説明

ラップフィルム収納箱及びラップフィルム回転補助機構

【課題】 従来のラップフィルム収納箱は、ラップフィルムの静電気によってラップフィルムの角の部分が絡みラップフィルムを切断し難くなったり、ラップフィルムのスムーズな回転が阻害されたり、また、ラップフィルムを使用した後、ラップフィルムの端部を見つけることが困難となる場合があった。
【解決手段】 そこで本発明は、回転自在のバーを設けることによってラップフィルムを引き出す場合、ラップフィルムの角が絡まず、ラップフィルムが巻回した紙筒の回転を促し、ラップフィルム収納箱に孔を設けることによってラップフィルムの端部を摘みやすくし、フィルム貼着プレートを設けることによって、ラップフィルムの端部の位置を容易に把握することができるとするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラップフィルムを収納するラップフィルム収納箱及びラップフィルムの回転を補助するラップフィルム回転補助機構に関する。
【背景技術】
【0002】
主に調理等で用いられるラップフィルムを使用する場合、ラップフィルム収納箱の本体側に収納されているラップフィルムの端部を摘んで引っ張り出すこととなるが、この場合、ラップフィルムによって静電気が発生し、ラップフィルムの角の部分が絡み、ラップフィルムの角の部分が二重になることによってラップフィルムが切断し難くなったり、ラップフィルムのスムーズな回転が阻害されたり、ラップフィルムが予期せぬ方向に向かって切断されてしまう虞がある。
【0003】
かかる弊害を解消するものとして、ラップフィルムを収納箱から取り出す時や物を包む時に、ラップフィルムの端部が絡まないことを目的とするラップキャッチプレート(以下、従来例1という)がある。この従来例1は、特開2003−54570で、その内容は、静電気を活用したラップキャッチプレートをラップケースに組み合わせて、ラップフィルム端部に貼付けてラップフィルムを絡みなく取り出せるようにしたものである。
【0004】
しかし、従来例1は、ラップフィルムを使用する場合には毎回ラップキャッチプレートをラップフィルム端部に貼付けて使用しなければならず煩雑である。また、ラップフィルム収納箱と別個のラップキャッチプレートをラップフィルム端部に貼付けてラップフィルムを絡みなく取り出せるようにしたものであり、確かに便利であるが、ラップフィルム収納箱とラップキャッチプレートが別々の構成となっているため、ラップキャッチプレートを紛失してしまう虞がある。
【0005】
また、従来のラップフィルム収納箱として、ラップ収納箱(以下、従来例2という。)がある。この従来例2は、特開2001−180664で、その内容は、箱主体の前面板に切断部によって切断されたラップ端部と交差し、且つ、箱主体長手方向の略中央部に設けた指用凹所を設け、この指用凹所の裏面に発泡スチロール等の樹脂材で形成した覆い部材を穴の裏面に設けることによってラップ端部を簡単に摘むことができ、ラップの引き出しを容易に行うことができるものである。
【0006】
しかし、従来例2においては、ラップを切断した後、箱前面にラップを貼着する手段が設けられていないため、例えば、ラップフィルム自体が逆回転してラップの端部がラップフィルム自体に貼着した場合、ラップの端部を見つけ出すことが困難となる場合がある。また、例えば、ラップの端部は見つけたとしても、ラップフィルムの端部の剥がし方如何によっては、ラップフィルムが予期せぬ方向へ裂けてしまう虞がある。さらに、指用凹所の裏面に発泡スチロール等の樹脂材で形成した覆い部材を穴の裏面に設けるものであるため、覆い部材のコストがかかってしまい、安価かつ簡易に製作することが困難となる場合がある。
【0007】
さらに、ラップフィルム収納箱の両端部に、ラップフィルムの芯ごと飛び出してしまうのを防止するためのストッパーが設けられていない場合は、使用する際にラップフィルムの芯ごと飛び出してしまう虞がある。
【0008】
