説明

メンブラン電極アセンブリー

周縁部区域及び中央区域を有するメンブラン電極アセンブリーであって、該メンブラン電極アセンブリーが、イオン伝導性メンブラン、該イオン伝導性メンブランの両側に配置された第一電気触媒層及び第二電気触媒層、及び該第一電気触媒層及び第二電気触媒層の両側にそれぞれ配置された第一ガス拡散層及び第二ガス拡散層を含んでなり、該メンブラン電極アセンブリーが、縁部保護部材をさらに含んでなり、該縁部保護部材が、フィルム層、結合層、及びフリーラジカル分解触媒、自己再生酸化防止剤、水素供与体(H-供与体)一次酸化防止剤、フリーラジカル補集剤二次酸化防止剤、酸素吸収剤(酸素補集剤)及び元素状パラジウムからなる群から選択された一種以上の添加剤を含んでなり、該縁部保護部材が、該メンブラン電極アセンブリーの該周縁部区域で、該メンブランと該第一ガス拡散層及び/または第二ガス拡散層との間に位置し、該縁部保護部材が該第一電気触媒層及び/または第二電気触媒層と重なり合っている、メンブラン電極アセンブリーを開示する。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、プロトン交換メンブラン燃料電池に使用するのに好適なメンブラン電極アセンブリーに関する。
【0002】
燃料電池は、電解質により分離された2個の電極を備えてなる電気化学的電池である。燃料、例えば水素またはメタノール、がアノードに供給され、酸化体、例えば酸素または空気、がカソードに供給される。これらの電極で電気化学的反応が起こり、燃料および酸化体の化学的エネルギーが電気的エネルギーおよび熱に変換される。燃料電池は、清浄で効率的な動力供給源であり、固定型および自動車用動力用途の両方で、伝統的な動力供給源、例えば内燃機関、に置き換えることができる。
【0003】
プロトン交換メンブラン燃料電池(PEMFC)では、電解質は、電気的には絶縁性であるが、イオン的には伝導性である固体重合体メンブランである。典型的には、ペルフルオロスルホン酸材料を基材とするプロトン伝導性メンブランが使用され、アノードで発生するプロトンが、メンブランを横切ってカソードに送られ、そこで酸素と結合して水を形成する。
【0004】
PEMFCの主要構成要素は、メンブラン電極アセンブリー(MEA)と呼ばれ、実質的に5つの層から構成されている。中央層は重合体メンブランである。このメンブランの両側に、アノード及びカソードにおける様々な必要条件に合わせて調製された、電気触媒を含む電気触媒層がある。最後に、各電気触媒層に隣接してガス拡散層がある。ガス拡散層は、反応物を電気触媒層に到達させる必要があり、電気化学的反応により発生した電流を通す必要がある。従って、ガス拡散層は多孔質で、導電性でなければならない。
【0005】
MEAは、幾つかの方法により構築することができる。電気触媒層をガス拡散層に施し、ガス拡散電極を形成することができる。2個のガス拡散電極をメンブランの両側に配置し、一つに張り合わせ、5層MEAを形成することができる。あるいは、電気触媒層をメンブランの両面に施し、触媒被覆されたメンブランを形成することができる。続いて、ガス拡散層を、触媒被覆されたメンブランの両面に付ける。最後に、片側が電気触媒層で被覆されたメンブラン、その電気触媒層に隣接したガス拡散層、およびメンブランの反対側にあるガス拡散電極からMEAを形成することができる。
【0006】
典型的には、ほとんどの用途に十分な電力を供給するには数十または数百のMEAが必要になるので、複数のMEAを組み立て、燃料電池積重構造を形成する。フィールドフロープレートを使用してMEA同士を分離する。これらのプレートは、幾つかの機能、すなわち反応物をMEAに供給すること、生成物を除去すること、電気的接続を与えること、及び物理的支持体を与えること、を果たす。
【0007】
国際特許第WO 2005/020356号明細書は、MEAの縁部区域のあたりにフィルム層が配置されているMEAを開示している。フィルム層の一方または両方の表面上に接着剤層が存在する。フィルム層は、MEAの縁部区域を補強し、ガス拡散層から来る繊維がメンブランに穴を開けるのを防止する。
【0008】
急激な性能低下により立証されるMEA故障は、MEAの縁部(edge:端部、エッジ部)区域で起こることが多く、フィルム層を縁部区域の中に取り入れることにより、重大な性能低下が見られるまでのMEA耐用寿命を増加させることができる。本発明者らは、縁部区域における故障がさらに少なくなり、重大な性能低下が見られるまでの耐用寿命がさらに増加しているMEAを提供することを目的としている。
【0009】
