ラベルデータ作成装置、プログラム及び記録媒体
【課題】レイアウトの印刷領域に入力されたオブジェクトの向きやテキストの方向をレイアウト表示ウィンドウ上で簡単に変更することが可能となるラベルデータ作成装置、プログラム及び記録媒体を提供する。
【解決手段】CPU41は、回転用ポインタ106がレイアウト91の左端縁部から上端縁部の上側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合、又は、レイアウト91の上端縁部から左端縁部の左側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には、レイアウト91を指示された時計方向又は反時計方向へ90度回転移動して表示する。
【解決手段】CPU41は、回転用ポインタ106がレイアウト91の左端縁部から上端縁部の上側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合、又は、レイアウト91の上端縁部から左端縁部の左側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には、レイアウト91を指示された時計方向又は反時計方向へ90度回転移動して表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長尺状の印刷媒体に印刷するための印刷データを作成・編集するラベルデータ作成装置、プログラム及び記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、長尺状のテープやロールシート等の印刷媒体に印刷するための印刷データを作成・編集するラベルデータ作成装置に関し種々提案されている。
例えば、表示部4に表示された文書データを、この表示上で回転処理の表示基準位置と回転処理をしたい所望する文字列データとを指定し、その後、回転方向を上移動キーCU、下移動キーCD、左移動キーCL等で指定することによって、所望する文字列データを回転表示させることが可能な文字列出力装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】実開平6−59890号公報(段落(0006)〜(0023)、図1〜図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した特許文献1に記載される構成では、文字データ列を回転させて表示することは可能であるが、文字列データを時計方向に90度回転させた後、縦書きにしたい場合には、再度、向きを設定し直す必要があり、入力操作が煩雑であった。また、上記の通り、文字列データを回転させるためには、表示基準位置と文字列データと回転方向とを入力する必要があり、回転表示指示の入力操作も煩雑であるという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、レイアウトの印刷領域に入力されたオブジェクトの向きやテキストの方向をレイアウト表示ウィンドウ上で簡単に変更することが可能となるラベルデータ作成装置、プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため請求項1に係るラベルデータ作成装置は、表示手段と、ポインティング手段と、長尺状の印刷媒体に印刷するための印刷データを作成・編集する印刷データ作成・編集手段と、を備えたラベルデータ作成装置において、前記印刷データ作成・編集手段は、前記表示手段の表示画面に前記印刷媒体のレイアウトを表示するレイアウト表示手段と、前記ポインティング手段のポインタが前記レイアウトの搬送方向先端縁部の一点を始点としてドラッグを開始した場合には、前記ポインタが当該レイアウトを時計方向又は反時計方向へ90度回転させることを指示する回転指示領域上にドラッグされたか否かを判定する回転判定手段と、前記ポインタが前記回転指示領域上にドラッグされたと判定した場合には、前記レイアウトを指示された方向へ90度回転させて表示するように制御する回転表示制御手段と、を有することを特徴とする。
【0006】
また、請求項2に係るラベルデータ作成装置は、請求項1に記載のラベルデータ作成装置において、前記レイアウトの印刷領域に入力されているオブジェクトの当該印刷領域に対する相対位置を維持するように指示する相対位置維持信号を入力する維持信号入力手段を備え、前記印刷データ作成・編集手段は、前記ポインタが前記回転指示領域上にドラッグされたと判定した場合に、前記相対位置維持信号が入力されているか否かを判定する維持信号判定手段を有し、前記回転表示制御手段は、前記相対位置維持信号が入力されていると判定した場合には、前記レイアウトを指示された方向へ90度回転させて表示するように制御すると共に、前記オブジェクトを前記印刷領域に対する相対位置を維持した状態で該レイアウトの回転方向へ90度回転させて該印刷領域内に表示するように制御することを特徴とする。
【0007】
また、請求項3に係るラベルデータ作成装置は、請求項2に記載のラベルデータ作成装置において、前記オブジェクトは、テキストを含み、前記回転表示制御手段は、前記レイアウトの回転に合わせて前記テキストの向きを該レイアウトの上端縁に対して直角になるように変更して表示するように制御することを特徴とする。
【0008】
また、請求項4に係るラベルデータ作成装置は、請求項2又は請求項3に記載のラベルデータ作成装置において、前記回転表示制御手段は、前記相対位置維持信号が入力されていないと判定した場合には、前記レイアウトだけを指示された方向へ90度回転させて表示するように制御すると共に、前記オブジェクトの前記印刷領域の左上角部に対する相対座標位置を維持した状態で該オブジェクトを回転させずに該印刷領域上に移動して表示するように制御することを特徴とする。
【0009】
また、請求項5に係るラベルデータ作成装置は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のラベルデータ作成装置において、前記印刷データ作成・編集手段は、前記ポインタが前記回転指示領域上にドロップされたか否かを判定するドロップ判定手段を有し、前記回転表示制御手段は、前記ポインタが前記回転指示領域上にドロップされたと判定した場合には、前記レイアウトの回転に合わせて前記ラベルデータの入力方向を縦書き入力又は横書き入力に変更するように制御することを特徴とする。
【0010】
また、請求項6に係るラベルデータ作成装置は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のラベルデータ作成装置において、前記印刷データ作成・編集手段は、前記表示画面上における前記ポインタの座標位置を取得するポインタ座標位置取得手段と、前記ポインタの座標位置が前記レイアウトの搬送方向先端縁部に位置するか否かを判定する位置判定手段と、前記ポインタの座標位置が前記レイアウトの搬送方向先端縁部に位置すると判定した場合には、該ポインタを通常表示状態から当該座標位置から前記回転指示領域上へドラッグすることによって該レイアウトを時計方向又は反時計方向へ90度回転させることが可能なことを表す回転可能表示状態へ変更表示する変更表示手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
また、請求項7に係るプログラムは、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のラベルデータ作成装置の印刷データ作成・編集手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0012】
更に、請求項8に係る記録媒体は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のラベルデータ作成装置の印刷データ作成・編集手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムが記録されてコンピュータで読み取り可能なことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係るラベルデータ作成装置では、ポインタがレイアウトの搬送方向先端縁部の一点を始点としてドラッグを開始後、当該レイアウトを時計方向又は反時計方向へ90度回転させることを指示する回転指示領域上にドラッグされた場合には、レイアウトを指示された方向へ90度回転させて表示する。
これにより、ユーザはポインティング手段を操作して、ポインタをレイアウトの搬送方向先端縁部から回転指示領域上までドラッグすることによって、レイアウトを時計方向又は反時計方向へ90度回転させて容易に表示させることが可能となる。
【0014】
また、請求項2に係るラベルデータ作成装置では、ユーザは、維持信号入力手段を介して相対位置維持信号を入力しつつ、ポインティング手段を操作して、ポインタをレイアウトの搬送方向先端縁部から回転指示領域上までドラッグすることによって、印刷領域に入力されている全オブジェクトを当該印刷領域に対する相対位置を維持した状態で、時計方向又は反時計方向へ90度回転したレイアウトの印刷領域内に表示させることが可能となる。つまり、ユーザは、一度の操作で、印刷領域に入力されている全オブジェクトをレイアウトと共に時計方向又は反時計方向へ90度回転して当該印刷領域内に表示させることが可能となる。
【0015】
また、請求項3に係るラベルデータ作成装置では、ユーザは、維持信号入力手段を介して相対位置維持信号を入力しつつ、ポインティング手段を操作して、ポインタをレイアウトの搬送方向先端縁部から回転指示領域上までドラッグすることによって、印刷領域に入力されたテキストの向きを該レイアウトの表示態様にあった文字方向に合わせて表示することが可能となる。
【0016】
また、請求項4に係るラベルデータ作成装置では、ユーザは、レイアウトだけを時計方向又は反時計方向へ90度回転して表示すると共に、印刷領域に入力されている全オブジェクトを印刷領域の左上角部に対する相対座標位置を維持した状態で回転させずに該印刷領域上に移動して表示させることが可能となる。
【0017】
また、請求項5に係るラベルデータ作成装置では、ユーザは、ポインタをレイアウトの搬送方向先端縁部から回転指示領域上までドラッグ・アンド・ドロップすることによって、レイアウトの回転に合わせてラベルデータの入力方向を縦書き入力又は横書き入力に容易に変更することが可能となる。
【0018】
また、請求項6に係るラベルデータ作成装置では、ユーザは、ポインタが通常表示状態から回転可能表示状態に変化することによって、このポインタを回転指示領域上までドラッグすればレイアウトを時計方向又は反時計方向へ90度回転させて表示させることが可能なことを容易に認識することができる。
【0019】
また、請求項7に係るプログラムでは、コンピュータは当該プログラムを読み込むことによって、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のラベルデータ作成装置として機能する。
【0020】
更に、請求項8に係る記録媒体では、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のラベルデータ作成装置の機能をコンピュータで実行されるプログラムとして備えることができる。このようなプログラムの場合、例えば、半導体メモリ、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、データカード(ICカード、磁気カード等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、光磁気ディスク(MD等)、相変化ディスク、磁気テープ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータにロードして起動することにより用いることができる。この他、ROMやバックアップRAMに前記プログラムを記録しておき、このROMやバックアップRAMをコンピュータに組み込んで用いてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明に係るラベルデータ作成装置、プログラム及び記録媒体をラベル印刷システムについて、具体化した一実施例に基づいて図面を参照しつつ詳細に説明する。
【実施例】
【0022】
先ず、本実施例に係るラベル印刷システム1の概略構成について図1に基づき説明する。図1は本実施例に係るラベル印刷システム1の概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施例に係るラベル印刷システム1は、パーソナルコンピュータ等から構成されるラベルデータ作成装置の一例としてのコンピュータ装置2と、このコンピュータ装置2と信号ケーブルK1を介して接続されるテープ印刷装置3とから構成されている。
【0023】
また、コンピュータ装置2は、ホストコントローラ4、表示装置(例えば、CRT、LCD等)5、キーボード6、マウス7、イメージスキャナ8、及びCDリード・ライター(CD−R/W)9から構成されている。尚、マウス7は、ジョイスティックやトラックボール等に置き換えてもよい。また、CD−R/W9は、MO装置、DVD装置等に置き換えてもよい。また、コンピュータ装置2がノート型パーソナルコンピュータの場合には、マウス7に替えてトラックパッド等の種々のポインティングデバイスを使用するようにしてもよい。
【0024】
また、キーボード6には、テキストを作成するための文字入力キー6A、他のキー等と同時に押下することによって種々の信号を出力するコントロールキー6B、及び、改行指令や各種処理の実行、選択を指令するリターンキー6C、表示装置5の表示画面上でカーソルを上下、左右に移動させるカーソルキー6D等が設けられている。
【0025】
また、テープ印刷装置3は、所定幅寸法以下(本実施例では、約24mm以下である。)の長尺状の粘着媒体を裏面側に有する印刷テープが内蔵された後述のテープカセット3D(図2参照)が装着され、この印刷テープに対して印刷するプリンタであり、コンピュータ装置2からの印刷指令に基づき、所望の文字等が印刷された粘着材付印刷テープを作成する。
【0026】
ここで、テープ印刷装置3は、その上面に文字キーや制御キー等の多数のキーを含むキーボード3Aと、ラベルの編集作業等を行う際に参照するラベルのイメージ等を表示するディスプレイ3Bとを備えている。また、テープ印刷装置3の側壁には、印刷テープを外部に排出するテープ排出口3Cが形成されているので、コンピュータ装置2からの印刷指令に基づき、所望の文字が印刷された粘着材付印刷テープが、テープ排出口3Cから排出される。
【0027】
次に、テープ印刷装置3の印刷機構にテープカセット3Dを装着した場合の概略構成について図2に基づいて説明する。図2は図1に示すテープ印刷装置3の印刷機構にテープカセット3Dを装着した場合の概略構成を示す平面図である。
図2に示すように、印刷機構PMに着脱自在に矩形状のテープカセット3Dが装着されており、このテープカセット3Dには、ラミネートフィルムテープ11が巻装されたテープスプール12と、インクリボン13が巻装されたリボン供給スプール14と、このインクリボン13を巻取る巻取りスプール15と、ラミネートフィルムテープ11と同一幅を有する両面粘着テープ16が剥離紙を外側にして巻装された供給スプール17と、これらラミネートフィルムテープ11と両面粘着テープ16とを接合させる接合ローラ18とが回転自在に設けられている。
【0028】
前記ラミネートフィルムテープ11とインクリボン13とが重なる位置には、サーマルヘッド19が立設され、これらラミネートフィルムテープ11とインクリボン13とをサーマルヘッド19に押圧するプラテンローラ20と、ラミネートフィルムテープ11と両面粘着テープ16とを接合ローラ18に押圧して印刷テープ23を作成する送りローラ21とは、テープ印刷装置3の本体フレームに回動自在に枢着された支持体22に回転可能に枢支されている。このサーマルヘッド19には、512個の発熱素子からなる発熱素子群が上下方向に列設されている。
【0029】
従って、テープ送りモータ72(図4参照)の所定回転方向への駆動により、接合ローラ18と巻取りスプール15とが所定回転方向に夫々同期して駆動されながら、サーマルヘッド19の発熱素子群に通電されたとき、ラミネートフィルムテープ11上には複数のドット列により文字やバーコード等が印字され、しかもラミネートフィルムテープ11は両面粘着テープ16を接合した状態で印刷テープ23としてテープ送り方向Aにテープ送りされ、テープ排出口3Cから外部に繰出される。尚、印刷機構PMの詳細については、例えば、特開平2−106555号公報に記載された機構とほぼ同一であるので、ここではその詳細な説明を省略する。
【0030】
次に、この印刷テープ23を自動的に切断する切断装置30について簡単に説明する。前記テープカセット3Dの左側に対応するテープ印刷装置3の本体フレームの直ぐ内側には、板状の補助フレーム31が立設され、この補助フレーム31に固定刃32が上向きに固着されている。補助フレーム31に固着された左右方向向きの枢支軸33には、前後方向に延びる操作レバー34の前端近傍部が回動可能に枢支され、その操作レバー34の枢支軸33より前側に対応する部位において、可動刃35が前記固定刃32と対向して取付けられている。また、操作レバー34の後端部は、切断用モータ74(図4参照)に連結された揺動駆動機構(図示略)により上下揺動可能に構成され、常には、可動刃35が固定刃32から離間した状態で保持されている。
