モジュール及び冷凍空調装置及びモジュール組立方法
【課題】小型・軽量化と、連続設置された場合の良好なメンテナンス性、工場内での組立生産性の向上と、機器の設置自由度の拡大を図るモジュール及び冷凍空調装置及びモジュール組立方法を提供する。
【解決手段】エレメントは、圧縮機1、蒸発器3、凝縮器6、減圧装置、センサー類及び制御コントローラー2で構成される機器群と、各器を接続する冷媒配管と、制御コントローラー2に使用される配線類と、機器群、冷媒配管および配線類を載置するお盆状の形状をした機器群支持台9とから構成される。また、モジュールは、エレメントを収納可能な外枠と、外枠の内面の所定位置に固定され、エレメントを所定の方向に出し入れ自在に載置するエレメント出入用ガイド10とで構成する。そして、機器群支持台9のサイズが所定の下限値になるように機器群を密集配置するとともに機器群を構成する個々の機器間を接続する冷媒配管の長さ及び外枠のサイズを機器支持台のサイズに対応させた。
【解決手段】エレメントは、圧縮機1、蒸発器3、凝縮器6、減圧装置、センサー類及び制御コントローラー2で構成される機器群と、各器を接続する冷媒配管と、制御コントローラー2に使用される配線類と、機器群、冷媒配管および配線類を載置するお盆状の形状をした機器群支持台9とから構成される。また、モジュールは、エレメントを収納可能な外枠と、外枠の内面の所定位置に固定され、エレメントを所定の方向に出し入れ自在に載置するエレメント出入用ガイド10とで構成する。そして、機器群支持台9のサイズが所定の下限値になるように機器群を密集配置するとともに機器群を構成する個々の機器間を接続する冷媒配管の長さ及び外枠のサイズを機器支持台のサイズに対応させた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮機、熱交換器を含む冷凍サイクルの機器類を収納するモジュール及びこのモジュールを備えた冷凍空調装置及びモジュール組立方法に係り、特にメンテナンス性と工場生産性、設置方法の自由度の改善に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の冷凍空調装置において、ほぼ直方体の筐体(以下、キャビネットあるいはモジュールと呼ぶこともある)内に圧縮機、熱交換器などの機器及びそれらを配管で接続して成る冷媒回路を収納した比較的小型の空冷式チラーまたは水冷式チラーを、モジュール(1つのキャビネット内に冷凍サイクルまたはヒートポンプサイクルを組み込んだもの)単位で幅方向または奥行方向に連続して連結させることにより設置場所の憩所に適した方向及び連結数を選択できるものが開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
また、比較的大型の冷凍空調装置において、筐体(以下、ケーシングあるいはモジュールと呼ぶこともある)と、このケーシングに対して並列に取り出し・収納自在な複数の水冷ヒートポンプユニット(以下、機械室と呼ぶこともある)とを備え、この水冷ヒートポンプユニット内に複数の圧縮器と、空気熱交換器、水熱交換器、減圧機構、フレーム(以下、これらを単体で呼ぶ場合には機器と称する)などを収納し、圧縮機を上下に分けて配置し、水熱交換器をケーシング内に設け熱源導入管と熱源水排出管に接続・分離自在に構成した冷凍空調装置が開示されている(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−279074号公報(第1頁〜第2頁、図4〜図5、図7〜図11)
【特許文献2】特開2007−139262号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1および特許文献2に示される従来の冷凍空調装置は、モジュール自体が大型であり、1モジュールは約1000kg程度の重量物であるため、引き出すための段取り及び工事が大掛かりとなり、迅速なメンテナンスが困難という課題があった。
また、1モジュールの高さは通常2.0m程度であり、モジュールを設置する際の機器の搬入経路が限られる(例えば、11人乗りのエレベーターに乗せることができないなど)という課題があり、また、1台のモジュールで冷凍空調装置を構成する場合もあるが、図13に示すように複数のモジュール同士を連結して冷凍空調装置を構成することが多いので、設置場所の広さと高さを確保することが必要になるという課題があった。
また、特許文献1に示される従来の冷凍空調装置では、図14に示すように圧縮機1、制御部2、水熱交換器(蒸発器)3、水熱交換器(凝縮器)6はフレームに固定されており、冷水配管4、5は水熱交換器(蒸発器)3に固定され、冷却水配管7、8は水熱交換器(凝縮器)6に固定されているので、図13に示すように複数のモジュールを連続的に連結して冷凍空調装置を構成する場合、図15に示すように複数のモジュールの中間部に位置するモジュール(図15の例では、3台のモジュール100〜300が連結され、これらの内の中間部に位置するモジュール200)内の機器のメンテナンスを行う場合は、このモジュール200をまるごと前方へ、すなわち重量物である1モジュール全体を前方へ引き出す必要があり、引き出し作業に手間がかかるという課題があった。
また、メンテナンスを行うためには特殊な設備、準備が必要となりメンテナンス性が悪いという課題もあった。
また、特許文献2に示される従来の冷凍空調装置では、機械室のみを小型化して引き出すことは可能であるが、この機械室を引き出す場合には、金属製のフレームを有するこの機械室自体が複数連結された状態で引き出す必要があり、サイズが大きく重量もかなり重いという問題があり、機器の設置や搬入が困難であるという課題があった。
また、従来の水冷チラーモジュールを横方向に連続して複数台設置した場合のメンテナンスにおいて、従来はモジュール全体を前面に引き出す必要があり、機器を引き出すスペースを事前に確保する必要があり、機器の設置スペースが大きくなるという課題があった。
