説明

リンクプレート

【課題】チェーンの走行速度、伝達トルク、潤滑油の粘度等の諸条件に関わらず、摺動抵抗を低減し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減して、耐久性が向上し小型軽量化されたリンクプレートを提供すること。
【解決手段】ガイド部材150に直接接触して走行する摺動端面110を有し、多数交互に屈曲可能に連結されてチェーンを構成するリンクプレート100において、摺動端面110が複数の摺動面部111と複数の溝部112とを走行方向に交互に備えていること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガイド部材に直接接触して走行する摺動端面を有し、多数交互に屈曲可能に連結されてチェーンを構成するリンクプレートに関し、例えば、エンジンルーム内のクランク軸とカム軸の夫々に設けたスプロケット間に無端懸回するチェーンを構成し、チェーンの走行時に端面がチェーンテンショナレバーやチェーンガイド等のガイド部材に接触して摺動するタイミングチェーンのリンクプレートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ガイド部材に直接接触して走行する摺動端面を有し、多数交互に屈曲可能に連結されてチェーンを構成するリンクプレートにおいて、チェーンの走行時の振動や騒音を低減するとともに摩耗や発熱を低減し耐久性を向上させて小型軽量化を図るために、摺動部を構成するリンクプレートの端面の摺動抵抗を低減することが行われている。
【0003】
このような公知のリンクプレートにおいて、リンクプレートの端面の摺動抵抗を低減するため、リンクプレートのガイド部材と摺接する端面をガイド部材側に凸状として摺動面積を減少したり、端面に潤滑油保持用の凹溝を設けて潤滑油の保持性を向上したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−25744号公報(第5頁乃至第9頁、図1乃至図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、公知のリンクプレートのガイド部材側に凸状とした端面は、摺動面積が小さくなり、摺動抵抗をある程度は低減できるものの、チェーンの走行速度、伝達トルク、潤滑油の粘度等の諸条件によっては、油膜切れが発生して振動や発熱の原因となる可能性もあり、その効果を確実とするためには使用条件に応じて形状を設計する必要があり、容易に製造することは困難であった。
【0006】
また、公知のリンクプレートの潤滑油保持用凹溝を有する端面は、凹溝分の摺動面積を減少させつつ、凹溝内に保持された潤滑油が摺動面に供給されることで、摺動抵抗をある程度は低減できるものの、幅方向や走行方向に均等に安定的に潤滑油を供給することは考慮されておらず、前述の凸状とした端面で生じる油膜切れの問題が部分的に生じることもあり、充分に解決することは困難であった。
【0007】
本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、チェーンの走行速度、伝達トルク、潤滑油の粘度等の諸条件に関わらず、摺動抵抗を低減し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減して、耐久性が向上し小型軽量化されたリンクプレートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本請求項1に係る発明は、ガイド部材に直接接触して走行する摺動端面を有し、多数交互に屈曲可能に連結されてチェーンを構成するリンクプレートにおいて、前記摺動端面が、複数の摺動面部と複数の溝部とを走行方向に交互に備えていることにより、前記課題を解決するものである。
【0009】
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載されたリンクプレートの構成に加えて、前記摺動端面が、ガイド部材側に凸状となるよう形成されていることにより、前記課題をさらに解決するものである。
【0010】
本請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載されたリンクプレートの構成に加えて、前記複数の溝部が、ガイド部材に直接接触しない非摺動面部の周辺に設けられた溝部よりもガイド部材に直接接触する実摺動面部の隣接した溝部を深く形成していることにより、前記課題をさらに解決するものである。