【0031】
そして、サーマルヘッド19により印刷された印刷テープ23は、テープカセット3Dから固定刃32と可動刃35との間を通ってテープ排出口3Cから外に延びているので、切断信号により駆動された切断用モータ74により、揺動駆動機構を介して操作レバー34の後端部が上下揺動され、可動刃35が固定刃32に接近して、これら両刃32・35で印刷テープ23が切断される。
【0032】
ところで、前記テープカセット3Dから繰出される印刷テープ23として、テープ幅を6mm、9mm、12mm、18mm、24mmとする5種類が準備されており、これらテープカセット3Dの底壁部には、これら5種類のテープ幅の何れかを検知する為に、4つの突出爪の有無を組合せた突出片24が設けられている。そして、このテープカセット3Dの下側を支持する本体フレームには、この突出片24の突出爪の組合せからテープ幅を検知するカセットセンサ68(図4参照)が取付けられている。即ち、このカセットセンサ68は、突出片24を構成する突出爪の組合せにより、例えば、テープ幅が18mmのときには「0100」のカセット信号を出力し、また、テープ幅が24mmのときには「1100」のカセット信号を出力するとともに、テープカセット3Dが装着されていないときには、「0000」のカセット信号を出力する。
【0033】
次に、ラベル印刷システム1を構成するコンピュータ装置2の回路構成について図3に基づいて説明する。図3は図1に示すコンピュータ装置2の要部の回路構成を示す回路ブロック図である。
図3に示すように、コンピュータ装置2のホストコントローラ4は、CPU41、ROM42、RAM43、入出力インターフェース(I/F)44、通信用インターフェース(I/F)45、フロッピー(登録商標)ディスクコントローラ(FDC)46、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ(FDD)47、ハードディスクコントローラ(HDC)48、ハードディスクドライブ(HDD)49、表示装置コントローラ50、モデム51等を備えている。また、CPU41、ROM42、RAM43、入出力インターフェース(I/F)44、通信用インターフェース(I/F)45、及びモデム51は、バス線52により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。また、入出力I/F44には、FDD47を駆動制御するFDC46を介してFDD47、HDD49を駆動制御するHDC48を介してHDD49、及び表示装置コントローラ50が接続されている。また、モデム51には電話回線53が接続されている。
【0034】
そして、ホストコントローラ4には、入出力I/F44を介して文字や記号等を入力するためのキーボード6、表示装置5の表示画面上の座標を入力するためのマウス7、図面から外形線データ等を取り込むためのイメージスキャナ8、及び印刷用データや後述のレイアウト編集画面89(図8参照)を表示するレイアウト編集ソフト等の各種アプリケーションソフトウェア等をCD−ROM56に書き込み及び読み込むためのCD−R/W9が接続されている。また、ホストコントローラ4には、表示装置コントローラ50を介して表示装置5が接続され、後述のようにレイアウト編集画面89が表示され、入力されたラベルデータが表示された印刷テープ23の印刷領域(図8参照)等が表示される。更に、ホストコントローラ4には、通信用I/F45及び信号ケーブルK1を介してテープ印刷装置3が接続される。
【0035】
また、CPU41は、ラベル印刷システム1全体を制御し、ラベル印刷システム1の動作に関する全てのデータを管理する。また、ROM42には、一般のパーソナルコンピュータと同様に電源投入時にコンピュータ装置2を立ち上げてCPU41を起動させるための起動プログラムが格納されている。
【0036】
また、RAM43は、CPU41が種々の制御を実行する際に、各種データを一時的に記憶するものであり、画像データ等のオブジェクト情報を記憶するオブジェクト情報記憶エリア43A、テープ印刷装置3に送信するテンプレートデータやキーボード6等を介して入力された文字列データや図柄データ等からなるラベルデータが各ワークシート毎に記憶されるラベルデータ記憶エリア43B等が設けられている。
また、通信用I/F45は、例えば、セントロニクスインターフェースやUSB(UniversalSerial Bus)等から構成され、テープ印刷装置3や外部の電子機器(例えば、コンピュータ、レーザプリンタ等)と双方向データ通信が可能になっている。
【0037】
また、HDD49に装着されるハードディスクには、MS−DOS(登録商標)やウィンドウズ(登録商標)システム等の各種オペレーティングシステム(OS)に加えて、テープ印刷装置3や外部の電子機器に対してデータの送受信を行うための通信用プロトコル、ブラウザや当該OSにて実行可能なワープロソフトや印刷用ラベルデータを作成するレイアウト編集ソフト等の各種アプリケーションソフトウェアが必要に応じて格納されると共に、後述するレイアウトを90度回転させるレイアウト回転処理等の制御処理の制御プログラムが記憶格納されている。
また、FDD47に着脱自在に装着されるフロッピー(登録商標)ディスク(FD)55には、後述する処理にて得られた各種印刷データが格納保存される。
【0038】
また、CD−R/W9に着脱自在に装着される光ディスク(CD−ROM)56には、後述するレイアウトを90度回転させるレイアウト回転処理等の制御処理の制御プログラム等と共に、GIF、JPEG、BMP等の様々な形式の各種オブジェクトのオブジェクト情報(例えば、オブジェクト名、オブジェクトの原画像の縦寸法、オブジェクトの原画像の横寸法、画像データ等である。)が記録されて、各種ラベルデータ作成装置に供給される。
【0039】
尚、ホストコントローラ4のHDD49には、テープ幅が6mm、9mm、12mm、18mm、24mmのテープ用のテンプレートだけでなく、ロールシート幅が12mm、17mm、29mm、38mm、62mm等の無定長ロールシートやダイカットが巻回されたロールシートホルダ用のテンプレートも格納されている。これにより、ロールシート幅が12mm、17mm、29mm、38mm、62mm等のロールシート用のテンプレートを使用してラベルデータを作成することが可能である。
【0040】
次に、ラベル印刷システム1を構成するテープ印刷装置3の回路構成について図4に基づき説明する。図4は図1に示すテープ印刷装置3の要部の回路構成を示す回路ブロック図である。
図4に示すように、テープ印刷装置3の制御回路部60は、CPU61、CG(キャラクタジェネレータ)ROM62、ROM63、RAM64、入出力インターフェース(I/F)65、及び通信用インターフェース(I/F)66等を備えている。また、CPU61、CGROM62、ROM63、RAM64、入出力インターフェース(I/F)65、及び通信用インターフェース(I/F)66は、バス線67により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。
ここに、CGROM62には各キャラクタに対応するドットパターンデータが記憶されている。
【0041】
また、ROM63は各種のプログラムを記憶させておくものであり、印刷制御プログラム等のテープ印刷装置3の制御上必要な各種のプログラムが記憶されている。そして、CPU61はかかるROM63に記憶されている各種のプログラムに基づいて各種の演算を行なうものである。また、CGROM62には、多数の文字等のキャラクタのそれぞれについて、各キャラクタの輪郭線を規定する輪郭線データ(アウトラインデータ)が各書体(ゴシック系書体、明朝体系書体等)毎に分類されてコードデータに対応して記憶されている。このアウトラインデータに基づいてドットパターンデータがイメージバッファ上に展開される。
【0042】
また、RAM64はCPU61により演算された各種の演算結果を一時的に記憶させておくためのものである。また、サーマルヘッド19を介してラミネートテープ11に印字する際に印字データが一時記憶される。更に、RAM64には、テキストメモリ、イメージバッファ、印字バッファ等の各種のメモリが設けられている。
【0043】
また、入出力I/F65には、キーボード3A、ディスプレイ3B、カセットセンサ68、サーマルヘッド19を駆動する為の駆動回路71、テープ送りモータ72を駆動する為の駆動回路73、及び切断用モータ74を駆動する為の駆動回路75等が夫々接続されている。
また、通信用I/F66は、例えば、セントロニクスインターフェースやUSB等から構成され、コンピュータ装置2と双方向データ通信が可能になっている。
【0044】
[レイアウト回転処理]
次に、このように構成されたテープ印刷システム1のコンピュータ装置2のCPU41によるレイアウト編集画面89に表示された印刷テープ23等の印刷領域を表示したレイアウトを縦方向又は横方向に90度回転させるレイアウト回転処理について図5乃至図16に基づいて説明する。
【0045】
図5は図1に示すコンピュータ装置2のCPU41によるレイアウト編集画面に表示されたレイアウトを縦方向又は横方向に90度回転させる「レイアウト回転処理」を示すメインフローチャートである。図6は図5の「レイアウト向き変更処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。図7は図6の「オブジェクト回転処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。図8はレイアウト編集画面89の一例を示す図である。図9は図8のレイアウトにテキストが入力され、回転用ポインタが表示された一例を示す図である。図10は横書きに設定されたレイアウトの回転を説明する説明図である。図11は縦書きに設定されたレイアウトの回転を説明する説明図である。
【0046】
図5に示すように、先ず、ステップ(以下、Sと略記する)11において、コンピュータ装置2のCPU41は、その他の処理を実行する。その他の処理には、表示装置5の表示画面にレイアウト編集画面89を表示して印刷テープ23の印刷領域を表示したレイアウトの表示や、キーボード6から入力されたテキストの印刷領域への表示や、印刷メニュー画面の呼び出し指示に対する印刷メニュー画面の表示や、印刷メニューのマウス7によるクリックに対応したテープ印刷装置3に対するラベルデータの出力処理等が含まれる。そして、その他の処理が完了すると、CPU41は、S12の処理に移行する。
【0047】
尚、CPU41は、レイアウト編集画面89を表示する前に、通信用インターフェース45を介して、テープ印刷装置3のCPU71から当該テープ印刷装置3に装着されているテープカセット3Dに収納されている印刷テープ23に関するカセット情報(例えば、テープの種類(ラミネートテープ、ノンラミネートテープ等である。)、テープ幅(6mm、9mm、12mm、18mm、24mmである。)、材質等である。)を取得してHDD49に記憶する。
【0048】
ここで、レイアウト編集画面89の自由長・固定長切替ボタンがマウス7でクリックされて、固定長印刷モードに設定された場合のレイアウト編集画面89の一例を図8に基づいて説明する。
【0049】
図8に示すように、CPU41は、表示装置5に、レイアウト表示ウィンドウ90が形成されたレイアウト編集画面89を表示する。そして、CPU41は、RAM43からカセット情報を読み出し、このカセット情報に含まれるテープ幅が「24mm」の場合には、幅が24mmで固定長さ入力枠94に入力された固定長さ50mmに設定された横長四角形のレイアウト91を、印刷するテキストが横書きであるため、レイアウト91の搬送方向が左右方向に沿うように表示する。そして、レイアウト91の内側に横長四角形の印刷領域91Aを破線で表示する。
尚、レイアウト編集ソフトが起動された場合には、印刷テープ23に印刷するテキストや図形等のラベルデータの入力方向は、横書き入力に設定されている。
【0050】
また、CPU41は、印刷するテキストや図形等のラベルデータが横書きであると共に、長尺状のラミネートテープ11等が装着されていることを表すため、幅が24mmの半透明横長四角形のシルエット92をレイアウト91の右側端縁部(搬送方向後側)からレイアウト表示ウィンドウ90の側端縁部まで表示する。
【0051】
また、CPU41は、マウス7によって移動操作可能な例えば矢印形等のポインタ105を表示装置5の表示画面上に表示する。これにより、当該マウス7によって印刷領域91Aのテキスト等の入力位置にポインタ105を合わせ、マウス7のマウスボタンを押さえることによってテキスト等の入力位置の指示や、オブジェクト等の上にポインタ105を合わせ、マウス7のマウスボタンを押しながら移動させるドラッグやドラッグ・アンド・ドロップが可能となる。
【0052】
また、レイアウト表示ウィンドウ90の上側には、自由長印刷モードと固定長印刷モードとを切り替える旨を指示する自由長・固定長切替ボタン93が配置されている。また、自由長・固定長切替ボタン93の左側には、印刷テープ23の固定長さを設定する固定長さ入力枠94が設けられている。また、固定長さ入力枠94の下側には、テープ印刷装置3に装着されるテープカセット3Dのテープ幅寸法が表示されるテープ幅入力枠95が表示されている。
【0053】
また、テキスト等のラベルデータの横書き入力を設定する横書き設定ボタン97とテキスト等のラベルデータの縦書き入力を設定する縦書き設定ボタン98とが並列に設けられている。また、文字入力の詳細設定を行うテキストプロパティ用ツールボックスには、文字サイズを設定する文字サイズ入力枠99が設けられている。また、レイアウト編集画面89の上部には、メニューバー101が設けられている。
【0054】
また、CPU41は、レイアウト91の左側端縁部(搬送方向先端縁部)の外側に、該左側端縁部に平行にテープ幅を表す「24mm」の文字列を表示して、当該レイアウト91の搬送方向を表す。そして、ユーザがこの印刷領域91A内の座標位置をマウス7等で指示し、キーボード6等を介してラベルデータとして各文字や図形等を特定して入力することにより、CPU41は、文字サイズ入力枠99で設定された文字サイズで、この指示された位置に各文字や図形を配置して表示する。また、CPU41は、各ラベルデータを、該印刷領域91Aに対応するテキストデータやイメージデータとしてRAM43に記憶する。また、CPU41は、印刷領域91Aに対応するオブジェクトリストを作成し、各ラベルデータをオブジェクトリストに格納してRAM43に記憶する。
【0055】
例えば、図9に示すように、マウス7によって印刷領域91Aの左上の位置を指示されて、キーボード6から「A23」が入力された場合には、CPU41は、文字サイズ入力枠99に設定された文字サイズで、この指示された位置に「A23」を表示する。また、CPU41は、「A23」を該印刷領域91Aに対応するテキストデータやイメージデータ等のオブジェクト125としてRAM43に記憶する。また、CPU41は、印刷領域91Aに対応するオブジェクトリストを作成し、当該テキスト「A23」をオブジェクトリストに格納してRAM43に記憶する。
【0056】
そして、図5に示すように、S12において、CPU41は、ポインタ105の先端部のレイアウト編集画面89上における座標位置を取得する。
その後、S13において、CPU41は、ポインタ105の先端部の座標位置が、レイアウト91の搬送方向先端縁部に位置するか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、ポインタ105の先端がレイアウト91のテープ幅が表示されている搬送方向先端側長辺を挟んで搬送方向両側所定範囲(例えば、両側約1mm〜2mmの範囲である。)の位置で、且つ、印刷領域91Aの外側に位置するか否かを判定する。
【0057】
そして、ポインタ105の先端部の座標位置が、レイアウト91の搬送方向先端縁部に位置していないと判定した場合には(S13:NO)、CPU41は、S14の処理に移行する。S14において、CPU41は、ポインタ105をそのままの形状で(例えば、矢印形の形状)、つまり、通常表示状態で表示した後、再度S11以降の処理を実行する。
【0058】
一方、ポインタ105の先端部の座標位置が、レイアウト91の搬送方向先端縁部に位置していると判定した場合には(S13:YES)、CPU41は、S15の処理に移行する。S15において、CPU41は、ポインタ105に替えて、レイアウト91を時計方向又は反時計方向へ90度回転させることが可能なことを表す回転用ポインタ106を表示する。
【0059】
例えば、図9に示すように、図8の矢印形のポインタ105がレイアウト91の搬送方向先端縁部、つまり、左端縁部に位置した場合には、CPU41は、矢印形の先端に右回りの円弧状矢印が表示された回転用ポインタ106を表示する。
【0060】
