説明

リサイクルタイルカーペット及びその製造方法

【課題】リサイクル比率が高く、反り性能、及び寸法安定性に優れ、容易かつ安価に良質のリサイクルタイルカーペットを提供する。
【解決手段】塩化ビニル樹脂を裏打ちした廃タイルカーペット1から削り取られた切削粉末を微粉砕し、該塩化ビニル樹脂成分の少ない微粉砕物を連続走行する離型性ベルト上に散布し、180℃以下の低温でタイルカーペットのバッキング層3に形成し、または、長尺状のシート状物に成型することによりタイルカーペットのバッキング層に形成し、さらに、寸法安定性を満足させるための樹脂を含浸した補強層4を所定に位置に積層することにより、タイルカーペット全重量におけるリサイクル樹脂組成物重量が50%以上とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塩化ビニル樹脂を含有したタイルカーペット廃材をバッキング層の構成材料に用いたリサイクルタイルカーペット及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カーペットの製造の際には裁断端材が多く発生し、また一般家庭やオフィス等から廃棄処分に供されるカーペットの量も膨大なものになる。従来このようなカーペット廃材は、焼却処理されることが多かった。しかるに、塩化ビニル樹脂からなるバッキング剤で裏打ちされたタイルカーペットを焼却処理すると、有害物質が発生しやすいという問題があった。また、近年、地球環境保護の観点から、カーペット廃材を回収してリサイクル利用することが強く要請されている。このような社会的要請に応えるべく、塩化ビニル樹脂を含むカーペット廃材をリサイクル利用した新たなカーペットが開発されている。
【0003】
例えば、塩化ビニル樹脂が裏打ちされた廃タイルカーペットの回収品を粉砕した後、ダスト分離装置による風力分離を行うことによって、表面パイル層からなる繊維成分を分離除去した塩化ビニル樹脂粉砕物を回収し、次いで回収した粉砕物を微粉砕、篩選別後、塩化ビニル系樹脂ペーストゾルに0.5〜20重量%の比率で混合し、所定の面上に塗布した後、この面に、基布にパイルをタフトした基材を積層してリサイクルタイルカーペットを製造する技術が公知である(特許文献1参照)。
【0004】
また、塩化ビニル樹脂を裏打ちした廃タイルカーペットの裏打ち層を削り取り、その切削粉末を塩化ビニル系樹脂ペーストゾルに0.5〜20重量%の比率で混合後、塗布ベルトにコーターで塗布した後、基布にパイルをタフトした基材を積層してリサイクルタイルカーペットを得る技術も知られている(特許文献2参照)。
【0005】
また、使用済みのタイルカーペットのバッキング材から産出された塩ビを主体とする合成樹脂を含むチップ状或は細片状の小片(ペレット)を集合させ、加熱処理を施しながら加圧処理を行いつつ所定の厚みと幅とを有する長尺状のシート状物に成型する再生タイルカーペット用のバッキング材を得る技術も知られている。(特許文献3参照)。
【0006】
さらに、産業廃棄物として排出される廃タイルカーペットのPVCバッキング層等を粉体化し、その粉体を散布し加熱、溶融、加圧し、シート状に成形し、ガラス不織布を挟んで積層し、タイルカーペットのバッキング層とする、各種廃内装材のリサイクルを可能にした技術も公知である(特許文献4参照)。
【0007】
上記のような技術を用いれば、塩化ビニル樹脂を含有したカーペット廃材を裏打ち層の構成素材の一部に用いたリサイクルカーペットの提供が可能となる。
【特許文献1】特開2004−113384号公報
【特許文献2】特開2004−141434号公報
【特許文献3】特開2009−95521号公報
【特許文献4】特開2004−114663号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1.2の技術においては、廃タイルカーペットの裏打ち樹脂を利用する場合、裏打ち樹脂として使用される塩化ビニル系樹脂は、ペーストゾルコート方式でタイルカーペットの樹脂裏打ち層として形成する必要がある。その時に、ペーストゾルが粘度上昇し易くて成形加工性が低下し、出来上がった製品の品質が不十分という問題があった。そのため、少量のリサイクル樹脂微粉砕物を均一に分散させるしか使用方法が無かった。また、粒径や粘度の揃っていないリサイクル樹脂を、高比率でペーストゾルコート方式を用いて裏打ち層を形成すると、製品に大きな歪が発生するという問題もあった。したがって、いずれもリサイクルカーペットの裏打ち層に含有せしめ得るカーペット廃材の含有比率は最大でも20重量%が限界であり、タイルカーペット全重量におけるリサイクル樹脂組成物重量、即ちリサイクル比率は15%にも満たないものであった。このように従来の技術では、カーペット廃材のリサイクル比率は小さく、回収したカーペット廃材のリサイクル利用を十全に図り得るものではなかった。また、ペーストゾルコート方式では混合、混練、貯蔵工程を必要とし、大きな動力を必要とし、経済的にも効率の良くない生産方式であった。
