説明

モーターおよび発電機の特性を変える

【課題】コイルの導線の巻数や巻き方を変えることにより、電磁気学、力学特性を変えられるモーターおよび発電機は存在しなかった。本発明はコイルの巻数や巻き方を簡単に変えることによる、モーターおよび発電機の電磁気学、力学特性を変える方法を提供する。
【解決手段】モーターまたは発電機のコイルの巻数または巻き方を切り替えることができるように導線とスイッチを配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はモーターおよび発電機の電磁気学、力学特性を変えるものである。
【背景技術】
【0002】
従来は印加電圧やパルス電流などでモーターを制御しており、モーターが出力する力学特性を変えるためには変速機を用いていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
コイルの導線の巻数や巻き方を簡単に変えることにより、電磁気学、力学特性を変えることができるモーターおよび発電機は存在しなかった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
モーターおよび発電機に、コイルの導線の巻数や巻き方を切り替えることが出来るように導線とスイッチを配置する。
【発明の効果】
【0005】
モーターおよび発電機の電磁気学、力学特性を可変にすることは変速機の役割を果たし、機械的な変速機の代替、簡略、省略が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の概略図である。
【図2】本発明の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
一般にコイルの導線の巻数の大きなモーターは大トルク、小角速度型であり、コイルの導線の巻数の小さなモーターは小トルク、大角速度型である。また、コイルの導線の巻数の大きな発電機は大誘導起電力、小誘導電流型であり、コイルの導線の巻数の小さな発電機は小誘導起電力、大誘導電流型である。また、モーターおよび発電機には、同位相の電流が流れるコイルが1組(単相)の物や、3組(3相)の物など、いくつかの種類が存在する。さらに、ローターと呼ばれる回転部分の磁石のN極、S極の数に応じて2極、4極などと呼ぶ。
【0008】
図1のモーターまたは発電機(1)は、単相、2極の磁石ローター(5)の例である。このモーターまたは発電機(1)には従来のモーターおよび発電機には無い、コイル(6)の導線の巻数を切り替えるスイッチ(4)が配置してある。スイッチ(4)をS1に切り替えれば、コイル(6)は導線1(7)のみからなるコイルとなり、一方スイッチ(4)をS2に切り替えれば、コイル(6)は導線1(7)と導線2(8)の直列のコイルとなる。前者と後者を比較すれば、前者はコイルの導線の巻数が小さいため、モーターまたは発電機(1)は小トルク、大角速度型、小誘導起電力、大誘導電流型となり、後者はコイルの導線の巻数が大きいため、モーターまたは発電機(1)は大トルク、小角速度型、大誘導起電力、小誘導電流型となる。
【0009】
図2は図1の応用の一例である。図2のモーターまたは発電機(9)において、スイッチ(12)のS1とS2をオフ、S3をオンにすれば、コイル(14)は導線3(15)と導線4(16)の直列コイルとなり、巻数が大きくなるため、モーターまたは発電機(9)は大トルク、小角速度型、大誘導起電力、小誘導電流型となる。一方、スイッチ(12)のS1とS2をオン、S3をオフにすれば、コイル(14)は導線3(15)と導線4(16)が並列の、巻数が小さいコイルとなるため、モーターまたは発電機(9)は小トルク、大角速度型、小誘導起電力、大誘導電流型となり、同時にコイル(14)の電気抵抗を下げることができる。
【0010】
図1、図2のコイル(6)、(14)はいずれも導線が2個(導線1(7)、導線2(8)、または導線3(15)、導線4(16))のコイルであるが、導線と切り替えスイッチ端子の数を増やし、モーターおよび発電機の特性の幅を広げることは容易である。
【0011】
図1、図2のモーターまたは発電機(1)、(9)はいずれも単相であるが、複相のモーターおよび発電機にも適用でき、さらには相ごとのコイルの特性を変えることも容易である。
【0012】
総じてコイルの導線の巻数、巻き方を変えることにより、モーターおよび発電機の電磁気学、力学特性を変える方法は、既存の多くのモーターに適用できる。
【符号の説明】
【0013】
(1)モーターまたは発電機、(2)電力
(3)仕事率、(4)スイッチ
(5)磁石ローター、(6)コイル
(7)導線1、(8)導線2
(9)モーターまたは発電機、(10)電力
(11)仕事率、(12)スイッチ
(13)磁石ローター、(14)コイル
(15)導線3、(16)導線4

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モーターまたは発電機の、コイルの導線の巻数または巻き方を変えることが出来るように、導線とスイッチを配置すること。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−115038(P2011−115038A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−284515(P2009−284515)
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【出願人】(509325802)
【Fターム(参考)】