そこで、本発明は、周縁部区域及び中央区域を有するメンブラン電極アセンブリーを提供するが、該メンブラン電極アセンブリーは、イオン伝導性メンブラン、該イオン伝導性メンブランの両側に配置された第一電気触媒層及び第二電気触媒層、及び該第一電気触媒層及び第二電気触媒層の両側にそれぞれ配置された第一ガス拡散層及び第二ガス拡散層を含んでなり、該メンブラン電極アセンブリーが、縁部保護部材をさらに含んでなり、該縁部保護部材が、フィルム層、結合層、及びフリーラジカル分解触媒、自己再生酸化防止剤、水素供与体(H-供与体)一次酸化防止剤、フリーラジカル補集剤二次酸化防止剤、酸素吸収剤(酸素補集剤)及び元素状パラジウムからなる群から選択された一種以上の添加剤を含んでなり、該縁部保護部材が、該メンブラン電極アセンブリーの該周縁部区域で、該メンブランと該第一ガス拡散層及び/または第二ガス拡散層との間に位置し、該縁部保護部材が該第一電気触媒層及び/または第二電気触媒層と重なり合っている。本発明の一実施態様では、一種以上の添加剤が、フリーラジカル分解触媒、自己再生酸化防止剤、水素供与体(H-供与体)一次酸化防止剤、フリーラジカル補集剤二次酸化防止剤及び元素状パラジウムからなる群から選択される。好ましくは、一種以上の添加剤が、フリーラジカル分解触媒及び自己再生酸化防止剤からなる群から選択される。
【0010】
本発明の一実施態様では、メンブラン電極アセンブリーは、2個の縁部保護部材を備えてなり、一方の縁部保護部材が、メンブラン電極アセンブリーのアノード側に配置され、第二の縁部保護部材が、メンブラン電極アセンブリーのカソード側に配置される。
【0011】
MEAの周縁部区域は、MEA周囲の周りの区域であり、図1〜4に示し、以下にさらに説明するように、その境界の中に、メンブラン、電気触媒層及びガス拡散層の縁部を有する。MEAの寸法を説明するのに、x、y及びz方向を参照するのが便利である。x及びy方向は、層状MEAの平面内にあり、z方向は、MEAの厚さを通した方向である。イオン伝導性メンブラン、電気触媒層及びガス拡散層は、x−y平面内で同じ寸法を有する必要はない。イオン伝導性メンブランは、電気触媒層及びガス拡散層より大きくてよく、MEAの縁部でこれらの層を越えて突き出ていることができる。あるいは、ガス拡散層は、メンブランより大きくてよく、従って、MEAの縁部で2つのガス拡散層間に隙間があってよい。周縁部区域は、最外層の縁部から内側に向けて、好適には少なくとも1 mm、好ましくは少なくとも5 mm伸びている。中央区域は、メンブラン電極アセンブリーの、縁部区域の一部ではない、残りの部分である。
【0012】
縁部保護部材は、非伝導性自己支持型フィルム材料であるのが好適であり、フィルム層、結合層及び少なくとも一種の添加剤を含んでなる。一実施態様では、縁部保護部材は、2個の結合層を備えてなり、その際、結合層は、フィルム層の各面上に1個配置される。一種以上の添加剤は、縁部保護部材の中に配合されるか、またはそこに塗布される。一種以上の添加剤は、縁部保護部材の構成部品のどれかの中に配合するか、またはそこに塗布することができる。好適には、一種以上の添加剤は、結合層の中に配合するか、またはそこに塗布する。縁部保護部材は、MEAの周縁部区域で、メンブランと電気触媒層との間に配置する(ガス拡散電極系MEAの場合)か、またはMEAの周縁部区域で、電気触媒層とガス拡散層との間に配置する(触媒被覆メンブラン系MEAの場合)ことができる。縁部保護部材は、メンブランと電気触媒層との間に配置するのが好ましい。縁部保護部材の結合層は、電気触媒層と接触するのが好適である。電気触媒層の、縁部保護部材と重なり合う幅は、0.5〜20 mmが好適であり、好ましくは1〜5 mmである。
【0013】
フィルム層は、ガス拡散層を充填しない。フィルム層は、非接着性であるのが好適である。フィルム層の融解温度は、メンブラン電極アセンブリーを製造する時に使用する温度(例えば張り合わせ温度)より高い必要があり、フィルム層は、製造温度で明らかな軟化を示さないのが好ましい。好ましくは、フィルム層は、製造条件下であまり収縮しない。フィルム層は、燃料電池系の中に汚染物を浸出せず、水素、酸素及び水に対する透過性が低い(重合体電解質メンブランの透過性より低いのが好適である)材料から製造するのが好適である。さらに、フィルム層の材料は、ガス拡散層から来る繊維による穿孔に対して耐性があるのが好ましい。
【0014】
フィルム層は、好ましくは重合体状材料、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレン-ビニルアルコール(EVOH)、二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、フッ化エチレン-プロピレン(FEP)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)またはポリイミド(PI)でよい。フィルム層は、金属被覆されたフィルム、すなわち金属被覆された重合体の薄層または無定形酸化物被覆、例えば、SiOまたはAl、で被覆されたフィルムでもよい。
【0015】