【0009】
また、特許文献3の技術においては、使用済みのタイルカーペットのバッキング材から成形されたシートの厚みを大きくすることにより、リサイクル比率を大きくすることはできるが、複数の短繊維状のガラス繊維が互いにランダムな方向に配列されて混入されている構成だけでは上下のシートの収縮差等により、タイルカーペットの反り性能や寸法安定性を抑えることは困難であり、チェアーキャスターなどによるハードな摩耗に耐えうるタイルカーペットとはならなかった。
【0010】
さらに、特許文献4の技術においては、成分として、塩化ビニル樹脂ポリマー分が約15〜20%のタイルカーペットバッキング材の粉体40部と塩化ビニル樹脂ポリマー分が約40〜50%の塩ビ長尺シートの粉体40部を混合させることにより、新たなバッキング材として形成を可能としているが、樹脂分が多く、高温で溶融しなくてはならないために、樹脂分である塩化ビニル樹脂の分解が起こる可能性があり、タイルカーペットの寸法安定性に欠けるおそれがある。また加工する際に多大なエネルギーを必要とする。さらに寸法変化を抑えるためにガラス不織布を挿入しているが、ガラス不織布の挿入だけでは、ゲル化した塩化ビニル樹脂ポリマーがガラス不織布の表面に接着しているだけで、ガラス不織布がバッキング層と一体化しておらず、タイルカーペットの寸法変化、及びバッキング層の層内剥離を抑えることは困難であった。
【0011】
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、塩化ビニル樹脂を含有してなるカーペット廃材を粉砕して得られた組成物をペースト状にする事無く、多大なエネルギーを必要とせず、低い温度でタイルカーペットのバッキング層とし、タイルカーペット総重量におけるカーペット廃材の含有比率(リサイクル比率)が高く、さらに、反り性能、寸法安定性に優れたリサイクルタイルカーペットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、このような課題を解決するために鋭意検討の結果、塩化ビニル樹脂を裏打ちした廃タイルカーペットから削り取られた切削粉末を微粉砕し、該塩化ビニル樹脂成分の少ない微粉砕物を連続走行する離型性ベルト上に散布し、180℃以下の低温でタイルカーペットのバッキング層に形成し、または、長尺状のシート状物に成型することによりタイルカーペットのバッキング層に形成し、さらに、反り性能、及び寸法安定性を満足させるための樹脂を含浸した補強層を所定位置に積層することにより、リサイクル比率が高く、反り性能、寸法安定性に優れ、容易かつ安価に良質のリサイクルタイルカーペットとすることができることを見出し本発明に到達した。前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
【0013】
[1]基布にパイルが植設されたパイル布帛からなる表面パイル層と、樹脂組成物からなる複数層のバッキング層、およびガラス繊維又はポリエステル繊維の不織布及び織布からなる補強層が積層された裏打ち層で構成されたタイルカーペットにおいて、前記単層または複数層のバッキング層の少なくとも1層以上を構成する樹脂組成物が、塩化ビニル樹脂を含有してなるカーペット廃材を粉砕して得られ、塩化ビニル樹脂の含有量が5〜30重量%であるリサイクル樹脂組成物からなり、さらに、前記タイルカーペット全重量における前記リサイクル樹脂組成物重量が50%以上であり、また、前記補強層が前記バッキング層と接着性を有する樹脂で前記補強層内部まで含浸され、前記バッキング層の層間、或いは層上に配置され、前記バッキング層に強固に一体化していることを特徴とするリサイクルタイルカーペット。
【0014】
[2]前記補強層に含浸する樹脂が低粘度の塩化ビニル樹脂からなるペーストゾル、
SBR樹脂やEVA樹脂からなるラテックス等から選ばれる少なくとも一種の接着用樹脂を用いることを特徴とする請求項1に記載のリサイクルタイルカーペット。
【0015】
[3]前記補強層が上面に位置するバッキング層と下面に位置するバッキング層との厚みの比が、0:1〜1:1であるように配置することを特徴とする前項1または2に記載のリサイクルタイルカーペット。
【0016】
[4]前記リサイクルタイルカーペットにおいて、前記カーペット廃材を粉砕して得られたリサイクル樹脂組成物が前記リサイクル樹脂組成物の成分中に、塩化ビニル樹脂の含有量が5〜30重量%であり、該リサイクル樹脂組成物を連続走行する離型性ベルト上にパウダー散布し、180℃以下で加熱した後に加圧し、バッキング層を形成することを特徴とするリサイクルタイルカーペットの製造方法。
