説明

ライセンス発行装置、その制御方法、およびそのプログラム

【課題】画像形成装置の新機種が機能識別IDに含まれる機種であり、アプリケーションがその機能識別IDを宣言していても、アプリケーションの動作が未評価な新機種に対してはライセンスが発行されないようにする。
【解決手段】受信された設定情報がライセンスを発行することを示す設定情報であった場合は、インストールデバイスがライセンス発行制御を行う機種に対応すると判断されたことに応じてライセンスを発行するよう制御し、受信された設定情報がライセンスを発行しないことを示す設定情報であった場合は、インストールデバイスがライセンス発行制御を行う機種に対応する判断されたことに応じてライセンスを発行しないよう制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデバイスで実行されるアプリケーションのライセンス発行を制御するためのライセンス発行装置、その制御方法、およびそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複合機などの画像処理機能を持つ画像形成装置において、プログラミング実行環境の搭載により、PCなどに代表される情報処理装置と同様に、ネットワーク上の他の情報処理装置からアプリケーションがインストールできる環境が整ってきている。これにより、機能拡張の際には新しいアプリケーションをインストールすることが行われている。インストールされたアプリケーションは、情報処理装置内で開始・動作し、複写機などの画像処理機能を持つ画像形成装置に対して、様々な付加価値を提供する機能を実現するものである。
【0003】
また、これらのアプリケーションは、アプリケーションが動作可能な画像形成装置の機種を特定する情報を持ち、画像形成装置にインストールしようとした際に、当該情報が一致しなければインストールできない仕組みが採用されていた。
【0004】
そのため、アプリケーション自身が提供する機能に変更がなくても、アプリケーションに対応する機種が増える度にアプリケーション自身の情報を変更する必要があり、アプリケーションの開発者は機種が増える度に開発投資を実施していた。
【0005】
この問題を解決するため、これまでのデバイス識別ID(機種を特定する情報)に加え、機能識別ID(装置が提供する機能を示すID)を定義し、アプリケーションが機能識別IDを宣言することで対処する方法が考えられている。
【0006】
この対象方法により、アプリケーションが宣言するデバイス識別IDに定義されていない画像形成装置であっても、その画像形成装置の機種が機能識別IDに含まれる機種であれば、そのアプリケーションに対応させることが可能になる。この仕組みによって新しい機種が追加される度にアプリケーション自身を修正することなくインストールできる。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−223763
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、従来の仕組みを利用し、画像形成装置上で動作するアプリケーションをインストールするためのライセンスを発行する場合、次に記載の問題が発生する。例えば、機能識別IDの対象機種としてアプリケーションが正常に動作するか評価していない新しい機種の画像形成装置が含まれている場合、アプリケーションが正常に動作するか評価していない新しい機種の画像形成装置においてもライセンスが発行されてしまう。
【0009】
換言すれば、アプリケーションは使用する機能識別IDを宣言し、かつ新しい機種の画像形成装置がインストール対象となっている場合、正常に動作しない新しい機種の画像形成装置に対しても前記アプリケーションがインストールされてしまうこととなる。
【0010】
本願発明は、機能識別IDを宣言するアプリケーションであっても、例えば、そのアプリケーションが正常にどうするか否か評価していないデバイスに対してはライセンスが発行されないような仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の目的を達成するための一実施形態に係るライセンス発行装置は、アプリケーションが有する属性値を基に、前記アプリケーションを実行するためのライセンスを発行するライセンス発行装置であって、機能識別IDと、前記機能識別IDに対応する1または複数のデバイスの機種とを関連付けて保存する保存手段と、前記1または複数のデバイスの機種に含まれる機種であって、ライセンス発行制御を行う機種に関する機種情報と、前記ライセンス発行制御を行う機種に対しライセンスを発行する選択、および発行しない選択の内、何れか1つの選択に対応する設定情報と、を受信する受信手段と、前記機能識別IDを属性値として有する前記アプリケーションのインストール要求を受け付けた際に、前記アプリケーションがインストールされるインストールデバイスが前記ライセンス発行制御を行う機種に対応するか否かを、受信された機種情報を基に判断する判断手段と、受信された設定情報がライセンスを発行することを示す設定情報であった場合は、前記インストールデバイスが前記ライセンス発行制御を行う機種に対応すると判断されたことに応じてライセンスを発行するよう制御し、受信された設定情報がライセンスを発行しないことを示す設定情報であった場合は、前記インストールデバイスが前記ライセンス発行制御を行う機種に対応する判断されたことに応じてライセンスを発行しないよう制御するライセンス発行制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によって、適切なライセンス発行制御を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】ライセンス管理システムの全体構成を示すブロック図
【図2】ライセンス情報発行サーバのブロック図
【図3】画像形成装置の全体構成を示すブロック図
【図4】ライセンス発行制御設定画面の一例を示す図
【図5】(a)ライセンス情報管理データベースが管理する機能識別IDとデバイス識別IDの対応表(b)ライセンス情報管理データベースが管理するデバイス識別IDとデバイスシリアル番号の対応表
【図6】商品を構成するアプリケーションとライセンスアクセス番号の関係図
【図7】ライセンス管理システムを使用したフローを説明するフローチャート
【図8】商品にライセンス発行制御を行うライセンス発行制御設定画面の一例を示す図
【図9】ライセンス管理システムを使用し、商品のライセンス制御を追加したフローを説明するフローチャート
【図10】ライセンス管理システムにおいて商品のライセンス制御を判断するフローを説明するフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0015】
<システム構成>
図1は本発明のライセンス管理システム全体を説明するシステム全体図であり、ネットワークシステムの一例を示す。図1に示すライセンス管理システムは、LAN120などのネットワークを介してユーザ端末101、開発者端末107、販売会社端末104、画像形成装置110、ライセンス情報発行サーバ111がそれぞれ接続されて構成されている。
【0016】
本システムでは、例えば、アプリケーションを導入する装置を一意に特定するデバイスシリアル番号の入力と引き替えにライセンス情報を発行することができる。図1中、111は、ライセンス情報発行処理全般を司る情報処理装置としてのライセンス情報発行サーバである。このライセンス情報発行サーバ111に設けられているコンピュータシステムにより、後述する各部が実現される。
