説明

リモコン端末及びカラオケネットワークシステム

【課題】ホストサーバの負担を増大させることなく、所定の取引処理が必要なカラオケ曲を当該取引処理ができないユーザが歌唱するとともに、当該ユーザの歌唱履歴として記録する。
【解決手段】リモコン200は、ユーザA、及び、ユーザB、を含む、複数のユーザ毎の利用認証をホストサーバ500との間で行い、表示部203がユーザAに係わるマイページを表示した状態において、ユーザAによりポイント減算が承諾された際のカラオケ曲の歌唱情報を付与する対象者として、ユーザBが指定されたときには、ユーザBの利用認証を、ホストサーバ500との間でおこない、ユーザAのポイント情報を更新してユーザAのユーザIDとともにホストサーバ500へ送信するとともに、ユーザBの歌唱情報を更新してユーザBのユーザIDとともにホストサーバ500へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケネットワークシステムに用いられる、ユーザが操作可能なリモコン端末及びカラオケネットワークシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、リモコンから自らのIDを用いてホストサーバへアクセスしてログイン認証し、カラオケ曲を再生可能にするカラオケネットワークシステムが知られている。その際、カラオケ曲の予約時において、自分のIDに他人のIDをも加えて予約することで、自分のIDで予約した曲に他人のIDも対応付けて、個別に歌唱履歴を管理する技術が既に提唱されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−250186号公報(図3(a)、図5、図7、図11、段落[0055][0059]〜[0061]等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種のカラオケネットワークシステムで提供されるカラオケ曲の中には、ログイン認証したユーザのために提供されるものであって、かつ、ユーザ側のポイント消費や課金等、所定の取引処理が必要な特定のカラオケ曲が存在する。
【0005】
ところで、カラオケ演奏を楽しむユーザは、全員が上記の取引処理が可能なユーザであるとは限られない。ポイントや金銭の残高の不足等により、上記取引処理ができないユーザがいる場合もある。このユーザは、そのままでは上記の特定のカラオケ曲を歌唱することができない。
【0006】
これを回避するために、当該ユーザが、上記取引処理が可能な別のユーザに予約を依頼する方法がある。しかしながらこの場合、曲の予約を行ったユーザと実際に歌唱したユーザとが異なり、予約したユーザが歌っていないにもかかわらず、予約したユーザの歌唱履歴として情報が蓄積されてしまう。
【0007】
一方、前述の問題を回避する別の手法として、上記取引処理が可能な別のユーザが自らの意志で上記取引処理ができないユーザへポイントや金銭残高を譲渡する方法もある。しかしながらこの場合、カラオケネットワークシステムのホストサーバで、ユーザ間での金銭残高やポイントのやり取りが必要になる。この場合、ユーザの許諾確認などセキュリティ度の高い通信が必要になるため、ホストサーバの負担が大きくなる。
【0008】
本発明の目的は、ホストサーバの負担を増大させることなく、所定の取引処理が必要なカラオケ曲を当該取引処理ができないユーザが歌唱するとともに、当該ユーザの歌唱履歴として記録することができる、リモコン端末及びカラオケネットワークシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、第1の発明のリモコン端末は、ユーザが操作可能な操作部と、所定の表示を行う表示部と、を有し、ユーザを特定するユーザ識別情報、ユーザによる予約に応じてカラオケ装置でカラオケ演奏されたカラオケ曲を特定するユーザ歌唱情報、及び、前記カラオケ曲のカラオケ演奏に伴って生じるユーザとの所定の取引処理を表すユーザ取引履歴情報を含む個人用情報を記憶したホストサーバに対し、ネットワークを介して通信可能に接続された、リモコン端末であって、前記操作部の操作に基づき、第1ユーザ、及び、前記第1ユーザとは異なる第2ユーザ、を含む、複数のユーザ毎の利用認証を前記ホストサーバとの間で行う利用認証手段と、前記利用認証において、前記ユーザに関する前記個人用情報をホストサーバから受信し、前記第1ユーザに係わる前記個人用情報に基づき、前記表示部が前記第1ユーザに係わる閲覧画面を表示した状態において、前記操作部の操作に応じて、前記第1ユーザによる前記カラオケ曲の予約を受け付ける予約手段と、前記予約手段で予約されたカラオケ曲がカラオケ装置でカラオケ演奏された際に、前記第1ユーザの前記所定の取引処理の承諾を前記ホストサーバに対して通知するための承諾通知手段と、を有し、前記表示部で前記第1ユーザに係わる前記閲覧画面を表示した状態において、前記第1ユーザにより前記所定の取引処理が承諾された際の前記カラオケ曲の歌唱情報を付与する対象者として、前記第2ユーザが指定されたときには、前記認証手段は、前記第2ユーザの利用認証を、前記ホストサーバとの間で行い、かつ、前記ホストサーバより配信された前記第1ユーザの前記個人用情報に含まれる前記第1ユーザの前記ユーザ取引履歴情報を更新し、当該更新された前記第1ユーザの前記ユーザ取引履歴情報を前記第1ユーザの前記ユーザ識別情報とともに前記ホストサーバへ送信するとともに、前記ホストサーバより配信された前記第2ユーザの前記個人用情報に含まれる前記第2ユーザの前記ユーザ歌唱情報を更新し、当該更新された前記第2ユーザの前記ユーザ歌唱情報を前記第2ユーザの前記ユーザ識別情報とともに前記ホストサーバへ送信するための、ユーザ情報送信手段を設けたことを特徴とする。
【0010】
