説明

メール送信端末、メール送信システム、装飾コンテンツサーバ、メール送信方法およびプログラム

【課題】電子メールの送信を行うユーザが手間を掛けずにメール本文に適切な装飾を可能にするメール送信端末、メール送信システム、装飾コンテンツサーバ、メール送信方法およびプログラムを得ること。
【解決手段】第1の携帯電話機1021はGPS衛星107によって取得した位置情報等を表わしたユーザ環境情報を装飾コンテンツサーバ106に送って、希望するコンテンツの種別(たとえば背景の画像)でユーザ環境情報を表わす数値に最も近い数値のコンテンツを装飾コンテンツとして選択させる。第1の携帯電話機1021は原メールにこの装飾コンテンツを適用して装飾メールとして宛先に電子メールを送信する。送信前に装飾コンテンツをユーザ側でチェックして装飾コンテンツサーバ106に装飾コンテンツの再送を行わせてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子メールの送信処理を行うメール通信端末、メール送信システム、装飾コンテンツサーバ、メール送信方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子的に作成したメールをネットワークを介して通信する電子メールは、多くの人々に広く使用されるようになっている。本来は文字や記号といったテキスト情報のみから構成された電子メールの文字や背景に、電子メールの普及と共に、手書きの手紙と同様に何らかの装飾を付けることが本発明に関連する第1および第2の関連技術として盛んに行われるようになってきている(たとえば非特許文献1および非特許文献2参照)。
【0003】
本明細書で電子メールとは、切手を貼って郵送される手紙や葉書と異なり、電子的に通信されるメッセージを主とした通信データをいうものとする。携帯電話機やPHS(Personal Handyphone System)の間で文字数を制限して通信を行う各種のメールも、インターネットを介して通信されるメールと同様に本明細書では電子メールとして扱う。
【0004】
第1および第2の関連技術で、携帯電話機等のメール通信端末は、事前に登録してある装飾コンテンツを利用してユーザ自身が電子メールを装飾できるようになっている。すなわち、メール通信端末の所持者としてのユーザは、電子メールを構成する文字の色、サイズ、動作や背景色を設定したり、画像、絵文字等の装飾コンテンツを配置する装飾を行っている。
【0005】
このため、ユーザは、装飾コンテンツの選択や、装飾コンテンツの貼り付け、文字の装飾等の装飾に関するすべて作業を自分で行う必要がある。したがって、装飾メールを作成する場合に、ユーザの作業量が多くなり、非常に手間がかかってしまうという問題がある。また、装飾コンテンツの選択をユーザ自身が実施しなければならないので、装飾コンテンツが数多くある場合には、この中から所望のコンテンツを見つけるための作業量が非常に多くなってしまう。この一方で装飾コンテンツの数が多くない場合には、作業量自体は軽減するが、メール作成者がおかれている場景に見合った臨場感ある装飾メールにするための装飾コンテンツを見つけることが困難であるという問題がある。
【0006】
そこで、メール本文を構成するテキストデータを解析して、これに応じた画像データを背景に使用することが、本発明の第3の関連技術として提案されている(たとえば特許文献1参照)。この第3の関連技術では、携帯端末用表示データ作成装置が電子メールの本文の背景に使用することのできる複数の背景画像データを背景画像データ記憶手段に格納しておくと共に、複数種類のフォントデータをフォントデータ記憶手段に記憶しておく。そして、テキストデータ解析手段で電子メールの本文を構成するテキストデータを解析して、その結果に基づいて背景画像やフォントを選択し、これらを携帯端末用表示データ作成装置から携帯端末に送信するようにしている。
【0007】
また、所定のメール内容とメールを装飾するデコレーションデータとを対応させて記憶しておいて、メール本文の内容に応じて電子メールの装飾を行うことも本発明の第4の関連技術として提案されている(たとえば特許文献2参照)。この第4の関連技術では、所定のメール内容と電子メールを装飾するデコレーションデータとを対応付けて記憶する記憶部を備えている。そして、受信した電子メールを解析して前記した所定のメール内容が含まれている場合には、メール内容に応じて、電子メールの表示時にデコレーションデータを再生するようにしている。
【0008】
たとえば、受信した電子メールの本文から「車」、「お正月」、「誕生日」という複数のキーワードが抽出されたとする。この場合には、これらのキーワードの中で予め一番高く優先順位が設定された「誕生日」というキーワードが抽出される。そして、キーワードの「誕生日」に対応するデコレーションデータ(ケーキアニメ、誕生日メロディ)を決定して、アニメーションデータやメロディデータの再生を行う。
【0009】
以上説明した第3および第4の関連技術では、テキストデータの解析といった処理が装置側に要求される。ところが、テキスト解析の精度が低い場合には、テキストが示している内容と大きく異なる装飾が施されてしまうという問題がある。また、電子メールでやりとりする文章は、正しい文法になっていない場合や送受信者間だけで通じる用語が使用される場合も多い。このような場合には、比較的高度な解析装置を使用しても、テキストの解析の精度は低くなってしまう。この結果、テキスト解析に基づいて電子メールの装飾を行う第3および第4の関連技術の場合には、電子メールの作成者の意図から大きく外れた装飾が施されてしまう可能性が大きい。
【0010】
そこで、現在の場所という客観的な情報を用いて、これに最も相応しいコンテンツデータを取得させることが第5の関連技術として提案されている(たとえば特許文献3参照)。この第5の関連技術では、コンテンツサーバが携帯電話機の現在の場所に関するデータを取得する。そして、この場所に予め対応付けられた電子音楽コンテンツの曲名リストを携帯電話機に提供する。具体的には、音楽を再生しようとする携帯電話機の現在の場所が「渋谷」であれば、「渋谷」という地名を歌詞の一部に含む曲の一覧をコンテンツサーバが音楽を再生しようとする携帯電話機に送出して、この中から所望の曲をユーザに選択させるようにしている。
【特許文献1】特開2005-242790号公報(第0008段落、図2、図8)
【特許文献2】特開2007-164469号公報(第0007段落、第0018段落、第0024段落、第0025段落、図1)
【特許文献3】特開2002−245053号公報(第0006段落、第0031段落、第0063段落、図5)
【非特許文献1】http://www.nttdocomo.co.jp/service/mail/imode_mail/deco_mail/ NTTドコモ デコメール(URLアクセス日2008/03/07)
【非特許文献2】http://www.au.kddi.com/email/decorations/index.html au デコレーションメール(URLアクセス日2008/03/07)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところが、第5の関連技術では、携帯電話機が「渋谷」区内に存在しても、これが「原宿」なのか「道玄坂」なのか、あるいは「東京都」なのか、場所によって地名が幾つも存在し得る場合がある。このため、現在の場所という客観的な情報を用いながらも、ユーザの想定する結果に結び付けることが難しい。また、仮に「渋谷」あるいは「原宿」という地名に対応付けたとしても、候補となる曲名等のコンテンツの検索結果が複数存在し得る。このため、ユーザは複数のコンテンツの中から1つのコンテンツを選択する作業を更に必要とする。これは、ユーザの意に沿ったコンテンツを取得する上でも不可欠な作業となる。すなわち、第5の関連技術では、第1および第2の関連技術で説明したユーザ側の作業量の増加という不具合が再び生じることになるという問題があった。
