説明

ユーザー・インターフェイス用の装置と方法

ユーザーにフィードバックするインターフェイス用装置と方法の実施態様を示す。具体的には、このようなインターフェイスの実施態様は、外科処置を施す際、ユーザーに使われるマイクロスコープに取付けたヘッド・アップ・ディスプレイ・ユニットを含める。ヘッド・アップ・ディスプレイ・ユニットは、マイクロスコープの1つのアイ・ピースに取付けたアイ・ピース・リングを含み得る。ヘッド・アップ・ディスプレイ・ユニットは、外科処置コンソール又は他の源からの1つ又はそれ以上のパラメータに関するデータを受け、所望のパラメータに対応する音響又は視覚的にフィードバックして、すべての視覚的フィードバックは、アイ・ピース・リングに伝播され、マイクロスコープを使って外科処置を施す際、外科処置コンソールのスクリーンを見ることなく、また外科処置から注意を逸らさずに、マイクロスコープのユーザーに非割込様式でフィードバックされ得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外科処置装置に関し、より具体的には、眼科外科処置に関連する本発明の実施態様に関する。さらに、具体的には、眼科外科処置装置を使用するユーザー用のインターフェイスに関連する本発明の実施態様に関する。
【背景技術】
【0002】
人の眼は、失明に到る緩やかな劣化をもたらす多くの疾患に苦しむことがある。コンタクト・レンズと眼鏡によって、ある慢性疾患を補償することができるが、それ以外については眼科外科処置が必要になる。一般に、眼科外科処置は、硝子体網膜のような後区処置と、白内障のような前区処置に分類される。最近では、後区処置と前区処置を組合せた処置が開発されている。
【0003】
眼科外科処置に使用される眼科外科処置機器は、後区処置用、前区処置用、あるいは、その両用に特化されている。このような外科処置機器は、硝子体網膜及び白内障の顕微外科処置コンソールを備えることができる。このような外科処置コンソールは、外科処置及び外科処置機器に依存する様々な機能を提供することができる。例えば、外科処置コンソールは、外科処置部位への潅注流、及び/又は、外科処置部位からの吸引流の管理を支援することにより、白内障外科処置(例えば、水晶体超音波乳化吸引術)を捗らせることができる。勿論、外科処置コンソールは、その他の機能を提供することもできる。
【0004】
このように、硝子体網膜及び白内障の顕微外科処置コンソールは、通常、硝子体切断、真空などのような多くの機能の組合せを持っており、大幅なカスタマイゼーションに適合することができる。換言すると、このような外科処置コンソールのパラメータの各々は、所望の設定にそれぞれ個別に調整することができる。この多くの構成の組合せは一見有利であるように思われるが、多くの場合、このことは全体を管理しなければならないという問題を引起す。例えば、医師は、外科処置を施している間中ずっと、貴重な時間を割いて、複数のパレメータの各々を個別に調整しなければならない。さらに、最高のパフォーマンスを達成するために、あるいは、考え得る合併症あるいは怪我を回避するために、これらのパラメータを調整するには、コーディネートされる(例えば、1つあるいはそれ以上の他のパラメータ設定に少なくとも部分的に依存するある1つのパラメータの設定される)必要がある。この要請は、医師が1つのパラメータに関心がある場合でさえも、複数のパラメータの設定に応じた設定は検証され、計算され、あるいは、調整される必要があることを意味している。これらの調整は時間を取るだけでなく、さらには、外科処置コンソールの設定を誤る機会を増加させてしまうことになり、場合よっては、医師が外科処置中に患者の怪我を招いてしまうことがある。さらに、これらのパラメータ、あるいは、外科処置コンソールの操作、外科処置、患者他に関連するその他のパラメータに関するフィードバックが、このような外科処置コンソールの操作中、実質的にリアルタイムでユーザーに提供される必要がある。
【0005】
したがって、外科処置コンソールを使用するユーザー用のインターフェイスに対する必要性がある。
【発明の概要】
【0006】
ユーザーにフィードバックを提供するインターフェイス用の装置と方法の実施態様が示される。具体的には、このようなインターフェイス実施態様は、外科処置を施すとき、ユーザーに使用されるマイクロスコープに取付けられたヘッド・アップ・ディスプレイ・ユニットを含むことができる。ヘッド・アップ・ディスプレイ・ユニットは、マイクロスコープの1つのアイ・ピースに取付けられたアイ・ピース・リングを含むことができる。ヘッド・アップ・ディスプレイ・ユニットは、外科処置コンソール又はその他の源からの1つあるいはそれ以上のパラメータに関するデータを受けて、所望のパラメータに対応する音響的(聴覚的)又は視覚的フィードバックを提供する。次に、すべての提供された視覚的フィードバックは、アイ・ピース・リングに伝播されて、マイクロスコープを使用して外科処置を施すとき、マイクロスコープのユーザーはフィードバックを得ることができ、そのようなフィードバックを得るために外科処置コンソールのスクリーンを見る必要性をなくすことができる。こうして、外科処置から注意を逸らさず、このフィードバックをユーザーが得られるような割込み様式でフィードバックがユーザーに提供される。