また、従来の水冷チラーは工場内での組立生産において、必要な部品を組み込む際に、上側から順次部品を取り付けて作業を進めていくため、モジュールの枠を取り付ける組立作業と冷媒配管のロウ付け・組立作業が混在し、それぞれの作業の段取りが都度必要となるため作業性が悪いという課題があった。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、連続設置されたモジュールをモジュール単位での良好なメンテナンス性、工場内での組立生産性の向上を実現し、また、機器の設置自由度が拡大するモジュール及びこのモジュールを備えた冷凍空調装置及びモジュール組立方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るモジュールは、第1の媒体と熱交換を行い第1の媒体を冷却する第1の熱交換器、第2の媒体と熱交換を行い第2の媒体を加熱する第2の熱交換器、冷媒を圧縮する圧縮機、第2の熱交換器から出た冷媒量を制御する減圧装置、温度と圧力を検知するセンサー類及び制御装置(以下、これらを単体で呼ぶ場合は機器と称する)で構成される機器群と、第1の熱交換器、第2の熱交換器、圧縮機及び減圧装置を接続する冷媒配管と、機器群で使用される配線類と、機器群、冷媒配管および配線類を載置する機器群支持台と、機器群と機器群支持台とから成るエレメントを所定の方向に出し入れ自在に載置するエレメント出入用ガイドと、を備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、機器群と機器群支持台とから成るエレメントを所定の方向に出し入れ自在のエレメント出入用ガイドの上に載置したので、モジュール単位での運搬・搬入が容易になり搬入経路や設置場所の自由度が拡大する。また、設置工事の段取りも不要となり、迅速な設置、迅速なメンテナンスが可能となる。
また、モジュールを構成する最小単位である機器群が機器群支持台とともにエレメントとしてまとめられているので、モジュールを連結した場合に中間に配置されたモジュールでもエレメント単位で前面に引き出すことができ、モジュール全体を引出すことが不要なためメンテナンスが容易となり、メンテナンス時間および費用を大幅に削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態1における冷凍空調装置外略図である。
【図1A】本発明の実施の形態1における冷凍空調装置の冷媒回路を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1における冷凍空調装置のエレメントの概略構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態1におけるエレメントの搭載状況を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態1におけるモジュールを横方向に連結した場合の概略図である。
【図5】本発明の実施の形態1におけるメンテナンス時の状況を示すイメージ図である。
【図6】本発明の実施の形態1における冷凍空調装置の概略組立手順を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態2における冷凍空調装置の外装パネルを取外した状態を示す側面図である。
【図8】本発明の実施の形態2における冷凍空調装置の概略組立手順を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態3における冷凍空調装置の外装パネルを取外した状態を示す側面図である。
【図10】本発明の実施の形態4における冷凍空調装置の外装パネルを取外した状態を示す側面図である。
【図11】本発明の実施の形態5における冷凍空調装置の外装パネルを取外した状態を示す側面図である。
【図12】本発明の実施の形態6における冷凍空調装置の外装パネルを取外した状態を示す側面図である。
【図13】従来の冷凍空調装置を設置したときの外観を示す外観図である。
【図14】従来の冷凍空調装置のモジュールの内部構成を概略的に示す内部構造図である。
【図15】従来の冷凍空調装置のメンテナンス時のモジュール移動操作を示す概略外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における冷凍空調装置の外装パネルを取り外した状態を示す外観図である。図1(a)はモジュール1段で構成された冷凍空調装置の側面図、図1(b)はモジュール1段で構成された冷凍空調装置の正面図である。また、図1(c)はモジュール2段で構成された冷凍空調装置の側面図、図1(d)はモジュール2段で構成された冷凍空調装置の正面図である。
冷凍空調装置は図1(a)、(b)に示すように1段積みモジュールで構成される場合もあるし、図1(c)、(d)に示すように2段積みモジュールで構成される場合もある。一般に、モジュールの積上げ段数をn(nは1以上の整数)とすると、モジュールをn段積んで構成されたモジュールをn段積みモジュールと呼ぶ。例えば、モジュールが1段で構成された場合には1段積みモジュールと呼び、モジュールを2段積んだ場合には、2段積みモジュールと呼び、モジュールを3段積んだ場合には3段積みモジュールと呼ぶ。冷凍空調装置は、1つのモジュール単体で構成される場合もあるし、2段以上のモジュールを積み上げた複数段積みモジュールだけで構成される場合もある。また、複数のn(nは1以上の整数)段積みモジュールを水平面上の横方向に連結して構成される場合もあるし、複数のn(nは1以上の整数)段積みモジュールを水平面上の縦方向に連結して構成される場合もある。
【0010】
次に、本実施の形態1におけるモジュールの構成について説明する。n段積みモジュールでもこれらが連結されたものでもすべて、全く同じ構成の1段のモジュール1台をベースとして構成されているため、便宜上、以下の説明では、1台の1段モジュール100について説明する。
図1(a)、図1(b)に示すように、1段のモジュール100aは、圧縮機1、制御コントローラー2、水熱交換器(蒸発器)3、冷水配管4、5、水熱交換器(凝縮器)6、冷却水配管7、8、機器群支持台9、エレメント出入用ガイド10、板金で構成された横枠11、板金で構成された柱12から構成されている。水熱交換器(蒸発器)3において、冷水配管4、5内を流れる冷水と図示しない冷媒配管内を流れる冷媒との間で熱交換が行われる。同様に、水熱交換器(凝縮器)6において、冷却水配管7、8内を流れる冷水と図示しない冷媒配管内を流れる冷媒との間で図1Aに示すように熱交換が行われる。なお、図1Aの減圧装置51は、水熱交換器(凝縮器)6によって熱交換されて冷却した冷媒がここで減圧されて、高圧から低圧に変わる部分である。また、冷水側は図示しないが、別の熱交換器により、利用者側の室内空気と熱交換するように構成されている。また、冷却水は例えば建屋の屋上に設けられている冷却塔により外気と熱交換することで冷却されるように構成されている。