【0011】
本請求項4に係る発明は、請求項1または請求項2に記載されたリンクプレートの構成に加えて、前記溝部が、ガイド部材に直接接触しない非摺動面部の周辺には設けられていないことにより、前記課題をさらに解決するものである。
【0012】
本請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載されたリンクプレートの構成に加えて、前記溝部が、走行方向に対して直角ではない方向に伸びるように形成されていることにより、前記課題をさらに解決するものである。
【0013】
本請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載されたリンクプレートの構成に加えて、前記溝部の断面形状が、溝部の走行方向前端から最深部までの距離を、後端から最深部までの距離よりも短くなるように形成されていることにより、前記課題をさらに解決するものである。
【0014】
本請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載されたリンクプレートの構成に加えて、前記溝部の断面形状が、溝部の走行方向前端および後端と最深部を直線で結んだ際の面積よりも大きな断面積を有するように形成されていることにより、前記課題をさらに解決するものである。
【発明の効果】
【0015】
本請求項1に係る発明のリンクプレートは、ガイド部材に直接接触して走行する摺動端面を有し、多数交互に屈曲可能に連結されてチェーンを構成するリンクプレートにおいて、摺動端面が複数の摺動面部と複数の溝部とを走行方向に交互に備えていることにより、溝部が設けられることによって直接接触する摺動面積が減少し、潤滑油を溝部に保持できるとともに、摺動面部と溝部が走行方向に交互に設けられることで、溝部に保持された潤滑油が走行に伴って摺動面部に幅方向、走行方向ともに安定して供給することが可能となるため、チェーンの走行速度、伝達トルク、潤滑油の粘度等の諸条件に関わらず、潤滑油が不足してガイド部材との間の油膜切れを起こすことなく、振動や騒音、磨耗や発熱が低減され、耐久性が向上し小型軽量化を図ることができる。
【0016】
本請求項2に係る発明のリンクプレートは、請求項1に係るリンクプレートが奏する効果に加えて、摺動端面がガイド部材側に凸状となるよう形成されていることにより、摺動端面に設けられた複数の摺動面部の全てがガイド部材と直接接触することがないため、さらに摺動面積が減少して、摺動抵抗がさらに減少し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減され、耐久性が向上し小型軽量化を図ることができる。
【0017】
本請求項3に係る発明のリンクプレートは、請求項1または請求項2に係るリンクプレートが奏する効果に加えて、複数の溝部が、ガイド部材に直接接触しない非摺動面部の周辺に設けられた溝部よりもガイド部材に直接接触する実摺動面部の隣接した溝部を深く形成していることにより、潤滑油を多く必要とする実摺動面部により多くの潤滑油を保持することができるため、さらに潤滑油が不足してガイド部材との間の油膜切れを起こすことがなく、振動や騒音、磨耗や発熱が低減され、耐久性が向上し小型軽量化を図ることができる。
【0018】
本請求項4に係る発明のリンクプレートは、請求項1または請求項2に係るリンクプレートが奏する効果に加えて、溝部が、ガイド部材に直接接触しない非摺動面部の周辺には設けられていないことにより、溝部の加工箇所が減少して製造が容易となるとともに、溝部を加工する際に発生する僅かな変形、内部歪み等を抑制することができるため、耐久性が向上し小型軽量化を図ることができる。
【0019】
本請求項5に係る発明のリンクプレートは、請求項1乃至請求項4のいずれかに係るリンクプレートが奏する効果に加えて、溝部が、走行方向に対して直角ではない方向に伸びるように形成されていることにより、走行による潤滑油の溝部内での流動が生じるため、さらに円滑に安定的に潤滑油の供給が行われ、潤滑油が不足してガイド部材との間の油膜切れを起こすことなく、振動や騒音、磨耗や発熱が低減され、耐久性が向上し小型軽量化を図ることができる。
【0020】
本請求項6に係る発明のリンクプレートは、請求項1乃至請求項5のいずれかに係るリンクプレートが奏する効果に加えて、溝部の断面形状が、溝部の走行方向前端から最深部までの距離を、後端から最深部までの距離よりも短くなるように形成されていることにより、走行による潤滑油の供給が浅い角度で円滑に安定的に行われ、潤滑油が不足してガイド部材との間の油膜切れを起こすことなく、振動や騒音、磨耗や発熱が低減され、耐久性が向上し小型軽量化を図ることができる。