【0007】
より具体的には、1つの実施態様では、提供される視覚的フィードバックは、提供されるフィードバックに関する、あるいは、関連するパラメータを構成するために使用される、パラメータを構成するために使用されたインターフェイスに適合、あるいは、対応する。このように、ヘッド・アップ・ディスプレイを介して提供される視覚的フィードバックを、外科処置コンソールを構成するために使用されるユーザー・インターフェイスに相関させることによって、提供される視覚的フィードバックの意味を記憶するために操作容易なニーモニック装置がユーザーに提供される。
【0008】
以下の記載及び添付の図面と関連して考慮されるとき、これら及びその他の本発明の実施態様はよりよく理解されるであろう。以下の記載は、本発明の様々な実施態様とその具体的な詳細を示しているが、説明を目的とするものであって限定を意図するものではない。多くの置換え、変形態様、付加、再構成は、本発明の範囲内でなされるものであり、本発明は、これらのすべての置換え、変形態様、付加、再構成を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明のより完全な理解とその有利な効果は、類似の参照番号が類似の特徴を示す添付の図面と関連付けて以下の記載を参照することによって得られるであろう。
【図1】外科処置コンソールの1つの実施態様の概略図である。
【図2】グラフィカル・ユーザー・インターフェイス(GUI)の1つの実施態様の概略図である。
【図3】カラー・パレット1つの実施態様を表す図である。
【図4】グラフィカル・ユーザー・インターフェイス(GUI)の1つの実施態様の概略図である。
【図5】ヘッド・アップ・ディスプレイの1つの実施態様の概略図である。
【図6】ヘッド・アップ・ディスプレイの使用の1つの実施態様の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
様々な図面の類似の部分、又は対応する部分を参照するため、類似の参照番号が使用される、図面に好適な実施態様が示されている。
【0011】
本発明の様々な実施態様を詳細に説明する前に、本発明の実施態様と共に使用される、外科処置コンソールを説明することが理解の助けになるものと思われる。図1は、1つの眼科外科処置コンソール100の実施態様の概略図である。眼科外科処置コンソール100は、タッチ・スクリーン115を持つ、スィーベル・モニター110を含むことができる。スィーベル・モニター110は、タッチ・スクリーン115を見る必要があるすべての人のために、様々な向きに配置させることができる。スィーベル・モニター110は、回転させること、傾けること、及び側面から側面へスィングすることができる。タッチ・スクリーン115には、ユーザーがコンソール100を操作することができるGUIが備えられている。
【0012】
眼科外科処置コンソール100は、様々なツールと消耗品を外科処置コンソール100に接続するために使用される、接続パネル120も含む。接続パネル120は、例えば、凝固(coagulation)コネクタ、平衡塩類溶液レシーバー、様々なハンドピース、及び流体管理装置(“FMS”)用のコネクタ、あるいは、カセット・レシーバー125を含むことができる。外科処置コンソール100は、(例えば、パネルの背後に備えられている)フット・ペダル・コントロールのようなユーザー・フレンドリーな機能その他の機能を含むこともできる。
【0013】
外科処置コンソール100は、例として提供されたものであり、本発明の実施態様は、様々な外科処置装置に実装されることができる。本発明の様々な実施態様を使用することができる、例としての外科処置装置は、例えば、テキサス州、フォート・ウォースのアルコン社から入手可能な、シリーズ2000(登録商標)レガシー(登録商標)白内障外科処置装置、アキュラス(登録商標)400VS外科処置装置、インフィニ(登録商標)ビジョン・システム外科処置装置を含む。本発明の実施態様は、当該技術分野の当業者に理解されるように、タッチ・スクリーンを持つその他の適当な外科処置装置に実装することができる。
【0014】
作動時、グラフィカル・ユーザー・インターフェイス(GUI)は、スクリーン115に表示されて、ユーザーは、外科処置コンソール100を操作できる。1つの実施態様では、外科処置装置用のGUIによって、外科処置コンソール100をモード操作することができる。換言すれば、GUIは、外科処置コンソール100のユーザーに、外科処置コンソール100の機能の全範囲に対応するアイコン、又はボタンの組を示すことができ、ユーザーは、外科処置コンソール100の特定の機能を使用するために、これらの機能アイコンから選択できる。そして、ユーザーは、すべてのパラメータあるいは特定の機能のためのサブ・モードを構成してその機能を使用することができる。このようにして、外科処置中に、外科処置の各ステップのために、ユーザーは、そのステップで所望される機能を選択して、そのステップ用のパラメータ、又はサブ・モードを構成するように、外科処置コンソール100を操作する。このように、外科処置コンソール100のモード操作は、外科処置コンソール100の機能の全範囲に対応するユーザーに幅広い様々な選択肢を与えるので、外科処置を行うために(例えば、フット・ペダルあるいはタッチ・パネル115から)比較的多くの数のインプットを必要とし、外科処置コンソール100のGUI(あるいは、その他の操作の手段)は、極めて雑然として手間がかかる。