【0017】
[5]前記リサイクルタイルカーペットにおいて、前記カーペット廃材を粉砕して得られた、塩化ビニル樹脂の含有量が15〜30重量%のリサイクル樹脂組成物を長尺状のシート状物に成型しバッキング層とすることを特徴とするリサイクルタイルカーペットの製造方法。
【0018】
[6]前記リサイクルタイルカーペットにおいて、前記カーペット廃材を粉砕して得られたリサイクル樹脂組成物の塩化ビニル樹脂の含有量が15〜30重量%であり、該リサイクル樹脂組成物を長尺状のシート状物に成型し、次にその上に、前記カーペット廃材を粉砕して得られた塩化ビニル樹脂の含有量が5〜30重量%のリサイクル樹脂組成物をパウダー散布し、さらに、前記補強層を前記シート状物からなるバッキング層と前記パウダー散布によるバッキング層との層間、或いは前記パウダー散布によるバッキング層の上に積層し、180℃以下で加熱した後に加圧し、バッキング層を形成することを特徴とするリサイクルタイルカーペットの製造方法。
【発明の効果】
【0019】
[1]の発明では、タイルカーペットを構成する単層または複数層のバッキング層の少なくとも1層以上を構成する塩化ビニル樹脂組成物が、塩化ビニル樹脂を含有してなるカーペット廃材を粉砕して得られ、タイルカーペット全重量における前記リサイクル樹脂組成物重量が50%以上であることから、リサイクル比率が高く、地球環境保護に十分に貢献できるタイルカーペットとなる。また、カーペット廃材を粉砕して得られた塩化ビニル樹脂組成物の成分中に、塩化ビニル樹脂の含有量が5〜30重量%であるので、パウダー散布加工機等を用いれば、180℃以下の低い温度で加工が可能となり、多大なエネルギーを必要とせず製造できるタイルカーペットとなる。また低温の加工により、塩化ビニル樹脂成分等が分解する事無く、耐久性のある寸法安定性を有するリサイクルタイルカーペットが得られる。
【0020】
また、前記補強層が前記バッキング層と接着性を有する樹脂で前記補強層内部まで含浸され、前記バッキング層の層間、或いは層上に配置され、前記バッキング層に強固に一体化していることにより、耐熱性があり、高強度のガラス繊維又はポリエステル繊維の不織布及び織布が強固にタイルカーペットの層間に固定され、前記バッキング層の層内剥離が生じず、反り性能、及び、チェアーキャスターなどによるハードな摩耗に耐えうる寸法安定性に優れるリサイクルタイルカーペットが得られる。
【0021】
[2]の発明では、前記補強層に含浸する樹脂が低粘度の塩化ビニル樹脂からなるペーストゾル、SBR樹脂やEVA樹脂からなるラテックス等から選ばれる少なくとも一種の接着用樹脂を用いることにより、該樹脂が前記補強層の内部まで含浸し、前記バッキング層との接着性も良好で、前記バッキング層と一体化させることが可能となる。さらに安価に容易に含浸加工をすることもできる。
【0022】
[3]の発明では、前記補強層が上面に位置するバッキング層と下面に位置するバッキング層との厚みの比が、0:1〜1:1であるように配置されていることから、タイルカーペットの厚さ方向の中間位置より上方に前記補強層が挿入されることになり、反り性能、及び寸法安定性に優れたリサイクルタイルカーペットとなる。
【0023】
[4]の発明では、前記リサイクルタイルカーペットにおいて、前記カーペット廃材を粉砕して得られたリサイクル樹脂組成物を連続走行する離型性ベルト上に散布し、180℃以下で加熱した後に加圧し、バッキング層を形成することから、他のバージン樹脂成分を混入する必要もなく、リサイクル比率の高いタイルカーペットとすることができる。またパウダー散布加工機等を用いることにより、塩化ビニル樹脂の含有量が5〜15重量%と特に低い含有量の樹脂分を含むリサイクル樹脂組成物を加工が可能となり、ペーストゾルにする事無く、180℃以下の低温で加工ができるので、リサイクル塩化ビニル樹脂の粘度が上昇し、加工性が低下するという問題も無く、製品に歪が発生するという問題も無い。したがって生産効率の良い、製品品質の安定したリサイクルタイルカーペットとなる。
【0024】
[5]の発明では、前記カーペット廃材を粉砕して得られた塩化ビニル樹脂の含有量が15〜30重量%のリサイクル樹脂組成物を長尺状のシート状物に成形することから、公知のカレンダー成形機等を用いて低い温度で成形が可能となり、多大なエネルギーを必要とせずバッキング層を形成することができる。また、所定の厚みに成形することにより、リサイクル比率を高める事が容易となる。さらに、カレンダー成形機等を用いてシート状物に成形すると、樹脂が十分に混練されて、高強度のシートとなり、耐久性のあるバッキング層となる。
【0025】