【0017】
また、101はユーザが管理する情報処理装置としてのユーザ端末である。パーソナルコンピュータ、携帯端末、複合機を始めとするプリンタなど、ネットワークに接続可能でソフトウェアをインストール可能なあらゆる情報処理装置がユーザ端末101となりうる。ユーザ端末101のコンピュータシステムにより、後述する各部が実現される。
【0018】
104は販売会社が管理する情報処理装置としての販売会社端末であり、107はソフトウェア開発業者が管理する情報処理装置としての開発者(製造者)端末である。パーソナルコンピュータやワークステーションが、前記販売会社端末104やソフトウェア開発者端末107となりうる。120はインターネットなどのネットワークであり、ユーザ端末101、販売会社端末104及び開発者端末107は、ネットワーク120を介してライセンス情報発行サーバ111と接続される。
【0019】
図1中、110は、前記ライセンス情報発行サーバ111から発行されるライセンスをインストールすることにより各種アプリケーションを実行することが可能な画像形成装置である。画像形成装置110は複数存在し、各画像形成装置110はユーザ端末101と通信する。この画像形成装置110に設けられているコンピュータシステムにより、例えば、スキャナ部309、プリント部311、ネットワーク機能306、操作部312などが構成されている
ライセンス情報管理データベース119はライセンス情報発行サーバ111に接続され、アプリケーション情報、ライセンス情報を含む商品情報、デバイス識別ID情報、機能識別ID情報、デバイスシリアル番号(DS#)情報、アプリケーションID情報、ライセンスアクセス番号情報等を格納するライセンス情報管理データベースである。ライセンス情報発行サーバ111は商品管理部112と、ライセンス発行要求受信部113とライセンスファイル発行部114とアプリケーション管理部115とライセンス制御管理部116とデバイス情報管理部117と表示部118を含む。
【0020】
102は、ユーザ端末101に含まれる表示部であり、103はユーザ端末101に含まれる入力部である。105は販売会社端末104に含まれる表示部であり、106は販売会社端末に含まれる入力部である。108は開発者端末107に含まれる表示部であり、109は開発者端末に含まれる入力部である。
【0021】
本システムで管理されるアプリケーションを、ユーザが管理する情報処理装置にインストールするためには、常に、ライセンス情報発行サーバ111から発行されたライセンス情報が必要とされる。ライセンス情報発行サーバ111は、ネットワーク120を介した適正なアクセスがあれば、ライセンス情報を発行する。
【0022】
ライセンス情報には、アプリケーションのインストール先の情報処理装置固有の識別情報であるデバイスシリアル番号を埋め込むことができる。その場合、他の装置に対して同じアプリケーションをインストールする際には、異なるライセンス情報が必要となる。これにより、アプリケーションの無断複製を防止可能となっている。
【0023】
図2は、ライセンス情報発行サーバ111の概略構成を示すブロック図である。図2において、201は表示装置であり、その表示画面には、例えばウインドウ、アイコン、メッセージ、メニューその他のユーザーインターフェース情報が表示される。202はVRAMであり、表示装置201に表示するための画像が描画される。このVRAM202に生成された画像データは、所定の規定に従って表示装置201に転送され、これにより表示装置201に画像が表示される。203はCDD(コンパクトディスクドライブ)であり、CD−ROMや、CD−Rなどの記録メディアとの間で各種制御プログラムやデータの読み書きを行なう装置である。これはDVDドライブであってもよい。
【0024】
204はキーボードであり、文字入力を行なうための各種キーを有する。205はPD(ポインティングデバイス)であり、例えば、表示部201の表示画面上に表示されたアイコン、メニューその他のオブジェクトを指示するために使用される。206はCPUであり、ROM207、HDD(ハードディスクドライブ)209、FDD(フレキシブルディスクドライブ)210及び外部記憶装置に格納された制御プログラムに基づいてCPUデバイスに接続された各デバイスを制御する。207は、ROM(リードオンリメモリ)であり、各種の制御プログラムやデータを保持する。208はRAM(ランダムアクセスメモリ)でありCPU206のワーク領域、エラー処理時のデータの退避領域、制御プログラムのロード領域等を有する。 209は、記憶装置としてのHDDであり、各種制御プログラムや各種データを保存する。図1に示す各部を実現するプログラムはこれらの記憶装置に保存されている。
【0025】
211はネットワーク・インターフェース(Net−I/F)であり、他の情報処理装置やプリンタ等とネットワーク213を介して通信を行なうことができる。212はCPUバスであり、アドレスバス、データバス及びコントロールバスを含む。CPU206に対する制御プログラムの提供は、ROM207、HDD209、FDD210、CDD203から行なうこともできるし、ネットワーク213を介して他の情報処理装置等から行なうこともできる。以上、図2を用いて、ライセンス情報発行サーバ111のハードウェア構成について説明したが、ユーザ端末101、販売会社端末104、開発者端末107も図2と同じ構成を取りうる。
【0026】
図3は、画像形成装置110のコントローラ300の構成を説明するためのブロック図である。コントローラ300はスキャナ部309やプリンタ部311と電気的に接続されており、一方ではLAN314を介してライセンス情報発行サーバ111やユーザ端末101と接続されている。
【0027】
CPU301は、ROM302に記憶された制御プログラム等に基づいて接続中の各種デバイスとのアクセスを統括的に制御すると共に、コントローラ300内部で行われる各種処理についても統括的に制御する。ROM302には装置のブートプログラムなどが格納されている。RAM303は、CPU301が動作するためのシステムワークメモリであり、かつ画像データを一時記憶するためのメモリでもある。このRAM303は、記憶した内容を電源off後も保持しておくSRAM、電源off後には記憶した内容が消去されてしまうDRAMなどにより構成されている。HDD304はハードディスクドライブであり、システムソフトウェアや画像データを格納することが可能となっている。
【0028】
操作部I/F305は、システムバス313と操作部312とを接続するためのインターフェース部である。この操作部I/F305は、操作部312に表示するための画像データをシステムバス313から受取り操作部312に出力すると共に、操作部312から入力された情報をシステムバス313へと出力する。ネットワークI/F306はLAN314及びシステムバス313に接続し、情報の入出力を行う。
【0029】
スキャナI/F308は、スキャナ部309から受取った画像データに対して、補正、加工、及び編集を行う。なお、スキャナI/F308は、受取った画像データがカラー原稿か白黒原稿か、文字原稿か写真原稿かなどを判定する。そして、その判定結果を画像データに付随させる。こうした付随情報を属性データと称する。
【0030】