続いて、図5に示すように、S16において、CPU41は、回転用ポインタ106がドラッグされたか否か、つまり、回転用ポインタ106が表示された状態でマウス7のマウスボタンが押下されて回転用ポインタ106が移動されたか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、回転用ポインタ106がドラッグされていない場合には(S16:NO)、CPU41は、再度S11以降の処理を実行する。
【0061】
一方、回転用ポインタ106がドラッグされた場合には(S16:YES)、CPU41は、S17の処理に移行する。S17において、CPU41は、回転用ポインタ106の先端部のレイアウト編集画面89上における座標位置を取得する。
続いて、S18において、CPU41は、回転用ポインタ106の先端部の座標位置がレイアウト表示ウィンドウ90上の回転指示領域111(図10及び図11参照)内に移動したか否か、つまり、回転用ポインタ106が回転指示領域111まで移動したか否かを判定する判定処理を実行する。
【0062】
ここで、レイアウト表示ウィンドウ90上の回転指示領域111の一例について図10及び図11に基づいて説明する。
図10の上側に示すように、レイアウト91の搬送方向がレイアウト表示ウィンドウ90の左右方向に沿うように表示されている場合、つまり、ラベルデータの入力方向が横書き入力に設定されている場合には、レイアウト表示ウィンドウ90上において、レイアウト91の上端縁部の上側部分が回転指示領域111に設定されている。つまり、レイアウト91を時計方向に90度回転させるために、回転指示領域111は、回転用ポインタ106をレイアウト91の右上外側方向へドラッグするように設定されている。これにより、ユーザはレイアウト91の回転方向へ回転用ポインタ106をドラッグすればよいことを直感的に認識できる。
【0063】
また、図11の上側に示すように、レイアウト91の搬送方向がレイアウト表示ウィンドウ90の上下方向に沿うように表示されている場合、つまり、ラベルデータの入力方向が縦書き入力に設定されている場合には、レイアウト表示ウィンドウ90上において、レイアウト91の左端縁部の左側部分が回転指示領域111に設定されている。つまり、レイアウト91を反時計方向に90度回転させるために、回転指示領域111は、回転用ポインタ106をレイアウト91の左下外側方向へドラッグするように設定されている。これにより、ユーザはレイアウト91の回転方向へ回転用ポインタ106をドラッグすればよいことを直感的に認識できる。
【0064】
そして、図5に示すように、回転用ポインタ106の先端部の座標位置がレイアウト表示ウィンドウ90上の回転指示領域111内に移動していない場合には(S18:NO)、CPU41は、再度S16以降の処理を実行する。
一方、回転用ポインタ106の先端部の座標位置がレイアウト表示ウィンドウ90上の回転指示領域111内に移動した場合には(S18:YES)、CPU41は、S19の処理に移行する。S19において、CPU41は、後述の「レイアウト向き変更処理」のサブ処理(図6参照)を実行後、S20の処理に移行する。
【0065】
S20において、CPU41は、回転用ポインタ106がドロップされたか否か、つまり、マウス7のマウスボタンが押され続けられているか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、回転用ポインタ106がドロップされていない場合、つまり、マウス7のマウスボタンが押され続けられている場合には(S20:NO)、CPU41は、再度S17以降の処理を実行する。
【0066】
一方、回転用ポインタ106がドロップされた場合、つまり、マウス7のマウスボタンが押されていない場合には(S20:YES)、CPU41は、後述のレイアウト91の向きの変更を表すレイアウト回転フラグをRAM43から読み出し、このレイアウト回転フラグが「1」に設定されているときには、レイアウト91が時計方向へ90度回転したと判定して、ラベルデータの入力方向を横書き入力から縦書き入力に設定変更する。尚、コンピュータ装置2の起動時には、レイアウト回転フラグには「0」が代入されてRAM43に記憶される。
【0067】
また、CPU41は、後述のレイアウト91の向きの変更を表すレイアウト回転フラグをRAM43から読み出し、このレイアウト回転フラグが「2」に設定されているときには、レイアウト91が反時計方向へ90度回転したと判定して、ラベルデータの入力方向を縦書き入力から横書き入力に設定変更する。その後、CPU41は、S21の処理に移行する。
【0068】
S21において、CPU41は、終了指示が入力されたか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、CPU41は、メニューバー101の「File」ボタンをマウス7でクリックすることによって表示されるメニュー画面において、終了ボタンがマウス7でクリックされたか否か、若しくは、レイアウト編集画面89の終了ボタン115(図8参照)がマウス7でクリックされたか否かを判定する判定処理を実行する。
【0069】
そして、終了指示が入力されていない場合には(S21:NO)、CPU41は、後述のレイアウト91の向きの変更を表すレイアウト回転フラグをRAM43から読み出し、このレイアウト回転フラグに「0」を代入してRAM43に記憶後、再度S11以降の処理を実行する。
一方、終了指示が入力された場合には(S21:YES)、CPU41は、後述のレイアウト91の向きの変更を表すレイアウト回転フラグをRAM43から読み出し、このレイアウト回転フラグに「0」を代入してRAM43に記憶後、当該処理を終了する。
【0070】
[レイアウト向き変更処理]
次に、上記S19でCPU41が実行する「レイアウト向き変更処理」のサブ処理について図6、図9乃至図12に基づいて説明する。図12は図9のレイアウト91を時計方向に90度回転した一例を示す図である。
【0071】
図6に示すように、S111において、CPU41は、レイアウト91の向きの変更が横から縦に変更するか否か、つまり、左右方向に沿って表示した状態から上下方向に沿って表示した状態に変更するか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、CPU41は、レイアウト表示ウィンドウ90上において、レイアウト91の左端縁部から上端縁部の上側に設定された回転指示領域111内に回転用ポインタ106がドラッグされたか否かを判定する判定処理を実行する。
【0072】
そして、レイアウト91の向きの変更が横から縦に変更する場合、つまり、回転用ポインタ106がレイアウト91の左端縁部から上端縁部の上側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には(S111:YES)、CPU41は、S112の処理に移行する。S112において、CPU41は、レイアウト表示ウィンドウ90上のレイアウト91を時計方向へ90度回転移動して表示する。また、CPU41は、レイアウト回転フラグをRAM43から読み出し、レイアウト回転フラグに「1」を代入して再度RAM43に記憶する。
【0073】
例えば、図10の上側に示すように、横書きに設定された状態で、回転用ポインタ106がレイアウト91の左端縁部から上端縁部の上側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には(S111:YES)、CPU41は、図10の下側に示すように、レイアウト91を時計方向へ90度回転移動して、レイアウト表示ウィンドウ90の上下方向に沿って表示する(S112)。
【0074】
一方、レイアウト91の向きの変更が縦から横に変更する場合、つまり、回転用ポインタ106がレイアウト91の上端縁部から左端縁部の左側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には(S111:NO)、CPU41は、S113の処理に移行する。S113において、CPU41は、レイアウト表示ウィンドウ90上のレイアウト91を反時計方向へ90度回転移動して表示する。また、CPU41は、レイアウト回転フラグをRAM43から読み出し、レイアウト回転フラグに「2」を代入して再度RAM43に記憶する。
【0075】
例えば、図11の上側に示すように、縦書きに設定された状態で、回転用ポインタ106がレイアウト91の上端縁部から左端縁部の左側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には(S111:NO)、CPU41は、図11の下側に示すように、レイアウト91を反時計方向へ90度回転移動して、レイアウト表示ウィンドウ90の左右方向に沿って表示する(S113)。
【0076】
続いて、図6に示すように、S114において、CPU41は、回転用ポインタ106がドラッグされている際に、コントロールキー6Bが押下され続けられているか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、回転用ポインタ106がドラッグされている際に、コントロールキー6Bが押下され続けられている場合には(S114:YES)、CPU41は、S115の処理に移行する。S115において、CPU41は、後述の「オブジェクト回転処理」のサブ処理を実行後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S20の処理に移行する。
【0077】
一方、回転用ポインタ106がドラッグされている際に、コントロールキー6Bが押下されていない場合には(S114:NO)、CPU41は、S116の処理に移行する。S116において、CPU41は、印刷領域91A内に表示されているテキストや画像等の各オブジェクトを回転させずに、時計方向又は反時計方向へ90度回転したレイアウト91の印刷領域91A上に、当該印刷領域91Aの左上角部に対する各オブジェクトの左上角部の相対座標位置を維持した状態で表示後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S20の処理に移行する。
【0078】
ここで、オブジェクトを回転させずに、回転後のレイアウト91の印刷領域91Aに表示する一例について、図10乃至図12に基づいて説明する。
図10の上側に示すように、CPU41は、横書きに設定された状態で、レイアウト91の印刷領域91A内に入力されたオブジェクト121の左上角部の印刷領域91Aの左上角部に対する相対座標位置を(X1,Y1)とする。そして、回転用ポインタ106がレイアウト91の左端縁部から回転指示領域111内にドラッグされた場合には、図10の下側に示すように、レイアウト91が時計方向へ90度回転されて上下方向に沿って表示される。
【0079】
一方、オブジェクト121は、時計方向へ回転されず、左右方向に沿った状態で、時計方向へ90度回転した印刷領域91A上に、回転後の印刷領域91Aの左上角部に対するオブジェクト121の左上角部の相対座標位置(X1,Y1)を維持するように表示される。従って、オブジェクト121がテキストの場合には、横書きのままで表示される。
【0080】
また、図11の上側に示すように、縦書きに設定された状態で、レイアウト91の印刷領域91A内に入力されたオブジェクト122の左上角部の印刷領域91Aの左上角部に対する相対座標位置を(X2,Y2)とする。そして、回転用ポインタ106がレイアウト91の上端縁部から回転指示領域111内にドラッグされた場合には、図11の下側に示すように、レイアウト91が反時計方向へ90度回転されて左右方向に沿って表示される。
【0081】
一方、オブジェクト122は、反時計方向へ回転されず、上下方向に沿った状態で、反時計方向へ90度回転した印刷領域91A上に、回転後の印刷領域91Aの左上角部に対するオブジェクト122の左上角部の相対座標位置(X2,Y2)を維持するように表示される。従って、オブジェクト121がテキストの場合には、縦書きのままで表示される。
【0082】
例えば、図9において、回転用ポインタ106をレイアウト91の左端縁部から上端縁部の上側にドラッグした場合には、図12に示すように、レイアウト91が時計方向へ90度回転されて上下方向に沿って表示される。一方、テキスト「A23」のオブジェクト125は、時計方向へ回転されず、左右方向に沿った状態で、時計方向へ90度回転した印刷領域91A上に、回転後の印刷領域91Aの左上角部に対するオブジェクト125の左上角部の相対座標位置を維持するように表示される。従って、オブジェクト125は、横書きのままで表示される。尚、ポインタ105が、時計方向へ90度回転したレイアウト91の上端縁部に位置した場合には、CPU41は、ポインタ105に替えて、回転用ポインタ106を表示する。
【0083】
[オブジェクト回転処理]
次に、上記「レイアウト向き変更処理」のサブ処理におけるS115でCPU41が実行する「オブジェクト回転処理」のサブ処理について図7、図13乃至図16に基づいて説明する。
【0084】
図13はコントロールキー6Bを押下した状態で、横書きに設定されたレイアウト91の回転を説明する説明図である。図14はコントロールキー6Bを押下した状態で、縦書きに設定されたレイアウト91の回転を説明する説明図である。図15は横書きに設定されたレイアウト91の印刷領域91Aに複数のオブジェクトが入力された一例を示す図である。図16は図15のレイアウト91をコントロールキー6Bを押下した状態で、時計方向に90度回転した一例を示す図である。
【0085】
図7に示すように、S211において、CPU41は、向きが変更されたレイアウト91に対応するオブジェクトリストをRAM43から読み出す。
そして、S212において、CPU41は、S211で読み出したオブジェクトリストに格納された各オブジェクトを順番に処理対象として設定し、処理対象として設定された各オブジェクトについてS213乃至S217のループ処理を実行する。
【0086】
先ず、S213において、CPU41は、レイアウト91の向きの変更が横から縦に変更されたか否か、つまり、左右方向に沿って表示した状態から上下方向に沿って表示した状態に変更されたか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、CPU41は、レイアウト回転フラグをRAM43から読み出し、レイアウト回転フラグが「1」か否かを判定する判定処理を実行する。
【0087】
そして、レイアウト91の向きの変更が横から縦に変更された場合、つまり、レイアウト回転フラグが「1」の場合には(S213:YES)、CPU41は、S214の処理に移行する。S214において、CPU41は、上記S212で処理対象として設定されたオブジェクトをレイアウト91の印刷領域91Aに対する相対位置を維持した状態で、時計方向へ90度回転した状態で表示後、後述のS216の処理に移行する。
【0088】
例えば、図13の上側に示すように、横書きに設定された状態で、コントロールキー6Bが押下され続けられて、回転用ポインタ106がレイアウト91の左端縁部から上端縁部の上側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には(S111:YES)、CPU41は、図13の下側に示すように、レイアウト91を時計方向へ90度回転移動して、レイアウト表示ウィンドウ90の上下方向に沿って表示する(S112)。
【0089】
また、図13の上側に示すように、CPU41は、レイアウト91の印刷領域91A内に入力されたオブジェクト127の左下角部の印刷領域91Aの左上角部に対する相対座標位置を(X3,Y3)とする。そして、レイアウト91が時計方向へ90度回転移動された場合には、CPU41は、オブジェクト127も時計方向へ90度回転すると共に、回転後の印刷領域91Aの左上角部に対するオブジェクト127の左上角部の相対座標位置が(W−Y3,X3)になるように移動表示する。つまり、CPU41は、レイアウト91の印刷領域91Aに対するオブジェクト127の相対位置を維持した状態で、時計方向へ90度回転した状態で表示する。尚、Wはレイアウト91の幅寸法、即ち、テープ幅である。
【0090】
一方、図7に示すように、レイアウト91の向きの変更が縦から横に変更された場合、つまり、レイアウト回転フラグが「2」の場合には(S213:NO)、CPU41は、S215の処理に移行する。S215において、CPU41は、上記S212で処理対象として設定されたオブジェクトをレイアウト91の印刷領域91Aに対する相対位置を維持した状態で、反時計方向へ90度回転した状態で表示後、後述のS216の処理に移行する。
【0091】
例えば、図14の上側に示すように、縦書きに設定された状態で、コントロールキー6Bが押下され続けられて回転用ポインタ106がレイアウト91の上端縁部から左端縁部の左側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には(S111:NO)、CPU41は、図14の下側に示すように、レイアウト91を反時計方向へ90度回転移動して、レイアウト表示ウィンドウ90の左右方向に沿って表示する(S113)。
【0092】