【0012】
そこで本発明の目的は、電子メールの送信を行うユーザの手間を掛けずにメール本文に適切な装飾を可能にするメール送信端末、メール送信システム、装飾コンテンツサーバ、メール送信方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明では、(イ)電子メールの送信を行おうとするユーザの置かれた環境に応じて変動可能でユーザ自身に依存せずに客観的に測定できる所定桁数以上の桁数で表わされる数値データを所定のユーザ環境値として取得するユーザ環境値取得手段と、(ロ)ユーザ環境値別に前記した所定桁数以上の桁数で表わされる数値データで特定した予め用意した複数のコンテンツを電子メールを装飾するコンテンツの種別ごとに対応付けたユーザ環境値・コンテンツ対応付け手段を用いて、前記したユーザ環境値取得手段によって取得したユーザ環境値と最も数値的に近いコンテンツをコンテンツの種別ごとに1つずつ選択するコンテンツ選択手段と、(ハ)このコンテンツ選択手段で選択したコンテンツでコンテンツの種別ごとに電子メールを装飾する電子メール装飾手段と、(ニ)この電子メール装飾手段によって装飾した後の電子メールを宛先に送信する電子メール送信手段とをメール送信端末に具備させる。
【0014】
また本発明では、(イ)電子メールの送信を行おうとするユーザの置かれた環境に応じて変動可能でユーザ自身に依存せずに客観的に測定できる所定桁数以上の桁数で表わされる数値データを所定のユーザ環境値として取得するユーザ環境値取得手段と、(ロ)ユーザ環境値別に前記した所定桁数以上の桁数で表わされる数値データで特定した予め用意した複数のコンテンツを電子メールを装飾するコンテンツの種別ごとに対応付けたユーザ環境値・コンテンツ対応付け手段と、(ハ)このユーザ環境値・コンテンツ対応付け手段で対応付けたそれぞれのユーザ環境値の中から前記したユーザ環境値取得手段によって取得したユーザ環境値と最も数値的に近いコンテンツをコンテンツの種別ごとに1つずつ選択するコンテンツ選択手段と、(ニ)このコンテンツ選択手段で選択したコンテンツでコンテンツの種別ごとに電子メールを装飾する電子メール装飾手段とをメール送信システムに具備させる。
【0015】
更に本発明では、(イ)電子メールの原文と、その電子メールの送信を行おうとするユーザの置かれた環境に応じて変動可能でユーザ自身に依存せずに客観的に測定できる所定桁数以上の桁数で表わされる数値データを所定のユーザ環境値として通信端末から受信するユーザ環境値受信手段と、(ロ)ユーザ環境値別に前記した所定桁数以上の桁数で表わされる数値データで特定した予め用意した複数のコンテンツを電子メールを装飾するコンテンツの種別ごとに対応付けたユーザ環境値・コンテンツ対応付け手段を用いて、前記したユーザ環境値受信手段で受信したユーザ環境値と最も数値的に近いコンテンツをコンテンツの種別ごとに1つずつ選択するコンテンツ選択手段と、(ハ)このコンテンツ選択手段で選択したコンテンツでコンテンツの種別ごとに前記した電子メールの原文を装飾する電子メール装飾手段と、(ニ)この電子メール装飾手段によって装飾した後の電子メールを宛先に送信する電子メール送信手段とを装飾コンテンツサーバに具備させる。
【0016】
また、本発明では、(イ)電子メールの送信を行おうとするユーザの置かれた環境に応じて変動可能でユーザ自身に依存せずに客観的に測定できる所定桁数以上の桁数で表わされる数値データを所定のユーザ環境値として取得するユーザ環境値取得ステップと、(ロ)ユーザ環境値別に前記した所定桁数以上の桁数で表わされる数値データで特定した予め用意した複数のコンテンツを電子メールを装飾するコンテンツの種別ごとに対応付けたユーザ環境値・コンテンツ対応付け手段を用いて、前記したユーザ環境値取得ステップで取得したユーザ環境値と最も数値的に近いコンテンツをコンテンツの種別ごとに1つずつ選択するコンテンツ選択ステップと、(ハ)このコンテンツ選択ステップで選択したコンテンツでコンテンツの種別ごとに電子メールを装飾する電子メール装飾ステップと、(ニ)この電子メール装飾ステップで装飾した後の電子メールを送信する電子メール送信ステップとをメール送信方法に具備させる。
【0017】
更に本発明では、(イ) 電子メールの原文と、その電子メールの送信を行おうとするユーザの置かれた環境に応じて変動可能でユーザ自身に依存せずに客観的に測定できる所定桁数以上の桁数で表わされる数値データを所定のユーザ環境値として通信端末から受信するユーザ環境値受信ステップと、(ロ)ユーザ環境値別に前記した所定桁数以上の桁数で表わされる数値データで特定した予め用意した複数のコンテンツを電子メールを装飾するコンテンツの種別ごとに対応付けたユーザ環境値・コンテンツ対応付け手段を用いて、前記したユーザ環境値受信ステップで受信したユーザ環境値と最も数値的に近いコンテンツをコンテンツの種別ごとに1つずつ選択するコンテンツ選択ステップと、(ハ)このコンテンツ選択ステップで選択したコンテンツでコンテンツの種別ごとに前記した電子メールの原文を装飾する電子メール装飾ステップと、(ニ)この電子メール装飾ステップによって装飾した後の電子メールを宛先に送信する電子メール送信ステップとをメール送信方法に具備させる。
【0018】
更にまた、本発明では、電子メールの送受信を行う通信端末のコンピュータに、メール送信プログラムとして、(イ)電子メールの送信を行おうとするユーザの置かれた環境に応じて変動可能でユーザ自身に依存せずに客観的に測定できる所定桁数以上の桁数で表わされる数値データを所定のユーザ環境値として取得するユーザ環境値取得処理と、(ロ)ユーザ環境値別に前記した所定桁数以上の桁数で表わされる数値データで特定した予め用意した複数のコンテンツを電子メールを装飾するコンテンツの種別ごとに対応付けたユーザ環境値・コンテンツ対応付け手段を用いて、前記したユーザ環境値取得処理によって取得したユーザ環境値と最も数値的に近いコンテンツをコンテンツの種別ごとに1つずつ選択するコンテンツ選択処理と、(ハ)このコンテンツ選択処理で選択したコンテンツでコンテンツの種別ごとに電子メールを装飾する電子メール装飾処理と、(ニ)この電子メール装飾処理によって装飾した後の電子メールを宛先に送信する電子メール送信処理とを実行させることを特徴としている。
【0019】
また、本発明では電子メールの送信の依頼を通信端末から受けるサーバのコンピュータに、メール送信プログラムとして、(イ)電子メールの原文と、その電子メールの送信を行おうとするユーザの置かれた環境に応じて変動可能でユーザ自身に依存せずに客観的に測定できる所定桁数以上の桁数で表わされる数値データを所定のユーザ環境値として前記した通信端末から受信するユーザ環境値受信処理と、(ロ)ユーザ環境値別に前記した所定桁数以上の桁数で表わされる数値データで特定した予め用意した複数のコンテンツを電子メールを装飾するコンテンツの種別ごとに対応付けたユーザ環境値・コンテンツ対応付け手段を用いて、前記したユーザ環境値受信処理で受信したユーザ環境値と最も数値的に近いコンテンツをコンテンツの種別ごとに1つずつ選択するコンテンツ選択処理と、(ハ)このコンテンツ選択処理で選択したコンテンツでコンテンツの種別ごとに前記した電子メールの原文を装飾する電子メール装飾処理と、(ニ)この電子メール装飾処理によって装飾した後の電子メールを宛先に送信する電子メール送信処理とを実行させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように本発明によれば、ユーザの置かれた環境に応じて変動可能でユーザ自身に依存せずに客観的に測定できる所定桁数以上の桁数で表わされる数値データを所定のユーザ環境値として取得し、これに最も近いコンテンツを装飾コンテンツとして選択することにしている。したがって、ユーザの負担を掛けることなく、ユーザ環境に応じて適切なコンテンツを電子メールの装飾として用いることができ、臨場感ある装飾メールを簡単に作成することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