【0015】
例えば、外科処置コンソール100は、硝子体切断(Vit)、真空引き(Extraction)、はさみ、粘性流体制御(VFC)、超音波レンズ取除き(Fragmatome)、及びユーザー・フィードバックを含むことができる。モード操作ベースの外科処置コンソール100用のGUIの1つの実施態様は、図2に示されている。GUI300は複数のアイコン302を表示し、アイコン302の各々は、外科処置コンソール100の1つの機能に対応することに留意すべきである。この結果、アイコン302で表される機能を使用するために、外科処置コンソール100のユーザーは、所望のアイコン302を選択することができる。そして、外科処置を施すために、各々のステップに対して、そのステップに所望される機能を表すアイコン302を選択して、その機能を構成するすべてのパラメータ、又はサブ・モードを選択できる。外科処置コンソール100の機能が所望される、後続するすべての外科処置のステップで、ユーザーは、再度、そのステップに対応する所望する機能をアイコン202から選択して、すべてのパラメータ、又はサブ・モードを構成しなければならない。容易に想像できるように、このようなことは、外科処置コンソールを操作するには非効率的な方法であり、所望の機能を選択して構成するために相互に関連しない非常に多くの操作が必要となる。
【0016】
そこで、所望されるのは、構成するための単純化された外科処置コンソールの操作の方法である。このように、ある場合には、ユーザーが単一のコントロール・フィールド(制御領域)、又は単一のスクリーンの領域を介して2つあるいはそれ以上のパラメータを制御できる、単純化あるいは簡略化されたユーザー・インターフェイスを使用できる。このタイプのインターフェイスは、カラー・コードしてユーザーに、外科処置コンソール100、又は外科処置の制御、状況、安全、パフォーマンス他をよりよく知覚させることができる。例えば、2次元インターフェイスをユーザーに提供できる。パラメータの様々な組合せに対応するセルは、超音波の量にほぼ比例して流量に反比例する予想される温度上昇を反映するように、カラー・コードすることができる。このように、図3の表に示したように、1つの実施態様では、より低い超音波値、かつ、より高いフロー・レート(流量)を“より冷たい”色(例えば、青あるいは緑)にカラー・コードして、低い流量に対応する超音波値のより高い値を“より熱い”色(例えば、赤、又はオレンジ色)にカラー・コードすることができる。
【0017】
正にそのようなインターフェイスの1つの実施態様は、図4に示されている。コントロール・フィールド400は、ユーザーが瞬間平均パワー430を制御できるように提供され、青から赤の色勾配は、(ユーザーが特定することができるか、でなければ、特定されていることができる)ある期間後の切開口温度の概略値(見積り値)である。青は、より小さな温度上昇を示し、赤はより大きな温度上昇を示す。ユーザーは、要求された設定アイコン410をドラッグして、フィールドを制御することができ、同様に、(例えば、フット・スイッチの踏込みに基づいて)切開口の瞬間温度の概略値も示す、現在の設定アイコン420見ることによって、リアルタイム・フィードバックを得ることができる。
【0018】
このように、フィードバック(例えば、切開口の温度の瞬間値)は、タッチ・スクリーン115を介して、外科処置コンソール100のユーザーに提供される。しかしながら、タッチ・スクリーン115に表された視覚的インジケータは、ユーザーに外科処置から目を離して見るように要求することがある。音響的フィードバック(例えば、外科処置コンソール100から出される音)は、1つあるいはそれ以上のパラメータの現在の状況を示すために使用することができるが、これらの音響的インジケータの使用は、ユーザーにマルチ・サウンドの意味を記憶することを要求してしまい、また、手術室のバックグラウンド・ノイズによって掻き消されることがある。
【0019】
