説明

リーダーアンテナに優先度を割当てるためのシステム及びその方法

アンテナに優先度を割当てるための方法、システム、及び製品が開示される。本発明の好ましい実施形態に従って、リーダーアンテナは、各オブジェクトに関連付けられるタグ又は他の識別子を検出することによって、オブジェクトの位置を識別する。センサーは、オブジェクト又はその周囲の環境に関する追加情報を提供するように備えることができる。優先順位は、オブジェクト及び/又はその環境の位置及び他の特性に基づきリーダーアンテナに割当てられる。リーダーアンテナを読込むためのポーリングシーケンスは、優先順位に従って決定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2004年1月16日に出願された“リーダーアンテナに優先度を割当てるためのシステム及びその方法”という名称の、先の米国仮出願60/536703号を基礎とする優先権主張を伴い、その全文を参考のためにここに示す。
【背景技術】
【0002】
高周波識別(RFID)システムは通常、RFIDタグが付されたアイテムに高周波(RF)信号を送信するために1つ以上のRFIDリーダーアンテナを用いる。アイテム又は人を識別するそのようなRFIDタグの使用は、当該技術においてよく知られている。RFIDリーダーアンテナからの高周波(RF)信号に応答して、RFIDタグは、励起される時、RFIDリーダーアンテナによって検出される磁場(又は電場)で障害を引起す。通常、そのようなタグは、タグがRFIDリーダーアンテナの検出範囲内にある時、RFIDリーダーアンテナからのRF信号に応答して励起又は共振する受動タグである。
【0003】
RFIDシステムの検出範囲は通常、短距離までの、例えば13.56MHzのシステムに対して大抵約1歩未満の信号強度によって限定される。故に、ポータブルリーダーユニットは、特に定置又は固定された単一のRFIDリーダーアンテナの検出範囲よりもかなり広いスペースでタグ付アイテムが記憶される場所で、全てのタグ付アイテムを検出するためにタグ付アイテムのグループが通過されうる。代わりに、多数のタグ付アイテムを検出するために十分な電力及び範囲を備える大きなRFIDリーダーアンテナを用いることができる。しかし、そのようなアンテナは扱いにくく、許容限度を超えて放射電力の範囲を増加しうる。さらに、これらRFIDリーダーアンテナはよく、店又はスペースに余裕のない他の場所に設置され、そのような大きなRFIDリーダーアンテナを用いるのに高価かつ不都合である。もう1つの可能な解決策では、複数の小型アンテナを使用することができるが、そのような設定は、スペースに余裕がない時及び配線を隠したい時、調整するのに扱いにくいことがある。
【0004】
現在のRFIDリーダーアンテナは、放射妨害波に対するFCC規制に抵触することなく、十分な読込み範囲がアンテナと関連タグとの間で維持できるように設計されている。
【0005】
共振RFIDリーダーアンテナシステムは、RFID用途において現在利用されており、そこでは多数のRFIDリーダーアンテナが単一のリーダーに接続される。各RFIDリーダーアンテナは、システムの特性インピーダンスに整合するよう用いられるその独自の同調回路を有することがある。RFIDリーダー又はインテロゲータは、例えば、多数のリーダーを用いるコスト又は複雑性を解消するために、特に速い読込み速度が必要ない場合、1つよりも多いアンテナに接続できる。しかし、リーダーを共有することは、所定のアンテナがしばしば読込まれない可能性があることを意味する。一方で、それは、アイテムがアンテナの近傍から除去される時を瞬時に知ること、又は少なくともその後しばらくの間アンテナを監視することが望まれることがある。故に、それは、アンテナが読込まれる順番についてRFIDリーダーが優先順位をつけることができる方法を開発するのに有益である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
アンテナに優先度を割当てるための方法、システム、及び製品が開示される。本発明の好ましい実施形態に従って、リーダーアンテナは、各オブジェクトに関連付けられるタグ又は他の識別子を検出することによってオブジェクトの位置を識別する。センサーは、オブジェクト又はその周囲の環境に関する追加情報を提供するように備えることができる。優先順位は、オブジェクト及び/又はその環境の位置及び他の特性に基づきリーダーアンテナに割当てられる。リーダーアンテナを読込むためのポーリングシーケンスは、優先順位に従って決定される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の好ましい実施形態及び用途を、以下に説明する。本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に対して、他の実施形態が実現でき、かつ変更をすることができる。ここで開示された好ましい実施形態は、特にRFIDシステムの分野に応用されるように説明したが、同様の又は類似の問題を有する任意の技術において具現できることが明白である。さらに、ここの実施例は、例えば小売店等の施設における棚システムに関して特に説明されるが、本発明が他の形式及び他の施設で具現できることは明白である。
【0008】
本発明の典型的な実施形態は、図1に図示されるようにアンテナ優先システム100で実行することができる。典型的なアンテナ優先システム100は好ましくは、ローカルデータベース115と、リーダー140と、ユーザーインタフェース装置130とに連結されるコントローラ110を含む。本実施形態において、コントローラ110は、アンテナ優先システム100と、ネットワーク160と、ローカルデータベース115と、リーダー140と、ユーザーインタフェース装置130との間で入/出力データの処理を提供するために、1つ以上の中央演算処理装置(CPUs)又は他の計算/処理装置を含むことができる。
【0009】
好ましくは、コントローラ110は、メモリ(例えば、ローカルデータベース115等)に記憶される1つ以上のコンピュータ実行可能なプログラムを実行する。ローカルデータベース115は、情報を記憶するための任意の記録可能な又は書換可能な媒体(例えば、ハードドライブ、フラッシュRAM、光学ディスク、コンパクトディスク、メモリカード、DVD等)を具備する1つ以上のメモリ装置を含むことができる。ユーザーインタフェース装置130は、コントローラ110(例えば、キーボード、タッチ画面、ワイヤレス装置、PDA、赤外線装置、高周波装置等)に情報(例えば、コマンド、データ等)を入力するのに用いることができる任意の装置を含む。