プリンタI/F310は、画像処理チップ307から送られた画像データを受取り、この画像データに付随させられている属性データを参照しながら画像データに画像形成を施す。画像形成後の画像データは、プリンタ部311に出力される。
【0031】
図6は商品を構成するアプリケーションとライセンスアクセス番号の関係を示す図である。商品とは、本システムに登録されたアプリケーションを販売主体・流通経路・ライセンス条件などを規定して定義した販売単位であり、ユーザは商品を購入後、ユーザ自身の情報処理装置に導入して使用することになる。
【0032】
アプリケーション600は実行プログラム603とマニフェスト604を持つ。マニフェスト604はアプリケーション情報605としてデバイス識別IDやアプリケーション名、アプリケーションID等の情報を持っている。一つのアプリケーションから使用できる日数が異なる等の条件の違いによって複数の商品601、602が生成される。生成された商品毎にライセンスアクセス番号606〜611がそれぞれ付与され、ライセンス発行時に使用される。これらの関係を表すデータベースをライセンス情報発行サーバ111はライセンス情報管理データベース119に持っている。
【0033】
図4は、ライセンス管理システムにおいて、画像形成装置上で動作する各アプリケーションに対してデバイス識別ID単位でライセンス発行制御設定を行うための画面表示の一例である。図1で示される販売会社端末104もしくは開発者端末107の表示部105、108にライセンス発行制御設定画面400が表示され、それぞれの端末の入力部106、109によって必要事項が入力され、ライセンス発行制御の設定がなされる。なお、この処理はライセンス情報発行サーバ111上で実現されるライセンス管理画面生成部(不図示)により実行される。ライセンス管理画面生成部も他のユニット同様にCPUがプログラムを実行することで実現される。
【0034】
図4のライセンス発行制御画面400には、ライセンス発行制御対象となるアプリケーションの情報401が表示される。アプリケーションの情報は、アプリケーションが持つマニフェストに記載されており、アプリケーション名やアプリケーションID、アプリケーションが対応するデバイス識別ID、また、アプリケーションが使用する装置の機能を表現している機能識別IDなどがある。マニフェストはアプリケーションの属性値が記載された宣言情報であり、例えば、アプリケーションのインストールの際に利用される他、ライセンスの発行にも利用される。マニフェストによって、アプリケーションは属性値を有することが可能になる。
【0035】
前記アプリケーションの情報より、アプリケーションが対応するデバイス識別IDと機能識別IDからライセンス発行制御が行われる対応デバイスの機種を判断し、アプリケーションの対応デバイスの機種が表示される402。なお、実施例1ではデバイスの機種を基に説明を行っているが、ライセンス発行制御の対象を機種ではなく固有デバイスにしても良い。アプリケーションの対応デバイスは、アプリケーション管理部がマニフェストに記載されているデバイス識別IDを取得し、一方、マニフェストに記載されている機能識別IDが対応するデバイス識別IDをライセンス情報管理データベース119にある対応表510から取得する。前記それぞれ取得したデバイス識別IDの論理和となるデバイス識別IDが前記アプリケーションの対応しているデバイス識別ID一覧となる。
【0036】
対象のアプリケーションに対してライセンス発行制御を行いたい場合には、ライセンス発行制御画面400において、複数のライセンス発行制御方法の選択肢の内、何れか1つの選択を行う。
【0037】
ライセンスの発行制御方法としては指定したデバイス識別IDに対してライセンスを発行するものと、指定したデバイス識別IDに対してライセンスの発行をしないもの、指定したデバイス識別IDに対して一時的にライセンスを停止するものがある。何れの方法でライセンス発行制御を行うかを403のチェックボックスにチェックを入れて選択する。何れか1つの選択肢が選択されると、その選択に対応する設定情報がクライアントからライセンス発行サーバ111に送信される。また、選択した方法で制御したいデバイス識別IDを、ライセンス発行制御画面の対応デバイス402に表示されている対応デバイスから選択し、デバイス識別IDを入力する欄に入力する404。入力するデバイス識別IDは一つであっても良いし、複数であっても良い。制御したい設定が入力済みであれば設定ボタン406を押下し、設定を完了する。概括すると、402に表示されるデバイス識別IDに対応する機種、および機能識別IDに関連する1または複数のデバイスに対応した機種の中からライセンス発行制御を行いたいデバイスが404で入力され、403の選択に応じて発行制御を行われる。
【0038】
ライセンスの発行制御方法としてライセンス発行を許可するものとライセンス発行を禁止するもの、一時的にライセンスを停止するものの三つが存在するのは、後述のどの形態でも使用できるようにするためである。まず、403のライセンス発行制御設定において指定したデバイス識別IDに対してライセンス発行を許可する設定を選択した場合の一例を説明する。
【0039】
新しい画像形成装置の機種が出る度に対象となるアプリケーションが正常に動作するかテストを実施する。テストで正常に動作することが確認できた場合には404のデバイス識別ID入力欄に新しい画像形成装置の機種に対応するデバイス識別IDを追加する。
【0040】
このようにすることで、アプリケーション自身に変更を加えなくとも、ライセンス管理システムで制御を行い、テストに合格した画像形成装置の機種に対してのみライセンス発行を許可することとなる。図5(a)に示すように、機能識別IDと、1または複数のデバイスの機種とは関連付けて保存されることになる。
【0041】
次に403のライセンス発行制御設定において指定したデバイス識別IDに対してライセンス発行を禁止する設定を選択した場合の一例を説明する。新しい画像形成装置の機種が出ると、アプリケーション情報のデバイス識別IDと機能識別IDから対象の画像形成装置と判断されると、対象のアプリケーションに対してライセンスが発行される。
【0042】
新しい画像形成装置の機種において対象となるアプリケーションが正常に動作しないことが開発テストや市場にて発覚した場合、新しい画像形成装置の機種に対応するデバイス識別IDを404に入力し、ライセンスの発行を停止する。アプリケーション自身に変更を加えなくとも、基本的にはデバイス識別IDと機能識別IDによって各画像形成装置に対応されていればアプリケーションに対してライセンス発行が許可されるが、問題が発生した場合にはライセンスの発行を禁止することが可能となる。
【0043】
次に403のライセンス発行制御設定において指定したデバイス識別IDに対してライセンス発行を一時的に停止する設定を選択した場合の一例を説明する。指定したデバイス識別IDに対してライセンス発行を一時的に停止する設定を選択した場合には、404で指定した各デバイス識別IDに対して、ライセンス発行を一時的に中止する理由等のコメントを入力することができる405。コメントの入力は必須ではない。404に入力した各デバイス識別IDに対してコメントを入力できることによって例えば、デバイス識別IDがAのデバイスに対して、「現在のバージョンは正常に動作しません。バージョンアップ後にライセンス発行できます。」というようなメッセージを表示することが可能となる。
メッセージを表示することによって、ユーザがライセンス発行に失敗した際にライセンス発行を要求している画像形成装置の機種がライセンス発行に対応している機種であることを明示可能であるという効果がある。