好ましい実施態様では、フィルム層の酸素透過率は、50 cm/m/日/bar未満、好ましくは10 cm/m/日/bar未満、最も好ましくは1 cm/m/日/bar未満である。この特性を有するフィルム層には、エチレン-ビニルアルコール(EVOH)(1〜5 cm/m/日/bar)、金属被覆されたPET(0.5〜4 cm/m/日/bar)及び無定形シリカ被覆されたPET(0.2〜0.7 cm/m/日/bar)が挙げられる。フィルム層の酸素透過率を下げることにより、フィルム層の酸素バリヤー特性が改良される。カソードの周縁部区域からアノードの周縁部区域に移動する酸素量が減少することにより、周縁部区域におけるメンブランの劣化が低減される筈である。本発明の一実施態様では、MEAが2個の縁部保護部材を備えてなり、各縁部保護部材がフィルム層を備えてなり、縁部保護部材中の、メンブランとカソードガス拡散層との間に位置するフィルム層が、縁部保護部材中の、メンブランとアノードガス拡散層との間に位置するフィルム層より低い酸素透過率を有する。縁部保護部材中の、メンブランとカソードガス拡散層との間に位置するフィルム層は、10 cm/m/日/bar未満、好ましくは1 cm/m/日/bar未満の酸素透過率を有するのに対し、縁部保護部材中の、メンブランとアノードガス拡散層との間に位置するフィルム層は、10 cm/m/日/barを超える酸素透過率を有する。
【0016】
フィルム層の厚さは、1μm〜300μmが好適であり、好ましくは1μm〜50μm、より好ましくは5μm〜20μmである。
【0017】
結合層は接着剤層または非接着剤層でよい。2個の結合層が存在する場合、これらの層は、同一でも、異なっていてもよい。
【0018】
一実施態様では、該または一方の結合層が接着剤層である。この接着剤層は、ガス拡散層に面していてよく、接着剤がガス拡散層の中に含浸されていてよい。あるいは、接着剤層はメンブランに面していてよく、接着剤がメンブランに接着されていてよい。縁部保護部材が2個の接着剤層を備えてなる場合、接着剤層は、同一の、または異なった接着剤を含むことができる。接着剤層の厚さは、好適には0.1μm〜300μm、好ましくは0.1μm〜50μm、より好ましくは1μm〜50μmである。接着剤層は、ホットメルト接着剤、感熱性接着剤または熱硬化性接着剤でよい。接着剤は、ポリオレフィン系、例えばポリエチレンまたはポリプロピレン接着剤もしくは他の好適なポリオレフィン材料でよい。接着剤は、米国特許第6,756,147号明細書に記載されているようなエチレンとメタクリル酸の共重合体またはエチレンと酢酸ビニルの共重合体でよい。接着剤は、製造条件下であまり収縮しないのが好ましい。接着剤層は、燃料電池系の中に汚染物を浸出させない材料から製造するのが好適である。
【0019】
第二の態様では、該または一方の結合層が非接着剤層である。非接着剤層は、ガス拡散層に面しており、非接着剤層は、ガス拡散層中に入り込むことができるのが好適である。非接着剤層の厚さは、好適には0.1μm〜300μm、好ましくは1μm〜200μm、より好ましくは4μm〜150μmである。非接着剤層は、熱可塑性樹脂を基剤とする、例えばポリエチレン、ポリプロピレンを基剤とするポリオレフィン、または他の好適な炭化水素系重合体または共重合体、あるいはフルオロ重合体、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ素化エチレン-プロピレン(FEP)、もしくは他の好適なフルオロカーボン系重合体または共重合体でよい。好ましくは、非接着剤層は、100℃未満の温度では軟化しない。好ましくは、非接着剤層は、製造条件下であまり収縮しない。好適には、非接着剤層は、燃料電池系の中に汚染物を浸出させない材料から製造する。
【0020】
一種以上の添加剤を、縁部保護部材中に配合するか、またはそこに塗布し、好適には、結合層に塗布するか、またはその中に配合する。下記の実施態様では、縁部保護部材を構成する層のいずれかに、但し、好適には、少なくとも結合層の一つ、すなわち電気触媒層と接触している結合層、メンブランと接触している結合層、または2個の結合層が存在する場合には、両方の結合層、の中に、またはその上に添加剤を配合するか、または塗布することができる。2種類以上の添加剤が縁部保護部材の中に存在する場合、添加剤は、相乗効果を与えることができる。
【0021】
一実施態様では、一種以上の添加剤は、フリーラジカル分解触媒、特に過酸化水素分解触媒、である。典型的な分解触媒は、両性酸化物(より詳しくは、セリウムの酸化物及びマンガンの酸化物であるが、これらに限定しない)を包含する。両性酸化物の例には、二酸化セリウム、例えばNyacol Nano Technologies Inc.から市販のColloidal Ceria、またはRhodia Electronics and Catalystsから市販のOpaline群、Meliorum Technologies Inc.から市販のCerium Oxideナノ粉末が挙げられる。Meliorum Technologies Inc.から市販のマンガン酸化物も含まれる。