【0010】
本発明の好ましい実施形態において、アンテナ優先システム100はまた、リーダー140を含むことができる。リーダー140は、リーダー140に連結される1つ以上のリーダーアンテナ(例えば、リーダーアンテナ151〜153)に対して、問合せる(interrogate)か、読込するか、又は別にアクティブにするのに用いることができる。この実施例において、リーダーアンテナ151〜153は、棚105に組込まれ、米国特許出願10/338892号に説明されるような同調回路を含むことができ、その全体が参考のために示される。リーダー140は、当該技術分野で周知の方法でリーダーアンテナ151〜153から取得される情報をコントローラ110に送信する。
【0011】
好ましい実施形態において、リーダーアンテナ151〜153は、高周波50を生成することができるRFIDリーダーアンテナであるのが好ましい。高周波は、オブジェクト(例えば、製品、従業員、消費者等)に対して、貼付するか、一体にするか、又は別に連結することができるRFIDタグ60と相互作用する。RFIDタグ60は、高周波50によって励起される時、RFIDリーダーアンテナによって検出される磁場(又は電場)において障害を引起す。リーダー140は、特定のポーリングシーケンスの優先順位に従って1つ以上のリーダーアンテナ(例えば、リーダーアンテナ151〜153)に対して例えば、問合せるか、読込するか、又は別にアクティブにするために、コントローラ110によって指示できるのが好ましい。例えば、コントローラ110は、リーダーアンテナ153、それに続くリーダーアンテナ152、そしてそれに続くリーダーアンテナ151を読込むことによって、リーダーアンテナ151〜153に問合せるためにリーダー140を指示することができる。ここで説明されるように、本発明の好ましい実施形態に従って、優先順位は、アイテム70又は消費者80の位置(例えば、アイテム70又は消費者80とリーダーアンテナ152との近さ等)に基づき割当てることができる。
【0012】
本発明の好ましい実施形態に従って、リーダーアンテナは、移動体又は静止体に貼付することができる。図1の実施例に図示されるように、リーダーアンテナ151〜153は、棚105などの製品サポートストラクチャに貼付される。リーダーアンテナ151〜153は、アイテム70に取付けられて示される、RFID60等のRFIDタグに対して、例えば高周波50によって通信するのに用いることができる。好ましい実施形態に従って、センサーは、監視されているオブジェクト又はそれらの周囲の環境に関する追加情報を提供するために利用される(例えば、移動体又は静止体等に貼付される)。この実施例において、センサー121〜123は、棚105に貼付され、コントローラ110に追加情報を提供する。センサー121〜123は、重量センサー、振動センサー、圧力センサー、押ボタンセンサー、赤外線センサー、光学センサー、音声センサー等を含むことができる。好ましい実施形態において、他の検出信号85は、コントローラ110に追加情報を提供することができる。それは、センサー121〜123からの複合情報にすることができるか、又はコントローラ110に別途提供することができる。本発明の好ましい実施形態に従って、センサーによって提供される情報は、ここで説明されるように、異なるリーダーアンテナに割当てられる優先度に作用するよう用いることができる。
【0013】
アンテナ優先システム100は、メインデータベース180に連結される1つ以上の遠隔アプリケーション170に(例えば、図1に示されるように、ネットワーク160を介して)直接又は間接的に接続することができる。ネットワーク160は、アンテナ優先システム100及び遠隔アプリケーション170が情報を交換できるようにする任意の通信設定形式を表すことができる。例えば、ネットワーク160は、インターネット等の、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、ブルートゥース、及び/又は複合ネットワークにすることができる。ネットワーク160はまた、アンテナ優先システム100及び遠隔アプリケーション170が無線ベースの通信を用いて情報を交換できるようにする基幹施設を含むことができる。
【0014】
好ましくは、ローカルデータベース115及びメインデータベース180は、アンテナ優先システム100及び/又は遠隔アプリケーション170によって用いられる情報(例えば、コンピュータ実行可能なプログラム、製品及び/又は機能関連データ等)を記憶する1つ以上の記憶装置システム(例えば、内蔵ハードドライブ、外部ハードドライブ、フラッシュRAM、ROM、メモリカード、及び光学ディスク等)を、どの場合でも含むことができる。“データベース”という用語は、1つのデータファイル、コンピュータ実行可能なプログラム、又はテーブルよりも多く記憶するための手段を意味することがある。好ましい実施形態において、ローカルデータベース115及び/又はメインデータベース180は、局所的又は遠隔地に収容される1より多いデータベース又は一連のデータベースを具備することができる。そのようなデータベースは、例えば、SQLデータベースサーバー等の、データベースサーバー(図示せず)によって制御することができる。SQLサーバーのためのジャバデータベースコネクティビティ(JDBC)ドライバはまた、SQLサーバーデータベースにアクセスするのに用いることができる。ローカルデータベース115及び/又はメインデータベース180は、アンテナ優先システム100の内部、又はアンテナ優先システム100の外部に、例えばサーバー(図示せず)上に具現することができる。さらに、ローカルデータベース115及び/又はメインデータベース180は、1より多いアンテナ優先システム100と共有することができる。
【0015】
好ましい実施形態に従って、ローカルデータベース115及び/又はメインデータベース180は、アイテム又はオブジェクト情報(例えば、最小在庫管理単位(SKU)データ等のアイテムに関する識別情報等)を記憶するのに用いることができる。SKU情報は、アイテム形式、製造者、生産地、サイズ、色、スタイルのほかに、当業者によって理解されている多種多様な他の情報形式も含むことができる。そのようなアイテム情報は、例えばローカルデータベース115及び/又はメインデータベース180に維持されるテーブルに、又は遠隔若しくはローカルデータベース或いはシステムに記憶することができる。アイテム情報の例は、以下に示されるがそれに限らない。