【特許文献1】特開2003−54570
【特許文献2】特開2001−180664
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記事実に鑑み、ラップフィルムを引き出す際、ラップフィルムの角が絡むことなく綺麗に引き出せ、ラッピングする器の開口部を十分にフォローし、確実にシールでき、また、内容物のこぼれ防止に有用で、ラップフィルムの回転を促し、ラップフィルムを引き出し易くし、次回使用する際にラップフィルムの端部の位置が容易に把握でき、ラップフィルムの芯の飛び出しを防止するためのストッパーが設けられていない場合であっても、回転自在のバーによってラップフィルムの芯の飛び出しを防止し、ラップフィルムを切断した後、次回使用する際にラップフィルムの端部を摘み易くし、また、安価、簡易に製作することができるラップフィルム収納箱及びラップフィルム回転補助機構を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1発明のラップフィルム収納箱は、紙筒に巻回されたラップフィルムを収納する箱型の本体側と、この本体側に開閉自在に設けられた開放側と、この開放側にスライドカッターを備えたラップフィルム収納箱において、該ラップフィルム収納箱の本体側前面の略中央に孔を設け、この本体側上方に軸支した木材・樹脂等からなる回転自在のバーと、また、本体側前面に設けたフィルム貼着用プレートとからなることを特徴とする。
【0011】
第2発明のラップフィルム収納箱は、請求項1に記載のラップフィルム収納箱であって、
前記木材・樹脂等からなる回転自在のバーが留め具によって固定されることを特徴とする。
【0012】
第3発明のラップフィルム回転補助機構は、紙筒に巻回されたラップフィルムを収納する箱型の本体側と、この本体側に開閉自在に設けられた開放側と、この開放側にスライドカッターを備えたラップフィルム収納箱に取り付けるラップフィルム回転補助機構であって、この回転自在の木材・樹脂等からなるバーの支持軸に着脱自在にフィルム貼着用プレートを吊下し、該フィルム貼着用プレートのラップフィルム収納箱の本体側前面略中央に設けた孔に当接する部分を欠截することを特徴とする。
【0013】
第4発明のラップフィルム回転補助機構は、請求項3に記載のラップフィルム回転補助機構であって、該ラップフィルム回転補助機構のフィルム貼着用プレートの裏側に貼着手段を設け、該フィルム貼着用プレートのラップフィルム収納箱の本体側前面略中央に設けた孔に当接する部分を欠截することを特徴とする。
【0014】
第5発明のラップフィルム回転補助機構は、木材・樹脂等からなる回転自在のバーの支持軸にフィルム貼着用プレートを吊下してなるラップフィルム回転補助機構であって、該フィルム貼着用プレートのラップフィルム収納箱の本体側前面略中央に設けた孔に当接する部分を欠截し、該ラップフィルム回転補助機構がラップフィルムを収容するラップフィルム収納箱に取り外し自在であることを特徴とする。
【0015】
第6発明のラップフィルム収納箱又は、ラップフィルム回転補助機構は、請求項1乃至請求項5に記載の回転自在のバーが、夜光塗料又は蛍光塗料を塗布したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
第1発明によれば、該ラップフィルム収納箱の本体側前面略中央に孔を設け、本体側上方に軸支した木材・樹脂等からなる回転自在のバーと、本体側前面に設けたフィルム貼着用プレートを設けている。従って、回転自在のバーの上部にラップフィルムが乗りラップフィルムを引っ張ると該バーが回転し、ラップフィルムが巻回している紙筒の回転が促進され、ラップフィルムの端部が絡むことなくラップフィルムを送り出すことが可能となる。
【0017】
回転自在のバーが紙筒に巻回されたラップフィルムの上部にあるため、ラップフィルムを引き出した時にラップフィルムを巻回した紙筒が上に持ち上がって該紙筒が箱から飛び出してしまうのを防止することができる。