【0022】
別の実施態様では、一種以上の添加剤は、自己再生酸化防止剤であり、これは、安定化過程の際に、消費されるのではなく、環状過程(Denisovサイクル)により再生され、形成されるラジカル中間体を全て補集する(ヒンダードライトアミン安定剤(HALS)の特徴的な構造を示す簡素化されたメカニズムに関する下記の図参照)。
【化1】

ヒンダードアミン安定剤(HALS)の簡素化された安定化メカニズム(出典Ciba)
【0023】
典型的な自己再生酸化防止剤は、ヒンダードアミン安定剤(HAS)またはヒンダードアミンライト安定剤(HALS)である。Tinuvin群のヒンダードアミンライト安定剤(HALS)の例は、N-O-Rアルコキシアミン(アミノエーテル)光安定剤(ラジカル補集剤)、例えばTinuvin 152であり、これは、Ciba Speciality Chemicalsから市販の反応性第一級ヒドロキシル(円で囲った部分)を有する。
【化2】

【0024】
市販されているHALS及びHASの他の例には、CibaからChimassorb(商品名)及びTinuvin(商品名)またはGreat LakesからLowinoxの一般的な商品名で販売されている材料が挙げられる。これらの材料は、典型的には下記の種類、すなわちデカンジオン酸、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-1-(オクチルオキシ)-4-ピペリジニル)エステル、1,1-ジメチルエチルヒドロペルオキシド、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール及びアミノエーテルとの反応生成物、の材料である。典型的な商品名には、Tinuvin 123、Tinuvin 328、Tinuvin 111 FDL、Tinuvin 292 HP、Tinuvin 5100、Tinuvin 5151、Tinuvin 5060、Tinuvin 5055、Tinuvin 5050、Tinuvin 5050、Chimassorb 944 (Ciba)及びChimassorb 2020が挙げられるが、これらに限定するものではない。
【0025】
別の実施態様では、一種以上の添加剤は、水素供与体(H-供与体)である。水素供与体(H-供与体)一次酸化防止剤は、反応性OHまたはNH基を有し、ペルオキシラジカルと反応してヒドロペルオキシドを形成し、重合体鎖から水素が除去されるのを防止する。阻害(inhibition)は、連鎖停止反応(すなわちフリーラジカル化学種へのプロトンの移動)を経由して行われる。得られるラジカルは、安定しており、重合体鎖からプロトンを除去せず、ペルオキシラジカルが重合体鎖と反応し、連鎖切断を引き起こすのを阻止する。これらの一次酸化防止剤は、二次酸化防止剤との組合せで使用されることが多く、広範囲な分子量、製品形態、及び官能基で市販されている。典型的なH-供与体一次酸化防止剤は、立体障害フェノールまたは第二級芳香族アミンである。立体障害フェノールの例は、Ciba Speciality Chemicalsから市販のIrganox(商品名)群の材料及びGreat Lakesから市販のLowinox(商品名)であり、この種の最も広く使用されている安定剤である。これらの材料は、処理及び長期間熱エージングの両方で効果的である。
【0026】
別の実施態様では、一種以上の添加剤は、フリーラジカル(ペルオキシド及びヒドロペルオキシドラジカル)を補集及び捕獲し、自動酸化を直ちに抑制することができるフリーラジカル補集剤二次酸化防止剤である。典型的なフリーラジカル補集剤酸化防止剤は、ヒドロキノリン、ヒドロキシルアミンまたはアクリル化されたビスフェノールである。これらの材料は、連鎖停止によっても酸化を抑制する。酸素不足条件下では、アルキルラジカル補集剤が重合体の安定化に大きく貢献する。典型的なフリーラジカル補集剤酸化防止剤は、ヒドロキノリン、ヒドロキシルアミンまたはアクリル化されたビスフェノールである。例としては、炭素が中心にあるラジカル補集剤、例えばラクトン(置換されたベンゾフラノンは、優れたラジカル補集剤である)、であり、Ciba Speciality ChemicalsからラクトンHP-136として市販されている。アクリル化されたビスフェノールを含む他の材料は、酸素不足環境で極めて有効である。
【0027】
さらに、ヒドロペルオキシドを分解し、反応性が極めて高いヒドロキシ及びアルコキシラジカルの形成を阻止する他の二次酸化防止剤には、三価のリン化合物(Cibaから市販のIrgafos(商品名)群から入手できる)及びチオ相乗剤(thiosynergists)(例えばCibaから市販のIrganox(商品名)PS 800または802)が挙げられる。
【0028】
