説明

モジュール

【課題】電子デバイスの接続用端子と電子デバイス搭載部材の搭載パッドとが対向するように搭載することができ、電気的に接続させることができる生産性が向上されたモジュールを提供する。
【解決手段】一方の主面に凸部111aを有する搭載パッド111が設けられ他方の主面に外部接続用端子Gが設けられ側面に鍔部収納空間112が形成されている電子デバイス搭載部材110と、搭載パッドの凸部に接触されている電子デバイス素子搭載部材接続用端子121が設けられている電子デバイス120と、電子デバイス収納空間131が形成され、一方の端部に鍔部133が設けられている脚部132が電子デバイス収納空間の形成されている面から延設されている蓋部材130と、を備え、電子デバイス収納空間内に電子デバイスが収納され、鍔部が鍔部収納空間内に収納されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に搭載され用いられるモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
電子デバイスは、一般的に、携帯用通信機器等の電子機器に搭載され用いられている。
このような電子デバイスは、例えば、その一方の主面に電子デバイス搭載部材用接続端子が設けられ、この電子デバイス搭載部材用接続端子が半田等の導電材料によって電子機器の配線基板に設けられている搭載用パッドに電気的に接続され、電子機器の配線基板に搭載されている。
【0003】
従って、電子機器の配線基板の搭載用パッドは、前述したように、電子デバイス搭載部材接続用端子に半田等の導電材料によって電気的に接続することができるように、電子デバイス搭載部材接続用端子の位置及び大きさに合わせて設けられている。
【0004】
近年の急速な電子機器の小型化に伴って電子デバイスの小型化が行われ、従来まで用いていた電子デバイスが生産中止になりつつある。
このため、従来の電子デバイスに合わせて前記搭載用パッドが設けられている場合、電子機器の配線基板に小型化された電子デバイスを搭載することができず、電子機器の配線基板の仕様を変更するので生産性が低下する恐れがある。
【0005】
前述した問題を解決するために、従来の電子デバイスに合わせて前記搭載用パッドが設けられている電子機器の配線基板に小型化された電子デバイスを搭載するために、例えば、小型化された電子デバイスを電子デバイス搭載部材に搭載したモジュールを用いる場合がある。
【0006】
このようなモジュールは、小型化された電子デバイスとこの小型化された電子デバイスを搭載する電子デバイス搭載部材とから構成されている。
小型化された電子デバイスは、従来の電子デバイスと比較してその主面の大きさが小さくなっているため、一方の主面に設けられている複数の電子デバイス搭載部材接続用端子の大きさやこの電子デバイス搭載部材接続用端子の間隔が狭くなっている。
【0007】
電子デバイス搭載部材接続用端子は、例えば、2つ一対で設けられており、その形状が矩形形状となっている。
一方の電子デバイス搭載部材接続用端子は、例えば、電子デバイスの一方の主面の一方の短辺に沿って設けられている。
他方の電子デバイス搭載部材接続用端子は、例えば、電子デバイスの一方の主面の他方の短辺に沿って設けられており、一方の電子デバイス搭載部材接続用端子と同じ大きさとなっている。
【0008】
電子デバイス搭載部材は、例えば、矩形形状の平板状に設けられている。
また、電子デバイス搭載部材は、一方の主面に搭載パッドが設けられ、他方の主面に外部接続用端子が設けられている。
また、電子デバイス搭載部材は、搭載パッドと外部接続用端子とを電気的に接続している内部配線が設けられている。
【0009】
外部接続用端子は、従来の電子デバイスの電子デバイス搭載部材接続用端子と同じ大きさ及び位置関係で、例えば、2つ設けられている。従って、外部接続用端子は、電子機器の配線基板に設けられている搭載用パッドに対向する位置に設けられている。
【0010】
搭載パッドは、小型化された電子デバイスの電子デバイス搭載部材接続用端子に対向する位置に設けられ、例えば、半田等の導電材料によって電気的に接続されている。
ここで、電子デバイスに電子デバイス搭載部材接続用端子が2つ設けられているので、搭載パッドは、電子デバイス搭載部材の一方の主面に2つ一対で設けられている。
【0011】
一方の搭載パッドは、電子デバイス搭載部材の一方の主面の一方の短辺側に設けられており、電子デバイス搭載部材の一方の主面の中心側に向かって凸形状になっている。また、一方の搭載パッドは、電子デバイス搭載部材の内部配線を介し一方の外部接続用端子に電気的に接続されている。
【0012】