【0016】
(1)均一製品コード(UPC)及び/又は電気製品識別コード(EPIC)。一定のサイズ、色等で同一の製造者によって製造されるアイテムは、全て同一のUPCを有することができるが、それぞれ固有のEPICを有することができることが理解されよう。
(2)アイテムの現在価格。
(3)アイテムの季節性。季節性のインジケータは、休日、特別イベント(例えばスーパーボール)の所定日を囲う時間フレーム等のような各種イベント又は季節に関連付けられる期間とアイテムとの間の関係を表すことができる。例えば、石鹸製品は、“ノーシーズン”等の、季節に関係ない性質を表す季節性のインジケータを有することができ、リースは、“クリスマス”インジケータを有することができ、木炭は、“夏”インジケータを有することができる等がある。さらに、販促アイテム(例えば、それらのアイテムは、特に製造者又は小売業者によって販売されている。)は、時間フレーム(例えば、“2003年7月”)に関連付けられる季節性のインジケータを有することができる。季節性のインジケータは、在庫で所定のアイテムを除去又は補充する時を判断するのに用いることができる。
【0017】
(4)アイテムの棚期間。“棚期間”という用語は、在庫に含まれることができる期間を意味する。例えば、牛乳等の生鮮食品は、消費者への販売のために棚上に展示することができる限定期間を有することができる。保存食も、類似形式のアイテムの前回のセール、限定販促時間フレーム等のような1つ以上の要素に基づき在庫で展示すべき限定期間を有することができる。
【0018】
さらに、所定形式のアイテムの回収(例えば、任意のアイテム形式の個別ボックス)のために、記憶されたアイテム情報の例が以下に示されるがそれに限定されない。
【0019】
(1)アイテムのEPIC。
(2)上述したSKU情報に関連付けることができるアイテムのUPC。
(3)SKUから直接知られない他の情報形式(例えば、色、スタイル、サイズ等)。
(4)アイテムに関連付けられるシリアル番号(但し、EPIC以外)。
(5)小売業者等の使用に関連付けられる企業体に対するアイテムのコスト。
(6)アイテムが特定の位置又は複数の位置に最初に置かれた日。
(7)アイテムの期限日(もしある場合)。
(8)アイテムの現在の物理的位置を表すアイテム位置情報(即ち、販売された場合、アイテムが最後に確認された位置。
(9)アイテムが販売された価格(既に販売された場合)。
(10)アイテムが販売された日付(既に販売された場合)。
(11)アイテムを購入するか又は購入予定のあるユーザーに割当てられる独自の番号を表す、購入者の好ましい消費者番号(既に販売された場合)。
(12)RFIDタグ60に関連付けられる独自のシリアル番号で、例えばその製造者によってRFIDタグ60に書込まれる識別番号。
【0020】
当業者であれば、上記アイテム情報の例に限定することを意図していないことが分かる。ローカルデータベース115及び/又はメインデータベース180は、遠隔アプリケーション170及び/又はアンテナ優先システム100によって用いられるアイテム情報の比較的多いか又は比較的少ないテーブル又は他の設定を含むことができる。メインデータベース180におけるいくつかのまたは全ての情報はまた、ローカルデータベース115に記憶することができる。
【0021】
好ましい実施形態に従って、優先順位は、多様な要素(例えば、センサー、リーダーアンテナ、履歴データ、マーケティングデータ等から導出されるデータ)によって影響を受ける多様な方法で判断することができる。“優先順位”という用語は、順序付けられたシーケンスにおけるオブジェクト(例えば、リーダーアンテナ、備品、オブジェクト等)の相対的な位置又は配置を意味する。“優先順位”という用語は、所定のオブジェクト上で消費(例えば、監視)されるべき時間長を表すこともある。“所定の判断基準”という用語は、1つのオブジェクトともう1つのオブジェクトとの性質を区別する要素又は複数の要素を意味する。例えば、オブジェクトは、所定の判断基準(例えば、重さ、サイズ、密度等)による優先順位で配置することができる。この例において、比較的重いオブジェクトは、比較的軽いオブジェクトに対して高い優先度を有する。故に、この典型的な優先順位において、オブジェクトは、最も重いオブジェクトから最も軽いオブジェクトへの優先順位で配置される。優先順位において比較的高い“優先度”又は“レベル”が割当てられるオブジェクトは、例えば、比較的低い“優先度”又は“レベル”が割当てられるオブジェクトと比較して優先順位において高い位置を有することができる。
【0022】
優先順位において比較的高いレベルが割当てられるオブジェクトは、優先順位において比較的低いレベルのオブジェクトよりも高い優先レベルを有するといえる。“優先レベル”という用語は、グループ内の他のオブジェクト又はオブジェクトのグループと比較してオブジェクトに割当てられる相対的価値を意味する。本発明の好ましい実施形態の1つにおいて、優先レベルは、任意の所定基準(例えば、所定の判断基準、不規則、等しい頻度等)に従ってオブジェクトに割当てることができる。その時、優先順位は、各種オブジェクトに割当てられる優先レベルを比較することによって配置することができ、優先順位は、それらの優先レベル(例えば、最高から最低へ、最低から最高へ等)に従ってオブジェクトを配置することによって決定することができる。例えば、優先順位は、各オブジェクトに1〜100の相互排他的な優先レベルが割当てられている100のオブジェクトに対し配置することができる。この例において、1の優先レベルを備えるオブジェクトは、優先順位において最高の優先度を有するが、100の優先レベルを備えるオブジェクトは、優先順位において最低の優先度を有する。100のオブジェクトの優先レベルが割当てられた後、それらは、1〜100から典型的な優先順位で配置することができる。(優先レベルが相互排他的な基準で割当てられない限り、オブジェクトの相対的優先度は、任意に割当てられるか、又は任意の他の追加基準を用いることができる。)
【0023】