したがって、割込のない様式で、このフィードバックを得るために、外科処置から注意をそらすことなく、あるいは、ユーザーに外科処置から眼を離すことを要求することなく、ユーザーがこのフィードバックを得ることができるように、1つあるいはそれ以上のパラメータに関するフィードバックを提供することが望ましい。この目的のために、ユーザーにフィードバックを提供するインターフェイス用の装置と方法に注意を向ける。具体的には、このようなインターフェイスの実施態様は、外科処置を施すとき、ユーザーに使用されるマイクロスコープに取付けられる、ヘッド・アップ・ディスプレイ・ユニットを含むことができる。ヘッド・アップ・ディスプレイ・ユニットは、マイクロスコープの複数のアイ・ピースの中の1つに取付けられる、アイ・ピース・リングを含むことができる。ヘッド・アップ・ユニットは、外科処置コンソール、又はその他の源からの1つあるいはそれ以上のパラメータに関するデータを受けて、その所望するパラメータに対応する音響的、又は視覚的フィードバックを生成する。次に、ある所望のパラメータに対応する視覚的フィードバックは、アイ・ピース・リングへ伝播され得るので、マイクロスコープを使用しての外科処置の施術中、マイクロスコープのユーザーはフィードバックを得ることができ、そのようなフィードバックを得るために外科処置コンソールのスクリーンを見る必要性を排除できる。
【0020】
より具体的には、1つの実施態様では、提供された視覚的フィードバックは、フィードバックが提供されるか、関連するパラメータを構成するために要する、パラメータを構成するために使用する、インターフェイスに適合するか、対応することができる。このように、外科処置コンソールを構成するために使用されるインターフェイスによって、ヘッド・アップ・ディスプレイを介して提供される視覚的フィードバックを訂正することによって、ユーザーが提供される視覚的フィードバックの意味を記憶するために、簡便なニーモニック装置が提供される。
【0021】
図5に移ると、マイクロスコープと共に使用する、ヘッド・アップ・ディスプレイ・ユニットの1つの実施態様が示されている。ヘッド・アップ・ディスプレイ・ユニット500は、外科処置を施すか、あるいは、他の眼科外科処置用の機器を使用するためのマイクロスコープに取付けることができるように構成された、本体510を具備することができる。したがって、本体510は、例えば、外科処置コンソール100あるいはその他のデータの源と通信するワイヤ付の、及び/又はワイヤレスのトランシーバー520、音響的アウトプットを生成するスピーカ530を備えることができる。インジケータLED光(図示しない)、又はその他の光源の組は、少なくとも部分的に、実質的に可視光のスペクトルすべてでなくとも、可視光を操作可能に生成し、さらに、様々な光のパターン(例えば、単一色のブリンク(点滅)・レート、色の入替わりパターン、複数の色のブリンク・レート等)を操作可能に生成する。ヘッド・アップ・ディスプレイ500は、光を伝達する半透明のラバー、又はポリマーからなる、アイ・ピース・リング540を備えることもできる。アイ・ピース・リング540は、インジケータLED光の組によって生成された光をアイ・ピース・リング540に伝達されるように、半透明のラバー、ポリマー、プラスティック・フィルム、又は光パイプからなる、柔軟性を持つガイド550によって、ヘッド・アップ・ディスプレイ500の本体510に連結することができる。光ガイド550は、遮蔽されるか、又はインターフェイスを周囲の光から遮蔽するように取囲まれることもできる。アイ・ピース・リング540は、マイクロスコープのアイ・ピースに取付けるように構成され、ヘッド・アップ・ディスプレイ500は、インジケータLED光の組によって生成されてガイド550によって伝達された光がアイ・ピース・リング540を通してマイクロスコープのアイ・ピースに表れるように使用される。
【0022】
図6に眼を転じると、外科処置中のヘッド・アップ・ディスプレイ500の使用に関して示されている。外科処置前、ユーザー610は、1つあるいはそれ以上のインターフェイス(例えば、図4を参照して上に示したようなインターフェイス)を使用して、外科処置コンソール100のパラメータを構成することができる。ユーザー610は、ヘッド・アップ・ディスプレイ510を介して、どのように以下の外科処置パラメータに関するフィードバックが提供されるか(例えば、音響的フィードバック、視覚的フィードバック、ビープ・レートのような音響的フィードバックの構成、視覚的フィードバックを提供する際に使用する光の色、視覚的フィードバックのブリンク・レート、視覚的フィードバックの光の強度等)に対応するように、外科処置コンソール100を1つあるいはそれ以上の(外科処置中に、1回あるいはそれ以上の回数、変更、測定、あるいは、計算できるパラメータであることができる)パラメータに対するフィードバックを提供するように構成することもできる。視覚的フィードバックの色は、コンソールによって測定された外科処置パラメータの値に訂正することができる。例えば、超音波パワーあるいは真空レベル、あるいは、例えば、切開口の概略的温度の計算値に訂正することができる。訂正は、事前に定義する、又はユーザーが定義することもできる。例えば、ユーザーは、カラー・スペクトルを見て、青を最小パラメータにし、赤を最大パラメータにして、そして、その間のすべての色を色の波長に応じてパラメータ範囲に内挿することができる。さらに、視覚的フィードバックの色は、パラメータを構成するために使用されるユーザー・インターフェイスに訂正することができる。
【0023】