【0044】
図8は図4で設定したアプリケーションのライセンス発行制御設定に対して更に商品毎にライセンス発行制御設定を行うためのライセンス発行制御画面である。ライセンス発行制御画面800にはライセンス発行制御対象となる商品情報が表示される801。商品情報としては、商品名や対象となる商品を構成しているアプリケーション名、前記アプリケーションが持つマニフェストに記載されているデバイス識別IDや機能識別IDなどがある。
【0045】
また、商品を構成しているアプリケーションに対して図4にて設定されたライセンス発行制御設定の内容が表示される802。801で示される商品1に対する機能識別IDはFUNC1となっており、510の対応表によるとFUNC1の機能識別IDに対応する対応デバイス識別IDはA、B、Cである。
【0046】
801で示される商品を構成するアプリケーションが宣言しているデバイス識別IDはA、Dであるので、前記二つのデバイス識別IDの論理和を求めると商品1を構成しているアプリケーションの対応デバイス識別ID一覧はA、B、C、Dとなる。また、前記アプリケーションに対しては図4によってライセンス発行制御設定がA、Bのデバイス識別IDに対してのみライセンス発行すると設定されている。そのため、前記論理和で求めたA、B、C、Dのデバイス識別IDにA、Bが含まれているため、図8で示されている商品1の対応デバイス識別ID一覧はA、Bとなりその旨が表示される803。図4と同様に商品1に対してライセンス発行制御方法を指定し、選択したライセンス発行制御方法のチェックボックスにチェックをつける804。
【0047】
また804で指定した制御方法で制御したいデバイス識別IDを803で表示された商品の対応デバイス識別ID一覧から選択し、デバイス識別IDを入力する欄に入力する805。入力するデバイス識別IDは一つであっても良いし、複数でも良い。図8を一例とすると、商品1の対応デバイスとしてA、Bのデバイス識別IDが表示されており、804で以下のデバイスに相当するデバイスのみライセンス発行しないというライセンス発行制御方法が指定されている。また、805のデバイス識別ID入力欄にBのデバイス識別IDが入力されている。そのため、商品1の対応デバイスであるA、Bのデバイス識別IDのうち、Bのデバイスにはライセンスの発行が禁止される。以上より、商品1のライセンス発行対象となる画像形成装置の機種はデバイス識別IDがAであるもののみとなる。
【0048】
図8に示すライセンス制御設定によって、図4で示されたアプリケーションに対するライセンス制御設定に加えて、各商品に対してもライセンス制御設定が可能となる。
【0049】
<ライセンスの発行処理>
次に図7のフローチャートを参照しながら、本実施の形態にかかるライセンス情報発行サーバ111の動作を説明する。ライセンス情報発行サーバ111は、アプリケーションが有する属性値であるデバイス識別ID、および/または機能識別ID、更に、ライセンス発行制御を行う機種に関する機種情報を基にライセンスの発行を制御する。以下、詳細に説明する。
【0050】
ライセンス情報発行サーバ111のライセンス発行要求受信部113は、ユーザ端末101から画像形成装置110上で動作するアプリケーションのライセンスアクセス番号と、前記アプリケーションをインストールする画像形成装置110のデバイスシリアル番号の入力を受け付けるS701。この画像形成装置110が、アプリケーションがインストールされるインストールデバイスに相当する。商品管理部112はS701にて受け付けたライセンスアクセス番号からライセンス発行要求対象となるアプリケーション600を特定するS702。
【0051】
アプリケーション管理部115は、S702で特定したアプリケーション600からマニフェスト604を取得するS703。更に、マニフェスト604に記載されたアプリケーション情報605のデバイス識別ID項目に記載されたデバイス識別ID一覧を取得し、取得したデバイス識別ID一覧を前記アプリケーション600に対応するデバイス識別ID一覧とするS704。
【0052】
また、アプリケーション管理部115は前記取得したマニフェスト604から機能識別ID項目を取得し、機能識別IDが記載されているかを確認するS705。取得したマニフェスト604に機能識別IDが記載されている場合には、アプリケーション管理部115は記載されている機能識別ID一覧を取得する。更に、取得した機能識別ID一覧の一つ一つのIDに関連付けられているデバイス識別IDの一覧を取得し510、対応するデバイス識別ID一覧に追加するS706。
【0053】
また、デバイス情報管理部119はユーザ端末101から入力されたデバイスシリアル番号を受信し、受信したデバイスシリアル番号が含まれるデバイス識別IDをデバイス識別IDとデバイスシリアル番号の対応表520により判断して取得するS707。ライセンス制御管理部116はユーザ端末101から入力されたデバイスシリアル番号に対応するデバイス識別IDがアプリケーションの対応デバイス識別ID一覧に含まれるかを確認するS708。
【0054】
ユーザ端末101から入力されたデバイスシリアル番号に対応するデバイス識別IDがアプリケーションの対応デバイス識別ID一覧に含まれていない場合には、アプリケーションが対応していない画像形成装置110の機種に対してライセンス発行を求められているので、表示部118がアプリケーションに対応していない画像形成装置110の機種である旨を表示するエラーメッセージを出力して処理を終了するS719。ユーザ端末101から入力されたデバイスシリアル番号のデバイス識別IDがアプリケーションの対応デバイス識別ID一覧に含まれている場合には、ライセンス制御管理部116は、前記アプリケーションに対してライセンス発行制御設定がされているかどうかを確認するS709。
【0055】
前記アプリケーションに対してライセンス発行制御設定がされていない場合には、ユーザ端末101から入力されたデバイスシリアル番号を持つ画像形成装置110の機種はアプリケーションに対応しているためライセンスファイル発行部114がライセンス発行をするS718。
【0056】
前記アプリケーションに対してライセンス発行制御設定がされている場合には、ライセンス制御管理部116が前記アプリケーションに対するライセンス発行制御が設定されたデバイス識別ID一覧(クレーム1の機種情報)を取得するS710。
【0057】
ライセンス制御管理部116は前記アプリケーションに対してのライセンス発行制御内容が特定のデバイス識別IDのみライセンス発行許可であるか、特定のデバイス識別IDのみライセンス発行禁止であるかを確認するS711。この確認は、ライセンス発行装置であるライセンス情報発行サーバ111からクライアントに送信された、図4の画面を介して選択された選択肢に対応する設定情報を基に行われる。
【0058】
ライセンス制御管理部116はS711で確認した内容が特定のデバイス識別IDのみライセンス発行許可であった場合には、S710で取得したライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にS701にてユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号が対応するデバイス識別IDが含まれているかを確認するS712。S712にて確認した結果S710で取得したライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にS701にてユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号が対応するデバイス識別IDが含まれていた場合にはライセンスファイル発行部114が前記ユーザ端末101から受信したライセンスアクセス番号に対してライセンスを発行するS713。
