説明

ライナープレート構造体設置用足場板固定装置

【課題】ライナープレート構造体の周壁の2箇所の間に足場板を着脱可能に固定することができるライナープレート構造体設置用足場板固定装置を提供する。
【解決手段】ライナープレート構造体8を構成するライナープレート8aのフランジ10に取り付けられる構成部材2と、足場板7の一方の板面に対して鉛直方向に当接する構成部材3と、足場板9の他方の板面に対して鉛直方向に当接する構成部材5とから構成されるもので、構成部材2は固定部12にてフランジ10に固定されると共に可動部14が移動可能に装着された位置調整部位13cを有する棒状部13を有し、構成部材3は、足場板9に当接可能な当接部位25を有して当接部位25が可動部14に対し当該可動部14と遠近可能に取り付けられ、構成部材5は、構成部材2に対し遠近可能に取り付けられることにより、構成部材3の当接部位25と構成部材5とで足場板9の長手方向の両側端を上下から挟持してライナープレート構造体8に足場板9を固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数のライナープレートを組み付けて構成されるライナープレート構造体に対しその上端側又は中間部分においてその周壁の2箇所の間に架設されるかたちで設置される足場板をライナープレート構造体に固定するために有用な足場板固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のライナープレートを組み付けて構成されるライナープレート構造体の上端側における作業者の作業用足場を確保するために、ライナープレート構造体の上端側において、ライナープレート構造体の周壁の2箇所の間に直方体状の足場板(以下、上方足場板と称する。)を設置することは、例えば特許文献1の図8に示されるように既に公知となっている。また、ライナープレート構造体の周壁内の中間部分において、ライナープレート構造体の周壁の2箇所の間に直方体状の足場板(以下、中間足場板と称する。)を設置することも、例えば特許文献1の図6に示されるように既に公知となっている。
【0003】
その一方で、ライナープレート構造体との固定構造としては、例えば特許文献2に示されるように、ライナープレート構造体の周壁内に昇降用タラップを設置するためのものであって、タラップが1の水平部とこの水平部の長手方向の両側に位置する2の垂直部とから構成される略コ字状のものである場合に、双方の垂直部に固着されるL字状の取付固定板と、この取付固定板の水平板部分に開口した通孔とライナープレートの通孔とをボルトで連通させることにより、取付固定板とライナープレートひいてはライナープレート構造体とを固定する構造が既に公知となっている。
【0004】
また、例えば特許文献3に示されるように、ライナープレート構造体内に足場を当該ライナープレート構造体の周壁に沿って延びるように設置するためのものであって、足場から延びたアームに取付部材をライナープレート構造体の開口の軸方向に沿って揺動可能に装着し、この取付部材に開口した通孔とライナープレートの通孔とをボルトが挿通して固定されることにより、足場とライナープレートひいてはライナープレート構造体とを固定する構造も既に公知となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−114649号公報
【特許文献2】実公平1−28160号公報
【特許文献3】特公平7−111092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2に示されるライナープレート構造体との固定構造は、上述したように、ライナープレート構造体の周壁内を昇降するためのタラップに対するものである。しかも、特許文献2に示されるライナープレート構造体との固定構造を上方足場板や中間足場板をライナープレート構造体に固定するための構造としてそのまま転用しようとすると、上方足場板や中間足場板をライナープレートにボルト等を介して連結するので、これらの足場板が不要な場合における取り外しが煩雑となる。このため、特許文献2に示されるライナープレート構造体との固定構造を上方足場板や中間足場板とライナープレート構造体との固定構造としてそのまま用いることは困難である。
【0007】
また、特許文献3に示されるライナープレート構造体との固定構造は、足場板に対するものであっても、この足場板は、その長手方向がライナープレート構造体の周壁の内周方向に沿って且つ当該周壁に接するかたちで延びるように設置されるものであり、前記した周壁の2箇所以外は相対的に周壁から離れた位置となるように設置される前記上方足場板や前記中間足場板とは設置態様が異なっている。そして、この特許文献3に示される足場は、足場板とこの足場板から延びるアームとがボルトを介してライナープレートに連結されており、これに伴い、作業や昇降等の障害とならないようにライナープレート構造体の開口の軸方向の上方に向けて揺動可能となっているが、上記した設置態様の上方足場板や中間足場板では、ライナープレート構造体の周壁の2箇所の間に設置されているので、不使用時に上方に揺動させることが困難であり、更には上方に足場板を揺動させても作業員の昇降等の障害となる。
【0008】
