説明

メータアクセス管理システム

【課題】計量テーブルを不注意で更新することなく、ユーティリティメータを適切にプログラミングする。
【解決手段】第1および第2のユーティリティメータに通信可能に接続されたコンピューティングデバイスであって、それぞれのユーティリティメータが計量テーブルを含む、第1および第2のユーティリティメータのうちの少なくとも1つを更新するためのプログラムファイルを受け取るステップと、プログラムファイルを第1および第2のユーティリティメータのうちの少なくとも1つの計量テーブルと比較して、プログラムファイルが計量テーブルに対する許可されたビット変更を含むかどうかを判定するステップと、比較するステップに応答して、第1および第2のユーティリティメータのうちの少なくとも1つの計量テーブルを更新するステップとを含むアクションを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される主題は、一般に計量技術に関する。より具体的には、本開示は、ユーティリティメータへのアクセスを管理するための管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の高度計量インフラ(AMI)システムを介してユーティリティメータをプログラミングするとき、AMIサーバはプログラムファイル内のデータをユーティリティメータの計量テーブルに格納する。しかし、これを行うためには、AMIサーバはプログラムファイルの構成およびユーティリティメータを直接プログラミングする方法を理解していなければならない。計量テーブルに格納されたデータの一部は、ユーティリティメータがユーティリティネットワーク内で適切に機能するために必要となるデータ(例えば、メータ識別番号)である。したがって、従来のAMIサーバの機能は、必要なデータを不注意で変更してしまう誤ったプログラミングからユーティリティメータを保護するために、ユーティリティメータのプログラミングにおける企業アクセスを制限している。例えば、プログラムファイルが計量テーブル内のメータ識別番号を不注意で変更した場合、ユーティリティメータはユーティリティネットワークに接続することができなくなり、現場の技術者は計量テーブル内のメータ識別番号を手動で復旧させる必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7962101号明細書
【発明の概要】
【0004】
本発明の態様は、ユーティリティメータへのアクセスの管理を提供する。一実施形態では、本発明の態様は、第1のユーティリティメータおよび第2のユーティリティメータに通信可能に接続されたコンピューティングデバイスであって、それぞれのユーティリティメータが計量テーブルを含む、第1のユーティリティメータおよび第2のユーティリティメータのうちの少なくとも1つを更新するためのプログラムファイルを受け取るステップと、プログラムファイルを第1のユーティリティメータおよび第2のユーティリティメータのうちの少なくとも1つの計量テーブルと比較して、プログラムファイルが計量テーブルに対する許可されたビット変更を含むかどうかを判定するステップと、比較するステップに応答して、第1のユーティリティメータおよび第2のユーティリティメータのうちの少なくとも1つの計量テーブルを更新するステップとを含むアクションを実行することによって、第1のユーティリティメータおよび第2のユーティリティメータへのアクセスを管理するように構成されたコンピューティングデバイスを備えるシステムを含む。
【0005】
本発明の第1の態様は、第1のユーティリティメータおよび第2のユーティリティメータに通信可能に接続されたコンピューティングデバイスであって、それぞれのユーティリティメータが計量テーブルを含む、第1のユーティリティメータおよび第2のユーティリティメータのうちの少なくとも1つを更新するためのプログラムファイルを受け取るステップと、プログラムファイルを第1のユーティリティメータおよび第2のユーティリティメータのうちの少なくとも1つの計量テーブルと比較して、プログラムファイルが計量テーブルに対する許可されたビット変更を含むかどうかを判定するステップと、比較するステップに応答して、第1のユーティリティメータおよび第2のユーティリティメータのうちの少なくとも1つの計量テーブルを更新するステップとを含むアクションを実行することによって、第1のユーティリティメータおよび第2のユーティリティメータへのアクセスを管理するように構成されたコンピューティングデバイスを備えるシステムを提供する。
【0006】
本発明の第2の態様は、第1のユーティリティメータおよび第2のユーティリティメータに通信可能に接続された少なくとも1つのコンピューティングデバイスによって実行されるとき、それぞれのユーティリティメータが計量テーブルを含む、第1のユーティリティメータおよび第2のユーティリティメータのうちの少なくとも1つを更新するためのプログラムファイルを受け取るステップと、プログラムファイルを第1のユーティリティメータおよび第2のユーティリティメータのうちの少なくとも1つの計量テーブルと比較して、プログラムファイルが計量テーブルに対する許可されたビット変更を含むかどうかを判定するステップと、比較するステップに応答して、第1のユーティリティメータおよび第2のユーティリティメータのうちの少なくとも1つの計量テーブルを更新するステップとを実行する、少なくとも1つのコンピュータ可読媒体で具体化されるプログラムコードを備えるコンピュータプログラムを提供する。