本願第1発明においては、表示部に第1ユーザに係わる閲覧画面(いわゆる第1ユーザのマイページ)を表示した状態で、第1ユーザが操作部を適宜に操作することにより、予約手段によってカラオケ曲の予約が受け付けられる。このとき、第1ユーザが操作部を適宜に操作することにより、当該カラオケ曲のカラオケ演奏に際して生じる第1ユーザとの所定の取引処理の承諾を、承諾通知手段が、ホストサーバに対して通知する。そして、当該カラオケ曲の歌唱情報を付与する対象者として第2ユーザを指定すると、当該第2ユーザの利用認証が行われ、第1ユーザに対応付ける形での当該カラオケ曲の歌唱情報の付与が許可される。なお、この利用認証の際、表示部が、一時的に第1ユーザに係わる閲覧画面から第2ユーザに係わる閲覧画面に切り替えて表示するようにしてもよい。
【0011】
その後、カラオケ装置のカラオケ演奏手段により当該カラオケ曲が演奏される。その演奏に伴い、ホストサーバから配信された第1ユーザの個人用情報に含まれる第1ユーザのユーザ取引履歴情報が更新され、第1ユーザのユーザ識別情報とともに、ユーザ情報送信手段によってホストサーバへ送信される。またこのとき、ホストサーバから配信された第2ユーザの個人用情報に含まれる第2ユーザのユーザ歌唱情報も更新され、上記同様、ユーザ情報送信手段によって、第2ユーザのユーザ識別情報とともにホストサーバへ送信される。
【0012】
これにより、ホストサーバは、上記のようにして更新して送信された第1ユーザのユーザ取引履歴情報を第1ユーザのユーザ識別情報に関連付ける形で記憶することができる。また同様に、ホストサーバは、上記のようにして更新されて送信された第2ユーザのユーザ歌唱情報を第2ユーザのユーザ識別情報に関連付ける形で記憶することができる。これにより、第1ユーザが予約したカラオケ曲の演奏に伴う、第1ユーザのユーザ取引履歴情報の更新と、第2ユーザのユーザ歌唱情報の更新とを、実行可能となる。
【0013】
以上のようにして、本願第1発明においては、第1ユーザのユーザ取引履歴情報を用いて、第2ユーザの歌唱情報を用いたカラオケ曲を演奏させるとともに、そのカラオケ曲についての歌唱情報を第2ユーザの新たな歌唱情報へ反映して付与することができる。この結果、何らかの事情により第2ユーザが自己のユーザ取引履歴情報を使用できない場合であっても、代わりに第1ユーザの同意を得て第1ユーザのユーザ取引履歴情報を用いることで、当該カラオケ曲の歌唱を楽しむことができ、しかもその歌唱に伴う歌唱情報を、第2ユーザ自らに対して記録することができる。これにより、第2ユーザが楽しめるカラオケ曲の幅が拡がるので、第1ユーザ及び第2ユーザへのサービス性を向上することができる。その際、第1ユーザの閲覧画面を表示した状態で第2ユーザの利用認証を行うことにより、他のユーザによる無断なりすまし行為を確実に防止できる。また、複数のユーザどうしでお互いのユーザ取引履歴情報の一部を移動処理したり交換処理する場合のような、高度なセキュリティ確保を必要としないので、ホストサーバの負担を大きく増大させることがない。
【0014】
さらに、このように1人のユーザが他のユーザの承認を得ることで他のユーザのユーザ取引履歴情報を利用可能とすることにより、システム全体におけるユーザ取引履歴情報の活用が活発化するので、全ユーザによるサービス利用の活性化を促すこともできる。
【0015】
また上記目的を達成するために、第2の発明のカラオケネットワークシステムは、カラオケ演奏を行うカラオケ装置と、ユーザが操作可能な操作部、及び、所定の表示を行う表示部、を有するリモコン端末と、前記カラオケ装置及び前記リモコン端末に対しネットワークを介して通信可能に接続されたホストサーバと、を有するカラオケネットワークシステムであって、前記ホストサーバは、ユーザを特定するユーザ識別情報、ユーザによる予約に応じてカラオケ演奏されたカラオケ曲を特定するユーザ歌唱情報、及び、前記カラオケ曲のカラオケ演奏に伴って生じるユーザとの所定の取引処理を表すユーザ取引履歴情報を含む個人用情報を記憶する、個人用情報記憶手段を有し、前記リモコン端末は、前記操作部の操作に基づき、第1ユーザ、及び、前記第1ユーザとは異なる第2ユーザ、を含む、複数のユーザの利用認証を前記ホストサーバとの間で行う利用認証手段を有し、前記ホストサーバは、さらに、前記個人用情報記憶手段に記憶されている個人用情報のうち、前記利用認証がなされている少なくとも1人の前記ユーザに関する個人用情報を、前記リモコン端末に配信する個人用情報配信手段と、を有し、前記リモコン端末は、さらに前記ホストサーバの前記個人用情報配信手段により配信された前記第1ユーザに係わる前記個人用情報に基づき、前記表示部が前記第1ユーザに係わる閲覧画面を表示した状態において、前記操作部の操作に応じて、前記第1ユーザによるカラオケ曲の予約を受け付ける予約手段と、前記予約手段で予約されたカラオケ曲が前記カラオケ装置でカラオケ演奏された際に、前記第1ユーザとの所定の取引処理の承諾を前記ホストサーバに対して通知するための承諾通知手段とを有し、前記表示部で前記第1ユーザに係わる前記閲覧画面を表示した状態において、前記第1ユーザにより前記所定の取引処理が承諾された際の前記カラオケ曲の歌唱情報を付与する対象者としての、前記第2ユーザが指定されたときには、前記認証手段は、前記第2ユーザの利用認証を、前記ホストサーバとの間で行い、前記カラオケ装置は、1つ以上の前記カラオケ曲を記憶する演奏曲記憶手段と、前記リモコン端末の前記予約手段が受け付けた前記第1ユーザによるカラオケ曲の前記予約に基づき、前記演奏曲記憶手段からカラオケ曲を読み出してカラオケ演奏するカラオケ演奏手段と、を有し、前記リモコン端末は、さらに、前記予約手段が前記第1ユーザより予約を受け付けた前記カラオケ曲の前記カラオケ演奏手段での演奏に伴い、前記個人用情報配信手段により配信された前記第1ユーザの前記個人用情報に含まれる前記第1ユーザの前記ユーザ取引履歴情報を更新し、当該更新された前記第1ユーザの前記ユーザ取引履歴情報を前記第1ユーザの前記ユーザ識別情報とともに前記ホストサーバへ送信するとともに、前記個人用情報配信手段により配信された前記第2ユーザの前記個人用情報に含まれる前記第2ユーザの前記ユーザ歌唱情報を更新し、当該更新された前記第2ユーザの前記ユーザ歌唱情報を前記第2ユーザの前記ユーザ識別情報とともに前記ホストサーバへ送信するための、ユーザ情報送信手段を有し、前記ホストサーバは、さらに、前記リモコン端末の前記ユーザ情報送信手段から送信された前記第1ユーザの前記ユーザ取引履歴情報を前記第1ユーザの前記ユーザ識別情報に関連付けて前記個人用情報記憶手段に記憶させるとともに、前記ユーザ情報送信手段から送信された前記第2ユーザの前記ユーザ歌唱情報を前記第2ユーザの前記ユーザ識別情報に関連付けて前記個人用情報記憶手段に記憶させる、記憶制御手段を有することを特徴とする。
