。期待値照合回路141は、取り込み回路112に取り込まれたデータNd34が期待値と一致するか否かを照合し、データ(DQ)の読出しが成功か否かを判断する。
【0017】
可変遅延量が小さくセットアップ限界以前でデータ(DQ)を取り込めばデータ(DQ)の読出しは失敗となる。そしてセットアップ時間を過ぎ、データ有効ウィンドウ内でデータ(DQ)を取り込めばデータ(DQ)は期待値と一致する。さらに遅延量が大きくなりデータ(DQ)をホールド時間内に取り込むと再びデータ(DQ)の読出しは失敗となる。このような期待値照合回路141の期待値照合結果により、セットアップ側の限界、ホールド側の限界を検出することができる。
【0018】
このようにして遅延調整回路115は、可変遅延回路の遅延量を変化させながら、セットアップ/ホールドの限界遅延をサーチし、その中心を決定することで、タイミングマージンの最大化を図ることができるデータ有効ウィンドウの中心でデータ(DQ)を取り込めるようデータストローブ信号(DQS)の最適遅延量を求める。
【0019】
遅延量演算回路142は、期待値照合によりセットアップ限界及びホールド限界を検出し、取り込み回路112での最適なデータの取込時間を演算する。遅延設定回路144は、遅延量演算回路142にて演算された最適遅延量を可変遅延回路114に設定し、遅延量演算回路142にて演算された最適なデータ取込時間で立ち上がるデータストローブ信号(DQS)を生成させる。遅延設定回路143は、期待値照合回路141と遅延量演算回路142での結果より、選択回路113を制御をする。選択回路113は、データバッファ23から直接入力されるデータNd32か、固定遅延回路111を通したデータNd33のどちらかを、遅延設定回路143の命令に従って選択する。
【0020】
ここで、DDR−SDRAM101と半導体集積回路102との間の配線長の違いなどにより、データNd32よりデータストローブ信号Nq32がtSKEWだけスキューにより遅れる場合について説明する。図2は、特許文献1に記載のインターフェース回路110の動作を示すタイミングチャートである。データNd32は、固定遅延回路111により調整遅延量tFIXDLYだけ遅延したデータNd33になる。
【0021】
ここで、データストローブ信号Nq33(actual)は、最適遅延量調整済みのデータストローブ信号Nq33を示す。また、データストローブ信号Nq33(minimum)は、可変遅延回路の最小遅延量tMINDLYとしたデータストローブ信号Nq33を示す。また、tMINDLYを可変遅延回路の最小遅延量とした場合のセットアップ限界とホールド限界との差の2分の1をtBSTMRで表している。
【0022】
図2に示されているように、最小遅延量tMINDLYにおけるデータストローブ信号Nq33(minimum)の立ち上がりタイミングt21がセットアップ限界タイミングt22より早くなっている。データストローブ信号Nq33(actual)に示すように、データサイクルtCYCからジッターtJITTER分を除き、さらにセットアップ時間tSETUP及びホールド時間tHOLDを除いたデータ有効ウィンドウのちょうど中央位置にデータストローブ信号(DQS)の立ち上がりがくるよう、データストローブ信号(DQS)の遅延量を可変遅延回路114に設定する必要がある。そのため、データNd33におけるセットアップ終了タイミングとなるセットアップ限界タイミングt22と、ホールド開始タイミングとなるホールド限界タイミングt24を検出する必要がある。
【0023】
このセットアップ限界タイミングt22とホールド限界タイミングt24を検出するため、可変遅延回路114の遅延を所定遅延幅で変化させ期待値照合する。セットアップ限界タイミングt22より前のタイミングでは、期待値照合は失敗となり、セットアップ限界タイミングt22からホールド限界タイミングt24までのデータ有効ウィンドウ内では、データが読出し可能となり、期待値は一致する。さらに、ホールド限界タイミングt24以降では、再び期待値照合が失敗する。
【0024】
このようにして遅延量を順次変化させ、期待値照合することで、セットアップ限界タイミングt22とホールド限界タイミングt24を検出する。そして、セットアップ限界タイミングt22とホールド限界タイミングt24の中間のタイミングt23が理想のデータストローブ信号(DQS)(データストローブ信号Nq33(actual))の遅延タイミングとなる。
【0025】