また、図14の上側に示すように、CPU41は、レイアウト91の印刷領域91A内に入力されたオブジェクト128の左上角部の印刷領域91Aの左上角部に対する相対座標位置を(X4,Y4)とする。そして、レイアウト91が反時計方向へ90度回転移動された場合には、CPU41は、オブジェクト128も反時計方向へ90度回転すると共に、回転後の印刷領域91Aの左上角部に対するオブジェクト128の左下角部の相対座標位置が(Y4,W−X4)になるように移動表示する。つまり、CPU41は、レイアウト91の印刷領域91Aに対するオブジェクト128の相対位置を維持した状態で、反時計方向へ90度回転した状態で表示する。
【0093】
続いて、図7に示すように、S216において、CPU41は、設定されたオブジェクトにテキストが含まれているか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、設定されたオブジェクトにテキストが含まれていないと判定した場合には(S216:NO)、CPU41は、後述のS218の処理に移行する。
【0094】
一方、設定されたオブジェクトにテキストが含まれている判定した場合には(S216:YES)、CPU41は、S217の処理に移行する。S217において、CPU41は、当該オブジェクトに含まれているテキストの方向をレイアウト91の回転方向に合わせる、つまり、テキストの向きを該レイアウト91の上端縁に対して直角になるように変更して表示する。
【0095】
従って、図13に示すように、横書きに設定された状態からレイアウト91が時計方向へ90度回転した場合には、オブジェクトに含まれるテキストは、横書きから縦書きに変更されて表示される。また、図14に示すように、縦書きに設定された状態からレイアウト91が反時計方向へ90度回転した場合には、オブジェクトに含まれるテキストは、縦書きから横書きに変更されて表示される。
【0096】
続いて、S218において、CPU41は、上記S212で処理対象とした次のオブジェクトがあるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、S212で処理対象とした次のオブジェクトがある場合には(S218:YES)、CPU41は、この次のオブジェクトを処理対象に設定し、再度S213以降の処理を実行する。
【0097】
一方、S212で処理対象とした次のオブジェクトがない場合には(S218:NO)、CPU41は、上記S211で取得したオブジェクトリストに格納される全オブジェクトについて、回転移動表示する処理を実行したと判定し、ループを終了する。そして、CPU41は、当該サブ処理を終了して「レイアウト向き変更処理」のサブ処理に戻り、つまり、メインフローチャートに戻り、S20の処理に移行する。
【0098】
ここで、横書きに設定されたレイアウト91の印刷領域91Aに複数のオブジェクトが入力された状態で、レイアウト91をコントロールキー6Bを押下した状態で、時計方向に90度回転した一例を図15及び図16に基づいて説明する。
図15に示すように、レイアウト91の印刷領域91Aには、テキスト「A23」のオブジェクト131と、画像のオブジェクト132と、「A23」に対応するバーコードのオブジェクト133が入力されている。
【0099】
また、矢印形のポインタ105がレイアウト91の搬送方向先端縁部、つまり、左端縁部に位置した場合には、CPU41は、矢印形の先端に右回りの円弧状矢印が表示された回転用ポインタ106を表示する。
そして、コントロールキー6Bが押下され続けられた状態で、回転用ポインタ106がレイアウト91の左端縁部から上端縁部の上側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には(S111:YES)、図16に示すように、CPU41は、レイアウト91を時計方向へ90度回転移動して、レイアウト表示ウィンドウ90の上下方向に沿って表示する(S112)。
【0100】
また、CPU41は、各オブジェクト131〜133をレイアウト91の印刷領域91Aに対する相対位置を維持した状態で時計方向へ90度回転移動させて、当該印刷領域91A内にレイアウト表示ウィンドウ90の上下方向に沿って表示する。また、オブジェクト131のテキスト「A23」を横書きから縦書きに変更して表示する。一方、オブジェクト132の画像及びオブジェクト133のバーコードは、時計方向に90度回転した状態のままで表示される。
【0101】
ここで、コンピュータ装置2は、ラベルデータ作成装置として機能する。また、CPU41、ROM42、RAM43、HDD49及び表示装置5は、表示手段、レイアウト表示手段、変更表示手段を構成する。また、マウス7は、ポインティング手段として機能する。また、CPU41、ROM42、RAM43、HDD49は、印刷データ作成・編集手段を構成する。また、CPU41は、回転判定手段、回転表示制御手段、維持信号判定手段、ドロップ判定手段、位置判定手段として機能する。また、コントロールキー6Bは、維持信号入力手段として機能する。また、CPU41及びマウス7は、ポインタ座標位置取得手段を構成する。
【0102】
以上詳細に説明した通り、本実施例に係るラベル印刷システム1では、コンピュータ装置2のCPU41は、ポインタ105の先端部の座標位置が、レイアウト91の搬送方向先端縁部に位置した場合には、ポインタ105に替えて、レイアウト91を時計方向又は反時計方向へ90度回転させることが可能なことを表す回転用ポインタ106を表示する。そして、CPU41は、回転用ポインタ106がレイアウト91の左端縁部から上端縁部の上側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合、又は、レイアウト91の上端縁部から左端縁部の左側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には、レイアウト91を指示された時計方向又は反時計方向へ90度回転移動して表示する。
【0103】
これにより、ユーザはマウス7を操作して、回転用ポインタ106をレイアウト91の搬送方向先端縁部から上端縁部の上側部分又は左端縁部の左側部分に設定された回転指示領域111上までドラッグすることによって、レイアウト91を時計方向又は反時計方向へ90度回転させて容易に表示させることが可能となる。また、ユーザは、回転用ポインタ106をレイアウト91の回転方向へ移動させるため、マウス7の操作方向を直感的に認識することが可能となる。
【0104】
また、ユーザは、ポインタ105から回転用ポインタ106に変化することによって、この回転用ポインタ106を回転指示領域111上までドラッグすればレイアウト91を時計方向又は反時計方向へ90度回転させて表示させることが可能なことを容易に認識することができる。
【0105】
また、ユーザは、コントロールキー6Bを押下し続けながら回転用ポインタ106を回転指示領域111上にドラッグすることによって、印刷領域91Aに入力されている全オブジェクトを当該印刷領域91Aに対する相対位置を維持した状態で、時計方向又は反時計方向へ90度回転したレイアウト91の印刷領域91A内に表示させることが可能となる。つまり、ユーザは、一度の操作で、印刷領域91Aに入力されている全オブジェクトをレイアウト91と共に時計方向又は反時計方向へ90度回転して当該印刷領域91A内に表示させることが可能となる。
【0106】
また、ユーザは、コントロールキー6Bを押下し続けながら回転用ポインタ106を回転指示領域111上にドラッグすることによって、印刷領域91に入力されたテキストの向きを該レイアウト91の表示態様、つまり、横書き入力又は縦書き入力にあった文字方向に合わせて表示することが可能となる。
【0107】
また、ユーザは、コントロールキー6Bを押下せずに、回転用ポインタ106を回転指示領域111上にドラッグすることによって、レイアウト91だけを時計方向又は反時計方向へ90度回転して表示すると共に、印刷領域91Aに入力されている全オブジェクトを印刷領域91Aの左上角部に対する相対座標位置を維持した状態で回転させずに該印刷領域91A上に移動して表示させることが可能となる。
【0108】
更に、ユーザは、回転用ポインタ106をレイアウト91の搬送方向先端縁部から回転指示領域111上までドラッグ・アンド・ドロップすることによって、レイアウト91の時計方向又は反時計方向へ90度回転した表示状態に合わせて、ラベルデータの入力方向を縦書き入力又は横書き入力に容易に変更することが可能となる。
【0109】
尚、本発明は前記実施例に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。例えば、以下のようにしてもよい。
【0110】
(A)例えば、上記S12〜S18、S111〜S113において、ポインタ105の先端部の座標位置が、レイアウト91の搬送方向後端縁部に位置した場合には、ポインタ105に替えて、レイアウト91を時計方向又は反時計方向へ90度回転させることが可能なことを表す回転用ポインタ106を表示するようにしてもよい。そして、CPU41は、回転用ポインタ106がレイアウト91の右端縁部から下端縁部の下側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合、又は、レイアウト91の下端縁部から右端縁部の右側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には、レイアウト91を指示された時計方向又は反時計方向へ90度回転移動して表示するようにしてもよい。
【0111】
これにより、ユーザはマウス7を操作して、回転用ポインタ106をレイアウト91の搬送方向後端縁部から下端縁部の下側部分又は右端縁部の右側部分に設定された回転指示領域111上までドラッグすることによって、レイアウト91を時計方向又は反時計方向へ90度回転させて容易に表示させることが可能となる。また、ユーザは、回転用ポインタ106をレイアウト91の回転方向へ移動させるため、マウス7の操作方向を直感的に認識することが可能となる。
【0112】
(B)また、上記S20でラベルデータの入力方向を横書き入力から縦書き入力に設定変更していたが、S112において、ラベルデータの入力方向を横書き入力から縦書き入力に設定変更するようにしてもよい。
また、上記S20でラベルデータの入力方向を縦書き入力から横書き入力に設定変更していたが、S113において、ラベルデータの入力方向を横書き入力から縦書き入力に設定変更するようにしてもよい。
【0113】
(C)また、上記S114において、コントロールキー6Bに限らず、キーボード6のいずれか特定されているキーを押下し続けながら回転用ポインタ106を回転指示領域111上までドラッグした場合に(S114:YES)、S115のサブ処理に移行するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本実施例に係るラベル印刷システムの概略構成を示す図である。
【図2】図1に示すテープ印刷装置の印刷機構にテープカセットを装着した場合の概略構成を示す平面図である。
【図3】図1に示すコンピュータ装置の要部の回路構成を示す回路ブロック図である。
【図4】図1に示すテープ印刷装置の要部の回路構成を示す回路ブロック図である。
【図5】図1に示すコンピュータ装置のCPUによるレイアウト編集画面に表示されたレイアウトを縦方向又は横方向に90度回転させる「レイアウト回転処理」を示すメインフローチャートである。
【図6】図5の「レイアウト向き変更処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図7】図6の「オブジェクト回転処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図8】レイアウト編集画面の一例を示す図である。
【図9】図8のレイアウトにテキストが入力され、回転用ポインタが表示された一例を示す図である。
【図10】横書きに設定されたレイアウトの回転を説明する説明図である。
【図11】縦書きに設定されたレイアウトの回転を説明する説明図である。
【図12】図9のレイアウトを時計方向に90度回転した一例を示す図である。
【図13】コントロールキーを押下した状態で、横書きに設定されたレイアウトの回転を説明する説明図である。
【図14】コントロールキーを押下した状態で、縦書きに設定されたレイアウトの回転を説明する説明図である。
【図15】横書きに設定されたレイアウトの印刷領域に複数のオブジェクトが入力された一例を示す図である。
【図16】図15のレイアウトをコントロールキーを押下した状態で、時計方向に90度回転した一例を示す図である。
【符号の説明】
【0115】
1 ラベル印刷システム
2 コンピュータ装置
3 テープ印刷装置
3D テープカセット
4 ホストコントローラ
5 表示装置
6 キーボード
6B コントロールキー
7 マウス
41 CPU
42 ROM
43 RAM
89 レイアウト編集画面
90 レイアウト表示ウィンドウ
91 レイアウト
91A 印刷領域
105 ポインタ
106 回転用ポインタ
111 回転指示領域
121、122、125、127、128、131、132、133 オブジェクト
【技術分野】
【0001】
本発明は、長尺状の印刷媒体に印刷するための印刷データを作成・編集するラベルデータ作成装置、プログラム及び記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、長尺状のテープやロールシート等の印刷媒体に印刷するための印刷データを作成・編集するラベルデータ作成装置に関し種々提案されている。
例えば、表示部4に表示された文書データを、この表示上で回転処理の表示基準位置と回転処理をしたい所望する文字列データとを指定し、その後、回転方向を上移動キーCU、下移動キーCD、左移動キーCL等で指定することによって、所望する文字列データを回転表示させることが可能な文字列出力装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】実開平6−59890号公報(段落(0006)〜(0023)、図1〜図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した特許文献1に記載される構成では、文字データ列を回転させて表示することは可能であるが、文字列データを時計方向に90度回転させた後、縦書きにしたい場合には、再度、向きを設定し直す必要があり、入力操作が煩雑であった。また、上記の通り、文字列データを回転させるためには、表示基準位置と文字列データと回転方向とを入力する必要があり、回転表示指示の入力操作も煩雑であるという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、レイアウトの印刷領域に入力されたオブジェクトの向きやテキストの方向をレイアウト表示ウィンドウ上で簡単に変更することが可能となるラベルデータ作成装置、プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため請求項1に係るラベルデータ作成装置は、表示手段と、ポインティング手段と、長尺状の印刷媒体に印刷するための印刷データを作成・編集する印刷データ作成・編集手段と、を備えたラベルデータ作成装置において、前記印刷データ作成・編集手段は、前記表示手段の表示画面に前記印刷媒体のレイアウトを表示するレイアウト表示手段と、前記ポインティング手段のポインタが前記レイアウトの搬送方向先端縁部の一点を始点としてドラッグを開始した場合には、前記ポインタが当該レイアウトを時計方向又は反時計方向へ90度回転させることを指示する回転指示領域上にドラッグされたか否かを判定する回転判定手段と、前記ポインタが前記回転指示領域上にドラッグされたと判定した場合には、前記レイアウトを指示された方向へ90度回転させて表示するように制御する回転表示制御手段と、を有することを特徴とする。
【0006】
また、請求項2に係るラベルデータ作成装置は、請求項1に記載のラベルデータ作成装置において、前記レイアウトの印刷領域に入力されているオブジェクトの当該印刷領域に対する相対位置を維持するように指示する相対位置維持信号を入力する維持信号入力手段を備え、前記印刷データ作成・編集手段は、前記ポインタが前記回転指示領域上にドラッグされたと判定した場合に、前記相対位置維持信号が入力されているか否かを判定する維持信号判定手段を有し、前記回転表示制御手段は、前記相対位置維持信号が入力されていると判定した場合には、前記レイアウトを指示された方向へ90度回転させて表示するように制御すると共に、前記オブジェクトを前記印刷領域に対する相対位置を維持した状態で該レイアウトの回転方向へ90度回転させて該印刷領域内に表示するように制御することを特徴とする。
【0007】
また、請求項3に係るラベルデータ作成装置は、請求項2に記載のラベルデータ作成装置において、前記オブジェクトは、テキストを含み、前記回転表示制御手段は、前記レイアウトの回転に合わせて前記テキストの向きを該レイアウトの上端縁に対して直角になるように変更して表示するように制御することを特徴とする。
【0008】
