ユーザにより設定可能な警報及びプロセス制御システム用の警報トレンド
【課題】オペレータが警報に応える際にさらに優れた選択を行うのを支援する。
【解決手段】警報の優先順位と警報寿命の態様を組み合わせるプラントプロセスオペレータ向けの多様なグラフィックディスプレイ10が提供される。開示されるグラフィックディスプレイは、特定の警報、及び同じ制御モジュール、装置モジュール等の中の他の警報との関係性についての改善された文脈情報を提供する。オペレータが複雑なプロセス環境内の連鎖反応の中の「警報の洪水」の原因を判断することに役立つような、アクティブな警報及び警報寿命プロファイルの階層状に編成されたプレゼンテーションも提供される。処理された状態とプロセス制御における変化の改善された監視のために、多種類の警報或いはディスプレイアラートも提供される。
【解決手段】警報の優先順位と警報寿命の態様を組み合わせるプラントプロセスオペレータ向けの多様なグラフィックディスプレイ10が提供される。開示されるグラフィックディスプレイは、特定の警報、及び同じ制御モジュール、装置モジュール等の中の他の警報との関係性についての改善された文脈情報を提供する。オペレータが複雑なプロセス環境内の連鎖反応の中の「警報の洪水」の原因を判断することに役立つような、アクティブな警報及び警報寿命プロファイルの階層状に編成されたプレゼンテーションも提供される。処理された状態とプロセス制御における変化の改善された監視のために、多種類の警報或いはディスプレイアラートも提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、2004年5月4日に出願され、参照として本願全体に明示的に組み込む「プロセス制御システムを表現し、監視し、プロセス制御システムと情報交換するためのグラフィカルユーザーインターフェース」と題される米国特許仮出願第60/567,980号の正規に出願された出願であり、その利点を優先権のために主張する。また、本願は、2003年7月21日に米国特許出願番号第10/625,481号として出願され、2004年8月5日に米国公開番号第2004/0075689号として公開され、更に順に2002年10月22日に米国特許出願番号第10/278,469号として出願され、2004年4月22日に米国公開番号第2004/0075689号として公開された「加工プラントにおけるスマートプロセスモジュール及びオブジェクト」と題される出願の一部継続出願としての、「加工プラントにおけるグラフィックディスプレイ要素、プロセスモジュール、及び制御モジュールの統合」と題される出願にも関連し、これらの関連出願の全体的な開示は、参照として本願全体に明示的に組み込まれている。また、本願は2003年2月18日に出願され、2004年10月7日に米国公開第2004/0199925号として公開され、その全体的な開示が参照として本願全体に明示的に組み込まれる「加工プラント構成システムにおけるモジュールクラスオブジェクト」と題される米国特許出願第10/368,151号にも関連する。また、本願は、本願と同日に国際(PCT)出願として出願されており、参照として本願全体に明示的に組み込む以下の特許出願にも関連する。つまり、「プロセス環境における関連グラフィックディスプレイ」(アトーニー整理番号第06005/41111号)、「加工プラント内のプロセスモジュール及びエキスパートシステムの統合」(アトーニー整理番号第06005/41113号)、「統合環境におけるカスタマイズ化されたプロセスグラフィックディスプレイ層を有する加工プラントユーザーインターフェースシステム」(アトーニー整理番号第06005/41114号)、「プロセス環境におけるスクリプトを書かれたグラフィックス」(アトーニー整理番号第06005/41115号)、「プロセス構成及び制御環境へのグラフィック統合」(アトーニー整理番号第06005/41116号)、「プロセス環境における複合視覚化を伴うグラフィック要素」(アトーニー整理番号第06005/41117号)、「加工プラントにおいてグラフィックディスプレイ要素及びプロセスモジュールを構成するためのシステム」(アトーニー整理番号第06005/41118号)、「統一プロセス制御システムインターフェース用のグラフィックディスプレイ構成フレームワーク」(代理人整理番号第06005/41124号)、「加工プラントユーザーインターフェースにおけるマークアップ言語ベースの動態プロセスグラフィック」(アトーニー整理番号第06005/41127号)、「プロセス制御データを修正するための方法及び装置」(アトーニー整理番号第06005/591622号及び第20040/59−11622号)、「プロセス制御データにアクセスするための方法及び装置」(アトーニー整理番号第06005/591623号及び第20040/59−11623号)、「プロセス制御システムのための統合グラフィカル実行時インターフェース」(アトーニー整理番号第06005/591628号及び第20040/59−11628号)」、「プロセス制御システムのためのサービス指向アーキテクチャ」(アトーニー整理番号第06005/591629号及び第20040/59−11629号)である。
【0002】
プロセス制御システムのためのユーザーインターフェースが開示される。さらに詳細には、ワークステーションモニタや携帯無線端末を使用して警報トレンド機能及びスーパーインポーズ警報プロファイルをグラフィックディスプレイに実行し、さらに警報の優先順位、警報の寿命、警報プロファイルを含む特定の警報についての詳細を示すために、オペレータにより警報通知を修正、構成、及び操作できるようにする、プロセス制御システムのためのユーザーインターフェースが開示される。
【背景技術】
【0003】
プロセス制御システムは、(例えば、化学製造、発電所制御等)製品が製造される、あるいはプロセスが制御される工場及び/またはプラントで幅広く使用されている。プロセス制御システムは、例えば、石油及びガスの掘削プロセス及び処理プロセス等の天然資源の採取においても使用される。実際上、任意の製造プロセス、農業を含む資源採取プロセスが、1つまたは複数のプロセス制御システムを適用することによって自動化されることが可能である。
【0004】
プロセス制御システムの実現方式は長年に渡って進化してきた。旧世代のプロセス制御システムは通常専用の集中ハードウェアを使用して実現されていた。しかしながら、モデムプロセス制御システムは、通常、ワークステーション、インテリジェントコントローラ、スマートフィールドデバイス等のきわめて分散されたネットワークを使用して実現され、そのいくつかまたはすべては全体的なプロセス制御戦略または企画の一部を実行することができる。特に、大部分の近代的なプロセス制御システムは、スマートフィールドデバイス及び互いに、及び/または1本または複数のデジタルデータバスを介して1台または複数台のコントローラに通信可能に接続される他のプロセス制御構成要素を含む。これらの近代的なプロセス制御システムの多くが、共用デジタルデータバス等との使用に反して、通常、直接的にコントローラに結合される、例えば4〜20ミリアンプ(MA)デバイス、0〜10ボルト直流(VDC)デバイス等の非スマートフィールドデバイスも含んでよい。
【0005】
いずれにせよ、フィールドデバイスは、コントローラ及び/または他のフィールドデバイスから受信されるコマンドに応えてアクションを実行する制御オペレータまたはアクチュエータだけでなく、例えば入力装置(例えば、温度、圧力、流量等のプロセス制御パラメータを示すステータス信号を提供するセンサ等のデバイス)も含む。例えば、コントローラは、圧力または流量を増加するためにバルブに、温度を変更するために加熱器または冷却装置に、プロセス制御システムにおける成分を攪拌するためにミキサーに等、信号を送信してよい。
【0006】
明らかに、複雑なプロセスシステムでは、多数の異なるフィールドデバイスが、最終的にオペレータのワークステーションで提示されるデータを送信している。さらに、フィールドデバイスのすべては、オペレータのワークステーションに直接的に「警報」を提示するか、またはフィールドデバイスにより送信される信号がソフトウェアによって翻訳され、その結果、警報がオペレータのワークステーションに送信されるかのどちらかである。オペレータは通常のシフトの間に多数の警報を受信することができる。大部分のプロセスシステムは、重大な問題が生じた後ではなく、是正処置する必要がある前に警報が送信されるように構成されている。そのため、オペレータはシフトの間に多数の「先制」警報を受信するができるため、オペレータにとって常に自分のワークステーションで受信される警報に優先順位を付ける方法が必要としている。したがって、オペレータのワークステーションで受信されている警報の数が過剰であるとき、及び警報が多すぎて直ちに処理できないときに、オペレータにより警報に優先順位を付け、警報に応える際に選択を行うことができるようにするグラフィカルインターフェースソフトウェアが必要である。
【0007】
現在使用可能なプロセス制御システム用ユーザーインターフェースと関連する別の問題とは、警報がユーザーインターフェースまたはモニタで提示されるときに特定な警報についての文脈情報が欠如していることである。具体的には、典型的なシステムは、画面の下部に配置され、それにより日付と時刻を含む物理的なプラント構成要素及び警報についての情報のすべてが単一の行に提示される警報バナーを含んでいる。その結果として、制限された情報は一目瞭然にオペレータに提供される。オペレータは、次に、追加情報を受信し、そしていつ(つまり、今かその後か)どのような適切な処置が必要とされているかという判定を下すために、画面を操作しなければならない。他のどのアクティブな警報が同じ制御モジュール、装置モジュール、またはオペレータユニットで提示されているかという情報を含む特定の警報についての改善された情報をオペレータに与えることが、役立つ。要するに、オペレータに他のアクティブな警報に関する追加情報を提供し、それによってオペレータが他のアクティブな警報と関連して個々の警報をさらによく理解できるようにする改善された警報文脈情報が必要である。
【0008】
プロセス制御システムの警報信号に関連する別の問題は、簡潔に言えば、編成である。詳細には、多数のフィールドデバイスが警報信号を送信するため、オペレータは非常に多くの警報信号に圧倒されることがある。この状況は通常「警報の洪水」と呼ばれている。警報の洪水の原因はシステム内で発生する問題の連鎖反応であるかもしれない。警報の洪水が発生しているときにさらによく評価し、是正処置をするためには、オペレータが警報の洪水の「最前線」で警報の洪水の原因をさらに容易に確認することができるように警報が寿命プロファイルによって階層状に編成される、複数警報の改善される編成が必要である。
【0009】
複合システムのオペレータが直面する別の問題は受信される警報の数及び問題が発生する前にそれらを予想する能力である。詳細には、オペレータが自身に、現在使用可能な警報システムを補強するために使用される特定の情報をオペレータに提供する「ディスプレイアラート警報」を提供する必要がある。詳細には、このようなディスプレイアラート警報はシフトまたはセッション固有であり、オペレータが問題を予測できるようにする戦術的なアラート警報情報を提供できる。このような戦術的なディスプレイアラート警報は一時的な操作上のターゲットを提供すし、あるいはオペレータが、予想される制御システム応答が達成されていることを確実にするのに役立つ。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前述されたニーズを補うために、警報の優先順位と警報の寿命の指示を結合し、オペレータが一つの警報に関する他の詳細のディスプレイを操作できるようにするカラーディスプレイ符号化方法及びソフトウェアが開示されている。
【0011】
ある実施形態では、開示されている警報「詳細ディスプレイ」は、親制御オブジェクト(装置モジュール、ユニット等)とプラント領域だけではなく同じ制御モジュールの中でもアクティブな他の警報に関する情報と、選択された警報に関する情報を結合し、それらの制御オブジェクトに関するさらに多い情報を提供するディスプレイをナビゲートするための手段を含む。
【0012】
ある実施形態では、無線装置及び/または携帯端末(例えば「ポケットPC」または「PDA」)に適切である警報監視ディスプレイが開示されている。
【0013】