【0059】
S712にて確認した結果デバイスシリアル番号が対応するデバイス識別IDが含まれていなかった場合には、表示部118がアプリケーションに対応していない画像形成装置110の機種である旨を表示するエラーメッセージを出力S714して処理を終了する。即ち、アプリケーションに対しライセンス発行制御が行われる際、設定情報がライセンスを発行することを示す設定情報であった場合、ライセンス発行制御を行う機種にはライセンスを発行し、ライセンス制御が行われない機種にはライセンスを発行しない。
【0060】
S711で確認した内容が特定のデバイス識別IDのみライセンス発行禁止、特定のデバイス識別IDに対しライセンス発行を一時的に停止するであった場合には、ライセンス制御管理部116がS710で取得したライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号に対応するデバイス識別IDが含まれているかを確認するS715。
【0061】
S715で確認した結果、ライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号に対応するデバイス識別IDが含まれていない場合には、次の処理を行う。入力されたデバイスシリアル番号に対応する画像形成装置110の機種は、アプリケーションに対してライセンス発行制御禁止設定されている画像形成装置110の機種に含まれていないため、ライセンスファイル発行部114がライセンスを発行するS716。
【0062】
S715で確認した結果、ライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号に対応するデバイス識別IDが含まれている場合には、ユーザ端末101から入力されたデバイスシリアル番号に対応する画像形成装置110の機種は、アプリケーションに対してライセンス発行制御禁止、または一時的にライセンス発行を停止すると設定されている画像形成装置であるため、アプリケーションに対応していない画像形成装置の機種である旨を表示するエラーメッセージを表示部118が出力してS717処理を終了する。
【0063】
その際にライセンス発行制御画面400の該当するデバイス識別IDに対して405にコメントが設定されていた場合には、設定したコメントを表示するS717。即ち、アプリケーションに対しライセンス発行制御が行われる際、設定情報がライセンスを発行しないことを示す設定情報であった場合、ライセンス発行制御を行う機種にはライセンスを発行せず、ライセンス制御が行われない機種にはライセンスを発行する。
【0064】
ライセンスが一時停止に設定されている理由等のコメントを表示することによって、ライセンス発行する画像形成装置がライセンス発行対象外の画像形成装置の機種であるのか、ライセンス発行を要求したタイミング上ライセンスが発行できないか等明示できる。
【0065】
対象の商品に対してライセンス発行を行う画像形成装置の機種がライセンス発行可能な機種であるのにライセンスが発行できないとなると、ユーザは何度もライセンス発行要求を試してみるも、ライセンス発行処理に毎回失敗することとなる可能性がある。前記のようなことがないよう、ユーザにライセンス発行を一時停止している旨をユーザに明示することは有効である。
【0066】
<商品へのライセンス発行制御時のライセンスの発行処理>
次に図9と図10のフローチャートを参照しながら、本実施の形態にかかるライセンス情報発行サーバ111の動作を説明する。
本実施の形態ではアプリケーションへのライセンス制御設定に追加して更に各商品に対してライセンス制御設定を可能にしたものである。
【0067】
ライセンス情報発行サーバ111のライセンス発行要求受信部113は、ユーザ端末101から画像形成装置110上で動作するアプリケーションのライセンスアクセス番号と、前記アプリケーションをインストールする画像形成装置110のデバイスシリアル番号の入力を受け付けるS901。
【0068】
商品管理部112はS901にて受け付けたライセンスアクセス番号からライセンス発行要求対象となるアプリケーション600を特定するS902。アプリケーション管理部115は、S902で特定したアプリケーション600からマニフェスト604を取得しS903、マニフェスト604に記載されたアプリケーション情報605のデバイス識別ID項目に記載されたデバイス識別ID一覧を取得し、取得したデバイス識別ID一覧を前記アプリケーション600に対応するデバイス識別ID一覧とするS904。
【0069】
また、アプリケーション管理部115は前記取得したマニフェスト604から機能識別ID項目を取得し、機能識別IDが記載されているかを確認するS905。取得したマニフェスト604に機能識別IDが記載されている場合には、アプリケーション管理部115は記載されている機能識別ID一覧を取得する。更に、取得した機能識別ID一覧の一つ一つのIDに関連付けられているデバイス識別IDの一覧を取得し510、対応するデバイス識別ID一覧に追加するS906。
【0070】
また、デバイス情報管理部119はユーザ端末101から入力されたデバイスシリアル番号を受信し、受信したデバイスシリアル番号が含まれるデバイス識別IDをデバイス識別IDとデバイスシリアル番号の対応表520により判断して取得するS907。
【0071】
ライセンス制御管理部116はユーザ端末101から入力されたデバイスシリアル番号に対応するデバイス識別IDがアプリケーションの対応デバイス識別ID一覧に含まれるかを確認するS908。
【0072】
ユーザ端末101から入力されたデバイスシリアル番号に対応するデバイス識別IDがアプリケーションの対応デバイス識別ID一覧に含まれていない場合には、アプリケーションが対応していない画像形成装置110の機種に対してライセンス発行を求められているので、表示部118がアプリケーションに対応していない画像形成装置110の機種である旨を表示するエラーメッセージを出力して処理を終了するS919。ユーザ端末101から入力されたデバイスシリアル番号のデバイス識別IDがアプリケーションの対応デバイス識別ID一覧に含まれている場合には、ライセンス制御管理部116は、前記アプリケーションに対してライセンス発行制御設定がされているかどうかを確認するS909。
【0073】
前記アプリケーションに対してライセンス発行制御設定がされていない場合には、入力されたデバイスシリアル番号を持つ画像形成装置110の機種はアプリケーションに対応していることとなる。
【0074】
ユーザ端末101から入力されたデバイスシリアル番号を持つ画像形成装置110の機種がアプリケーションに対応している場合には、ユーザ端末101から入力されたライセンスアクセス番号を持つ商品のライセンス制御設定を確認するS914。
【0075】
前記アプリケーションに対してライセンス発行制御設定がされているかを確認するのと同様に、ライセンス制御管理部116が前記商品に対してライセンス発行制御設定されているかを確認するS921。
【0076】
前記商品に対してもライセンス発行制御設定がされていない場合にはS908の結果により、ライセンス発行対象の画像形成装置110であるためライセンスファイル発行部114がライセンスを発行するS930。