【0007】
本発明の第3の態様は、第1のユーティリティメータおよび第2のユーティリティメータに通信可能に接続されたネットワークと、ネットワークに通信可能に接続されたコンピューティングデバイスであって、それぞれのユーティリティメータが計量テーブルを含む、第1のユーティリティメータおよび第2のユーティリティメータのうちの少なくとも1つを更新するためのプログラムファイルを受け取るステップと、プログラムファイルを第1のユーティリティメータおよび第2のユーティリティメータのうちの少なくとも1つの計量テーブルと比較して、プログラムファイルが計量テーブルに対する許可されたビット変更を含むかどうかを判定するステップと、比較するステップに応答して、第1のユーティリティメータおよび第2のユーティリティメータのうちの少なくとも1つの計量テーブルを更新するステップとを含むアクションを実行することによって、第1のユーティリティメータおよび第2のユーティリティメータへのアクセスを管理するように構成されたコンピューティングデバイスとを備えるシステムを提供する。
【0008】
本発明のこれらおよび他の特徴は、本発明の様々な実施形態を図示する添付の図面と併せた本発明の様々な態様の以下の詳細な説明からより容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態による管理システムを含む環境の略図である。
【図2】本発明の実施形態による例示的な方法の流れ図である。
【図3】本発明の一実施形態による管理システムを含む環境の略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の図面は縮尺通りではないことに留意されたい。図面は本発明の典型的な態様のみを図示することが意図され、したがって、本発明の範囲を限定するものとしてみなされるべきではない。図面において、同様の番号は図面間の同様の要素を表す。
【0011】
本明細書に開示される主題は、一般に計量技術に関する。より具体的には、本開示は、ユーティリティメータへのアクセスを管理するための管理システムに関する。
【0012】
上記に述べたように、従来の高度計量インフラ(AMI)システムを介してユーティリティメータをプログラミングするとき、AMIサーバはプログラムファイル内のデータをユーティリティメータの計量テーブルに格納する。しかし、これを行うためには、AMIサーバはプログラムファイルの構成およびユーティリティメータを直接プログラミングする方法を理解していなければならない。計量テーブルに格納されたデータの一部は、ユーティリティメータがユーティリティネットワーク内で適切に機能するために必要となるデータ(例えば、メータ識別番号)である。したがって、従来のAMIサーバの機能は、必要なデータを不注意で変更してしまう誤ったプログラミングからユーティリティメータを保護するために、ユーティリティメータのプログラミングにおける企業アクセスを制限している。例えば、プログラムファイルが計量テーブル内のメータ識別番号を不注意で変更した場合、ユーティリティメータはユーティリティネットワークに接続することができなくなり、現場の技術者は計量テーブル内のメータ識別番号を手動で復旧させる必要がある。したがって、ファームウェア更新などの重要な更新を、従来のAMIシステムにおけるAMIサーバを介して、ユーティリティメータに遠隔でプログラミングすることができない。
【0013】
上記に示したように、本発明の態様は、ユーティリティメータへのアクセスを管理するように構成されたシステムおよびデバイスを提供する。コンピューティングデバイスは、ユーティリティネットワークに接続されたユーティリティメータに接続することができるように構成される。コンピューティングデバイスは、コンピューティングデバイスとユーティリティメータとの間の接続を介して、管理システムがコンピューティングデバイス内でユーティリティメータへのアクセスを管理できるようにすることができる。本発明の態様を利用した結果、本明細書において後で説明するように、計量テーブル内の必要なデータを不注意で変更することなく、AMIサーバを介してユーティリティメータを適切にプログラミングし、更新することができる。
【0014】
計量サービスおよびシステムの技術分野では、ユーティリティメータ(例えば、電気メータ、スマートメータ、電力メータ、ガスメータなどを含む)は、サービス消費量を追跡し、記録するために使用される。適切に機能するためには、これらのユーティリティメータをプログラミングするおよび/または更新する必要がある。従来のシステムとは対照的に、本発明の実施形態は、ユーティリティメータをエラーなしに適切にプログラミングするおよび/または更新することができるように、ユーティリティメータのプログラミングへのアクセスを管理するシステムを提供する。このシステムは、複数のユーティリティメータに通信可能に接続されたコンピューティングデバイスを含む。コンピューティングデバイスは、ユーティリティメータの計量テーブルを更新するためのプログラムファイルが受け取られたときに、それぞれのユーティリティメータへのアクセスを管理するように構成される。プログラムファイルが受け取られると、コンピューティングデバイスは、プログラムファイルをそれぞれのユーティリティメータの計量テーブルと比較して、プログラムファイルが計量テーブルに対する許可されたビット変更を含むかどうかを判定する。計量テーブルに対するビット変更が許可されていない(すなわち、プログラムファイル内のビット変更が、ユーティリティメータがユーティリティネットワーク内で適切に機能するために必要となる、計量テーブル内のデータを変更する)場合、プログラムファイルは拒否される。計量テーブルに対するビット変更が許可されている場合、計量テーブルはプログラムファイルに従って更新される。