【0018】
また、フィルム貼着プレートにラップフィルムの端部が貼着されるため、ラップフィルムを切断し易くなり、また、ラップフィルムを切断した後も、ラップフィルムの端部はフィルム貼着プレートに貼着されているため、次回ラップフィルムを使用する際においてもラップフィルムの端部の位置が容易に認識できるため、次回使用する際に便利である。
【0019】
第2発明によれば、木材・樹脂等からなる回転自在のバーが留め具によって固定されることを特徴としているため、留め具が着脱自在となり、留め具を容易に取り外すことができ、また、スムーズにラップフィルムを引っ張り出すことができるものを安価かつ簡易に製作できる。
【0020】
第3発明によれば、回転自在の木材・樹脂等からなるバーの支持軸に着脱自在にフィルム貼着用プレートを吊下しているため、ラップフィルム収納箱にフィルム貼着用プレートが固定されることなく自由な状態で、スムーズにラップフィルムを引っ張り出すことができるものを安価かつ簡易に製作できる。
【0021】
第4発明によれば、ラップフィルム回転補助機構のフィルム貼着用プレートの裏側に貼着手段を設けているため、ラップフィルム収納箱にフィルム貼着用プレートが固定された状態で、スムーズにラップフィルムを引っ張り出すことができる。また、該フィルム貼着用プレートのラップフィルム収納箱の本体側前面略中央に設けた孔に当接する部分を欠截しているため、該孔に指を入れてラップフィルム端部を摘んでラップフィルムを引き出すことができる。
【0022】
第5の発明によれば、該フィルム貼着用プレートのラップフィルム収納箱の本体側前面略中央に設けた孔に当接する部分を欠截しているため、該孔に指を入れてラップフィルム端部を摘んでラップフィルムを引き出すことができる。また、該ラップフィルム回転補助機構がラップフィルムを収容するラップフィルム収納箱に取り外し自在の構成であるため、ラップフィルムを使い切った後も他のラップフィルム収納箱に取り付けることができ、ラップフィルム回転補助機構は何度でも使用することができる。
【0023】
第6発明によれば、請求項1乃至請求項5に記載の回転自在のバーが、夜光塗料又は蛍光塗料を塗布しているため、例えば停電になった場合、ラップフィルムの位置が明確となり、夜行塗料又は蛍光塗料を塗布した回転自在のバーを用いて人々を非難口へ誘導することが可能となる。
【0024】
また、万が一の災害が発生してしまった場合、例えば、マンション火災が発生した場合、夜光塗料又は蛍光塗料を塗布した回転自在のバーを取り外し、該バーを持ってベランダに出て、該バーを外に向かって振り救援を求めるといったことが可能である。また、該回転バーに夜光塗料又は蛍光塗料を塗布しているため、ラップフィルムを使い切った後、子供の遊び道具としても活用することができる。
【0025】
本発明のバーの素材は、段ボールやチラシ、プラスチック等を再利用してバーの素材として用いることができるため、昨今、声高に叫ばれている地球環境問題においても非常に有益なことである。また、家事に不慣れな者であっても、ラップフィルムの角が絡むことなくスムーズにラップフィルムを引き出すことができる。
【0026】
また、ラップフィルムを使用する際、該孔を利用することによってラップフィルムの端部を摘み易くなり、特に爪を伸ばしている女性が該孔があることによって、ラップフィルム収納箱の内部にまで指を入れることができるので、爪を傷めることが少ない。
また、本発明を使用することによってラップフィルムの端部を容易に摘むことができ、また、ラップフィルムの角が絡むことがないため、朝の忙しい時間等でもスムーズにラップフィルムを取り出すことができるため、時間の節約となり有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
次に、本発明の実施形態に係るラップフィルム収納箱及びラップフィルム回転補助機構
を図面に基づいて説明する。
【0028】