ある実施形態では、「一時的な」状態または動作の進行を監視するためにプロセス制御システムに「恒久的な」警報を補足する動的に構成可能な「ディスプレイ警報」が開示されている。このようなディスプレイアラート警報は、指定された期間にわたって一定のターゲット値(+/−許容エラー)を維持することに役立つ制御パラメータのための「ターゲット」アラート警報、指定された範囲内に制御パラメータがとどまることを保証するための「範囲」アラート警報、制御パラメータが所望期間内において新しいターゲット値まで線形に変化することを保証するための「傾斜」アラート警報、及びどのアラート警報が実行しているか及び前記アラート警報の現在の状態を定義し特定するための「ディスプレイアラート警報」の要約ディスプレイを含むが、これらに限定されない。
【0014】
ある実施形態では、最も重大な警報活動がどこで及びいつ行われているかを指摘することを目的とする階層的な「警報プロファイル」ディスプレイが開示されている。このような警報プロファイルディスプレイは、いつオペレータが「警報の洪水」に直面するかの警報または表示を提供できる。改良版では、警報プロファイルディスプレイがアクティブな警報カウント対警報寿命を示すことができる。別の改良版では、警報プロファイルは(a)すべての、または選択された警報、(b)すべての、または選択されたプラント領域、(c)すべての、または選択された装置ユニット、及び/または装置モジュールのための選択可能な時間帯を含むことができる。別の改良版では、警報プロファイルディスプレイは警報寿命ごとの警報要約を含み、それによって「警報の洪水」の「最前線」で発生した依然としてアクティブな警報を特定することが容易にされる。
【0015】
ある実施形態では、警報プロファイルがプラント装置の概略図の空間的状況、及びオペレータが精通しているプロセスグラフィックディスプレイフォーマットによって見られるように、制御ユニット、装置モジュールなどと関連するグラフィック要素を検出するための手段を含むプロセスグラフィックディスプレイ上において一時的なディスプレイ層の形で警報プロファイルを自動的に重ね合わせるための多様な手段が開示されている。
【0016】
開示されている実施形態及び方法は、以下の図中で多少模式的に説明されている。
【0017】
図が正確な縮尺ではなく、多様なグラフィックディスプレイが、部分図、線図及び断片図で示されていることが理解されるべきである。いくつかの図では、本開示の理解に必要ではない、あるいは他の詳細を知覚するのを難しくする詳細は省略された可能性がある。本開示がここで図解されている特定の実施形態またはグラフィックディスプレイに限定されないことが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1のディスプレイの左下角のFIC−101バナーの隣にある「i」ボタンをクリックすると得られる、一次入口コントロールバルブ用の拡大された警報ディスプレイが付いている警報バナーを示す単一モニタワークステーション環境のために開示されたディスプレイである。
【図2】図1または図2に示すディスプレイの左下角に配置されるFIC−101ボタンを押すことによって得られるバルブFIC−101用の一次制御ディスプレイである。
【図3】図2のフローティングディスプレイに示される設定点値(680)をクリックすることによって拡大され、オペレータが提供されているスペースに新しい設定点値を入力できるようにする図2のディスプレイの左上部のフローティングパネルの拡大図である。
【図4】本開示に従って設計される多様なフローティングディスプレイ付きの開示されているスリーモニタワークステーションの説明図である。
【図5】左右にあるウォッチパネルの多様な例、及び中央のパネルにおける特定の警報情報を示すスリーモニタワークステーション環境の別の図である。
【図6】携帯端末PC、ポケットPCまたはパーソナルデジタルアシスタント(「PDA」)デバイス用のディスプレイの説明図である。
【図7】多様な警報が示されているPDAデバイス用のディスプレイの説明図である。
【図8】図2と図3に示す入口流量コントロールバルブ用の特定の警報情報を表示するPDAデバイスのグラフィックディスプレイの別の説明図である。
【図9】FIC−101として識別される一次入口フローバルブに関連する警報を示すが、VSPMP−101として識別されるオブジェクト上流ポンプが、警報の原因が調査されていくにつれて更に詳細な情報を提供するためにクリックされた単一モニタワークステーション環境用のグラフィックディスプレイを示す。
【図10】前記ポンプVSPMP−101に関する詳細が提供される図9に関連してオペレータによって取られた処置の結果としてのグラフィックディスプレイを示す。
【図11】オペレータが、それによって一時間の間、+/−5°という許容偏差でリアクタタンクTI−101のために720°という「ターゲット」アラートを確立したグラフィックディスプレイの説明図である。
【図12】オペレータがそれによって特定のストリームフローが110から115gpmの範囲に入る必要があることを知り、流量がその範囲外に外れる時に発するようなアラートを設定する「範囲」アラートのグラフィックディスプレイである。
【図13】タンク内の液位が360インチまで上昇するように12時間という期間にわたって、保持タンク内で安定して傾斜した、或いは増加した体積測定についてチェックするための「傾斜」アラートのグラフィックディスプレイである。
【図14】図11から図13に前述されたターゲット、範囲及び傾斜のアラートを要約する別のグラフィックディスプレイである。
【図15】図14に示すターゲット、範囲及び傾斜のアラートの要約の拡大図である。
【図16】図15に示す傾斜アラートの後に図13に示す傾斜アラートの要約の拡大図である。
【図17】360インチという目標が完了時、または完了に近づくときに図15と図16に示す傾斜アラートの後に図13に示す傾斜アラートの拡大図である。
【図18】優先順位単位で積み重ねられ、前の期間上に図表にされているアクティブな警報カウントを示す警報プロファイル要約のグラフィックディスプレイである。
【図19】図示されるような2つのリアクタと1つのセパレータを含む特定の区域「A」の警報プロファイルのグラフィックディスプレイの説明図である。
【図20】上級ディスプレイボタン機能がクリックされ、警報要約がプロセス制御領域の概略説明図の一番上に提示されているグラフィックディスプレイである。
【図21】過去1時間以内の流量の急激な減少を示すコントロールバルブのトレンドディスプレイの例である。
【図22】一時間の期間と対照的に二時間という期間にわたって、図21に示す同じコントロールバルブの別のグラフィックトレンドディスプレイである。
【図23】最小流量値、及びいつ最小流量値が発生したかを識別するための図21の同じデータを示す処理されたディスプレイである。
【図24】図21から図23に示すコントロールバルブの4分45秒という期間での流量の低下を示す。
【図25】図21から図24に示す流量の低下の別のグラフィックプレゼンテーションである。
【図26】同じ期間での2つの他のバルブの流量との、図21から図25に示すバルブの流量の低下の比較である。
【図27】より慎重な期間でデータを分析するために使用される図26に示されるディスプレイのさらに詳しい処理である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1及び図2を参照すると、画面10が警報パネル11、システムステータスパネル12、メインディスプレイ領域13、ツールパネル14、及びセレクタパネル15を含むような、単一モニタワークステーショングラフィックディスプレイが示されている。図1に示されている画面10では、警報パネル11は、図2にも示されているように、FIC−
101として識別され、リアクタ17に対する一次入口である図2の中の16で示すオブジェクトと同一視されるコントロールバルブの適度な優先順位警報を示す。警報は図1の中の18で示される。ある実施形態では、警報パネル11の背景の色は、警報がいつ作動されたかを示すことができる。例えば、着色された背景は一時間を超過してアクティブであった警報に使用され、暗いあるいは黒い背景は8時間以上続いてアクティブであった警報に対して使用されることができ、白または空白な背景は非常に最近の警報に使用されることができるであろう。FIC−101用の警報バナー11に示される要約は、図1と図
2のインジケータ22の隣の「i」ボタン21をクリックすることによって作成される。追加情報については、オペレータはフローティングディスプレイ24を生じさせるための図1の「i+」ボタン23をクリックできる。
【0020】
ボタン23のためのディスプレイロジックは、現在警報バナー11で選択されている警報のためにモジュール名“FIC−101”を捕捉し、“Display=‘DvAlarmInfo’;Module=‘FIC−101’”という呼び出し情報文字列を構築し、それをワークスペース関数“OPEN_DISPLAY”に渡す。DvAlarmInfoディスプレイはALARMINFOのパネルカテゴリで構成された。ここで活用されているフレームワークでは、フローティングパネルがDvAlarmInfoディスプレイのために選ばれるようにALAMINFOカテゴリターゲットとなるように構成される単一フローティングパネルがある。別のディスプレイが現在開いている場合、ボタン23が押されると、このディスプレイは閉じられ、図1に示されているようなディスプレイ24が開かれる。
【0021】
図1の24で示されているような“DvAlarmInfo”ディスプレイにおけるディスプレイロジックは、その開始情報のためにモジュール名を必要とする。ディスプレイロジックは“FIC−101”を検出すると、FIC−101と標識された(図2を参照)バルブ16、及びその包含ユニットと装置モジュールについての情報を取得するために、そのモジュール名をデータサービス層へのアクセス時に使用する。バルブFIC−101及びその関連モジュールにおける警報状況を理解した上で、オペレータは警報バナー11のボタン22を押すことによって“DvAlarmInfo”フローティングパネル24を閉じ、図2に示されるようにFIC−101の一次制御ディスプレイを観察する。
【0022】
依然として図2を参照すると、ほんの一例として、警報バナー11ボタン用のディスプレイロジックがモジュール名(“FIC−101”)を捕捉し、“Panel=‘MAIN’;Module=‘FIC−101’;Select=“FIC−101”;KeepARScrollOneDim”という呼び出し情報文字列を構築し、該文字列をワークスペース関数“OPEN_PCD”に渡す。OPEN_PCD関数はモジュール“FIC−101”用の一次制御ディスプレイ名“REACTOR1_TOP”を解く。ディスプレイロジックは次にワークスペースに対して、PANEL=‘MAIN’を解き、現在そのパネルでのディスプレイをREACTOR1_TOPで置換するように要求する。REACTOR1_TOPは別のシステムからのP&ID図のインポートによって生じたので、そのネイティブアスペクト比は現在のフレームワークにおけるMAINパネル13よりはるかに広い。“KeepARScrollOneDim”指令は、収まらないディスプレイの部分にスクロールバーを用いて、MAINパネル13に充填するようにREACTOR1_TOPを拡大縮小する間、REACTOR1_TOPのアスペクト比を維持しなければならないと述べている。
【0023】
Select=“FIC−101”指令は“REACTOR_1TOP”に転送され、REACTOR_1TOPに、“FIC―101”に関連する「最良の」選択可能グラフィックオブジェクトを解くように命令し、REACTOR_1TOPに選択フォーカスを自動的に与える(選択されたオブジェクトが可視になり、可能な限りMAINパネルの中心位置されるように、必要に応じてディスプレイをスクロールして)。“KeepARScrollOneDim”指令と、“Select”指令の存在は、ディスプレイが同じユーザ/セッションで開かれるときに、ディスプレイ上で前回使用されたスケーリングとスクロール位置を覚えるデフォルトのワークスペース動作を優先させる。
【0024】
「近傍の」警報状態とプロセス測定値を検討した後、オペレータはFIC−101での設定点に調整を加え、そのコントロールループがどのように反応するかを見守ることを選択する。図2に示されているフェースプレートディスプレイ25はオペレータの考えを表す理想的なインタフェースであるため、オペレータは依然として警報バナー11内にあるFIC−101ボタン22を押す。フェースプレートボタン22のためのディスプレイロジックはモジュールに関連するモジュール名(“FIC−101”)を捕捉し、"Mod
ule=‘FIC−101’“という呼び出し情報文字列を構築し、それをワークスペース関数“OPEN_FPD”に渡す。
【0025】