【0015】
当業者であれば理解するように、本明細書に記載される管理システムは、システム、方法、または、例えば、ユーティリティネットワークシステム、ユーティリティネットワーク、ユーティリティメータなどの一部としてのコンピュータプログラム製品として具体化され得る。したがって、本発明の実施形態は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、またはソフトウェアの態様とハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形をとることができ、本明細書においてこれら全てを一般に「回路」、「モジュール」、「ネットワーク」または「システム」と呼ぶことができる。さらに、本発明は、媒体で具体化されたコンピュータ使用可能プログラムコードを有する任意の有形の表現媒体で具体化されたコンピュータプログラム製品の形をとることができる。
【0016】
1つまたは複数のコンピュータ使用可能媒体またはコンピュータ可読媒体の任意の組合せを利用することができる。コンピュータ使用可能媒体またはコンピュータ可読媒体は、例えば、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、または半導体のシステム、装置、またはデバイスであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)としては、1つもしくは複数の電線を有する電気接続、携帯型のコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読取り専用メモリ(EPROMもしくはフラッシュメモリ)、光ファイバ、携帯型のコンパクトディスク読取り専用メモリ(CD−ROM)、光記憶デバイス、インターネットもしくはイントラネットをサポートするものなどの伝送媒体、または磁気記憶デバイスが挙げられよう。コンピュータ使用可能媒体またはコンピュータ可読媒体は、例えば、紙または他の媒体の光学式走査によってプログラムを電子的に取り込み、次いでコンパイルし、解釈し、またはその他の場合は適切な方法で処理し、必要であれば、次いでコンピュータメモリに格納することができるとき、プログラムが印刷される紙または別の適切な媒体とすることさえもできることに留意されたい。この文書の文脈では、コンピュータ使用可能媒体またはコンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、または命令実行システム、装置、またはデバイスに関連して使用するためのプログラムを含み、格納し、通信し、または伝送することができる任意の媒体であってもよい。コンピュータ使用可能媒体は、ベースバンド内にまたは搬送波の一部として、それにより具体化されたコンピュータ使用可能プログラムコードを有する伝搬データ信号を含み得る。無線、有線、光ファイバケーブル、RFなどを含むが、これらに限定されない任意の適切な媒体を使用して、コンピュータ使用可能プログラムコードを送信することができる。
【0017】
Java(登録商標)、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向型プログラミング言語および「C」プログラミング言語または類似のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組合せで、本発明の操作を実行するためのコンピュータプログラムコードを記述することができる。プログラムコードは、ユーザのコンピュータ上で全体的に、ユーザのコンピュータ上で部分的に、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、ユーザのコンピュータ上で部分的におよび遠隔のコンピュータ上で部分的に、または遠隔のコンピュータもしくはサーバ上で全体的に実行することができる。後者のシナリオでは、遠隔のコンピュータを、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続することができるか、(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを介して)外部のコンピュータへの接続を行うことができる。
【0018】