図1は、本発明の第1の実施例であるラップフィルム収納箱の斜視図である。図2は、本発明の第1の実施例であるラップフィルム収納箱の断面図である。図3は、本発明の第1の実施例であるラップフィルム収納箱の平面図である。図4は、本発明の第2の実施例であるラップフィルム収納箱の斜視図である。図5は、本発明の第3の実施例であるラップフィルム回転補助機構をラップフィルム収納箱に取り付けた状態の斜視図である。図6は、本発明の第4の実施例であるラップフィルム回転補助機構をラップフィルム収納箱に取り付けた状態の斜視図である。図7は、本発明の第5の実施例であるラップフィルム収納箱の斜視図である。図8は、本発明の第3の実施例であるラップフィルム回転補助機構の展開図である。図9は、本発明の第3の実施例であるラップフィルム回転補助機構の断面図である。図10は、本発明の第6の実施例であるラップフィルム回転補助機構の要部拡大図である。
【0029】
本発明の第1の実施例50は、図1に示すように、開放側3と本体側2からなるラップフィルム収納箱1で、開放側3の一端にスライドカッター4を設け、ラップフィルム収納箱1の本体側2の前面2A略中央に孔2Dと、本体側2の上部2Cに回転自在のバー7を設け、本体側2の前面2Aに設けたフィルム貼着プレート8とからなる。
【0030】
ラップフィルム収納箱1の本体側2の前面2Aの略中央に設けた孔2Dは、ラップフィルム5を使用する際に、ラップフィルム5の端部5Aを摘み易くするもので、孔2Dはラップフィルム収納箱1に切り込みを入れたり、ラップフィルム収納箱1の1部を欠截したりして設けることができる。
【0031】
切り込みは、ラップフィルム5の端部5Aを摘み易くするものであればどのようなものであつてもかまわないが、一例を示すと、ラップフィルム収納箱1の本体側2の前面2Aの略中央に幅方向Yに2本のラインを入れて略正方形の形状とする。そして、略正方形の内部を、鼓型の切り込みを入れ、バネ機能を備えた鼓型の上下の台形の部分がラップフィルム収納箱1の内部又は外部に作動し、指をラップフィルム収納箱1の内部へ潜り込ませることができ、ラップフィルム5の端部5Aを摘み易くすることができる。このバネ機能を備えた孔2Dは、孔2Dに指を入れると鼓型の上下の台形の部分がラップフィルム収納箱1の内部へ動き、孔2Dに指から出すと鼓型の上下の台形の部分が元に戻り、鼓型の上下の台形の部分が異物の侵入を排除する機能を有するため、孔2Dの部分からゴミ等の異物が侵入することが少なくなり、衛生的にラップフィルム5を使用することができる。
【0032】
また、ラップフィルム収納箱1の1部を欠截して孔2Dを設けた場合、孔2Dの形状は、ラップフィルム5の端部5Aを摘み易くなるものであればどのような形状であってもよい。例えば、正方形の他、長方形、円形、星形等が考えられる。
【0033】
ラップフィルム収納箱1の上部2Cの一部を本体側2に折り込むことによって回転自在のバー7を設けるスペースを設けている。なお、図示しないが、ラップフィルム収納箱1の上部2Cの一部を、欠截することによって回転自在のバー7を設けるスペースを設けることもできる(他の例において同じ)。そして、ラップフィルム収納箱1の本体側2上部2Cに設けた回転自在のバー7は、バー本体7Aと、支持軸7Bと、保持プレート7Cとからなる。バー本体7Aの素材は、樹脂・アルミ・木材等を用いることができる。バー本体7Aが木材の場合は、ラップフィルム5が触れた場合であっても静電気が発生することがなく、抵抗なくラップフィルム5を取り出すことができる。なお、図示しないが、回転自在のバー7は、少なくとも2本以上設けることも可能であり、この場合例えば、2本のバー7を上下に設け、バー7とバー7の間にラップフィルム5を通してラップフィルムを引き出す。
【0034】
バー本体7Aが樹脂の場合は、バー本体7Aの表面に凹凸をつけると、静電気の除去やラップフィルム5がバー本体7Aから剥がれ易くなるといった効果が期待できる。
【0035】