OPEN_FPD関数は、モジュール“FIC−101”用のフェースプレートディスプレイ名“PID_LOPO_FP”を解く。“PID_LOOOP_FP”ディスプレイ25は「FP」のパネルカテゴリで構成された。現在のフレームワークでは、「FP」ターゲットとなるように構成された現在両方とも空である2つのフローティングパネルがあり、左側のフローティングパネル25が、フローティングパネル「使用順序」構成の中で他方のフローティングパネルの前方に配置されていたため、選ばれる。PID_LOOP_FPディスプレイ25のインスタンスがそこで開かれ、それに開始情報:“Module=‘FIC−101’”に渡す。
【0026】
“PID_LOOP_FP”ディスプレイ25のディスプレイロジックはモジュール名がその開始情報の中にあることを望む。ディスプレイロジックは“FIC−101”を検出すると、データサービス層へのアクセス時にそのモジュール名を使用し、それを読み取るFIC−101の中のパラメータを特定する。バルブFIC−101(図2の16を参照)からの複数のパラメータ値/フィールド値がFIC−101ディスプレイ25のなかで繰り返し使用され、最も顕著に繰り返し使用されるのは圧力値「PV」に関連するスケーリングパラメータとシステム圧力「SP」パラメータである。“PIPD_LOOP_FP”のための「事前更新」ロジックがEU0値とEU100値、エンジニアリングユニット文字列、及び小数位情報を読み取り、それらを“PID_LOOP_FP”内の任意のグラフィック要素に引用されることができる「ローカルディスプレイ変数」に記憶する。迅速には、“PID_LOOP_FP”の新しいインスタンスがそのアンカーポイントに当初位置されたフローティングパネルに現れる。
【0027】
図3を見ると、オペレータが大幅なシステム圧力変更が適切であると考え、上方移動26または下方移動27ボタンを使用してうまくいかない場合、オペレータは設定点値を示すボタン28を押すことができる。システム圧力ボタン28クリック用のディスプレイロジックは、標準数値データダイアログを提供するようにワークスペースに要求する。図3の“PID_LOOP_FP”ディスプレイ25aは、PDAで実行中のワークスペースにでも使用されるように設計されているため、ディスプレイロジックは“InParentDisplay;DockBottom;Title=‘FIC−101/PID1/SP.CV’”というパラメータ情報文字列を構築し、それをワークスペース関数“NumericDataEntry”に渡す。NumericDataEntryワークスペース関数は、ワークスペースが、“ShowKBOnScreen”優先順位(おそらくキーボードが常に存在しないハードウェア上で実行している)で開始されたことを知っているため、画面上キーパッドを用いて標準的な数値データダイアログのインスタンスを選ぶ。ワークスペースは“PID_LOOP_FP”ディスプレイのこのインスタンスの寸法と位置を解き、ダイアログボックスをフェースプレートディスプレイの下端に配置する。
【0028】
オペレータはボックス29の中に設定点の新しい値を入力できる。次にオペレータは設定点ボタン28に示されている値に反映される設定点の新しい値を確かめて、コントローラが現在新しい設定点を使用している/報告していることを保証される。図3に示されているモードは、AUTOであるため、制御(バルブ)出力におけるいくつかの変化が確認され、その後すぐに圧力は所望の方向に移動し始まる。
【0029】
図4では、オペレータは画面10a、10b、10cによってスリーモニタワークスペースを使用することができる。新しい警報が警報バナー11bまたは11cに表示されると、オペレータはバナーに現れる「タグ」を認識し、モジュール説明を確認することができる。FIC−101(図2を参照)より上流側の問題を補正するために、オペレータは図2の左フェースプレートボタン31を押して上流の構成要素を見ることができる。図4と図5のスリーモニタディスプレイによって、オペレータは左のモニタ画面10a内の空のウィンドウ枠32から35の内の1つに上流ディスプレイのコピーを入れることができる。これを達成するために、オペレータは、メインパネル10b上のツールバー14bにある「パネルの内容をコピーする」ボタン36を押す。パネルの内容をコピーするボタン36の後ろのディスプレイロジックは“Panel=MAIN”というパラメータ情報文字列を用意し、ワークスペース関数CopyPanelContentを呼び出す。CopyPanelContent関数は、現在、指定されたパネルの中のディスプレイ名、そのディスプレイを作成するために使用される開始情報、及び現在のスケーリング及びスクロール位置設定値を捕捉する。
【0030】
オペレータは次に、左モニタ或いは画面10aの、例えばパネル33のような空のパネルの結合された情報とツールボタンバー38における「貼り付け」ボタン、例えば37を押す。貼り付けボタン37は、実質的に“Panel=‘<my panel id>’;UseSourceScale”というパラメータ情報文字列を用意し、「コピーされたパネルの内容を」を「この」パネル(この場合は33)に「貼り付ける」というワークスペース関数を呼び出す。ディスプレイの新しいインスタンスが、原始の開始情報と一緒にパネル33で開かれる。ソースディスプレイのスケーリングが保存されるが、パネルはソースパネルのサイズの半分であるため、ビューはソースビューの中心点を中心にし、横のスクロールバーと縦のスクロールバーが表示される。
【0031】
図6を見ると、オペレータまたは運行監督者がPDA40を使用してシステムを監視している。図7に示されているように、オペレータはメインパネル41の中で“TOP_ALARMS”ディスプレイを開いたままにすることができる。TOP_ALARMSディスプレイは図7に示されるようにツールバーパネル43の中の「トップ」ボタン42を押すことによって閉じることができる。
【0032】
図8では、PDA40は警報バナー44とオプションで警告レベルの警報音を作成する。オペレータは「i+」ボタン45を押すことによって、このモジュール、装置モジュール及びユニットにおける他の警報をチェックすることができる。PDA40の「i+」ボタン45のディスプレイロジックは、選択されたモジュールのためにALARMINFOディスプレイを呼び出すようにデザインされている。通常、ALARMINFOディスプレイは、ディスプレイ構成記憶装置ルートディレクトリの下のDEFAULTサブツリーから取り出されるであろう。しかしながら、このワークスペースは開始情報“DisplayPref=PDA”で開始されたため、それはDEFAULTサブツリーの中でALARMINFOと名づけられるディスプレイ定義を探す前に、PDAと名付けられたサブツリーの中で前記ディスプレイ定義を検出しようとするであろう。
【0033】
一例として、図9に示されるような単一ワークステーションに戻ると、オペレータはリアクタ1(RXTR1)の一次入口フローコントロールループ上の間欠偏差警報に注意している。リアクタ1の一次制御ディスプレイを観察することによって、オペレータは、新しい生産率の結果としてデマンドが数分間ピークになっている時に偏差警報が発生すると結論できるであろう。入口フロー供給ポンプVSPMP−101に関する情報を取り出すために、オペレータはポンプVSPMP−101を表すグラフィックオブジェクト51をクリックし、図10のディスプレイを生成する。図9のディスプレイの中のポンプオブジェクト51は、グラフィックオブジェクトの標準ライブラリから取り出されてもよく、選択された時に図9に図示されるようにポンプVSPMP−101の回りの破線ボックスとポンプのタグ文字列によって選択を示し、ランタイムオブジェクトブラウザアプリケーションを開くボタンを可視にするような選択ターゲットとして構成することができる。ポンプVSPMP−101或いはポンプVSPMP−101の回りのオブジェクト51をクリックすると、前記オブジェクトが図10の形式で選択されるというフィードバックが出され、オブジェクトブラウザボタンが現れる。
【0034】
図10では、オペレータはポンプVSPMP−101についての多様な情報を検討できる。第1のセクション53は、ロケーション、IDタグ番号、及び物理的仕様を含む特定のポンプについての情報を有する。ボタン54はここでポンプVSPMP−101のための「動作ジャーナル」アプリケーションを開くために使用できる。デバイスVSPMP−101のための資産管理ソリューションズ(AMS)ソフトウェアデータにアクセスするために、別のボタン55が提供されている。第2のセクション56は、ポンプのタイプとクラスについての情報を含み、製造メーカの運転方針文書、図面または識別ピクチャ、及び操作手順及び保守手順等の標準手順のようなトレーニング文書にアクセスするためのボタン57から60を含んでいる。第3のセクション61はロケーション情報を提供し、第4のセクション62はオペレータがディスプレイ10を他の上流側または下流側のオブジェクトに変更できるようにする。
【0035】
図11から図17は、ターゲットアラート警報、範囲アラート警報、及び傾斜アラート警報のプロファイルの用途を示す。例えば、オペレータが設定点の変更を行うことによってちょうど警報に応えるのを終了し、該変更がコントローラによって受け入れられたことに満足した場合、オペレータはこの変更についての一次制御ディスプレイを監視することを希望するかもしれないが、他の警報の原因で監視を行うことができない。ディスプレイアラート警報の使用は、この問題を緩和するのに役立つことができる。図11を見ると、温度設定点変更が、リアクタ1(図9を参照)の中での製品上の温度を720°Fという新しいターゲットに上昇させるためには1時間を要する場合、オペレータは、リアクタ1の制御ディスプレイが図11に示されるようにディスプレイアラート警報ダイアログボックス72を表示させることを示すメインパネル10上のツールバーパネル14の中の「ディスプレイアラートを追加する」ボタン71をクリックすることによってターゲットアラートを開始できる。
【0036】
オペレータは、「ターゲットアラート」を望む場合、タブ73を選択する。アラートオンのために設定される必要のあるパラメータは、プロセス変化によってすでにボックス74の中に入れられている。オペレータは、720°というターゲット値に達したことをチェックする前に、ボックス75に適切に記入することによって1時間という初期遅延を設定する。必要な場合、別のターゲット値がボックス74に入力されてもよく、許容偏差範囲(+/−5度)がボックス76に入れられる。(ターゲット達成後少なくとも1時間にわたって、温度が低下しない、またはオーバーしないことを確認する)1時間のアラートチェック持続時間がボックス77に入力される。オペレータが、このアラートが削除されたときにそれ以上することがない場合、「確認」ボックスはクリアされてもよい。ディスプレイ72の中の残りのボックスは自明であり、ここでは詳細に説明しない。ターゲットアラートが終了すると、オペレータは「ディスプレイアラートを追加する」ボタン79を押す。ディスプレイ72は閉じ、ランタイムワークスペースが新しいディスプレイアラートを追加する。一時間以内に、コントローラは、TI/101−2/AI1/IN.CVの値が720(+/−5)度であることのチェックを開始し、次の1時間も続行する。その時点の後で、図11に示されているターゲットアラートが自動的にそれ自体を削除する。
【0037】
図12に戻ると、範囲アラートは出力またはスループットの変更を登録するように望まれる。ボタン71をクリックした後、ダイアログ72が表示されるが、オペレータは図12に示されるように範囲アラートタブ81に切り替えることができる。112gpmという流量を望む場合、オペレータはディスプレイアラートのためにボックス82と83の中に範囲上限と範囲下限を設定できる。112.2gpmという流量がすでに確立されている場合には、したがってディスプレイアラート上の初期遅延が必要ではなくなり、ボックス84から86は空のままにされる。また、製品がシフト変更を超える長期間にわたって作られなければならない場合には、ボックス87から89も空のままにされることができ、ボタン79をクリックすると、範囲アラートを設定することができる。
【0038】
傾斜アラートは図13に示されている。大きなタンクを充填する必要がある場合、オペレータはタンクファームプロセスディスプレイを引き上げ、オブジェクトブラウザアプリケーションを使用して製品移動手順チェックリストへのリンクを取得できる。適切なブロックバルブを手動で開閉した後で、オペレータはポンプを起動し、製品がタンクに移動されている過程で、安定した流量測定値を確認できる。図13では、傾斜アラートが、目的タンク内で、ターゲット流量に基づいて12時間(ボックス96を参照)後に達成されるような360インチ(ボックス95を参照)の水位を達成するという計画に設定される。