[6]の発明では、バッキング層の材料となる、塩化ビニル樹脂を含有してなるカーペット廃材を粉砕して得られた粉砕物の塩化ビニル樹脂の含有量が5〜30重量%と幅広く分布している場合、加工機を使い分けることにより、即ち、低含有量の粉砕物はパウダー散布加工、高含有量の粉砕物はカレンダー成形機を用いて成形することにより、効率良くリサイクル化が可能となる。さらに床下地と接し、摩耗性等の耐久性が要求される最下層部分にカレンダー成形機等を用いてシート状物に成形したバッキング層を好適に用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
この発明のリサイクルタイルカーペット(1)は、図1に示すように、基布にパイルが植設されたパイル布帛からなる表面パイル層(2)と、塩化ビニル樹脂組成物からなる単層または複数層のバッキング層(3)、およびガラス繊維又はポリエステル繊維の不織布及び織布からなる補強層(4)が積層された裏打ち層が積層一体化されてなるものである。
【0027】
本発明における前記表面パイル層(2)としては、特に限定されるものではないが、例えばカーペット基材に表面にパイルが植設されたもの、タフテッドカーペット、織カーペット、編カーペット、電着カーペット等を例示できる。
【0028】
前記カーペット基材としては、特に限定されるものではなくどのようなものでも使用できる。例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維等の合成繊維、あるいは麻、綿、羊毛等の天然繊維等の繊維からなる糸を製編織した布地の他、各種の繊維や糸を、ニードリング等により機械的に接結したり、あるいは接着剤等により化学的に接結した不織布等を使用できる。
【0029】
前記パイル素材としては、特に限定されるものではなく、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維、レーヨン繊維等の繊維からなるもの等を好適に使用でき、その他、麻、綿、羊毛等の天然繊維からなるもの等を使用できる。更にパイル層の形成手段も特に限定されるものではなく、例えばモケット等のように経パイル織、緯パイル織等の製織によりパイル層を形成する手段、タフティングマシン等によりパイル糸を植毛してパイル層を形成する手段、編機によりパイル層を形成する手段、接着剤を用いてパイル糸を接着してパイル層を形成する手段等を例示することができる。パイル形態も特に限定されず、カットパイル、ループパイル等いずれの形態であっても良い。
【0030】
また、表面パイル層(2)の下面にパイル抜け止め用の低粘度のポリ塩化ビニル樹脂やカルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合体等のラテックス層(5)等を設けても良い。特に含浸性、接着性の面から低粘度のポリ塩化ビニル樹脂が好ましい。
【0031】
本発明において、補強層(4)をバッキング層(3)の最上層に配置する場合、補強層(4)に接着性を有する樹脂を含浸させる必要があるが、前記パイル抜け止め用の樹脂とこの補強層(4)に含浸させる樹脂を兼用化することができる。
【0032】
本発明における塩化ビニル樹脂組成物からなる単層または複数層のバッキング層(3)はタイルカーペットの形状を形成するもので、塩化ビニル樹脂を含有してなるカーペット廃材を粉砕して得られる。塩化ビニル樹脂が含有してなるカーペット廃材としては、特に限定されるものではないが、例えばカーペット製造時の裁断端材、一般家庭やオフィス等から出た廃棄処分に供されるカーペットなどが挙げられ、中でも塩化ビニル樹脂が裏打ちされたタイルカーペットが好適に用いられる。
【0033】
塩化ビニル樹脂が裏打ちされたカーペット廃材から削り取られ、粉砕された微粉砕物を得るための削り取り方法、粉砕手法は、特に限定されるものではないが、例えば塩化ビニル樹脂からなる裏打ち層をカーペット廃材から剥離し、この剥離した廃材を粉砕機を用いて粉砕し、得られた粉砕物を風力振動分級等で樹脂分と繊維分に分離し(例えば特開2003−47878号公報に記載の粉砕手法を採用できる)、この分離された樹脂分をさらに微粉化(特願2004−310179号参照)する手法などが挙げられる。
【0034】
前記微粉砕物としては、一部にパイル、不織布等の繊維を含有したものであっても良い。但し、前記微粉砕物の成分中に、塩化ビニル樹脂の含有量が5〜30重量%である必要がある。5重量%を下回れば、樹脂成分が不足し加熱溶融しても、十分な強度を有する裏打ち層の形成が困難となる。30重量%を上回れば、樹脂分が多く、高温で溶融しなくてはならないために、樹脂分である塩化ビニル樹脂の分解が起こる可能性があり、タイルカーペットの寸法安定性に欠けるおそれがある。また加工する際に多大なエネルギーを必要とする。