回転自在のバー7のバー本体7Aは、支持軸7Bを通すための孔7Dを設けているが、孔7Dは、支持軸7Bを貫通させるため、貫通しているものや、孔7Dに支持軸7Bの1部を通すため、貫通させずバー本体7Aの両端部10の一部のみ孔7Dを設けているものが挙げられる。
【0036】
そして、貫通した孔7Dの場合は、1本の支持軸7Bを貫通孔7Dに挿入し、両端部10の一部のみ孔7Dをあけた場合は、2本の支持軸7Bを孔7Dに挿入する。保持プレート7Cをラップフィルム収納箱1の本体側2両端部2Bに設け、ラップフィルム収納箱1の本体側2の両端部2Bに孔6をあけ、支持軸7Bを孔6に通し、支持軸7Bの一端を保持プレート7Cに固定させる。
【0037】
ラップフィルム5がバー本体7Aの上部に乗り、ラップフィルム5を引き出すとラップフィルム5が巻かれている紙筒5Bが回転すると同時に支持軸7Bを支点としてバー本体7Aも回転し、スムーズにラップフィルム5を取り出すことができる。
【0038】
ラップフィルム収納箱1の本体側2の前面2Aにフィルム貼着プレート8を設けている。このフィルム貼着プレート8は、一般にはポリエチレン等の樹脂製であるが、静電性のある材質であればどのような材質のものであってもかまわないことは勿論である。
【0039】
本図ではフィルム貼着プレート8は、長方形であるが、ラップフィルム5の端部5Aが貼着すればどのような形状であってもよい。例えば長方形の他、正方形、円形、三角形、星形等が挙げられる。
【0040】
図2は、本発明の第1の実施例50であるラップフィルム収納箱1の断面図である。本図ではラップフィルム収納箱1の本体側2を分断している。断面視略正方形のラップフィルム収納箱1の本体側2に紙筒5Bに巻回されたラップフィルム5が存置されている。また、本図では、ラップフィルム収納箱1の上部2Cの一部を本体側2に折り込むことによって回転自在のバー7を設けるスペースを設けている。そして、ラップフィルム収納箱1の本体側2の上部2Cに回転自在のバー7を設けている。
【0041】
そして回転自在のバー7の上部にラップフィルム5が乗り、ラップフィルム5を引き出すとラップフィルム5が巻回した紙筒5Bが回転し、それとともにバー本体7Aも回転し、スムーズにラップフィルム5を取り出すことができる。
【0042】
図3は、本発明の第1の実施例50であるラップフィルム収納箱1の平面図である。ラップフィルム収納箱1は開放側3と本体側2とからなっている。開放側3の一端には、ラップフィルム5を切断するスライドカッター4を設けている。ラップフィルム収納箱1には、紙筒5Bに巻回されたラップフィルム5が存置されており、ラップフィルム収納箱1の上部2Cの一部を本体側2に折り込むことによって回転自在のバー7を設けるスペースを設けている。そして、ラップフィルム収納箱1の本体側2の上部2Cには回転自在のバー7を設けている。
【0043】
ラップフィルム5が巻回している紙筒5Bのとび出しを防止するストッパーを設けていないラップフィルム収納箱1の場合、ラップフィルム収納箱1の本体側2の上部2Cにバー7を設けることによってラップフィルム5が巻回している紙筒5Bがとび出すのを防止することができる。
【0044】
図4は、本発明の第2の実施例60であるラップフィルム収納箱1の斜視図である。ラップフィルム収納箱1に取り付ける第2の実施例60のラップフィルム回転補助機構20は、本体21、バー22、支持軸23からなる。またさらに細分化すると、ラップフィルム回転補助機構20の本体21は、貼着部21A、係止部21B、載置部21E、とからなる。ラップフィルム回転補助機構20は樹脂製であることが望ましいが、安価で、かつ、簡易に製作できるものであればどのような素材であってもかまわない。
【0045】