【0011】
図2は本発明の実施の形態1における冷凍空調装置のエレメントの概略構成を示す斜視図である。図2に示すようにエレメント20は、冷凍サイクルを構成する圧縮機1、制御コントローラー2、水熱交換器(蒸発器)3、水熱交換器(凝縮器)6、図示しない減圧装置、及び各種センサー(温度センサー、圧力センサーなど)の機器群を密集配置し、冷凍サイクルを構成する各機器を接続する冷媒配管、および機器群で使用される配線類とともに一括して機器群支持台9の上に実装することで構成される。即ち、エレメント20は機器群と機器群支持台9を合わせた構成になっている。なお、図1A及び図2に示すように、圧縮機1を2台搭載し、1台の水熱交換器3と1台の水熱交換器6を共有させることで能力を2倍に引き上げると共にエレメント20の小型化、軽量化を図っている。これにより、このエレメント20で構成されたモジュールの小形化軽量化が可能となり、設置時の搬送、搬入作業が容易となる。なお、図1Aの一点鎖線で囲まれた部分がエレメント20に搭載される部分である。
【0012】
また、図3は、本発明の実施の形態1におけるエレメントの搭載状況を示す図である。
図3の波線で示した波線部14に示すようにエレメント出入用ガイド10は断面形状がL字形の板金で構成され、外枠を構成する底面に載置させ、両側の柱12のそれぞれの内面に接触させた状態でとりつけ、図1(a)に示すようにネジ止めなどのエレメント出入用ガイド固定具13により固定される。
また、機器群支持台9は、エレメント出入用ガイド10の上に載置された状態で設置されており、機器群支持台9をある一定の方向(例えば図2における機器群支持台9の長手方向)に引き出すことができる。この場合、背面側から機器群支持台9を押し出すことにより引き出すこともできるが、機器群支持台9の縁を利用して前方から引くことにより引き出すこともできる。滑りを良くするために車輪付きのスライド機構を設けてもよいが、コスト低減を図るために簡易テープを貼り付けても良い。
また、エレメント20に搭載された水熱交換器6は、設備側の水配管との接続箇所15、16において、ジョイントやフランジにより接続されメンテナンス時には容易に取り外しが可能な構造となっている。
なお、メンテナンス時には、エレメント20が振動などの影響により勝手に出入り方向に移動してしまうのを回避するために外枠にストッパーを設けるのが好ましい。
【0013】
図4は、図1(c)(d)に示す2段積みモジュールを横方向に連結した場合の概略図を示し、図4(a)は外装パネルを取り外した状態を示す正面図であり、図4(b)は外装パネルを取り付けた状態を示す外観図である。
同図に示すように、モジュール100、200、300は図示しないボルトとナットなどを利用して連結される。
また、図5は、本実施の形態1におけるメンテナンス時の状況を示すイメージ図である。
図5に示すように、メンテナンスを行う際はエレメント20を前方に引き出すことで対応することが可能であり、従来のような重量物の取り扱いが不要となるためメンテナンス作業のための準備や時間が削減可能となる。
図6に本モジュールを組み立てる場合の概略手順を示す。
(手順1)図6(a)に示すように機器群支持台9の上に、冷凍空調装置を構成する主要機器(圧縮機1、水熱交換器3、6等)をまとめて搭載し、各機器を接続するロウ付け作業および配線作業を実施する。
(手順2)図6(b)に示すよう機器群支持台9にエレメント出入用ガイド10、外枠を構成する横枠11、柱12を順次取り付けてモジュール100aを構成する。
以上で最小単位のモジュール100aを構成することができるが、2段積みモジュール100bを構成する場合には、さらに次の手順を必要とする。
(手順3)図6(c)に示すように手順1及び手順2によって作成した2つのモジュール100aを上下方向に2段に積み上げて2段積みモジュール100bを構成する。
上記の手順により組み立てることで、手順1〜手順2の作業、即ち、エレメント20の組立時に必要な冷媒配管のロウ付け作業、制御コントローラー2取り付け時の配線作業と、モジュール100aを構成する外枠とエレメント20を取り付ける作業を分割して行うことで組立作業の高効率化が可能となり、安価に機器を生産することができる。
【0014】
実施の形態2.
実施の形態1では、1段積みモジュールを上下方向に複数段積み上げて複数段モジュールを構成する場合について説明したが、この場合、外枠を構成する横枠が重複している。そこで、横枠を省略してもよい。本実施の形態2では、このような場合について説明する。
図7は、本発明の実施の形態2における冷凍空調装置の外装パネルを取外した状態を示す側面図であり、図1(a)と異なる点は、横枠を一部省略し、実施の形態1で用いられた柱12に代えて、上下方向に延設された柱12Aを用いた点である。柱12Aにエレメント20を上下に接続し、柱12Aを共通化する。これにより、モジュールのコスト低減を図ることができる。
本実施の形態2では、機器群支持台9とエレメント出入用ガイド10をエレメント出入用ガイド固定具13にて仮固定する構造としている。
【0015】
次に、図8に本形態での組み立て手順を示す。
(手順1)図8(a)に示すように機器群支持台9の上に、冷凍空調装置を構成する主要機器(圧縮機1、水熱交換器3、6等)をまとめて実装することによって、各機器を接続するロウ付け作業および配線作業を実施する。
(手順2)図8(b)に示すように機器群支持台9にエレメント出入用ガイド10を仮取り付けし、矩形状の台の形に構成された横枠11の上に設置する。
(手順3)図8(c)に示すようにほぼ1つのエレメントの空間領域を占有するエレメント取り付け治具17を用いて4本の柱12Aとエレメント出入用ガイド10を固定する。
(手順4)手順1および手順2によって組み立てた上部エレメント20aを上方から機器群支持台9に組み込み、柱を組み立てる。
(手順5)図8(d)に示すように取り付け治具17を取り除き、手順2で組み立てた下部エレメント20bの上に手順4で組み立てた上部エレメント20aを設置して上部横枠を取り付けることによってモジュール100cを組み立てる。
本実施の形態によれば、実施の形態1と同様に組立作業の高効率化が可能となり、安価に機器を生産することができる。
【0016】
実施の形態3.