【0035】
本発明における補強層(4)は塩ビリサイクルタイルカーペット(1)の形状及び寸法安定性を向上させるものであって、ガラス繊維又はポリエステル繊維の不織布及び織布を用いることができる。前記補強層(4)は前記バッキング層(3)の層間、或いは層上に積層する事により、カーペットの形状安定性を向上させるものである。即ち、ガラス繊維又はポリエステル繊維の不織布及び織布は、高い強度及び耐熱性により、経時変化が少なく、樹脂層との接触面積が大であるので、有効にカーペットの形状を安定化することが可能である。この点から最も好適なものとしてガラス繊維からなる不織布が挙げられる。前記ガラス繊維からなる不織布の目付け量は、好ましくは15〜60g/mの範囲である。この範囲より低い目付け量では、寸法安定性の効果が不足し、またこの範囲を超える高い目付け量では、いずれも樹脂層と不織布間の層間剥離が生じ易く好ましくない。
【0036】
前記補強層(4)の挿入位置は前記バッキング層(3)の層間、或いは層上に積層する事が必要である。即ち、上面に位置するバッキング層と下面に位置するバッキング層との厚みの比が、0:1〜1:1であるように配置されるように挿入する必要がある。この位置であれば、バッキング層の厚さ方向の中間位置より上方に前記補強層(4)が挿入されることになり、伸縮しやすい表面パイル層(2)の動きを抑制し、反り性能、及び寸法安定性に優れたリサイクルタイルカーペットとなる。例えば、歩行頻度の激しいハードユースな場所に施工する場合は、高い反り性能、及び寸法安定性に優れる層上に積層することが好ましく、一般的なオフィス等では快適な歩行性から層間が好ましい。
【0037】
さらに、前記補強層(4)は前記バッキング層(3)と接着性を有する樹脂で前
記補強層(4)の内部まで含浸しておく必要がある。内部まで含浸させることにより、前記補強層(4)に用いるガラス繊維又はポリエステル繊維の不織布及び織布の組織がさらに強固になり、また、前記バッキング層(3)強い力で接着し、前記バッキング層(3)と一体化し、層内剥離が生じず、有効にカーペットの形状を安定化し、反りを防ぐことが可能となる。またチェアーキャスターなどによるハードな摩耗に対しても耐久性のある寸法安定性の有するリサイクルタイルカーペット(1)となる。
【0038】
前記補強層(4)を前記バッキング層(3)の層上に配置する場合は、前述の通り、表面パイル層(2)のパイル抜け止め用の樹脂と兼用させることが可能となり、経済的にも有利である。前記補強層(4)を前記バッキング層(3)の層間に配置する場合は、別工程で含浸させる必要がある。
【0039】
含浸させる樹脂としては、接着性及び加工性の面から、低粘度の塩化ビニル樹脂からなるペーストゾル、SBR樹脂やEVA樹脂からなるラテックス等から選ばれる少なくとも一種の接着用樹脂を用いることができるが、大きな熱量を要する乾燥工程を必要としない粘度10000CPS以下の塩化ビニル樹脂からなるペーストゾルが好ましい。前記粘度10000CPS以下の塩化ビニル樹脂からなるペーストゾルであれば、ドクターコーティング塗布方法により、100〜1000g/mの低塗布が可能となり、前記補強層(4)を固定化し、前記バッキング層(3)と十分に接着することになる。
【0040】
塩化ビニル樹脂を含有してなるカーペット廃材を粉砕して得られるリサイクル塩化ビニル樹脂組成物をバッキング層に形成する方法として、該リサイクル塩化ビニル樹脂組成物の塩化ビニル樹脂の含有量が5〜30重量%と低い含有量の組成物を含む場合は、パウダー散布加工が有効であり、該リサイクル塩化ビニル樹脂組成物の塩化ビニル樹脂の含有量が15〜30重量%と高い範囲で分布している場合は、低い温度で成形が可能なカレンダー成形機等によるシート状物に成型する方法が有効である。
【0041】
例えばパウダー散布加工(請求項4による加工方法)では、まず、前記リサイクル塩化ビニル樹脂組成物の塩化ビニル樹脂の含有量が5〜30重量%と低い含有量の組成物を含む粉砕物をスキャッターに投入する。この投入前に、必要に応じて可塑剤、滑剤、充填剤、顔料等をブレンドしておくことも可能である。次に、連続走行する無端離型性ベルト上に、上方に配置されたスキャッターから前記粉砕物を散布する。このスキャッターは、その下側の散布口において、表面にゴルフボールのようなディンプル(窪み)が多数形成されたローラーが配置されており、該ローラーを回転させることによりディンプルに入り込んだ前記粉砕物を順次下方に散布する装置であり、貯留された前記粉砕物を所望の一定量で散布することができる。次いで、加熱装置を用いて、無端離型性ベルト上に散布された前記粉砕物を加熱溶融させ、加圧ロールで加圧することによって、バッキング層(3)に形成することができる。さらに、タイルカーペット加工機内に連続走行する離型性ベルトの上方に前記スキャッターを縦に複数個並べることにより、複数層のバッキング層(3)を形成することができ、該複数層のバッキング層(3)の間に前記補強層(4)を挿入することが可能となる。