本発明の好ましい実施形態において、優先順位は、優先レベルを参照することなく配置することができる。例えば、優先順位は、所定の時間スケジュール又は任意の他の適切な要素に従って、不規則に配置することができる。本発明のもう1つの好ましい実施形態において、優先順位は、複数である所定の判断基準に従って配置することができる。例えば、オブジェクトは、それらのサイズ及び重さの両方に従って配置することができる。“オブジェクト”という用語は、検出することができる任意の有形アイテム(例えば、消費者、製品、バスケット、カート等)を意味する。オブジェクトは例えば、RFIDタグ又は他の識別タグに関連付けることができる。“所定の判断基準”という用語は、1つのオブジェクトの特性を他のオブジェクトと区別する要素又は複数の要素を意味する。例えば、オブジェクトは、所定の判断基準(例えば、重さ、サイズ、密度等)による優先順位で配置することができる。例えば、比較的重いオブジェクトは、比較的軽いオブジェクトに対して高い優先度を有することができる。故に、この典型的な優先順位において、オブジェクトは、最も重いオブジェクトから最も軽いオブジェクトへの優先順位で配置される。優先順位において比較的高い“優先度”又は“レベル”で割当てられるオブジェクトは、例えば比較的低い“優先度”又は“レベル”で割当てられるオブジェクトと比較して優先順位において高い位置を有することができる。所定の判断基準はまた、互いに重み付けすることができる。故に、オブジェクトの重さは、そのサイズの2倍だけ優先順位においてその位置に影響を与えることができる。
【0024】
本発明の好ましい実施形態において、比較的高い優先レベルを有する第1のリーダーアンテナは、少なくとも比較的低い優先度を有する第2のリーダーアンテナよりも高い優先度が割当てられる。この実施形態において、優先レベルは、各アンテナに割当てられ、アンテナは、その相対的優先レベルによる優先順位で配置される。比較的高い優先レベルを備えるアンテナは、比較的低い優先レベルを備えるアンテナよりも対応する高い優先度を有する。
【0025】
本発明のさらに好ましい実施形態において、リーダーアンテナは、それらの優先順位に従って読込み又は問合わされる。故に、(例えば、比較的高い優先レベルが割当てられていることに基づき)比較的高い優先度を有するアンテナは、(例えば、対応する比較的低い優先レベルを有する)比較的低い優先度を有するアンテナ以前で読込み又は問合せされる。
【0026】
本発明のもう1つの好ましい実施形態において、優先レベルは、各複数のリーダーアンテナによって検出されるオブジェクト又は複数のオブジェクトに従って割当てることができる。例えば、識別タグを有する特定の製品の存在は、対応するアンテナに割当てられる比較的高い優先レベルをもたらすことができる。アンテナの比較的高い優先レベルの割当は、優先順位において比較的高い位置に割当てられることをもたらすことができる。例えば店長は、消費者への供給に関する正確かつ最新の情報を提供するために特定の人気アイテムの在庫を厳密に監視することが望める。もう1つの好ましい実施形態において、多数の製品を検出する第1リーダーアンテナは、少なくとも少数の製品を検出する第2リーダーアンテナよりも高い優先レベルが割当てられる。
【0027】
本発明のもう1つの好ましい実施形態において、検出された製品が所定位置から動かされる可能性は、優先レベルを割当てる(又は別に優先順位を設定する)ための所定基準として用いることができる。製品が動かされる可能性は、多様な方法で決定することができる。それは、例えば、所定の時間間隔の間に所定位置から複数製品が動かされる頻度を検出すること、及び所定の時間間隔の間に所定位置から複数製品が動かされる平均頻度を計算することによって計算することができる。好ましい実施形態において、優先レベルは、オブジェクトが動かされる可能性に従って各複数のリーダーアンテナに割当てられる。この例において、比較的高い優先レベルは、優先順位において比較的高い位置に対応する。本発明のこの好ましい実施形態を用いて、店長は、差替えが必要なアイテム数を決定するために1時間で特定の棚から動かされる人気アイテムの数を計算することができる。
【0028】
もう1つの好ましい実施形態において、優先レベルは、優先要素に従って割当てることができる。“優先要素”という用語は、オブジェクトに優先レベルを割当てるのに用いられる所定基準を意味する。優先要素は、リーダーアンテナに関連付けられる識別タグの動きと、消費者とリーダーアンテナとの近さと、従業員とリーダーアンテナとの近さと、製品とリーダーアンテナとの近さとを含むことができるがそれに限らない。例えば、識別タグ又は識別タググループがリーダーアンテナの範囲外に動かされる場合、リーダーアンテナは、識別タグが動かされなかったアンテナよりも高い優先レベルを割当てることができる。優先順位は、例えば、識別タグの低減された又は無い動きよりも高い優先度に対応する識別タグの増加された動きである識別タグの動きの頻度に従って配置することができる。
【0029】
本発明のもう1つの好ましい実施形態において、優先レベル又は優先順位は、コンピュータサーバ、コンピュータワークステーション、携帯装置、電話、ワイヤレス装置等のような装置からのトリガイベント又は入力データに基づき割当てることができる。この例において、優先度は、手動又は時間間隔に従って割当てることができる。故に、遠隔地に位置する店長又は会社の支配人は、例えば、特定の時刻又は大切な時期(例えば、クリスマスショッピングシーズン)に人気アイテムの動きを監視するために特定の棚に関連付けられるリーダーアンテナに問合せることができる。
【0030】
本発明のもう1つの好ましい実施形態において、優先レベル又は優先順位は、センサーからの入力データに基づきリーダーアンテナに割当てることができる。例えば、センサーは、イベント(例えば、消費者、従業員、特定製品等の存在又は不在)を示す光学センサー、振動センサー、音声センサー、圧力センサー、押しボタンセンサー等にすることができる。センサーは、リーダーアンテナに優先レベルを割当てるのに用いることができる。例えば、センサーが消費者の存在を検出した場合、センサーに関連付けられるアンテナは、消費者の存在に関連付けられないアンテナよりも、高い優先レベルと優先順位において対応する高い位置とを割当てることができる。
【0031】
本発明の好ましい実施形態において、優先順位は、リーダーアンテナに問合せるためのポーリングシーケンスを決定するのに(例えば、コントローラ110によって)用いるテーブル(例えば、ローカルデータベース115)に記憶することができる。“ポーリングシーケンス”という用語は、リーダーアンテナが読込み又は問合わされる順位(又は時間長)を意味する。ポーリングシーケンスは、優先順位、優先レベル、又は任意の他の適切な要素又は複数の要素に従って配置することができる。
【0032】