【0077】
S921においてライセンス制御管理部116が前記商品に対してライセンス発行制御設定されていると判断した場合には、ライセンス制御管理部116は前記商品に設定されたライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧を取得するS922。また、ライセンス制御管理部116は前記商品に対して設定されたライセンス発行制御方法が特定のデバイス識別IDのみライセンス発行許可であるか、特定のデバイス識別IDのみライセンス発行禁止であるかを判断するS923。
【0078】
ライセンス制御管理部116はS923で確認した内容が特定のデバイス識別IDのみライセンス発行許可であった場合には、S922で取得したライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にS901にてユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号が対応するデバイス識別IDが含まれているかを確認するS924。
【0079】
S924にて確認した結果S922で取得したライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にS901にてユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号が対応するデバイス識別IDが含まれていた場合にはライセンスファイル発行部114が前記ユーザ端末101から受信したライセンスアクセス番号に対してライセンスを発行するS925。
【0080】
S924にて確認した結果デバイスシリアル番号が対応するデバイス識別IDが含まれていなかった場合には、表示部118が前記商品に対応していない画像形成装置110の機種である旨を表示するエラーメッセージを出力S926して処理を終了する。
【0081】
S923で確認した内容が特定のデバイス識別IDのみライセンス発行禁止であった場合には、ライセンス制御管理部116がS922で取得したライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号に対応するデバイス識別IDが含まれているかを確認するS927。
【0082】
S927で確認した結果、ライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号に対応するデバイス識別IDが含まれていない場合には、ユーザ端末101から入力されたデバイスシリアル番号に対応する画像形成装置110の機種は、前記商品に対してライセンス発行制御禁止設定されている画像形成装置110の機種に含まれていないため、ライセンスファイル発行部114がライセンスを発行するS928。
【0083】
S927で確認した結果、ライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号に対応するデバイス識別IDが含まれている場合には、ユーザ端末101から入力されたデバイスシリアル番号に対応する画像形成装置110の機種は、前記商品に対してライセンス発行制御禁止設定されている画像形成装置であるため、前記商品に対応していない画像形成装置の機種である旨を表示するエラーメッセージを表示部118が出力してS929処理を終了する。
【0084】
S909において前記アプリケーションに対してライセンス発行制御設定がされている場合には、ライセンス制御管理部116が前記アプリケーションに対するライセンス発行制御が設定されたデバイス識別ID一覧を取得するS910。
【0085】
ライセンス制御管理部116は前記アプリケーションに対してのライセンス発行制御内容が特定のデバイス識別IDのみライセンス発行許可であるか、特定のデバイス識別IDのみライセンス発行禁止であるかを確認するS911。ライセンス制御管理部116はS911で確認した内容が特定のデバイス識別IDのみライセンス発行許可であった場合には、S910で取得したライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にS901にてユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号が対応するデバイス識別IDが含まれているかを確認するS912。
【0086】
S912にて確認した結果S910で取得したライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にS901にてユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号が対応するデバイス識別IDが含まれていた場合にはS910で取得したデバイス識別ID一覧を前記アプリケーションの対応デバイス識別ID一覧とするS912。
【0087】
続いて、ユーザ端末101から入力されたライセンスアクセス番号を持つ商品のライセンス制御設定を確認するS914。前記アプリケーションに対してライセンス発行制御設定がされているかを確認するのと同様に、ライセンス制御管理部116が前記商品に対してライセンス発行制御設定されているかを確認するS921。前記商品に対してもライセンス発行制御設定がされていない場合にはS908の結果により、ライセンス発行対象の画像形成装置110であるためライセンスファイル発行部114がライセンスを発行するS930。
【0088】
S921においてライセンス制御管理部116が前記商品に対してライセンス発行制御設定されていると判断した場合には、ライセンス制御管理部116は前記商品に設定されたライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧を取得するS922。
【0089】
また、ライセンス制御管理部116は前記商品に対して設定されたライセンス発行制御方法が特定のデバイス識別IDのみライセンス発行許可であるか、特定のデバイス識別IDのみライセンス発行禁止であるかを判断するS923。
【0090】
ライセンス制御管理部116はS923で確認した内容が特定のデバイス識別IDのみライセンス発行許可であった場合には、S922で取得したライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にS901にてユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号が対応するデバイス識別IDが含まれているかを確認するS924。
【0091】
S924にて確認した結果S902で取得したライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にS901にてユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号が対応するデバイス識別IDが含まれていた場合にはライセンスファイル発行部114が前記ユーザ端末101から受信したライセンスアクセス番号に対してライセンスを発行するS925。
【0092】
S924にて確認した結果デバイスシリアル番号が対応するデバイス識別IDが含まれていなかった場合には、表示部118が前記商品に対応していない画像形成装置110の機種である旨を表示するエラーメッセージを出力S926して処理を終了する。
【0093】