【0021】
本請求項7に係る発明のリンクプレートは、請求項1乃至請求項6のいずれかに係るリンクプレートが奏する効果に加えて、溝部の断面形状が、溝部の走行方向前端および後端と最深部を直線で結んだ際の面積よりも大きな断面積を有するように形成されていることにより、さらに多くの潤滑油を保持することができるため、潤滑油が不足してガイド部材との間の油膜切れを起こすことなく、振動や騒音、磨耗や発熱が低減され、耐久性が向上し小型軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1実施例であるリンクプレートの側面図。
【図2】図1のリンクプレートの平面図。
【図3】図1のリンクプレートとガイド部材との接触説明図。
【図4】本発明の第2実施例であるリンクプレートの側面図。
【図5】本発明の第3実施例であるリンクプレートの側面図。
【図6】本発明のリンクプレートの溝部の第1の変形例の平面図。
【図7】本発明のリンクプレートの溝部の他の変形例の平面図。
【図8】本発明のリンクプレートの溝部の断面形状の変形例の説明図。
【図9】本発明のリンクプレートの溝部の断面形状の他の変形例の説明図。
【図10】本発明のリンクプレートの溝部の断面形状のさらに他の変形例の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、ガイド部材に直接接触して走行する摺動端面を有し、多数交互に屈曲可能に連結されてチェーンを構成するリンクプレートにおいて、摺動端面が、複数の摺動面部と複数の溝部とを走行方向に交互に備え、チェーンの走行速度、伝達トルク、潤滑油の粘度等の諸条件に関わらず、摺動抵抗を低減し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減して、耐久性が向上し小型軽量化するものであれば、その具体的な実施態様は如何なるものであっても何ら構わない。
【0024】
また、本発明のリンクプレートは、ガイド部材に直接接触して走行する摺動端面を有し、多数交互に屈曲可能に連結されてチェーンを構成するものであれば、ローラチェーン、ブシュチェーン、サイレントチェーン等のいかなるチェーンを構成するリンクプレートであっても良く、その形状は、小判型、ひょうたん型、上下いずれかの端面側に歯を有するもの等、いかなる形状のリンクプレートであっても良い。
また、使用される潤滑油はいかなる成分、物性のものであっても良く、高粘性のいわゆるグリースであっても良い。
【実施例1】
【0025】
以下に、本発明の一実施例であるリンクプレートについて、図面に基づいて説明する。
本発明の第1実施例であるリンクプレート100は、図1に示すように、側面視で略小判型の形状をしており、前後に2つのピン孔101を備えている。
このリンクプレート100がピン孔101にピンあるいはブシュが挿入されて、多数交互に屈曲可能に連結されることでチェーンが構成される。
【0026】
リンクプレート100の上下の端面は、チェーンの走行駆動時にチェーンガイド等のガイド部材に直接接触して走行する摺動端面110を形成しており、該摺動端面110には、図2に示すように、複数の摺動面部111と複数の溝部112とが走行方向に交互に設けられている。
また、摺動端面110は、側面方向から見て前後方向の中央部がガイド部材側にわずかに凸となる形状に構成されている。
【0027】
このように形成されたリンクプレート100がガイド部材150上を摺動する際には、図3に示すように、溝部112が設けられることによって、摺動面部111のみがガイド部材150と直接接触し、摺動端面110全体よりも摺動面積が減少して摺動抵抗が減少する。
【0028】
また、溝部112には潤滑油が保持されるため、リンクプレート100の走行時に摺動面部111の走行方向前方には必ず潤滑油が存在する状態となり、溝部112は、図2に示すように、摺動面部111と走行方向に交互に設けられ、摺動端面110の幅方向にわたって前後の摺動面部111を分断しているため、ガイド部材150との摺動走行に伴ってそれぞれの溝部112から隣接する摺動面部111に潤滑油が幅方向全面にわたって安定的に供給される。
【0029】
また、リンクプレート100がガイド部材150に押し付けられることによってわずかにガイド部材150の表面が溝部112内側に膨出変形することによっても、溝部112に保持された潤滑油は図示矢印で示すよう供給され、さらに充分に供給される。