次に本発明を一実施の形態と共に説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施の形態におけるメール通信システムの概要を表わしたものである。このメール通信システム100で、第1のユーザ1011は第1の携帯電話機1021を所持しており、第1の無線基地局1031を介して通信ネットワーク104に接続されるようになっている。同様に、第2のユーザ1012は第2の携帯電話機1022を所持しており、第2の無線基地局1032を介して通信ネットワーク104に接続されるようになっている。通信ネットワーク104には、電子メールを配信するためのメールサーバ105と、電子メールの装飾を行うための装飾コンテンツサーバ106が配置されている。また、上空には第1の携帯電話機1021に位置情報を提供するためのGPS(Global Positioning System)衛星107が複数(図ではその1つを表示。)配置されている。
【0023】
本実施の形態では、第1のユーザ1011が第1の携帯電話機1021を使用してメール本文を装飾した電子メール(以下、装飾メールという。)を送信し、第2のユーザ1012が第2の携帯電話機1022を使用してこれを受信するものとする。
【0024】
図2は、本実施の形態で電子メールの作成および送信に使用される第1の携帯電話機の要部を表わしたものである。第1の携帯電話機1021は、CPU(Central Processing Unit)121と、このCPU121が実行する制御プログラムを格納したメモリ122を備えた主制御部123を備えている。主制御部123は、装飾メールを作成して送信するために、次の各部を制御する。これらの各部の少なくとも一部は、CPU121が実行する制御プログラムによってソフトウェア的に実現することができる。図1と共に説明する。
【0025】
(a)通信制御部125
通信制御部125は、電子メールの装飾にあたって装飾コンテンツサーバ106にアクセスしたり、作成した電子メールをメールサーバ105に送信するために用いられる。
(b)位置取得部126
電子メールの装飾に現在位置の情報を参照する場合に、位置取得部126を用いて現在位置を取得する。GPS衛星107から電波を受信して現在位置を求めることができる。これ以外に第1の携帯電話機1021が無線通信を行うことのできる各無線基地局103からの電波の強さを測定して、これらの無線基地局103の予め測定された位置情報から第1の携帯電話機1021の現在位置を推定することもできる。
(c)加速度センサ127
本発明では、第1の携帯電話機1021あるいは第1のユーザ1011の置かれている環境に応じてユーザ環境情報が作成され、これを基にして電子メールの装飾が行われるようになっている。加速度センサ127は、第1のユーザ1011が静止しているかや交通機関で移動しているかといったユーザ環境を加速度を表わす数値データとして取得して、これを電子メールの装飾に反映させる際に使用される。
【0026】
(d)方位センサ128
加速度センサ127と同様に、方位センサ128は、第1のユーザ1011の置かれている方位に関する数値データをユーザ環境として電子メールの装飾に反映させる際に使用される。
(e)時計情報取得部129
時計情報取得部129は、現在の時刻や月日といった数値データを電子メールの装飾に反映させる際に使用される。
(f)照度センサ130
照度センサ130は、図示しないフォトダイオードによって照度を測定し、その測定した数値データによって、ユーザの置かれたユーザ環境を推測して、必要な場合に電子メールの装飾に反映させる。
(g)入力操作部131
入力操作部131は、電子メールの作成時に宛先を入力したり、メール本文の入力するために用いられる。本実施の形態ではメール本文を装飾できるので、装飾の形態を予め入力して指定しておくことも可能である。
(h)表示出力部132
表示出力部132は、液晶ディスプレイあるいは有機LE(organic electroluminescence display)のような表示部を備え、電子メールの本文やその他の視覚的なデータを表示するようになっている。
(i)メール処理部133
メール処理部133は、通常のテキスト情報のみの電子メールや、絵文字あるいは顔文字を含めた電子メールを従来と同様に作成し、通信制御部125を用いて送信したり、電子メールを受信する処理を行う。このような処理は、従来から行われていたものである。
(j)メール装飾部134
メール装飾部134は、メール処理部133で作成した送信前の電子メールに装飾を施す部分である。装飾する内容は装飾コンテンツサーバ106から得ることができる。
【0027】
図3は、装飾コンテンツサーバの要部を表わしたものである。メールサーバ105は、従来から用いられている通常のメールサーバをそのまま本実施の形態で使用することができる。したがって、メールサーバ105自体の構成の図示およびその説明は省略する。
【0028】
装飾コンテンツサーバ106は、CPU141と、このCPU141が実行する制御プログラムを格納したメモリ142を備えた主制御部143を備えている。主制御部143は、メール本文を装飾する装飾コンテンツを選び出して要求先の携帯電話機に送出するために、次の各部を制御する。これらの各部の少なくとも一部は、CPU141が実行する制御プログラムによってソフトウェア的に実現することができる。図1と共に説明する。
【0029】
(a)通信制御部145
通信制御部145は、第1の携帯電話機1021等の電子メールの装飾を必要とする携帯電話機からの要求と、この携帯電話機から送られてくるユーザ環境情報を基にして、装飾コンテンツを返送するために用いられる。
(b)装飾コンテンツ格納部146
装飾コンテンツ格納部146には、各ユーザのユーザ環境に応じた装飾コンテンツが多数格納されている。コンテンツの種類としては、たとえば、画像(写真、イラスト)、映像、アニメーション、音声、音楽、絵文字、顔文字がある。これらの装飾コンテンツは、関係する現在位置、加速度、方位、日時あるいは照度ごとに分類されて装飾コンテンツ格納部146に格納されている。
(c)コンテンツ検索部147
コンテンツ検索部147は、たとえば第1の携帯電話機1021から送られてくるユーザ環境情報から検索用のキーを抽出して、装飾コンテンツ格納部146内のコンテンツの中から最適とされるものを検索する。検索は、ユーザ環境情報の種類別の値としてのユーザ環境値と数値的に最も近いコンテンツを最適なコンテンツとして選出するようになっている。ユーザ環境値を複数種類使用して、これらの複数種類について最も近いコンテンツを選んでもよいし、単一のユーザ環境値でコンテンツを選択してもよい。
【0030】
図4は、携帯電話機のユーザが電子メールを作成して送信するまでの処理の流れを表わしたものである。ここでは、第1の携帯電話機1021の第1のユーザ1011が第2の携帯電話機1022の第2のユーザ1012に電子メールを送信するまでの処理として、図1〜図3を用いて説明する。
【0031】