実施の形態1及び2では、モジュールを上下方向に2段積んだ例について説明したが、これに限る必要はなく、メンテナンス容易性及び省スペースなどの観点から3段以上に積み上げてもよいことはいうまでもない。
図9に実施の形態1で説明した1段モジュールを上下方向に3つ接続して3段積みモジュール100dを構成した場合の例を示す。
【0017】
実施の形態4.
また、図10に実施の形態2で説明したエレメントを上下方向に3つ接続し、柱を共通化することでモジュール100eを構成しコスト低減を図った例を示す。
【0018】
実施の形態5.
図11に1段モジュール100aを横方向に2つ接続して構成した冷凍空調装置の例を示す。
本実施の形態では、モジュールの高さ方向を約1/2とすることができ、従来設置ができなかった、高さが確保できないスペースへの機器の設置が可能となる。
【0019】
実施の形態6.
図12に1段モジュール100aを横方向に3つ接続して構成した冷凍空調装置の例を示す。
なお、上記の例では、水冷式の冷凍空調装置について説明したが、これに限る必要はなく、水と冷媒の熱交換を行う熱交換器を空気と冷媒の熱交換を行う熱交換器に取り替えても良く同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0020】
1 圧縮機、2 制御コントローラー、3 水熱交換器(蒸発器)、4 冷水配管、5 冷水配管、6 水熱交換器(凝縮器)、7 冷却水配管、8 冷却水配管、9 機器群支持台、10 エレメント出入用ガイド、11 横枠、12 柱(外枠)、12A 柱、13 エレメント出入用ガイド固定具、14 波線部、15 設備側の水配管との接続箇所、16 設備側の水配管との接続箇所、17 エレメント取り付け治具、20 エレメント、20a 上部エレメント、20b 下部エレメント、51 減圧装置、100 モジュール、100a (1段積み)モジュール、100b 2段積みモジュール、100c モジュール(エレメント2段積み)、100d 3段積みモジュール、100e モジュール(エレメント3段積み)。
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮機、熱交換器を含む冷凍サイクルの機器類を収納するモジュール及びこのモジュールを備えた冷凍空調装置及びモジュール組立方法に係り、特にメンテナンス性と工場生産性、設置方法の自由度の改善に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の冷凍空調装置において、ほぼ直方体の筐体(以下、キャビネットあるいはモジュールと呼ぶこともある)内に圧縮機、熱交換器などの機器及びそれらを配管で接続して成る冷媒回路を収納した比較的小型の空冷式チラーまたは水冷式チラーを、モジュール(1つのキャビネット内に冷凍サイクルまたはヒートポンプサイクルを組み込んだもの)単位で幅方向または奥行方向に連続して連結させることにより設置場所の憩所に適した方向及び連結数を選択できるものが開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
また、比較的大型の冷凍空調装置において、筐体(以下、ケーシングあるいはモジュールと呼ぶこともある)と、このケーシングに対して並列に取り出し・収納自在な複数の水冷ヒートポンプユニット(以下、機械室と呼ぶこともある)とを備え、この水冷ヒートポンプユニット内に複数の圧縮器と、空気熱交換器、水熱交換器、減圧機構、フレーム(以下、これらを単体で呼ぶ場合には機器と称する)などを収納し、圧縮機を上下に分けて配置し、水熱交換器をケーシング内に設け熱源導入管と熱源水排出管に接続・分離自在に構成した冷凍空調装置が開示されている(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−279074号公報(第1頁〜第2頁、図4〜図5、図7〜図11)
【特許文献2】特開2007−139262号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1および特許文献2に示される従来の冷凍空調装置は、モジュール自体が大型であり、1モジュールは約1000kg程度の重量物であるため、引き出すための段取り及び工事が大掛かりとなり、迅速なメンテナンスが困難という課題があった。
また、1モジュールの高さは通常2.0m程度であり、モジュールを設置する際の機器の搬入経路が限られる(例えば、11人乗りのエレベーターに乗せることができないなど)という課題があり、また、1台のモジュールで冷凍空調装置を構成する場合もあるが、図13に示すように複数のモジュール同士を連結して冷凍空調装置を構成することが多いので、設置場所の広さと高さを確保することが必要になるという課題があった。
また、特許文献1に示される従来の冷凍空調装置では、図14に示すように圧縮機1、制御部2、水熱交換器(蒸発器)3、水熱交換器(凝縮器)6はフレームに固定されており、冷水配管4、5は水熱交換器(蒸発器)3に固定され、冷却水配管7、8は水熱交換器(凝縮器)6に固定されているので、図13に示すように複数のモジュールを連続的に連結して冷凍空調装置を構成する場合、図15に示すように複数のモジュールの中間部に位置するモジュール(図15の例では、3台のモジュール100〜300が連結され、これらの内の中間部に位置するモジュール200)内の機器のメンテナンスを行う場合は、このモジュール200をまるごと前方へ、すなわち重量物である1モジュール全体を前方へ引き出す必要があり、引き出し作業に手間がかかるという課題があった。
また、メンテナンスを行うためには特殊な設備、準備が必要となりメンテナンス性が悪いという課題もあった。
また、特許文献2に示される従来の冷凍空調装置では、機械室のみを小型化して引き出すことは可能であるが、この機械室を引き出す場合には、金属製のフレームを有するこの機械室自体が複数連結された状態で引き出す必要があり、サイズが大きく重量もかなり重いという問題があり、機器の設置や搬入が困難であるという課題があった。
また、従来の水冷チラーモジュールを横方向に連続して複数台設置した場合のメンテナンスにおいて、従来はモジュール全体を前面に引き出す必要があり、機器を引き出すスペースを事前に確保する必要があり、機器の設置スペースが大きくなるという課題があった。