係止部21Bには孔27を設けている。そして、バー22の両端部の一部に孔7Dを設けた場合、孔27に支持軸23の一端を通し、支持軸23の他端をバー22の孔7Dに通す。又、バー22に貫通した孔7Dを設けた場合、バー22の貫通した孔7Dに支持軸23を貫通させ、ラップフィルム回転補助機構20の両端にある係止部21Bの孔27に支持軸23を通す。ラップフィルム回転補助機構20の本体21の貼着部21Aの裏面には、両面テープ等の貼着手段24を設けている。そしてその貼着手段24によってラップフィルム収納箱1とラップフィルム回転補助機構20が結合されることとなる。
【0046】
ラップフィルム収納箱1の本体側2前面2Aの略中央にラップフィルム5の端部5Aを摘むための孔2Dを設けているのは第1の実施例と同様である。従って、ラップフィルム回転補助機構20の本体21は、ラップフィルム5の端部5Aを摘むための孔2Dの周辺部分は、欠截されている。
【0047】
ラップフィルム収納箱1の上部2Cの一部を本体側2に折り込むことによって回転自在のバー7を設けるスペースを設けている。
【0048】
ラップフィルム回転補助機構20の本体21の貼着部21Aの上端部を折り曲げて載置部21Eとして、折り曲げた上端部である載置部21Eがラップフィルム収納箱1の本体側2の上部2Cに載置されるような構成となる。本体21の長手方向X端部XAにバー22挿入用の孔27がある係止部21Bを設けている。
【0049】
図5は、本発明の第3の実施例70であるラップフィルム回転補助機構20をラップフィルム収納箱1に取り付けた状態の斜視図である。本発明の第3の実施例70のラップフィルム回転補助機構20は、ラップフィルム収納箱1から取り外し自在の構成となっている。
【0050】
ラップフィルム収納箱1の上部2Cの一部を本体側2に折り込むことによって回転自在のバー7を設けるスペースを設けている。
【0051】
ラップフィルム回転補助機構20の本体21に差込部21Cを設けている。一方、ラップフィルム収納箱1の本体側2の前面2Aにも切込部2Eを設けている。そして、差込部21Cを切込部2Eに挿入することによってラップフィルム収納箱1とラップフィルム回転補助機構20が固定されることとなる。なお、本図では、ラップフィルム回転補助機構20の差込部21Cが4箇所、ラップフィルム収納箱1の切込部2Eも4箇所としているが、ラップフィルム収納箱1とラップフィルム回転補助機構20が固定されるのであれば差込部21C、切込部2Eは何箇所であってもよい。
【0052】
ラップフィルム収納箱1本体側2の前面2Aの略中央にラップフィルム5の端部5Aを摘むための孔2Dを設けているのは第1の実施例50と同様である。従って、ラップフィルム回転補助機構20の本体21は、ラップフィルム5の端部5Aを摘むための孔2Dの周辺部分は、欠截されている。
【0053】
図6は、本発明の第4の実施例80であるラップフィルム回転補助機構20をラップフィルム収納箱1に取り付けた状態の斜視図である。本発明は、ラップフィルム収納箱1に取り付けるラップフィルム回転補助機構20であり基本的な構成は第2の実施例60や第3の実施例70と同様であるが、ラップフィルム回転補助機構20の本体21の貼着部21Aの裏面には、両面テープ等の貼着手段24を設けていない。従って、ラップフィルム収納箱1とラップフィルム回転補助機構20が結合されず、ラップフィルム回転補助機構20はラップフィルム収納箱1に自由な状態で係止されている。ラップフィルム5をスライドカッター4で切断する場合は、ラップフィルム収納箱1の開放側3でラップフィルム回転補助機構20を被覆する。
【0054】
図7は、本発明の第5の実施例90であるラップフィルム収納箱1の斜視図である。本発明の基本的な構成は、第1の実施例50と同様であるが、ラップフィルム収納箱1の本体側2の前面2Aの略中央にラップフィルム5の端部5Aを摘むための孔2Dを設けておらず、回転自在のバー7とフィルム貼着プレート8を設けている。
【0055】
図8は、本発明の第3の実施例70であるラップフィルム回転補助機構20の展開図である。より具体的には、図5の第3の実施例70のラップフィルム回転補助機構20を取り外し、ラップフィルム回転補助機構20の本体21を展開したものである。
【0056】