第1のユーザ1011は第2のユーザ1012に宛てて電子メールを送信するとき、まず第1の携帯電話機1021の入力操作部131を操作して、たとえばメニュー画面からメール作成の項目を選択する(ステップS201:Y)。入力操作部131に電子メール作成用の専用のボタンが配置されている場合には、これを押下する。これにより、第1の携帯電話機1021はメール処理部133による通常のメール作成処理が実行される状態となる(ステップS202)。第1のユーザ1011は、この状態で入力操作部131および表示出力部132を使用して、装飾メールの元となる原メールを作成する。原メールは、従来の電子メールの作成と同様に、テキストや絵文字あるいは顔文字を使用して作成する。原メールの作成については、従来の携帯電話機の行っていた処理と変わらないためのその説明を省略する。
【0032】
図5は、原メールの一例を表わしたものである。原メール151は、通常のテキスト情報によって構成されているが、これに絵文字や顔文字が含まれていてもよい。このような原メール151は、作成に要する手間は少ないが、本発明の第1〜第4の関連技術によって作成された電子メールと比較すると、その表現力が乏しいという問題がある。
【0033】
図4に戻って説明を続ける。第1のユーザ1011が装飾を行っていない原メールのままで電子メールを送信することにした場合(ステップS203:N)、通信制御部125はそのメール本文で電子メールの送信を行う(ステップS204)。
【0034】
これに対して、第1のユーザ1011が原メールを装飾した装飾メールの送信を希望したとする(ステップS203:Y)。この場合には、装飾コンテンツサーバ106から装飾対象を選択する際のユーザ側の希望を予め織り込んでおくための装飾対象選択処理が実行される(ステップS205)。
【0035】
図6は、この装飾対象選択処理でユーザが選択する装飾対象選択処理用データシートの内容を表わしたものである。図1および図2と共に説明する。第1の携帯電話機1021は、自機のメモリ122に予め格納しておいた装飾対象選択処理用データシート161の内容が表示される。この内容は、装飾コンテンツサーバ106から直接入手するようにすることもできる。
【0036】
装飾対象選択処理用データシート161では、まず(1)として第1のユーザ1011が希望する装飾の種類をボタンによって選択できる。図6で示したように「画像」を選択した場合には、メール本文に静止画像が装飾のために挿入される。「映像」を選択した場合には、メール本文に比較的短い音声付きの動画が表示される。「アニメーション」を選択した場合には、メール本文に比較的短い音声付きのアニメーションの動画が表示される。「音声」が選択された場合には、地名やメッセージ等のユーザ環境に合致した音声が表示される。「音楽」が選択された場合には、ユーザ環境に合致した音楽がメール本文を表示している間、バックグラウンドミュージック(Background music)として流れる。「絵文字」が選択された場合には、メール本文中の絵文字がユーザ環境に合致した絵文字に切り替えられる。「顔文字」が選択された場合には、メール本文中の顔文字がユーザ環境に合致した絵文字に切り替えられる。
【0037】
装飾対象選択処理用データシート161の(2)では、第1のユーザ1011の現在のどの環境を装飾の参考にするかの選択が行われる。図6で示したように「現在位置」を選択した場合には、現在位置に関係する「装飾」が行われる。このとき、位置取得部126が取得した現在位置の数値データが参考にされる。「加速度(動き)」が選択された場合には、加速度センサ127の検出結果から第1の携帯電話機1021の直近の動きを表わした数値データに応じた「装飾」が行われる。「現在の方位」が選択された場合には方位センサ128の検出により第1の携帯電話機1021の先端が示す方位の数値データに応じた「装飾」が行われる。「日時」が選択された場合には、時計情報取得部129が取得した現在の日時を表わした数値に一番近い「装飾」が行われる。「現在の照度」が選択された場合には、照度センサ130がこのラジオボタンをマークした直後に測定した照度に最も近い照度で撮影した画像による「装飾」が行われる。
【0038】
装飾対象選択処理用データシート161の(3)では、第1のユーザ1011の仮想年齢が入力される。年齢を幾つかのグループに分けて、それらのラジオボタンを選択する(この場合には1つのボタン)ようにしてもよい。「仮想年齢」とは、実年例ではなく、第1のユーザ1011が第2のユーザ1012に電子メールを送信するという前提の下で「装飾」を行う年齢である。電子メールの本文の内容によって年齢が上下する場合もある。
【0039】
装飾対象選択処理用データシート161の(4)では、第1のユーザ1011の仮想性別が選択される。実際の性を選択してもよいし、メール本文にふさわしい性を選択してもよい。図6で示したように「男」が選択された場合には、男らしい「装飾」が行われる。「両性」が選択された場合には男女関係ない「装飾」が行われる。
【0040】
装飾対象選択処理用データシート161の(5)では、装飾メールを送信するときに、第1のユーザ1011が以上の選択内容を今回だけ適用するか、今後もその内容を適用するかの選択が行われる。図6で示したように「次回以降もこの内容」が選択された場合には、装飾対象選択処理用データシート161の表示自体が省略されて、第1のユーザ1011の処理が簡素化される。第1のユーザ1011は装飾対象選択処理用データシート161の内容の変更を行う必要が生じたとき、第1の携帯電話機1021の図示しないメニュー画面から「各種設定」を選択して、この装飾対象選択処理用データシート161を表示して、その内容を変更することができる。装飾対象選択処理用データシート161の(5)で「今回だけ」を選択した場合には、次に装飾メールを送信するときに装飾対象選択処理用データシート161が表示される。ただし、前回選択した内容が表示されるので、第1のユーザ1011は変更箇所のみ手直しをすればよい。
【0041】
図4に戻って説明を続ける。第1のユーザ1011が装飾対象選択処理用データシート161の記入を行って、その内容が正しいことの確認操作を行ったら(ステップS206:Y)、第1の携帯電話機1021は装飾対象選択処理用データシート161の記入内容の(2)で示した選択内容に応じて、必要なユーザ環境を取得する(ステップS207)。
【0042】
たとえば「現在位置」が選択されている場合には位置取得部126が起動して、GPS衛星107から電波を受信して現在位置が求められる。「加速度」が選択された場合には、加速度センサ127の検出結果を取得して第1の携帯電話機1021の加速度が求められる。その他の項目が選択されている場合にも、同様に対応するセンサから得られる物理現象等の情報を表わす数値あるいはセンサの電圧や電流等の数値が求められる。装飾対象選択処理用データシート161における「参考にする情報」は複数選択可能なので、ラジオボタンが複数選択されている場合には、これらすべてについての結果が取得されることになる。
【0043】
以上のようにして必要なユーザ環境が取得されたら、装飾対象選択処理用データシート161における(1)、(3)および(4)を加えた情報としてのユーザ環境情報を作成して、装飾コンテンツサーバ106に最適となるコンテンツを要求する(ステップS208)。そして、装飾コンテンツサーバ106から、数値的に最も近いコンテンツを示したコンテンツ結果が送られてきたら(ステップS209:Y)、それを基にして電子メールの本文を装飾する(ステップS210)。このようにして得られた装飾した電子メールはメールサーバ105に送信され、ここから相手先としての第2の携帯電話機1022に送出されることになる(ステップS204)。
【0044】