また、請求項4に係るラベルデータ作成装置は、請求項2又は請求項3に記載のラベルデータ作成装置において、前記回転表示制御手段は、前記相対位置維持信号が入力されていないと判定した場合には、前記レイアウトだけを指示された方向へ90度回転させて表示するように制御すると共に、前記オブジェクトの前記印刷領域の左上角部に対する相対座標位置を維持した状態で該オブジェクトを回転させずに該印刷領域上に移動して表示するように制御することを特徴とする。
【0009】
また、請求項5に係るラベルデータ作成装置は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のラベルデータ作成装置において、前記印刷データ作成・編集手段は、前記ポインタが前記回転指示領域上にドロップされたか否かを判定するドロップ判定手段を有し、前記回転表示制御手段は、前記ポインタが前記回転指示領域上にドロップされたと判定した場合には、前記レイアウトの回転に合わせて前記ラベルデータの入力方向を縦書き入力又は横書き入力に変更するように制御することを特徴とする。
【0010】
また、請求項6に係るラベルデータ作成装置は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のラベルデータ作成装置において、前記印刷データ作成・編集手段は、前記表示画面上における前記ポインタの座標位置を取得するポインタ座標位置取得手段と、前記ポインタの座標位置が前記レイアウトの搬送方向先端縁部に位置するか否かを判定する位置判定手段と、前記ポインタの座標位置が前記レイアウトの搬送方向先端縁部に位置すると判定した場合には、該ポインタを通常表示状態から当該座標位置から前記回転指示領域上へドラッグすることによって該レイアウトを時計方向又は反時計方向へ90度回転させることが可能なことを表す回転可能表示状態へ変更表示する変更表示手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
また、請求項7に係るプログラムは、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のラベルデータ作成装置の印刷データ作成・編集手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0012】
更に、請求項8に係る記録媒体は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のラベルデータ作成装置の印刷データ作成・編集手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムが記録されてコンピュータで読み取り可能なことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係るラベルデータ作成装置では、ポインタがレイアウトの搬送方向先端縁部の一点を始点としてドラッグを開始後、当該レイアウトを時計方向又は反時計方向へ90度回転させることを指示する回転指示領域上にドラッグされた場合には、レイアウトを指示された方向へ90度回転させて表示する。
これにより、ユーザはポインティング手段を操作して、ポインタをレイアウトの搬送方向先端縁部から回転指示領域上までドラッグすることによって、レイアウトを時計方向又は反時計方向へ90度回転させて容易に表示させることが可能となる。
【0014】
また、請求項2に係るラベルデータ作成装置では、ユーザは、維持信号入力手段を介して相対位置維持信号を入力しつつ、ポインティング手段を操作して、ポインタをレイアウトの搬送方向先端縁部から回転指示領域上までドラッグすることによって、印刷領域に入力されている全オブジェクトを当該印刷領域に対する相対位置を維持した状態で、時計方向又は反時計方向へ90度回転したレイアウトの印刷領域内に表示させることが可能となる。つまり、ユーザは、一度の操作で、印刷領域に入力されている全オブジェクトをレイアウトと共に時計方向又は反時計方向へ90度回転して当該印刷領域内に表示させることが可能となる。
【0015】
また、請求項3に係るラベルデータ作成装置では、ユーザは、維持信号入力手段を介して相対位置維持信号を入力しつつ、ポインティング手段を操作して、ポインタをレイアウトの搬送方向先端縁部から回転指示領域上までドラッグすることによって、印刷領域に入力されたテキストの向きを該レイアウトの表示態様にあった文字方向に合わせて表示することが可能となる。
【0016】
また、請求項4に係るラベルデータ作成装置では、ユーザは、レイアウトだけを時計方向又は反時計方向へ90度回転して表示すると共に、印刷領域に入力されている全オブジェクトを印刷領域の左上角部に対する相対座標位置を維持した状態で回転させずに該印刷領域上に移動して表示させることが可能となる。
【0017】
また、請求項5に係るラベルデータ作成装置では、ユーザは、ポインタをレイアウトの搬送方向先端縁部から回転指示領域上までドラッグ・アンド・ドロップすることによって、レイアウトの回転に合わせてラベルデータの入力方向を縦書き入力又は横書き入力に容易に変更することが可能となる。
【0018】
また、請求項6に係るラベルデータ作成装置では、ユーザは、ポインタが通常表示状態から回転可能表示状態に変化することによって、このポインタを回転指示領域上までドラッグすればレイアウトを時計方向又は反時計方向へ90度回転させて表示させることが可能なことを容易に認識することができる。
【0019】
また、請求項7に係るプログラムでは、コンピュータは当該プログラムを読み込むことによって、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のラベルデータ作成装置として機能する。
【0020】
更に、請求項8に係る記録媒体では、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のラベルデータ作成装置の機能をコンピュータで実行されるプログラムとして備えることができる。このようなプログラムの場合、例えば、半導体メモリ、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、データカード(ICカード、磁気カード等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、光磁気ディスク(MD等)、相変化ディスク、磁気テープ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータにロードして起動することにより用いることができる。この他、ROMやバックアップRAMに前記プログラムを記録しておき、このROMやバックアップRAMをコンピュータに組み込んで用いてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明に係るラベルデータ作成装置、プログラム及び記録媒体をラベル印刷システムについて、具体化した一実施例に基づいて図面を参照しつつ詳細に説明する。
【実施例】
【0022】
先ず、本実施例に係るラベル印刷システム1の概略構成について図1に基づき説明する。図1は本実施例に係るラベル印刷システム1の概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施例に係るラベル印刷システム1は、パーソナルコンピュータ等から構成されるラベルデータ作成装置の一例としてのコンピュータ装置2と、このコンピュータ装置2と信号ケーブルK1を介して接続されるテープ印刷装置3とから構成されている。
【0023】
また、コンピュータ装置2は、ホストコントローラ4、表示装置(例えば、CRT、LCD等)5、キーボード6、マウス7、イメージスキャナ8、及びCDリード・ライター(CD−R/W)9から構成されている。尚、マウス7は、ジョイスティックやトラックボール等に置き換えてもよい。また、CD−R/W9は、MO装置、DVD装置等に置き換えてもよい。また、コンピュータ装置2がノート型パーソナルコンピュータの場合には、マウス7に替えてトラックパッド等の種々のポインティングデバイスを使用するようにしてもよい。
【0024】
また、キーボード6には、テキストを作成するための文字入力キー6A、他のキー等と同時に押下することによって種々の信号を出力するコントロールキー6B、及び、改行指令や各種処理の実行、選択を指令するリターンキー6C、表示装置5の表示画面上でカーソルを上下、左右に移動させるカーソルキー6D等が設けられている。
【0025】
また、テープ印刷装置3は、所定幅寸法以下(本実施例では、約24mm以下である。)の長尺状の粘着媒体を裏面側に有する印刷テープが内蔵された後述のテープカセット3D(図2参照)が装着され、この印刷テープに対して印刷するプリンタであり、コンピュータ装置2からの印刷指令に基づき、所望の文字等が印刷された粘着材付印刷テープを作成する。
【0026】
ここで、テープ印刷装置3は、その上面に文字キーや制御キー等の多数のキーを含むキーボード3Aと、ラベルの編集作業等を行う際に参照するラベルのイメージ等を表示するディスプレイ3Bとを備えている。また、テープ印刷装置3の側壁には、印刷テープを外部に排出するテープ排出口3Cが形成されているので、コンピュータ装置2からの印刷指令に基づき、所望の文字が印刷された粘着材付印刷テープが、テープ排出口3Cから排出される。
【0027】
次に、テープ印刷装置3の印刷機構にテープカセット3Dを装着した場合の概略構成について図2に基づいて説明する。図2は図1に示すテープ印刷装置3の印刷機構にテープカセット3Dを装着した場合の概略構成を示す平面図である。
図2に示すように、印刷機構PMに着脱自在に矩形状のテープカセット3Dが装着されており、このテープカセット3Dには、ラミネートフィルムテープ11が巻装されたテープスプール12と、インクリボン13が巻装されたリボン供給スプール14と、このインクリボン13を巻取る巻取りスプール15と、ラミネートフィルムテープ11と同一幅を有する両面粘着テープ16が剥離紙を外側にして巻装された供給スプール17と、これらラミネートフィルムテープ11と両面粘着テープ16とを接合させる接合ローラ18とが回転自在に設けられている。
【0028】
前記ラミネートフィルムテープ11とインクリボン13とが重なる位置には、サーマルヘッド19が立設され、これらラミネートフィルムテープ11とインクリボン13とをサーマルヘッド19に押圧するプラテンローラ20と、ラミネートフィルムテープ11と両面粘着テープ16とを接合ローラ18に押圧して印刷テープ23を作成する送りローラ21とは、テープ印刷装置3の本体フレームに回動自在に枢着された支持体22に回転可能に枢支されている。このサーマルヘッド19には、512個の発熱素子からなる発熱素子群が上下方向に列設されている。
【0029】
従って、テープ送りモータ72(図4参照)の所定回転方向への駆動により、接合ローラ18と巻取りスプール15とが所定回転方向に夫々同期して駆動されながら、サーマルヘッド19の発熱素子群に通電されたとき、ラミネートフィルムテープ11上には複数のドット列により文字やバーコード等が印字され、しかもラミネートフィルムテープ11は両面粘着テープ16を接合した状態で印刷テープ23としてテープ送り方向Aにテープ送りされ、テープ排出口3Cから外部に繰出される。尚、印刷機構PMの詳細については、例えば、特開平2−106555号公報に記載された機構とほぼ同一であるので、ここではその詳細な説明を省略する。
【0030】
次に、この印刷テープ23を自動的に切断する切断装置30について簡単に説明する。前記テープカセット3Dの左側に対応するテープ印刷装置3の本体フレームの直ぐ内側には、板状の補助フレーム31が立設され、この補助フレーム31に固定刃32が上向きに固着されている。補助フレーム31に固着された左右方向向きの枢支軸33には、前後方向に延びる操作レバー34の前端近傍部が回動可能に枢支され、その操作レバー34の枢支軸33より前側に対応する部位において、可動刃35が前記固定刃32と対向して取付けられている。また、操作レバー34の後端部は、切断用モータ74(図4参照)に連結された揺動駆動機構(図示略)により上下揺動可能に構成され、常には、可動刃35が固定刃32から離間した状態で保持されている。
【0031】
そして、サーマルヘッド19により印刷された印刷テープ23は、テープカセット3Dから固定刃32と可動刃35との間を通ってテープ排出口3Cから外に延びているので、切断信号により駆動された切断用モータ74により、揺動駆動機構を介して操作レバー34の後端部が上下揺動され、可動刃35が固定刃32に接近して、これら両刃32・35で印刷テープ23が切断される。
【0032】
ところで、前記テープカセット3Dから繰出される印刷テープ23として、テープ幅を6mm、9mm、12mm、18mm、24mmとする5種類が準備されており、これらテープカセット3Dの底壁部には、これら5種類のテープ幅の何れかを検知する為に、4つの突出爪の有無を組合せた突出片24が設けられている。そして、このテープカセット3Dの下側を支持する本体フレームには、この突出片24の突出爪の組合せからテープ幅を検知するカセットセンサ68(図4参照)が取付けられている。即ち、このカセットセンサ68は、突出片24を構成する突出爪の組合せにより、例えば、テープ幅が18mmのときには「0100」のカセット信号を出力し、また、テープ幅が24mmのときには「1100」のカセット信号を出力するとともに、テープカセット3Dが装着されていないときには、「0000」のカセット信号を出力する。
【0033】
次に、ラベル印刷システム1を構成するコンピュータ装置2の回路構成について図3に基づいて説明する。図3は図1に示すコンピュータ装置2の要部の回路構成を示す回路ブロック図である。
図3に示すように、コンピュータ装置2のホストコントローラ4は、CPU41、ROM42、RAM43、入出力インターフェース(I/F)44、通信用インターフェース(I/F)45、フロッピー(登録商標)ディスクコントローラ(FDC)46、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ(FDD)47、ハードディスクコントローラ(HDC)48、ハードディスクドライブ(HDD)49、表示装置コントローラ50、モデム51等を備えている。また、CPU41、ROM42、RAM43、入出力インターフェース(I/F)44、通信用インターフェース(I/F)45、及びモデム51は、バス線52により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。また、入出力I/F44には、FDD47を駆動制御するFDC46を介してFDD47、HDD49を駆動制御するHDC48を介してHDD49、及び表示装置コントローラ50が接続されている。また、モデム51には電話回線53が接続されている。
【0034】
そして、ホストコントローラ4には、入出力I/F44を介して文字や記号等を入力するためのキーボード6、表示装置5の表示画面上の座標を入力するためのマウス7、図面から外形線データ等を取り込むためのイメージスキャナ8、及び印刷用データや後述のレイアウト編集画面89(図8参照)を表示するレイアウト編集ソフト等の各種アプリケーションソフトウェア等をCD−ROM56に書き込み及び読み込むためのCD−R/W9が接続されている。また、ホストコントローラ4には、表示装置コントローラ50を介して表示装置5が接続され、後述のようにレイアウト編集画面89が表示され、入力されたラベルデータが表示された印刷テープ23の印刷領域(図8参照)等が表示される。更に、ホストコントローラ4には、通信用I/F45及び信号ケーブルK1を介してテープ印刷装置3が接続される。
【0035】
また、CPU41は、ラベル印刷システム1全体を制御し、ラベル印刷システム1の動作に関する全てのデータを管理する。また、ROM42には、一般のパーソナルコンピュータと同様に電源投入時にコンピュータ装置2を立ち上げてCPU41を起動させるための起動プログラムが格納されている。
【0036】
また、RAM43は、CPU41が種々の制御を実行する際に、各種データを一時的に記憶するものであり、画像データ等のオブジェクト情報を記憶するオブジェクト情報記憶エリア43A、テープ印刷装置3に送信するテンプレートデータやキーボード6等を介して入力された文字列データや図柄データ等からなるラベルデータが各ワークシート毎に記憶されるラベルデータ記憶エリア43B等が設けられている。
また、通信用I/F45は、例えば、セントロニクスインターフェースやUSB(UniversalSerial Bus)等から構成され、テープ印刷装置3や外部の電子機器(例えば、コンピュータ、レーザプリンタ等)と双方向データ通信が可能になっている。
【0037】
また、HDD49に装着されるハードディスクには、MS−DOS(登録商標)やウィンドウズ(登録商標)システム等の各種オペレーティングシステム(OS)に加えて、テープ印刷装置3や外部の電子機器に対してデータの送受信を行うための通信用プロトコル、ブラウザや当該OSにて実行可能なワープロソフトや印刷用ラベルデータを作成するレイアウト編集ソフト等の各種アプリケーションソフトウェアが必要に応じて格納されると共に、後述するレイアウトを90度回転させるレイアウト回転処理等の制御処理の制御プログラムが記憶格納されている。
