説明

リストバンドとその使用方法

【課題】極めて簡易な構造で安価に製造・販売可能なリストバンドを実現すると共に有効かつ大量に使用される方法を提案する。
【解決手段】色付き及び/又は透明の材質から成るリストバンドであるから、リストバンドが透明であると肌の色が透けて見え、他人が見ても違和感が無い。その上に、リストバンド本体に剥離領域を設けてあり、部分的に剥離可能になっているため、剥離領域の使い方によっていろいろな形態が可能である。例えば、立ち寄る場所が複数有る場合に、前記の剥離領域を複数設けておいて、各立ち寄り場所ごとにシール状の剥離片を溜めておけば、何人が立ち寄ったかが容易に分かる上に、シールを剥離した部位ごとに立ち寄り場所を表記しておくと、どこに立ち寄ったかが容易に判別できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、極めて安価に製造販売でき、しかも各種の用途に使用できるリストバンドとその使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
病院などで本人確認のためにリストバンドが多用されているが、近年はその情報量を増やすべく、特許文献1や特許文献2のような改良案が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2008−538423号
【特許文献2】特許第3364861 号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1、2に記載のような構成では、構造が複雑でコスト高となるたけでなく、使い方も限られている。
本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、極めて簡易な構造で安価に製造・販売可能なリストバンドを実現すると共に有効かつ大量に使用される方法を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1は、色付き及び/又は透明の材質から成り、手首に巻いて使用できるような帯状部を有するリストバンドであって、
リストバンド本体に剥離領域を設けてあり、部分的に剥離可能になっていることを特徴とするリストバンドである。
このように、色付き及び/又は透明の材質から成るリストバンドであるが、リストバンドが透明であると肌の色が透けて見え、他人が見ても違和感が無い。その上に請求項1の場合は、リストバンド本体に剥離領域を設けてあり、部分的に剥離可能になっているため、剥離領域の使い方によっていろいろな形態が可能である。例えば、立ち寄る場所が複数有る場合に、前記の剥離領域を複数設けておいて、各立ち寄り場所ごとにシール状の剥離片を溜めておけば、何人が立ち寄ったかが容易に分かる上に、シールを剥離した部位ごとに立ち寄り場所を表記しておくと、どこに立ち寄ったかが容易に判別できる。
【0006】
請求項2は、色付き及び/又は透明の材質から成り、手首に巻いて使用できるような帯状部を有するリストバンドであって、
前記のリストバンドに穴を開けるためのミシン目を全周又は一部に設けてあることを特徴とするリストバンドである。
このように、前記のリストバンドに穴を開けるためのミシン目を全周又は一部に設けてある。例えば複数の場所に立ち寄ったり、複数の行為を行なう場合に、ヒンゴゲームの様な穴を開けることによって、立ち寄った場所や行為を成したか否かなどを識別でき、特に認知症予防などに有効である。
【0007】
請求項3は、色付き及び/又は透明の材質から成り、手首に巻いて使用できるような帯状部を有するリストバンドであって、
ELなどの照明手段や護身用の発音若しくは表示する手段又は筆記具を収納若しくは挿入するポケット若しくは挿入手段を設けてなることを特徴とするリストバンドである。
このように、リストバンドに、ELなどの照明手段を収納するポケットを設けてあると、ポケットに収納されている照明手段の光がポケットを透過して見えることによって、イベント会場などにおける光を用いた各種の演出が可能となる。二重ポケットにして、外側のポケットに写真や植物の葉などの薄い物体を入れ、内側のポケットに前記照明手段を入れておくと、写真や植物の葉などの薄い物体を透過した光を楽しむ事もできる。自分の身飾品や貴重品などの小物を入れておき、照射して楽しむこともできる。
護身用の発音若しくは表示する手段を収納しておいて、「痴漢に襲われています」「助けて!」などと発音させたり表示させることによって、又はブザーを鳴らすことによって、護身の目的を達することもできる。この場合は、リストバンドを嵌めていることが目立たないように透明のバンドを巻くこともできるが、逆に護身用のリストバンドを巻いていることが目立つように色付きを使用することもできる。