図7は、コンテンツの送付を要求された際の装飾コンテンツサーバによるコンテンツ結果の返信処理の様子を表わしたものである。図1、図3および図6と共に説明する。
【0045】
装飾コンテンツサーバ106は、第1の携帯電話機1021から図4のステップS208に基づいてコンテンツの要求が送られてくると(ステップS221:Y)、これを受信して、第1のユーザ1011についてのユーザ環境情報を解読する(ステップS222)。そして、まず装飾対象選択処理用データシート161の(1)で示された「装飾の種類」の中から選択された1つの種類を指定する(ステップS223)。図6に示した例では「画像」が「装飾の種類」として選択されているので、これが指定されることになる。
【0046】
この場合、装飾コンテンツサーバ106は次に装飾対象選択処理用データシート161の(2)〜(4)で指定された情報(「参考にする情報」、「仮想年齢」および「仮想性別」)に関連する装飾コンテンツを、コンテンツ検索部147を使用して装飾コンテンツ格納部146から検索によって抽出する(ステップS224)。このために、装飾コンテンツ格納部146に格納されているそれぞれの装飾コンテンツは、図示しないが「装飾の種類」の「画像」、「映像」等のいずれに関係するかと関係する場合のその具体的なデータと、「仮想年齢」のいずれに関係するか、および「仮想性別」のいずれに関係するかがそれぞれ記されている。
【0047】
図8は、装飾コンテンツ格納部に格納されている装飾コンテンツの一例を示したものである。ここでは、装飾コンテンツ格納部146内に格納されている第1〜第3の装飾コンテンツ1711〜1713を例に採って説明する。これらは、装飾コンテンツそのもののデータからなるコンテンツ本体172と、装飾の種類データ173と、現在位置データ174と、加速度データ175と、方位データ176と、時計データ177と、年齢データ178および性別データ179から構成されている。このうち現在位置データ174から時計データ177まではユーザ環境情報の対応するものと詳細を比較して最適のコンテンツを選出できるように、所定以上の桁数の具体的な数値で表わされている。このような具体的な数値表示に適さない装飾コンテンツについては、数値表示が「×」となっている。
【0048】
なお、時計データ177については、これをたとえば「2008年5月6日12時5分」のように「年」を含めると、装飾コンテンツサーバ106に格納されている装飾コンテンツは過去のデータなので、一致するものが存在しなくなる。そこで時計データ177は、「5月6日12時5分」のように1年における時間軸を表わす時計情報(数値データ)としている。これにより、季節や朝昼晩のような時間帯で装飾コンテンツを選択することができるようになる。時計データ177における数値データの桁数は、月日時分が共に2桁で表示されているものとし、この例の場合には全部で8桁となる。秒まで含めると時計データ177は10桁の数値データとなる。
【0049】
同様に現在位置データ174について図8に示した例では緯度が8桁と経度が9桁の数値データとして表わされている。また、加速度データ175は4桁のデータとして、方位データ176は6桁のデータとして表わされている。「音楽」における加速度データ175とは、演奏者側の演奏する曲のテンポを数値表示したものであってもよいし、具体的にたとえばドラムのバチの加速度の測定結果のようなものであってもよい。
【0050】
図7に戻って説明を続ける。今、図6の装飾対象選択処理用データシート161に示すように「装飾の種類」として「画像」が選択されていたとする。この場合、ステップS224で「画像」に関係する第1および第2の装飾コンテンツ1711、1712が抽出されることになる。第3のコンテンツ1713は「音楽」に関するものなので、除外される。
【0051】
次のステップS225では、これら抽出された第1および第2の装飾コンテンツ1711、1712の中から第1のユーザ1011のユーザ環境情報に最も適しているものが抽出されることになる。装飾対象選択処理用データシート161の(2)における「現在位置」が第1の携帯電話機1021の位置取得部126が取得した現在位置と比較される。ここで第1の装飾コンテンツ1711は北緯35度45分77秒34、東経139度63分21秒11の神奈川県横浜市西区の「みなとみらい」の場所を示しており、第2の装飾コンテンツ1712は北緯35度56分19秒76、東経139度71分55秒38の東京都大田区の「蒲田駅」の場所を示しているものとする。
【0052】
仮に、第1のユーザ1011が「みなとみらい」に来ているものとすると、第1の携帯電話機1021の位置取得部126が取得した現在位置が第1の装飾コンテンツ1711の現在位置と同一あるいは非常に近い位置となる。したがって、第1のユーザ1011の現在位置の数値データと第1および第2の装飾コンテンツ1711、1712の位置情報を構成する数値データをそれぞれ比較すると、第1の装飾コンテンツ1711の数値データが非常に近い値となり、近い値ほど重みが大きいとすると、これが第2の装飾コンテンツ1712に優先して選択されることになる。第2の装飾コンテンツ1712の「蒲田駅」ついては、第1のユーザ1011の現在位置である「みなとみらい」と直線距離で20キロメートル程度離れているからである。
【0053】
ステップS225では、装飾対象選択処理用データシート161の(2)における「参考にする情報」として選択した各要素のそれぞれについての近似に関する重み付けした総和を求めて、これらの総和で最も高い値となった装飾コンテンツを、選択することにしている。第1のユーザ1011は、要素として「現在位置」のみを指定しているので、「画像」については第1の装飾コンテンツ1711が選出されることになる。なお、第1のユーザ1011が「現在の方位」等の他の要素も選択していた場合には、これらの要素の重みを加えた総和の大小が各装飾コンテンツ1711、1712、……について求められ、総和の大小によって最適の装飾コンテンツ171が選出されることになる。
【0054】
また、ユーザ環境情報以外の値として「仮想年齢」および「仮想性別」も装飾コンテンツ171の選出に影響を与えることができる。たとえば電子メールの受取先としての第2のユーザ1012が少女の場合には、第1のユーザ1011が大人でもその年齢を引き下げたり、仮想性別を「女」とすることで、「可愛らしい」あるいは「女の子により好まれる」傾向のコンテンツが装飾コンテンツ171として選択されるような調整が行われることになる。このユーザ環境情報以外の値の重みをどのように設定するかは、ユーザが調整することができる。
【0055】
ステップS225で「画像」についての装飾コンテンツ171の選択が終了したら、「映像」等の他の装飾の種類が第1のユーザ1011によって選択されているかが判別される(ステップS226)。この結果、第1のユーザ1011が他の装飾の種類を装飾対象選択処理用データシート161で選択していなかった場合には(N)、選択された装飾の種類ごとに、すなわちこの例では「画像」のみについて、コンテンツ結果が第1の携帯電話機1021に返信されることになる(ステップS227)。この例では、第1および第2の装飾コンテンツ1711、1712の中での比較という単純な例として示したが、実際には装飾コンテンツ格納部146内の装飾の種類データ173が「画像」に属する多数のコンテンツ本体172が比較の対象となる。
【0056】
一方、第1のユーザ1011が「画像」以外についても装飾コンテンツの選択を指定していた場合には(ステップS226:Y)、ステップS223に処理が戻り、そのうちの1つについて装飾の種類が選択されて、同様に装飾コンテンツが選択される(ステップS225)。このようにして、未処理の装飾の種類がなくなるまで装飾コンテンツの選択が行われる。そして、最終的にコンテンツ結果として選択された装飾の種類ごとに、コンテンツ結果が第1の携帯電話機1021に返信されることになる(ステップS227)。