S923で確認した内容が特定のデバイス識別IDのみライセンス発行禁止であった場合には、ライセンス制御管理部116がS922で取得したライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号に対応するデバイス識別IDが含まれているかを確認するS927。
【0094】
S927で確認した結果、ライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号に対応するデバイス識別IDが含まれていない場合には、ユーザ端末101から入力されたデバイスシリアル番号に対応する画像形成装置110の機種は、前記商品に対してライセンス発行制御禁止設定されている画像形成装置110の機種に含まれていないため、ライセンスファイル発行部114がライセンスを発行するS928。
【0095】
S927で確認した結果、ライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号に対応するデバイス識別IDが含まれている場合には、ユーザ端末101から入力されたデバイスシリアル番号に対応する画像形成装置110の機種は、前記商品に対してライセンス発行制御禁止設定されている画像形成装置であるため、前記商品に対応していない画像形成装置の機種である旨を表示するエラーメッセージを表示部118が出力してS929処理を終了する。
【0096】
S912において確認した結果デバイスシリアル番号が対応するデバイス識別IDが含まれていなかった場合には、表示部118がアプリケーションに対応していない画像形成装置110の機種である旨を表示するエラーメッセージを出力S915して処理を終了する。
【0097】
S911において確認した内容が特定のデバイス識別IDのみライセンス発行禁止であった場合には、ライセンス制御管理部116がS910で取得したライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号に対応するデバイス識別IDが含まれているかを確認するS917。
【0098】
S917で確認した結果、ライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号に対応するデバイス識別IDが含まれていない場合には、ユーザ端末101から入力されたデバイスシリアル番号に対応する画像形成装置110の機種は、アプリケーションに対してライセンス発行制御禁止設定されている画像形成装置110の機種に含まれていないため、前記アプリケーションの対応デバイス識別ID一覧からS910において取得したデバイス識別ID一覧を削除したデバイス識別IDを前記アプリケーションの対応デバイス識別ID一覧とするS916。
【0099】
続いて、ユーザ端末101から入力されたライセンスアクセス番号を持つ商品のライセンス制御設定を確認するS914。
【0100】
前記アプリケーションに対してライセンス発行制御設定がされているかを確認するのと同様に、ライセンス制御管理部116が前記商品に対してライセンス発行制御設定されているかを確認するS921。
【0101】
前記商品に対してもライセンス発行制御設定がされていない場合にはS908の結果により、ライセンス発行対象の画像形成装置110であるためライセンスファイル発行部114がライセンスを発行するS930。
【0102】
S921においてライセンス制御管理部116が前記商品に対してライセンス発行制御設定されていると判断した場合には、ライセンス制御管理部116は前記商品に設定されたライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧を取得するS922。
【0103】
また、ライセンス制御管理部116は前記商品に対して設定されたライセンス発行制御方法が特定のデバイス識別IDのみライセンス発行許可であるか、特定のデバイス識別IDのみライセンス発行禁止であるかを判断するS923。
【0104】
ライセンス制御管理部116はS923で確認した内容が特定のデバイス識別IDのみライセンス発行許可であった場合には、S922で取得したライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にS901にてユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号が対応するデバイス識別IDが含まれているかを確認するS924。
【0105】
S924にて確認した結果S922で取得したライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にS901にてユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号が対応するデバイス識別IDが含まれていた場合にはライセンスファイル発行部114が前記ユーザ端末101から受信したライセンスアクセス番号に対してライセンスを発行するS925。
【0106】
S924にて確認した結果デバイスシリアル番号が対応するデバイス識別IDが含まれていなかった場合には、表示部118が前記商品に対応していない画像形成装置110の機種である旨を表示するエラーメッセージを出力S926して処理を終了する。
【0107】
S923で確認した内容が特定のデバイス識別IDのみライセンス発行禁止であった場合には、ライセンス制御管理部116がS922で取得したライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号に対応するデバイス識別IDが含まれているかを確認するS927。
【0108】
S927で確認した結果、ライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号に対応するデバイス識別IDが含まれていない場合には、ユーザ端末101から入力されたデバイスシリアル番号に対応する画像形成装置110の機種は、前記商品に対してライセンス発行制御禁止設定されている画像形成装置110の機種に含まれていないため、ライセンスファイル発行部114がライセンスを発行するS928。
【0109】
S927で確認した結果、ライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にユーザ端末101から受信したデバイスシリアル番号に対応するデバイス識別IDが含まれている場合には、ユーザ端末101から入力されたデバイスシリアル番号に対応する画像形成装置110の機種は、前記商品に対してライセンス発行制御禁止設定されている画像形成装置であるため、前記商品に対応していない画像形成装置の機種である旨を表示するエラーメッセージを表示部118が出力してS929処理を終了する。
【0110】
S917で確認した結果、ライセンス発行制御対象のデバイス識別ID一覧にデバイスシリアル番号に対応するデバイス識別IDが含まれている場合には、アプリケーションに対応していない画像形成装置の機種である旨を表示するエラーメッセージを出力する。
【0111】
以上、機能識別IDを属性値として有する前記アプリケーションのインストール要求を受け付けた際に、ライセンス発行制御を行う機種に対してライセンスの発行制御を行う方法について説明した。ライセンス発行の対象となる機種に対してはライセンスが発行されるが、それ以外の機種に対してはライセンスが発行されない。これにより、機能識別IDを属性値として有するアプリケーション(機能識別IDを宣言しているアプリケーション)であっても、正常に動作しない新しい機種の画像形成装置に対してインストールされてしまう可能性を低減させることが可能になる。また、アプリケーションのマニフェストに記載された属性値を変更せずに上述の可能性の低減を実現することが可能なり、利便性が高い。