他方の搭載パッドは、電子デバイス搭載部材の一方の主面の他方の短辺側に設けられており、電子デバイス搭載部材の一方の主面の中心側に向かって凸形状になっている。また、他方の搭載パッドは、電子デバイス搭載部材の一方の主面の中心を通る直線で、一方の搭載パッドと線対称の形状になっている。また、他方の搭載パッドは、電子デバイス搭載部材の内部配線を介し他方の外部接続用端子に電気的に接続されている。
【0013】
このように、小型化された電子デバイスと電子デバイス搭載部材とから構成されているモジュールは、一方の主面から見た場合、電子デバイスの一方の主面の中心と電子デバイス搭載部材の一方の主面の中心とが重なる位置に設けられて、電子デバイスの電子デバイス搭載部材接続用端子と電子デバイス搭載部材の搭載パッドとが対向する位置に設けられる。
従って、このようなモジュールは、前述したように、一方の主面から見た場合、電子デバイスの一方の主面の中心と電子デバイス搭載部材の一方の主面の中心とが重なるように設けることで、電子デバイス搭載部材接続用端子と搭載パッドとを対向する位置に設けることが可能となり、電子デバイス搭載部材接続用端子の位置関係又は大きさの種類が異なる小型化された電子デバイスを共通の電子デバイス搭載部材に搭載することができる構造となっている。
【0014】
また、モジュールは、電子デバイス搭載部材に小型化された電子デバイスを搭載することで、小型化された電子デバイスであっても、従来の電子デバイスと同じ様に電子機器の配線基板に搭載することができる構造となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0015】
なお、電子デバイスに電子デバイス搭載部材接続用端子が2つ設けられている場合について説明しているが、電子デバイス搭載部材接続用端子が4つ設けられていてもよい。このとき、搭載パッドは、2つ設けられている場合の電子デバイス搭載バッドが電子デバイス搭載部材の一方の主面の長辺に平行な方向で電子デバイス搭載部材の一方の主面の中心を含んだ部分が切断されて、4つ設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開2003−243814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
しかしながら、従来のモジュールは、電子デバイス搭載部材の一方の主面の中心と電子デバイスの一方の主面の中心とが重ね合わされることで、電子デバイス搭載部材の搭載パッドと電子デバイスの電子デバイス搭載部材接続用端子とが対向する位置となる構造となっているので、電子デバイスの小型化がさらに進んだ場合、電子デバイス搭載部材の一方の主面の中心と電子デバイスの一方の主面中心とを重ね合わせることができない恐れがある。
従って、従来のモジュールは、搭載パッドと電子デバイス素子搭載部材接続用端子とを対向する位置に設けることができず、搭載パッドと電子デバイス搭載部材接続用端子とを電気的に接続させることができない恐れがあるため、導通不良が発生し生産性が低下する恐れがある。
【0018】
さらに小型化された電子デバイスを用いる場合、従来のモジュールは、半田等の導電材料によって搭載パッドと電子デバイス搭載部材接続用端子とが電気的に接続されているため、半田等の導電材料が広がり複数ある電子デバイス搭載部材接続用端子が全て電気的に接続されてしまい、生産性が低下する恐れがある。
【0019】
そこで、本発明では、電子デバイスの電子デバイス搭載部材接続用端子と電子デバイス搭載部材の搭載パッドとが対向するように電子デバイスを電子デバイス搭載部材に容易に搭載することができ、電子デバイス搭載部材接続用端子と搭載パッドとを電気的に接続させることができる生産性が向上されたモジュールを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
前記課題を解決するため、一方の主面に凸部を有している搭載パッドが設けられ、他方の主面に前記搭載パッドと電気的に接続されている外部接続用端子が設けられ、側面に鍔部収納空間が形成されている電子デバイス搭載部材と、前記搭載パッドの前記凸部に接触され前記搭載パッドに電気的に接続されている電子デバイス素子搭載部材接続用端子が設けられ、前記電子デバイス搭載部材に搭載されている電子デバイスと、一方の主面に電子デバイス収納空間が形成され、
一方の端部に鍔部が設けられている脚部が前記電子デバイス収納空間の形成されている面から延設されている蓋部材と、を備え、前記搭載パッドの前記凸部が前記電子デバイス搭載部材の他方の主面から一方の主面に向かう向きに凸形状となっており、前記蓋部材の前記電子デバイス収納空間内に前記電子デバイスが収納され、前記蓋部材の前記鍔部が前記電子デバイス搭載部材の前記鍔部収納空間内に収納されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