そして、外科処置中、これらの構成された外科処置パラメータ(、及び1つの実施態様では、どうのようにこれらの様々な外科処置パラメータを提供するかのデータ)に関するデータは、外科処置コンソール100からヘッド・アップ・ディスプレイ500に備わっているトランシーバー520へ伝達されることができる。ヘッド・アップ・ディスプレイ500は、そして、これらの構成された外科処置パラメータの各々に対応するフィードバックを生成する。ヘッド・アップ・ディスプレイ500によって生成されたすべての視覚的フィードバック(例えば、LED光630の組合せによる視覚的フィードバック)は、ガイド550を通って、ユーザー610がマイクロスコープ・アイ・ピース600、又はユーザーが指揮している外科処置から眼を逸らなければならないことなく、視覚的フィードバックを見ることができるように、マイクロスコープ・アイ・ピース600に取付けられたアイ・リング540に伝達されることができる。
【0024】
例えば、図4に示されているインターフェイスに関して、コントロール・フィールド400に対応する色は、外科処置中、視覚的フィードバックのブリンク・レート、又はパターンが真空レベル・レンジを示しながら、ステータス・インジケータ420に関連する色がアイ・ピース・リング540を介してユーザーに示されるように、切開口の瞬間的温度の概略値に関する外科処置パラメータを反映するように使用することができる。
【0025】
フィードバックの異なるタイプ、又は異なる構成を使用して、異なる外科処置パラメータに関する情報のほとんど際限のない変形態様がユーザーに提供することができることが、上記の記載から読み取れることに留意するべきである。例えば、第一の時間的期間中、1つのカラー・パレットを使用して、第一のパラメータに関するフィードバックが提供され、第二の時間的期間中、第二のカラー・パレットを使用して、他のパラメータに関するフィードバックが提供され、第一の時間的期間中、そのカラー・パレットのブリンク・レートを使用して、第三のパラメータに関するフィードバックが提供され、第二の時間的期間中に提供される視覚的フィードバックのブリンク・レートを使用して、第四のパラメータに関するフィードバックが提供され、音響的フィードバック他を使用して、第五のパラメータに関するフィードバックが提供されることができる。想像に難くないように、ヘッド・アップ・ディスプレイ500を使用して提供されるフィードバックの量は、提供されたフィードバックの意味を理解できる、又は記憶できる外科医の能力によって現実的には限定されるが、多くの入れ替えが可能である。
【0026】
以上、説明した特定の実施態様を参照して、本発明は、ここでは説明されたが記載したが、その記載は単に例示であって限定として解釈されるべきものではない理解されるべきである。したがって、さらに、本発明の実施態様の詳細における多くの変更態様、及び付加的実施態様は予測可能なものであって、当該技術分野の当業者が本開示を参照することによって成し得ることは理解されるべきである。すべての変更態様、及び付加的実施態様は、以下添付の請求項の発明の範囲内にあるものと考えられるべきである。例えば、外科処置パラメータに関するデータは、無線接続ではなく、外科処置コンソールとヘッド・アップ・ディスプレイ・ユニットとの間のワイヤ接続を介してヘッド・アップ・ディスプレイに提供されることができ、一旦、外科処置パラメータが構成されると、対応するフィードバックも構成される等のような、外科処置パラメータに事前に関連する、あるタイプのフィードバックも有り得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロスコープに取付けられるように構成された、ヘッド・アップ・ディスプレイを備えた、外科処置コンソールに関連した情報を示す装置であって、
前記ヘッド・アップ・ディスプレイは、前記マイクロスコープのアイ・ピースの内側に操作可能に取付けられる、アイ・ピース・リングを具備し、前記ヘッド・アップ・ディスプレイは、外科処置コンソールからの外科処置パラメータの組に関するデータを操作可能に受けて、前記パラメータの組を受けたことに対応してユーザーにフィードバックを提供することができ、第一のパラメータに対応する前記フィードバックは、前記アイ・ピース・リングを介して提供される視覚的フィードバックである、
外科処置コンソールに関連した情報を示す装置。
【請求項2】
第二の外科処置パラメータに対応する前記フィードバックは、音響的パラメータである、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記の外科処置パラメータの組は、前記外科処置コンソールを使用してユーザーによって選択される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記外科処置パラメータの各々に対応する前記フィードバックは、前記外科処置コンソールを使用してユーザーによって構成される、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記の第一の外科処置パラメータに対応する前記フィードバックは、前記第一の外科処置パラメータに関連するパラメータを構成するために使用されるインターフェイスに適合する、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記の第一の外科処置パラメータに対応する前記視覚的フィードバックは、光の色である、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