【0039】
排出は計画されていないので、オペレータはその現在の測定値から次の12時間を超えてからのターゲットまでの、タンクの水位の安定した上昇を予測する。ターゲットアラート(12時間にわたってチェックせず)を設定するより、傾斜アラートは、タブ91をクリックすることによって代わりに選ばれ、次の12時間を通して安定した「傾斜」測定値をチェックすることができる。次のシフトのオペレータは移送ポンプを停止し、バルブを閉じる必要があるため、現在のオペレータは、「削除前の確認」ボックス92にチェックマークを付け、これによって完了したアラートが次のオペレータの注意を引く。また、オペレータは、次のオペレータに何をする必要があるかを思い出させるためにボックス93にコメントを加える。
【0040】
図11から図13に説明されるディスプレイアラートをチェックするために、オペレータはツールバー14(または警報バナーパネル11または他の場所)の「ディスプレイアラートステータス」ボタン102を押す。このボタン102はメインパネル10の内容を、図11から図13の3つのディスプレイアラートが要約されている図14と図15に示されているディスプレイアラートステータスアプリケーションで置き換える。図14と図15を比較すると、図12の110から115gpmというターゲット流量は、図15に表されている時間内の時点で達成されておらず、それによってターゲットレートは図14で満たされていたが、警告インジケータ103が生じる。また、図11で設定された720°というターゲット温度は、図14では満たされていなかったが、図15では満たされていた。
【0041】
図14と図16に示されているように、次のシフトの間、新しいオペレータはディスプレイアラートステータスボタン102(図14)を押して、前のシフトが残した内容を検討することができる。図14は、残されている単一のディスプレイアラートを示すため、オペレータは、詳細を示すボタン104を押して、まだ所望の360インチには足りない、タンク内の315インチという水位を示す図16に示されている情報を取得する。
【0042】
数時間後、オペレータは、警報バナー11領域のディスプレイアラートインジケータが白に変わり、点滅を開始したことに気付くであろう。ディスプレイアラートステータスディスプレイを開いた後、図17のディスプレイは表示され、図3の傾斜アラートが完了し、確認が要求されることを示す。オペレータは次に完了したディスプレイアラートを確認し、移送ポンプが停止され、移送バルブがリセットすることができるようにLI−TF1−PRD23の一次制御ディスプレイのボタンを押す。
【0043】
図18から図20は、警報の洪水に応えるための開示された技術を示す。当業者にとって明らかとなるように、新しい警報は、オペレータがついていくことができるような速度より速く作成できる。オペレータは、図18に示されるように、前のディスプレイに代わってメインパネル13に表示される「警報プロファイル」アプリケーションを獲得するために、ツールバーパネル14のボタン110を押すことができる。警報プロファイルチャートは、優先順位単位で積み重ねられ、前の期間を経て図表で示されているアクティブな警報カウントを示す。一番上のチャート111は、オペレータ制御(あるいは警報管理範囲)下のすべてのアクティブな領域のアクティブ警報プロファイルを示し、5つの最もアクティブなプラント領域のそれぞれに自動的にチャートを示し、そのうちの4つは112から115で示される。図18から、領域「A」(チャート112)に問題があることが明らかであるため、オペレータは図19のより詳細なチャートを作成するためにその領域の「拡大」ボタン116を押すことができる。
【0044】
図19では、図18のチャート112は図19の上部のチャートになり、プラント区域の中の5つの最もアクティブなユニット/装置モジュールのチャートがチャート112の下に配置され、その内の3つが117から119に示されている。図19は、ほぼすべての新しい警報がチャート117の中のリアクタ1ユニットから生じていることを示している。リアクタ1の「警報を一覧表示する」ボタン121を押すことによって、プロファイル時間ウィンドウ(以前の時間)の内に発生したそのユニットと関連するすべてのアクティブな警報のリストが、図19のディスプレイの右側に表示される。「i+」ボタン122を使用することによって、警報のためのDvAlarmInfoディスプレイの全詳細を開くことができる。リアクタ1の警報プロファイルを別の方法で一覧するために、オペレータは図20のディスプレイを生じさせるためにリアクタ1の「一次制御ディスプレイ」ボタン123を押すことができる。
【0045】
ツールバーパネル14上の「上級ディスプレイ機能」ボタン124により、オペレータは「警報プロファイルを追加する」を選択できる。これによりランタイムワークスペースは、ユニットモジュールと装置モジュールに関連するグラフィック要素、画面上でのそれらの位置を検出し、主要な装置グルーピングごとにアクティブな警報プロファイルを示す既存のディスプレイのための臨時ディスプレイ層を作成する。ディスプレイの他の層は、図20に示されるように、警報プロファイルを見やすくするために地味にまたは半透明にされている。
【0046】
図21は、約1時間前の流量の明らかな低下を示すバルブのトレンドポップアップである。長期間に渡って値をチェックするために、オペレータはコントロールバー131の期間ボタン130をクリックすると、図22に示されているように値が2時間ビューへとサイクルする。キーボード矢印キーまたはマウスを使用して、「最小値」アイコン132が説明文のバー133に表示されるまでカーソルを数個のサンプルだけ戻すことによって、オペレータは図23に示されるような曲線の低い点を検出し、表示できる。図24に示されるように、下向き曲線の傾斜は、低い点の垂直バー135の前に示される適切な場所に、別の垂直なバーを置くことによって計算することができる。1つのバルブFIC−102を通る流れは図25から図27に示されるような関連バルブFIC−108とFIC−112を通る流れと比較対照されてもよい。
【0047】
多様なボタン、ディスプレイ、ツールバー、警報バナー、システムステータスバナー等の配置は、比較的任意であり、それらの配置は本開示の精神及び範囲から実質的に逸脱することなく修正されてもよいことが注記される。図1から図27に開示されているグラフィックレイアウトのすべては例示的なものであって例証のためであり、本開示または捕足請求項の精神及び範囲を制限することを意図していないことが明らかである。
【0048】
図1から図27に示されているディスプレイの結果として、オペレータに、警報優先順位の表示と警報寿命を組み合わせ、オペレータが1つの特定の警報または複数の警報に関する他の詳細のディスプレイを処理できるようにする明確なグラフィックインタフェースが提供される。選択された警報に関する情報は、他の警報及び装置データからの情報と結合されてもよい。さらに、グラフィックディスプレイは、オペレータだけではなく監督者にもよって使用されるPDAデバイスに適用可能である。また、プラントオペレータの効果を改善するために多様なタイプのディスプレイアラートと階層警報プロファイルが提供される。
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、2004年5月4日に出願され、参照として本願全体に明示的に組み込む「プロセス制御システムを表現し、監視し、プロセス制御システムと情報交換するためのグラフィカルユーザーインターフェース」と題される米国特許仮出願第60/567,980号の正規に出願された出願であり、その利点を優先権のために主張する。また、本願は、2003年7月21日に米国特許出願番号第10/625,481号として出願され、2004年8月5日に米国公開番号第2004/0075689号として公開され、更に順に2002年10月22日に米国特許出願番号第10/278,469号として出願され、2004年4月22日に米国公開番号第2004/0075689号として公開された「加工プラントにおけるスマートプロセスモジュール及びオブジェクト」と題される出願の一部継続出願としての、「加工プラントにおけるグラフィックディスプレイ要素、プロセスモジュール、及び制御モジュールの統合」と題される出願にも関連し、これらの関連出願の全体的な開示は、参照として本願全体に明示的に組み込まれている。また、本願は2003年2月18日に出願され、2004年10月7日に米国公開第2004/0199925号として公開され、その全体的な開示が参照として本願全体に明示的に組み込まれる「加工プラント構成システムにおけるモジュールクラスオブジェクト」と題される米国特許出願第10/368,151号にも関連する。また、本願は、本願と同日に国際(PCT)出願として出願されており、参照として本願全体に明示的に組み込む以下の特許出願にも関連する。つまり、「プロセス環境における関連グラフィックディスプレイ」(アトーニー整理番号第06005/41111号)、「加工プラント内のプロセスモジュール及びエキスパートシステムの統合」(アトーニー整理番号第06005/41113号)、「統合環境におけるカスタマイズ化されたプロセスグラフィックディスプレイ層を有する加工プラントユーザーインターフェースシステム」(アトーニー整理番号第06005/41114号)、「プロセス環境におけるスクリプトを書かれたグラフィックス」(アトーニー整理番号第06005/41115号)、「プロセス構成及び制御環境へのグラフィック統合」(アトーニー整理番号第06005/41116号)、「プロセス環境における複合視覚化を伴うグラフィック要素」(アトーニー整理番号第06005/41117号)、「加工プラントにおいてグラフィックディスプレイ要素及びプロセスモジュールを構成するためのシステム」(アトーニー整理番号第06005/41118号)、「統一プロセス制御システムインターフェース用のグラフィックディスプレイ構成フレームワーク」(代理人整理番号第06005/41124号)、「加工プラントユーザーインターフェースにおけるマークアップ言語ベースの動態プロセスグラフィック」(アトーニー整理番号第06005/41127号)、「プロセス制御データを修正するための方法及び装置」(アトーニー整理番号第06005/591622号及び第20040/59−11622号)、「プロセス制御データにアクセスするための方法及び装置」(アトーニー整理番号第06005/591623号及び第20040/59−11623号)、「プロセス制御システムのための統合グラフィカル実行時インターフェース」(アトーニー整理番号第06005/591628号及び第20040/59−11628号)」、「プロセス制御システムのためのサービス指向アーキテクチャ」(アトーニー整理番号第06005/591629号及び第20040/59−11629号)である。
【0002】
プロセス制御システムのためのユーザーインターフェースが開示される。さらに詳細には、ワークステーションモニタや携帯無線端末を使用して警報トレンド機能及びスーパーインポーズ警報プロファイルをグラフィックディスプレイに実行し、さらに警報の優先順位、警報の寿命、警報プロファイルを含む特定の警報についての詳細を示すために、オペレータにより警報通知を修正、構成、及び操作できるようにする、プロセス制御システムのためのユーザーインターフェースが開示される。
【背景技術】
【0003】
プロセス制御システムは、(例えば、化学製造、発電所制御等)製品が製造される、あるいはプロセスが制御される工場及び/またはプラントで幅広く使用されている。プロセス制御システムは、例えば、石油及びガスの掘削プロセス及び処理プロセス等の天然資源の採取においても使用される。実際上、任意の製造プロセス、農業を含む資源採取プロセスが、1つまたは複数のプロセス制御システムを適用することによって自動化されることが可能である。
【0004】
プロセス制御システムの実現方式は長年に渡って進化してきた。旧世代のプロセス制御システムは通常専用の集中ハードウェアを使用して実現されていた。しかしながら、モデムプロセス制御システムは、通常、ワークステーション、インテリジェントコントローラ、スマートフィールドデバイス等のきわめて分散されたネットワークを使用して実現され、そのいくつかまたはすべては全体的なプロセス制御戦略または企画の一部を実行することができる。特に、大部分の近代的なプロセス制御システムは、スマートフィールドデバイス及び互いに、及び/または1本または複数のデジタルデータバスを介して1台または複数台のコントローラに通信可能に接続される他のプロセス制御構成要素を含む。これらの近代的なプロセス制御システムの多くが、共用デジタルデータバス等との使用に反して、通常、直接的にコントローラに結合される、例えば4〜20ミリアンプ(MA)デバイス、0〜10ボルト直流(VDC)デバイス等の非スマートフィールドデバイスも含んでよい。