そして、特許文献1の図6で示される従来例では、中間足場板をライナープレート構造体の周壁内に設置するために、上下に並んだ環状のフープ筋、ライナープレート内に立設されてフープ筋と連結される竪鉄筋とから成る鉄筋篭、及び、このフープ筋上に載置されたパイプを必要とするので、足場板を設置するための構成部材数の増加や鉄筋篭の組立作業の煩雑化が懸念される。しかも、特許文献1では、パイプ上に中間足場板を載せる場合に、この中間足場板をパイプに固定するための具体的な構造について明示されていない。
【0009】
そこで、本発明は、ライナープレート構造体の上端側や周壁内の中間部分に足場板を設置する場合に、ライナープレート構造体の周壁の2箇所の間に足場板を着脱可能に固定することができるライナープレート構造体設置用足場板固定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明に係るライナープレート構造体設置用足場板固定装置は、周縁にフランジが形成されたライナープレートを組み付けることで構成されて上端が開口するライナープレート構造体に取り付けられ、前記ライナープレート構造体の周壁の2箇所の間に架設される長尺体状の足場板を前記ライナープレート構造体に固定するためのライナープレート構造体設置用足場板固定装置であって、前記ライナープレートに取り付けられる第1の構成部材と、前記足場板の一方の板面に対して鉛直方向に当接するもので対を成す第2の構成部材とを少なくとも有して構成され、前記第1の構成部材は、前記ライナープレートのフランジに固定させる2つの固定部と、これらの固定部同士を連結するもので前記足場板の長手方向に対して交差する方向に延びる位置調整用部位を有する棒状部と、この棒状部の位置調整部位に装着されてこの位置調整部位の軸方向に沿って移動可能な2つの可動部とを備えると共に、前記第2の構成部材は、前記足場板の一方の板面に当接する当接部位を備え、前記第1の構成部材の可動部に対し前記当接部位が当該可動部に遠近する方向に可動可能に取り付けられていることを特徴としている(請求項1)。ここで、ライナープレート構造体の平面視の全体形状は、真円の円形状の外、楕円形状、小判形状、正方形状その他の矩形状のものも該当する。
【0011】
足場板をライナープレート構造体の上端側に架設する場合には、ライナープレート構造体設置用足場板固定装置は、ライナープレート構造体を構成するライナープレートのうち上端側に位置するライナープレートのフランジに第1の構成部材の固定部が固定されることで取り付けられると共に、第2の構成部材の複数の当接部位の上側面を足場板の板面のうち下側面と当接させることにより、少なくとも足場板の長手方向の両側端をそれぞれ複数の当接部位にて下方から支持した状態となる。
【0012】
また、足場板をライナープレート構造体の周壁内の中間部分に設置する場合には、ライナープレート構造体設置用足場板固定装置は、ライナープレート構造体を構成するライナープレートのうちの中間部分に位置するライナープレートのフランジに第1の構成部材の固定部を固定されることで取り付けられると共に、第1の構成部材の棒状部の位置調整部位の上側面を足場板の板面のうち下側面と当接させ、第2の構成部材の複数の当接部位の下側面を足場板の板面のうち上側面と当接させることにより、足場板の長手方向の両側端を第1の構成部材の棒状部の位置調整部位と第2の構成部材の複数の当接部位とで挟持した状態となる。
【0013】
更に、棒状部の位置調整部位の軸方向に沿って可動部の双方又は一方が双方を遠近させる方向に移動することにより、可動部に取り付けられた第2の構成部材の当接部位も棒状部の位置調整部位の軸方向に沿って従動するので、ライナープレート構造体設置用足場板固定装置設置後の可動部を動かす操作により一方の第2の構成部材の当接部位と他方の第2の構成部材の当接部位との間隔を足場板の短手方向の幅に合わせて調整することができる。そして、当接部位を有する第2の構成部材も第1の構成部材の可動部に対して当接部位が遠近する方向に移動するので、ライナープレート構造体にライナープレート構造体設置用足場板固定装置の設置後でも第2の構成部材を動かす操作により当接部位が足場板の下側面と当接する位置となるように調整することができる。
【0014】
更にまた、足場板は、ライナープレート構造体やライナープレート構造体設置用足場板固定装置に螺子やボルト等を介して連結されていないので、足場板を不要とする場合には足場板をライナープレート構造体設置用足場板固定装置から容易に取り外すことが可能である。しかも、足場板を取り外した状態のライナープレート構造体設置用足場板固定装置は、棒状部の位置調整部位をライナープレート内の昇降用タラップの把持手や足置き場として利用することができる。
【0015】
そして、この発明に係るライナープレート構造体設置用足場板固定装置は、前記足場板の前記第2の構成部材が当接する一方の板面とは反対側となる他方の板面に対して鉛直方向に当接する第3の構成部材を更に有し、前記第3の構成部材は、前記第2の構成部材に対し当該第2の構成部材の当接部位に遠近する方向に可動可能に取り付けられていることを特徴としている(請求項2)。
【0016】