また、これらのコンピュータプログラム命令を、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置に特定の方法で機能するように命令することができるコンピュータ可読媒体に格納することができ、その結果、コンピュータ可読媒体に格納された命令は、ブロック図の1つまたは複数のブロックにおいて特定された機能/作用を実施する命令手段を含む製造品を作製する。
【0019】
また、コンピュータプログラム命令をコンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置にロードして、一連の操作ステップをコンピュータまたは他のプログラム可能な装置上で実行させて、コンピュータで実施されるプロセスを生成することができ、その結果、コンピュータまたは他のプログラム可能な装置上で実行する命令は、流れ図および/またはブロック図の1つまたは複数のブロックにおいて特定された機能/作用を実施するためのプロセスを提供する。
【0020】
図を参照すると、アクセス管理システムの実施形態が示されており、アクセス管理システムは、プログラムへのアクセスを管理するおよび/または複数のユーティリティメータを更新する。具体的には、次に図1を参照すると、アクセス管理システム100の一実施形態の略図が示されている。アクセス管理システム100は、コンピューティングデバイス110上に配置された管理システム107を含むことができ、コンピューティングデバイス110は、ユーティリティメータ122およびユーティリティメータ124に通信可能に接続されている。ユーティリティメータ122およびユーティリティメータ124は、電気メータ、水道メータ、ガスメータ、スマートメータまたは当技術分野で知られている任意の他の形態のユーティリティメータを備え得る。ユーティリティメータ122およびユーティリティメータ124を、連結器、ネットワーク、通信チャネルなどを介して相互接続してもよく、相互接続しなくてもよい。例えば、ユーティリティメータ122およびユーティリティメータ124を、ネットワーク120を介して接続することができる。ネットワーク120は、高度計量インフラ(AMI)、ユーティリティネットワーク、近隣エリアネットワーク(NAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)または当技術分野で知られている任意の他の形態のネットワークのいずれかを含んでもよい。
【0021】
いずれにしても、コンピューティングデバイス110は、ユーザによってインストールされたコンピュータプログラムコードを実行することができる任意の汎用コンピューティング製造品(例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、ハンドヘルドデバイスなど)を備えることができる。しかし、コンピューティングデバイス110、ユーティリティメータ126、ユーティリティメータ128、ユーティリティメータ122およびユーティリティメータ124は、本開示の様々なプロセスステップを実行することができる様々な考えられる同等のコンピューティングデバイスを表すものにすぎないことを理解されたい。この点で、他の実施形態では、コンピューティングデバイス110は、特定の機能を実行するためのハードウェアおよび/またはコンピュータプログラムコードを備える任意の専用コンピューティング製造品を備えることができ、任意のコンピューティング製造品は、専用および汎用ハードウェア/ソフトウェアなどの組合せを含む。それぞれの場合において、標準的なプログラミング技術およびエンジニアリング技術を使用して、プログラムコードおよびハードウェアをそれぞれ作成することができる。
【0022】
図2を参照すると、本発明の実施形態による図1におけるアクセス管理システム100の例示的な方法の流れ図が示されている。プロセスP1では、管理システム107はプログラムファイル112を受け取る。プログラムファイル112は、第1のユーティリティメータ122または第2のユーティリティメータ124のうちの少なくとも1つの計量テーブル130の複数のビットをプログラミングするおよび/または更新するための複数のビットを含む。代替実施形態では、プログラムファイル112は、全てのユーティリティメータ122、124、126、128の計量テーブル130を更新するための複数のビットを含む。いずれにしても、プログラムファイル112の複数のビットは、どのユーティリティメータをプログラミングするおよび/または更新するかを示すことができる。例示のみを目的として、本方法の流れの残りの部分については、プログラムファイル112が、第1のユーティリティメータ122の計量テーブル130をプログラムファイル112を用いてプログラミングするおよび/または更新することを示しているかのように記載する。しかし、これは例示を目的とするものにすぎないこと、また、プログラムファイル112によって任意の数のユーティリティメータを示すことができることを理解されたい。
【0023】