【0005】
いずれにせよ、フィールドデバイスは、コントローラ及び/または他のフィールドデバイスから受信されるコマンドに応えてアクションを実行する制御オペレータまたはアクチュエータだけでなく、例えば入力装置(例えば、温度、圧力、流量等のプロセス制御パラメータを示すステータス信号を提供するセンサ等のデバイス)も含む。例えば、コントローラは、圧力または流量を増加するためにバルブに、温度を変更するために加熱器または冷却装置に、プロセス制御システムにおける成分を攪拌するためにミキサーに等、信号を送信してよい。
【0006】
明らかに、複雑なプロセスシステムでは、多数の異なるフィールドデバイスが、最終的にオペレータのワークステーションで提示されるデータを送信している。さらに、フィールドデバイスのすべては、オペレータのワークステーションに直接的に「警報」を提示するか、またはフィールドデバイスにより送信される信号がソフトウェアによって翻訳され、その結果、警報がオペレータのワークステーションに送信されるかのどちらかである。オペレータは通常のシフトの間に多数の警報を受信することができる。大部分のプロセスシステムは、重大な問題が生じた後ではなく、是正処置する必要がある前に警報が送信されるように構成されている。そのため、オペレータはシフトの間に多数の「先制」警報を受信するができるため、オペレータにとって常に自分のワークステーションで受信される警報に優先順位を付ける方法が必要としている。したがって、オペレータのワークステーションで受信されている警報の数が過剰であるとき、及び警報が多すぎて直ちに処理できないときに、オペレータにより警報に優先順位を付け、警報に応える際に選択を行うことができるようにするグラフィカルインターフェースソフトウェアが必要である。
【0007】
現在使用可能なプロセス制御システム用ユーザーインターフェースと関連する別の問題とは、警報がユーザーインターフェースまたはモニタで提示されるときに特定な警報についての文脈情報が欠如していることである。具体的には、典型的なシステムは、画面の下部に配置され、それにより日付と時刻を含む物理的なプラント構成要素及び警報についての情報のすべてが単一の行に提示される警報バナーを含んでいる。その結果として、制限された情報は一目瞭然にオペレータに提供される。オペレータは、次に、追加情報を受信し、そしていつ(つまり、今かその後か)どのような適切な処置が必要とされているかという判定を下すために、画面を操作しなければならない。他のどのアクティブな警報が同じ制御モジュール、装置モジュール、またはオペレータユニットで提示されているかという情報を含む特定の警報についての改善された情報をオペレータに与えることが、役立つ。要するに、オペレータに他のアクティブな警報に関する追加情報を提供し、それによってオペレータが他のアクティブな警報と関連して個々の警報をさらによく理解できるようにする改善された警報文脈情報が必要である。
【0008】
プロセス制御システムの警報信号に関連する別の問題は、簡潔に言えば、編成である。詳細には、多数のフィールドデバイスが警報信号を送信するため、オペレータは非常に多くの警報信号に圧倒されることがある。この状況は通常「警報の洪水」と呼ばれている。警報の洪水の原因はシステム内で発生する問題の連鎖反応であるかもしれない。警報の洪水が発生しているときにさらによく評価し、是正処置をするためには、オペレータが警報の洪水の「最前線」で警報の洪水の原因をさらに容易に確認することができるように警報が寿命プロファイルによって階層状に編成される、複数警報の改善される編成が必要である。
【0009】
複合システムのオペレータが直面する別の問題は受信される警報の数及び問題が発生する前にそれらを予想する能力である。詳細には、オペレータが自身に、現在使用可能な警報システムを補強するために使用される特定の情報をオペレータに提供する「ディスプレイアラート警報」を提供する必要がある。詳細には、このようなディスプレイアラート警報はシフトまたはセッション固有であり、オペレータが問題を予測できるようにする戦術的なアラート警報情報を提供できる。このような戦術的なディスプレイアラート警報は一時的な操作上のターゲットを提供すし、あるいはオペレータが、予想される制御システム応答が達成されていることを確実にするのに役立つ。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前述されたニーズを補うために、警報の優先順位と警報の寿命の指示を結合し、オペレータが一つの警報に関する他の詳細のディスプレイを操作できるようにするカラーディスプレイ符号化方法及びソフトウェアが開示されている。
【0011】
ある実施形態では、開示されている警報「詳細ディスプレイ」は、親制御オブジェクト(装置モジュール、ユニット等)とプラント領域だけではなく同じ制御モジュールの中でもアクティブな他の警報に関する情報と、選択された警報に関する情報を結合し、それらの制御オブジェクトに関するさらに多い情報を提供するディスプレイをナビゲートするための手段を含む。
【0012】
ある実施形態では、無線装置及び/または携帯端末(例えば「ポケットPC」または「PDA」)に適切である警報監視ディスプレイが開示されている。
【0013】
ある実施形態では、「一時的な」状態または動作の進行を監視するためにプロセス制御システムに「恒久的な」警報を補足する動的に構成可能な「ディスプレイ警報」が開示されている。このようなディスプレイアラート警報は、指定された期間にわたって一定のターゲット値(+/−許容エラー)を維持することに役立つ制御パラメータのための「ターゲット」アラート警報、指定された範囲内に制御パラメータがとどまることを保証するための「範囲」アラート警報、制御パラメータが所望期間内において新しいターゲット値まで線形に変化することを保証するための「傾斜」アラート警報、及びどのアラート警報が実行しているか及び前記アラート警報の現在の状態を定義し特定するための「ディスプレイアラート警報」の要約ディスプレイを含むが、これらに限定されない。
【0014】
ある実施形態では、最も重大な警報活動がどこで及びいつ行われているかを指摘することを目的とする階層的な「警報プロファイル」ディスプレイが開示されている。このような警報プロファイルディスプレイは、いつオペレータが「警報の洪水」に直面するかの警報または表示を提供できる。改良版では、警報プロファイルディスプレイがアクティブな警報カウント対警報寿命を示すことができる。別の改良版では、警報プロファイルは(a)すべての、または選択された警報、(b)すべての、または選択されたプラント領域、(c)すべての、または選択された装置ユニット、及び/または装置モジュールのための選択可能な時間帯を含むことができる。別の改良版では、警報プロファイルディスプレイは警報寿命ごとの警報要約を含み、それによって「警報の洪水」の「最前線」で発生した依然としてアクティブな警報を特定することが容易にされる。
【0015】
ある実施形態では、警報プロファイルがプラント装置の概略図の空間的状況、及びオペレータが精通しているプロセスグラフィックディスプレイフォーマットによって見られるように、制御ユニット、装置モジュールなどと関連するグラフィック要素を検出するための手段を含むプロセスグラフィックディスプレイ上において一時的なディスプレイ層の形で警報プロファイルを自動的に重ね合わせるための多様な手段が開示されている。
【0016】
開示されている実施形態及び方法は、以下の図中で多少模式的に説明されている。
【0017】
図が正確な縮尺ではなく、多様なグラフィックディスプレイが、部分図、線図及び断片図で示されていることが理解されるべきである。いくつかの図では、本開示の理解に必要ではない、あるいは他の詳細を知覚するのを難しくする詳細は省略された可能性がある。本開示がここで図解されている特定の実施形態またはグラフィックディスプレイに限定されないことが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1のディスプレイの左下角のFIC−101バナーの隣にある「i」ボタンをクリックすると得られる、一次入口コントロールバルブ用の拡大された警報ディスプレイが付いている警報バナーを示す単一モニタワークステーション環境のために開示されたディスプレイである。
【図2】図1または図2に示すディスプレイの左下角に配置されるFIC−101ボタンを押すことによって得られるバルブFIC−101用の一次制御ディスプレイである。
【図3】図2のフローティングディスプレイに示される設定点値(680)をクリックすることによって拡大され、オペレータが提供されているスペースに新しい設定点値を入力できるようにする図2のディスプレイの左上部のフローティングパネルの拡大図である。
【図4】本開示に従って設計される多様なフローティングディスプレイ付きの開示されているスリーモニタワークステーションの説明図である。
【図5】左右にあるウォッチパネルの多様な例、及び中央のパネルにおける特定の警報情報を示すスリーモニタワークステーション環境の別の図である。
【図6】携帯端末PC、ポケットPCまたはパーソナルデジタルアシスタント(「PDA」)デバイス用のディスプレイの説明図である。
【図7】多様な警報が示されているPDAデバイス用のディスプレイの説明図である。
【図8】図2と図3に示す入口流量コントロールバルブ用の特定の警報情報を表示するPDAデバイスのグラフィックディスプレイの別の説明図である。
【図9】FIC−101として識別される一次入口フローバルブに関連する警報を示すが、VSPMP−101として識別されるオブジェクト上流ポンプが、警報の原因が調査されていくにつれて更に詳細な情報を提供するためにクリックされた単一モニタワークステーション環境用のグラフィックディスプレイを示す。
【図10】前記ポンプVSPMP−101に関する詳細が提供される図9に関連してオペレータによって取られた処置の結果としてのグラフィックディスプレイを示す。
【図11】オペレータが、それによって一時間の間、+/−5°という許容偏差でリアクタタンクTI−101のために720°という「ターゲット」アラートを確立したグラフィックディスプレイの説明図である。
【図12】オペレータがそれによって特定のストリームフローが110から115gpmの範囲に入る必要があることを知り、流量がその範囲外に外れる時に発するようなアラートを設定する「範囲」アラートのグラフィックディスプレイである。
【図13】タンク内の液位が360インチまで上昇するように12時間という期間にわたって、保持タンク内で安定して傾斜した、或いは増加した体積測定についてチェックするための「傾斜」アラートのグラフィックディスプレイである。
【図14】図11から図13に前述されたターゲット、範囲及び傾斜のアラートを要約する別のグラフィックディスプレイである。
【図15】図14に示すターゲット、範囲及び傾斜のアラートの要約の拡大図である。
【図16】図15に示す傾斜アラートの後に図13に示す傾斜アラートの要約の拡大図である。
【図17】360インチという目標が完了時、または完了に近づくときに図15と図16に示す傾斜アラートの後に図13に示す傾斜アラートの拡大図である。
【図18】優先順位単位で積み重ねられ、前の期間上に図表にされているアクティブな警報カウントを示す警報プロファイル要約のグラフィックディスプレイである。
【図19】図示されるような2つのリアクタと1つのセパレータを含む特定の区域「A」の警報プロファイルのグラフィックディスプレイの説明図である。
【図20】上級ディスプレイボタン機能がクリックされ、警報要約がプロセス制御領域の概略説明図の一番上に提示されているグラフィックディスプレイである。
【図21】過去1時間以内の流量の急激な減少を示すコントロールバルブのトレンドディスプレイの例である。
【図22】一時間の期間と対照的に二時間という期間にわたって、図21に示す同じコントロールバルブの別のグラフィックトレンドディスプレイである。
【図23】最小流量値、及びいつ最小流量値が発生したかを識別するための図21の同じデータを示す処理されたディスプレイである。
【図24】図21から図23に示すコントロールバルブの4分45秒という期間での流量の低下を示す。
【図25】図21から図24に示す流量の低下の別のグラフィックプレゼンテーションである。
【図26】同じ期間での2つの他のバルブの流量との、図21から図25に示すバルブの流量の低下の比較である。