次に、遅延設定回路143により、選択回路113を切り替え、固定遅延回路111をバイパスするパスを選択し、ホールドが限界タイミングt25をサーチする。固定遅延回路111を通る場合のホールド限界t24と、通らない場合におけるホールド限界t25の差分は、固定遅延回路111の調整遅延量tFIXDLYに相当する。したがって、固定遅延回路111を通さないパスを用いる(キャリブレーションではない)通常動作では、可変遅延回路114は、データストローブ信号Nq33(actual)を、タイミングt23に対して、ホールド限界タイミングt24とホールド限界タイミングt25の差分だけ小さく設定することで最適な取込位置となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0026】
【特許文献1】特開2008−52335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0027】
特許文献1に記載の技術では、有効なリード範囲が狭くなるという問題がある。上述したように、特許文献1に記載の技術では、入出力バッファと取り込み回路の間にセレクタが備えられている。そのため、入出力バッファと取り込み回路の間に挿入されたセレクタに起因するジッターが増加し、有効なリード範囲が狭くなってしまう。
【0028】
例えば、DDR3の場合、SDRAMからのデータ(DQ)とデータストローブ信号(DQS)の出力タイミング規格と、データストローブ信号(DQS)のジッター及びハイ/ロウ幅規格を差し引くと、800Mbps動作の場合、1データ幅の1250psに対して有効なリード範囲は390ps程度となる。また、1066Mbps動作の場合は、1データ幅の927.5psに対し270ps程度しかなくなってしまう。その有効なリード範囲に対し、他の要因やPCB制約を加味すると、メモリインターフェースでの有効範囲は極めて小さくなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0029】
以下に、[発明を実施するための形態]で使用される番号を用いて、[課題を解決するための手段]を説明する。これらの番号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための形態]との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0030】
上記の課題を解決するために、データストローブ信号入出力バッファ(24)を介してメモリモジュールから供給されるデータストローブ信号(DQS)を段階的に遅延させて遅延データストローブ信号(Nq13)を生成する可変遅延回路と、データストローブ信号(DQS)を段階的に遅延させるときの遅延値を設定する遅延調整回路(15)と、データ信号入出力バッファ(23)を介してメモリモジュールから供給されるデータ(DQ)(データ信号Nd14、Nd15)を、遅延調整回路(15)に供給するデータ供給回路とを具備するメモリインターフェース回路を構成する。
【0031】
そのメモリインターフェース回路において、データ供給回路は、第1経路と第2経路とを備えるものとする。第1経路は、データ信号(Nd12)を一定の遅延値で遅延させた遅延データ信号(Nd13)を生成する固定遅延回路(11)と、遅延データストローブ信号(Nq13)に同期して遅延データ信号(Nd13)を取り込む第1データ取り込み回路(13)とを備える。第2経路は、第1データ取り込み回路(13)と異なる第2データ取り込み回路(12)を備える。その第2データ取り込み回路(12)は、遅延データストローブ信号(Nq13)に同期してデータ信号(Nd12)を取り込む。
【0032】
ここにおいて、その第2経路は、前記データ信号入出力バッファ(23)と第2データ取り込み回路(12)との間に設けられた信号線を含み、その信号線は、データ信号入出力バッファ(23)と第2データ取り込み回路(12)とを直接的に接続する。
【発明の効果】
【0033】
メモリインターフェース回路の場合、データレイトが小さく、更にSDRAMで種々の規格がある。そのため、入出力バッファから取り込み回路までを通過するパスへの素子を最小限にとどめることが求められる。本願発明では、SDRAMと半導体集積回路との仲立ちをするメモリインターフェース回路(メモリコントローラ)において、DQとDQSのスキュー調整を行うためのパス(入出力バッファから取り込み回路までを通過するパス)の素子を最小限にとどめることができる。通常動作では、入出力バッファと取り込み回路の間に回路を挿入しないパスが使用される。このパスには、特許文献1に記載の技術のようなセレクタ回路を設ける必要がなく、したがって、通常動作でのデータの入出力は、データストローブ信号(DQS)の調整を必要としないシステムと同じ構成・動作で行われる。それにより、ジッター特性を劣化させることなく内部回路へデータを伝播することが可能となり、有効なリード範囲が狭くなるという問題を解決することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は、特許文献1に記載の半導体集積回路の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、特許文献1に記載のインターフェース回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図3】図3は、本発明のインターフェース回路10を含むメモリシステムの第1実施形態の構成を例示するブロック図である。