管理システム107によってプログラムファイル112が受け取られると、管理システム107は、プロセスP2およびP3で、プログラムファイル112を第1のユーティリティメータ122の計量テーブル130と比較して、プログラムファイル112が計量テーブル130に対する許可されたビット変更を含むかどうかを判定することができる。具体的には、プロセスP2で、管理システム107は、プログラムファイル112が含む第1のユーティリティメータ122の計量テーブル130の複数のビットのうちのどのビットが変更されているかを判定する。次いで、プロセスP3で、これらの変更されているビットが、許可されていないビット変更234のリスト(図3)と比較される。許可されていないビット変更234のリスト(図3)は、ユーティリティネットワーク120内で第1のユーティリティメータ122が適切に接続され、機能するのに必要となる値を制御する、計量テーブル130内のビットを含む。例えば、このビットは、メータ(例えば、第1のユーティリティメータ122)と、このメータをネットワーク120に接続するネットワークカード(図示せず)との間の接続に影響を及ぼす場合がある。あるいは、一度メータが動作を開始すると、このビットは静的である(すなわち、変更しない)ことが必要となる場合がある。したがって、これらのビット234(図3)をプログラムファイル112によって変更することができない。
【0024】
それぞれのユーティリティメータ122、124の中には計量テーブル130が1つだけ示されているが、それぞれのユーティリティメータ122、124は任意の計量テーブル130を含んでもよいことを理解されたい。例えば、計量テーブル130は、「一般設定」計量テーブル、「製造業者識別」計量テーブル、「デバイスネームプレート」計量テーブル、または「エンドデバイスモード&ステータス」計量テーブルとすることができる。この列挙は、例示を目的とするものにすぎず、決して本発明の範囲を限定するものではない。
【0025】
図2に戻って参照すると、プロセスP4で、プログラムファイル112がどの許可されていないビット変更234(図3)も含まない場合、プログラムファイル112に従って、第1のユーティリティメータ122の計量テーブル130が更新されるおよび/またはプログラミングされる。図2には示されていないが、プログラムファイル112がいずれかの許可されていないビット変更234(図3)を含む場合、プログラムファイルは拒否される。
【0026】
図におけるデータ流れ図およびブロック図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法およびコンピュータプログラム製品の考えられる実装形態のアーキテクチャ、機能、および動作を示している。これに関して、流れ図またはブロック図におけるそれぞれのブロックは、モジュール、セグメント、または特定された論理機能を実施するための1つもしくは複数の実行可能命令を含むコードの部分を表し得る。いくつかの代替実装形態では、ブロックに示された機能は図に示された順序から外れて行われ得ることにも留意されたい。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行される場合があり、またはこのブロックは、時として、関与する機能に応じて逆の順序で実行される場合がある。ブロック図および/または流れ図のそれぞれのブロック、ブロック図および/または流れ図のブロックの組合せを、特定された機能または作用を実行する専用ハードウェアベースのシステム、または専用ハードウェアとコンピュータ命令の組合せによって実施することができることにも留意されたい。
【0027】
図3を参照すると、本発明の実施形態による管理システム107を含む例示的な環境200が示されている。環境200は、本明細書に記載される様々なプロセスを実行することができるコンピュータインフラ202を含む。特に、コンピュータインフラ202は、管理システム107を含むコンピューティングデバイス110を含んで示されており、管理システム107により、コンピューティングデバイス110は、本開示のプロセスステップを実行することによって、第1のユーティリティメータ122および第2のユーティリティメータ124へのアクセスを管理することができる。
【0028】
先に述べ、以下でさらに説明するように、管理システム107は、コンピューティングデバイス110が、とりわけ、本明細書に記載されるアクセス管理機能を実行することを可能にする技術的効果を有する。コンピューティングデバイス110に含まれる1つまたは複数の別個のコンピューティングデバイスに対して、図3に示す様々な構成要素のいくつかを独立して実施し、組み合わせ、および/またはメモリに格納することができることを理解されたい。さらに、構成要素のいくつかおよび/または機能が実施されない場合があるか、追加のスキーマおよび/または機能がアクセス管理システム100の一部として含まれる場合があることを理解されたい。
【0029】