別の実施態様では、一種以上の添加剤は、縁部保護部材を通して透過する酸素を補集する、抑制する、または低減させることができる酸素吸収剤(または酸素補集剤)である。典型的には、酸素吸収剤は、縁部保護部材を通して拡散する恐れがある酸素を全て補集及び吸収し、酸素バリヤーを形成するのに役立つ。酸素吸収剤(酸素補集剤)は、縁部保護部材を横切る酸素の移動を低減させる。好適な酸素吸収剤(酸素補集剤)の例には、Amosorb(商品名)3000(BP Amocoから市販のコポリエステル樹脂)、Ciba Speciality Chemicalsから市販のShelfplus(商品名)2500が挙げられる。他の吸収剤には、アスコルビン酸及びアスコルビン酸塩、スクアレン及び不飽和化された脂肪ポリテルペン及びジヒドロアントラセンを基剤とする材料が挙げられる。
【0029】
別の実施態様では、一種以上の添加剤は元素状パラジウムである。
【0030】
別の実施態様では、二種類以上の添加剤が縁部保護部材中に存在し、二種類以上の添加剤は、相乗効果を与える。一実施態様では、二種類以上の添加剤は、フリーラジカル分解触媒及び自己再生酸化防止剤からなる群から選択される。第二の実施態様では、二種類以上の添加剤は、フリーラジカル分解触媒、自己再生酸化防止剤、H-供与体一次酸化防止剤及びフリーラジカル補集剤二次酸化防止剤からなる群から選択される。これらの添加剤及び他の材料の混合物も、相乗的酸化防止剤または多機能酸化防止剤として市販されている。多機能酸化防止剤は、一次及び二次酸化防止剤の機能を組み合わせている。例には、Ciba Speciality Chemicalsから市販のIrganox(商品名)1520または1726が挙げられる。
【0031】
縁部保護部材を構成する構成層のいずれかへの、添加剤の配合または塗布は、当業者には公知の多くの技術により容易に達成される。これらの方法では、添加剤を、縁部保護部材を構成する層のいずれかを製造するのに使用される材料と緊密に混合するか、または縁部保護部材の個別区域に、またはその中に、もしくは上に塗布することができる。あるいは、添加剤を、溶液または分散物として、縁部保護部材中の所望の層に、当業者には公知の好適な塗布方法により、直接塗布することができる。
【0032】
添加剤は、燃料電池環境で安定している必要があり、典型的な燃料電池作動温度(例えば70〜100℃)で分解してはならない。
【0033】
縁部保護部材中に存在する(フィルム層及び/または結合層に配合されていても、塗布されていても)添加剤の好ましい量は、フィルム層または結合層の性質及び添加剤の性質によって異なる。しかし、好適なレベルは、(縁部保護部材の重量に対して)0.001〜20重量%、好ましくは0.05〜10重量%、より好ましくは0.05〜1.0重量%である。
【0034】
イオン伝導性メンブランは、当業者には公知のあらゆる種類のイオン伝導性メンブランでよい。このメンブランは、プロトン伝導性であるのが好適である。現状技術水準のメンブラン電極アセンブリーでは、メンブランは、過フッ化スルホン酸材料、例えばNafion(商品名)(DuPont)、Flemion(商品名)(Asahi Glass)およびAciplex(商品名)(Asahi Kasei)、を基材とすることが多い。メンブランは、プロトン伝導性材料と、他の、機械的強度のような特性を与える材料を含む複合材料メンブランでよい。例えば、メンブランは、ヨーロッパ特許第875524号明細書に記載されているように、プロトン伝導性メンブランおよびシリカ繊維のマトリックスを含んでなることができる。メンブランの厚さは、200μm未満が好適であり、好ましくは厚さが50μm未満である。
【0035】
電気触媒層は、電気触媒を含んでなり、この電気触媒は、細かく分割した(divided:粉砕した、砕いた)金属粉末(メタルブラック)でよいか、または小さな金属粒子が導電性粒子状炭素担体上に分散している、担持された触媒でよい。電気触媒金属(一次金属)は、好適には
(i)白金族金属(白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウムおよびオスミウム)、または
(ii)金または銀
から選択される。一次金属は、一種以上の他の貴金属、例えばルテニウム、または卑金属、例えばモリブデン、タングステン、コバルト、クロム、ニッケル、鉄、銅またはそれらの酸化物と合金化または混合することができる。好ましくは、一次金属は白金である。電気触媒が、担持された触媒である場合、一次金属粒子の炭素担体材料上への装填量は、10〜90重量%が好適であり、好ましくは15〜75重量%である。
【0036】
電気触媒層は、他の成分、例えば層中のイオン伝導性を改良するために包含するイオン伝導性重合体、を含んでなるのが好適である。これらの層をメンブラン電極アセンブリー中に配合するには、これらの層をガス拡散層の上に形成するか、またはメンブラン上に形成することができる。
【0037】