【0016】
本願第2発明のカラオケネットワークシステムは、カラオケ装置と、リモコン端末と、ホストサーバとを備えている。ホストサーバの個人用情報記憶手段には、ユーザ識別情報と、ユーザ歌唱情報と、ユーザ取引履歴情報とが、記憶されている。
【0017】
カラオケサービスの利用時には、リモコン端末の操作部が操作されることにより、リモコン端末の利用認証手段とホストサーバとの間で、第1ユーザ及び第2ユーザを含む複数のユーザの利用認証(いわゆるログイン)が行われて、複数のユーザによるシステムの利用が許可される。また、利用認証がなされたユーザに関する個人用情報が、ホストサーバの個人用情報配信手段からリモコン端末へ配信される。
【0018】
ここで、上記のようにして利用認証を済ませた第1ユーザ及び第2ユーザのうち、第1ユーザが、自己のユーザ取引履歴情報を用いてカラオケ曲を演奏させ、そのカラオケ曲についての歌唱情報を第2ユーザへ付与したいと意図する場合がある。このような場合には、まず、リモコン端末の表示部に第1ユーザに係わる閲覧画面(いわゆる第1ユーザのマイページ)を表示した状態で、第1ユーザが操作部を適宜に操作することにより、リモコン端末の予約手段が、第1ユーザによるカラオケ曲の予約を受け付ける。このとき、第1ユーザが操作部を適宜に操作することにより、リモコン端末の承諾通知手段が、カラオケ曲のカラオケ演奏に際して生じる第1ユーザとの所定の取引処理の承諾をホストサーバに対して通知する。そして、リモコン端末において、当該カラオケ曲の歌唱情報を付与する対象者として第2ユーザを指定すると、リモコン端末の利用認証手段とホストサーバとの間で第2ユーザの利用認証が行われ、第1ユーザに対応付ける形での当該カラオケ曲の歌唱情報の付与が許可される。なお、この利用認証の際、リモコン端末の表示部が、一時的に第1ユーザに係わる閲覧画面から第2ユーザに係わる閲覧画面に切り替えて表示するようにしてもよい。
【0019】
その後、カラオケ装置のカラオケ演奏手段により当該演奏曲が演奏される。その演奏に伴い、ホストサーバから配信された第1ユーザの個人用情報に含まれる第1ユーザのユーザ取引履歴情報が更新され、第1ユーザのユーザ識別情報とともに、ユーザ情報送信手段によってホストサーバへ送信される。またこのとき、ホストサーバから配信された第2ユーザの個人用情報に含まれる第2ユーザのユーザ歌唱情報も更新され、上記同様、ユーザ情報送信手段によって、第2ユーザのユーザ識別情報とともにホストサーバへ送信される。
【0020】
上記のようにして更新されて送信されてきた第1ユーザのユーザ取引履歴情報は、ホストサーバの記憶制御手段の制御により、第1ユーザのユーザ識別情報に関連付ける形でホストサーバの個人用情報記憶手段に記憶される。またこのとき、同様に、上記のようにして更新されて送信されてきた第2ユーザのユーザ歌唱情報は、ホストサーバの記憶制御手段の制御により、第2ユーザのユーザ識別情報に関連付ける形でホストサーバの個人用情報記憶手段に記憶される。これにより、第1ユーザが予約したカラオケ曲の演奏に伴う、第1ユーザのユーザ取引履歴情報の更新と、第2ユーザのユーザ歌唱情報の更新とが、完了する。
【0021】
以上のようにして、本願第2発明においては、第1ユーザのユーザ取引履歴情報を用いて、第2ユーザの歌唱情報を用いたカラオケ曲を演奏させるとともに、そのカラオケ曲についての歌唱情報を第2ユーザの新たな歌唱情報へ反映して付与することができる。この結果、何らかの事情により第2ユーザが自己のユーザ取引履歴情報を使用できない場合であっても、代わりに第1ユーザの同意を得て第1ユーザのユーザ取引履歴情報を用いることで、当該カラオケ曲の歌唱を楽しむことができ、しかもその歌唱に伴う歌唱情報を、第2ユーザ自らに対して記録することができる。これにより、第2ユーザが楽しめるカラオケ曲の幅が拡がるので、第1ユーザ及び第2ユーザへのサービス性を向上することができる。その際、第1ユーザの閲覧画面を表示した状態で第2ユーザの利用認証を行うことにより、他のユーザによる無断なりすまし行為を確実に防止できる。また、複数のユーザどうしでお互いのユーザ取引履歴情報の一部を移動処理したり交換処理する場合のような、高度なセキュリティ確保を必要としないので、ホストサーバの負担を大きく増大させることがない。
【0022】
さらに、このように1人のユーザが他のユーザの承認を得ることで他のユーザのユーザ取引履歴情報を利用可能とすることにより、システム全体におけるユーザ取引履歴情報の活用が活発化するので、全ユーザによるサービス利用の活性化を促すこともできる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、所定の取引処理が必要なカラオケ曲を、当該取引処理ができないユーザであっても歌唱することができ、かつ、当該ユーザの歌唱履歴として記録することができる。またその際に、ホストサーバの負担を増大させることがない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態のリモコン端末を備えたカラオケネットワークシステムの全体構成を表す機能ブロック図である。
【図2】歌唱情報データベースの記憶内容の一例を表すテーブルである。
【図3】ポイント情報データベースの記憶内容の一例を表すテーブルである。
【図4】ポイント情報データベースの記憶内容の一例を表すテーブルである。
【図5】歌唱情報データベースの記憶内容の一例を表すテーブルである。