また、従来の水冷チラーは工場内での組立生産において、必要な部品を組み込む際に、上側から順次部品を取り付けて作業を進めていくため、モジュールの枠を取り付ける組立作業と冷媒配管のロウ付け・組立作業が混在し、それぞれの作業の段取りが都度必要となるため作業性が悪いという課題があった。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、連続設置されたモジュールをモジュール単位での良好なメンテナンス性、工場内での組立生産性の向上を実現し、また、機器の設置自由度が拡大するモジュール及びこのモジュールを備えた冷凍空調装置及びモジュール組立方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るモジュールは、第1の媒体と熱交換を行い第1の媒体を冷却する第1の熱交換器、第2の媒体と熱交換を行い第2の媒体を加熱する第2の熱交換器、冷媒を圧縮する圧縮機、第2の熱交換器から出た冷媒量を制御する減圧装置、温度と圧力を検知するセンサー類及び制御装置(以下、これらを単体で呼ぶ場合は機器と称する)で構成される機器群と、第1の熱交換器、第2の熱交換器、圧縮機及び減圧装置を接続する冷媒配管と、機器群で使用される配線類と、機器群、冷媒配管および配線類を載置する機器群支持台と、機器群と機器群支持台とから成るエレメントを所定の方向に出し入れ自在に載置するエレメント出入用ガイドと、を備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、機器群と機器群支持台とから成るエレメントを所定の方向に出し入れ自在のエレメント出入用ガイドの上に載置したので、モジュール単位での運搬・搬入が容易になり搬入経路や設置場所の自由度が拡大する。また、設置工事の段取りも不要となり、迅速な設置、迅速なメンテナンスが可能となる。
また、モジュールを構成する最小単位である機器群が機器群支持台とともにエレメントとしてまとめられているので、モジュールを連結した場合に中間に配置されたモジュールでもエレメント単位で前面に引き出すことができ、モジュール全体を引出すことが不要なためメンテナンスが容易となり、メンテナンス時間および費用を大幅に削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態1における冷凍空調装置外略図である。
【図1A】本発明の実施の形態1における冷凍空調装置の冷媒回路を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1における冷凍空調装置のエレメントの概略構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態1におけるエレメントの搭載状況を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態1におけるモジュールを横方向に連結した場合の概略図である。
【図5】本発明の実施の形態1におけるメンテナンス時の状況を示すイメージ図である。
【図6】本発明の実施の形態1における冷凍空調装置の概略組立手順を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態2における冷凍空調装置の外装パネルを取外した状態を示す側面図である。
【図8】本発明の実施の形態2における冷凍空調装置の概略組立手順を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態3における冷凍空調装置の外装パネルを取外した状態を示す側面図である。
【図10】本発明の実施の形態4における冷凍空調装置の外装パネルを取外した状態を示す側面図である。
【図11】本発明の実施の形態5における冷凍空調装置の外装パネルを取外した状態を示す側面図である。
【図12】本発明の実施の形態6における冷凍空調装置の外装パネルを取外した状態を示す側面図である。
【図13】従来の冷凍空調装置を設置したときの外観を示す外観図である。
【図14】従来の冷凍空調装置のモジュールの内部構成を概略的に示す内部構造図である。
【図15】従来の冷凍空調装置のメンテナンス時のモジュール移動操作を示す概略外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における冷凍空調装置の外装パネルを取り外した状態を示す外観図である。図1(a)はモジュール1段で構成された冷凍空調装置の側面図、図1(b)はモジュール1段で構成された冷凍空調装置の正面図である。また、図1(c)はモジュール2段で構成された冷凍空調装置の側面図、図1(d)はモジュール2段で構成された冷凍空調装置の正面図である。
冷凍空調装置は図1(a)、(b)に示すように1段積みモジュールで構成される場合もあるし、図1(c)、(d)に示すように2段積みモジュールで構成される場合もある。一般に、モジュールの積上げ段数をn(nは1以上の整数)とすると、モジュールをn段積んで構成されたモジュールをn段積みモジュールと呼ぶ。例えば、モジュールが1段で構成された場合には1段積みモジュールと呼び、モジュールを2段積んだ場合には、2段積みモジュールと呼び、モジュールを3段積んだ場合には3段積みモジュールと呼ぶ。冷凍空調装置は、1つのモジュール単体で構成される場合もあるし、2段以上のモジュールを積み上げた複数段積みモジュールだけで構成される場合もある。また、複数のn(nは1以上の整数)段積みモジュールを水平面上の横方向に連結して構成される場合もあるし、複数のn(nは1以上の整数)段積みモジュールを水平面上の縦方向に連結して構成される場合もある。
【0010】
次に、本実施の形態1におけるモジュールの構成について説明する。n段積みモジュールでもこれらが連結されたものでもすべて、全く同じ構成の1段のモジュール1台をベースとして構成されているため、便宜上、以下の説明では、1台の1段モジュール100について説明する。
図1(a)、図1(b)に示すように、1段のモジュール100aは、圧縮機1、制御コントローラー2、水熱交換器(蒸発器)3、冷水配管4、5、水熱交換器(凝縮器)6、冷却水配管7、8、機器群支持台9、エレメント出入用ガイド10、板金で構成された横枠11、板金で構成された柱12から構成されている。水熱交換器(蒸発器)3において、冷水配管4、5内を流れる冷水と図示しない冷媒配管内を流れる冷媒との間で熱交換が行われる。同様に、水熱交換器(凝縮器)6において、冷却水配管7、8内を流れる冷水と図示しない冷媒配管内を流れる冷媒との間で図1Aに示すように熱交換が行われる。なお、図1Aの減圧装置51は、水熱交換器(凝縮器)6によって熱交換されて冷却した冷媒がここで減圧されて、高圧から低圧に変わる部分である。また、冷水側は図示しないが、別の熱交換器により、利用者側の室内空気と熱交換するように構成されている。また、冷却水は例えば建屋の屋上に設けられている冷却塔により外気と熱交換することで冷却されるように構成されている。