このようなモジュールによれば、電子デバイスが電子デバイス収納空間内に収納されると電子デバイスの電子デバイス搭載部材接続用端子と電子デバイス搭載部材の搭載パッドの凸部とが接触し電気的に接続され蓋部材の鍔部が電子デバイス搭載部材の側面に設けられている鍔部収納空間に収納される構成となっているので、電子デバイスを電子デバイス収納空間に収納しつつ鍔部を鍔部収納空間内に設けることで、
電子デバイス搭載部材接続用端子と搭載パッドに設けられている凸部とを容易に接触させ電気的に接続させることが可能となり、生産性を向上させることができる。
【0022】
また、このようなモジュールによれば、電子デバイスの電子デバイス搭載部材接続用端子と電子デバイス搭載部材の搭載パッドに設けられている凸部とが接触されつつ、蓋部材の電子デバイス収納空間に収納されつつ蓋部材の鍔部が電子デバイス搭載部材の鍔部収納空間内に収納する構成となっているので、電子デバイス搭載部材接続用端子と搭載パッドに設けられている凸部とを接触したまま保持することができる。
このため、このようなモジュールによれば、半田等の導電材料を用いることなく、複数ある電子デバイス搭載部材接続用端子が半田等の導電材料の広がりにより電気的に接続されることを防ぐことができ、生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態に係るモジュールの状態の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るモジュールの状態の一例を示す分解断面図である。
【図3】(a)は、本発明の実施形態に係るモジュールに用いる電子デバイス搭載部材の状態の一例を示す平面図であり、(b)は、本発明の実施形態に係るモジュールに用いる電子デバイス搭載部材の状態の一例を示す側面図である。
【図4】(a)は、図3(a)のA−A断面図であり、(b)は、図3(a)のB−B断面図である。
【図5】(a)は、本発明の実施形態に係るモジュールに用いる蓋部材の状態の一例を示す平面図であり、(b)は、本発明の実施形態に係るモジュールに用いる蓋部材の状態の一例を示す断面図である。
【図6】(a)は、本発明の実施形態に係るモジュールを製造するときの鍔部の状態の一例を示す断面図であり、(b)は、本発明の実施形態に係るモジュールを製造するときの鍔部の状態の他の一例を示す断面図であり、(c)は、本発明の実施形態に係るモジュールを製造するときの鍔部の状態の更に他の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
次に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、各図面において、各構成要素の状態をわかりやすくするために誇張して図示している。
【0025】
本発明の実施形態に係るモジュール100は、図1及び図2に示すように、電子デバイス搭載部材110と電子デバイス120と蓋部材130とから主に構成されている。
【0026】
電子デバイス120は、例えば、図1及び図2に示すように、一方の主面に電子デバイス搭載部材接続用端子121が設けられている。
また、電子デバイス120は、両主面が矩形形状となっている。
電子デバイス搭載部材接続用端子121は、例えば、2個設けられており、電子デバイス120の一方の主面の対向しあう二辺に沿って1個ずつ設けられている。
【0027】
蓋部材130は、例えば、樹脂が用いられており、図5(a)及び図5(b)に示すように、両主面が矩形形状に形成されている。
また、蓋部材130は、図1及び図2に示すように、蓋部材130の主面の大きさが電子デバイス搭載部材110の主面の大きさより大きくなっている。
【0028】
蓋部材130は、図1と図2と図5(a)と図5(b)に示すように、一方の主面に電子デバイス収納空間131が形成されている。
電子デバイス収納空間131は、図1及び図2に示すように、電子デバイス120を収納することができる大きさとなっている。
【0029】
また、蓋部材130は、図1と図2と図5(b)に示すように、蓋部材130の一方の主面の一端に脚部132が設けられている。
【0030】
脚部132は、例えば、金属が用いられている。
また、脚部132は、蓋部材130の他方の主面から蓋部材130の一方の主面に向かう向きに延設されており、その先端側に鍔部133が設けられている。
【0031】
鍔部133は、電子デバイス収納空間131側を向く方向に凸形状となるように脚部132の端部に設けられている。
【0032】