【図6】リモコン、カラオケ装置、歌唱情報管理サーバ、及びポイント情報管理サーバが実行する制御手順を表すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0026】
図1を用いて、本実施形態のリモコン端末を備えたカラオケネットワークシステムの全体構成を説明する。
【0027】
図1において、カラオケネットワークシステム1は、カラオケ装置100と、リモコン端末としてのリモコン200と、ホストサーバ500とを有している。カラオケ装置100及びリモコン200は、カラオケルームKRに設置されている。ホストサーバ500は、主としてユーザの歌唱履歴等の歌唱情報を管理するための歌唱情報管理サーバ300と、ユーザが保有するポイント残高等のポイント情報を管理するためのポイント情報管理サーバ400と、を備えている。
【0028】
カラオケ装置100とリモコン200とは、例えばLocal Area Network(LAN)等の無線又は有線のネットワークNW1を介し、互いに情報送受信可能に接続されている。また、カラオケ装置100及びリモコン200と、歌唱情報管理サーバ300及びポイント情報管理サーバ400とは、上記ネットワークNW1と、適宜のネットワークNW2とを介し、互いに情報送受信可能に接続されている。
【0029】
カラオケ装置100は、制御部101と、再生部102と、表示部103と、音声出力部104と、操作部105と、通信制御部106と、大容量記憶装置107と備えている。
【0030】
大容量記憶装置107は、演奏曲記憶手段としての、例えばHard Disk Drive(HDD)から構成される。この大容量記憶装置107には、複数の演奏曲データ等が記憶されている。なお、演奏曲データには、楽曲データであるMusical Instrument Digital Interface(MIDI;登録商標)データ、及び、映像データ等が含まれる。
【0031】
再生部102は、上記大容量記憶装置107に記憶された演奏曲データを用いてカラオケ曲を再生する。音声出力部104は、例えばアンプやスピーカなどから構成される。この音声出力部104は、上記再生部102によって再生されたカラオケ曲に係わる音声、及び、図示しないマイクより入力された歌唱音声等を出力する。なお、上記再生部102及び音声出力部104が各請求項記載のカラオケ演奏手段を構成する。
【0032】
表示部103は、例えば液晶ディスプレイなどから構成される。この表示部103は、上記再生部102によって再生されたカラオケ曲に係わる動画、テロップ、及び静止画等の映像を表示する。
【0033】
操作部105は、複数のキーやスイッチなどから構成される。通信制御部106は、リモコン200や歌唱情報管理サーバ300及びポイント情報管理サーバ400との間で、上記ネットワークNW1,NW2を介し行われる情報通信の制御を行う。制御部101は、カラオケ装置100全体の制御を行う。
【0034】
リモコン200は、ユーザが、カラオケ曲の選曲や予約等の各種操作を行うための操作端末である。このリモコン200は、制御部201と、表示部203と、操作部205と、通信制御部206と、記憶装置207とを備えている。
【0035】
通信制御部206は、カラオケ装置100や歌唱情報管理サーバ300及びポイント情報管理サーバ400との間で、上記ネットワークNW1,NW2を介し行われる情報通信の制御を行う。
【0036】
記憶装置207は、例えば不揮発性メモリなどから構成され、各種情報を記憶する。この記憶装置207には、各ユーザがログインした後に歌唱情報管理サーバ300やポイント情報管理サーバ400から取得された、各ユーザのマイページに含まれる各種情報、すなわち、歌唱情報やポイント情報等を記憶することができる。
【0037】
表示部203は、例えば液晶ディスプレイなどから構成され、各種表示を行う。操作部205は、複数のキーやスイッチなどから構成される。ユーザは、例えば表示部203において初期画面を表示した状態で上記操作部205を適宜に操作しログインすることにより、各ユーザ毎のマイページを表示させることができる。上記マイページには、当該ユーザの歌唱履歴等の歌唱情報と、ユーザが保有するポイント残高等のポイント情報が含まれている。
【0038】
制御部201は、図示しないCPU及びRAM、ROM等のメモリを備えている。この制御部201は、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、ROMや上記記憶装置207に予め記憶された各種プログラムを実行する。これにより、リモコン200全体の制御を行う。また、上記のようにログインした状態でユーザがカラオケ曲の歌唱を行うと、制御部201は、前述のようにして取得されマイページに表示されている歌唱履歴に対し、当該歌唱したカラオケ曲を追加する処理を行う。また、制御部201は、再生に際しポイントの消費を伴う有料コンテンツについての、ポイント減算処理も行うことができる(詳細は後述)。
【0039】
歌唱情報管理サーバ300は、制御部301と、通信制御部302と、大容量記憶装置303とを備えている。
【0040】
通信制御部302は、カラオケ装置100やリモコン200との間で、上記ネットワークNW2,NW1を介し行われる情報通信の制御を行う。
【0041】
大容量記憶装置303は、例えばHDDなどから構成される。この大容量記憶装置303には、歌唱情報データベース350(後述の図2参照)が記憶されている。また、制御部301は、歌唱情報管理サーバ300全体の制御を行う。
【0042】
ポイント情報管理サーバ400、上記歌唱情報管理サーバ300と同様、取得制御部401と、通信制御部402と、大容量記憶装置403とを備えている。
【0043】
通信制御部402は、カラオケ装置100やリモコン200との間で、上記ネットワークNW2,NW1を介し行われる情報通信の制御を行う。
【0044】
大容量記憶装置403は、例えばHDDなどから構成される。この大容量記憶装置403には、ポイント情報データベース450(後述の図3参照)が記憶されている。また、制御部401は、歌唱情報管理サーバ300全体の制御を行う。