これにより、少なくとも足場板をライナープレート構造体の上端側に架設する場合には、ライナープレート構造体設置用足場板固定装置は、第2の構成部材の複数の当接部位の上側面を足場板の板面のうち下側面と当接させると共に、第3の構成部材の下側面を足場板の板面のうち上側面と当接させることとにより、足場板の長手方向の両側端を複数の第3の構成部材の下側面と複数の第2の構成部材の当接部位の上側面とで挟持した状態となる。
【0017】
また、足場板をライナープレート構造体の周壁内の中間部位に架設する場合には、ライナープレート構造体設置用足場板固定装置は、第2の構成部材の複数の当接部位の下側面を足場板の板面のうち上側面と当接させると共に、第1の構成部材の棒状部の位置調整部位の上側面を足場板の板面のうち下側面と当接させる代わりに、第3の構成部材の上側面を足場板の板面のうち下側面と当接させることにより、足場板の長手方向の両側端を複数の第3の構成部材の上側面と複数の第2の構成部材の当接部位の下側面とで挟持した状態となる。
【0018】
しかも、第3の構成部材は第2の構成部材に対して当接部位に遠近する方向に移動するので、ライナープレート構造体にライナープレート構造体設置用足場板固定装置の設置後でも第3の構成部材を動かす操作により第3の構成部材と第2の構成部材の当接部位との間隔を足場板の厚みに合わせて調整することができる。
【0019】
上記の構成を総括的に示すと、この発明に係るライナープレート構造体設置用足場板固定装置は、前記足場板を前記ライナープレート構造体の上端側に架設するにあたって、前記ライナープレート構造体を構成する前記ライナープレートのうち上端側に位置するライナープレートの前記フランジに前記第1の構成部材の固定部を固定し、前記第1の構成部材の可動部を可動して前記可動部の位置及び相互の間隔を調整すると共に前記第2の構成部材の当接部位を可動して前記可動部と前記当接部位との間隔を調整して、前記当接部位の上側面を前記足場板の下側となる一方の板面と所望の位置にて当接させ、前記第3の構成部材を可動して前記第2の構成部材の当接部位との間隔を調整して、前記第3の構成部材の下側面を前記足場板の上側となる他方の板面と所望の位置にて当接させて、前記足場板の長手方向の両側端を前記当接部位と前記第3の構成部材とで上下から挟持することにより、前記足場板を前記ライナープレート構造体に固定することを特徴としたものとなる(請求項3)。
【0020】
また、この発明に係るライナープレート構造体設置用足場板固定装置は、前記足場板を前記ライナープレート構造体の周壁内の中間部分に架設するにあたって、前記ライナープレート構造体を構成する前記ライナープレートのうち中間部分に位置するライナープレートの前記フランジに前記第1の構成部材の固定部を固定し、前記第1の構成部材の可動部を可動して前記可動部の位置及び相互の間隔を調整すると共に前記第2の構成部材の当接部位を可動して前記可動部と前記当接部位との間隔を調整して、前記当接部位の下側面を前記足場板の上側となる一方の板面と所望の位置にて当接させ、前記第1の構成部材の棒状部の位置調整部位を前記足場板の下側となる他方の板面と所望の位置にて当接させ、或いは、前記第3の構成部材を可動して前記第2の構成部材の当接部位との間隔を調整して、前記第3の構成部材の上側面を前記足場板の下側となる他方の板面と所望の位置にて当接させて、前記足場板の長手方向の両側端を前記当接部位と前記棒状部の位置調整部位又は前記第3の構成部材とで上下から挟持することにより、前記足場板を前記ライナープレート構造体に固定することを特徴としたものとなる(請求項4)。
【発明の効果】
【0021】
以上のように、この発明に係るライナープレート構造体設置用足場板固定装置は、足場板をライナープレート構造体の上端側に架設する場合には、ライナープレート構造体を構成するライナープレートのうち上端側に位置するライナープレートのフランジに第1の構成部材の固定部が固定されることで取り付けられると共に、第2の構成部材の複数の当接部位の上側面を足場板の板面のうち下側面と当接させることにより、少なくとも足場板の長手方向の両側端をそれぞれ複数の当接部位にて下方から支持した状態となるので、足場板がライナープレート構造体設置用足場板固定装置を介してライナープレート構造体に固定されて足場板の落下を防止することが可能となる。
【0022】
また、この発明に係るライナープレート構造体設置用足場板固定装置は、足場板をライナープレート構造体の周壁内の中間部分に設置する場合には、ライナープレート構造体設置用足場板固定装置は、ライナープレート構造体を構成するライナープレートのうちの中間部分に位置するライナープレートのフランジに第1の構成部材の固定部を固定されることで取り付けられると共に、第1の構成部材の棒状部の位置調整部位の上側面を足場板の板面のうち下側面と当接させ、第2の構成部材の複数の当接部位の下側面を足場板の板面のうち上側面と当接させることにより、足場板の長手方向の両側端を第1の構成部材の棒状部の位置調整部位と第2の構成部材の複数の当接部位とで挟持した状態となるので、足場板の長手方向の両端がライナープレート構造体設置用足場板固定装置を介してライナープレート構造体に固定されて足場板の落下を防止することが可能となる。
【0023】
