説明

リードバルブ

【目的】 リードバルブのリードの形状および構成を改良して、リードの耐久性を向上させることを目的とする。
【構成】 二サイクルエンジンのクランク室への吸気系に用いる、通気用窓を備えたリードバルブ本体と、前記リードバルブ本体の側面に添着されて前記通気用窓を開閉する弾性板材からなるリード3と、前記リードの開度を規制するストッパとを有するリードバルブにおいて、前記リード3の自由先端に補強部分または補強材6を設けて形成したことを特徴とする。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、二サイクルエンジンのクランク室への吸気系に用いるリードバルブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
これまで、リードバルブはリードバルブ本体の吸気系通路の出口に、リードをサポートする窓枠を設け、平面板から成るリードは平面のこの窓枠に一端を固定され、他の一端が弾接して開閉し、窓枠のバルブシートによってシールをしている。また、リードの開度を規制するために、リードの上側に湾曲したストッパをリードと一緒にリードバルブ本体に固定して設けている。
従って、エンジンが作動する時は、リードは短時間に非常に多くの開閉運動を繰り返し、リードの耐久性が要求されているので、最近は多く金属で作られる。
しかし、より一層うすい金属を用いた場合や、特に競技用等に使われる場合は、樹脂性の優れた弾性による性能が求められているが、耐久性に問題が残り、この解決が強く望まれていた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、上記の点を考慮し、リードバルブのリードの形状および構成を改良して、リードの耐久性を向上させることを目的としたものである。
【0004】
【課題を解決する為の手段】
上記目的を達成するために、二サイクルエンジンのクランク室への吸気系に用いる、通気用窓2を備えたリードバルブ本体1と、前記リードバルブ本体1の側面に添着されて前記通気用窓2を開閉する弾性板材からなるリード3と、前記リードの開度を規制するストッパ4とを有するリードバルブにおいて、前記リード3の自由先端に補強部分または補強材6を設けて形成した。
【0005】
【作用】
このように構成したので、従来のリードの特性を活かし、その使い方および作用を変えることなく、リードの耐久性を向上させることができた。
【0006】
【実施例】
以下、本考案の数種類の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1(a)は、本考案の第1実施例を示す斜視図である。
リード3の自由先端の形状に沿って半円リブ状の補強部分6を設けたものである。また、補強部分6は別体の補強材6を設けることもできる。
図1(b)は、本考案の第2実施例を示す斜視図である。
リード3の自由先端部を板厚を連続的に増加させたものである。
図1(c)は、本考案の第3実施例を示す斜視図である。
リード3は、自由先端部にリードの材質以上の強度を有する補強材6を鋳込んだものである。また、補強材6は表面に接着することもできる。
【0007】
【考案の効果】
本考案に係るリードバルブではリードの耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1(a)】 本考案の第1実施例を示す斜視図である。
【図1(b)】 本考案の第2実施例を示す斜視図である。
【図1(c)】 本考案の第3実施例を示す斜視図である。
【図2】 従来のリードバルブの断面図である。
【符号の説明】
1 リードバルブ本体
2 窓
3 リード
4 ストッパ
5 固定ネジ
6 補強部分または補強材

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 二サイクルエンジンのクランク室への吸気系に用いる、通気用窓2を備えたリードバルブ本体1と、前記リードバルブ本体1の側面に添着されて前記通気用窓2を開閉する弾性板材からなるリード3と、前記リードの開度を規制するストッパ4とを有するリードバルブにおいて、前記リード3の自由先端に補強部分または補強材6を設けて形成したことを特徴とするリードバルブ。

【図1(a)】
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【図1(b)】
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【図1(c)】
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【図2】
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【公開番号】実開平7−1369
【公開日】平成7年(1995)1月10日
【考案の名称】リードバルブ
【国際特許分類】
【出願番号】実願平4−73480
【出願日】平成4年(1992)9月9日
【出願人】(592016485)株式会社デイトナ (8)