ガス拡散層は、当業者には公知のすべての好適なガス拡散層でよい。典型的なガス拡散層には、炭素紙(例えばToray Industries、日本国、から市販のToray(商品名)紙またはMitaubishi Rayon、日本国、から市販のU105またはU107紙)、織った炭素布地(例えばMitaubishi Chemicals n、日本国、から市販のMKシリーズ炭素布地)または不織炭素繊維ウェブ(例えばE-TEK Inc、米国、から市販のELATシリーズの不織基材、Freudenberg FCCT FCCT KG、独国、から市販のH2315シリーズ、またはSGL Technologies GmbH、独国、から市販のSigracet(商品名)シリーズ) が挙げられる。炭素紙、布地またはウェブは、典型的には、基材中に埋め込まれた、または平らな面上に被覆された粒子状材料、もしくは両方の組合せ、で変性される。粒子状材料は、典型的にはカーボンブラックと重合体、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、の混合物である。ガス拡散層の厚さは、100〜300μmが好適である。好ましくは、粒子状材料、例えばカーボンブラックとPTFE、の層がガス拡散層の、電気触媒層と接触する面上にある。
【0038】
本発明のMEAは、国際特許第WO 2005/020356号明細書に略述されている方法を使用して製造することができる。メンブラン、電気触媒層、ガス拡散層及び縁部保護部材を被覆及び張り合わせ工程により組み合わせることができる。例えば、電気触媒層を印刷工程によりガス拡散層に塗布し、ガス拡散電極を形成することができる。2個のガス拡散電極及びメンブランのアセンブリーを、縁部保護部材をガス拡散電極及びメンブランの縁部同士の間に挿入して製造し、これらの構成部品を一つに張り合わせることができる。
【0039】
別の態様で、本発明は、本発明のMEA備えてなる燃料電池を提供する。
【0040】
より深く理解できるようにするために、図式的に示す図面を参照する。
【0041】
図1は、フィルム層及び2個の結合層を備えてなる縁部保護部材を有する、本発明のガス拡散電極(GDE)を基材とするメンブラン電極アセンブリーの断面を図式的に示す図である。
【0042】
図2は、フィルム層及び1個の結合層を備えてなる縁部保護部材を有する、本発明のガス拡散電極(GDE)を基材とするメンブラン電極アセンブリーの断面を図式的に示す図である。
【0043】
図3は、フィルム層及び2個の結合層を備えてなる縁部保護部材を有する、本発明の触媒被覆メンブラン(CCM)を基材とするメンブラン電極アセンブリーの断面を図式的に示す図である。
【0044】
図4は、フィルム層及び1個の結合層を備えてなる縁部保護部材を有する、本発明の触媒被覆メンブラン(CCM)を基材とするメンブラン電極アセンブリーの断面を図式的に示す図である。
【0045】
図1は、本発明のGDEを基材とするMEAの断面を示し、GDEを基材とするMEA(1)の中央区域及び周縁部区域のz平面を示す。2個のガス拡散層(3)は、そこに塗布した電気触媒層(4)をそれぞれ有する。縁部保護部材(5)は、メンブランの両側でMEA(1)の周縁部区域で、イオン伝導性メンブラン(2)と電気触媒層(4)との間に配置されている。各縁部保護部材(5)は、フィルム層(6)、及びフィルム層の各面に上に1個ずつ配置された2個の結合層(7)を備えてなる。結合層(7)は、独立して、接着剤層または非接着剤層である。縁部保護部材は、フィルム層及び/または結合層の一個以上に配合または塗布された一種以上の添加剤を含んでなる。
【0046】
処理組立工程では、この分野で公知の技術を使用し、ガス拡散層(3)を電気触媒層(4)で被覆する。縁部保護部材(5)(フィルム層(6)及び2個の結合層(7)を備えてなる)を、結合層(7)の一方がガス拡散層(3)及び電気触媒層(4)の中に入り込むようにホットプレス加工する。イオン伝導性メンブラン(2)を、縁部保護部材が中に入り込んでいる2個のガス拡散層(3)及び電気触媒層(4)の間に配置し、ホットプレス加工により張り合わせる。メンブラン(2)は、ガス拡散層(3)を越えて伸びている。
【0047】
図2は、本発明のGDEを基材とするMEAの断面を示し、GDEを基材とするMEA(1)の中央区域及び周縁部区域のz平面を示す。2個のガス拡散層(3)は、そこに塗布した電気触媒層(4)をそれぞれ有する。縁部保護部材(5)は、メンブランの両側でMEA(1)の周縁部区域で、イオン伝導性メンブラン(2)と電気触媒層(4)との間に配置されている。各縁部保護部材(5)は、フィルム層(6)及び1個の結合層(7)を備えてなり、結合層は、電気触媒層(4)に隣接している。結合層(4)は、接着剤層または非接着剤層でよい。縁部保護部材は、フィルム層及び/または結合層の一個以上に配合または塗布された一種以上の添加剤を含んでなる。
【0048】