更に、この発明に係るライナープレート構造体設置用足場板固定装置は、可動部が棒状部の位置調整部位の軸方向に沿って双方又は一方を両者が遠近する方向に移動可能となっていることから、可動部に取り付けられた第2の構成部材の当接部位も棒状部の位置調整部位の軸方向に沿って従動可能である。このため、ライナープレート構造体設置用足場板固定装置をライナープレート構造体に設置した後でも、可動部を動かすことにより一方の第2の構成部材の当接部位と他方の第2の構成部材の当接部位との間隔を足場板の短手方向の幅に合わせて調整することができるので、足場板の下側に双方の当接部位が配置されるようにする調整や、足場板の下側面に第2の構成部材の当接部位が当接するようにするための調整を簡易且つ円滑に行うことが可能である。
【0024】
更にまた、この発明に係るライナープレート構造体設置用足場板固定装置では、足場板は、ライナープレート構造体やライナープレート構造体設置用足場板固定装置に螺子やボルト等を介して連結されていないので、足場板を不要とする場合には足場板をライナープレート構造体設置用足場板固定装置から容易に取り外すことが可能であるため、この装置により足場板が常に存置される状況とはならず、作業や昇降が足場板により不便となることを防止することができる。しかも、この発明に係るライナープレート構造体設置用足場板固定装置では、足場板を取り外したときには、棒状部の位置調整部位を昇降用の把持手や足置き場として利用することができるので、足場板の有無にかかわらず有効利用することが可能である。
【0025】
特に請求項2及び請求項3に記載の発明に係るライナープレート構造体設置用足場板固定装置は、足場板をライナープレート構造体の上端側に架設する場合には、ライナープレート構造体設置用足場板固定装置は、第2の構成部材の複数の当接部位の上側面を足場板の板面のうち下側面と当接させると共に、第3の構成部材の下側面を足場板の板面のうち上側面と当接させることとにより、足場板の長手方向の両側端を複数の第3の構成部材の下側面と複数の第2の構成部材の当接部位の上側面とで挟持した状態となるので、足場板の長手方向の両端がライナープレート構造体設置用足場板固定装置を介してライナープレート構造体に固定されて足場板の落下をより効果的に防止することができる。
【0026】
また、特に請求項2及び請求項4に記載の発明に係るライナープレート構造体設置用足場板固定装置では、足場板をライナープレート構造体の周壁内の中間部位に架設する場合には、ライナープレート構造体設置用足場板固定装置は、第2の構成部材の複数の当接部位の下側面を足場板の板面のうち上側面と当接させると共に、第1の構成部材の棒状部の位置調整部位の上側面を足場板の板面のうち下側面と当接させる代わりに、第3の構成部材の上側面を足場板の板面のうち下側面と当接させることにより、足場板の長手方向の両側端を複数の第3の構成部材の上側面と複数の第2の構成部材の当接部位の下側面とで挟持した状態となるので、足場板の長手方向の両端がライナープレート構造体設置用足場板固定装置を介してライナープレートに固定されて足場板の落下を防止することが可能となる。
【0027】
そして、特に請求項2、請求項3、及び請求項4に記載の発明に係るライナープレート構造体設置用足場板固定装置では、第3の構成部材は第2の構成部材に対して当接部位に遠近する方向に移動することができる。このため、ライナープレート構造体設置用足場板固定装置設置後であっても第3の構成部材を動かす操作により第3の構成部材と第2の構成部材の当接部位との間隔を足場板の厚みに合わせて調整することができるので、第3の構成部材と第2の構成部材の当接部位との間隔を足場板の厚みに合わせて簡易且つ円滑に調整することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は、この発明に係るライナープレート構造体設置用足場板固定装置が備える各構成部材を示す説明図である。
【図2】図2は、同上のライナープレート構造体設置用足場板固定装置の全体構成を示す説明図であり、図2(a)は同上のライナープレート構造体設置用足場板固定装置の平面図、図2(b)は同上のライナープレート構造体設置用足場板固定装置の正面図、図2(c)は同上のライナープレート構造体設置用足場板固定装置の側面図である。
【図3】図3(a)は、同上の2つのライナープレート構造体設置用足場板固定装置を用いてライナープレートの上端側に足場板を固定した全体の状態を示した一部断面図であり、図3(b)は、同上のライナープレート構造体設置用足場板固定装置で足場板をライナープレートの上端側に固定した要部の状態を示した一部断面図である。
【図4】図4(a)は、同上の2つのライナープレート構造体設置用足場板固定装置を用いてライナープレートの上端側に足場板を固定した全体の状態を示した平面図であり、図4(b)は、同上のライナープレート構造体設置用足場板固定装置で足場板をライナープレートの上端側に固定した要部の状態を示した平面図である。
【図5】図5(a)は、同上の2つのライナープレート構造体設置用足場板固定装置を用いてライナープレートの中間部分に足場板を固定した全体の状態を示した一部断面図であり、図5(b)は、同上のライナープレート構造体設置用足場板固定装置で足場板をライナープレートの中間部分に固定した要部の状態を示した一部断面図である。