【図4】図4は、第1期待値照合回路41(または第2期待値照合回路42)の構成を例示するブロック図である。
【図5】図5は、遅延設定制御回路46の構成を例示するブロック図である。
【図6】図6は、遅延設定回路45の構成を例示するブロック図である。
【図7】図7は、可変遅延回路14の構成を例示するブロック図である。
【図8】図8は、インターフェース回路10の動作を例示するフローチャートである。
【図9】図9は、インターフェース回路10の動作を例示するタイミングチャートである。
【図10】図10は、本発明のインターフェース回路10を含むメモリシステムの第2実施形態の構成を例示するブロック図である。
【図11】図11は、第2実施形態のインターフェース回路10の動作を例示するフローチャートである。
【図12】図12は、第2実施形態のインターフェース回路10の動作を例示するタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
[第1実施形態]
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、実施の形態を説明するための図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図3は、本発明のインターフェース回路10を含むメモリシステムの第1実施形態の構成を例示するブロック図である。本実施形態のメモリシステムは、DDR−SDRAM1と半導体集積回路2とを含んでいる。その半導体集積回路2は、DDR−SDRAM1と接続され、そのDDR−SDRAM1に対し複数ビットのデータを読み出したり書き込みをしたりする。
【0036】
図3に示されているように、半導体集積回路2は、外部端子(データ端子)21と、外部端子(データストローブ信号端子)22と、入出力バッファ23と、入出力バッファ24と、内部回路25と、インターフェース回路10を備えている。内部回路25は、DDR−SDRAM1から読みだされたデータを受け取り、所定のデータ処理を行う。また、DDR−SDRAM1は、内部回路25によって処理されたデータを受け取り、内部の記憶領域に記憶する。
【0037】
インターフェース回路10は、固定遅延回路11と、取り込み回路12と、取り込み回路13と、可変遅延回路14と、遅延調整回路15と、取り込み回路16とを備えている。遅延調整回路15は、第1期待値照合回路41と、第2期待値照合回路42と、遅延設定制御回路46と、遅延設定回路45とを備えている。第1期待値照合回路41は、に1対1で対応する。第2期待値照合回路42は、取り込み回路13に1対1で対応する。遅延設定制御回路46は、期待値照合結果からセットアップ及びホールド限界を保存して最適なデータストローブ信号(DQS)位置を求める。遅延設定回路45は、その遅延設定制御回路46の計算結果から、可変遅延回路14の遅延値を設定する。
【0038】
なお、図3に例示されているインターフェース回路10では、可変遅延調整回路14からの出力が、1本の信号線を介して取り込み回路12と取り込み回路13とに供給されている。各取り込み回路までの遅延時間を容易に均等化にするために、2本の信号線を介して可変遅延回路14からの出力をバファリングさせてもよい。
【0039】
DDR−SDRAM1からは、データ端子31を介して複数ビットのデータ信号Nd11(データ(DQ))が出力される。そのデータ信号Nd11は、半導体集積回路2のデータ端子21及び入出力バッファ23を介して、データ信号Nd12としてインターフェース回路10に供給される。そのデータ信号Nd12は、インターフェース回路10の固定遅延回路11を通して取り込み回路13に供給される。また、そのデータ信号Nd12は、別のパスを経由して、取り込み回路12へ供給される。
【0040】
また、DDR−SDRAM1からは、データ端子31を介してデータ信号Nd21が出力される。そのデータ信号Nd21は、半導体集積回路2のデータ端子21及び入出力バッファ23を介して、データ信号Nd22としてインターフェース回路10の取り込み回路16に供給される。
【0041】
DDR−SDRAM1から、データストローブ信号端子32を介してデータストローブ信号Nq11が出力される。そのデータストローブ信号Nq11は、半導体集積回路2のデータストローブ信号端子22及び入出力バッファ24を介して、データストローブ信号Nq12として、インターフェース回路10の可変遅延回路14に供給される。