【0042】
前記粉砕物を加熱溶融する加工温度は、前記リサイクル塩化ビニル樹脂組成物の塩化ビニル樹脂の含有量が5〜30重量%と低いために180℃以下で十分に、強度に優れた、タイルカーペット(1)に安定した寸法安定性を付与するバッキング層(3)とすることができる。
【0043】
本発明において、リサイクル塩化ビニル樹脂組成物からなる単層または複数層のバッキング層(3)の各層における前記微粉砕物の散布量は300〜4000g/mが好適である。散布量が300〜4000g/mであれば、大きなエネルギーを必要とせず、上方からの加熱装置の熱により、溶融させ、冷却加圧させればリサイクルタイルカーペット(1)の、強度があり、寸法安定性のある裏打ち層となる。この範囲を下回れば強度がある層としての形成が困難で、上回れば溶融が困難となり層としての形成が困難となり、経済的にも不利となる。
【0044】
さらに、前記補強層(4)を前記バッキング層の層間、或いは層上に挿入することにより積層することができる。挿入後、バッキング層形成のための加熱、加圧により、バッキング層を構成する樹脂が前記ガラス繊維の不織布からなる前記補強層(4)と強固な接着力で積層される。
【0045】
次に、カレンダー成形機等による長尺状のシート状物に成型する方法(請求項5による加工方法)では、まず、前記リサイクル塩化ビニル樹脂組成物の塩化ビニル樹脂の含有量が15〜30重量%と高い範囲で分布している組成物を含む粉砕物をバンバリーミキサーなどで混練し、該粉砕物を、約100〜180℃に加温されたカレンダーロール間に通して所定厚(概ね0.5mm〜2.0mm程度)のシートを形成し、該シートを複数層及び前記補強層(4)を積層することによりバッキング層(3)を形成することができる。また、形成されたバッキング層(3)はカレンダー成形機等を用いてシート状物に成形されているので、樹脂が十分に混練されて、高強度のシートとなり、耐久性のあるバッキング層となる。
【0046】
さらに、塩化ビニル樹脂の含有量が5〜30重量%と幅広く分布している場合、含有量により加工機を使い分けることによって、即ち、低含有量の粉砕物はパウダー散布加工、高含有量の粉砕物はカレンダー成形機を用いて成形することにより、効率良くリサイクル化が可能となる。具体的に塩化ビニル樹脂の含有量によって加工方法を使い分ける方法(請求項6による加工方法)として、まず、前記リサイクル塩化ビニル樹脂組成物の塩化ビニル樹脂の含有量が15〜30重量%と高い範囲で分布している組成物を含む粉砕物をバンバリーミキサーなどで混練し、該粉砕物を、約100〜180℃に加温されたカレンダーロール間に通して所定厚(概ね0.5mm〜2.0mm程度)のシートを形成し、該シートを連続走行する無端離型性ベルト上に配置し、さらに前記補強層(4)を積層し、上方に配置されたスキャッターから前記リサイクル塩化ビニル樹脂組成物の塩化ビニル樹脂の含有量が5〜30重量%と低い含有量を含む組成物の粉砕物を散布する。次いで、加熱装置を用いて、無端離型性ベルト上に散布された前記粉砕物を加熱溶融させ、加圧ロールで加圧することによって、バッキング層(3)に形成することができる。さらに床下地と接し、摩耗性等の耐久性が要求される最下層部分にカレンダー成形機等を用いてシート状物に成形したバッキング層を好適に用いることができる。
【0047】
上記のバッキング層の形成方法により、カーペット廃材をリサイクル品ではない正規の塩化ビニル樹脂ペーストゾルに混合して使用する従来の方法に比べて、前記裏打ち層(3)に含有するカーペット廃材のリサイクル比率が高くなり、前記カーペット廃材を粉砕して得られたリサイクル塩化ビニル樹脂組成物からなるバッキング層重量がカーペット総重量の50%以上が可能となり、地球環境保護に十分に貢献することができるリサイクルタイルカーペットとなる。
【0048】
本発明のリサイクルタイルカーペット(1)は、前記表面パイル層(2)、及び各バッキング層(3)と、補強層(4)を積層し加熱、加圧後、冷却し、最後に所定形状、例えば500mm角の正方形に裁断すれば、最終製品としてのリサイクルタイルカーペット(1)が得られる。
【0049】
なお、この発明のリサイクルタイルカーペット(1)は、上記製造方法で製造されるものに特に限定されるものではない。
【実施例】
【0050】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0051】