【図6】図6(a)は、同上の2つのライナープレート構造体設置用足場板固定装置を用いてライナープレートの中間部分に足場板を固定した全体の状態を示した平面図であり、図6(b)は、同上のライナープレート構造体設置用足場板固定装置で足場板をライナープレートの中間部分に固定した要部の状態を示した平面図である。
【図7】図7は、図6(a)の態様とは異なりライナープレート構造体設置用足場板固定装置を構成する第1の構成部材の位置調整部位が足場板に当該足場板の長手方向に対して斜めに当接した態様の変形例を示した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、この発明の実施形態の一例を図面に基づいて説明する。
【0030】
図1及び図2において、本発明の一例としてのライナープレート構造体設置用足場板固定装置1の全体構成及びこのライナープレート構造体設置用足場板固定装置1が備える構成部材として、単体の構成部材2と、2つの構成部材3、3と、2つの構成部材5、5とが示されている。また、図3、図4、図5及び図6において、ライナープレート構造体設置用足場板固定装置1の設置対象となるライナープレート構造体8の一部が示されており、このライナープレート構造体8は、複数のライナープレート8aを組み付けて構成されて、上端が開口した周壁を有する構造となっている。
【0031】
構成部材2は、ライナープレート8aのフランジ10に固定される2つの固定部12、12と、一方端が固定部12の一方に取り付けられると共に他方端が固定部12の他方に取り付けられることで両固定部12、12同士を連結した単体の棒状部13と、この棒状部13の後述する位置調整部位13cに装着される2つの可動部14、14とを有して構成されている。
【0032】
このうち、固定部12は、厚みの薄い平板状の当接部12aとこの当接部12aから立設された厚みの薄い立板状の接合部12bとを有して構成されており、当接部12aと接合部12bとはこの実施例では略L字形状を成すかたちで一体成形されている。
【0033】
当接部12aは、図4(a)に示されるようなライナープレート構造体8の上端側に位置するライナープレート8aのフランジ10の上側面及び図6(a)及び図7に示されるようなライナープレート構造体8の中間部分に位置する2つのライナープレート8a、8aの上下に重ねられたフランジ10、10のうち上方のフランジ10の上側面にガタツキなく当接可能な下側面を有している。そして、この当接部12aには通孔18が形成されており、この通孔18の内径寸法は図3(b)及び図5(b)に示されるライナープレート8aのフランジ10に形成されたボルト15を挿通させるための螺子孔11の内径寸法と同じであり、ボルト15を挿通することができる。尚、通孔18の内周面はボルト15と螺合するための螺子溝が切られていても良い。また、一方の当接部12aの通孔18と他方の当接部12aの通孔18との間隔は、ライナープレート構造体8を構成した状態のライナープレート8aの幅方向(ライナープレート構造体8の周壁の内周方向)両側に形成された螺子孔11、11間の直線上の間隔と同じになっている。
【0034】
接合部12bは、当接部12a側とは反対側の面が棒状部13の後述する端側部位13aの軸方向に沿った外周面と接合されている。接合部12bは、この実施例では棒状部13と例えば溶接等により不動的に接合されているが、通孔18と螺子孔11との位置調整や当接部12aとフランジ10との当接を容易化するために、棒状部13の端側部位13aの周方向に沿って揺動可能なように又は棒状部13の端側部位13aの軸方向に沿って移動可能なように棒状部13の端側部位13aと連結されていても良い。
【0035】
また、棒状部13は、この実施例では例えば断面が円形状のもので、ライナープレート構造体8に取り付け時においてライナープレート構造体8の開口の略軸方向に沿って延びると共にその端側近傍において固定部12の接合部12bと接合した2つの端側部位13aと、端側部位13aに対し接合部12bとは反対側において連接されたもので、ライナープレート構造体8への取り付け時においてライナープレート構造体8の開口の径方向と略平行に延びる2つの張出し部位13bと、張出し部位13b、13bの端側部位とは反対側部位とそれぞれ連接された単一の位置調整部位13cとを有して構成されている。
【0036】
位置調整部位13cは、双方の張出し部位13bとの境界部位から所定の範囲において螺子溝が切られていると共に、それぞれ螺子溝が切られた部位に下記する可動部14が装着されている。そして、位置調整部位13cの長手方向の中間部位であって螺子溝が切られた部位間に位置する部位は、滑り止め用に溝又は突起が形成されていても良い。更に、位置調整部位13cは、上記長手方向の中間部位も含めて全範囲にわたって螺子溝が切られていても良い。
【0037】
可動部14は、位置調整部位13cに外装される螺子孔20を有するもので例えば円筒状、その他の筒状を成す本体部19と、この本体部19から螺子孔20の径方向に沿って外側に延出した取付部21とから構成されている。取付部21は、この実施例では厚みの薄い板状をなしていると共に位置調整部位13cの軸方向に沿った幅が本体部19の螺子孔20の軸方向に沿った寸法よりも大きくなっている。もっとも、取付部21の幅が本体部19の寸法と同じか本体部19の寸法よりも小さくても良い。更に、取付部21には、後述する構成部材3の柱状部位24の外径寸法と略同じ内径寸法の通孔22が形成されている。通孔22は構成部材3の柱状部位24と螺合可能なように内周面に螺子切り溝が形成されていても良い。これにより、可動部14を位置調整部位13cの周方向に沿って所定方向に回転させることによって、可動部14は、位置調整部位13cの螺子溝が切られた範囲を当該位置調整部位13cの軸方向に沿って移動すると共に、可動部14が不用意に位置調整部位13cの軸方向にずれることも回避される。