図2に示すGDEを基材とするMEAは、図1に記載する様式と類似の様式で処理する。
【0049】
図3は、本発明のCCMを基材とするMEAの断面を示し、CCMを基材とするMEA(1)の中央区域及び周縁部区域のz平面を示す。イオン伝導性メンブラン(2)は、両側上に塗布された電気触媒層(4)を有する。縁部保護部材(5)は、メンブランの両側でMEA(1)の周縁部区域で、各電気触媒層(4)とガス拡散層(3)との間に配置されている。各縁部保護部材(5)は、フィルム層(6)、及びフィルム層の各面に上に1個ずつ配置された2個の結合層(7)を備えてなる。結合層(7)は、独立して、接着剤層または非接着剤層である。縁部保護部材は、フィルム層及び/または結合層の一個以上に配合または塗布された一種以上の添加剤を含んでなる。
【0050】
処理組立工程では、この分野で公知の技術を使用し、イオン伝導性メンブラン(2)の両側を電気触媒層(4)で被覆する。縁部保護部材(5)(フィルム層(6)及び2個の結合層(7)を備えてなる)を、メンブランの両側で、MEA(1)の周縁部区域で、電気触媒層で被覆されたイオン伝導性メンブラン(2)とガス拡散層(3)との間に配置する。このアセンブリーを、結合層(7)がガス拡散層(3)のそれぞれの中に入り込み、イオン伝導性メンブラン(2)上に被覆された電気触媒層(4)と接着または接触するようにホットプレス加工する。
【0051】
図4は、本発明のCCMを基材とするMEAの断面を示し、GDEを基材とするMEA(1)の中央区域及び周縁部区域のz平面を示す。イオン伝導性メンブラン(2)は、両側上に塗布された電気触媒層(4)を有する。縁部保護部材(5)は、メンブランの両側でMEA(1)の周縁部区域で、各電気触媒層(4)とガス拡散層(3)との間に配置されている。各縁部保護部材(5)は、フィルム層(6)及び1個の結合層(7)を備えてなり、結合層は、電気触媒層(4)に隣接している。結合層(4)は、接着剤層または非接着剤層でよい。縁部保護部材は、フィルム層及び/または結合層の一個以上に配合または塗布された一種以上の添加剤を含んでなる。
【0052】
図4に示すCCMを基材とするMEAは、図3に記載する様式と類似の様式で処理する。
【0053】
下記の例は、本発明をさらに例示するが、本発明を制限するものではない。
【0054】
例1
2個のガス拡散層(Torayから供給されたグラファイト化された炭素繊維紙)を面積230 cmに切断した。各ガス拡散層を、片面上で電気触媒層(白金装填レベル0.4 mg/cm)で被覆し、アノード及びカソードガス拡散電極を形成した。
【0055】
厚さ30μmの補強された、ペルフルオロスルホン酸(PFSA)重合体を基材とするイオン伝導性メンブランを面積520 cmに切断した。
【0056】
2個の縁部保護部材を切断し、総面積290 cmの「額縁」形状を形成した。縁部保護部材は、3層、すなわち内側(中央)の、エステル官能基vased重合体から製造された重合体フィルム層、及びその両側に配置されたポリオレフィン系接着剤結合層から構成されている。3層を高温で一緒に張り合わせ、各層がそれらの界面で融解し、一つになっている縁部保護メンブランを形成した。各縁部保護部材は、その周辺部のあたりの片側で、その内側縁部から3〜5 mmの幅にわたって、Nyacol Nano Technologiesから供給されたコロイド状セリア(二酸化セリウム)で被覆した。使用したコロイド状セリアは、固体含有量が2% w/wであり、Speedline Technologiesから市販のCamolot(c) Liquid Dispenser装置を使用し、湿被覆重量約6 g/m(約6μm湿厚さになる)で被覆した。2個のセリア被覆された縁部保護部材を、100℃に設定したトンネルヒーター乾燥機を通して、3〜5分間(乾燥するまで)乾燥させた。
【0057】
2個の電極、2個のセリア被覆された縁部保護部材及びメンブランを組み立て、張り合わせ(熱及び圧力)製法によりMEAを製造した。2個のセリア被覆された縁部保護部材は、セリア被覆が、張り合わせにより、メンブラン表面と緊密に、直接接触するように配置した。張り合わせの後、MEAを常温に冷却した。
【0058】
例2
MEAを、例1と類似の様式で製造した。しかし、各縁部保護部材は、その周辺部のあたりの両側で被覆した。2個の電極、2個のセリア被覆された縁部保護部材及びメンブランを組み合わせる時、セリア被覆された縁部保護部材は、各縁部保護部材の片面上のセリア被覆がメンブランと緊密に、直接接触し、各縁部保護部材の反対側の面上のセリア被覆が、電極の電気触媒層と緊密に、直接接触するように配置した。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】図1は、フィルム層及び2個の結合層を備えてなる縁部保護部材を有する、本発明のガス拡散電極(GDE)を基材とするメンブラン電極アセンブリーの断面を図式的に示す図である。