コンピューティングデバイス110は、メモリ212、プロセッサユニット(PU)214、入力/出力(I/O)インターフェース216、およびバス218を含めて示されている。さらに、コンピューティングデバイス110は、外部I/Oデバイス/リソース220およびストレージシステム222と通信した状態で示されている。当技術分野で知られているように、一般に、プロセッサ214は、管理システム107などの、メモリ212および/またはストレージシステム222に格納されたコンピュータプログラムコードを実行する。コンピュータプログラムコードを実行している間、プロセッサ214は、許可されていないビット変更234などのデータを、メモリ212、ストレージシステム222、および/もしくはI/Oインターフェース216から読み出すならびに/またはメモリ212、ストレージシステム222、および/もしくはI/Oインターフェース216に書き込むことができる。バス218は、コンピューティングデバイス110内のそれぞれの構成要素間の通信リンクを提供する。I/Oデバイス220は、ユーザがコンピューティングデバイス110とやり取りすることを可能にする任意のデバイスまたはコンピューティングデバイス110が1つもしくは複数の他のコンピューティングデバイスと通信することを可能にする任意のデバイスを備えることができる。入力/出力デバイス(キーボード、ディスプレイ、ポインティングデバイスなどを含むが、これらに限定されない)を直接または介在するI/Oコントローラを介してシステムに結合することができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、図3に示すように、環境200は適宜、第1のユーティリティメータ122、第2のユーティリティメータ124およびコンピューティングデバイス110を介して(例えば、無線手段または有線手段を介して)管理システム107に通信可能に接続されたユーティリティネットワーク120を含んでもよい。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス110および/または管理システム107を、第1のユーティリティメータ122および/もしくは第2のユーティリティメータ124の上または第1のユーティリティメータ122および/もしくは第2のユーティリティメータ124の中に配置することができる。
【0031】
本明細書において使用される用語は、特定の実施形態のみについて記載することを目的としており、本発明を限定することは意図されていない。本明細書において使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、そうではないことを文脈が明確に示さない限り、複数形も含むことが意図される。「備える(comprises)」および/または「備える(comprising)」という用語は、本明細書において使用されるとき、述べられた特徴、整数、ステップ、操作、要素、および/または構成要素の存在を明示するが、1つもしくは複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、構成要素、および/またはこれらのグループの存在または追加を除外しないことをさらに理解されたい。
【0032】
この書面の記載は、最良の形態を含めて本発明を開示し、また、当業者が任意のデバイスまたはシステムを作製し使用すること、および任意の組み込まれた方法を実行することを含めて本発明を実施することを可能にするために、例を使用している。本発明の特許可能な範囲は特許請求の範囲によって定義され、当業者が想起する他の例を含み得る。そのような他の例は、特許請求の範囲の文言と異ならない構造的要素を有する場合、または特許請求の範囲の文言とのごくわずかな差異を有する均等な構造的要素を含む場合、特許請求の範囲の範囲内にあると意図される。
【符号の説明】
【0033】
100 アクセス管理システム
107 管理システム
110 コンピューティングデバイス
112 プログラムファイル
120 ネットワーク
122 ユーティリティメータ
124 ユーティリティメータ
126 ユーティリティメータ
128 ユーティリティメータ
130 計量テーブル
200 環境
202 コンピュータインフラ
212 メモリ
214 プロセッサユニット(PU)
216 入力/出力(I/O)インターフェース
218 バス
220 外部I/Oデバイス/リソース
222 ストレージシステム
234 許可されていないビット変更

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のユーティリティメータ(122)および第2のユーティリティメータ(124)に通信可能に接続されたコンピューティングデバイス(110)であって、
それぞれのユーティリティメータ(122、124)が計量テーブル(130)を含む、前記第1のユーティリティメータ(122)および前記第2のユーティリティメータ(124)のうちの少なくとも1つを更新するためのプログラムファイル(112)を受け取るステップと、
前記プログラムファイル(112)を前記第1のユーティリティメータ(122)および前記第2のユーティリティメータ(124)のうちの前記少なくとも1つの前記計量テーブル(130)と比較して、前記プログラムファイル(112)が前記計量テーブル(130)に対する許可されたビット変更を含むかどうかを判定するステップと、
前記比較するステップに応答して、前記第1のユーティリティメータ(122)および前記第2のユーティリティメータ(124)のうちの前記少なくとも1つの前記計量テーブル(130)更新するステップと
を含むアクションを実行することによって、前記第1のユーティリティメータ(122)および前記第2のユーティリティメータ(124)へのアクセスを管理するように構成されたコンピューティングデバイス(110)を備えるシステム(100)。
【請求項2】