また、FDD47に着脱自在に装着されるフロッピー(登録商標)ディスク(FD)55には、後述する処理にて得られた各種印刷データが格納保存される。
【0038】
また、CD−R/W9に着脱自在に装着される光ディスク(CD−ROM)56には、後述するレイアウトを90度回転させるレイアウト回転処理等の制御処理の制御プログラム等と共に、GIF、JPEG、BMP等の様々な形式の各種オブジェクトのオブジェクト情報(例えば、オブジェクト名、オブジェクトの原画像の縦寸法、オブジェクトの原画像の横寸法、画像データ等である。)が記録されて、各種ラベルデータ作成装置に供給される。
【0039】
尚、ホストコントローラ4のHDD49には、テープ幅が6mm、9mm、12mm、18mm、24mmのテープ用のテンプレートだけでなく、ロールシート幅が12mm、17mm、29mm、38mm、62mm等の無定長ロールシートやダイカットが巻回されたロールシートホルダ用のテンプレートも格納されている。これにより、ロールシート幅が12mm、17mm、29mm、38mm、62mm等のロールシート用のテンプレートを使用してラベルデータを作成することが可能である。
【0040】
次に、ラベル印刷システム1を構成するテープ印刷装置3の回路構成について図4に基づき説明する。図4は図1に示すテープ印刷装置3の要部の回路構成を示す回路ブロック図である。
図4に示すように、テープ印刷装置3の制御回路部60は、CPU61、CG(キャラクタジェネレータ)ROM62、ROM63、RAM64、入出力インターフェース(I/F)65、及び通信用インターフェース(I/F)66等を備えている。また、CPU61、CGROM62、ROM63、RAM64、入出力インターフェース(I/F)65、及び通信用インターフェース(I/F)66は、バス線67により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。
ここに、CGROM62には各キャラクタに対応するドットパターンデータが記憶されている。
【0041】
また、ROM63は各種のプログラムを記憶させておくものであり、印刷制御プログラム等のテープ印刷装置3の制御上必要な各種のプログラムが記憶されている。そして、CPU61はかかるROM63に記憶されている各種のプログラムに基づいて各種の演算を行なうものである。また、CGROM62には、多数の文字等のキャラクタのそれぞれについて、各キャラクタの輪郭線を規定する輪郭線データ(アウトラインデータ)が各書体(ゴシック系書体、明朝体系書体等)毎に分類されてコードデータに対応して記憶されている。このアウトラインデータに基づいてドットパターンデータがイメージバッファ上に展開される。
【0042】
また、RAM64はCPU61により演算された各種の演算結果を一時的に記憶させておくためのものである。また、サーマルヘッド19を介してラミネートテープ11に印字する際に印字データが一時記憶される。更に、RAM64には、テキストメモリ、イメージバッファ、印字バッファ等の各種のメモリが設けられている。
【0043】
また、入出力I/F65には、キーボード3A、ディスプレイ3B、カセットセンサ68、サーマルヘッド19を駆動する為の駆動回路71、テープ送りモータ72を駆動する為の駆動回路73、及び切断用モータ74を駆動する為の駆動回路75等が夫々接続されている。
また、通信用I/F66は、例えば、セントロニクスインターフェースやUSB等から構成され、コンピュータ装置2と双方向データ通信が可能になっている。
【0044】
[レイアウト回転処理]
次に、このように構成されたテープ印刷システム1のコンピュータ装置2のCPU41によるレイアウト編集画面89に表示された印刷テープ23等の印刷領域を表示したレイアウトを縦方向又は横方向に90度回転させるレイアウト回転処理について図5乃至図16に基づいて説明する。
【0045】
図5は図1に示すコンピュータ装置2のCPU41によるレイアウト編集画面に表示されたレイアウトを縦方向又は横方向に90度回転させる「レイアウト回転処理」を示すメインフローチャートである。図6は図5の「レイアウト向き変更処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。図7は図6の「オブジェクト回転処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。図8はレイアウト編集画面89の一例を示す図である。図9は図8のレイアウトにテキストが入力され、回転用ポインタが表示された一例を示す図である。図10は横書きに設定されたレイアウトの回転を説明する説明図である。図11は縦書きに設定されたレイアウトの回転を説明する説明図である。
【0046】
図5に示すように、先ず、ステップ(以下、Sと略記する)11において、コンピュータ装置2のCPU41は、その他の処理を実行する。その他の処理には、表示装置5の表示画面にレイアウト編集画面89を表示して印刷テープ23の印刷領域を表示したレイアウトの表示や、キーボード6から入力されたテキストの印刷領域への表示や、印刷メニュー画面の呼び出し指示に対する印刷メニュー画面の表示や、印刷メニューのマウス7によるクリックに対応したテープ印刷装置3に対するラベルデータの出力処理等が含まれる。そして、その他の処理が完了すると、CPU41は、S12の処理に移行する。
【0047】
尚、CPU41は、レイアウト編集画面89を表示する前に、通信用インターフェース45を介して、テープ印刷装置3のCPU71から当該テープ印刷装置3に装着されているテープカセット3Dに収納されている印刷テープ23に関するカセット情報(例えば、テープの種類(ラミネートテープ、ノンラミネートテープ等である。)、テープ幅(6mm、9mm、12mm、18mm、24mmである。)、材質等である。)を取得してHDD49に記憶する。
【0048】
ここで、レイアウト編集画面89の自由長・固定長切替ボタンがマウス7でクリックされて、固定長印刷モードに設定された場合のレイアウト編集画面89の一例を図8に基づいて説明する。
【0049】
図8に示すように、CPU41は、表示装置5に、レイアウト表示ウィンドウ90が形成されたレイアウト編集画面89を表示する。そして、CPU41は、RAM43からカセット情報を読み出し、このカセット情報に含まれるテープ幅が「24mm」の場合には、幅が24mmで固定長さ入力枠94に入力された固定長さ50mmに設定された横長四角形のレイアウト91を、印刷するテキストが横書きであるため、レイアウト91の搬送方向が左右方向に沿うように表示する。そして、レイアウト91の内側に横長四角形の印刷領域91Aを破線で表示する。
尚、レイアウト編集ソフトが起動された場合には、印刷テープ23に印刷するテキストや図形等のラベルデータの入力方向は、横書き入力に設定されている。
【0050】
また、CPU41は、印刷するテキストや図形等のラベルデータが横書きであると共に、長尺状のラミネートテープ11等が装着されていることを表すため、幅が24mmの半透明横長四角形のシルエット92をレイアウト91の右側端縁部(搬送方向後側)からレイアウト表示ウィンドウ90の側端縁部まで表示する。
【0051】
また、CPU41は、マウス7によって移動操作可能な例えば矢印形等のポインタ105を表示装置5の表示画面上に表示する。これにより、当該マウス7によって印刷領域91Aのテキスト等の入力位置にポインタ105を合わせ、マウス7のマウスボタンを押さえることによってテキスト等の入力位置の指示や、オブジェクト等の上にポインタ105を合わせ、マウス7のマウスボタンを押しながら移動させるドラッグやドラッグ・アンド・ドロップが可能となる。
【0052】
また、レイアウト表示ウィンドウ90の上側には、自由長印刷モードと固定長印刷モードとを切り替える旨を指示する自由長・固定長切替ボタン93が配置されている。また、自由長・固定長切替ボタン93の左側には、印刷テープ23の固定長さを設定する固定長さ入力枠94が設けられている。また、固定長さ入力枠94の下側には、テープ印刷装置3に装着されるテープカセット3Dのテープ幅寸法が表示されるテープ幅入力枠95が表示されている。
【0053】
また、テキスト等のラベルデータの横書き入力を設定する横書き設定ボタン97とテキスト等のラベルデータの縦書き入力を設定する縦書き設定ボタン98とが並列に設けられている。また、文字入力の詳細設定を行うテキストプロパティ用ツールボックスには、文字サイズを設定する文字サイズ入力枠99が設けられている。また、レイアウト編集画面89の上部には、メニューバー101が設けられている。
【0054】
また、CPU41は、レイアウト91の左側端縁部(搬送方向先端縁部)の外側に、該左側端縁部に平行にテープ幅を表す「24mm」の文字列を表示して、当該レイアウト91の搬送方向を表す。そして、ユーザがこの印刷領域91A内の座標位置をマウス7等で指示し、キーボード6等を介してラベルデータとして各文字や図形等を特定して入力することにより、CPU41は、文字サイズ入力枠99で設定された文字サイズで、この指示された位置に各文字や図形を配置して表示する。また、CPU41は、各ラベルデータを、該印刷領域91Aに対応するテキストデータやイメージデータとしてRAM43に記憶する。また、CPU41は、印刷領域91Aに対応するオブジェクトリストを作成し、各ラベルデータをオブジェクトリストに格納してRAM43に記憶する。
【0055】
例えば、図9に示すように、マウス7によって印刷領域91Aの左上の位置を指示されて、キーボード6から「A23」が入力された場合には、CPU41は、文字サイズ入力枠99に設定された文字サイズで、この指示された位置に「A23」を表示する。また、CPU41は、「A23」を該印刷領域91Aに対応するテキストデータやイメージデータ等のオブジェクト125としてRAM43に記憶する。また、CPU41は、印刷領域91Aに対応するオブジェクトリストを作成し、当該テキスト「A23」をオブジェクトリストに格納してRAM43に記憶する。
【0056】
そして、図5に示すように、S12において、CPU41は、ポインタ105の先端部のレイアウト編集画面89上における座標位置を取得する。
その後、S13において、CPU41は、ポインタ105の先端部の座標位置が、レイアウト91の搬送方向先端縁部に位置するか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、ポインタ105の先端がレイアウト91のテープ幅が表示されている搬送方向先端側長辺を挟んで搬送方向両側所定範囲(例えば、両側約1mm〜2mmの範囲である。)の位置で、且つ、印刷領域91Aの外側に位置するか否かを判定する。
【0057】
そして、ポインタ105の先端部の座標位置が、レイアウト91の搬送方向先端縁部に位置していないと判定した場合には(S13:NO)、CPU41は、S14の処理に移行する。S14において、CPU41は、ポインタ105をそのままの形状で(例えば、矢印形の形状)、つまり、通常表示状態で表示した後、再度S11以降の処理を実行する。
【0058】
一方、ポインタ105の先端部の座標位置が、レイアウト91の搬送方向先端縁部に位置していると判定した場合には(S13:YES)、CPU41は、S15の処理に移行する。S15において、CPU41は、ポインタ105に替えて、レイアウト91を時計方向又は反時計方向へ90度回転させることが可能なことを表す回転用ポインタ106を表示する。
【0059】
例えば、図9に示すように、図8の矢印形のポインタ105がレイアウト91の搬送方向先端縁部、つまり、左端縁部に位置した場合には、CPU41は、矢印形の先端に右回りの円弧状矢印が表示された回転用ポインタ106を表示する。
【0060】
続いて、図5に示すように、S16において、CPU41は、回転用ポインタ106がドラッグされたか否か、つまり、回転用ポインタ106が表示された状態でマウス7のマウスボタンが押下されて回転用ポインタ106が移動されたか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、回転用ポインタ106がドラッグされていない場合には(S16:NO)、CPU41は、再度S11以降の処理を実行する。
【0061】
一方、回転用ポインタ106がドラッグされた場合には(S16:YES)、CPU41は、S17の処理に移行する。S17において、CPU41は、回転用ポインタ106の先端部のレイアウト編集画面89上における座標位置を取得する。
続いて、S18において、CPU41は、回転用ポインタ106の先端部の座標位置がレイアウト表示ウィンドウ90上の回転指示領域111(図10及び図11参照)内に移動したか否か、つまり、回転用ポインタ106が回転指示領域111まで移動したか否かを判定する判定処理を実行する。
【0062】
ここで、レイアウト表示ウィンドウ90上の回転指示領域111の一例について図10及び図11に基づいて説明する。
図10の上側に示すように、レイアウト91の搬送方向がレイアウト表示ウィンドウ90の左右方向に沿うように表示されている場合、つまり、ラベルデータの入力方向が横書き入力に設定されている場合には、レイアウト表示ウィンドウ90上において、レイアウト91の上端縁部の上側部分が回転指示領域111に設定されている。つまり、レイアウト91を時計方向に90度回転させるために、回転指示領域111は、回転用ポインタ106をレイアウト91の右上外側方向へドラッグするように設定されている。これにより、ユーザはレイアウト91の回転方向へ回転用ポインタ106をドラッグすればよいことを直感的に認識できる。
【0063】
また、図11の上側に示すように、レイアウト91の搬送方向がレイアウト表示ウィンドウ90の上下方向に沿うように表示されている場合、つまり、ラベルデータの入力方向が縦書き入力に設定されている場合には、レイアウト表示ウィンドウ90上において、レイアウト91の左端縁部の左側部分が回転指示領域111に設定されている。つまり、レイアウト91を反時計方向に90度回転させるために、回転指示領域111は、回転用ポインタ106をレイアウト91の左下外側方向へドラッグするように設定されている。これにより、ユーザはレイアウト91の回転方向へ回転用ポインタ106をドラッグすればよいことを直感的に認識できる。
【0064】
そして、図5に示すように、回転用ポインタ106の先端部の座標位置がレイアウト表示ウィンドウ90上の回転指示領域111内に移動していない場合には(S18:NO)、CPU41は、再度S16以降の処理を実行する。
一方、回転用ポインタ106の先端部の座標位置がレイアウト表示ウィンドウ90上の回転指示領域111内に移動した場合には(S18:YES)、CPU41は、S19の処理に移行する。S19において、CPU41は、後述の「レイアウト向き変更処理」のサブ処理(図6参照)を実行後、S20の処理に移行する。
【0065】
S20において、CPU41は、回転用ポインタ106がドロップされたか否か、つまり、マウス7のマウスボタンが押され続けられているか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、回転用ポインタ106がドロップされていない場合、つまり、マウス7のマウスボタンが押され続けられている場合には(S20:NO)、CPU41は、再度S17以降の処理を実行する。
【0066】
一方、回転用ポインタ106がドロップされた場合、つまり、マウス7のマウスボタンが押されていない場合には(S20:YES)、CPU41は、後述のレイアウト91の向きの変更を表すレイアウト回転フラグをRAM43から読み出し、このレイアウト回転フラグが「1」に設定されているときには、レイアウト91が時計方向へ90度回転したと判定して、ラベルデータの入力方向を横書き入力から縦書き入力に設定変更する。尚、コンピュータ装置2の起動時には、レイアウト回転フラグには「0」が代入されてRAM43に記憶される。
【0067】
また、CPU41は、後述のレイアウト91の向きの変更を表すレイアウト回転フラグをRAM43から読み出し、このレイアウト回転フラグが「2」に設定されているときには、レイアウト91が反時計方向へ90度回転したと判定して、ラベルデータの入力方向を縦書き入力から横書き入力に設定変更する。その後、CPU41は、S21の処理に移行する。
【0068】
S21において、CPU41は、終了指示が入力されたか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、CPU41は、メニューバー101の「File」ボタンをマウス7でクリックすることによって表示されるメニュー画面において、終了ボタンがマウス7でクリックされたか否か、若しくは、レイアウト編集画面89の終了ボタン115(図8参照)がマウス7でクリックされたか否かを判定する判定処理を実行する。
【0069】
そして、終了指示が入力されていない場合には(S21:NO)、CPU41は、後述のレイアウト91の向きの変更を表すレイアウト回転フラグをRAM43から読み出し、このレイアウト回転フラグに「0」を代入してRAM43に記憶後、再度S11以降の処理を実行する。