【図27】より慎重な期間でデータを分析するために使用される図26に示されるディスプレイのさらに詳しい処理である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1及び図2を参照すると、画面10が警報パネル11、システムステータスパネル12、メインディスプレイ領域13、ツールパネル14、及びセレクタパネル15を含むような、単一モニタワークステーショングラフィックディスプレイが示されている。図1に示されている画面10では、警報パネル11は、図2にも示されているように、FIC−
101として識別され、リアクタ17に対する一次入口である図2の中の16で示すオブジェクトと同一視されるコントロールバルブの適度な優先順位警報を示す。警報は図1の中の18で示される。ある実施形態では、警報パネル11の背景の色は、警報がいつ作動されたかを示すことができる。例えば、着色された背景は一時間を超過してアクティブであった警報に使用され、暗いあるいは黒い背景は8時間以上続いてアクティブであった警報に対して使用されることができ、白または空白な背景は非常に最近の警報に使用されることができるであろう。FIC−101用の警報バナー11に示される要約は、図1と図
2のインジケータ22の隣の「i」ボタン21をクリックすることによって作成される。追加情報については、オペレータはフローティングディスプレイ24を生じさせるための図1の「i+」ボタン23をクリックできる。
【0020】
ボタン23のためのディスプレイロジックは、現在警報バナー11で選択されている警報のためにモジュール名“FIC−101”を捕捉し、“Display=‘DvAlarmInfo’;Module=‘FIC−101’”という呼び出し情報文字列を構築し、それをワークスペース関数“OPEN_DISPLAY”に渡す。DvAlarmInfoディスプレイはALARMINFOのパネルカテゴリで構成された。ここで活用されているフレームワークでは、フローティングパネルがDvAlarmInfoディスプレイのために選ばれるようにALAMINFOカテゴリターゲットとなるように構成される単一フローティングパネルがある。別のディスプレイが現在開いている場合、ボタン23が押されると、このディスプレイは閉じられ、図1に示されているようなディスプレイ24が開かれる。
【0021】
図1の24で示されているような“DvAlarmInfo”ディスプレイにおけるディスプレイロジックは、その開始情報のためにモジュール名を必要とする。ディスプレイロジックは“FIC−101”を検出すると、FIC−101と標識された(図2を参照)バルブ16、及びその包含ユニットと装置モジュールについての情報を取得するために、そのモジュール名をデータサービス層へのアクセス時に使用する。バルブFIC−101及びその関連モジュールにおける警報状況を理解した上で、オペレータは警報バナー11のボタン22を押すことによって“DvAlarmInfo”フローティングパネル24を閉じ、図2に示されるようにFIC−101の一次制御ディスプレイを観察する。
【0022】
依然として図2を参照すると、ほんの一例として、警報バナー11ボタン用のディスプレイロジックがモジュール名(“FIC−101”)を捕捉し、“Panel=‘MAIN’;Module=‘FIC−101’;Select=“FIC−101”;KeepARScrollOneDim”という呼び出し情報文字列を構築し、該文字列をワークスペース関数“OPEN_PCD”に渡す。OPEN_PCD関数はモジュール“FIC−101”用の一次制御ディスプレイ名“REACTOR1_TOP”を解く。ディスプレイロジックは次にワークスペースに対して、PANEL=‘MAIN’を解き、現在そのパネルでのディスプレイをREACTOR1_TOPで置換するように要求する。REACTOR1_TOPは別のシステムからのP&ID図のインポートによって生じたので、そのネイティブアスペクト比は現在のフレームワークにおけるMAINパネル13よりはるかに広い。“KeepARScrollOneDim”指令は、収まらないディスプレイの部分にスクロールバーを用いて、MAINパネル13に充填するようにREACTOR1_TOPを拡大縮小する間、REACTOR1_TOPのアスペクト比を維持しなければならないと述べている。
【0023】
Select=“FIC−101”指令は“REACTOR_1TOP”に転送され、REACTOR_1TOPに、“FIC―101”に関連する「最良の」選択可能グラフィックオブジェクトを解くように命令し、REACTOR_1TOPに選択フォーカスを自動的に与える(選択されたオブジェクトが可視になり、可能な限りMAINパネルの中心位置されるように、必要に応じてディスプレイをスクロールして)。“KeepARScrollOneDim”指令と、“Select”指令の存在は、ディスプレイが同じユーザ/セッションで開かれるときに、ディスプレイ上で前回使用されたスケーリングとスクロール位置を覚えるデフォルトのワークスペース動作を優先させる。
【0024】
「近傍の」警報状態とプロセス測定値を検討した後、オペレータはFIC−101での設定点に調整を加え、そのコントロールループがどのように反応するかを見守ることを選択する。図2に示されているフェースプレートディスプレイ25はオペレータの考えを表す理想的なインタフェースであるため、オペレータは依然として警報バナー11内にあるFIC−101ボタン22を押す。フェースプレートボタン22のためのディスプレイロジックはモジュールに関連するモジュール名(“FIC−101”)を捕捉し、"Mod
ule=‘FIC−101’“という呼び出し情報文字列を構築し、それをワークスペース関数“OPEN_FPD”に渡す。
【0025】
OPEN_FPD関数は、モジュール“FIC−101”用のフェースプレートディスプレイ名“PID_LOPO_FP”を解く。“PID_LOOOP_FP”ディスプレイ25は「FP」のパネルカテゴリで構成された。現在のフレームワークでは、「FP」ターゲットとなるように構成された現在両方とも空である2つのフローティングパネルがあり、左側のフローティングパネル25が、フローティングパネル「使用順序」構成の中で他方のフローティングパネルの前方に配置されていたため、選ばれる。PID_LOOP_FPディスプレイ25のインスタンスがそこで開かれ、それに開始情報:“Module=‘FIC−101’”に渡す。
【0026】
“PID_LOOP_FP”ディスプレイ25のディスプレイロジックはモジュール名がその開始情報の中にあることを望む。ディスプレイロジックは“FIC−101”を検出すると、データサービス層へのアクセス時にそのモジュール名を使用し、それを読み取るFIC−101の中のパラメータを特定する。バルブFIC−101(図2の16を参照)からの複数のパラメータ値/フィールド値がFIC−101ディスプレイ25のなかで繰り返し使用され、最も顕著に繰り返し使用されるのは圧力値「PV」に関連するスケーリングパラメータとシステム圧力「SP」パラメータである。“PIPD_LOOP_FP”のための「事前更新」ロジックがEU0値とEU100値、エンジニアリングユニット文字列、及び小数位情報を読み取り、それらを“PID_LOOP_FP”内の任意のグラフィック要素に引用されることができる「ローカルディスプレイ変数」に記憶する。迅速には、“PID_LOOP_FP”の新しいインスタンスがそのアンカーポイントに当初位置されたフローティングパネルに現れる。
【0027】
図3を見ると、オペレータが大幅なシステム圧力変更が適切であると考え、上方移動26または下方移動27ボタンを使用してうまくいかない場合、オペレータは設定点値を示すボタン28を押すことができる。システム圧力ボタン28クリック用のディスプレイロジックは、標準数値データダイアログを提供するようにワークスペースに要求する。図3の“PID_LOOP_FP”ディスプレイ25aは、PDAで実行中のワークスペースにでも使用されるように設計されているため、ディスプレイロジックは“InParentDisplay;DockBottom;Title=‘FIC−101/PID1/SP.CV’”というパラメータ情報文字列を構築し、それをワークスペース関数“NumericDataEntry”に渡す。NumericDataEntryワークスペース関数は、ワークスペースが、“ShowKBOnScreen”優先順位(おそらくキーボードが常に存在しないハードウェア上で実行している)で開始されたことを知っているため、画面上キーパッドを用いて標準的な数値データダイアログのインスタンスを選ぶ。ワークスペースは“PID_LOOP_FP”ディスプレイのこのインスタンスの寸法と位置を解き、ダイアログボックスをフェースプレートディスプレイの下端に配置する。
【0028】
オペレータはボックス29の中に設定点の新しい値を入力できる。次にオペレータは設定点ボタン28に示されている値に反映される設定点の新しい値を確かめて、コントローラが現在新しい設定点を使用している/報告していることを保証される。図3に示されているモードは、AUTOであるため、制御(バルブ)出力におけるいくつかの変化が確認され、その後すぐに圧力は所望の方向に移動し始まる。
【0029】
図4では、オペレータは画面10a、10b、10cによってスリーモニタワークスペースを使用することができる。新しい警報が警報バナー11bまたは11cに表示されると、オペレータはバナーに現れる「タグ」を認識し、モジュール説明を確認することができる。FIC−101(図2を参照)より上流側の問題を補正するために、オペレータは図2の左フェースプレートボタン31を押して上流の構成要素を見ることができる。図4と図5のスリーモニタディスプレイによって、オペレータは左のモニタ画面10a内の空のウィンドウ枠32から35の内の1つに上流ディスプレイのコピーを入れることができる。これを達成するために、オペレータは、メインパネル10b上のツールバー14bにある「パネルの内容をコピーする」ボタン36を押す。パネルの内容をコピーするボタン36の後ろのディスプレイロジックは“Panel=MAIN”というパラメータ情報文字列を用意し、ワークスペース関数CopyPanelContentを呼び出す。CopyPanelContent関数は、現在、指定されたパネルの中のディスプレイ名、そのディスプレイを作成するために使用される開始情報、及び現在のスケーリング及びスクロール位置設定値を捕捉する。
【0030】
オペレータは次に、左モニタ或いは画面10aの、例えばパネル33のような空のパネルの結合された情報とツールボタンバー38における「貼り付け」ボタン、例えば37を押す。貼り付けボタン37は、実質的に“Panel=‘<my panel id>’;UseSourceScale”というパラメータ情報文字列を用意し、「コピーされたパネルの内容を」を「この」パネル(この場合は33)に「貼り付ける」というワークスペース関数を呼び出す。ディスプレイの新しいインスタンスが、原始の開始情報と一緒にパネル33で開かれる。ソースディスプレイのスケーリングが保存されるが、パネルはソースパネルのサイズの半分であるため、ビューはソースビューの中心点を中心にし、横のスクロールバーと縦のスクロールバーが表示される。
【0031】
図6を見ると、オペレータまたは運行監督者がPDA40を使用してシステムを監視している。図7に示されているように、オペレータはメインパネル41の中で“TOP_ALARMS”ディスプレイを開いたままにすることができる。TOP_ALARMSディスプレイは図7に示されるようにツールバーパネル43の中の「トップ」ボタン42を押すことによって閉じることができる。
【0032】
図8では、PDA40は警報バナー44とオプションで警告レベルの警報音を作成する。オペレータは「i+」ボタン45を押すことによって、このモジュール、装置モジュール及びユニットにおける他の警報をチェックすることができる。PDA40の「i+」ボタン45のディスプレイロジックは、選択されたモジュールのためにALARMINFOディスプレイを呼び出すようにデザインされている。通常、ALARMINFOディスプレイは、ディスプレイ構成記憶装置ルートディレクトリの下のDEFAULTサブツリーから取り出されるであろう。しかしながら、このワークスペースは開始情報“DisplayPref=PDA”で開始されたため、それはDEFAULTサブツリーの中でALARMINFOと名づけられるディスプレイ定義を探す前に、PDAと名付けられたサブツリーの中で前記ディスプレイ定義を検出しようとするであろう。
【0033】