【0011】
図2は本発明の実施の形態1における冷凍空調装置のエレメントの概略構成を示す斜視図である。図2に示すようにエレメント20は、冷凍サイクルを構成する圧縮機1、制御コントローラー2、水熱交換器(蒸発器)3、水熱交換器(凝縮器)6、図示しない減圧装置、及び各種センサー(温度センサー、圧力センサーなど)の機器群を密集配置し、冷凍サイクルを構成する各機器を接続する冷媒配管、および機器群で使用される配線類とともに一括して機器群支持台9の上に実装することで構成される。即ち、エレメント20は機器群と機器群支持台9を合わせた構成になっている。なお、図1A及び図2に示すように、圧縮機1を2台搭載し、1台の水熱交換器3と1台の水熱交換器6を共有させることで能力を2倍に引き上げると共にエレメント20の小型化、軽量化を図っている。これにより、このエレメント20で構成されたモジュールの小形化軽量化が可能となり、設置時の搬送、搬入作業が容易となる。なお、図1Aの一点鎖線で囲まれた部分がエレメント20に搭載される部分である。
【0012】
また、図3は、本発明の実施の形態1におけるエレメントの搭載状況を示す図である。
図3の波線で示した波線部14に示すようにエレメント出入用ガイド10は断面形状がL字形の板金で構成され、外枠を構成する底面に載置させ、両側の柱12のそれぞれの内面に接触させた状態でとりつけ、図1(a)に示すようにネジ止めなどのエレメント出入用ガイド固定具13により固定される。
また、機器群支持台9は、エレメント出入用ガイド10の上に載置された状態で設置されており、機器群支持台9をある一定の方向(例えば図2における機器群支持台9の長手方向)に引き出すことができる。この場合、背面側から機器群支持台9を押し出すことにより引き出すこともできるが、機器群支持台9の縁を利用して前方から引くことにより引き出すこともできる。滑りを良くするために車輪付きのスライド機構を設けてもよいが、コスト低減を図るために簡易テープを貼り付けても良い。
また、エレメント20に搭載された水熱交換器6は、設備側の水配管との接続箇所15、16において、ジョイントやフランジにより接続されメンテナンス時には容易に取り外しが可能な構造となっている。
なお、メンテナンス時には、エレメント20が振動などの影響により勝手に出入り方向に移動してしまうのを回避するために外枠にストッパーを設けるのが好ましい。
【0013】
図4は、図1(c)(d)に示す2段積みモジュールを横方向に連結した場合の概略図を示し、図4(a)は外装パネルを取り外した状態を示す正面図であり、図4(b)は外装パネルを取り付けた状態を示す外観図である。
同図に示すように、モジュール100、200、300は図示しないボルトとナットなどを利用して連結される。
また、図5は、本実施の形態1におけるメンテナンス時の状況を示すイメージ図である。
図5に示すように、メンテナンスを行う際はエレメント20を前方に引き出すことで対応することが可能であり、従来のような重量物の取り扱いが不要となるためメンテナンス作業のための準備や時間が削減可能となる。
図6に本モジュールを組み立てる場合の概略手順を示す。
(手順1)図6(a)に示すように機器群支持台9の上に、冷凍空調装置を構成する主要機器(圧縮機1、水熱交換器3、6等)をまとめて搭載し、各機器を接続するロウ付け作業および配線作業を実施する。
(手順2)図6(b)に示すよう機器群支持台9にエレメント出入用ガイド10、外枠を構成する横枠11、柱12を順次取り付けてモジュール100aを構成する。
以上で最小単位のモジュール100aを構成することができるが、2段積みモジュール100bを構成する場合には、さらに次の手順を必要とする。
(手順3)図6(c)に示すように手順1及び手順2によって作成した2つのモジュール100aを上下方向に2段に積み上げて2段積みモジュール100bを構成する。
上記の手順により組み立てることで、手順1〜手順2の作業、即ち、エレメント20の組立時に必要な冷媒配管のロウ付け作業、制御コントローラー2取り付け時の配線作業と、モジュール100aを構成する外枠とエレメント20を取り付ける作業を分割して行うことで組立作業の高効率化が可能となり、安価に機器を生産することができる。
【0014】
実施の形態2.
実施の形態1では、1段積みモジュールを上下方向に複数段積み上げて複数段モジュールを構成する場合について説明したが、この場合、外枠を構成する横枠が重複している。そこで、横枠を省略してもよい。本実施の形態2では、このような場合について説明する。
図7は、本発明の実施の形態2における冷凍空調装置の外装パネルを取外した状態を示す側面図であり、図1(a)と異なる点は、横枠を一部省略し、実施の形態1で用いられた柱12に代えて、上下方向に延設された柱12Aを用いた点である。柱12Aにエレメント20を上下に接続し、柱12Aを共通化する。これにより、モジュールのコスト低減を図ることができる。
本実施の形態2では、機器群支持台9とエレメント出入用ガイド10をエレメント出入用ガイド固定具13にて仮固定する構造としている。
【0015】
次に、図8に本形態での組み立て手順を示す。
(手順1)図8(a)に示すように機器群支持台9の上に、冷凍空調装置を構成する主要機器(圧縮機1、水熱交換器3、6等)をまとめて実装することによって、各機器を接続するロウ付け作業および配線作業を実施する。
(手順2)図8(b)に示すように機器群支持台9にエレメント出入用ガイド10を仮取り付けし、矩形状の台の形に構成された横枠11の上に設置する。
(手順3)図8(c)に示すようにほぼ1つのエレメントの空間領域を占有するエレメント取り付け治具17を用いて4本の柱12Aとエレメント出入用ガイド10を固定する。
(手順4)手順1および手順2によって組み立てた上部エレメント20aを上方から機器群支持台9に組み込み、柱を組み立てる。
(手順5)図8(d)に示すように取り付け治具17を取り除き、手順2で組み立てた下部エレメント20bの上に手順4で組み立てた上部エレメント20aを設置して上部横枠を取り付けることによってモジュール100cを組み立てる。
本実施の形態によれば、実施の形態1と同様に組立作業の高効率化が可能となり、安価に機器を生産することができる。
【0016】
実施の形態3.