<使用材料>表面パイル層:目付90g/m のポリエステル繊維の不織布(カーペット基材)に、ナイロン繊維からなるパイル糸がループパイルにタフティングされたもの(パイル目付610g/m2 )補強層:目付け量が35g/mのガラス繊維からなる不織布に粘度85000CPSの塩化ビニル樹脂からなるペーストゾルで、ドクターコーティング塗布方法により、500g/mを塗布し含浸させたもの。リサイクル樹脂組成物A:カーペット廃材から削り取られ、粉砕された微粉砕物(平均粒径150μm、塩化ビニル樹脂の含有量分布が8〜24重量%)リサイクル樹脂組成物B:カーペット廃材から削り取られ、粉砕された微粉砕物(平均粒径150μm、塩化ビニル樹脂の含有量分布が18〜24重量%)
【0052】
<実施例1>パウダー散布加工機において、リサイクル樹脂組成物Aを無端離型性ベルトの上方に位置するスキャッターに投入し、無端離型性ベルトの上に散布量2500g/m で散布し、次いで加熱装置により170℃で前記微粉砕物を加熱溶融せしめた後、水冷式の冷却加圧ロールで加圧した。次にその上にリサイクル樹脂組成物Aを散布量1000g/m で散布し、樹脂含浸済みの補強層を重ね合わせ、水冷式の冷却加圧ロールで加圧した。さらに、表面パイル層を積層し、ついでロール圧着して、最後に500mm角の正方形に裁断し、タイルカーペットを製造した。
【0053】
<実施例2>リサイクル樹脂組成物Bをバンバリ混練機に投入し、カレンダー成形機において、厚さ1,2mmの長尺状のシート状物に成型し、さらに、前記リサイクル樹脂組成物Bからなる厚さ1,0mmのシート状物を積層し、さらに該シート状物の上に樹脂含浸済みの補強層を積層した後に加圧し、バッキング層を形成し、表面を160℃で加熱した後、表面パイル層を積層し、ついで熱ロール圧着して、最後に500mm角の正方形に裁断し、タイルカーペットを製造した。
【0054】
<実施例3>リサイクル樹脂組成物Bをバンバリ混練機に投入し、カレンダー成形機において、厚さ1,2mmの長尺状のシート状物に成型し、パウダー散布加工機において、前記シートを無端離型性ベルトの上に載せて、リサイクル樹脂組成物Aを無端離型性ベルトの上方に位置するスキャッターに投入し、前記シートの上に散布量1500g/m で散布し、次いで加熱装置により170℃で前記微粉砕物を加熱溶融せしめた後、水冷式の冷却加圧ロールで加圧した。さらに、樹脂含浸済みの補強層を積層した後に、表面を160℃で加熱した後、表面パイル層を積層し、ついでロール圧着して、最後に500mm角の正方形に裁断し、タイルカーペットを製造した。
【0055】
<比較例1>バッキング層を形成する材料として、リサイクル樹脂組成物A20重量%と、バージン塩化ビニル樹脂40重量%と、充填材40重量%を混合し、散布量1750g/mで2回散布したこと以外は実施例1と全く同様にしてリサイクルタイルカーペット(1)を得た。
【0056】
<比較例2>バッキング層を形成する材料として、リサイクル樹脂組成物B30重量%と、バージン塩化ビニル樹脂50重量%と、充填材20重量%を混合し、バンバリ混練機に投入し、カレンダー成形機において、長尺状のシート状物に成型したこと以外は実施例2と全く同様にしてリサイクルタイルカーペット(1)を得た。
【0057】
<比較例3>補強層として樹脂を含浸していない、目付け量が35g/mのガラス繊維からなる不織布を用いたこと以外は実施例1と全く同様にしてリサイクルタイルカーペット(1)を得た。
【0058】
<比較例4>補強層として樹脂を含浸していない、目付け量が35g/mのガラス繊維からなる不織布を用いたこと以外は実施例2と全く同様にしてリサイクルタイルカーペット(1)を得た。
【0059】
上記のようにして得られた各リサイクルタイルカーペット(1)に対して下記評価法に基づいてカーペット廃材のリサイクル比率、寸法安定性試験、反り性能を調べた。その結果を表1に示す。
【0060】
(カーペット廃材のリサイクル比率)タイルカーペット総重量に対してのカーペット廃材を粉砕して得られた塩化ビニル樹脂組
成物の含有重量比率。
【0061】
(寸法安定性試験)(A)JISL4406に準じて、各塩化ビニルリサイクルタイルカーペット(1)を60℃で2時間放置後、水道水に2時間浸漬し、その後、60℃で24時間放置した後、20℃65RH%下で、リサイクルタイルカーペット(1)のたて方向及びリサイクルタイルカーペット(1)のよこ方向のそれぞれについて測定した。測定は、3サンプル行い、その平均値を求めた。(B)500mm角のリサイクルタイルカーペット(1)1枚の表面上に荷重90kgを加えたチェアーキャスターを2000回転させた後、縦横寸法を測定し、転動前の寸法と対比した値を縦横の平均値で示した。(A)(B)共にその値が±0.15%未満であれば実際の使用に耐えうるタイルカーペットとなる。