【0042】
データストローブ信号Nq12は、可変遅延回路14で位相がシフトされ、データストローブ信号Nq13として出力される。取り込み回路12と、取り込み回路13は、そのデータストローブ信号Nq13の立ち上がりタイミングでデータ(データ信号Nd12、データ信号Nd13)を取り込む。同様に、取り込み回路16は、そのデータストローブ信号Nq13の立ち上がりタイミングでデータ(データ信号Nd22)を取り込む。
【0043】
取り込み回路12の出力(データ信号Nd14)は、内部回路25と第1期待値照合回路41へ供給される。また、取り込み回路16の出力(データ信号Nd23)は、内部回路25へ供給される。さらに、取り込み回路13の出力(データ信号Nd15)は、第2期待値照合回路42へ供給される。
【0044】
以下に、第1期待値照合回路41の具体的な構成について説明を行う。本実施形態において第1期待値照合回路41と第2期待値照合回路42は、同様の構成である。したがって、以下では、本実施形態の理解を容易にするために、第2期待値照合回路42に関する詳細な説明を省略する。図4は、本実施形態の第1期待値照合回路41(または第2期待値照合回路42)の構成を例示するブロック図である。図4に示されているように、第1期待値照合回路41は、期待値パターン発生器51と、データレジスタ52と、EX−NOR回路53とを備えている。
【0045】
期待値パターン発生器51は、予め書き込まれていたリードデータを出力する。データレジスタ52は、取り込み回路12(または取り込み回路13)から出力されるデータを格納する。EX−NOR回路53は、期待値パターン発生器51の値とデータレジスタ52の値とを受け取り、各々の値が一致したときに、論理“1”を出力する。
【0046】
以下に、遅延設定制御回路46の具体的な構成について説明を行う。図5は、本実施形態の遅延設定制御回路46の構成を例示するブロック図である。遅延設定制御回路46は、遅延値コード保持部61と、遅延値レジスタ62と、遅延値レジスタ63と、遅延値レジスタ64と、演算回路65とを備えている。遅延値コード保持部61は、固定遅延回路11の遅延値を決定するためのコードを保持している。本実施形態のインターフェース回路10において、最適値の計測を行っているときは、遅延値コード保持部61のコード値を変化させながらリード動作が行われる。
【0047】
遅延値レジスタ62は、第1期待値照合回路41から供給される値を保持する。同様に、遅延値レジスタ64は、第1期待値照合回路41から供給される値を保持する。また、遅延値レジスタ62と遅延値レジスタ64は、後述する時刻t13と時刻t15のタイミングで遅延値コード保持部61の値を保持する。遅延値レジスタ63は、第2期待値照合回路42から供給される値を保持する。また遅延値レジスタ63は、後述する時刻t14のタイミングで遅延値コード保持部61の値を保持する。演算回路65は、遅延値レジスタ62、遅延値レジスタ63および遅延値レジスタ64の値から、最適な取り込み位置を算出して、その値を遅延値コード保持部61に転送する。
【0048】
以下に、遅延設定回路45の具体的な構成について説明を行う。図6は、本実施形態の遅延設定回路45の構成を例示するブロック図である。遅延設定回路45は、遅延値コード変換器71と、遅延値コードレジスタ72とを備えている。遅延値コード変換器71は、遅延設定制御回路46の遅延値コード保持部61から供給されるコードを受け取る。遅延値コード変換器71は、受け取ったコードを可変遅延回路14の動作仕様に合わせたコードへ変換する。遅延値コードレジスタ72は、遅延値コード変換器71によって変換されたコードを保持して、可変遅延回路14に供給する。なお、この回路ブロックは、遅延設定制御回路46の組み込むことも可能である。
【0049】
以下に、可変遅延回路14の具体的な構成について説明を行なう。図7は、本実施形態の可変遅延回路14の構成を例示するブロック図である。可変遅延回路14は、入力端子81と、入力端子82と、複数の遅延素子83と、選択回路84とを備えている。入力端子81には、データストローブ信号Nq12が供給される。入力端子82には、遅延設定回路45の遅延値コードレジスタ72に保持されたコードが供給される。選択回路84は、入力端子82から供給されるコードに基づいて、データストローブ信号Nq12に所望の遅延量で段階的に遅延させて、データストローブ信号Nq13として出力する。なお、遅延ステップ幅は、プログラムやユーザー設定で任意にすることが可能である。
【0050】