【0057】
図9は、以上の処理の結果として受信側の第2の携帯電話機で表示される電子メール本文の例を示したものである。電子メール本文181の文字情報182の下の空白部分あるいは背景画の領域には、「みなとみらい」の画像183が表示されることになる。これにより、電子メールを受信する第2のユーザ1012は、第1のユーザ1011の「みなとみらい」に対する思いを強く受けることができる。第1のユーザ1011がランドマークタワーのイラストファイルを添付してランドマークタワーへの勧誘を電子メールで送信した場合も同様である。
【0058】
図10は、ユーザの現在位置が以上の説明と異なる場合として、蒲田駅の近くで原メールを送出した場合の例を扱っている。この場合に第1のユーザ1011が「装飾の種類」として同様に現在位置のみを選択していた場合、第2の装飾コンテンツ1712が第1の装飾コンテンツ1711に代わって選択されることになる。この例の場合、装飾対象選択処理用データシート161の(1)で「音楽」も選択されているので、メール本文に音楽の装飾コンテンツが挿入可能となっている。
【0059】
図11は、この例の場合の第2の携帯電話機で表示される電子メール本文の例を示したものである。電子メール本文181Aの文字情報182Aの下の空白部分あるいは背景画の領域には、「蒲田駅」の画像183Aが表示されている。また、装飾コンテンツサーバ106の図示しない装飾コンテンツとして、「蒲田行進曲」の音楽ファイル184が電子メール本文に添付されており、電子メールを開くとこの音楽が流れるようになっている。
【0060】
以上説明した本実施の形態では、ユーザの現在位置をGPS衛星107から得られる位置情報を基にして算出するようにしたが、電子メールを送信する携帯電話機102から最も近い無線基地局103の位置情報を用いるようにしてもよい。また、携帯電話機102が無線通信を行うことのできる複数の無線基地局103が存在する場合には、これらの電波の強さとこれらの位置情報との関係から電子メールを送信する携帯電話機102の位置を推定するようにしてもよい。無線基地局103の代わりにアクセスポイントの位置情報を利用することも可能である。更に、位置情報を直接測定あるいは推測せずに、位置情報を表わすメタ情報に基づいてメールを装飾してもよい。
【0061】
また、以上説明した実施の形態では通信ネットワーク104として携帯通信網を前提として説明したが、IPネットワークでもよいし、その他のプロトコルを用いたネットワークでもよい。
【0062】
更に、本実施の形態では、ステップS209で電子メールの装飾を行って、次のステップS204で装飾メールの送信を直ちに行ったが、第1のユーザ1011にその内容の確認を行わせてもよい。この場合、もし第1のユーザ1011が装飾されたコンテンツを適切でないと判別した場合には、装飾コンテンツサーバ106にこれを通知して、代わりのコンテンツを取り寄せるようにしてもよい。
【0063】
更にまた、本発明に前記したメタ情報を使用する場合には、前記した各種のセンサから種々のメタ情報を取得することができる。また、センサとして、湿度計等の他のセンサを加えることができ、以上説明した各センサから時間情報、気候情報、加速度情報、方位情報、照度情報等の各種の情報を得ることができる。
【0064】
たとえば、時間情報を利用してメールの装飾を行う場合、その時刻や季節に合った装飾コンテンツを選択することができる。一例を挙げると、電子メールの送信時の時刻が夕方ならば夕暮れの景観の背景画像を選択したり、電子メール送信時の季節が冬ならば雪景色の景観の背景画像を選択したりすることもできる。更に、たとえば、気候情報を利用して電子メールの装飾を行う場合、送信時の気温が高ければ文字や背景を暖色に装飾したり、送信時の気候が雨のときには雨の景観の背景画像を選択することも可能である。更にまた、加速度情報を利用して電子メールの装飾を行う場合、送信時の加速度が大きければ、動きの激しい映像やアニメーションを装飾コンテンツとして選択したり、送信時の加速度が小さければ、静かな映像やアニメーションを装飾コンテンツとして選択することができる。また、方位情報を利用して電子メールの装飾を行う場合、送信時の携帯電話機102の方位が西であれば夕日が沈む景観を背景画像として使用したり、送信時の携帯電話機102の方位が東であれば朝日が昇る景観を背景画像として使用することができる。更に、たとえば照度情報を利用してメールの装飾を行う場合、明るい場所で電子メールを送信するときには明るい色合いの装飾コンテンツを選択し、暗い場所で送信するときには暗い色合いの装飾コンテンツを選択することができる。
【0065】
更にまた、前記したメタ情報を複数組み合わせて利用するとより、メール作成者置かれている情景を一層豊かに表現することができる。たとえば、位置情報と方位情報と時間情報を組み合わせて、位置情報を「京都駅烏丸中央口」、方位情報を「北」、時間情報を「午後8時」というメタ情報を得た場合、夜の街を照らす京都タワーの背景画像を装飾コンテンツとして使用することで、メール作成者の置かれている情景をより適切に表現することができる。
【0066】
<発明の変形可能性>
【0067】
図12は、本発明の変形例における装飾コンテンツサーバの構成を表わしたものである。図12で図3と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を省略する。図1と共に説明する。
【0068】
この変形例の装飾コンテンツサーバ106Aは、装飾メール作成部148を備えている。装飾コンテンツサーバ106Aは第1のユーザ1011の所持する第1の携帯電話機1021から装飾メールの送信のためのユーザ環境情報を受信すると、装飾メール作成部148が第1の携帯電話機1021に代わって装飾メールを作成して、これを第2のユーザ1012に送信するようになっている。
【0069】
図13は、この変形例における携帯電話機のユーザが電子メールを作成して送信するまでの処理の流れを表わしたものである。図1、図2および図12を用いて説明する。先の実施の形態と同様に、第1の携帯電話機1021の第1のユーザ1011が第2の携帯電話機1022の第2のユーザ1012に電子メールを送信するまでの処理として説明する。ただし、図1および図2で第1の携帯電話機1021は、第1の携帯電話機1021Aとして置き換えて説明を行う。第1の携帯電話機1021Aは、図2におけるメモリ122に格納された制御プログラムが先の実施の形態のそれと若干相違している。
【0070】
第1のユーザ1011Aは第2のユーザ1012に宛てて電子メールを送信するとき、まず第1の携帯電話機1021Aの入力操作部131を操作して、たとえばメニュー画面からメール作成の項目を選択する(ステップS201:Y)。入力操作部131に電子メール作成用の専用のボタンが配置されている場合には、これを押下する。これにより、第1の携帯電話機1021はメール処理部133による通常のメール作成処理が実行される状態となる(ステップS202)。第1のユーザ1011は、この状態で入力操作部131および表示出力部132を使用して、装飾メールの元となる原メールを作成する。原メールは、従来の電子メールの作成と同様に、テキストや絵文字あるいは顔文字を使用して作成する。
【0071】
第1のユーザ1011が装飾を行っていない原メールのままで電子メールを送信することにした場合(ステップS203:N)、通信制御部125はそのメール本文で電子メールの送信を行う(ステップS204)。ここまでは、先の実施の形態と異ならない。
【0072】