本発明の好ましい実施形態と、リーダーアンテナに優先レベルを割当て、優先順位を決定し、及び/又はポーリングシーケンス決定するための段階とは、コンピュータ読取り可能な媒体(例えば、ハードドライブ、フラッシュドライブ、メモリカード、RAM、ROM、DVD、CD、光学ディスク等)に記憶されるコンピュータ実行可能な媒体で具現することができる。コンピュータ読取り可能な媒体は、例えば、ここで説明される本発明の好ましい実施形態に従ってコントローラ110で用いることができる。
【0033】
本発明の好ましい実施形態の1実施例において、優先順位は、以下に記載されるような所定基準に従って重み付けすることができる個別の要素の総和に等しい。
【0034】
【数1】

【0035】
この実施例の1用途において、例えば、各アンテナは、アンテナの範囲内のタグ付オブジェクト又はアイテムの在庫が動かされる頻度に基づき優先レベルが割当てられる。例えば、tを、読込みイベントiの時間とする。この例で“イベント”という用語は、在庫の変化(例えば、識別タグに対する増加、減少、変化等)を意味するのが好ましい。例えば、アンテナの範囲からのタグ付アイテムの消失は、イベントが在庫の変化としてアンテナによって識別されるため、読込みイベントとして定義される。この実施において、優先順位は、以下のように定義することができる。なお、t−tを読込みイベントi以後の経過時間とし、α及びβを一定とする。
【0036】
【数2】

【0037】
読込みイベントiが発生する時、Φが定義され、αの値を有する。時間が経つと、Φの値が直線的に増加する。アンテナmに対する優先値γは、以下のように定義される。
【0038】
【数3】

【0039】
ここで、Nは、アンテナmに記録する読込みイベントの総数である。好ましくは、ユーザー定義された基準は、数Nを限定するように定義することができる。例えば、Nは、各アンテナに対し、最後の時間、最後の15分、又は他の時間区間内のイベントのみ若しくは最近の10のイベントのみを含みうる。
【0040】
この好ましい実施例において、γは、多数の最近の読込みイベントを備えるアンテナに対して最大である。アンテナは、最大のγから最小のγまでの読込み優先度を受信することができる。他の公式も、γに用いることができる。例えば以下のようになる。
【0041】
【数4】

【0042】
ここで、長期の時間間隔が、特定のアンテナを読込むことなく経過する場合、より高い優先度をそのアンテナの読込みに与えることができる。例えば、関数εが以下のように定義できる。
【0043】
【数5】

【0044】
ここで、tlastは、最後の読込みイベントの時間であり、δは一定である。アンテナに対する読込み優先度は、εとγとの和に基づくことができる。この例において、等式は、比較的頻繁にいくつかのアンテナを読込む必要性と、時々全てのアンテナを読込む必要性とのバランスを保つ。
【0045】
本発明の好ましい実施形態に従って、優先順位の決定に役立つように、特殊化した優先規則を開発して実施(例えば、システム100にプログラムする)ことができる。一例として、優先規則は、アンテナ又はセンサーがアンテナ又はセンサーを“デバウンシング”することによって複数のイベントに対して鈍感にすることができるように開発することができる。例えば、ここで、棚105(図1)が、消費者リクエストボタン形式のセンサーを有する小売店の環境で実施され、そのボタンは、所定の時間間隔(例えば、10秒)内で複数回押圧されると、ボタンが1度だけ押圧されたと考えることができる。
【0046】
もう1つの優先規則は、例えば、特定のイベント(例えば、消費者がセンサーによって監視オブジェクトの近傍で検出される)がそのイベントに関連付けられる任意のリーダーアンテナに対し最高の優先度を割当てることになるように開発することができる。その規則はまた、イベント(例えば、消費者の検出)の不在が、関連付けられたアンテナに割当てられる優先度を徐々に低減するように指定することができる。
【0047】
優先サイクル及び読込みサイクルは、異なるスピードで運転できるがシーケンス通りである必要はないことが分かる。なぜなら、アンテナが特定の優先される順序で読込まれる間、それは、異なるスピードで他のセンサーを監視することが可能又は所望されるからである。この優先サイクルは、連続又は周期的に運転することができる。営業時間に周期的に運転する場合、周期間隔は、比較的短くすることができる。他方で、非営業時間に、それは、読込み優先サイクルを運転することが不必要となりうるが、例えば、同一の優先度で単に全てのアンテナを読込むのが好ましいだろう。
【0048】
本発明のさらに好ましい実施形態は、リーダーアンテナを非アクティブにすること、又は別に問合せるのを抑制することを含む。例えば、リーダーアンテナは、優先順位におけるその位置がスレショルドレベルを下回る場合、非アクティブにすることができる。本発明のもう1つの好ましい実施形態において、リーダーアンテナは、非アクティブ信号(例えば、識別タグの動き、消費者とリーダーアンテナとの近さ、従業員とリーダーアンテナとの近さ、製品とリーダーアンテナとの近さ等の検出)に応答して非アクティブにすることができる。非アクティブ信号は、リーディングアンテナ又はリーディングアンテナグループを一時的に非アクティブにすることができる。例えば、リーディングアンテナは、従業員(例えば、RFIDタグを付けた)が棚を在庫補充する場合、シャットダウンすることができる。
【0049】
特別な問題又は環境に対する本発明の用途は、当業者の能力の範囲内にあることが分かる。本発明の好ましい実施形態のいくつかの実施例は、以下の非限定的な例によって説明される。
<実施例>
【0050】
図2A及び2Bは、本発明の好ましい実施形態に従って、リーダーアンテナ及び/又はリーダーアンテナに関連付けられる位置に優先度を割当てる典型的な方法の段階を示す。方法の段階は、所定位置に関連付けられるアンテナの優先度を所定値(例えば、1)に設定するか、又はアンテナに割当てられる優先度を低減するかを判断するのに用いられる情報を提供する。方法は、図1に示されるシステム、又はここで説明される段階を実行するようにプログラムされ、ハードワイヤードされ、又は別に設定された任意の周知手段によって実施することができる。
<アンテナリード優先ループ>
【0051】
各アンテナに対する優先計算過程は、ステップ200で開始する。判断は、押しボタンが押圧されたか否かについてステップ210で行われる。ボタンが押圧された場合、押しボタンの位置に関連付けられるアンテナに対する押しボタン優先値は、1に設定される(ステップ212)。ボタンが押圧されなかった場合、位置に関連付けられるアンテナの押しボタン優先値は、0.1だけ低減される(ステップ215)。