【0062】
(反り性能)JIS―L―1904に準じて、各タイルカーペットを標準状態「20±2℃、(65±2)RH%」で24時間以上放置した後、水平な試験台の上に置き、タイルカーペットの四隅と試験台の隙間の長さを測定し平均値で示した。その値が0.5mm未満であれば実際の使用に耐えうるタイルカーペットとなる。
【0063】
【表1】

【0064】
表1から明らかなように、実施例1〜3のリサイクルタイルカーペットは、いずれもカーペット廃材のリサイクル比率が高く、寸法安定性、反り性能に優れた十分に使用に耐えうるタイルカーペットを得た。
【0065】
これに対し、比較例1、2のリサイクルタイルカーペットはカーペット廃材のリサイクル比率が低く、地球環境保護に貢献するものではなかった。また、比較例3,4のリサイクルタイルカーペットは層間剥離が発生し、反り及び寸法安定性に関して良好な性能は得られなかった。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明における一実施形態に係るリサイクルタイルカーペットの概略断面図である。
【符号の説明】
【0067】
1・・・リサイクルタイルカーペット 2・・・表面パイル層 3・・・バッキング層 4・・・補強層 5・・・ラテックス層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基布にパイルが植設されたパイル布帛からなる表面パイル層と、樹脂組成物からなる複数層のバッキング層、およびガラス繊維又はポリエステル繊維の不織布及び織布からなる補強層が積層された裏打ち層で構成されたタイルカーペットにおいて、前記単層または複数層のバッキング層の少なくとも1層以上を構成する樹脂組成物が、塩化ビニル樹脂を含有してなるカーペット廃材を粉砕して得られ、塩化ビニル樹脂の含有量が5〜30重量%であるリサイクル樹脂組成物からなり、さらに、前記タイルカーペット全重量における前記リサイクル樹脂組成物重量が50%以上であり、また、前記補強層が前記バッキング層と接着性を有する樹脂で前記補強層内部まで含浸され、前記バッキング層の層間、或いは層上に配置され、前記バッキング層に強固に一体化していることを特徴とするリサイクルタイルカーペット。
【請求項2】
前記補強層に含浸する樹脂が低粘度の塩化ビニル樹脂からなるペーストゾル、SBR樹脂やEVA樹脂からなるラテックス等から選ばれる少なくとも一種の接着用樹脂を用いることを特徴とする請求項1に記載のリサイクルタイルカーペット。
【請求項3】
前記補強層が上面に位置するバッキング層と下面に位置するバッキング層との厚みの比が、0:1〜1:1であるように配置することを特徴とする請求項1または2に記載のリサイクルタイルカーペット。
【請求項4】
前記リサイクルタイルカーペットにおいて、前記カーペット廃材を粉砕して得られたリサイクル樹脂組成物が前記リサイクル樹脂組成物の成分中に、塩化ビニル樹脂の含有量が5〜30重量%であり、該リサイクル樹脂組成物を連続走行する離型性ベルト上にパウダー散布し、180℃以下で加熱した後に加圧し、バッキング層を形成することを特徴とするリサイクルタイルカーペットの製造方法。
【請求項5】
前記リサイクルタイルカーペットにおいて、前記カーペット廃材を粉砕して得られた、塩化ビニル樹脂の含有量が15〜30重量%のリサイクル樹脂組成物を長尺状のシート状物に成型しバッキング層とすることを特徴とするリサイクルタイルカーペットの製造方法。
【請求項6】
前記リサイクルタイルカーペットにおいて、前記カーペット廃材を粉砕して得られたリサイクル樹脂組成物の塩化ビニル樹脂の含有量が15〜30重量%であり、該リサイクル樹脂組成物を長尺状のシート状物に成型し、次にその上に、前記カーペット廃材を粉砕して得られた塩化ビニル樹脂の含有量が5〜30重量%のリサイクル樹脂組成物をパウダー散布し、さらに、前記補強層を前記シート状物からなるバッキング層と前記パウダー散布によるバッキング層との層間、或いは前記パウダー散布によるバッキング層の上に積層し、180℃以下で加熱した後に加圧し、バッキング層を形成することを特徴とするリサイクルタイルカーペットの製造方法。

【図1】
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【公開番号】特開2012−10840(P2012−10840A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−148683(P2010−148683)
【出願日】平成22年6月30日(2010.6.30)
【出願人】(390014487)住江織物株式会社 (294)
【Fターム(参考)】