説明

リプログラミングT細胞および造血細胞

人工多能性幹細胞(iPS細胞)の産生に関連した方法および組成物を開示する。例えば、人工多能性幹細胞は、ヒトCD34血液始原細胞などのCD34造血細胞またはT細胞から作製することができる。様々なiPS細胞系も提供する。特定の実施形態では、本発明は、T細胞受容体の遺伝子再構成を含むゲノムを有する新規な人工多能性幹細胞を提供する。本方法では、T細胞の臨床的に入手しやすい供給源、例えば、3mlの全血サンプルからiPS細胞を産生させることができ、造血細胞の動員が必要ない。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
T細胞またはCD34造血始原細胞から人工多能性幹細胞を作製する方法であって、
(a)T細胞またはCD34造血始原細胞を含む細胞集団を入手する工程であって、前記CD34造血始原細胞が、被験体に由来し、前記被験体の細胞が、外的に加えられる顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)で動員されていない、工程と、
(b)前記細胞集団の前記T細胞またはCD34造血始原細胞からiPS細胞を産生させて、iPS細胞集団を提供する工程と、を含む、方法。
【請求項2】
前記細胞集団の供給源が、血液サンプル、血液成分、骨髄、リンパ節、胎児肝臓、または臍帯である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記細胞集団の供給源が、約1〜約5mlの血液サンプルである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記細胞集団の供給源が、約3mlの血液サンプルである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
T細胞を含む前記細胞集団の供給源が被験体であり、前記被験体の細胞が、外的に加えられるG−CSFで動員されていない、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記細胞集団が凍結保存されている、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
T細胞を含む前記細胞集団を、前記T細胞を活性化させる条件下でin vitroまたin vivoで調製する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
T細胞を含む細胞集団を、抗CD3抗体の存在下で培養する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
T細胞またはCD34造血始原細胞を含む前記細胞集団を1つ以上のサイトカインと共にin vitroで培養して、その中で前記T細胞またはCD34造血始原細胞の細胞集団を増大させる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記細胞集団がT細胞を含み、前記1つ以上のサイトカインがIL−2を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記細胞集団がCD34造血始原細胞を含み、前記1つ以上のサイトカインが、SCF、Flt3L、またはIL−3の少なくとも1つを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記T細胞がヒトT細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記CD34造血始原細胞が、ヒトCD34造血始原細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記T細胞が、CD4T細胞またはCD8T細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記T細胞が、Tヘルパー1(TH1)細胞、Tヘルパー2(TH2)細胞、TH17細胞、細胞傷害性T細胞、調節性T細胞、ナチュラルキラーT細胞、ナイーブT細胞、記憶T細胞、またはγδT細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記細胞集団が、約90%〜約99%のT細胞を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記細胞集団が、約97%〜約99%のT細胞を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記細胞集団が、少なくとも1×10のT細胞を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記細胞集団が、少なくとも5×10のT細胞を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記細胞集団が、約1×10〜約2×10のT細胞を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記集団の前記T細胞またはCD34造血始原細胞からiPS細胞を産生させる工程が、1つ以上のリプログラミング因子を前記T細胞またはCD34造血始原細胞に導入する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記リプログラミング因子が、Soxファミリータンパク質およびOctファミリータンパク質を含むリプログラミングタンパク質である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
1つ以上の前記リプログラミングタンパク質が、タンパク質形質導入ドメインに作用的に連結されている、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記リプログラミング因子が、1つ以上の発現カセットによってコードされ、Soxファミリータンパク質およびOctファミリータンパク質を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記1つ以上の発現カセットが、少なくとも1つのポリシストロニック転写単位を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記ポリシストロニック転写単位が、少なくとも2つのリプログラミング遺伝子を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記ポリシストロニック転写単位が、Sox遺伝子およびOct遺伝子を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記ポリシストロニック転写単位が、cMyc遺伝子およびKlf4遺伝子を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記ポリシストロニック転写単位が、Nanog遺伝子およびLin28遺伝子を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記ポリシストロニック転写単位が、リプログラミング遺伝子マーカーおよび選択またはスクリーニングマーカーを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項31】
前記ポリシストロニック転写単位が、内部リボソーム侵入部位(IRES)、または少なくとも1つのプロテアーゼ切断部位および/またはポリシストロニック転写のための自己切断ペプチドをコードする配列を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項32】
前記1つ以上の発現カセットが、ウイルスベクター、エピソームベクター、またはトランスポゾンからなる群から選択されるリプログラミングベクターに含められている、請求項24に記載の方法。
【請求項33】
前記リプログラミングベクターが、レトロウイルスベクターである、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記Soxファミリータンパク質がSox2である、請求項22または24のいずれかに記載の方法。
【請求項35】
前記Octファミリータンパク質がOct4である、請求項22または24のいずれかに記載の方法。
【請求項36】
前記リプログラミングタンパク質が、Nanog、Lin28、c−Myc、Klf4、またはEsrrbをさらに含む、請求項22または24のいずれかに記載の方法。
【請求項37】
前記リプログラミングタンパク質が、Nanogをさらに含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記リプログラミングタンパク質が、Klf4およびc−Mycをさらに含む、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記集団の前記T細胞またはCD34造血始原細胞からiPS細胞を産生させる工程が、胚性幹細胞の1つ以上の特性について前記iPS細胞を選択する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項40】
前記特性が、接着性、未分化形態、胚性幹細胞特異的マーカー、または多能性である、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記特性が接着性である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記特性が未分化形態である、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
前記方法が、前記iPS細胞を分化細胞に分化させる工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項44】
前記分化細胞が、心筋細胞、造血細胞、ニューロン、線維芽細胞、または表皮細胞を含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記iPS細胞集団が、組み込まれた外来性ウイルス要素を本質的に含まない、請求項1に記載の方法。
【請求項46】
請求項1〜45のいずれか1項に記載の方法に従って産生させた人工多能性幹細胞。
【請求項47】
胚性幹細胞と比較して、不完全なセットのT細胞受容体遺伝子のV、D、およびJセグメントを含むゲノムを含む人工多能性幹細胞。
【請求項48】
前記人工多能性幹細胞がヒト細胞である、請求項47に記載の人工多能性幹細胞。
【請求項49】
前記人工多能性幹細胞が、組み込まれた外来性ウイルス要素を含まない、または組み込まれた外来性ウイルス要素を本質的に含まない、請求項47に記載の人工多能性幹細胞。

【図8】
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【図9】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図1】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図2−3】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図4−3】
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【図4−4】
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【図5】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図7】
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【図10】
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【公表番号】特表2012−528599(P2012−528599A)
【公表日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−514169(P2012−514169)
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【国際出願番号】PCT/US2010/037376
【国際公開番号】WO2010/141801
【国際公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(510003830)セルラー ダイナミクス インターナショナル, インコーポレイテッド (11)
【Fターム(参考)】