筆記具を挿入する手段を設けてあると、筆記具を取り出して直ちに記入でき、便利である。
【0008】
請求項4は、色付き及び/又は透明の材質から成り、手首に巻いて使用できるような帯状部を有するリストバンドであって、
折り畳み若しくは巻き取り可能なシート体を有するか又はシート体を折り畳み若しくは巻き取り状態で取付け可能な取付け部を有することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載のリストバンドである。
このように、リストバンドに、折り畳み若しくは巻き取り可能なシート体を有するので、不使用時はシート体を折り畳んたり巻き取ってコトパクトに仕舞っておき、使用時に開いてそれぞれの用途に使用できる。
また、シート体を折り畳み若しくは巻き取り状態で取付け可能な取付け部を有するため、不使用時はリストバンドに取付け部を取付けたままにし、シート体を折り畳んたり巻き取ってコトパクトに仕舞っておき、使用時に取付け部をリストバンドから取り外し、かつシート体を開いてそれぞれの用途に使用できる。
【0009】
請求項5は、色付き及び/又は透明の材質から成り、手首に巻いて使用できるような帯状部を有するリストバンドであって、
競技場や各種イベント会場などの各座席の位置と各自のリストバンドの色を対応させておき、指示者の指示に応じて、リストバンドを巻いた方の手を上げるとリストバンドの集合で特定の文字や図形、形態を表示することを特徴とするリストバンドの使用方法である。
このように、色付き及び/又は透明の材質から成るリストバンドを使用して、競技場や各種イベント会場などの各座席の位置と各自のリストバンドの色を対応させておき、指示者の指示に応じて、リストバンドを巻いた方の手を上げるとリストバンドの集合で特定の文字や図形、形態が表示されるように使用するため、競技場や各種イベント会場などで雰囲気を盛り上げるグッズや手法として最適である。
【発明の効果】
【0010】
リストバンドが透明であると肌の色が透けて見え、他人が見ても違和感が無い。その上に請求項1の場合は、剥離領域の使い方によっていろいろな形態が可能である。
【0011】
請求項2のように、立ち寄った場所や行為を成したか否かなどを識別でき、特に認知症予防などに有効である。
【0012】
請求項3のように、ポケットに収納されている照明手段の光がポケットを透過して見えることによって、イベント会場などにおける光を用いた各種の演出が可能となる。護身用の発音若しくは表示する手段を収納しておいて、「痴漢に襲われています」「助けて!」などと発音させたり表示させることによって、又はブザーを鳴らすことによって、護身の目的を達することもできる。
【0013】
請求項4のように、リストバンドに、折り畳み若しくは巻き取り可能なシート体を有するので、不使用時はシート体を折り畳んたり巻き取ってコトパクトに仕舞っておき、使用時に開いてそれぞれの用途に使用できる。
【0014】
請求項5のように、色付き及び/又は透明の材質から成るリストバンドを使用して、競技場や各種イベント会場などの各座席の位置と各自のリストバンドの色を対応させておき、指示者の指示に応じて、リストバンドを巻いた方の手を上げるとリストバンドの集合で特定の文字や図形、形態が表示されるように使用するため、競技場や各種イベント会場などで雰囲気を盛り上げるグッズや手法として最適である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】リストバンドを手首に巻いた状態を示す斜視図である。
【図2】図1のリストバンドを展開して示す図である。
【図3】所定の位置に穴を開け易いようにミシン目を設けてある実施形態である。
【図4】ELなどの照明手段や護身用の発音手段を収納するポケットを設けた実施形態である。
【図5】折り畳み若しくは巻き取り可能なシート体を有する実施形態である。
【図6】競技場や各種イベント会場などで雰囲気を盛り上げる場合に適する実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に本発明によるリストバンドとその使用方法が実際上どのように具体化されるか実施形態を詳述する。リストバンドを使用する実施形態はいろいろ考えられるが、図1は、第1の実施形態を示す図である。1はリストバンドで、手首2に巻いた状態で先端1aの裏面と表面の他の部位1bを接着する構成になっている。