一方、終了指示が入力された場合には(S21:YES)、CPU41は、後述のレイアウト91の向きの変更を表すレイアウト回転フラグをRAM43から読み出し、このレイアウト回転フラグに「0」を代入してRAM43に記憶後、当該処理を終了する。
【0070】
[レイアウト向き変更処理]
次に、上記S19でCPU41が実行する「レイアウト向き変更処理」のサブ処理について図6、図9乃至図12に基づいて説明する。図12は図9のレイアウト91を時計方向に90度回転した一例を示す図である。
【0071】
図6に示すように、S111において、CPU41は、レイアウト91の向きの変更が横から縦に変更するか否か、つまり、左右方向に沿って表示した状態から上下方向に沿って表示した状態に変更するか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、CPU41は、レイアウト表示ウィンドウ90上において、レイアウト91の左端縁部から上端縁部の上側に設定された回転指示領域111内に回転用ポインタ106がドラッグされたか否かを判定する判定処理を実行する。
【0072】
そして、レイアウト91の向きの変更が横から縦に変更する場合、つまり、回転用ポインタ106がレイアウト91の左端縁部から上端縁部の上側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には(S111:YES)、CPU41は、S112の処理に移行する。S112において、CPU41は、レイアウト表示ウィンドウ90上のレイアウト91を時計方向へ90度回転移動して表示する。また、CPU41は、レイアウト回転フラグをRAM43から読み出し、レイアウト回転フラグに「1」を代入して再度RAM43に記憶する。
【0073】
例えば、図10の上側に示すように、横書きに設定された状態で、回転用ポインタ106がレイアウト91の左端縁部から上端縁部の上側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には(S111:YES)、CPU41は、図10の下側に示すように、レイアウト91を時計方向へ90度回転移動して、レイアウト表示ウィンドウ90の上下方向に沿って表示する(S112)。
【0074】
一方、レイアウト91の向きの変更が縦から横に変更する場合、つまり、回転用ポインタ106がレイアウト91の上端縁部から左端縁部の左側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には(S111:NO)、CPU41は、S113の処理に移行する。S113において、CPU41は、レイアウト表示ウィンドウ90上のレイアウト91を反時計方向へ90度回転移動して表示する。また、CPU41は、レイアウト回転フラグをRAM43から読み出し、レイアウト回転フラグに「2」を代入して再度RAM43に記憶する。
【0075】
例えば、図11の上側に示すように、縦書きに設定された状態で、回転用ポインタ106がレイアウト91の上端縁部から左端縁部の左側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には(S111:NO)、CPU41は、図11の下側に示すように、レイアウト91を反時計方向へ90度回転移動して、レイアウト表示ウィンドウ90の左右方向に沿って表示する(S113)。
【0076】
続いて、図6に示すように、S114において、CPU41は、回転用ポインタ106がドラッグされている際に、コントロールキー6Bが押下され続けられているか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、回転用ポインタ106がドラッグされている際に、コントロールキー6Bが押下され続けられている場合には(S114:YES)、CPU41は、S115の処理に移行する。S115において、CPU41は、後述の「オブジェクト回転処理」のサブ処理を実行後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S20の処理に移行する。
【0077】
一方、回転用ポインタ106がドラッグされている際に、コントロールキー6Bが押下されていない場合には(S114:NO)、CPU41は、S116の処理に移行する。S116において、CPU41は、印刷領域91A内に表示されているテキストや画像等の各オブジェクトを回転させずに、時計方向又は反時計方向へ90度回転したレイアウト91の印刷領域91A上に、当該印刷領域91Aの左上角部に対する各オブジェクトの左上角部の相対座標位置を維持した状態で表示後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S20の処理に移行する。
【0078】
ここで、オブジェクトを回転させずに、回転後のレイアウト91の印刷領域91Aに表示する一例について、図10乃至図12に基づいて説明する。
図10の上側に示すように、CPU41は、横書きに設定された状態で、レイアウト91の印刷領域91A内に入力されたオブジェクト121の左上角部の印刷領域91Aの左上角部に対する相対座標位置を(X1,Y1)とする。そして、回転用ポインタ106がレイアウト91の左端縁部から回転指示領域111内にドラッグされた場合には、図10の下側に示すように、レイアウト91が時計方向へ90度回転されて上下方向に沿って表示される。
【0079】
一方、オブジェクト121は、時計方向へ回転されず、左右方向に沿った状態で、時計方向へ90度回転した印刷領域91A上に、回転後の印刷領域91Aの左上角部に対するオブジェクト121の左上角部の相対座標位置(X1,Y1)を維持するように表示される。従って、オブジェクト121がテキストの場合には、横書きのままで表示される。
【0080】
また、図11の上側に示すように、縦書きに設定された状態で、レイアウト91の印刷領域91A内に入力されたオブジェクト122の左上角部の印刷領域91Aの左上角部に対する相対座標位置を(X2,Y2)とする。そして、回転用ポインタ106がレイアウト91の上端縁部から回転指示領域111内にドラッグされた場合には、図11の下側に示すように、レイアウト91が反時計方向へ90度回転されて左右方向に沿って表示される。
【0081】
一方、オブジェクト122は、反時計方向へ回転されず、上下方向に沿った状態で、反時計方向へ90度回転した印刷領域91A上に、回転後の印刷領域91Aの左上角部に対するオブジェクト122の左上角部の相対座標位置(X2,Y2)を維持するように表示される。従って、オブジェクト121がテキストの場合には、縦書きのままで表示される。
【0082】
例えば、図9において、回転用ポインタ106をレイアウト91の左端縁部から上端縁部の上側にドラッグした場合には、図12に示すように、レイアウト91が時計方向へ90度回転されて上下方向に沿って表示される。一方、テキスト「A23」のオブジェクト125は、時計方向へ回転されず、左右方向に沿った状態で、時計方向へ90度回転した印刷領域91A上に、回転後の印刷領域91Aの左上角部に対するオブジェクト125の左上角部の相対座標位置を維持するように表示される。従って、オブジェクト125は、横書きのままで表示される。尚、ポインタ105が、時計方向へ90度回転したレイアウト91の上端縁部に位置した場合には、CPU41は、ポインタ105に替えて、回転用ポインタ106を表示する。
【0083】
[オブジェクト回転処理]
次に、上記「レイアウト向き変更処理」のサブ処理におけるS115でCPU41が実行する「オブジェクト回転処理」のサブ処理について図7、図13乃至図16に基づいて説明する。
【0084】
図13はコントロールキー6Bを押下した状態で、横書きに設定されたレイアウト91の回転を説明する説明図である。図14はコントロールキー6Bを押下した状態で、縦書きに設定されたレイアウト91の回転を説明する説明図である。図15は横書きに設定されたレイアウト91の印刷領域91Aに複数のオブジェクトが入力された一例を示す図である。図16は図15のレイアウト91をコントロールキー6Bを押下した状態で、時計方向に90度回転した一例を示す図である。
【0085】
図7に示すように、S211において、CPU41は、向きが変更されたレイアウト91に対応するオブジェクトリストをRAM43から読み出す。
そして、S212において、CPU41は、S211で読み出したオブジェクトリストに格納された各オブジェクトを順番に処理対象として設定し、処理対象として設定された各オブジェクトについてS213乃至S217のループ処理を実行する。
【0086】
先ず、S213において、CPU41は、レイアウト91の向きの変更が横から縦に変更されたか否か、つまり、左右方向に沿って表示した状態から上下方向に沿って表示した状態に変更されたか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、CPU41は、レイアウト回転フラグをRAM43から読み出し、レイアウト回転フラグが「1」か否かを判定する判定処理を実行する。
【0087】
そして、レイアウト91の向きの変更が横から縦に変更された場合、つまり、レイアウト回転フラグが「1」の場合には(S213:YES)、CPU41は、S214の処理に移行する。S214において、CPU41は、上記S212で処理対象として設定されたオブジェクトをレイアウト91の印刷領域91Aに対する相対位置を維持した状態で、時計方向へ90度回転した状態で表示後、後述のS216の処理に移行する。
【0088】
例えば、図13の上側に示すように、横書きに設定された状態で、コントロールキー6Bが押下され続けられて、回転用ポインタ106がレイアウト91の左端縁部から上端縁部の上側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には(S111:YES)、CPU41は、図13の下側に示すように、レイアウト91を時計方向へ90度回転移動して、レイアウト表示ウィンドウ90の上下方向に沿って表示する(S112)。
【0089】
また、図13の上側に示すように、CPU41は、レイアウト91の印刷領域91A内に入力されたオブジェクト127の左下角部の印刷領域91Aの左上角部に対する相対座標位置を(X3,Y3)とする。そして、レイアウト91が時計方向へ90度回転移動された場合には、CPU41は、オブジェクト127も時計方向へ90度回転すると共に、回転後の印刷領域91Aの左上角部に対するオブジェクト127の左上角部の相対座標位置が(W−Y3,X3)になるように移動表示する。つまり、CPU41は、レイアウト91の印刷領域91Aに対するオブジェクト127の相対位置を維持した状態で、時計方向へ90度回転した状態で表示する。尚、Wはレイアウト91の幅寸法、即ち、テープ幅である。
【0090】
一方、図7に示すように、レイアウト91の向きの変更が縦から横に変更された場合、つまり、レイアウト回転フラグが「2」の場合には(S213:NO)、CPU41は、S215の処理に移行する。S215において、CPU41は、上記S212で処理対象として設定されたオブジェクトをレイアウト91の印刷領域91Aに対する相対位置を維持した状態で、反時計方向へ90度回転した状態で表示後、後述のS216の処理に移行する。
【0091】
例えば、図14の上側に示すように、縦書きに設定された状態で、コントロールキー6Bが押下され続けられて回転用ポインタ106がレイアウト91の上端縁部から左端縁部の左側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には(S111:NO)、CPU41は、図14の下側に示すように、レイアウト91を反時計方向へ90度回転移動して、レイアウト表示ウィンドウ90の左右方向に沿って表示する(S113)。
【0092】
また、図14の上側に示すように、CPU41は、レイアウト91の印刷領域91A内に入力されたオブジェクト128の左上角部の印刷領域91Aの左上角部に対する相対座標位置を(X4,Y4)とする。そして、レイアウト91が反時計方向へ90度回転移動された場合には、CPU41は、オブジェクト128も反時計方向へ90度回転すると共に、回転後の印刷領域91Aの左上角部に対するオブジェクト128の左下角部の相対座標位置が(Y4,W−X4)になるように移動表示する。つまり、CPU41は、レイアウト91の印刷領域91Aに対するオブジェクト128の相対位置を維持した状態で、反時計方向へ90度回転した状態で表示する。
【0093】
続いて、図7に示すように、S216において、CPU41は、設定されたオブジェクトにテキストが含まれているか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、設定されたオブジェクトにテキストが含まれていないと判定した場合には(S216:NO)、CPU41は、後述のS218の処理に移行する。
【0094】
一方、設定されたオブジェクトにテキストが含まれている判定した場合には(S216:YES)、CPU41は、S217の処理に移行する。S217において、CPU41は、当該オブジェクトに含まれているテキストの方向をレイアウト91の回転方向に合わせる、つまり、テキストの向きを該レイアウト91の上端縁に対して直角になるように変更して表示する。
【0095】
従って、図13に示すように、横書きに設定された状態からレイアウト91が時計方向へ90度回転した場合には、オブジェクトに含まれるテキストは、横書きから縦書きに変更されて表示される。また、図14に示すように、縦書きに設定された状態からレイアウト91が反時計方向へ90度回転した場合には、オブジェクトに含まれるテキストは、縦書きから横書きに変更されて表示される。
【0096】
続いて、S218において、CPU41は、上記S212で処理対象とした次のオブジェクトがあるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、S212で処理対象とした次のオブジェクトがある場合には(S218:YES)、CPU41は、この次のオブジェクトを処理対象に設定し、再度S213以降の処理を実行する。
【0097】
一方、S212で処理対象とした次のオブジェクトがない場合には(S218:NO)、CPU41は、上記S211で取得したオブジェクトリストに格納される全オブジェクトについて、回転移動表示する処理を実行したと判定し、ループを終了する。そして、CPU41は、当該サブ処理を終了して「レイアウト向き変更処理」のサブ処理に戻り、つまり、メインフローチャートに戻り、S20の処理に移行する。
【0098】
ここで、横書きに設定されたレイアウト91の印刷領域91Aに複数のオブジェクトが入力された状態で、レイアウト91をコントロールキー6Bを押下した状態で、時計方向に90度回転した一例を図15及び図16に基づいて説明する。
図15に示すように、レイアウト91の印刷領域91Aには、テキスト「A23」のオブジェクト131と、画像のオブジェクト132と、「A23」に対応するバーコードのオブジェクト133が入力されている。
【0099】
また、矢印形のポインタ105がレイアウト91の搬送方向先端縁部、つまり、左端縁部に位置した場合には、CPU41は、矢印形の先端に右回りの円弧状矢印が表示された回転用ポインタ106を表示する。
そして、コントロールキー6Bが押下され続けられた状態で、回転用ポインタ106がレイアウト91の左端縁部から上端縁部の上側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には(S111:YES)、図16に示すように、CPU41は、レイアウト91を時計方向へ90度回転移動して、レイアウト表示ウィンドウ90の上下方向に沿って表示する(S112)。
【0100】
また、CPU41は、各オブジェクト131〜133をレイアウト91の印刷領域91Aに対する相対位置を維持した状態で時計方向へ90度回転移動させて、当該印刷領域91A内にレイアウト表示ウィンドウ90の上下方向に沿って表示する。また、オブジェクト131のテキスト「A23」を横書きから縦書きに変更して表示する。一方、オブジェクト132の画像及びオブジェクト133のバーコードは、時計方向に90度回転した状態のままで表示される。
【0101】
ここで、コンピュータ装置2は、ラベルデータ作成装置として機能する。また、CPU41、ROM42、RAM43、HDD49及び表示装置5は、表示手段、レイアウト表示手段、変更表示手段を構成する。また、マウス7は、ポインティング手段として機能する。また、CPU41、ROM42、RAM43、HDD49は、印刷データ作成・編集手段を構成する。また、CPU41は、回転判定手段、回転表示制御手段、維持信号判定手段、ドロップ判定手段、位置判定手段として機能する。また、コントロールキー6Bは、維持信号入力手段として機能する。また、CPU41及びマウス7は、ポインタ座標位置取得手段を構成する。
【0102】