【0038】
各構成部材3は、螺子溝が側面に形成された円柱状の柱状部位24と、この柱状部位24の長手方向の一方側端から当該柱状部位24の長手方向と交差する方向に延びる当接部位25とを有して構成され、この実施例では柱状部位24と当接部位25とが直交する方向にて連接された構成となって全体が略L字形状をなしている。これにより、構成部材3は、可動部14の取付部21の通孔22に柱状部位24を挿入し、この柱状部位24の取付部21からの突出部位にナット6を外装することにより、可動部14に組み付けられる。そして、柱状部位24を所定方向に回転させて取付部21からの突出量を変えることにより、当接部位25から取付部21までの寸法もこれに応じて変わることとなる。
【0039】
各構成部材5は、内周面が螺子切りされた通孔を有する筒状部位27と、この筒状部位27の軸方向の一方側と連接して筒状部位27の径方向に沿って延び、足場板9の板面に対して鉛直方向に当接して当該板面とガタツキなく当接することが可能であると共に筒状部位27の通孔と連通して貫通孔28を形成する通孔を有する支持部位29とを有して構成されている。構成部材5の貫通孔28の内径寸法は、構成部材3の柱状部位24の外径寸法と略同じである。尚、この実施例では、筒状部位27は円筒状をなし、支持部位29は厚みの薄い板状をなしている。これにより、構成部材5は、構成部材5の柱状部位24に外装し、柱状部位24の周方向に回転させて構成部材5の筒状部位27からの柱状部位24の突出量を変えることにより、支持部位29から当接部位25までの寸法もこれに応じて変わることとなる。
【0040】
次に、ライナープレート構造体8の上端側に足場板9を架設する場合に、上述してきたライナープレート構造体設置用足場板固定装置1を用いて、足場板9をライナープレート構造体8に固定する構成及び手順の一例について、図3及び図4を用いて説明する。
【0041】
まず、構成部材2、構成部材3及び構成部材5を予め図2に示されるように組み付けてライナープレート構造体設置用足場板固定装置1を2つ有する状態とする。すなわち、構成部材3の柱状部位24に構成部材5の貫通孔28を外装して構成部材3と構成部材5とを組み付けた後、構成部材3の柱状部位24を構成部材2の可動部14の取付部21に形成された通孔22に挿入し、更に、柱状部位24のうち可動部14の通孔22から突出した部位にナット6を外装して、構成部材2と構成部材3とも組み付ける。
【0042】
次に、各ライナープレート構造体設置用足場板固定装置1の構成部材2の双方の固定部12の当接部12aについて、接合部12b側とは反対側の面を、当接部12aの通孔18がライナープレート8aのフランジ10に形成された螺子孔11と連通するように、フランジ10の上側面に当接させて、ボルト15を通孔18と螺子孔11とに挿通させた後、フランジ10の下側面から突出したボルト15の先端部にナット16を外装して、ライナープレート構造体設置用足場板固定装置1をライナープレート8aに固定する。
【0043】
そして、図3(b)に示されるように足場板9の下側面がフランジ10の上側面に設置可能とするために、各ライナープレート構造体設置用足場板固定装置1の構成部材5の柱状部位24を所定方向に回転させて当接部位25の上側面がフランジ10の上側面と同一となるように調整すると共に、可動部14の本体部19を所定方向に回転させて、一方の当接部位25の端から他方の当接部位25の端までの空間が足場板9の短手方向寸法よりも小さくなるように調整する。この場合、足場板9と当接部位25、25との当接面積が足場板9の板面を下方から安定して支持することができるように調整する。尚、各ライナープレート構造体設置用足場板固定装置1の構成部材5の支持部位29は、次の動作の効率化を図るために、当接部位25からの寸法が足場板9の厚みよりも大きくなるような位置に置くことが好ましい。
【0044】
更に、足場板9の長手方向の両端部位について、ライナープレート8のフランジ10の上側面とライナープレート構造体設置用足場板固定装置1の構成部材2が有する2つの当接部位25、25の上側面との双方の上側に対して板面を載せた後、構成部材5を所定方向に回転させて支持部位29の当接部位25側面が足場板9の板面に当接するまで移動させることにより、構成部材5の支持部位29と構成部材3の当接部位25とで足場板9を上下方向にて挟持して固定する。尚、双方の構成部材3の柱状部位24でも足場板9を短手方向両側から挟持することにより足場板9のライナープレート8への固定をより強固なものとしても良い。
【0045】