【0045】
図2に、上記歌唱情報データベース350の記憶内容の一例を示す。図2に示すように、歌唱情報データベース350には、複数のユーザに係わる、各ユーザを特定するユーザ識別情報であるユーザIDと、各ユーザのカラオケ曲の選曲操作に基づく各ユーザの歌唱情報とが記憶されている。
【0046】
歌唱情報は、少なくとも、リモコン200の制御部201より送信された、上記選曲したカラオケ曲の楽曲IDと、選曲されたカラオケ曲が上記再生部102により再生され、当該ユーザが歌唱した歌唱日時とを、備えている。なお、これら楽曲IDや歌唱日時の他に、歌唱情報として、ユーザが各楽曲を歌唱したときの採点結果の履歴を表す採点履歴情報やその他の歌唱や楽曲に関する関連情報等を併せて記憶するようにしてもよい。
【0047】
図3に、上記ポイント情報データベース450の記憶内容の一例を示す。図3に示すように、ポイント情報データベース450には、複数のユーザに係わる、上記ユーザ識別情報であるユーザIDと、各ユーザのポイント情報とが記憶されている。
【0048】
ポイント情報は、各請求項記載のユーザ取引履歴情報を構成するものであり、少なくとも、各ユーザ毎のポイント残高と、当該ポイント残高になったポイントの最終更新日時とを、備えている。
【0049】
ここで、上記ポイントについて説明する。本実施形態においては、カラオケ装置100の大容量記憶装置107に記憶された演奏曲データの中には、予めユーザ側の金銭的な負担すなわち課金を必要とする、いわゆる有料コンテンツが含まれている。このような演奏曲データを再生して歌唱したいと思うユーザは、予め、例えば現金支払、クレジットカード決済、電子マネー決済、プリペードカード購入等の金銭的決済を行うことで自らのポイントを蓄積し保有しておく。これにより、当該ユーザがリモコン200を用いて上記有料コンテンツを選曲し再生したとき、演奏中の所定の段階(後述)で、当該保有しているポイントから上記油量コンテンツのためのポイント数(例えば10ポイント)が消費され、減算処理されるのである。なお、ポイント情報として、上記ポイント残高や最終更新日時の他に、ポイントを消費した全履歴等の他の情報等を併せて記憶するようにしてもよい。
【0050】
なお、上記歌唱情報管理サーバ300の歌唱情報データベース350に記憶された上記歌唱情報と、上記ポイント情報管理サーバ400のポイント情報データベース450に記憶されたポイント情報とが、各請求項記載の個人情報を構成する。また、上記歌唱情報データベース350及びポイント情報データベース450が、個人用情報記憶手段を構成する。
【0051】
以上のような基本構成において、本実施形態の最大の特徴は、ポイントを保有しない(ポイント残高が0である)ユーザであっても上記有料コンテンツを歌唱可能とし、かつその歌唱履歴を当該ユーザの歌唱情報として記録できるようにしたことにある。以下、その詳細を順を追って説明する。
【0052】
図6は、上記の機能を実行するために、リモコン200、カラオケ装置100、歌唱情報管理サーバ300、及びポイント情報管理サーバ400が実行する制御手順を表すシーケンス図である。以下、前述のポイントを保有するユーザ(各請求項記載の第1ユーザ)を「ユーザA」、ポイントを保有しないユーザ(各請求項記載の第2ユーザ)を「ユーザB」と称し、ユーザBがユーザAの保有するポイントを利用しつつ上記有料コンテンツを歌唱する場合を例にとり、図6を参照して説明を行う。
【0053】
図6において、上記のような有料コンテンツのカラオケ曲(以下適宜、単に有料カラオケ曲という)の歌唱を希望するユーザBがユーザAに依頼することで、まず、ユーザAがリモコン200の操作部205を操作し、ログイン操作を行う。これにより、リモコン200が、ステップSR10において、ユーザAのユーザID(例えば1)及びログインパスワードの入力を受け付ける。この入力は、リモコン200の表示部203に適宜のアルファベットキーや仮名文字キー等を表示させて操作入力するようにしてもよい。あるいは、リモコン200に別途設けたICリーダを用いて、ユーザAの所有するICカードや無線タグから無線通信により情報を取得し直接読み取るようにしてもよい。
【0054】
上記ユーザAのログイン操作により、ログイン要求がネットワークNW1,NW2を介し歌唱情報管理サーバ300へ送られる。歌唱情報管理サーバ300は、ステップSS10において、上記ログイン要求に含まれるユーザID及びパスワードが、例えば、予め記憶されたユーザ管理情報に含まれるユーザID及びパスワードの内容と合致するかどうかを認証する。このユーザ管理情報は、歌唱情報管理サーバ300の適宜の箇所、例えば大容量記憶装置303に設けたユーザ管理データベース等に記憶されている。なお、上記ユーザ管理情報をカラオケ装置100で取得しておき、リモコン200からのログイン要求を受けてカラオケ装置100の制御部101が上記認証を行うようにしてもよい。
【0055】
上記ログイン要求に含まれるユーザID及びパスワードが、予め登録されものと合致したらステップSS10の判定が満たされ、歌唱情報管理サーバ300が大容量記憶装置303の上記歌唱情報データベース350に含まれるユーザAの上記歌唱情報を読み出し、ネットワークNW2,NW1を介してリモコン200へ送信する。先の図2に示した例では、ユーザIDが1であるユーザAの歌唱情報には、例えば2010年3月1日12:30における楽曲ID785のカラオケ曲の歌唱履歴と、2010年3月1日12:52における楽曲ID6841のカラオケ曲の歌唱履歴とが含まれることになる。
【0056】
同様に、例えば上記認証OKの通知を受けたポイント情報管理サーバ400が、大容量記憶装置403の上記ポイント情報データベース450に含まれるユーザAのポイント情報を読み出し、ネットワークNW2,NW1を介してリモコン200へ送信する。先の図3に示した例では、ユーザIDが1であるユーザAのポイント情報には、例えば2010年3月1日12:32が最後にポイントを消費した日時であることと、その時点で残ったポイント残高が100ポイントあることとが、含まれることになる。なお、上記歌唱情報管理サーバ300による歌唱情報の送信と、ポイント情報管理サーバ400によるポイント情報の送信とが、各請求項記載の個人用情報配信手段として機能する。