また、鍔部133は、電子デバイス収納空間131側を向く面とこの面に対向する面との長さが脚部132に接している面からこの面に対向する面に向かうにつれて短くなっている。つまり、鍔部133は、断面を見た場合、電子デバイス収納空間131側を向く面が円弧形状となっている。
なお、鍔部133が電子デバイス収納空間131側を向く面が円弧状となっている場合について説明したが、電子デバイス収納空間131側を向く面とこの面に対向する面との長さが脚部132に接している面からこの面に対向する面に向かうにつれて短くなっていれば、例えば、直線になっていてもよい。
【0033】
蓋部材130には、電子デバイス120の他方の主面が電子デバイス収納空間131の底面側を向いた状態で電子デバイス120が電子デバイス収納空間131内に収納されている。
従って、蓋部材130は、前述したように電子デバイス収納空間131内に電子デバイス120を収納することができる大きさとなっているので、電子デバイス120を蓋部材130の所定の位置に容易に配置することができる。
【0034】
電子デバイス搭載部材110は、図3(a)と図3(b)に示すように、一方の主面に搭載パッド111が設けられており、他方の主面に外部接続用端子Gが設けられており、側面に鍔部収納空間112が形成されている。
また、電子デバイス搭載部材110は、図4(b)に示すように、配線部Hが一方の端部が搭載パッド111に接続されつつ他方の端部が外部接続用端子Gに接続されており、搭載パッド111と外部接続用端子Gが電気的に接続されている。
【0035】
電子デバイス搭載部材110は、例えば、金属からなるリードがプレスされて所定の形状に形成された外部接続用端子G、搭載パッド111、凸部111aと、樹脂モールドによって形成されている。このとき、リードの一方の端部側が搭載パッド111となり、リードの他方の端部側が外部接続端子部Gとなる。
【0036】
搭載パッド111は、図3(b)に示すように、電子デバイス搭載部材110の他方の主面から電子デバイス搭載部材110の一方の主面に向かう向きに複数の凸部111aが設けられている。このとき、搭載パッド111に設けられている凸部111aは、半球形状となっている。
また、搭載パッド111は、図1及び図2に示すように、電子デバイス搭載部材用接続端子121と対向する位置に設けられ搭載パッド111に設けられている凸部111aが電子デバイス搭載部材用接続端子121と接触されている。
このとき、電子デバイス搭載部材用接続端子121と搭載パッド111の凸部111aが電気的に接続されている状態となっている。
【0037】
外部接続用端子Gは、図4(b)に示すように、配線部Hを介して搭載パッド111と電気的に接続されている。
また、外部接続用端子Gは、電子デバイス搭載部材110の他方の主面の対向しあう二辺の縁部に沿って一つずつ設けられている。
【0038】
鍔部収納空間112は、電子デバイス搭載部材110の側面に少なくとも一つ以上設けられている。
ここで、鍔部収納空間112は、例えば、図3(a)に示すように、8つ設けられており、電子デバイス搭載部材110の側面に二つずつ形成されている。
また、鍔部収納空間112は、蓋部材130の鍔部133を収納することができる大きさとなっている。
【0039】
また、鍔部収納空間112には、蓋部材130の鍔部133が収納される。このとき、電子デバイス搭載部材110の一方の主面と蓋部材130の一方の主面が接触し固定される。このとき、鍔部収納空間112内側を向く面であって電子デバイス搭載部材110に最も近い一方の主面側の側面が脚部132に接している鍔部133の面と接している。
【0040】
本発明の実施形態に係るモジュール100の製造方法を、特に、鍔部133について着目し説明する。
まず、本発明の実施形態に係るモジュール100は、電子デバイス120の蓋部材130の電子デバイス収納空間131内に設けた状態で電子デバイス搭載部材110の一方の主面を電子デバイス収納空間131側に向ける。このとき、図6(a)に示すように、鍔部133が電子デバイス搭載部材110の一方の主面側に位置している。
【0041】
次に、本発明の実施形態に係るモジュール100は、電子デバイス搭載部材110の他方の主面を押して電子デバイス搭載部材110の鍔部収納空間112内に鍔部133を収納する。このとき、図6(b)に示すように、鍔部133が接続されている脚部132が弾性変化し鍔部133の一部が電子デバイス搭載部材110の側面に接している状態になった後、図6(c)に示すように、弾性変化している脚部132が元に戻り鍔部133が鍔部収納空間112内に収納される。
【0042】