図2は図1のリストバンド1を展開した状態の平面図で、先端1aの表面と表面の他の部位1bとが図示されている。
【0017】
このようなリストバンド1の表面1bに剥離領域3を設けて、部分的に剥離可能になっている。そして、剥離領域3には、例えばデパートであれば、家具売り場、家電売り場、子供服売り場、婦人服売り場、紳士服売り場、食料品売り場…などのように表記した剥離紙4をシール状に貼り付けておく。家具売り場と家電売り場は訪れたのであれば、家具売り場と家電売り場の剥離紙4を剥離して、売り場の係員を渡せば、売り場ではきょう1日の来場客数が分かるし、リストバンドを巻いた本人は、剥離後の領域に「家具売り場」、「家電売り場」と表記されていることによって、家具売り場と家電売り場は訪れたことが直ちに分かり、便利である。
デパートの例を示したが、展示会や各種のイベント会場などでも有効である。
【0018】
リストバンド1の表面1bは色付きでもよいが、リストバンド1を巻いていることが目立つのを嫌う場合は、肌色のリストバンド使用するとか、透明の合成樹脂シート製のリストバンドを用いるのがよい。もちろん、一部は色付きで、他の一部は透明でもよい。
なお、手首2に巻いた状態でリング状に連結できるように、先端1aの裏面に接着用の糊を付けておいて、剥離紙を貼っておくとよい。
【0019】
図3の(1)(2)は、第2の実施形態を示す図で、穴hを開けられるようにミシン目5を設けてある。(1)図の例は、図2の剥離領域3に代えて、穴hを開けられるように、全周にミシン目5を設けてある。図2と同じ用途に適用できるが、穴hを開けた後に穴hしか残らないので、穴hを開ける四角いシール(7) を売り場の係員に渡したら、自分が訪ねた売り場が分からなくなってしまうという問題は否めない。
(2)図のように、ヒンゴゲームの様な穴hを開けた場合は、ミシン目5以外は繋がっているので、何度も使用できる。高齢者が服用すべき薬品名を記録しておく場合に便利である。なお、3×3個のヒンゴゲームの様な穴hを開けられるようになっているが、3列に限定されるものではない。
【0020】
図4は、ELなどの照明手段や護身用の発音手段を収納するポケットPを設けてある。このように、リストバンド1に、ELなどの照明手段Lを収納するポケットPを設けてあると、ポケットPに収納されている照明手段Lの光がポケットPを透過して見えることによって、イベント会場などにおける光を用いた各種の演出が可能となる。もちろん、暗い場所を明るくするための照明に使用してもよい。
ポケットPに「チカン! 助けて!」などと表示した状態で、照明手段Lを点灯可能にしておくと、「チカン! 助けて!」の表示が明るく照射されて見える。
ポケットPを二重ポケットにして、外側のポケットに写真や植物の葉などの薄いシート状の物体を入れ、内側のポケットに前記照明手段Lを入れておくと、写真や植物の葉などの薄い物体を透過した光を楽しむ事もできる。自分の身飾品やカギなどの小物を入れておくこともできる。
【0021】
ポケットPに、照明手段Lに代えて市販の護身用の発音や表示用の手段を収納しておいて、「痴漢に襲われています」「助けて!」などと発音させたり表示させることによって、又はブザーを鳴らすことによって、護身の目的を達することもできる。この場合は、リストバンドを嵌めていることが目立たないように透明のバンドを巻くこともできるが、逆に護身用のリストバンドを巻いていることが目立つように色付きを使用することもできる。
なお、リストバンドのポケットPの無い領域に、「チカン撃退!」などの表示をしておくと、痴漢防止の効果もある。
【0022】
図5は、折り畳み若しくは巻き取り可能なシート体6を有するか、又はシート体6を折り畳み若しくは巻き取り状態で取付け可能な取付け部を有する例である。シート体6はハンカチ状の不織布などが適しているが、木綿などの布でもよいし、紙でも合成樹脂シートでもよい。
このように、シート体6をリストバンド1に巻き付けてもよいが、シート体6がリストバンド1に比べて大き過ぎる場合は、シート体6を複数折りにして重ねた状態でリストバンド1に巻き付けてもよい。あるいは、シート体6を複数折りにして重ねた状態でリストバンド1に折り畳ねるのもよい。
【0023】
シート体6を折り畳み若しくは巻き取り状態で取付け可能な取付け部を有する構成の場合は、箸などのような棒状体にシート体6を巻き付け状態もしくは折り畳んだ状態でリストバンド1に取付け可能になっておれば足りる。
このように、別体の棒状体をリストバンド1に取付ける構成の場合は、棒状体を挿入するための挿入孔をリストバンド1の端縁に設けておく。あるいは、図5のような挿入孔Hを設けてもよい。