ここで、本実施形態のインターフェース回路10の動作について説明を行なう。図8は、インターフェース回路10の動作を例示するフローチャートである。ステップS1において、可変遅延回路14の遅延の設定を最小にする。ステップS2において、第2期待値照合回路42は、取り込んだデータに対する期待値照合の結果として、データ不一致を示す値を出力する。
【0051】
ステップS3において、可変遅延回路14の遅延値を増加させる。ステップS4において、第2期待値照合回路42の照合結果が、データ不一致からデータ一致となるタイミングを特定する。ステップS4において、特定したタイミングをセットアップ限界と判定し、遅延設定制御回路46に記憶させる。
【0052】
ステップS6において、可変遅延回路14の遅延値をさらに増加させる。ステップS7において、第1期待値照合回路41の照合結果が、データ一致からデータ不一致となるタイミングを特定する。ステップS8において、特定したタイミングを、第1期待値照合回路41によるホールド限界とし、遅延設定制御回路46に記憶させる。
【0053】
ステップS9において、可変遅延回路14の遅延値をさらに増加させる。ステップS10において、第2期待値照合回路42の照合結果が、データ一致からデータ不一致となるタイミングを特定する。ステップS11において、特定したタイミングを第2期待値照合回路42によるホールド限界とし、遅延設定制御回路46に記憶させる。ステップS12において、遅延設定制御回路46は、記憶したタイミングの情報から、固定遅延回路11を通さないデータ(データ信号Nd12)の中間点を計算する。
【0054】
上述のフローチャートで例示した動作を、タイミングチャートを用いて具体的に説明する。図9は、図8の動作を具体的に例示するタイミングチャートである。図中、不確定との記載はデータの変化点であるために、安定したデータが取込めないことを示す。図9の(a)は、可変遅延回路14によってデータストローブ信号Nq13に最小の遅延が設定された状態を例示している。時刻t11において、取り込み回路13は、データ信号Nd13であるデータA0の1つ前のデータを、データストローブ信号Nq13の信号の立ち上がりで取込む。そのため、期待値判定回路42では、データA0とは異なる値を取るためエラーと判断する。(ステップS1、S2)
【0055】
図9の(b)は、データストローブ信号Nq13の遅延値を増加させた状態を例示している。可変遅延回路14の出力であるデータストローブ信号Nq13の遅延値が増やされたとき、データ信号Nd13は、時刻t13において、データストローブ信号Nq13の立ち上がり信号で取り込み回路13にラッチされる。取り込み回路13は、取り込んだデータをデータ信号Nd15として出力する。期待値判定回路42は、データ信号Nd15として出力されたデータを、データA0と判定する。遅延設定制御回路46は、このときの時刻t13を、セットアップ限界と判定し、遅延設定制御回路46自身に記憶しておく。
【0056】
なお、このときの時刻t13では、固定遅延回路11を通さないデータ信号Nd12は、取り込み回路12では正常にデータA0として取込まれている。また、期待値判定回路41は、取り込み回路12から供給されるデータ信号Nd14を、データA0として正常に取込めている状態である(ステップS3、S4、S5)。
【0057】
図9の(c)は、可変遅延回路14の遅延値を更に増やした状態を例示している。固定遅延回路11を通さないデータ信号Nd12は、取り込み回路12の出力(データ信号Nd14)として期待値判定回路41に供給される。第1期待値照合回路41は、データA0と異なる値を取る最初の時刻t14をホールド限界と判定し、その時刻を遅延設定制御回路46が記憶する。なお、時刻t14では、固定遅延回路11を通る信号Nd13は、取り込み回路13からデータ信号Nd15として供給される。期待値判定回路42では正常にデータA0を取込めている状態である(ステップS6、S7、S8)。
【0058】
図9の(d)は、更に可変遅延回路14の遅延値を更に増やした状態を例示している。
図9(d)の状態では、固定遅延回路11から供給されるデータ信号Nd13は、取り込み回路13で取り込まれた後、データ信号Nd15として第2期待値照合回路42に供給される。そのデータ信号Nd15は、期待値判定回路42でデータA0と異なる値を取る。遅延設定制御回路46は、このときの時刻t15をホールド限界と判定し、遅延設定制御回路46自身に記憶しておく(ステップS9、S10、S11)。
【0059】
遅延設定制御回路46は、記憶した時刻t13、時刻t14、時刻t15の時刻情報から、固定遅延回路11を通さないデータ信号Nd12の時刻t11と時刻t12の中間点の時刻を、下記(1)式を用いて計算する(ステップS12)。
中間点=(t15−t13)/2−(t15−t14)・・・(1)
その後、(1)式で求めた中間点の時刻を、可変遅延回路14の設定値とする。