従って、本発明の実施形態に係るモジュール100は、蓋部材130の電子デバイス収納空間131内に収納されている電子デバイス120の電子デバイス搭載部材接続用端子121と搭載パッド111とが対向する位置に設けられ接触している状態のまま、蓋部130と電子デバイス搭載部材110とが固定されている状態となる。
【0043】
このような本発明の実施形態に係るモジュール100によれば、電子デバイス120が電子デバイス収納空間131内に収納されると電子デバイス120の電子デバイス搭載部材接続用端子121と電子デバイス搭載部材110の搭載パッド111の凸部111aとが接触し電気的に接続され蓋部材130の鍔部133が電子デバイス搭載部材110の側面に設けられている鍔部収納空間112に収納される構成となっているので、
電子デバイス120を電子デバイス収納空間131に収納しつつ鍔部133を鍔部収納空間112内に設けることで、電子デバイス搭載部材接続用端子121と搭載パッド111に設けられている凸部111aとを容易に接触させ電気的に接続させることが可能となり、生産性を向上させることができる。
【0044】
また、このような本発明の実施形態に係るモジュール100によれば、電子デバイス120の電子デバイス搭載部材接続用端子121と電子デバイス搭載部材110の搭載パッド111に設けられている凸部111aとが接触されつつ、蓋部材130の電子デバイス収納空間131内に収納されつつ蓋部材130の鍔部133が電子デバイス搭載部材110の鍔部収納空間112内に収納する構成となっているので、電子デバイス搭載部材接続用端子121と搭載パッド111に設けられている凸部111aとを接触したまま保持することができる。
このため、このような本発明の実施形態に係るモジュール100によれば、半田等の導電材料を用いることなく、複数ある電子デバイス搭載部材接続用端子が半田等の導電材料の広がりにより電気的に接続されることを防ぐことができ、生産性を向上させることができる。
【0045】
また、このような本発明の実施形態に係るモジュール100によれば、電子デバイス搭載部材110の搭載パッド111に凸部111aが設けられているので、電子デバイス120の電子デバイス搭載部材接続用端子121と電子デバイス搭載部材110の搭載パッド111とを搭載パッドが平面となっている場合と比較して、接触する部分の数を増やすことができ、確実に接触させることが可能となる。
【0046】
なお、電子デバイスの一方の主面に電子デバイス搭載部材接続用端子が二つ設けられている場合について説明しているが、電子デバイス搭載部材接続用端子が四つ設けられていてもよい。このとき、電子デバイス搭載部材の配線部と蓋部材の脚部とが接触しない位置に設けられている。
【0047】
また、搭載パッドの凸部が半球状となっている場合について説明しているが、電子デバイス搭載部材の他方の主面から電子デバイス搭載部材の一方の主面に向かう向きに凸となっていれば、例えば、半球状となっていなくてもよい。
【符号の説明】
【0048】
100 モジュール
110 電子デバイス搭載部材
111 搭載パッド
111a 凸部
112 鍔部収納空間
G 外部接続端子
H 配線部
120 電子デバイス
121 電子デバイス搭載部材接続用端子
130 蓋部材
131 電子デバイス収納空間
132 脚部
133 鍔部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の主面に凸部を有している搭載パッドが設けられ、他方の主面に前記搭載パッドと電気的に接続されている外部接続用端子が設けられ、側面に鍔部収納空間が形成されている電子デバイス搭載部材と、
前記搭載パッドの前記凸部に接触され前記搭載パッドに電気的に接続されている電子デバイス素子搭載部材接続用端子が設けられ、前記電子デバイス搭載部材に搭載されている電子デバイスと、
一方の主面に電子デバイス収納空間が形成され、一方の端部に鍔部が設けられている脚部が前記電子デバイス収納空間の形成されている面から延設されている蓋部材と、
を備え、
前記搭載パッドの前記凸部が前記電子デバイス搭載部材の他方の主面から一方の主面に向かう向きに凸形状となっており、
前記蓋部材の前記電子デバイス収納空間内に前記電子デバイスが収納され、
前記蓋部材の前記鍔部が前記電子デバイス搭載部材の前記鍔部収納空間内に収納されている
ことを特徴とするモジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−248808(P2012−248808A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−121806(P2011−121806)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000104722)京セラクリスタルデバイス株式会社 (870)