なお、図3ではガイド部材150の表面の変形を誇張して描いており、実際は極僅かであるが、潤滑油の供給には充分である。
【実施例2】
【0030】
本発明の第2実施例であるリンクプレート200は、図4に示すように、第1実施例と同様、側面視で略小判型の形状をしており、前後に2つのピン孔201を備えている。
このリンクプレート200がピン孔201にピンあるいはブシュが挿入されて、多数交互に屈曲可能に連結されることでチェーンが構成される。
【0031】
リンクプレート200のガイド部材250に直接接触して走行する摺動端面には、複数の摺動面部211と複数の深溝部212あるいは浅溝部213とが走行方向に交互に設けられている。
また、摺動端面は、側面方向から見て前後方向の中央部がガイド部材側にわずかに凸となる形状に構成されており、前後方向中央近傍の摺動面部211のみが直接ガイド部材250と摺動するように構成されている。
【0032】
深溝部212は、ガイド部材250に直接接触する中央付近の摺動面部211に隣接して設けられ、ガイド部材250に直接接触しない前後方向両端付近の摺動面部211の周辺には浅溝部213が設けられている。
【0033】
このように、ガイド部材250に直接接触しない摺動面部211の周辺に設けられた浅溝部213よりもガイド部材250に直接接触する摺動面部211に隣接した深溝部212を深く形成していることにより、潤滑油を多く必要とする摺動面部211により多くの潤滑油を保持することができるため、さらに潤滑油が不足してガイド部材との間の油膜切れを起こすことがなく、振動や騒音、磨耗や発熱が低減され、耐久性が向上し小型軽量化を図ることができる。
なお、本実施例では、リンクプレート200の図示上部の端面には溝部を有していないが、同様の溝部を有するものであっても良い。
【実施例3】
【0034】
本発明の第3実施例であるリンクプレート300は、図5に示すように、第1実施例と同様、側面視で略小判型の形状をしており、前後に2つのピン孔301を備えている。
このリンクプレート300がピン孔301にピンあるいはブシュが挿入されて、多数交互に屈曲可能に連結されることでチェーンが構成される。
【0035】
リンクプレート300のガイド部材350に直接接触して走行する摺動端面には、複数の摺動面部311と複数の溝部312とが走行方向に交互に設けられている。
また、摺動端面は、側面方向から見て前後方向の中央部がガイド部材側にわずかに凸となる形状に構成されており、前後方向中央近傍の摺動面部311のみが直接ガイド部材350と摺動するように構成されている。
【0036】
溝部312は、ガイド部材350に直接接触する中央付近の摺動面部311に隣接した部分にのみ設けられ、ガイド部材350に直接接触しない前後方向両端付近の摺動面部311の周辺には設けられていない。
【0037】
このように、溝部312が、ガイド部材350に直接接触しない摺動面部311の周辺には設けられていないことにより、溝部312の加工箇所が減少して製造が容易となるとともに、溝部312を加工する際に発生する僅かな変形、内部歪み等を抑制することができるため、耐久性が向上し小型軽量化を図ることができる。
なお、本実施例では、リンクプレート300の図示上部の端面には溝部を有していないが、同様の溝部を有するものであっても良い。
【0038】
次に、本発明のリンクプレートの溝部の変形例について、図面に基づいて説明する。
図6に示す溝部122は、摺動端面120に、走行方向に対して直角ではない角度方向に直線的に複数平行に、摺動面部121と走行方向に交互に設けられている。
このことにより、走行による潤滑油の溝部122内での流動が生じるため、さらに円滑に安定的に潤滑油の供給が行われ、潤滑油が不足してガイド部材との間の油膜切れを起こすことなく、振動や騒音、磨耗や発熱が低減され、耐久性が向上し小型軽量化を図ることができる。
【0039】
また、図7に示すように、摺動端面130に、曲線状の溝部132を摺動面部131と走行方向に交互に設けても良く(図7a)、摺動端面140に、屈曲状の溝部142を摺動面部141と走行方向に交互に設けても良い(図7b)。
これらの溝部132、142は、平面視でチェーン走行方向前方に凸になるように配置されることで、走行による潤滑油の溝部132、142内での流動がより円滑となる。
なお、溝部の平面視の形状は、上記例に限定されず、摺動端面が複数の摺動面部と複数の溝部とを走行方向に交互に備えるように配置されるものであれば、いかなるものであっても良い。