【0057】
上記ユーザAの歌唱情報及びポイント情報を受信したリモコン200は、それらの情報に基づき、ステップSR20において、表示部203に、ユーザAの歌唱履歴やポイント残高を含む閲覧画面、すなわちユーザAのマイページを表示する。ユーザAは、このように表示された自分のマイページにおいて、適宜に操作部205を操作することによって選曲画面へ移行した後、さらに適宜に操作部205を操作することによって、上記ユーザBが歌唱を希望する、有料カラオケ曲を選曲する。リモコン200は、ステップSR30において、ユーザAの上記選曲予約を受け付け、対応する予約信号をネットワークNW1を介してカラオケ装置100へ送信する。このステップSR30が、各請求項記載の予約受付手段として機能する。
【0058】
カラオケ装置100は、ステップSK10において、上記送信された予約信号を受信し、対応する予約受信通知をネットワークNW2を介してポイント情報管理サーバ400へ送信する。
【0059】
予約受信通知を受信したポイント情報管理サーバ400は、ステップSS20において、上記選曲された有料カラオケ曲に対応した課金の額、すなわち減算すべきポイントの値(減算値)を決定し、ユーザAのポイント残高と減算値とを比較し、ユーザAのポイント残高の数値が減算値の数値よりも小さい値でなければ(減算値を減算した後のポイント残高が0(ゼロ)を下回らないならば)、当該課金の承諾要求をネットワークNW2,NW1を介してリモコン200へ送信する。
【0060】
上記課金の承諾要求を受信したリモコン200は、表示部203に対応する課金額(減算されるポイントの値)を表示し、ユーザAに対し、承諾するかどうかを促す。ユーザAは上記課金の旨を了承すると、適宜に操作部205を操作して、課金のための課金パスワードの入力を行う。これにより、リモコン200は、ステップSR40において、ユーザAの当該課金パスワードを受け付ける。このパスワードは上記ログインパスワードと同一でもよいし、別のものであってもよい。また、前述同様、アルファベットキーや仮名文字キーの操作入力でもよいし、リーダによる読み取りでもよい。リモコン200は、この課金パスワードの入力に対応して、ユーザAの承諾通知として機能する上記課金パスワードの認証要求を、ネットワークNW1,NW2を介しポイント情報管理サーバ400へ送信する。なおこのステップSR40が、各請求項記載の承諾通知手段として機能する。
【0061】
ポイント情報管理サーバ400は、ステップSS30において、上記課金パスワードの認証要求に含まれる課金パスワードが、上記同様のユーザ管理情報に含まれるユーザID及び課金パスワードの内容と、合致するかどうかを認証する。なお、前述と同様、リモコン200からの課金パスワード認証要求を受けてカラオケ装置100の制御部101が上記認証を行うようにしてもよい。
【0062】
上記課金パスワード認証要求に含まれる課金パスワードが、予め登録されものと合致したらステップSS30の判定が満たされ、課金情報管理サーバ400(又は通知を受けた歌唱情報管理サーバ300でもよい)が、歌唱者特定要求をネットワークNW2,NW1を介してリモコン200へ送信する。
【0063】
上記歌唱者特定要求を受信したリモコン200は、その要求に基づき、表示部203に、歌唱者を特定すべき画面表示(例えば「歌唱者を選んでください」のテキスト等でもよい)を表示する。ユーザBは、当該表示を見て、自らを歌唱者として特定させるために、上記ステップSR20以降のユーザAのマイページ表示状態のままで、リモコン200の操作部205を操作することによって、ログイン操作を行う。すなわち、リモコン200は、ステップSR50において、ユーザBのユーザID(例えば2)及びログインパスワードの入力を受け付ける。この結果、上記ステップSR20におけるユーザAのログイン状態における、さらなるユーザBのログイン、言い換えれば二重ログインへの操作となる。なお、このログイン操作も、上記同様の操作入力若しくはリーダによる読み取りのいずれでもよい。なお、前述のステップSR10と上記ステップSR50とが、各請求項記載の認証手段として機能する。
【0064】
上記ユーザBによるログイン操作により、ユーザBのログイン要求がリモコン200よりネットワークNW1,NW2を介し歌唱情報管理サーバ300へ送られる。歌唱情報管理サーバ300は、ステップSS40において、前述と同様、上記ログイン要求に含まれるユーザID及びパスワードが、上記ユーザ管理情報に含まれるユーザID及びパスワードの内容と、合致するかどうかを認証する。なお、前述と同様、ユーザBのログイン要求を受けてカラオケ装置100の制御部101が上記ユーザBのログイン認証を行うようにしてもよい。
【0065】
上記ログイン要求に含まれるユーザBのユーザID及びパスワードが、予め登録されものと合致したら上記ステップSS40の判定が満たされ、歌唱情報管理サーバ300が大容量記憶装置303に記憶されていたユーザBの上記歌唱情報を読み出し、ネットワークNW2,NW1を介してリモコン200へ送信する。先の図2に示した例では、ユーザIDが2であるユーザBの歌唱情報には、例えば2010年3月1日12:36における楽曲ID1509のカラオケ曲の歌唱履歴と、2010年3月1日12:45における楽曲ID161のカラオケ曲の歌唱履歴とが含まれることになる。
【0066】
同様に、例えば上記認証OKの通知を受けたポイント情報管理サーバ400が、大容量記憶装置403に記憶されていたユーザBの上記ポイント情報を読み出し、ネットワークNW2,NW1を介してリモコン200へ送信する。先の図3に示した例では、ユーザIDが2であるユーザBのポイント情報には、ポイント残高がない(0ポイントである)ことが、含まれることになる。