【0112】
実施例1では、デバイスとして、スキャナユニット、またはプリントユニットを兼ね備えた複合機である画像形成装置を示した。しかしながら、プリントユニット単体、またはスキャナユニット単体の何れか1つを備えたデバイスであっても良い。本発明は、デバイスの種類に限定はない。
【0113】
また、実施例1では、機能識別IDと、1または複数のデバイスの機種とを関連付けて図5(a)に示すように管理する例を示した。しかしながら、機能識別IDに関わらず、その他の基準で区別を行う識別IDと、1または複数のデバイスの機種とを関連付けて保存・管理しても良い。例えば、特定のユニットを有するデバイスの機種、または特定の期日の間に販売されたデバイスの機種のように区別することが考えられる。このように、識別IDの設定の仕方に限定は無い。
【符号の説明】
【0114】
101 ユーザ端末
110 画像形成装置
111 ライセンス情報発行サーバ
119 ライセンス情報管理データベース
600 アプリケーション

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーションが有する属性値を基に、前記アプリケーションを実行するためのライセンスを発行するライセンス発行装置であって、
機能識別IDと、前記機能識別IDに対応する1または複数のデバイスの機種とを関連付けて保存する保存手段と、
前記1または複数のデバイスの機種に含まれる機種であって、ライセンス発行制御を行う機種に関する機種情報と、前記ライセンス発行制御を行う機種に対しライセンスを発行する選択、および発行しない選択の内、何れか1つの選択に対応する設定情報と、を受信する受信手段と、
前記機能識別IDを属性値として有する前記アプリケーションのインストール要求を受け付けた際に、前記アプリケーションがインストールされるインストールデバイスが前記ライセンス発行制御を行う機種に対応するか否かを、受信された機種情報を基に判断する判断手段と、
受信された設定情報がライセンスを発行することを示す設定情報であった場合は、前記インストールデバイスが前記ライセンス発行制御を行う機種に対応すると判断されたことに応じてライセンスを発行するよう制御し、
受信された設定情報がライセンスを発行しないことを示す設定情報であった場合は、前記インストールデバイスが前記ライセンス発行制御を行う機種に対応する判断されたことに応じてライセンスを発行しないよう制御するライセンス発行制御手段と、を有するライセンス発行装置。
【請求項2】
前記アプリケーションは、前記機能識別IDの他に、デバイスの機種を特定するデバイス識別IDを更に有し、
前記受信手段は、前記アプリケーションに対応するライセンスアクセス番号と、前記インストールデバイスを特定するシリアル番号とを受信し、
前記判断手段は、受信されたライセンスアクセス番号を基に前記ライセンス発行装置に登録されている前記機種情報を取得し、取得した機種情報が受信されたシリアル番号に対応している場合に、前記インストールデバイスが前記ライセンス発行制御を行う機種に対応すると判断し、
前記ライセンス発行制御手段は、受信されたライセンスアクセス番号を基に前記ライセンス発行装置に登録されている前記デバイス識別IDを取得し、受信されたシリアル番号が取得したデバイス識別IDに対応する場合、または受信された設定情報がライセンスを発行することを示す設定情報であって、前記インストールデバイスが前記ライセンス発行制御を行う機種に対応する場合、または受信された設定情報がライセンスを発行しないことを示す設定情報であって、前記インストールデバイスが前記ライセンス発行制御を行うデバイスに対応しない場合に、前記インストールデバイスに対するライセンスを発行するよう制御し、それ以外の場合は前記インストールデバイスに対するライセンスを発行しないよう制御することを特徴とする請求項1に記載のライセンス発行装置。
【請求項3】
前記ライセンス発行制御手段は、前記ライセンス発行制御を行う機種に前記デバイス識別IDに対応する機種が含まれる場合は、デバイスの機種を特定されていてもライセンスを発行しないように制御することを特徴とする請求項2に記載のライセンス発行装置。
【請求項4】
前記機能識別IDとは、デバイスの機能に対し一意に割り当てられた識別IDであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のライセンス発行装置。
【請求項5】
アプリケーションが有する属性値を基に、前記アプリケーションを実行するためのライセンスを発行するライセンス発行装置であって、
識別IDと、前記識別IDに対応する1または複数のデバイスの機種とを関連付けて保存する保存手段と、
前記1または複数のデバイスの機種に含まれるデバイスの機種であって、ライセンス発行制御を行う機種に関する機種情報を受信する受信手段と、
前記識別IDを属性値として有する前記アプリケーションのインストール要求を受け付けた際に、前記アプリケーションに対しライセンス発行制御が行われない場合は、前記1または複数のデバイスの機種に対応するデバイスに対してはライセンスを発行するよう制御し、
前記アプリケーションに対しライセンス発行制御が行われる場合は、前記ライセンス発行制御を行う機種に対応するデバイスに対してはライセンスを発行せず、ライセンス発行制御を行う機種に対応しないデバイスに対してはライセンスを発行するよう制御するライセンス発行制御手段と、を有するライセンス発行装置。
【請求項6】
アプリケーションが有する属性値を基に、前記アプリケーションを実行するためのライセンスを発行するライセンス発行装置を制御する制御方法であって、
保存手段は、機能識別IDと、前記機能識別IDに対応する1または複数のデバイスの機種とを関連付けて保存し、
受信手段は、前記1または複数のデバイスの機種に含まれる機種であって、ライセンス発行制御を行う機種に関する機種情報と、前記ライセンス発行制御を行う機種に対しライセンスを発行する選択、および発行しない選択の内、何れか1つの選択に対応する設定情報と、を受信し、
判断手段は、前記機能識別IDを属性値として有する前記アプリケーションのインストール要求を受け付けた際に、前記アプリケーションがインストールされるインストールデバイスが前記ライセンス発行制御を行う機種に対応するか否かを、受信された機種情報を基に判断し、
ライセンス発行制御手段は、受信された設定情報がライセンスを発行することを示す設定情報であった場合は、前記インストールデバイスが前記ライセンス発行制御を行う機種に対応すると判断されたことに応じてライセンスを発行するよう制御し、
受信された設定情報がライセンスを発行しないことを示す設定情報であった場合は、前記インストールデバイスが前記ライセンス発行制御を行う機種に対応する判断されたことに応じてライセンスを発行しないように制御させる制御方法。
【請求項7】
請求項6に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−30082(P2013−30082A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−167058(P2011−167058)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】