一例として、図9に示されるような単一ワークステーションに戻ると、オペレータはリアクタ1(RXTR1)の一次入口フローコントロールループ上の間欠偏差警報に注意している。リアクタ1の一次制御ディスプレイを観察することによって、オペレータは、新しい生産率の結果としてデマンドが数分間ピークになっている時に偏差警報が発生すると結論できるであろう。入口フロー供給ポンプVSPMP−101に関する情報を取り出すために、オペレータはポンプVSPMP−101を表すグラフィックオブジェクト51をクリックし、図10のディスプレイを生成する。図9のディスプレイの中のポンプオブジェクト51は、グラフィックオブジェクトの標準ライブラリから取り出されてもよく、選択された時に図9に図示されるようにポンプVSPMP−101の回りの破線ボックスとポンプのタグ文字列によって選択を示し、ランタイムオブジェクトブラウザアプリケーションを開くボタンを可視にするような選択ターゲットとして構成することができる。ポンプVSPMP−101或いはポンプVSPMP−101の回りのオブジェクト51をクリックすると、前記オブジェクトが図10の形式で選択されるというフィードバックが出され、オブジェクトブラウザボタンが現れる。
【0034】
図10では、オペレータはポンプVSPMP−101についての多様な情報を検討できる。第1のセクション53は、ロケーション、IDタグ番号、及び物理的仕様を含む特定のポンプについての情報を有する。ボタン54はここでポンプVSPMP−101のための「動作ジャーナル」アプリケーションを開くために使用できる。デバイスVSPMP−101のための資産管理ソリューションズ(AMS)ソフトウェアデータにアクセスするために、別のボタン55が提供されている。第2のセクション56は、ポンプのタイプとクラスについての情報を含み、製造メーカの運転方針文書、図面または識別ピクチャ、及び操作手順及び保守手順等の標準手順のようなトレーニング文書にアクセスするためのボタン57から60を含んでいる。第3のセクション61はロケーション情報を提供し、第4のセクション62はオペレータがディスプレイ10を他の上流側または下流側のオブジェクトに変更できるようにする。
【0035】
図11から図17は、ターゲットアラート警報、範囲アラート警報、及び傾斜アラート警報のプロファイルの用途を示す。例えば、オペレータが設定点の変更を行うことによってちょうど警報に応えるのを終了し、該変更がコントローラによって受け入れられたことに満足した場合、オペレータはこの変更についての一次制御ディスプレイを監視することを希望するかもしれないが、他の警報の原因で監視を行うことができない。ディスプレイアラート警報の使用は、この問題を緩和するのに役立つことができる。図11を見ると、温度設定点変更が、リアクタ1(図9を参照)の中での製品上の温度を720°Fという新しいターゲットに上昇させるためには1時間を要する場合、オペレータは、リアクタ1の制御ディスプレイが図11に示されるようにディスプレイアラート警報ダイアログボックス72を表示させることを示すメインパネル10上のツールバーパネル14の中の「ディスプレイアラートを追加する」ボタン71をクリックすることによってターゲットアラートを開始できる。
【0036】
オペレータは、「ターゲットアラート」を望む場合、タブ73を選択する。アラートオンのために設定される必要のあるパラメータは、プロセス変化によってすでにボックス74の中に入れられている。オペレータは、720°というターゲット値に達したことをチェックする前に、ボックス75に適切に記入することによって1時間という初期遅延を設定する。必要な場合、別のターゲット値がボックス74に入力されてもよく、許容偏差範囲(+/−5度)がボックス76に入れられる。(ターゲット達成後少なくとも1時間にわたって、温度が低下しない、またはオーバーしないことを確認する)1時間のアラートチェック持続時間がボックス77に入力される。オペレータが、このアラートが削除されたときにそれ以上することがない場合、「確認」ボックスはクリアされてもよい。ディスプレイ72の中の残りのボックスは自明であり、ここでは詳細に説明しない。ターゲットアラートが終了すると、オペレータは「ディスプレイアラートを追加する」ボタン79を押す。ディスプレイ72は閉じ、ランタイムワークスペースが新しいディスプレイアラートを追加する。一時間以内に、コントローラは、TI/101−2/AI1/IN.CVの値が720(+/−5)度であることのチェックを開始し、次の1時間も続行する。その時点の後で、図11に示されているターゲットアラートが自動的にそれ自体を削除する。
【0037】
図12に戻ると、範囲アラートは出力またはスループットの変更を登録するように望まれる。ボタン71をクリックした後、ダイアログ72が表示されるが、オペレータは図12に示されるように範囲アラートタブ81に切り替えることができる。112gpmという流量を望む場合、オペレータはディスプレイアラートのためにボックス82と83の中に範囲上限と範囲下限を設定できる。112.2gpmという流量がすでに確立されている場合には、したがってディスプレイアラート上の初期遅延が必要ではなくなり、ボックス84から86は空のままにされる。また、製品がシフト変更を超える長期間にわたって作られなければならない場合には、ボックス87から89も空のままにされることができ、ボタン79をクリックすると、範囲アラートを設定することができる。
【0038】
傾斜アラートは図13に示されている。大きなタンクを充填する必要がある場合、オペレータはタンクファームプロセスディスプレイを引き上げ、オブジェクトブラウザアプリケーションを使用して製品移動手順チェックリストへのリンクを取得できる。適切なブロックバルブを手動で開閉した後で、オペレータはポンプを起動し、製品がタンクに移動されている過程で、安定した流量測定値を確認できる。図13では、傾斜アラートが、目的タンク内で、ターゲット流量に基づいて12時間(ボックス96を参照)後に達成されるような360インチ(ボックス95を参照)の水位を達成するという計画に設定される。
【0039】
排出は計画されていないので、オペレータはその現在の測定値から次の12時間を超えてからのターゲットまでの、タンクの水位の安定した上昇を予測する。ターゲットアラート(12時間にわたってチェックせず)を設定するより、傾斜アラートは、タブ91をクリックすることによって代わりに選ばれ、次の12時間を通して安定した「傾斜」測定値をチェックすることができる。次のシフトのオペレータは移送ポンプを停止し、バルブを閉じる必要があるため、現在のオペレータは、「削除前の確認」ボックス92にチェックマークを付け、これによって完了したアラートが次のオペレータの注意を引く。また、オペレータは、次のオペレータに何をする必要があるかを思い出させるためにボックス93にコメントを加える。
【0040】
図11から図13に説明されるディスプレイアラートをチェックするために、オペレータはツールバー14(または警報バナーパネル11または他の場所)の「ディスプレイアラートステータス」ボタン102を押す。このボタン102はメインパネル10の内容を、図11から図13の3つのディスプレイアラートが要約されている図14と図15に示されているディスプレイアラートステータスアプリケーションで置き換える。図14と図15を比較すると、図12の110から115gpmというターゲット流量は、図15に表されている時間内の時点で達成されておらず、それによってターゲットレートは図14で満たされていたが、警告インジケータ103が生じる。また、図11で設定された720°というターゲット温度は、図14では満たされていなかったが、図15では満たされていた。
【0041】
図14と図16に示されているように、次のシフトの間、新しいオペレータはディスプレイアラートステータスボタン102(図14)を押して、前のシフトが残した内容を検討することができる。図14は、残されている単一のディスプレイアラートを示すため、オペレータは、詳細を示すボタン104を押して、まだ所望の360インチには足りない、タンク内の315インチという水位を示す図16に示されている情報を取得する。
【0042】
数時間後、オペレータは、警報バナー11領域のディスプレイアラートインジケータが白に変わり、点滅を開始したことに気付くであろう。ディスプレイアラートステータスディスプレイを開いた後、図17のディスプレイは表示され、図3の傾斜アラートが完了し、確認が要求されることを示す。オペレータは次に完了したディスプレイアラートを確認し、移送ポンプが停止され、移送バルブがリセットすることができるようにLI−TF1−PRD23の一次制御ディスプレイのボタンを押す。
【0043】
図18から図20は、警報の洪水に応えるための開示された技術を示す。当業者にとって明らかとなるように、新しい警報は、オペレータがついていくことができるような速度より速く作成できる。オペレータは、図18に示されるように、前のディスプレイに代わってメインパネル13に表示される「警報プロファイル」アプリケーションを獲得するために、ツールバーパネル14のボタン110を押すことができる。警報プロファイルチャートは、優先順位単位で積み重ねられ、前の期間を経て図表で示されているアクティブな警報カウントを示す。一番上のチャート111は、オペレータ制御(あるいは警報管理範囲)下のすべてのアクティブな領域のアクティブ警報プロファイルを示し、5つの最もアクティブなプラント領域のそれぞれに自動的にチャートを示し、そのうちの4つは112から115で示される。図18から、領域「A」(チャート112)に問題があることが明らかであるため、オペレータは図19のより詳細なチャートを作成するためにその領域の「拡大」ボタン116を押すことができる。
【0044】
図19では、図18のチャート112は図19の上部のチャートになり、プラント区域の中の5つの最もアクティブなユニット/装置モジュールのチャートがチャート112の下に配置され、その内の3つが117から119に示されている。図19は、ほぼすべての新しい警報がチャート117の中のリアクタ1ユニットから生じていることを示している。リアクタ1の「警報を一覧表示する」ボタン121を押すことによって、プロファイル時間ウィンドウ(以前の時間)の内に発生したそのユニットと関連するすべてのアクティブな警報のリストが、図19のディスプレイの右側に表示される。「i+」ボタン122を使用することによって、警報のためのDvAlarmInfoディスプレイの全詳細を開くことができる。リアクタ1の警報プロファイルを別の方法で一覧するために、オペレータは図20のディスプレイを生じさせるためにリアクタ1の「一次制御ディスプレイ」ボタン123を押すことができる。
【0045】
ツールバーパネル14上の「上級ディスプレイ機能」ボタン124により、オペレータは「警報プロファイルを追加する」を選択できる。これによりランタイムワークスペースは、ユニットモジュールと装置モジュールに関連するグラフィック要素、画面上でのそれらの位置を検出し、主要な装置グルーピングごとにアクティブな警報プロファイルを示す既存のディスプレイのための臨時ディスプレイ層を作成する。ディスプレイの他の層は、図20に示されるように、警報プロファイルを見やすくするために地味にまたは半透明にされている。
【0046】
図21は、約1時間前の流量の明らかな低下を示すバルブのトレンドポップアップである。長期間に渡って値をチェックするために、オペレータはコントロールバー131の期間ボタン130をクリックすると、図22に示されているように値が2時間ビューへとサイクルする。キーボード矢印キーまたはマウスを使用して、「最小値」アイコン132が説明文のバー133に表示されるまでカーソルを数個のサンプルだけ戻すことによって、オペレータは図23に示されるような曲線の低い点を検出し、表示できる。図24に示されるように、下向き曲線の傾斜は、低い点の垂直バー135の前に示される適切な場所に、別の垂直なバーを置くことによって計算することができる。1つのバルブFIC−102を通る流れは図25から図27に示されるような関連バルブFIC−108とFIC−112を通る流れと比較対照されてもよい。
【0047】
多様なボタン、ディスプレイ、ツールバー、警報バナー、システムステータスバナー等の配置は、比較的任意であり、それらの配置は本開示の精神及び範囲から実質的に逸脱することなく修正されてもよいことが注記される。図1から図27に開示されているグラフィックレイアウトのすべては例示的なものであって例証のためであり、本開示または捕足請求項の精神及び範囲を制限することを意図していないことが明らかである。
【0048】