【0067】
上記ユーザBの歌唱情報及びポイント情報を受信したリモコン200は、それらの情報に基づき、ステップSR60において、表示部203に、ユーザBの歌唱履歴やポイント残高を含む閲覧画面、すなわちユーザBのマイページを表示する。このようにしてユーザBのマイページがリモコン200の表示部203に表示されたことによって、上記課金承諾済みの有料カラオケ曲の歌唱者として、ユーザBが特定されたことになる。
【0068】
そして、カラオケ装置100は、先の順番で予約された他のカラオケ曲の演奏及び歌唱が終了し、ステップSK10において予約信号を受信済みの上記有料カラオケ曲の順番が来たら、ステップSK20の判定が満たされてステップSK30に移る。ステップSK30において、カラオケ装置100は、上記有料カラオケ曲の演奏を開始する。すなわち、当該カラオケ曲に係わる演奏曲データを大容量記憶装置107から読み出し、再生部102で再生して音声出力部から出力を行う。ユーザBはこの演奏開始により、マイクを持って歌唱を楽しむことができる。
【0069】
その後、上記有料カラオケ曲の演奏途中の予め定められた適宜のタイミングが到来したら、ステップSK40の判定が満たされ、カラオケ装置100は、ネットワークNW2,NW1を介して、リモコン200に課金タイミングが到来した旨の通知を行う。
【0070】
上記通知を受けたリモコン200では、ステップSR70において、制御部201が、既に受信して一時的に記憶しているユーザAのポイント値(図3の例では100ポイント)から、上記有料カラオケ曲に対応した分のポイント、例えば10ポイントを減算し、新たなユーザAのポイント値とする。この結果、ユーザAのポイント残高は上記100ポイントから90ポイントに減ることになる(後述の図4参照)。その後、リモコン200は、上記90ポイントへの減算処理に対応したユーザAのポイント情報更新要求を、ネットワークNW1,NW2を介し、ポイント情報管理サーバ400へ送信する。
【0071】
上記ポイント情報更新要求を受けたポイント情報管理サーバ400は、ステップSS50において、大容量記憶装置403に記憶された上記ポイント情報データベース450のユーザAの上記ポイント情報にアクセスし、当該ポイント情報データベース450のユーザAのポイント値を更新する。前述の例に沿うと、図4に示すように、ユーザAのポイントが100から90に更新される。
【0072】
その後、上記有料カラオケ曲の演奏が終了したら、ステップSK50の判定が満たされ、カラオケ装置100は、ネットワークNW2,NW1を介して、リモコン200に有料カラオケ曲の演奏が終了した旨の通知を行う。
【0073】
上記通知を受けたリモコン200では、ステップSR80において、制御部201が、既に受信して一時的に記憶しているユーザBの歌唱情報(図2の例では楽曲ID161の履歴が最終歌唱履歴となっている)に対し、上記有料カラオケ曲に対応した歌唱履歴を追加し、新たなユーザBの歌唱情報とする。この結果、ユーザBの歌唱履歴は上記有料カラオケ曲の分、1曲追加されることになる(後述の図5参照)。その後、リモコン200は、上記歌唱履歴の追加処理に対応したユーザBの歌唱情報更新要求を、ネットワークNW1,NW2を介し、歌唱情報管理サーバ300へ送信する。なお、前述のステップSR70及び上記ステップSR80が、各請求項記載の、ユーザ情報送信手段として機能する。
【0074】
上記歌唱情報更新要求を受けた歌唱情報管理サーバ300は、ステップSS60において、大容量記憶装置303に記憶された上記歌唱情報データベース350のユーザBの上記歌唱情報にアクセスし、当該歌唱情報データベース350のユーザBの歌唱情報を更新する。前述の例に沿うと、図5に示すように、ユーザBの歌唱情報が、楽曲ID454Sの上記有料カラオケ曲を2010年3月1日13:00に歌唱した旨の履歴が追加された状態に、更新される。
【0075】
なお、前述のステップSS50及び上記ステップSS60が、各請求項記載の記憶制御手段として機能する。
【0076】
なお、上記図6のシーケンスは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0077】
以上のように構成した本実施形態によれば、自己のポイント情報を使用できないユーザBであっても、代わりにユーザAの同意を得てユーザAのポイント情報を用いることで、ユーザBは有料カラオケ曲の歌唱を楽しむことができ、しかもその歌唱に伴う歌唱情報を、ユーザB自らに対して記録することができる。これにより、ユーザBが楽しめるカラオケ曲の幅が拡がるので、ユーザA及びユーザBへのサービス性を向上することができる。その際、ユーザAのマイページを表示したユーザAのログイン状態においてユーザBの利用認証を行うことにより、他のユーザによる無断なりすまし行為を確実に防止できる。また、複数のユーザどうしでお互いのポイント情報の一部を移動処理したり交換処理する場合のような、高度なセキュリティ確保を必要としないので、ホストサーバ500の負担を大きく増大させることがない。
【0078】
さらに、このように1人のユーザが他のユーザの承認を得ることで他のユーザのポイント情報を利用可能とすることにより、システム全体におけるポイント情報の活用が活発化するので、全ユーザによるサービス利用の活性化を促すこともできる。
【0079】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0080】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0081】
1 カラオケネットワークシステム
100 カラオケ装置
200 リモコン(リモコン端末)
203 表示部
205 操作部
300 歌唱情報管理サーバ
400 ポイント情報管理サーバ
500 ホストサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが操作可能な操作部と、所定の表示を行う表示部と、を有し、