【0060】
本実施形態のインターフェース回路10は、2つの取り込み回路を備え、入出力バッファと取り込み回路の間に回路を挿入しないパスと、入出力バッファと取り込み回路間の間にデータストローブ信号の調整位置を測定するための固定遅延回路を挿入したパスとを備えている。通常動作では、入出力バッファと取り込み回路の間に回路を挿入しないパスが使用される。このパスには、従来技術のようなセレクタ回路を設ける必要がなく、したがって、通常動作では、データストローブ信号(DQS)の調整を必要としないシステムと同じ構成・動作でデータの入出力を行うことができる。そのため、従来例のようにジッター特性を劣化させることなく内部回路へデータを伝播することで、有効なリード範囲が狭くなるという問題を解決することが出来る。さらに、2つのパスを有することで、データストローブ信号(DQS)の調整を行うための測定での可変固定回路14のスイープが1回で済むので、従来例に比べて約1/2の測定時間で済むという効果がある。
【0061】
[第2実施形態]
以下に、本発明の第2実施形態について説明を行なう。図10は、インターフェース回路10を含むメモリシステムの第2実施形態の構成を例示するブロック図である。第2実施形態のメモリシステムに適用可能なインターフェース回路10は、第1実施形態のインターフェース回路10に対して、第1期待値照合回路41と第2期待値照合回路42の判定結果を受ける全一致判定回路47を備えている。全一致判定回路47は、受け取った第1期待値照合回路41と第2期待値照合回路42との出力が一致している判定した場合に、一致していることを示す信号(出力Cq21)を遅延設定制御回路46に供給する。
【0062】
以下に、第2実施形態のインターフェース回路10の動作について説明を行う。以下の動作の説明においては、本実施形態の理解を容易にするために、全一致判定回路47が論理和回路で構成された場合を例示する。論理和回路で構成された全一致判定回路47は、入力される第1期待値照合回路41と第2期待値照合回路42からの出力が一致と判定した場合に、Highレベルを出力するように構成されていることとする。
【0063】
図11は、第2実施形態のインターフェース回路10の動作を例示するフローチャートである。ステップS1からステップS5までの動作は、第1実施形態と同様である。ステップS21において、第1期待値照合回路41と、第2期待値照合回路42ともデータA0と一致と判定したとき、全一致判定回路47は、その結果としてHighレベルを出力する。そして、出力Cq21がHighレベルの区間では、データ信号Nd12とデータ信号Nd13は両方とも一致である。インターフェース回路10は、次にデータ信号Nd23が不一致となる点をサーチできれば良い。したがって、可変遅延回路14は、出力Cq21がHighレベルの区間の遅延ステップを大きく(一回に増加させる遅延量を多く)する。
【0064】
ステップS22において、可変遅延回路14の大きくしたステップで遅延値を増加させる。ステップS23において、データ信号Nd12の期待値照合回路42の結果が不一致となるタイミングを特定する。期待値照合回路42の結果が不一致となったことに応答して、全一致判定回路47はLowレベルの出力Cq21を出力する。
【0065】
ステップS24において、出力Cq21がHighレベルからLowレベルになった時点で、遅延設定回路45は、可変遅延回路14の可変ステップを、遅延が早くなる方向に戻す。そして、可変遅延回路14の遅延ステップが最小ステップとなるように、遅延量を制御にする。
【0066】
ステップS25において、可変遅延回路14の遅延値を、最小ステップで増加させる。ステップS26において、第1期待値照合回路41の照合結果が、データ一致からデータ不一致となるタイミングを特定する。ステップS27において、特定したタイミングを、第1期待値照合回路41によるホールド限界とし、遅延設定制御回路46に記憶させる。
【0067】
ステップS28において、可変遅延回路14の遅延値をさらに増加させる。ステップS29において、第2期待値照合回路42の照合結果が、データ一致からデータ不一致となるタイミングを特定する。ステップS30において、特定したタイミングを第2期待値照合回路42によるホールド限界とし、遅延設定制御回路46に記憶させる。ステップS31において、遅延設定制御回路46は、記憶したタイミングの情報から、固定遅延回路11を通さないデータ(データ信号Nd12)の中間点を計算する。
【0068】