実施の形態1及び2では、モジュールを上下方向に2段積んだ例について説明したが、これに限る必要はなく、メンテナンス容易性及び省スペースなどの観点から3段以上に積み上げてもよいことはいうまでもない。
図9に実施の形態1で説明した1段モジュールを上下方向に3つ接続して3段積みモジュール100dを構成した場合の例を示す。
【0017】
実施の形態4.
また、図10に実施の形態2で説明したエレメントを上下方向に3つ接続し、柱を共通化することでモジュール100eを構成しコスト低減を図った例を示す。
【0018】
実施の形態5.
図11に1段モジュール100aを横方向に2つ接続して構成した冷凍空調装置の例を示す。
本実施の形態では、モジュールの高さ方向を約1/2とすることができ、従来設置ができなかった、高さが確保できないスペースへの機器の設置が可能となる。
【0019】
実施の形態6.
図12に1段モジュール100aを横方向に3つ接続して構成した冷凍空調装置の例を示す。
なお、上記の例では、水冷式の冷凍空調装置について説明したが、これに限る必要はなく、水と冷媒の熱交換を行う熱交換器を空気と冷媒の熱交換を行う熱交換器に取り替えても良く同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0020】
1 圧縮機、2 制御コントローラー、3 水熱交換器(蒸発器)、4 冷水配管、5 冷水配管、6 水熱交換器(凝縮器)、7 冷却水配管、8 冷却水配管、9 機器群支持台、10 エレメント出入用ガイド、11 横枠、12 柱(外枠)、12A 柱、13 エレメント出入用ガイド固定具、14 波線部、15 設備側の水配管との接続箇所、16 設備側の水配管との接続箇所、17 エレメント取り付け治具、20 エレメント、20a 上部エレメント、20b 下部エレメント、51 減圧装置、100 モジュール、100a (1段積み)モジュール、100b 2段積みモジュール、100c モジュール(エレメント2段積み)、100d 3段積みモジュール、100e モジュール(エレメント3段積み)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の媒体と熱交換を行い前記第1の媒体を冷却する第1の熱交換器、第2の媒体と熱交換を行い前記第2の媒体を加熱する第2の熱交換器、冷媒を圧縮する圧縮機、前記第2の熱交換器から出た冷媒量を制御する減圧装置、温度と圧力を検知するセンサー類及び制御装置で構成される機器群と、
前記第1の熱交換器、前記第2の熱交換器、前記圧縮機及び前記減圧装置を接続する冷媒配管と、
前記機器群で使用される配線類と、
前記機器群、前記冷媒配管および前記配線類を載置する機器群支持台と、
前記機器群と前記機器群支持台とから成るエレメントを所定の方向に出し入れ自在に載置するエレメント出入用ガイドと、を備えたことを特徴とするモジュール。
【請求項2】
前記機器群支持台は、複数の圧縮機を備え、この複数の圧縮機は、前記第1の熱交換器と第2の熱交換器を共有することを特徴とする請求項1記載のモジュール。
【請求項3】
上面、側面、正面及び背面をそれぞれ覆う外装パネルを有し、前記エレメントを収納する筐体を備え、
前記外装パネルは出し入れの方向にの着脱可能に設けられ、
前記エレメントは、前記機器群に背面側から正面側の方向へ押される外力が作用することで前記反対側へ押し出されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモジュール。
【請求項4】
上面、側面、正面及び背面ををそれぞれ覆う外装パネルを有し、前記エレメントを収納する筐体を備え、
前記出入方向の外装パネルは着脱可能に設けられ、
前記エレメントは、前記機器群支持台を背面側から正面側の方向へ引き込む外力が作用することで前記一方向へ引き出されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモジュール。
【請求項5】
複数のエレメントと、
前記筐体のパネルを支持する外枠を備え、
前記外枠は上下方向へ延設された複数の柱を備え、
前記柱の上下方向の複数の所定位置に固定されたエレメント出入用ガイドを備え、
前記複数のエレメントは前記複数段のエレメント出入用ガイドにそれぞれ載置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項6】
前記第1の熱交換器の出入口と前記第2の熱交換器の出入口は一端が外部の配管と接続するジョイントあるいはフランジの他端により接続され、メンテナンス時には前記配管と取り外しが可能であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項7】
前記第1の媒体は利用側に用いられる冷水であり、前記第2の媒体は外気に排熱するための冷却水であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項8】
前記第1の媒体は利用側に用いられる冷水であり、前記第2の媒体は外気であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項9】
請求項1に記載のモジュールを上下方向にn(nは2以上の整数)段積み上げて成る冷凍空調装置。
【請求項10】
請求項1に記載のモジュールを水平面内で縦方向および横方向に連続的に連結して構成されることを特徴とする冷凍空調装置。
【請求項11】
請求項1に記載のモジュールを上下方向にn(nは2以上の整数)段積み上げて成るn段積みのモジュールを横方向に連続的に連結して構成されることを特徴とする冷凍空調装置。
【請求項12】
請求項5記載の機器群及び配管類を第1の機器群支持台の上に載置し、ロウ付け作業および配線作業を実施して第1のエレメントを作成する第1工程と、
機器群支持台にエレメント出入用ガイド、外枠を構成する横枠、柱を順次取り付けて1段積みモジュールを構成する第2工程と、
前記第1の工程及び前記第2の工程によって作成した2つの1段積みモジュールを上下方向にn(nは2以上の整数)段に積み上げてn段積みモジュール構成する第3の工程と、を備えたことを特徴とするモジュール組立方法。
【請求項13】
請求項6に記載の機器群及び配管類を第1の機器群支持台の上に載置し、ロウ付け作業および配線作業を実施して第1のエレメントを作成する第1工程と、
第1工程で作成した第1のエレメントの機器群支持台にエレメント出入用ガイドを仮取り付けし、矩形状の台の形に構成された下部横枠の上に設置して第1ブロックを作成する第2工程と、