前記プログラムファイル(112)およびそれぞれの計量テーブル(130)が複数のビットを含む、請求項1記載のシステム(100)。
【請求項3】
前記プログラムファイル(112)の前記複数のビットが前記計量テーブル(130)の前記複数のビットに対する変更を含む、請求項2記載のシステム(100)。
【請求項4】
前記プログラムファイル(112)を前記第1のユーティリティメータ(122)および前記第2のユーティリティメータ(124)のうちの前記少なくとも1つの前記計量テーブル(130)と比較する前記ステップが、
前記プログラムファイル(112)が含む前記計量テーブル(130)の前記複数のビットのうちのどのビットが変更されているかを判定するステップと、
前記変更されているビットを許可されていないビット変更(234)のリストと比較するステップと
をさらに含む、請求項3記載のシステム(100)。
【請求項5】
前記プログラムファイル(112)が許可されていないビット変更(234)を含むことに応答して、前記プログラムファイル(112)を拒否するステップをさらに含む、請求項4記載のシステム(100)。
【請求項6】
許可されていないビット変更(234)の前記リストが、前記第1のユーティリティメータ(122)および前記第2のユーティリティメータ(124)がユーティリティネットワークに接続するのに必要となる値を制御する、それぞれの計量テーブル(130)内のビットを含む、請求項3記載のシステム(100)。
【請求項7】
第1のユーティリティメータ(122)および第2のユーティリティメータ(124)に通信可能に接続された少なくとも1つのコンピューティングデバイス(110)によって実行されるとき、
それぞれのユーティリティメータ(122、124)が計量テーブル(130)を含む、前記第1のユーティリティメータ(122)および前記第2のユーティリティメータ(124)のうちの少なくとも1つを更新するためのプログラムファイル(112)を受け取るステップと、
前記プログラムファイル(112)を前記第1のユーティリティメータ(122)および前記第2のユーティリティメータ(124)の前記少なくとも1つの前記計量テーブル(130)と比較して、前記プログラムファイル(112)が前記計量テーブル(130)に対する許可されたビット変更を含むかどうかを判定するステップと、
前記比較するステップに応答して、前記第1のユーティリティメータ(122)および前記第2のユーティリティメータ(124)のうちの前記少なくとも1つの前記計量テーブル(130)を更新するステップと
を実行する、少なくとも1つのコンピュータ可読媒体で具体化されるプログラムコードを備えるコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記プログラムファイル(112)およびそれぞれの計量テーブル(130)が複数のビットを含む、請求項7記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記プログラムファイル(112)の前記複数のビットが前記計量テーブル(130)の前記複数のビットに対する変更を含む、請求項8記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
第1のユーティリティメータ(122)および第2のユーティリティメータ(124)に通信可能に接続されたネットワーク(120)と、
前記ネットワーク(120)に通信可能に接続されたコンピューティングデバイス(110)であって、
それぞれのユーティリティメータ(122、124)が計量テーブル(130)を含む、前記第1のユーティリティメータ(122)および前記第2のユーティリティメータ(124)のうちの少なくとも1つを更新するためのプログラムファイル(112)を受け取るステップと、
前記プログラムファイル(112)を前記第1のユーティリティメータ(122)および前記第2のユーティリティメータ(124)のうちの前記少なくとも1つの前記計量テーブル(130)と比較して、前記プログラムファイル(112)が前記計量テーブル(130)に対する許可されたビット変更を含むかどうかを判定するステップと、
前記比較するステップに応答して、前記第1のユーティリティメータ(122)および前記第2のユーティリティメータ(124)のうちの前記少なくとも1つの前記計量テーブル(130)を更新するステップと
を含むアクションを実行することによって、前記第1のユーティリティメータ(122)および前記第2のユーティリティメータ(124)へのアクセスを管理するように構成されたコンピューティングデバイス(110)と
を備えるシステム(100)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−41586(P2013−41586A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−179655(P2012−179655)
【出願日】平成24年8月14日(2012.8.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Smalltalk
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】