【0040】
溝部の断面形状は、潤滑油を保持可能な形状であればいかなるものであっても良く、図8(a)、(b)、(c)に示すような、三角形状、半円形状、台形状等いかなる形状であっても良い。
【0041】
例えば、図9に示すように、溝部の走行方向前端から最深部までの距離fを、後端から最深部までの距離rよりも短くなるように断面形状を形成することにより、走行による潤滑油の供給が浅い角度で円滑に安定的に行われ、潤滑油が不足してガイド部材との間の油膜切れを起こすことなく、振動や騒音、磨耗や発熱が低減され、耐久性が向上し小型軽量化を図ることができる。
【0042】
また、図10に示すように、溝部の断面形状を半円より大きな円弧形状とすることで、溝部の走行方向前端および後端と最深部を直線で結んだ際の三角形状断面の面積よりも大きな断面積を有するように形成され、同じ溝部の幅でさらに多くの潤滑油を保持することができる。
なお、溝部の断面形状は、上記例に限定されず、いかなるものであっても良い。
【0043】
以上説明したように、本発明のリンクプレートによれば、溝部が設けられることによって直接接触する摺動面積が減少し、潤滑油を溝部に保持できるとともに、摺動面部と溝部が走行方向に交互に設けられることで、溝部に保持された潤滑油が走行に伴って摺動面部に幅方向、走行方向ともに安定して供給することが可能となるため、チェーンの走行速度、伝達トルク、潤滑油の粘度等の諸条件に関わらず、潤滑油が不足してガイド部材との間の油膜切れを起こすことなく、振動や騒音、磨耗や発熱が低減され、耐久性が向上し小型軽量化を図ることができるなど、その効果は甚大である。
【符号の説明】
【0044】
100、200、300 ・・・リンクプレート
101、201、301 ・・・ピン孔
110 ・・・摺動端面
111、211、311 ・・・摺動面部
112、 312 ・・・溝部
212 ・・・深溝部
213 ・・・浅溝部
120、130、140 ・・・摺動端面
121、131、141 ・・・摺動面部
122、132、142 ・・・溝部
150、250、350 ・・・ガイド部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガイド部材に直接接触して走行する摺動端面を有し、多数交互に屈曲可能に連結されてチェーンを構成するリンクプレートにおいて、
前記摺動端面が、複数の摺動面部と複数の溝部とを走行方向に交互に備えていることを特徴とするリンクプレート。
【請求項2】
前記摺動端面が、ガイド部材側に凸状となるよう形成されていることを特徴とする請求項1に記載のリンクプレート。
【請求項3】
前記複数の溝部が、ガイド部材に直接接触しない非摺動面部の周辺に設けられた溝部よりもガイド部材に直接接触する実摺動面部の隣接した溝部を深く形成していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリンクプレート。
【請求項4】
前記溝部が、ガイド部材に直接接触しない非摺動面部の周辺には設けられていないことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリンクプレート。
【請求項5】
前記溝部が、走行方向に対して直角ではない方向に伸びるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のリンクプレート。
【請求項6】
前記溝部の断面形状が、溝部の走行方向前端から最深部までの距離を、後端から最深部までの距離よりも短くなるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のリンクプレート。
【請求項7】
前記溝部の断面形状が、溝部の走行方向前端および後端と最深部を直線で結んだ際の面積よりも大きな断面積を有するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のリンクプレート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−153647(P2011−153647A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−14446(P2010−14446)
【出願日】平成22年1月26日(2010.1.26)
【出願人】(000003355)株式会社椿本チエイン (861)