【0052】
ステップ220において、カード(即ち、従業員の識別カード)が提示されているか否かを判断する。磁気、光学、赤外線、RFID、又は他のセンサーは、関連識別タグでカードの提示を検出することができる。カードが検出される(例えば、棚を在庫補充する従業員の存在を示す)場合、カードセンサーに関連付けられるリーダーアンテナに対するカード優先度は、1に設定される(ステップ222)。カードが検出されない場合、位置に関連付けられるアンテナのカード優先値は、0.1だけ低減される(ステップ225)。
【0053】
ステップ230において、所定のアンテナに関連付けられる位置に対する在庫が変化したか否かが判断される。在庫は、タグ(例えば、RFIDタグ)を関連付けたアイテム又はオブジェクトの数を決定するために、位置(例えば、棚)に関連付けられるリーダーを問合せることによって評価することができる。システムは、異なる時間で在庫を判断し、在庫が変化(例えば、増加、減少、異なるアイテム又は複数のアイテムへの差替え等)したか否かを判断するために在庫結果を比較することができる。在庫が変化した場合、関連付けられたアンテナに対する在庫優先度は、1に設定される(ステップ232)。在庫が変化しなかった場合、アンテナに関連付けられる位置に対する在庫優先度は、0.03だけ低減される(ステップ235)。
【0054】
ステップ240において、第2の位置に関連付けられるアンテナに隣接する第1の位置での在庫が変化したか否かが判断される。在庫が変化した場合、その時第2の位置に関連付けられるリーダーアンテナに対する隣接優先度は、1の所定値に設定される(ステップ242)。在庫が変化しなかった場合、第2の位置に関連付けられるアンテナの隣接優先度は、0.1だけ低減される(ステップ245)。
【0055】
ステップ250において、消費者(又は他の人若しくはオブジェクト)が所定のアンテナに関連付けられる位置で又は近傍で検出されたか否かが判断される。消費者は、例えば、任意の適当なセンサー(例えば、光学、赤外線、RFIDタグ等)によって検出することができる。消費者が検出されない場合、その時消費者優先度は、0.03だけ低減される(ステップ255)。消費者が検出される場合、システムは、例えば第1の時間及び第2の時間での消費者の存在を判断することによって、消費者が所定の時間間隔(例えば、20秒)以内でアンテナ又は他のセンサーの範囲外に動いたか否かを判断する(ステップ251)。消費者が所定の時間間隔の経過後も未だ検出される場合、アンテナ又はアンテナに関連付けられる位置に対する消費者優先度は、1に設定される(ステップ252)。消費者が所定の時間間隔後に検出されない場合、消費者優先度は、0.03だけ低減される(ステップ255)。
【0056】
ステップ260において、シュリンケージ(例えば、製品損失)する傾向があった領域にアンテナが関連付けられるか否かが判断される。位置に関連付けられるアンテナがシュリンケージする傾向にある場合、その時位置に対するシュリンケージ優先度は、1に設定される(ステップ262)。アンテナに関連付けられる位置がシュリンケージに関連付けられない場合、その時シュリンケージ優先度は、0に設定される(ステップ272)。
【0057】
ステップ270において、任意の優先度が0を下回る値に低減されたか否かが判断される。そうである場合、その優先度は、0に設定される(ステップ272)。0を下回る優先値がない時、例えば、個々の優先値と個々の重み付け要素(ステップ280)とからなる製品のそのアンテナに対する優先度の総和に基づき、アンテナに対する読込み優先度が計算される。個々の重み付け要素は同様に、各アンテナに対して調整可能にできる。
【0058】
ステップ290において、制限を実行することができる。例えば、2秒毎を上回る頻度又は2時間毎を下回る頻度の何れにおいてもアンテナが読込まれないことを要求できる。
【0059】
ステップ292において、読込み優先度に関する情報は、問題になっているアンテナのために計算される新たな読込み優先度を含んで(例えば、テーブル300で)更新される。この実施例において、読込み優先テーブル300は、図1に図示されるリーダーアンテナ151〜153に対する優先順位を提供する。その時サイクルは、図2Aでステップ200に戻ることによってステップ295に続き、次のアンテナを検討する。
<読込み過程ループ>
【0060】
本発明の好ましい実施形態は、例えば図2Bのステップ310〜330において示されるようなアンテナ読込み過程ループを提供する。この実施例において、読込み過程ループは、例えばステップ200〜295で図示されるアンテナ読込み優先ループによって決定されるような優先順位に従ってリーダーアンテナ(例えば、図1のリーダーアンテナ151〜153)のポーリングシーケンスを決定する。アンテナ読込み優先ループ及び読込み過程ループは、異なる速度で機能することができる。
【0061】
ステップ310において、読込み優先テーブル200は、他のアンテナと比較してその優先度に基づき次に読込むアンテナをどれにするか決定することについて閲覧される。ステップ320において、最高の優先度を備えるアンテナは、アンテナリーダー(例えば、図1に図示されるリーダー140)によって読込まれる。ステップ330において、アンテナに問合せることによって得られる新たな情報が(例えば、データベース400に)記憶される。次に、アンテナ読込み過程ループは、次に読込むアンテナをどれにするか決定するためにステップ310に帰還する。
【0062】
本発明の好ましい実施形態が説明及び図示されたが、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、本発明の実施形態及び実施例に対して多様な変更を行えることは明らかである。例えば、本発明の実施形態及び実施例がアイテム上に設置されるRFIDタグのためのリーダーアンテナに適用されるようにここで詳細に説明されたが、本発明は、任意形式(RF又は非RFベース)のアンテナで容易に開発又は具現することができる。単一のアンテナ優先システム100のみが説明されたが、そのようなシステム100が複数でもよく、実施時に、1以上のシステム100が1以上の棚105(又は他の要素若しくはモジュール)に(直接又は間接的に)接続されてもよいことは明らかである。
【0063】