第3の実施例70のラップフィルム回転補助機構20の本体21は、裏面部21D、載置部21E、貼着部21A、差込部21C、係止部21Bからなる。ラップフィルム回転補助機構20の本体21の大きさは、ラップフィルム収納箱1に合致する大きさであればどのような大きさであってもよい。一例を示すと、裏面部21Gの幅方向Yは5ミリ、載置部21Cの幅方向Yは2ミリ程度のものが考えられる。
【0057】
ラップフィルム回転補助機構20の本体21の組み立て方について説明すると、裏面部21Dと載置部21Eとの境界線21Fを山折りにする。次に、載置部21Eと貼着部21Aとの境界線21Fを山折りにする。そして、係止部21Bを起立させる。
【0058】
このようにして組み立てたラップフィルム回転補助機構20の本体21は、載置部21Eがラップフィルム収納箱1の上部2Cに載置されるように取り付けられ、ラップフィルム回転補助機構20の本体21の差込部21Cをラップフィルム収納箱1の本体側2の切り込み部2Eに挿入することによってラップフィルム収納箱1とラップフィルム回転補助機構20が固定され、係止部21Bの孔27に支持軸23を通すことによってバー22が回転する。差込部21Cは、貼着部21Aと面一であってもよいが、テーパーを有するものとすることもできる。
【0059】
図9は、本発明の第3の実施例70であるラップフィルム回転補助機構20の断面図である。より具体的には、ラップフィルム回転補助機構20の本体21の差込部21Cの辺りで分断している。
【0060】
載置部の21E上にバー22を設け、バー22の中心部に支持軸23を設けている。そして、貼着部21Aの両端部に差込部21Cを設けているが、ラップフィルム収納箱1とラップフィルム回転補助機構20とが固定できれば、貼着部21Aの一端にのみ設けることも可能である。なお本図では、差込部21Cはテーパー形状を構成しているが、テーパーを設けず、貼着部21Aと面一の構成とすることもできる。
【0061】
図10は、本発明の第6の実施例100であるラップフィルム回転補助機構20の要部拡大図である。ラップフィルム収納箱1の本体側2の両端部2Bに孔6を設けている。そして、ラップフィルム回転補助機構20のバー22の両端部に孔28を設け、孔28に挿入孔を設けた芯材25の一端を差込み、バー22と芯材25を固定し、留め具26をラップフィルム収納箱1の本体側2の両端部2Bに設けている孔28に挿入したうえで、芯材25の他端の挿入孔に留め具26を挿入し、芯材25と留め具26が固定される。そして、留め具を支点としてバー22が回転し、ラップフィルム5の角が絡むことなく、ラップフィルム5をスムーズに取り出せる。また、ラップフィルム収納箱1の本体側2の両端部2Bに設けた孔28に芯材25を挿入することができる大きさにして、芯材25を支点としてバー22を回転させることもできる。
【0062】
また図示してないが、バー22に貫通した孔28を設け、貫通した孔28に支持軸23を貫通させ、孔を設けた留め具26の孔に支持軸23の両端部を挿入して、支持軸23と留め具26を固定することも可能である。
【0063】
この芯材25や留め具26の素材は、樹脂製、金属製、ゴム製等が考えられるが、簡易かつ安価に製作できるものであればどのような素材であってもよい。また、素材の組み合わせは任意であり、芯材25のみ樹脂製で、留め具26はゴム製等のような組み合わせであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の第1の実施例であるラップフィルム収納箱の斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施例であるラップフィルム収納箱の断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例であるラップフィルム収納箱の平面図である。