上述のフローチャートで例示した動作を、タイミングチャートを用いて説明する。図12は、図11の動作を具体的に例示するタイミングチャートである。図12に示されているように、時刻t23で、データ信号Nd12とデータ信号Nd13とは、共にデータの有効区間となる。第1期待値照合回路41と第2期待値照合回路42の各々は、データA0と一致したと判定し、その判定結果としてHighレベルを出力する。出力Cq21がHighレベルの区間では、データ信号Nd12とデータ信号Nd13が両方一致である。インターフェース回路10は、次にデータ信号Nd13が不一致となる点をサーチできれば良い。そそのため、この区間は可変遅延回路14の遅延ステップを大きくするように遅延設定回路45を制御し、データストローブ信号Nq13を変化させる(ステップS21、S22)。
【0069】
データ信号Nd12の期待値照合回路42が不一致となると、出力Cq21はLowレベルに遷移する(ステップS23)。出力Cq21がHighレベルからLowレベルになった時点で、遅延設定回路45は、可変遅延回路14の可変ステップを、遅延が早くなる方向に1ステップ戻す。また、このとき遅延ステップを最小ステップに制御にする(ステップS24)。そして、データ信号Nd12の側の期待値照合回路42が一致する時刻からホールド限界タイミングt24を求める(ステップS25、S26)。
【0070】
その後は第1実施形態と同様に、データ信号Nd13のホールド限界タイミングt25を求める(ステップS27、S28、S29)。そして、遅延設定制御回路46が可変遅延回路14の最適な状態を求める。遅延設定制御回路46は、記憶した時刻t23、自己項t24および時刻t25の時刻情報から、固定遅延回路11を経由しないデータ信号Nd12の中間点(時刻t21と時刻t22の中間の時刻)を下記式
中間点=(t25−t23)/2−(t25−t24)
を用いて計算する(ステップS31、S32)。
【0071】
上述のように、第2実施形態のインターフェース回路10は、セットアップ限界からホールド限界までのデータ有効区間での、可変遅延回路14のステップ(段階的に遅延量の変更させる場合の、1段階での遅延量)を大きくすることで、サーチに要する時間を短くすることが可能である。また、データ有効区間での可変遅延回路14のステップ幅は、プログラムやユーザー設定で任意にすることが可能である。
【0072】
以上、本願発明の実施の形態を具体的に説明した。本願発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0073】
1…DDR−SDRAM
2…半導体集積回路
10…インターフェース回路
11…固定遅延回路
12…取り込み回路
13…取り込み回路
14…可変遅延回路
15…遅延調整回路
16…取り込み回路
21…データ端子
22…データストローブ信号端子
23…入出力バッファ
24…入出力バッファ
25…内部回路
31…データ端子
32…データストローブ信号端子
41…第1期待値照合回路
42…第2期待値照合回路
45…遅延設定回路
46…遅延設定制御回路
47…全一致判定回路
51…期待値パターン発生器
52…データレジスタ
53…EX−NOR回路
61…遅延値コード保持部
62…遅延値レジスタ
63…遅延値レジスタ
64…遅延値レジスタ
65…演算回路
71…遅延値コード変換器
72…遅延値コードレジスタ
81…入力端子
82…入力端子
83…遅延素子
84…選択回路
Nd11…データ
Nd12…データ
Nd13…データ
Nd14…データ
Nd15…データ
Nq11…データストローブ信号
Nq12…データストローブ信号
Nq13…データストローブ信号
Nd21…データ
Nd22…データ
Nd23…データ
101…DDR−SDRAM
102…半導体集積回路
110…インターフェース回路
111…固定遅延回路
112…取り込み回路
113…選択回路
114…可変遅延回路
115…遅延調整回路
121…データ端子
122…データストローブ信号端子
123…入出力バッファ
124…入出力バッファ
125…内部回路
131…データ端子
132…データストローブ信号端子
141…期待値照合回路
142…遅延量演算回路
143…遅延設定回路
144…遅延設定回路
Nd31…データ
Nd32…データ
Nd33…データ
Nd34…データ
Nd35…データ
Nq31…データストローブ信号
Nq32…データストローブ信号
Nq33…データストローブ信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データストローブ信号入出力バッファを介してメモリモジュールから供給されるデータストローブ信号を段階的に遅延させて遅延データストローブ信号を生成する可変遅延回路と、
前記データストローブ信号を段階的に遅延させるときの遅延値を設定する遅延調整回路と、
データ信号入出力バッファを介して前記メモリモジュールから供給されるデータ信号を、前記遅延調整回路に供給するデータ供給回路と
を具備し、
前記データ供給回路は、