ユーザを特定するユーザ識別情報、ユーザによる予約に応じてカラオケ装置でカラオケ演奏されたカラオケ曲を特定するユーザ歌唱情報、及び、前記カラオケ曲のカラオケ演奏に伴って生じるユーザとの所定の取引処理を表すユーザ取引履歴情報を含む個人用情報を記憶したホストサーバに対し、ネットワークを介して通信可能に接続された、リモコン端末であって、
前記操作部の操作に基づき、第1ユーザ、及び、前記第1ユーザとは異なる第2ユーザ、を含む、複数のユーザ毎の利用認証を前記ホストサーバとの間で行う利用認証手段と、
前記利用認証において、前記ユーザに関する前記個人用情報をホストサーバから受信し、前記第1ユーザに係わる前記個人用情報に基づき、前記表示部が前記第1ユーザに係わる閲覧画面を表示した状態において、前記操作部の操作に応じて、前記第1ユーザによる前記カラオケ曲の予約を受け付ける予約手段と、
前記予約手段で予約されたカラオケ曲がカラオケ装置でカラオケ演奏された際に、前記第1ユーザの前記所定の取引処理の承諾を前記ホストサーバに対して通知するための承諾通知手段と、
を有し、
前記表示部で前記第1ユーザに係わる前記閲覧画面を表示した状態において、前記第1ユーザにより前記所定の取引処理が承諾された際の前記カラオケ曲の歌唱情報を付与する対象者として、前記第2ユーザが指定されたときには、前記認証手段は、前記第2ユーザの利用認証を、前記ホストサーバとの間で行い、
かつ、前記ホストサーバより配信された前記第1ユーザの前記個人用情報に含まれる前記第1ユーザの前記ユーザ取引履歴情報を更新し、当該更新された前記第1ユーザの前記ユーザ取引履歴情報を前記第1ユーザの前記ユーザ識別情報とともに前記ホストサーバへ送信するとともに、前記ホストサーバより配信された前記第2ユーザの前記個人用情報に含まれる前記第2ユーザの前記ユーザ歌唱情報を更新し、当該更新された前記第2ユーザの前記ユーザ歌唱情報を前記第2ユーザの前記ユーザ識別情報とともに前記ホストサーバへ送信するための、ユーザ情報送信手段
を設けた
ことを特徴とするリモコン端末。
【請求項2】
カラオケ演奏を行うカラオケ装置と、ユーザが操作可能な操作部、及び、所定の表示を行う表示部、を有するリモコン端末と、前記カラオケ装置及び前記リモコン端末に対しネットワークを介して通信可能に接続されたホストサーバと、を有するカラオケネットワークシステムであって、
前記ホストサーバは、
ユーザを特定するユーザ識別情報、ユーザによる予約に応じてカラオケ演奏されたカラオケ曲を特定するユーザ歌唱情報、及び、前記カラオケ曲のカラオケ演奏に伴って生じるユーザとの所定の取引処理を表すユーザ取引履歴情報を含む個人用情報を記憶する、個人用情報記憶手段を有し、
前記リモコン端末は、
前記操作部の操作に基づき、第1ユーザ、及び、前記第1ユーザとは異なる第2ユーザ、を含む、複数のユーザの利用認証を前記ホストサーバとの間で行う利用認証手段を有し、
前記ホストサーバは、さらに、
前記個人用情報記憶手段に記憶されている個人用情報のうち、前記利用認証がなされている少なくとも1人の前記ユーザに関する個人用情報を、前記リモコン端末に配信する個人用情報配信手段と、
を有し、
前記リモコン端末は、さらに
前記ホストサーバの前記個人用情報配信手段により配信された前記第1ユーザに係わる前記個人用情報に基づき、前記表示部が前記第1ユーザに係わる閲覧画面を表示した状態において、前記操作部の操作に応じて、前記第1ユーザによるカラオケ曲の予約を受け付ける予約手段と、
前記予約手段で予約されたカラオケ曲が前記カラオケ装置でカラオケ演奏された際に、前記第1ユーザとの所定の取引処理の承諾を前記ホストサーバに対して通知するための承諾通知手段とを有し、
前記表示部で前記第1ユーザに係わる前記閲覧画面を表示した状態において、前記第1ユーザにより前記所定の取引処理が承諾された際の前記カラオケ曲の歌唱情報を付与する対象者としての、前記第2ユーザが指定されたときには、前記認証手段は、前記第2ユーザの利用認証を、前記ホストサーバとの間で行い、
前記カラオケ装置は、
1つ以上の前記カラオケ曲を記憶する演奏曲記憶手段と、
前記リモコン端末の前記予約手段が受け付けた前記第1ユーザによるカラオケ曲の前記予約に基づき、前記演奏曲記憶手段からカラオケ曲を読み出してカラオケ演奏するカラオケ演奏手段と、
を有し、
前記リモコン端末は、さらに、
前記予約手段が前記第1ユーザより予約を受け付けた前記カラオケ曲の前記カラオケ演奏手段での演奏に伴い、前記個人用情報配信手段により配信された前記第1ユーザの前記個人用情報に含まれる前記第1ユーザの前記ユーザ取引履歴情報を更新し、当該更新された前記第1ユーザの前記ユーザ取引履歴情報を前記第1ユーザの前記ユーザ識別情報とともに前記ホストサーバへ送信するとともに、前記個人用情報配信手段により配信された前記第2ユーザの前記個人用情報に含まれる前記第2ユーザの前記ユーザ歌唱情報を更新し、当該更新された前記第2ユーザの前記ユーザ歌唱情報を前記第2ユーザの前記ユーザ識別情報とともに前記ホストサーバへ送信するための、ユーザ情報送信手段
を有し、
前記ホストサーバは、さらに、
前記リモコン端末の前記ユーザ情報送信手段から送信された前記第1ユーザの前記ユーザ取引履歴情報を前記第1ユーザの前記ユーザ識別情報に関連付けて前記個人用情報記憶手段に記憶させるとともに、前記ユーザ情報送信手段から送信された前記第2ユーザの前記ユーザ歌唱情報を前記第2ユーザの前記ユーザ識別情報に関連付けて前記個人用情報記憶手段に記憶させる、記憶制御手段を有する
ことを特徴とするカラオケネットワークシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−209502(P2011−209502A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−77173(P2010−77173)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】