【図4】本発明の第2の実施例であるラップフィルム収納箱の斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施例であるラップフィルム回転補助機構をラップフィルム収納箱に取り付けた状態の斜視図である。
【図6】本発明の第4の実施例であるラップフィルム回転補助機構をラップフィルム収納箱に取り付けた状態の斜視図である。
【図7】本発明の第5の実施例であるラップフィルム収納箱の斜視図である。
【図8】本発明の第3の実施例であるラップフィルム回転補助機構の展開図である。
【図9】本発明の第3の実施例であるラップフィルム回転補助機構の断面図である。
【図10】本発明の第6の実施例であるラップフィルム回転補助機構の要部拡大図である。
【符号の説明】
【0065】
1 ラップフィルム収納箱
2 本体側
2A 前面
2B 端部
2C 上部
2D 孔
2E 切込部
3 開放側
4 スライドカッター
5 ラップフィルム
5A 端部
5B 紙筒
6 孔
7 バー
7A バー本体
7B 支持軸
7C 保持プレート
7D 孔
8 フィルム貼着プレート
10 端部
20 ラップフィルム回転補助機構
21 本体
21A 貼着部
21B 係止部
21C 差込部
21D 裏面部
21E 載置部
21F 境界線
22 バー
23 支持軸
24 貼着手段
25 芯材
26 留め具
27 孔
28 孔
50 第1の実施例
60 第2の実施例
70 第3の実施例
80 第4の実施例
90 第5の実施例
100 第6の実施例
X 長手方向
XA 端部
Y 幅方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙筒に巻回されたラップフィルムを収納する箱型の本体側と、この本体側に開閉自在に設けられた開放側と、この開放側にスライドカッターを備えたラップフィルム収納箱において、
該ラップフィルム収納箱の本体側前面の略中央に孔を設け、この本体側上方に軸支した木材・樹脂等からなる回転自在のバーと、また、本体側前面に設けたフィルム貼着用プレートとからなるラップフィルム収納箱。
【請求項2】
請求項1に記載のラップフィルム収納箱であって、
前記木材・樹脂等からなる回転自在のバーが留め具によって固定されることを特徴とするラップフィルム収納箱。
【請求項3】
紙筒に巻回されたラップフィルムを収納する箱型の本体側と、この本体側に開閉自在に設けられた開放側と、この開放側にスライドカッターを備えたラップフィルム収納箱に取り付けるラップフィルム回転補助機構であって、
この回転自在の木材・樹脂等からなるバーの支持軸に着脱自在にフィルム貼着用プレートを吊下し、該フィルム貼着用プレートのラップフィルム収納箱の本体側前面略中央に設けた孔に当接する部分を欠截することを特徴とするラップフィルム回転補助機構。
【請求項4】
請求項3に記載のラップフィルム回転補助機構であって、
該ラップフィルム回転補助機構のフィルム貼着用プレートの裏側に貼着手段を設け、該フィルム貼着用プレートのラップフィルム収納箱の本体側前面略中央に設けた孔に当接する部分を欠截することを特徴としたラップフィルム回転補助機構。
【請求項5】
木材・樹脂等からなる回転自在のバーの支持軸にフィルム貼着用プレートを吊下してなるラップフィルム回転補助機構であって、
該フィルム貼着用プレートのラップフィルム収納箱の本体側前面略中央に設けた孔に当接する部分を欠截し、該ラップフィルム回転補助機構がラップフィルムを収容するラップフィルム収納箱に取り外し自在であることを特徴とするラップフィルム回転補助機構。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5に記載の回転自在のバーが、夜光塗料又は蛍光塗料を塗布したことを特徴とするラップフィルム収納箱又は、ラップフィルム回転補助機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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