これに対して、第1のユーザ1011が原メールを装飾した装飾メールの送信を装飾コンテンツサーバ106Aに対して希望したとする(ステップS203:Y)。この場合も、装飾コンテンツサーバ106Aに対して、まず、ユーザ環境情報を送信する装飾対象選択処理が実行される(ステップS205)。この際に、図6で説明した装飾対象選択処理用データシート161に対する第1のユーザ1011の選択処理が実行される。これについても、先の実施の形態と異ならない。第1のユーザ1011が装飾対象選択処理用データシート161の記入を行って、その内容が正しいことの確認操作を行ったら(ステップS206:Y)、第1の携帯電話機1021Aは装飾対象選択処理用データシート161の記入内容の(2)で示した選択内容に応じて、必要なユーザ環境を取得する(ステップS207)。
【0073】
以上のようにして必要なユーザ環境が取得されたら、装飾対象選択処理用データシート161における(1)、(3)および(4)を加えた情報としてのユーザ環境情報を作成する。そして、第1の携帯電話機1021Aは装飾コンテンツサーバ106に対して、送信元および送信先のメールアドレスを記した原メールと共にユーザ環境情報を送信し、最適となるコンテンツによる装飾メールの送信までの処理を要求する(ステップS308)。そして、その後は装飾コンテンツサーバ106Aが第2のユーザ1012に送信した装飾メールのコピーの受信を待機し(ステップS309)、これが受信されたら(Y)、一連の処理を終了することになる(エンド)。すなわち、この変形例では第1の携帯電話機1021Aは第2の携帯電話機1022に装飾メールの送信を直接行わないので、装飾コンテンツサーバ106Aが代わりに行った装飾メールのコピーを受信することになる。ただし、装飾コンテンツサーバ106Aは送信元のアドレスを第1のユーザ1011のアドレスとしている。
【0074】
図14は、この変形例における装飾コンテンツサーバが委託された装飾メールの送信処理の内容を表わしたものである。図1および図12を基にして説明する。
【0075】
装飾コンテンツサーバ106Aは、送信元および送信先のメールアドレスを記した原メールとユーザ環境情報の受信を待機している(ステップS321)。そして、この例で第1の携帯電話機1021Aからこれらを受信すると(Y)、受信したユーザ環境情報を基にして、図13のステップS308で説明したように、選択された装飾の種類ごとに最適なコンテンツを選択する(ステップS322)。この後、受信した原メールを基にして装飾メールを作成し(ステップS323)、この装飾メールの送信元、送信先およびコピーの送信先の設定を行って(ステップS324)、通信制御部145(図2)から電子メールの送信を行う(ステップS325)。このとき、第1のユーザ1011へは、第2のユーザ1012へ送られた装飾メールのコピーが送信されることになる(図13ステップS309参照)。
【0076】
なお、ステップS325で装飾メールの送信を直ちに行わず、一度、送信元の第1のユーザ1011のメールアドレスへ送信する内容を確認メールとして送信し、第1のユーザ1011から確認をとった後に第2のユーザ1012のメールアドレスに装飾メールを送信することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の一実施の形態におけるメール通信システムの概要を表わしたシステム構成図である。
【図2】本実施の形態における第1の携帯電話機の要部を表わしたブロック図である。
【図3】本実施の形態における装飾コンテンツサーバの要部を表わしたブロック図である。
【図4】本実施の形態で携帯電話機のユーザが電子メールを作成して送信するまでの処理を表わした流れ図である。
【図5】本実施の形態で原メールの一例を表わした説明図である。
【図6】本実施の形態の装飾対象選択処理用データシートを示した説明図である。
【図7】本実施の形態で装飾コンテンツサーバによるコンテンツ結果の返信処理の様子を表わした流れ図である。
【図8】本実施の形態で装飾コンテンツ格納部に格納されている装飾コンテンツの一例を示した説明図である。
【図9】本実施の形態で第2の携帯電話機で表示される電子メール本文の例を示した平面図である。
【図10】本実施の形態で原メールの他の例を表わした説明図である。
【図11】本実施の形態で第2の携帯電話機で表示される電子メール本文の他の例を示した平面図である。
【図12】本発明の変形例における装飾コンテンツサーバの構成を表わしたブロック図である。
【図13】図12に示した変形例における携帯電話機のユーザが電子メールを作成して送信するまでの処理を表わした流れ図である。
【図14】図12に示した変形例における装飾コンテンツサーバによる装飾メールの送信処理の内容を表わした流れ図である。
【符号の説明】
【0078】
100 メール通信システム
1011 第1のユーザ(送信元のユーザ)
1012 第2のユーザ(送信先のユーザ)
1021 第1の携帯電話機
1022 第2の携帯電話機
103 無線基地局
104 通信ネットワーク
105 メールサーバ
106、106A 装飾コンテンツサーバ
107 GPS衛星
121、141 CPU
122、142 メモリ
126 位置取得部
127 加速度センサ
128 方位センサ
129 時計情報取得部
130 照度センサ
133 メール処理部
134 メール装飾部
146 装飾コンテンツ格納部
147 コンテンツ検索部
148 装飾メール作成部
161 装飾対象選択処理用データシート
171 装飾コンテンツ
172 コンテンツ本体
173 装飾の種類データ
174 現在位置データ
175 加速度データ
176 方位データ
177 時計データ
178 年齢データ
179 性別データ
181、181A 電子メール本文
182、182A 文字情報
183、183A 画像(静止画)
184 音楽ファイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子メールの送信を行おうとするユーザの置かれた環境に応じて変動可能でユーザ自身に依存せずに客観的に測定できる所定桁数以上の桁数で表わされる数値データを所定のユーザ環境値として取得するユーザ環境値取得手段と、
ユーザ環境値別に前記所定桁数以上の桁数で表わされる数値データで特定した予め用意した複数のコンテンツを電子メールを装飾するコンテンツの種別ごとに対応付けたユーザ環境値・コンテンツ対応付け手段を用いて、前記ユーザ環境値取得手段によって取得したユーザ環境値と最も数値的に近いコンテンツをコンテンツの種別ごとに1つずつ選択するコンテンツ選択手段と、
このコンテンツ選択手段で選択したコンテンツでコンテンツの種別ごとに電子メールを装飾する電子メール装飾手段と、
この電子メール装飾手段によって装飾した後の電子メールを宛先に送信する電子メール送信手段
とを具備することを特徴とするメール送信端末。
【請求項2】
前記ユーザ環境値取得手段は、複数種類のユーザ環境値を取得する手段であり、前記コンテンツ選択手段は、前記ユーザ環境値取得手段によって取得した複数種類のユーザ環境値を前記ユーザ環境値・コンテンツ対応付け手段で対応付けることのできる予め用意した複数のコンテンツにおける前記複数種類のユーザ環境値と比較して最も数値的に近いコンテンツを選択することを特徴とする請求項1記載のメール送信端末。
【請求項3】
前記ユーザ環境値取得手段の取得する前記所定のユーザ環境値は、ユーザの置かれた地理的環境としての位置情報を少なくとも含むことを特徴とする請求項1記載のメール送信端末。
【請求項4】
前記ユーザ環境値取得手段の取得する前記所定のユーザ環境値は、ユーザの置かれた物理的環境としての加速度情報を少なくとも含むことを特徴とする請求項1記載のメール送信端末。
【請求項5】