説明された実施形態が(例えば図1に図示される)多様なモジュールを接続するように用いられる通信媒体(又はプロトコル)の形式を特定しない限りにおいて、任意の公知有線/無線技術(例えば、PCIバス、ファイアワイヤ、USB、インターネット、イントラネット、個人掲示板、個々のローカル又は広域ネットワーク、独自のチャットルーム、ICQ、IRCチャンネル、インスタントメッセージシステム、WAP、ブルートゥース等)が、リアルタイム又は非リアルタイムシステム単独若しくは組合せを用いる本発明の多様な実施形態を実施するのに用いられることは明らかである。
【0064】
好ましい実施形態に従って、1つ以上の同一又は異なるユーザーインタフェース(例えば、ユーザーインタフェース装置130(図1))は、1人以上のユーザーがシステムと相互作用できるように、説明されたシステムの一部として提供される。複数の装置(例えばネットワーク/スタンドアロンPC、情報端末(PDA)、ウェブテレビ(又は他のインターネットのみの)端末、セットトップボックス、セルラー/PCS電話、スクリーン電話、ポケベル、公衆電話、その他公知の(有線又は無線)通信装置等)の個々の1つは、説明された方法でユーザーがシステムとインタフェースできるように、同様に1つ以上のコンピュータプログラム(例えば、ユニバーサルインターネットブラウザプログラム、専用インタフェースプログラム等)を実行するのに用いることができる。
【0065】
ここで説明されるモジュール、特に、本開示において説明され又は固有の、若しくは明らかなモジュールは、1つ以上のローカル及び/又は遠隔コンピュータ又は他の処理システムに存在する(又は分散している)1つ以上のハードウェア、ソフトウェア、又はハイブリッドコンポーネントにすることができる。モジュールが物理的に分離されたコンポーネント(例えば、コントローラ110、ローカルデータベース115、ユーザーインタフェース130、リーダー140等)としてここで示され又は説明されうるが、モジュールが省略され、組み合され、又はさらに多様な異なるコンポーネントに分離でき、開示された(又はここでの教示から明らかな)実施形態の特定実施例の必要に応じて、(処理ユニット、メモリ、クロック装置、ソフトウェアルーチン等を含む)異なる資源を共有することが直ちに分かる。実際、ここで言及される機能性を発揮するために製造品(例えば、CD−ROM、DVD−ROM、メモリカートリッジ等の記録媒体)に記憶されるプログラムを実行する単一の一般向けコンピュータ(又は他のプロセッサ制御装置)でも、説明された実施形態を実施するために利用することができる。ユーザーインタフェース装置は、情報を入力及び/又は出力するのに用いられる任意の装置にすることができる。ユーザーインタフェース装置は、ディスプレイ等を含むグラフィカルユーザーインタフェース(GUI)として実施することができ、即ち従来技術である他のユーザー入力/出力装置にリンクすることができる。
【0066】
さらに、ここで説明されたデータベース、記憶装置、及び他のメモリユニットは、任意の1つ以上の公知である記憶装置(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、ハードディスクドライブ(HDD)、フロッピー(登録商標)ドライブ、ジップドライブ、CD−ROM、DVD−ROM、バブルメモリ、レイド(RAID)、ストレージアクセシブルネットワーク(SAN)、ネットワークアクセシブルストレージ(NAS)等)にすることができ、さらに、コントローラ又はCPU内に埋め込まれる1つ以上のメモリ装置にすることもでき、即ち1つ以上の他のコンポーネントと共有することができる。これらのユニットは、本発明を実施するために局所的に遠隔で分配、又は別に必然的若しくは物理的に設定することができる。
【0067】
さらに、図2A及び2Bに示される(及びそれに関して説明される)オペレーショナルフロー及び方法は、本発明に従って示されかつ説明される個々のステップに対して組合せ(又は再分割)、同時運転、省略、又は別に変更するだけでなく、個々のステップのシーケンスを変更するために、追加のステップを含むように変更することができる。多数の代替方法が上述の好ましい実施形態に関して説明された結果又は同等の結果をもたらすように採用されうる。多様な物理的システム(又はそのコンポーネント)に対するここでの開示から固有又は明白な方法ステップが本発明による開示(又は任意の他のシステム)を用いて実施できることは、当業者にとって明らかである。そのような方法ステップの詳細な説明は、故に、ここで示される必要がない。
【0068】
故に、本発明がここに開示される(又は開示から明らかな)特定の実施形態に限定されないが、ここに添付される特許請求の範囲によってのみ限定されることに留意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施形態に従って典型的なシステムを図示するブロック図である。
【図2A】図2Aは、本発明の好ましい実施形態に従ってリーダーアンテナに優先度を割当てる典型的なステップを図示する図である。
【図2B】図2Bは、本発明の好ましい実施形態に従ってリーダーアンテナに優先度を割当てる典型的なステップを図示する図である。
【符号の説明】
【0070】
100 アンテナ優先システム
105 棚
160 ネットワーク
170 遠隔アプリケーション
180 メインデータベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のリーダーアンテナを操作する方法であって、
前記複数のリーダーアンテナの優先順位を決定する段階と、
前記決定段階で決定される前記優先順位に従って前記複数のリーダーアンテナを読込むためのポーリングシーケンスを設定する段階と
を具備することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記決定段階はさらに、
各前記複数のリーダーアンテナに優先レベルを割当てる段階と、
各前記複数のリーダーアンテナに割当てられる前記優先レベルに基づき優先順位を導出する段階と