これにより、ライナープレート構造体8の上端側に長尺体状(この実施例では厚みの薄い直方体状)の足場板9を架設するにあたって、ライナープレート構造体8が平面視で円状をなしている場合には、足場板9は特に図4(a)に示されるようにライナープレート8構造体の周壁の開口の中心Pを通る基準線L1に対し線対称となる箇所の間にわたって且つライナープレート8aの周方向の中央部位に架設される態様となる。もっとも、ライナープレート構造体8が平面視で小判状、長円状をなす場合には、ライナープレート構造体8の周壁の2箇所の間に架設される態様となる。そして、構成部材2の位置調整部位13cは、図4(a)に示されるように、足場板9の長手方向に沿った基準線L2に対し直交するかたちで配置されることとなる。
【0046】
尚、ライナープレート構造体8の上端側にライナープレート構造体設置用足場板固定装置1を装着する場合には、図3(b)及び図4(b)に示されるように、構成部材2の棒状部13の端側部位13aにボックス31を装着し、このボックス31に手摺り部32を取り付けるようにしても良い。
【0047】
また、ライナープレート構造体8の中間部分に足場板9を架設する場合に、上述してきたライナープレート構造体設置用足場板固定装置1を用いて、足場板9をライナープレート構造体8に固定する構成及び手順の一例について、図5及び図6を用いて説明する。尚、構成部材2、構成部材3及び構成部材5を予め図2に示されるように組み付けてライナープレート構造体設置用足場板固定装置1を2つ有した状態とすることは先述したライナープレート構造体8の上端側に足場板9を架設する場合と同様であるので説明を省略する。
【0048】
組み付けられた各ライナープレート構造体設置用足場板固定装置1の構成部材2の双方の固定部12の当接部12aについて、接合部12b側の面を、当接部12aの通孔18が2つのライナープレート8aの双方のフランジ10の螺子孔11と連通するように、上側のライナープレート8aのフランジ10の上側面に当接させて、ボルト15を両通孔18と螺子孔11とに挿通させた後、下側のライナープレート8aのフランジ10の下側面から突出したボルト15の先端部にナット16を外装して、ライナープレート構造体設置用足場板固定装置1を双方のライナープレート8aに固定する。
【0049】
次に、可動部14の本体部19を所定方向に回転させて、一方の構成部材5の支持部位29の端から他方の構成部材5の支持部位29の端までの空間が足場板9の短手方向寸法よりも小さくなるように調整する。この場合、足場板9と構成部材5の支持部位29との当接面積が足場板9を下方から安定して支持することができるように調整する。尚、図5(b)に示されるように、構成部材9の支持部位29の上側面が足場板9の下側面に接する際に可動部材14の本体部19の上側面も足場板9の下側面に接するように本体部19の外径寸法を採っても良く、これにより足場板9の安定性がより増すこととなる。また、図示しないが、構成部材5を取り外して、可動部14、14を移動させ、可動部14、14間を足場板9の短手方向寸法よりも大きく採った後、位置調整部位13cの可動部14、14間の上側面に足場板9を載せるようにしても良い。
【0050】
そして、構成部材3の柱状部位24を回転させて当接部位25から構成部材5の支持部位29又は構成部材2の位置調整部位13cの上側面までの寸法については、足場板9の厚みよりも大きく設定しておき、構成部材3の柱状部位24を先程とは逆方向に回転させて足場板9を構成部材5の支持部位29側又は構成部材2の位置調整部位13c側まで移動させることで、構成部材3の当接部位25と構成部材5の支持部位29又は構成部材2の位置調整部位13cとで足場板9を上下方向にて挟持して固定する。
【0051】
これにより、ライナープレート構造体8の中間部分に長尺体状(この実施例でも厚みの薄い直方体状)の足場板9を架設するにあたって、ライナープレート構造体8が平面視で円状をなしている場合には、足場板9は特に図6(a)に示されるようにライナープレート構造体8の周壁の開口の中心Pとライナープレート8aの周方向の中央部位とを通る基準線L1に対し線対称となる部位間において構成部材5の支持部位29又は構成部材2の位置調整部位13c上に載置される態様となる。もっとも、ライナープレート構造体8が平面視で小判状、長円状をなす場合には、ライナープレート構造体8の周壁の2箇所の間に架設される態様となる。そして、構成部材2の位置調整部位13cは、図6(a)に示されるように、足場板9の長手方向に沿った基準線L2に対し直交するように配置されて、足場板9を下方から支持することとなる。
【0052】
これまで、ライナープレート構造体設置用足場板固定装置1は位置調整部位13cが足場板9の長手方向と直交するようにライナープレート構造体8に設置されるとして説明したが必ずしもこれに限定されない。図7の足場板9をライナープレート構造体8の中間部分に架設する構成で示されるように、ライナープレート構造体8の周壁の開口の中心Pから偏った場所にライナープレート構造体設置用足場板固定装置1が設置される場合には、足場板9は位置調整部位13cに対し当該足場板9の長手方向に対し斜めに交差するかたちで載置されるようにすることもできる。これは、足場板9をライナープレート構造体8の上端側に設置する場合やライナープレート構造体8が平面視で小判状、長円状等の円状以外の開口形状をなす場合でも同様である。
【0053】