第三の外科処置パラメータに対応する前記フィードバックは、光の色が交互に変わる、色あるいはブリンク・パターンの混合を持つ視覚的フィードバックである、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記の第一の外科処置パラメータは、切開口の瞬間の温度の概略値である、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
第三の外科処置パラメータに対応する前記視覚的フィードバックは、ブリンク・レートである、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記、前記第三の外科処置パラメータは、真空レベルである、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記外科処置パラメータに関する前記データは、前記外科処置コンソールから前記ヘッド・アップ・ディスプレイへ伝達される、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
外科処置コンソールに関連して情報を示す方法であって、
マイクロスコープに取付けられるように構成された、ヘッド・アップで、外科処置コンソールからの外科処置パラメータの組に関するデータを受けるステップと、
前記パラメータの組の各々に対応するフィードバックを、前記ヘッド・アップ・ディスプレイを使用するユーザーに示すステップと、を含み、
前記ヘッド・アップ・ディスプレイは、前記マイクロスコープのアイ・ピースに、あるいは、アイ・ピースの内側に操作可能に取付けられたアイ・ピース・リングを具備して、第一のパラメータに対応する前記フィードバックは、前記アイ・ピース・リングに示される視覚的フィードバックである、
外科処置コンソールに関連して情報を示す方法。
【請求項13】
第二の外科処置パラメータに対応する前記フィードバックは、音響的フィードバックである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記の外科処置パラメータの組は、前記外科処置コンソールを使用するユーザーによって選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記の外科処置パラメータの組の各々に対応する前記フィードバックは、前記外科処置コンソールを使用するユーザーによって構成される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
第一の外科処置パラメータに対応する前記フィードバックは、前記第一のパラメータに関連するパラメータを構成するように使用されるインターフェイスに適合する、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第一の外科処置パラメータに対応する前記視覚的フィードバックは、光の色である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
第三の外科処置パラメータに対応する前記フィードバックは、光の色が交互に変わる、色あるいはブリンク・パターンの混合を含む視覚的フィードバック、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記の第一の外科処置パラメータは、切開口での瞬間温度の概略値である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
第三の外科処置パラメータに対応する前記視覚的フィードバックは、ブリンク・レートである、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記の第三の外科処置パラメータは、真空レベルである、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記の外科処置パラメータの組に対応する前記データは、前記外科処置コンソールから前記ヘッド・アップ・ディスプレイに伝達される、請求項12に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−536423(P2010−536423A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−521070(P2010−521070)
【出願日】平成20年7月22日(2008.7.22)
【国際出願番号】PCT/US2008/070715
【国際公開番号】WO2009/023408
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(501449322)アルコン,インコーポレイティド (140)