を具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記割当てる段階はさらに、少なくとも比較的低い優先度を有する第2リーダーアンテナよりも高い優先度を、比較的高い優先レベルを有する第1リーダーアンテナに割当てる過程を具備することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記決定段階で決定される前記優先順位に従って前記複数のリーダーアンテナを読込む段階をさらに具備することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記読込み段階は、第2リーダーアンテナと比較して高い優先レベルを有する第1リーダーアンテナをより頻繁に読込む過程を具備することを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記割当てる段階は、各前記複数のリーダーアンテナに優先レベルを不規則に割当てる過程を具備することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項7】
リーダーアンテナを非アクティブにする段階をさらに具備することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記非アクティブにする段階は、
識別タグの動きと、
消費者とリーダーアンテナとの近さと、
従業員とリーダーアンテナとの近さと、
製品とリーダーアンテナとの近さと
を検出するグループの1つに応答してリーダーアンテナを非アクティブにする過程を具備することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記決定する段階は、前記複数のリーダーアンテナが等しい頻度で読込まれるように、前記優先順位を割当てる過程を具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記割当てる段階は、各前記複数のリーダーアンテナによって検出される製品に基づき優先レベルを割当てる過程を具備することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記割当てる段階は、少なくとも比較的少ない製品数を検出する第2リーダーアンテナよりも高い優先レベルを、比較的多い製品数を検出する第1リーダーアンテナに割当てる過程を具備することを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記割当てる段階は、
検出された製品が所定位置から動かされる可能性を、各前記複数のリーダーアンテナ毎に計算する段階と、
前記計算された可能性に基づき各前記複数のリーダーアンテナに優先レベルを割当てる段階と
を具備することを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記計算する段階は、
所定の時間間隔の間で所定位置から前記複数の製品が動かされる頻度を検出する過程と、
前記所定の時間間隔の間で前記所定位置から前記複数の製品が動かされる平均頻度を計算する過程と
を具備することを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記割当てる段階は、
リーダーアンテナに関連付けられる識別タグの動きと、
消費者とリーダーアンテナとの近さと、
従業員とリーダーアンテナとの近さと、
製品とリーダーアンテナとの近さと
からなるグループから選択される優先要素に従って優先レベルを割当てる過程を具備することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項15】
前記割当てる段階は、
コンピュータサーバと、
コンピュータワークステーションと、
携帯端末と、
電話と、
無線装置と
のグループから選択される装置からの入力データに基づき優先レベルを割当てる過程を具備することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項16】
前記割当てる段階は、センサーからの入力データに基づき優先レベルを割当てる過程を具備することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項17】
前記割当てる段階は、
光学センサーと、
振動センサーと、
音声センサーと、
圧力センサーと、
押しボタンセンサー
からなるグループから選択されるセンサーからの入力データに基づき優先レベルを割当てる過程を具備することを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
複数のRFIDアンテナに対するポーリングシーケンスの優先順位を調節する方法であって、
製品サポートストラクチャを提供する段階と、
複数の製品を少なくとも1つの前記製品サポートストラクチャ上に設置する段階と、
関連付けられたRFIDタグを前記複数のRFIDアンテナで検出することによって各前記複数の製品の位置を識別する段階と、
優先順位を前記複数のRFIDアンテナに割当てる段階と、
前記優先順位に従って複数のRFIDリーダーアンテナを読込むためのポーリングシーケンスを割当てる段階と
を具備し、
各前記製品サポートストラクチャは、少なくとも1つのRFIDアンテナに関連付けられ、各前記複数の製品は、RFIDタグに関連付けられ、前記優先順位は、各前記複数のRFIDアンテナに優先レベルを割当てることによって決定されることを特徴とする方法。
【請求項19】
前記優先性を割当てる段階は、センサーからの入力データに基づき優先レベルを割当てる過程を具備することを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
複数のリーダーアンテナの読込みに優先順位を与えるのに用いるアンテナ優先システムであって、
コントローラ装置と、
リーダーと
を具備し、
前記コントローラ装置は、複数のRFIDアンテナの優先順位を決定し、かつ前記優先順位に従って複数のRFIDリーダーアンテナの1つを読込むためのポーリングシーケンスを設定し、前記リーダーは、前記ポーリングシーケンスに従って前記複数のリーダーアンテナの1つを読込むことを特徴とするシステム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【公表番号】特表2007−524159(P2007−524159A)
【公表日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−549633(P2006−549633)
【出願日】平成17年1月14日(2005.1.14)
【国際出願番号】PCT/US2005/001259
【国際公開番号】WO2005/071790
【国際公開日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(506244766)ミードウエストベコ・コーポレーション (1)
【Fターム(参考)】