第1経路と第2経路とを備え、
前記第1経路は、
前記データ信号を一定の遅延値で遅延させた遅延データ信号を生成する固定遅延回路と、
前記遅延データストローブ信号に同期して前記遅延データ信号を取り込む第1データ取り込み回路と
を備え、
前記第2経路は、
前記第1データ取り込み回路と異なる第2データ取り込み回路を備え、
前記第2データ取り込み回路は、
前記遅延データストローブ信号に同期して前記データ信号を取り込む
メモリインターフェース回路。
【請求項2】
請求項1に記載のメモリインターフェース回路において、
前記第2経路は、
前記データ信号入出力バッファと前記第2データ取り込み回路との間に設けられた信号線を含み、
前記信号線は、
前記データ信号入出力バッファと前記第2データ取り込み回路とを直接的に接続する
メモリインターフェース回路。
【請求項3】
請求項1または2に記載のメモリインターフェース回路において、
前記遅延調整回路は、
前記第1データ取り込み回路に取り込まれたデータと、期待値データとの照合を行う第1期待値照合回路と、
前記第2データ取り込み回路に取り込まれたデータと、前記期待値データとの照合を行う第2期待値照合回路と、
前記第1期待値照合回路の出力と前記第2期待値照合回路の出力とに基づいて、前記データストローブ信号を段階的に遅延させるときの遅延量を制御する遅延設定制御回路と、
前記遅延設定制御回路の出力に基づいて、前記遅延データストローブ信号を生成するときの遅延値を設定する遅延設定回路と
を備える
メモリインターフェース回路。
【請求項4】
請求項3に記載のメモリインターフェース回路において、
前記遅延設定回路は、
前記第1期待値照合回路の出力と前記第2期待値照合回路の出力とに基づいて、前記データストローブ信号を段階的に遅延させるときの、一段階での遅延量を変更する遅延量設定回路を具備する
メモリインターフェース回路。
【請求項5】
請求項4に記載のメモリインターフェース回路において、
前記遅延調整回路は、さらに、
前記第1期待値照合回路の出力と前記第2期待値照合回路の出力との各々がデータ一致を示すか否かを判定する全一意判定回路を備え、
前記遅延設定回路は、
前記全一意判定回路の出力に基づいて、前記データストローブ信号を段階的に遅延させるときの、一段階での遅延量を変更する
メモリインターフェース回路。
【請求項6】
(a)データストローブ信号入出力バッファを介してメモリモジュールから供給されるデータストローブ信号を段階的に遅延させて遅延データストローブ信号を生成する工程と、
(b)前記データストローブ信号を段階的に遅延させるときの遅延値を設定する工程と、
(c)データ信号入出力バッファを介して前記メモリモジュールから供給されるデータ信号を、前記遅延調整回路に供給する工程と
を具備し、
前記(c)工程は、
(c1)前記データ信号を一定の遅延値で遅延させて前記遅延データ信号を生成する工程と、
(c2)前記遅延データストローブ信号に同期して前記遅延データ信号を第1データ取り込み回路に取り込む工程と、
(c3)前記遅延データストローブ信号に同期して前記データ信号を前記第1データ取り込み回路と異なる第2データ取り込み回路に取り込む工程と
を含む
メモリインターフェースの動作方法。
【請求項7】
請求項6に記載のメモリインターフェースの動作方法において、
前記(b)工程は、
(b1)前記第1データ取り込み回路に取り込まれた第1取り込みデータと期待値データとの照合に基づいて、前記第1取り込みデータと前記期待値データとが不一致から一致に変化する第1の時刻をもとめる第1期待値照合工程と、
(b2)前記第2データ取り込み回路に取り込まれた第2取り込みデータと前記期待値データとの照合に基づいて、前記第2取り込みデータと前記期待値データとが一致から不一致に変化する第2の時刻をもとめる第2期待値照合工程と、
(b3)前記第1データ取り込み回路に取り込まれた第1取り込みデータと期待値データとの照合に基づいて、前記第1取り込みデータと前記期待値データとが一致から不一致に変化する第3の時刻をもとめる第3期待値照合工程と、
(b4)前記第1の時刻と前記第2の時刻と前記第3の時刻とに基づいて、前記データストローブ信号を遅延させて最適なデータ信号取込の時刻を求める工程と
を含む
メモリインターフェースの動作方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−109637(P2013−109637A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−255154(P2011−255154)
【出願日】平成23年11月22日(2011.11.22)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】