以上詳細に説明した通り、本実施例に係るラベル印刷システム1では、コンピュータ装置2のCPU41は、ポインタ105の先端部の座標位置が、レイアウト91の搬送方向先端縁部に位置した場合には、ポインタ105に替えて、レイアウト91を時計方向又は反時計方向へ90度回転させることが可能なことを表す回転用ポインタ106を表示する。そして、CPU41は、回転用ポインタ106がレイアウト91の左端縁部から上端縁部の上側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合、又は、レイアウト91の上端縁部から左端縁部の左側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には、レイアウト91を指示された時計方向又は反時計方向へ90度回転移動して表示する。
【0103】
これにより、ユーザはマウス7を操作して、回転用ポインタ106をレイアウト91の搬送方向先端縁部から上端縁部の上側部分又は左端縁部の左側部分に設定された回転指示領域111上までドラッグすることによって、レイアウト91を時計方向又は反時計方向へ90度回転させて容易に表示させることが可能となる。また、ユーザは、回転用ポインタ106をレイアウト91の回転方向へ移動させるため、マウス7の操作方向を直感的に認識することが可能となる。
【0104】
また、ユーザは、ポインタ105から回転用ポインタ106に変化することによって、この回転用ポインタ106を回転指示領域111上までドラッグすればレイアウト91を時計方向又は反時計方向へ90度回転させて表示させることが可能なことを容易に認識することができる。
【0105】
また、ユーザは、コントロールキー6Bを押下し続けながら回転用ポインタ106を回転指示領域111上にドラッグすることによって、印刷領域91Aに入力されている全オブジェクトを当該印刷領域91Aに対する相対位置を維持した状態で、時計方向又は反時計方向へ90度回転したレイアウト91の印刷領域91A内に表示させることが可能となる。つまり、ユーザは、一度の操作で、印刷領域91Aに入力されている全オブジェクトをレイアウト91と共に時計方向又は反時計方向へ90度回転して当該印刷領域91A内に表示させることが可能となる。
【0106】
また、ユーザは、コントロールキー6Bを押下し続けながら回転用ポインタ106を回転指示領域111上にドラッグすることによって、印刷領域91に入力されたテキストの向きを該レイアウト91の表示態様、つまり、横書き入力又は縦書き入力にあった文字方向に合わせて表示することが可能となる。
【0107】
また、ユーザは、コントロールキー6Bを押下せずに、回転用ポインタ106を回転指示領域111上にドラッグすることによって、レイアウト91だけを時計方向又は反時計方向へ90度回転して表示すると共に、印刷領域91Aに入力されている全オブジェクトを印刷領域91Aの左上角部に対する相対座標位置を維持した状態で回転させずに該印刷領域91A上に移動して表示させることが可能となる。
【0108】
更に、ユーザは、回転用ポインタ106をレイアウト91の搬送方向先端縁部から回転指示領域111上までドラッグ・アンド・ドロップすることによって、レイアウト91の時計方向又は反時計方向へ90度回転した表示状態に合わせて、ラベルデータの入力方向を縦書き入力又は横書き入力に容易に変更することが可能となる。
【0109】
尚、本発明は前記実施例に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。例えば、以下のようにしてもよい。
【0110】
(A)例えば、上記S12〜S18、S111〜S113において、ポインタ105の先端部の座標位置が、レイアウト91の搬送方向後端縁部に位置した場合には、ポインタ105に替えて、レイアウト91を時計方向又は反時計方向へ90度回転させることが可能なことを表す回転用ポインタ106を表示するようにしてもよい。そして、CPU41は、回転用ポインタ106がレイアウト91の右端縁部から下端縁部の下側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合、又は、レイアウト91の下端縁部から右端縁部の右側部分に設定された回転指示領域111内にドラッグされた場合には、レイアウト91を指示された時計方向又は反時計方向へ90度回転移動して表示するようにしてもよい。
【0111】
これにより、ユーザはマウス7を操作して、回転用ポインタ106をレイアウト91の搬送方向後端縁部から下端縁部の下側部分又は右端縁部の右側部分に設定された回転指示領域111上までドラッグすることによって、レイアウト91を時計方向又は反時計方向へ90度回転させて容易に表示させることが可能となる。また、ユーザは、回転用ポインタ106をレイアウト91の回転方向へ移動させるため、マウス7の操作方向を直感的に認識することが可能となる。
【0112】
(B)また、上記S20でラベルデータの入力方向を横書き入力から縦書き入力に設定変更していたが、S112において、ラベルデータの入力方向を横書き入力から縦書き入力に設定変更するようにしてもよい。
また、上記S20でラベルデータの入力方向を縦書き入力から横書き入力に設定変更していたが、S113において、ラベルデータの入力方向を横書き入力から縦書き入力に設定変更するようにしてもよい。
【0113】
(C)また、上記S114において、コントロールキー6Bに限らず、キーボード6のいずれか特定されているキーを押下し続けながら回転用ポインタ106を回転指示領域111上までドラッグした場合に(S114:YES)、S115のサブ処理に移行するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本実施例に係るラベル印刷システムの概略構成を示す図である。
【図2】図1に示すテープ印刷装置の印刷機構にテープカセットを装着した場合の概略構成を示す平面図である。
【図3】図1に示すコンピュータ装置の要部の回路構成を示す回路ブロック図である。
【図4】図1に示すテープ印刷装置の要部の回路構成を示す回路ブロック図である。
【図5】図1に示すコンピュータ装置のCPUによるレイアウト編集画面に表示されたレイアウトを縦方向又は横方向に90度回転させる「レイアウト回転処理」を示すメインフローチャートである。
【図6】図5の「レイアウト向き変更処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図7】図6の「オブジェクト回転処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図8】レイアウト編集画面の一例を示す図である。
【図9】図8のレイアウトにテキストが入力され、回転用ポインタが表示された一例を示す図である。
【図10】横書きに設定されたレイアウトの回転を説明する説明図である。
【図11】縦書きに設定されたレイアウトの回転を説明する説明図である。
【図12】図9のレイアウトを時計方向に90度回転した一例を示す図である。
【図13】コントロールキーを押下した状態で、横書きに設定されたレイアウトの回転を説明する説明図である。
【図14】コントロールキーを押下した状態で、縦書きに設定されたレイアウトの回転を説明する説明図である。
【図15】横書きに設定されたレイアウトの印刷領域に複数のオブジェクトが入力された一例を示す図である。
【図16】図15のレイアウトをコントロールキーを押下した状態で、時計方向に90度回転した一例を示す図である。
【符号の説明】
【0115】
1 ラベル印刷システム
2 コンピュータ装置
3 テープ印刷装置
3D テープカセット
4 ホストコントローラ
5 表示装置
6 キーボード
6B コントロールキー
7 マウス
41 CPU
42 ROM
43 RAM
89 レイアウト編集画面
90 レイアウト表示ウィンドウ
91 レイアウト
91A 印刷領域
105 ポインタ
106 回転用ポインタ
111 回転指示領域
121、122、125、127、128、131、132、133 オブジェクト
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段と、ポインティング手段と、長尺状の印刷媒体に印刷するための印刷データを作成・編集する印刷データ作成・編集手段と、を備えたラベルデータ作成装置において、
前記印刷データ作成・編集手段は、
前記表示手段の表示画面に前記印刷媒体のレイアウトを表示するレイアウト表示手段と、
前記ポインティング手段のポインタが前記レイアウトの搬送方向先端縁部の一点を始点としてドラッグを開始した場合には、前記ポインタが当該レイアウトを時計方向又は反時計方向へ90度回転させることを指示する回転指示領域上にドラッグされたか否かを判定する回転判定手段と、
前記ポインタが前記回転指示領域上にドラッグされたと判定した場合には、前記レイアウトを指示された方向へ90度回転させて表示するように制御する回転表示制御手段と、
を有することを特徴とするラベルデータ作成装置。
【請求項2】
前記レイアウトの印刷領域に入力されているオブジェクトの当該印刷領域に対する相対位置を維持するように指示する相対位置維持信号を入力する維持信号入力手段を備え、
前記印刷データ作成・編集手段は、前記ポインタが前記回転指示領域上にドラッグされたと判定した場合に、前記相対位置維持信号が入力されているか否かを判定する維持信号判定手段を有し、
前記回転表示制御手段は、前記相対位置維持信号が入力されていると判定した場合には、前記レイアウトを指示された方向へ90度回転させて表示するように制御すると共に、前記オブジェクトを前記印刷領域に対する相対位置を維持した状態で該レイアウトの回転方向へ90度回転させて該印刷領域内に表示するように制御することを特徴とする請求項1に記載のラベルデータ作成装置。
【請求項3】
前記オブジェクトは、テキストを含み、
前記回転表示制御手段は、前記レイアウトの回転に合わせて前記テキストの向きを該レイアウトの上端縁に対して直角になるように変更して表示するように制御することを特徴とする請求項2に記載のラベルデータ作成装置。
【請求項4】
前記回転表示制御手段は、前記相対位置維持信号が入力されていないと判定した場合には、前記レイアウトだけを指示された方向へ90度回転させて表示するように制御すると共に、前記オブジェクトの前記印刷領域の左上角部に対する相対座標位置を維持した状態で該オブジェクトを回転させずに該印刷領域上に移動して表示するように制御することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のラベルデータ作成装置。
【請求項5】
前記印刷データ作成・編集手段は、前記ポインタが前記回転指示領域上にドロップされたか否かを判定するドロップ判定手段を有し、
前記回転表示制御手段は、前記ポインタが前記回転指示領域上にドロップされたと判定した場合には、前記レイアウトの回転に合わせて前記ラベルデータの入力方向を縦書き入力又は横書き入力に変更するように制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のラベルデータ作成装置。
【請求項6】
前記印刷データ作成・編集手段は、
前記表示画面上における前記ポインタの座標位置を取得するポインタ座標位置取得手段と、
前記ポインタの座標位置が前記レイアウトの搬送方向先端縁部に位置するか否かを判定する位置判定手段と、
前記ポインタの座標位置が前記レイアウトの搬送方向先端縁部に位置すると判定した場合には、該ポインタを通常表示状態から当該座標位置から前記回転指示領域上へドラッグすることによって該レイアウトを時計方向又は反時計方向へ90度回転させることが可能なことを表す回転可能表示状態へ変更表示する変更表示手段と、
を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のラベルデータ作成装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のラベルデータ作成装置の印刷データ作成・編集手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のラベルデータ作成装置の印刷データ作成・編集手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムが記録されてコンピュータで読み取り可能なことを特徴とする記録媒体。
【請求項1】
表示手段と、ポインティング手段と、長尺状の印刷媒体に印刷するための印刷データを作成・編集する印刷データ作成・編集手段と、を備えたラベルデータ作成装置において、
前記印刷データ作成・編集手段は、
前記表示手段の表示画面に前記印刷媒体のレイアウトを表示するレイアウト表示手段と、
前記ポインティング手段のポインタが前記レイアウトの搬送方向先端縁部の一点を始点としてドラッグを開始した場合には、前記ポインタが当該レイアウトを時計方向又は反時計方向へ90度回転させることを指示する回転指示領域上にドラッグされたか否かを判定する回転判定手段と、
前記ポインタが前記回転指示領域上にドラッグされたと判定した場合には、前記レイアウトを指示された方向へ90度回転させて表示するように制御する回転表示制御手段と、
を有することを特徴とするラベルデータ作成装置。
【請求項2】
前記レイアウトの印刷領域に入力されているオブジェクトの当該印刷領域に対する相対位置を維持するように指示する相対位置維持信号を入力する維持信号入力手段を備え、
前記印刷データ作成・編集手段は、前記ポインタが前記回転指示領域上にドラッグされたと判定した場合に、前記相対位置維持信号が入力されているか否かを判定する維持信号判定手段を有し、
前記回転表示制御手段は、前記相対位置維持信号が入力されていると判定した場合には、前記レイアウトを指示された方向へ90度回転させて表示するように制御すると共に、前記オブジェクトを前記印刷領域に対する相対位置を維持した状態で該レイアウトの回転方向へ90度回転させて該印刷領域内に表示するように制御することを特徴とする請求項1に記載のラベルデータ作成装置。
【請求項3】
前記オブジェクトは、テキストを含み、
前記回転表示制御手段は、前記レイアウトの回転に合わせて前記テキストの向きを該レイアウトの上端縁に対して直角になるように変更して表示するように制御することを特徴とする請求項2に記載のラベルデータ作成装置。
【請求項4】
前記回転表示制御手段は、前記相対位置維持信号が入力されていないと判定した場合には、前記レイアウトだけを指示された方向へ90度回転させて表示するように制御すると共に、前記オブジェクトの前記印刷領域の左上角部に対する相対座標位置を維持した状態で該オブジェクトを回転させずに該印刷領域上に移動して表示するように制御することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のラベルデータ作成装置。
【請求項5】
前記印刷データ作成・編集手段は、前記ポインタが前記回転指示領域上にドロップされたか否かを判定するドロップ判定手段を有し、
前記回転表示制御手段は、前記ポインタが前記回転指示領域上にドロップされたと判定した場合には、前記レイアウトの回転に合わせて前記ラベルデータの入力方向を縦書き入力又は横書き入力に変更するように制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のラベルデータ作成装置。
【請求項6】
前記印刷データ作成・編集手段は、
前記表示画面上における前記ポインタの座標位置を取得するポインタ座標位置取得手段と、
前記ポインタの座標位置が前記レイアウトの搬送方向先端縁部に位置するか否かを判定する位置判定手段と、
前記ポインタの座標位置が前記レイアウトの搬送方向先端縁部に位置すると判定した場合には、該ポインタを通常表示状態から当該座標位置から前記回転指示領域上へドラッグすることによって該レイアウトを時計方向又は反時計方向へ90度回転させることが可能なことを表す回転可能表示状態へ変更表示する変更表示手段と、
を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のラベルデータ作成装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のラベルデータ作成装置の印刷データ作成・編集手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のラベルデータ作成装置の印刷データ作成・編集手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムが記録されてコンピュータで読み取り可能なことを特徴とする記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2010−66851(P2010−66851A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−230548(P2008−230548)
【出願日】平成20年9月9日(2008.9.9)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月9日(2008.9.9)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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