ほぼ1つのエレメントの空間領域を占有するエレメント取り付け治具を用いて4本の柱とエレメント出入用ガイドを固定する第3の工程と、
前記第1の工程から前記第3の工程完了までの間に行われ、請求項6に記載の機器群及び配管類を第2の機器群支持台の上に載置し、ロウ付け作業および配線作業を実施して第2のエレメントを作成するエレメント作成工程と、
前記第2エレメント作成工程で作成した第2のエレメントを、前記第3の工程で前記柱に取付け固定された第2のエレメント出入用ガイドの上に載置し、ロウ付けなどにより固定して第2ブロックを構成する第4工程と、
前記第2ブロックから前記治具を取り除き、前記第2工程で作成された第1ブロックの上に被せ、上枠を前記柱に取り付ける第5工程と、を備えたことを特徴とするモジュール組立方法。
【請求項1】
第1の媒体と熱交換を行い前記第1の媒体を冷却する第1の熱交換器、第2の媒体と熱交換を行い前記第2の媒体を加熱する第2の熱交換器、冷媒を圧縮する圧縮機、前記第2の熱交換器から出た冷媒量を制御する減圧装置、温度と圧力を検知するセンサー類及び制御装置で構成される機器群と、
前記第1の熱交換器、前記第2の熱交換器、前記圧縮機及び前記減圧装置を接続する冷媒配管と、
前記機器群で使用される配線類と、
前記機器群、前記冷媒配管および前記配線類を載置する機器群支持台と、
前記機器群と前記機器群支持台とから成るエレメントを所定の方向に出し入れ自在に載置するエレメント出入用ガイドと、を備えたことを特徴とするモジュール。
【請求項2】
前記機器群支持台は、複数の圧縮機を備え、この複数の圧縮機は、前記第1の熱交換器と第2の熱交換器を共有することを特徴とする請求項1記載のモジュール。
【請求項3】
上面、側面、正面及び背面をそれぞれ覆う外装パネルを有し、前記エレメントを収納する筐体を備え、
前記外装パネルは出し入れの方向にの着脱可能に設けられ、
前記エレメントは、前記機器群に背面側から正面側の方向へ押される外力が作用することで前記反対側へ押し出されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモジュール。
【請求項4】
上面、側面、正面及び背面ををそれぞれ覆う外装パネルを有し、前記エレメントを収納する筐体を備え、
前記出入方向の外装パネルは着脱可能に設けられ、
前記エレメントは、前記機器群支持台を背面側から正面側の方向へ引き込む外力が作用することで前記一方向へ引き出されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモジュール。
【請求項5】
複数のエレメントと、
前記筐体のパネルを支持する外枠を備え、
前記外枠は上下方向へ延設された複数の柱を備え、
前記柱の上下方向の複数の所定位置に固定されたエレメント出入用ガイドを備え、
前記複数のエレメントは前記複数段のエレメント出入用ガイドにそれぞれ載置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項6】
前記第1の熱交換器の出入口と前記第2の熱交換器の出入口は一端が外部の配管と接続するジョイントあるいはフランジの他端により接続され、メンテナンス時には前記配管と取り外しが可能であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項7】
前記第1の媒体は利用側に用いられる冷水であり、前記第2の媒体は外気に排熱するための冷却水であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項8】
前記第1の媒体は利用側に用いられる冷水であり、前記第2の媒体は外気であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項9】
請求項1に記載のモジュールを上下方向にn(nは2以上の整数)段積み上げて成る冷凍空調装置。
【請求項10】
請求項1に記載のモジュールを水平面内で縦方向および横方向に連続的に連結して構成されることを特徴とする冷凍空調装置。
【請求項11】
請求項1に記載のモジュールを上下方向にn(nは2以上の整数)段積み上げて成るn段積みのモジュールを横方向に連続的に連結して構成されることを特徴とする冷凍空調装置。
【請求項12】
請求項5記載の機器群及び配管類を第1の機器群支持台の上に載置し、ロウ付け作業および配線作業を実施して第1のエレメントを作成する第1工程と、
機器群支持台にエレメント出入用ガイド、外枠を構成する横枠、柱を順次取り付けて1段積みモジュールを構成する第2工程と、
前記第1の工程及び前記第2の工程によって作成した2つの1段積みモジュールを上下方向にn(nは2以上の整数)段に積み上げてn段積みモジュール構成する第3の工程と、を備えたことを特徴とするモジュール組立方法。
【請求項13】
請求項6に記載の機器群及び配管類を第1の機器群支持台の上に載置し、ロウ付け作業および配線作業を実施して第1のエレメントを作成する第1工程と、
第1工程で作成した第1のエレメントの機器群支持台にエレメント出入用ガイドを仮取り付けし、矩形状の台の形に構成された下部横枠の上に設置して第1ブロックを作成する第2工程と、
ほぼ1つのエレメントの空間領域を占有するエレメント取り付け治具を用いて4本の柱とエレメント出入用ガイドを固定する第3の工程と、
前記第1の工程から前記第3の工程完了までの間に行われ、請求項6に記載の機器群及び配管類を第2の機器群支持台の上に載置し、ロウ付け作業および配線作業を実施して第2のエレメントを作成するエレメント作成工程と、
前記第2エレメント作成工程で作成した第2のエレメントを、前記第3の工程で前記柱に取付け固定された第2のエレメント出入用ガイドの上に載置し、ロウ付けなどにより固定して第2ブロックを構成する第4工程と、
前記第2ブロックから前記治具を取り除き、前記第2工程で作成された第1ブロックの上に被せ、上枠を前記柱に取り付ける第5工程と、を備えたことを特徴とするモジュール組立方法。
【図1】
【図1A】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図1A】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−117778(P2012−117778A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−269344(P2010−269344)
【出願日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]