なお、筆記具を挿入する切り目Hを設けてあると、筆記具を取り出して直ちに記入でき、便利である。例えば、シート体6に各測定地点を印刷しておき、タイムを記入する欄を設けておくと、各測定地点を通過する度に挿入孔Hから筆記具を取り出して記入できるので自己のマラソンタイムを記帳するのに便利である。
【0024】
図6は、競技場や各種イベント会場などの各座席の位置と各自のリストバンドの色を対応させておき、指示者の指示に応じて、リストバンドを巻いた方の手を上げて特定の文字や図形、形態を表現可能とするリストバンドの使用方法である。この場合は、競技場や各種イベント会場などの各座席の組や列番号と各自のリストバンドの番号とを対応させるべく、特定の番号や記号などをリストバンドに付しておく必要がある。
このように、指示者の指示に応じて、リストバンドを巻いた方の手を上げて特定の文字や図形、形態を表示可能とするリストバンドの使用方法の場合は、手首に巻いたリストバンド1自体で表示するのに対し、図5のようなシート体6を有する場合は、面積が大きく目立つシート体6をリストバンド1の代用に用いることもできる。この場合は、リストバンドに代えてシート体6に色付けしてもよいし、リストバンドとシート体6を同じ色にしてもよい。或いは、面積の小さいリストバンドの着色を無視すべく、透明体を使用したりも可能である。
【0025】
以上のように本発明によると、色付き及び/又は透明の材質から成り、手首に巻いて使用できるような帯状部を有するリストバンドを使用するが、色違いのリストバンドを多数用意しておけば、着用する衣服などとコーディネートして用いることができる。従って、自分で多数購入しておいて使用する場合にも好都合である。
なお、手首に巻いたリストバンドをリング状に連結する手法は特に限定されないが、例えば図3のように一端の両縁に同じ長さの切り目7を設けておき、他端中央に設けた切り目8に挿入すると、安定良く連結できる。切り目7、8を複数本設けておくと長さ調節も容易である。
【産業上の利用可能性】
【0026】
以上のように、色付き及び/又は透明の材質から成り、手首に巻いて使用できるような帯状部を有するリストバンド自体の構成やリストバンドにつける照明手段や護身用の発音手段、シート体の取付け手段を有する本発明によると、極めて簡易な構造で安価に製造・販売可能なリストバンドを実現できると共に有効かつ大量に消費する方法が可能となる。
【符号の説明】
【0027】
1 リストバンド
1a 先端
1b 表面
2 手首
3 剥離領域
h 穴
4 剥離紙
5 ミシン目
P ポケット
L 照明手段
6 シート体
H 挿入孔
7・8 切り目

【特許請求の範囲】
【請求項1】
色付き及び/又は透明の材質から成り、手首に巻いて使用できるような帯状部を有するリストバンドであって、
リストバンド本体に剥離領域を設けてあり、部分的に剥離可能になっていることを特徴とするリストバンド。
【請求項2】
色付き及び/又は透明の材質から成り、手首に巻いて使用できるような帯状部を有するリストバンドであって、
前記のリストバンドに穴を開けるためのミシン目を全周又は一部に設けてあることを特徴とするリストバンド。
【請求項3】
色付き及び/又は透明の材質から成り、手首に巻いて使用できるような帯状部を有するリストバンドであって、
ELなどの照明手段や護身用の発音若しくは表示する手段又は筆記具を収納若しくは挿入するポケット若しくは挿入手段を設けてなることを特徴とするリストバンド。
【請求項4】
色付き及び/又は透明の材質から成り、手首に巻いて使用できるような帯状部を有するリストバンドであって、
折り畳み若しくは巻き取り可能なシート体を有するか又はシート体を折り畳み若しくは巻き取り状態で取付け可能な取付け部を有することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載のリストバンド。
【請求項5】
色付き及び/又は透明の材質から成り、手首に巻いて使用できるような帯状部を有するリストバンドであって、
競技場や各種イベント会場などの各座席の位置と各自のリストバンドの色を対応させておき、指示者の指示に応じて、リストバンドを巻いた方の手を上げるとリストバンドの集合で特定の文字や図形、形態を表示することを特徴とするリストバンドの使用方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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