【図2】図2は、フィルム層及び1個の結合層を備えてなる縁部保護部材を有する、本発明のガス拡散電極(GDE)を基材とするメンブラン電極アセンブリーの断面を図式的に示す図である。
【図3】図3は、フィルム層及び2個の結合層を備えてなる縁部保護部材を有する、本発明の触媒被覆メンブラン(CCM)を基材とするメンブラン電極アセンブリーの断面を図式的に示す図である。
【図4】図4は、フィルム層及び1個の結合層を備えてなる縁部保護部材を有する、本発明の触媒被覆メンブラン(CCM)を基材とするメンブラン電極アセンブリーの断面を図式的に示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メンブラン電極アセンブリーであって、
周縁部区域及び中央区域を有してなるものであり、
前記メンブラン電極アセンブリーが、イオン伝導性メンブラン、前記イオン伝導性メンブランの両側に配置された第一電気触媒層及び第二電気触媒層、及び前記第一電気触媒層及び第二電気触媒層の両側にそれぞれ配置された第一ガス拡散層及び第二ガス拡散層を含んでなり、
前記メンブラン電極アセンブリーが、縁部保護部材をさらに含んでなり、
前記縁部保護部材が、フィルム層と、結合層と、及びフリーラジカル分解触媒、自己再生酸化防止剤、水素供与体(H-供与体)一次酸化防止剤、フリーラジカル補集剤二次酸化防止剤、酸素吸収剤(酸素補集剤)及び元素状パラジウムからなる群から選択された一種以上の添加剤とを含んでなり、
前記縁部保護部材が、前記メンブラン電極アセンブリーの前記周縁部区域で、前記メンブランと前記第一ガス拡散層及び/または第二ガス拡散層との間に位置し、
前記縁部保護部材が前記第一電気触媒層及び/または第二電気触媒層と重なり合っている、メンブラン電極アセンブリー。
【請求項2】
前記メンブラン電極アセンブリーが、2個の縁部保護部材を備えてなり、
一方の縁部保護部材が、前記メンブラン電極アセンブリーのアノード側に配置されてなり、
第二の縁部保護部材が、前記メンブラン電極アセンブリーのカソード側に配置されてなる、請求項1に記載のメンブラン電極アセンブリー。
【請求項3】
前記縁部保護部材が、2個の結合層を備えてなり、
前記結合層が、前記フィルム層の各面上に1個配置される、請求項1または2に記載のメンブラン電極アセンブリー。
【請求項4】
一種以上の添加剤が、前記結合層中に配合されているか、または前記結合層に塗布されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のメンブラン電極アセンブリー。
【請求項5】
前記縁部保護部材が、前記メンブランと前記電気触媒との間に配置されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のメンブラン電極アセンブリー。
【請求項6】
前記結合層が、電気触媒層と接触している、請求項1〜5のいずれか一項に記載のメンブラン電極アセンブリー。
【請求項7】
前記結合層が、接着剤層または非接着剤層である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のメンブラン電極アセンブリー。
【請求項8】
前記第一電気触媒層及び第二電気触媒層が、細かく分割された金属粉末である電気触媒、または小さな金属粒子が導電性粒子状炭素担体上に分散されている担持された触媒を含んでなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載のメンブラン電極アセンブリー。
【請求項9】
前記電気触媒が、所望により別の貴金属または卑金属と合金化された白金である、請求項8に記載のメンブラン電極アセンブリー。
【請求項10】
実質的に本明細書に記載されている、請求項1に記載のメンブラン電極アセンブリー。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項に記載のMEAを備えてなる、燃料電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−541151(P2010−541151A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−526371(P2010−526371)
【出願日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際出願番号】PCT/GB2008/050838
【国際公開番号】WO2009/040571
【国際公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【出願人】(590004718)ジョンソン、マッセイ、パブリック、リミテッド、カンパニー (152)
【氏名又は名称原語表記】JOHNSON MATTHEY PUBLIC LIMITED COMPANY
【Fターム(参考)】