図1から図27に示されているディスプレイの結果として、オペレータに、警報優先順位の表示と警報寿命を組み合わせ、オペレータが1つの特定の警報または複数の警報に関する他の詳細のディスプレイを処理できるようにする明確なグラフィックインタフェースが提供される。選択された警報に関する情報は、他の警報及び装置データからの情報と結合されてもよい。さらに、グラフィックディスプレイは、オペレータだけではなく監督者にもよって使用されるPDAデバイスに適用可能である。また、プラントオペレータの効果を改善するために多様なタイプのディスプレイアラートと階層警報プロファイルが提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作動するプロセス制御システムのデータ入力のための種々の警報を生成することと、
複数の警報のインジケータを表示することであって、当該複数の警報のインジケータの各々は、前記プロセス制御システムからのデータ入力のための生成された警報の目に見える表現を含み、当該複数の警報のインジケータの各々は、警報の優先順位及び警報の寿命のしるしを提供する、当該表示することと、
前記複数の警報のインジケータの選択された1つに対応する文脈情報を提供することであって、当該文脈情報は、当該選択された警報のインジケータが親である他の警報のインジケータを含む、当該提供することと、
を備えた警報のデータを表示するプロセス。
【請求項2】
前記警報のインジケータ及び前記文脈情報は同時に目に見える請求項1に記載のプロセ
ス
【請求項3】
すべてのアクティブ警報のリストをさらに備える請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
すべてのアクティブ警報のリストが、共通制御モジュール、共通装置モジュールまたは共通プロセスユニットの内の少なくとも1つに分割される請求項3に記載のプロセス。
【請求項5】
すべてのアクティブ警報のリストが総アクティブ警報リスト、及び共通制御モジュール、共通装置モジュールまたは共通プロセスユニットの内の1つによって分割される警報の少なくとも3つのサブカテゴリを備える請求項3に記載のプロセス。
【請求項6】
前記複数の警報のインジケータを補強するための複数の異なるオペレータにより定義可能なディスプレイアラートを提供することを更に備えた請求項1に記載のプロセス。
【請求項7】
前記複数の異なるオペレータにより定義可能なディスプレイアラートを提供することは、プロセス変数のターゲット範囲のターゲットアラートを設定することを備え、前記ターゲットアラートが、前記ターゲットアラートが設定されたときから、直ぐにまたは一定の初期遅延の後に開始し、無限にまたは制限された期間にわたって続行することができると共に、前記ターゲット範囲が事前に選択された期間内に達成されたとき又はされないときに、警報を提供する請求項6に記載のプロセス。
【請求項8】
前記複数の異なるオペレータにより定義可能なディスプレイアラートを提供することは、プロセス変数の所望値範囲に範囲アラートを設定することを備え、前記範囲アラートが、前記範囲アラートが設定されたときから、直ぐにまたは一定の初期遅延の後に開始し、無限にまたは制限された期間にわたって続行することができると共に、前記プロセス変数が前記所望値範囲外に外れるときに、警報を提供する請求項6に記載のプロセス。
【請求項9】
前記複数の異なるオペレータにより定義可能なディスプレイアラートを提供することは、出力プロセス変数の所望の累積値に傾斜アラートを設定することを備え、前記傾斜アラートが、前記出力プロセス変数の実際の累積値が前記所望の累積値に近づきかつ前記所望の累積値を超えるときに、警報を提供する請求項6に記載のプロセス。
【請求項10】
前記警報が警報優先順位と警報寿命のディスプレイを提供するためにカラーコード化される請求項1に記載のプロセス。
【請求項11】
前記選択された警報インジケータは、アクティブな警報についての追加の情報を含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項12】
グラフィカルユーザーインターフェースを前記プロセスがPDAまたは携帯端末に適応することを更に備えた請求項1に記載のプロセス。
【請求項13】
複数の前記ディスプレイアラートとすべてのディスプレイアラートの現在の状態の要約ディスプレイを生成することを更に備える請求項6に記載のプロセス。
【請求項14】
どこで、いつ最も重要な警報活動が発生しているかを示す階層状の警報プロファイルディスプレイを生成することを更に備える請求項1に記載のプロセス。
【請求項15】
アクティブ警報カウント対警報寿命プロファイルのグラフィックディスプレイを生成することを備える請求項1に記載のプロセス。
【請求項16】
前記警報プロファイルを時間帯、プラント領域、プロセスユニット及び装置モジュールの内の少なくとも1つによって定義することを更に備える請求項15に記載のプロセス。
【請求項17】
プロセス制御システムから複数のデータ入力を受信することであって、当該複数のデータ入力の少なくともいくつかは、当該データ入力のための種々の警報を生じさせる、当該受信することと、
前記データ入力によって生じた複数の警報のインジケータを含むメインパネルディスプレイを生成することであって、当該複数の警報のインジケータの各々は、アクティブな警報の目に見える表現を含みかつ警報の優先順位及び警報の寿命のしるしを提供する、当該生成することと、
前記の複数の警報のインジケータの選択された1つに対応する文脈情報を提供する警報のプロファイルディスプレイを生成することであって、当該文脈情報は、当該選択された警報のインジケータが親であり、当該警報のプロファイルディスプレイは、複数の警報のプロファイルを含み、アクティブな警報は、時間帯、プラント領域、プロセスユニット及び装置モジュールの内の1つ以上により分類される、当該生成することと、
前記警報のプロファイルが、プロセスグラフィックディスプレイに表現された装置概略図の空間的状況内に位置するように、当該プロセスグラフィックディスプレイに前記警報のプロファイルを表示すること、
を備えたグラフィカルユーザーインターフェースを生成するプロセス。
【請求項1】
作動するプロセス制御システムのデータ入力のための種々の警報を生成することと、
複数の警報のインジケータを表示することであって、当該複数の警報のインジケータの各々は、前記プロセス制御システムからのデータ入力のための生成された警報の目に見える表現を含み、当該複数の警報のインジケータの各々は、警報の優先順位及び警報の寿命のしるしを提供する、当該表示することと、
前記複数の警報のインジケータの選択された1つに対応する文脈情報を提供することであって、当該文脈情報は、当該選択された警報のインジケータが親である他の警報のインジケータを含む、当該提供することと、
を備えた警報のデータを表示するプロセス。
【請求項2】
前記警報のインジケータ及び前記文脈情報は同時に目に見える請求項1に記載のプロセ
ス
【請求項3】
すべてのアクティブ警報のリストをさらに備える請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
すべてのアクティブ警報のリストが、共通制御モジュール、共通装置モジュールまたは共通プロセスユニットの内の少なくとも1つに分割される請求項3に記載のプロセス。
【請求項5】
すべてのアクティブ警報のリストが総アクティブ警報リスト、及び共通制御モジュール、共通装置モジュールまたは共通プロセスユニットの内の1つによって分割される警報の少なくとも3つのサブカテゴリを備える請求項3に記載のプロセス。
【請求項6】
前記複数の警報のインジケータを補強するための複数の異なるオペレータにより定義可能なディスプレイアラートを提供することを更に備えた請求項1に記載のプロセス。
【請求項7】
前記複数の異なるオペレータにより定義可能なディスプレイアラートを提供することは、プロセス変数のターゲット範囲のターゲットアラートを設定することを備え、前記ターゲットアラートが、前記ターゲットアラートが設定されたときから、直ぐにまたは一定の初期遅延の後に開始し、無限にまたは制限された期間にわたって続行することができると共に、前記ターゲット範囲が事前に選択された期間内に達成されたとき又はされないときに、警報を提供する請求項6に記載のプロセス。
【請求項8】
前記複数の異なるオペレータにより定義可能なディスプレイアラートを提供することは、プロセス変数の所望値範囲に範囲アラートを設定することを備え、前記範囲アラートが、前記範囲アラートが設定されたときから、直ぐにまたは一定の初期遅延の後に開始し、無限にまたは制限された期間にわたって続行することができると共に、前記プロセス変数が前記所望値範囲外に外れるときに、警報を提供する請求項6に記載のプロセス。
【請求項9】
前記複数の異なるオペレータにより定義可能なディスプレイアラートを提供することは、出力プロセス変数の所望の累積値に傾斜アラートを設定することを備え、前記傾斜アラートが、前記出力プロセス変数の実際の累積値が前記所望の累積値に近づきかつ前記所望の累積値を超えるときに、警報を提供する請求項6に記載のプロセス。
【請求項10】
前記警報が警報優先順位と警報寿命のディスプレイを提供するためにカラーコード化される請求項1に記載のプロセス。
【請求項11】
前記選択された警報インジケータは、アクティブな警報についての追加の情報を含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項12】
グラフィカルユーザーインターフェースを前記プロセスがPDAまたは携帯端末に適応することを更に備えた請求項1に記載のプロセス。
【請求項13】
複数の前記ディスプレイアラートとすべてのディスプレイアラートの現在の状態の要約ディスプレイを生成することを更に備える請求項6に記載のプロセス。
【請求項14】
どこで、いつ最も重要な警報活動が発生しているかを示す階層状の警報プロファイルディスプレイを生成することを更に備える請求項1に記載のプロセス。
【請求項15】
アクティブ警報カウント対警報寿命プロファイルのグラフィックディスプレイを生成することを備える請求項1に記載のプロセス。
【請求項16】
前記警報プロファイルを時間帯、プラント領域、プロセスユニット及び装置モジュールの内の少なくとも1つによって定義することを更に備える請求項15に記載のプロセス。
【請求項17】
プロセス制御システムから複数のデータ入力を受信することであって、当該複数のデータ入力の少なくともいくつかは、当該データ入力のための種々の警報を生じさせる、当該受信することと、
前記データ入力によって生じた複数の警報のインジケータを含むメインパネルディスプレイを生成することであって、当該複数の警報のインジケータの各々は、アクティブな警報の目に見える表現を含みかつ警報の優先順位及び警報の寿命のしるしを提供する、当該生成することと、
前記の複数の警報のインジケータの選択された1つに対応する文脈情報を提供する警報のプロファイルディスプレイを生成することであって、当該文脈情報は、当該選択された警報のインジケータが親であり、当該警報のプロファイルディスプレイは、複数の警報のプロファイルを含み、アクティブな警報は、時間帯、プラント領域、プロセスユニット及び装置モジュールの内の1つ以上により分類される、当該生成することと、
前記警報のプロファイルが、プロセスグラフィックディスプレイに表現された装置概略図の空間的状況内に位置するように、当該プロセスグラフィックディスプレイに前記警報のプロファイルを表示すること、
を備えたグラフィカルユーザーインターフェースを生成するプロセス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
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【図25】
【図26】
【図27】
【公開番号】特開2013−33485(P2013−33485A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−198446(P2012−198446)
【出願日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【分割の表示】特願2007−511568(P2007−511568)の分割
【原出願日】平成17年5月4日(2005.5.4)
【出願人】(512132022)フィッシャー−ローズマウント システムズ,インコーポレイテッド (28)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【分割の表示】特願2007−511568(P2007−511568)の分割
【原出願日】平成17年5月4日(2005.5.4)
【出願人】(512132022)フィッシャー−ローズマウント システムズ,インコーポレイテッド (28)
【Fターム(参考)】
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