また、このライナープレート構造体設置用足場板固定装置1では、足場板9を不要とする場合には、足場板9はライナープレート構造体8のみならずライナープレート構造体設置用足場板固定装置1の各構成部材2、3、5のいずれとも連結されていないので、工具を用いずに速やかに足場板9を取り外すことができる。しかも、足場板9を取り外した後のライナープレート構造体設置用足場板固定装置1の位置調整部位13cは、作業員がライナープレート8を昇降するためのタラップの把手及び/又は足置きに利用することができる。
【符号の説明】
【0054】
1 ライナープレート構造体設置用足場板固定装置
2 構成部材(第1の構成部材)
3 構成部材(第2の構成部材)
5 構成部材(第3の構成部材)
8 ライナープレート構造体
8a ライナープレート
9 足場板
10 フランジ
11 螺子孔
12 固定部
13 棒状部
13c 位置調整部位
14 可動部
19 本体部
21 取付部
22 通孔
24 柱状部位
25 当接部位
27 筒状部位

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周縁にフランジが形成されたライナープレートを組み付けることで構成されて上端が開口するライナープレート構造体に取り付けられ、前記ライナープレート構造体の周壁の2箇所の間に架設される長尺体状の足場板を前記ライナープレート構造体に固定するためのライナープレート構造体設置用足場板固定装置であって、
前記ライナープレートに取り付けられる第1の構成部材と、前記足場板の一方の板面に対して鉛直方向に当接するもので対を成す第2の構成部材とを少なくとも有して構成され、
前記第1の構成部材は、前記ライナープレートのフランジに固定させる2つの固定部と、これらの固定部同士を連結するもので前記足場板の長手方向に対して交差する方向に延びる位置調整用部位を有する棒状部と、この棒状部の位置調整部位に装着されてこの位置調整部位の軸方向に沿って移動可能な2つの可動部とを備えると共に、
前記第2の構成部材は、前記足場板の一方の板面に当接する当接部位を備え、前記第1の構成部材の可動部に対し前記当接部位が当該可動部に遠近する方向に可動可能に取り付けられていることを特徴とするライナープレート構造体設置用足場板固定装置。
【請求項2】
前記足場板の前記第2の構成部材が当接する一方の板面とは反対側となる他方の板面に対して鉛直方向に当接する第3の構成部材を更に有し、
前記第3の構成部材は、前記第2の構成部材に対し当該第2の構成部材の当接部位に遠近する方向に可動可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のライナープレート構造体設置用足場板固定装置。
【請求項3】
前記足場板を前記ライナープレート構造体の上端側に架設するにあたって、
前記ライナープレート構造体を構成する前記ライナープレートのうち上端側に位置するライナープレートの前記フランジに前記第1の構成部材の固定部を固定し、
前記第1の構成部材の可動部を可動して前記可動部の位置及び相互の間隔を調整すると共に前記第2の構成部材の当接部位を可動して前記可動部と前記当接部位との間隔を調整して、前記当接部位の上側面を前記足場板の下側となる一方の板面と所望の位置にて当接させ、
前記第3の構成部材を可動して前記第2の構成部材の当接部位との間隔を調整して、前記第3の構成部材の下側面を前記足場板の上側となる他方の板面と所望の位置にて当接させて、
前記足場板の長手方向の両側端を前記当接部位と前記第3の構成部材とで上下から挟持することにより、前記足場板を前記ライナープレート構造体に固定することを特徴とする請求項2に記載のライナープレート構造体設置用足場板固定装置。
【請求項4】
前記足場板を前記ライナープレート構造体の周壁内の中間部分に架設するにあたって、
前記ライナープレート構造体を構成する前記ライナープレートのうち中間部分に位置するライナープレートの前記フランジに前記第1の構成部材の固定部を固定し、
前記第1の構成部材の可動部を可動して前記可動部の位置及び相互の間隔を調整すると共に前記第2の構成部材の当接部位を可動して前記可動部と前記当接部位との間隔を調整して、前記当接部位の下側面を前記足場板の上側となる一方の板面と所望の位置にて当接させ、
前記第1の構成部材の棒状部の位置調整部位を前記足場板の下側となる他方の板面と所望の位置にて当接させ、或いは、
前記第3の構成部材を可動して前記第2の構成部材の当接部位との間隔を調整して、前記第3の構成部材の上側面を前記足場板の下側となる他方の板面と所望の位置にて当接させて、
前記足場板の長手方向の両側端を前記当接部位と前記棒状部の位置調整部位又は前記第3の構成部材とで上下から挟持することにより、前記足場板を前記ライナープレート構造体に固定することを特徴とする請求項2に記載のライナープレート構造体設置用足場板固定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−168969(P2011−168969A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−31262(P2010−31262)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)