電子メールの送信を行おうとするユーザの置かれた環境に応じて変動可能でユーザ自身に依存せずに客観的に測定できる所定桁数以上の桁数で表わされる数値データを所定のユーザ環境値として取得するユーザ環境値取得手段と、
ユーザ環境値別に前記所定桁数以上の桁数で表わされる数値データで特定した予め用意した複数のコンテンツを電子メールを装飾するコンテンツの種別ごとに対応付けたユーザ環境値・コンテンツ対応付け手段と、
このユーザ環境値・コンテンツ対応付け手段で対応付けたそれぞれのユーザ環境値の中から前記ユーザ環境値取得手段によって取得したユーザ環境値と最も数値的に近いコンテンツをコンテンツの種別ごとに1つずつ選択するコンテンツ選択手段と、
このコンテンツ選択手段で選択したコンテンツでコンテンツの種別ごとに電子メールを装飾する電子メール装飾手段
とを具備することを特徴とするメール送信システム。
【請求項6】
前記ユーザ環境値取得手段は、複数種類のユーザ環境値を取得する手段であり、前記コンテンツ選択手段は、前記ユーザ環境値取得手段によって取得した複数種類のユーザ環境値を前記ユーザ環境値・コンテンツ対応付け手段で対応付けることのできる予め用意した複数のコンテンツにおける前記複数種類のユーザ環境値と比較して最も数値的に近いコンテンツを選択することを特徴とする請求項5記載のメール送信システム。
【請求項7】
前記ユーザ環境値取得手段の取得する前記所定のユーザ環境値は、ユーザの置かれた地理的環境としての位置情報を少なくとも含むことを特徴とする請求項5記載のメール送信システム。
【請求項8】
前記ユーザ環境値取得手段の取得する前記所定のユーザ環境値は、ユーザの置かれた物理的環境としての加速度情報を少なくとも含むことを特徴とする請求項5記載のメール送信システム。
【請求項9】
前記ユーザ環境値取得手段の取得する前記所定のユーザ環境値は、ユーザの置かれた1年における時間軸を表わす時計情報を少なくとも含むことを特徴とする請求項5記載のメール送信システム。
【請求項10】
前記電子メール装飾手段によって装飾した後の電子メールを宛先へ送信する前に前記ユーザ環境値取得手段でユーザ環境値を取得したユーザの所持するメール送信端末に確認する送信前確認手段を具備することを特徴とする請求項5記載のメール送信システム。
【請求項11】
電子メールの原文と、その電子メールの送信を行おうとするユーザの置かれた環境に応じて変動可能でユーザ自身に依存せずに客観的に測定できる所定桁数以上の桁数で表わされる数値データを所定のユーザ環境値として通信端末から受信するユーザ環境値受信手段と、
ユーザ環境値別に前記所定桁数以上の桁数で表わされる数値データで特定した予め用意した複数のコンテンツを電子メールを装飾するコンテンツの種別ごとに対応付けたユーザ環境値・コンテンツ対応付け手段を用いて、前記ユーザ環境値受信手段で受信したユーザ環境値と最も数値的に近いコンテンツをコンテンツの種別ごとに1つずつ選択するコンテンツ選択手段と、
このコンテンツ選択手段で選択したコンテンツでコンテンツの種別ごとに前記電子メールの原文を装飾する電子メール装飾手段と、
この電子メール装飾手段によって装飾した後の電子メールを宛先に送信する電子メール送信手段
とを具備することを特徴とする装飾コンテンツサーバ。
【請求項12】
電子メールの送信を行おうとするユーザの置かれた環境に応じて変動可能でユーザ自身に依存せずに客観的に測定できる所定桁数以上の桁数で表わされる数値データを所定のユーザ環境値として取得するユーザ環境値取得ステップと、
ユーザ環境値別に前記所定桁数以上の桁数で表わされる数値データで特定した予め用意した複数のコンテンツを電子メールを装飾するコンテンツの種別ごとに対応付けたユーザ環境値・コンテンツ対応付け手段を用いて、前記ユーザ環境値取得ステップで取得したユーザ環境値と最も数値的に近いコンテンツをコンテンツの種別ごとに1つずつ選択するコンテンツ選択ステップと、
このコンテンツ選択ステップで選択したコンテンツでコンテンツの種別ごとに電子メールを装飾する電子メール装飾ステップと、
この電子メール装飾ステップで装飾した後の電子メールを送信する電子メール送信ステップ
とを具備することを特徴とするメール送信方法。
【請求項13】
電子メールの原文と、その電子メールの送信を行おうとするユーザの置かれた環境に応じて変動可能でユーザ自身に依存せずに客観的に測定できる所定桁数以上の桁数で表わされる数値データを所定のユーザ環境値として通信端末から受信するユーザ環境値受信ステップと、
ユーザ環境値別に前記所定桁数以上の桁数で表わされる数値データで特定した予め用意した複数のコンテンツを電子メールを装飾するコンテンツの種別ごとに対応付けたユーザ環境値・コンテンツ対応付け手段を用いて、前記ユーザ環境値受信ステップで受信したユーザ環境値と最も数値的に近いコンテンツをコンテンツの種別ごとに1つずつ選択するコンテンツ選択ステップと、
このコンテンツ選択ステップで選択したコンテンツでコンテンツの種別ごとに前記電子メールの原文を装飾する電子メール装飾ステップと、
この電子メール装飾ステップによって装飾した後の電子メールを宛先に送信する電子メール送信ステップ
とを具備することを特徴とするメール送信方法。
【請求項14】
電子メールの送受信を行う通信端末のコンピュータに、
電子メールの送信を行おうとするユーザの置かれた環境に応じて変動可能でユーザ自身に依存せずに客観的に測定できる所定桁数以上の桁数で表わされる数値データを所定のユーザ環境値として取得するユーザ環境値取得処理と、
ユーザ環境値別に前記所定桁数以上の桁数で表わされる数値データで特定した予め用意した複数のコンテンツを電子メールを装飾するコンテンツの種別ごとに対応付けたユーザ環境値・コンテンツ対応付け手段を用いて、前記ユーザ環境値取得処理によって取得したユーザ環境値と最も数値的に近いコンテンツをコンテンツの種別ごとに1つずつ選択するコンテンツ選択処理と、
このコンテンツ選択処理で選択したコンテンツでコンテンツの種別ごとに電子メールを装飾する電子メール装飾処理と、
この電子メール装飾処理によって装飾した後の電子メールを宛先に送信する電子メール送信処理
とを実行させることを特徴とするメール送信プログラム。
【請求項15】
電子メールの送信の依頼を通信端末から受けるサーバのコンピュータに、
電子メールの原文と、その電子メールの送信を行おうとするユーザの置かれた環境に応じて変動可能でユーザ自身に依存せずに客観的に測定できる所定桁数以上の桁数で表わされる数値データを所定のユーザ環境値として前記通信端末から受信するユーザ環境値受信処理と、
ユーザ環境値別に前記所定桁数以上の桁数で表わされる数値データで特定した予め用意した複数のコンテンツを電子メールを装飾するコンテンツの種別ごとに対応付けたユーザ環境値・コンテンツ対応付け手段を用いて、前記ユーザ環境値受信処理で受信したユーザ環境値と最も数値的に近いコンテンツをコンテンツの種別ごとに1つずつ選択するコンテンツ選択処理と、
このコンテンツ選択処理で選択したコンテンツでコンテンツの種別ごとに前記電子メールの原文を装飾する電子メール装飾処理と、
この電子メール装飾処理によって装飾した後の電子メールを宛先に送信する電子メール送信処理
とを実行させることを特徴とするメール送信プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−271832(P2009−271832A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−123352(P2008−123352)
【出願日】平成20年5月9日(2008.5.9)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】