レンズアセンブリ及びカメラモジュール
【課題】本発明は、レンズアセンブリ及びカメラモジュールを提供するためのものである。
【解決手段】レンズアセンブリは、レンズユニット、及び上記レンズユニットの上部または下部に配置されるスペーサを含み、上記スペーサは、ガラス転移温度が140℃乃至500℃のポリマーを含む。
【解決手段】レンズアセンブリは、レンズユニット、及び上記レンズユニットの上部または下部に配置されるスペーサを含み、上記スペーサは、ガラス転移温度が140℃乃至500℃のポリマーを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2011年1月31日付で出願された韓国出願番号10−2011−0009832に対し、優先権の利益を主張し、この出願は本明細書に参照として併合される。
【0002】
本発明は、レンズアセンブリ及びカメラモジュールに関するものである。
【背景技術】
【0003】
最近、カメラが搭載された携帯電話のようなモバイル機器が登場して、何時何処でも停止画及び動画の撮影が可能になった。
【0004】
また、現在、高解像度及び高画質の撮影のためにカメラの性能が徐々に改善されており、自動焦点調節機能、接写機能、及び光学ズーム機能などを備えたカメラモジュールが搭載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、高い耐熱性及び向上した光学的特性を有するレンズアセンブリ及びカメラモジュールを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るレンズアセンブリは、レンズユニット、及び上記レンズユニットの上部または下部に配置されるスペーサを含み、上記スペーサはガラス転移温度が140℃乃至500℃のポリマーを含む。
【0007】
本発明に係るカメラモジュールは、第1レンズユニット、上記第1レンズユニットの上に配置される第2レンズユニット、及び上記第1レンズユニット及び上記第2レンズユニットの間に介される第1スペーサを含み、上記第1スペーサはポリイミドを含む。
【0008】
本発明に係るカメラモジュールは、第1レンズユニット、上記第1レンズユニットの上に配置される第2レンズユニット、及び上記第1レンズユニット及び上記第2レンズユニットの間に介されるスペーサを含み、上記スペーサは、フレーム部、及び上記フレーム部を囲むポリマーを含む。
【発明の効果】
【0009】
これによって、本発明に係るレンズアセンブリ及びカメラモジュールは、高い耐熱性を有する。したがって、本発明に係るカメラモジュールは、高い温度のリフロー工程を通じてメーン回路基板などに接合できる。この際、本発明に係るカメラモジュールは、高い耐熱性を有するので、このようなリフロー工程で変形されない。
【0010】
また、スペーサは不透明であるので、第1レンズユニット及び第2レンズユニットの間を離隔させると共に、不要な光を遮断させることができる。したがって、本発明に係るレンズアセンブリは、向上した光学的な特性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係るカメラモジュールを示す分解斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係るカメラモジュールを示す斜視図である。
【図3】図2のA−A’に沿って切断した断面を示す断面図である。
【図4】本発明の他の形態の第1スペーサの一断面を拡大して示す断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係る第1スペーサの断面を示す断面図である。
【図6】本発明の実施形態に係るカメラモジュールを製造する過程を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係るカメラモジュールを製造する過程を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係るカメラモジュールを製造する過程を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係るカメラモジュールを製造する過程を示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係るカメラモジュールがメーン回路基板に接合する過程を示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係るカメラモジュールがメーン回路基板に接合する過程を示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係るリフロー工程における温度変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係るレンズアセンブリは、レンズユニット、及び上記レンズユニットの上部または下部に配置されるスペーサを含み、上記スペーサは、ガラス転移温度が140℃乃至500℃のポリマーを含む。
【0013】
本発明に係るカメラモジュールは、第1レンズユニット、上記第1レンズユニットの上に配置される第2レンズユニット、及び上記第1レンズユニット及び上記第2レンズユニットの間に介される第1スペーサを含み、上記第1スペーサはポリイミドを含む。
【0014】
本発明に係るカメラモジュールは、第1レンズユニット、上記第1レンズユニットの上に配置される第2レンズユニット、及び上記第1レンズユニット及び上記第2レンズユニットの間に介されるスペーサを含み、上記スペーサは、フレーム部、及び上記フレーム部を囲むポリマーを含む。
【0015】
本発明に係るレンズアセンブリ及びカメラモジュールは、高いガラス転移温度を有するポリマーを含む。また、本発明に係るレンズアセンブリ及びカメラモジュールは、高い耐熱性を有するポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、またはポリイミドを含む。
【0016】
以下、添付した図面を参照しつつ本発明に従うレンズアセンブリ及びカメラモジュールを具体的に説明する。本発明を説明するに当たって、各基板、フレーム、シート、層、またはパターンなどが、各基板、フレーム、シート、層、またはパターンなどの“上(on)”に、または“下(under)”に形成されることと記載される場合において、“上(on)”と“下(under)”は、“直接(directly)”または“他の構成要素を介して(indirectly)”形成されることを全て含む。また、各構成要素の上または下に対する基準は、図面を基準として説明する。図面において、各構成要素のサイズは説明のために誇張することがあり、実際に適用されるサイズを意味するものではない。
【0017】
図1は、本発明の実施形態に係るカメラモジュールを示す分解斜視図である。図2は、本発明の実施形態に係るカメラモジュールを示す斜視図である。図3は、図2のA−A’に沿って切断した断面を示す断面図である。図4は、本発明の他の実施形態の第1スペーサの一断面を拡大して示す断面図である。
【0018】
図1乃至図4を参照すると、実施形態に係るカメラモジュールは、レンズアセンブリ20及びセンサー部10を含む。
【0019】
上記レンズアセンブリ20は、外部から入射するイメージ光を上記センサー部10に結像させる。上記レンズアセンブリ20は、第1レンズユニット100、第2レンズユニット200、光学フィルタ300、第1スペーサ400、第2スペーサ500、第3スペーサ600、及び遮光部700を含む。
【0020】
上記第1レンズユニット100は透明で、ポリマーを含む。より詳しくは、上記第1レンズユニット100は透明な硬化性ポリマーからなることができる。上記第1レンズユニット100は、高い耐熱性を有する硬化性ポリマーからなることができる。
【0021】
上記第1レンズユニット100は、第1レンズ部110及び第1支持部120を含む。
【0022】
上記第1レンズ部110は、所定の曲率を有する曲面を有する。より詳しくは、上記第1レンズ部110は、互いに対向する凸面111及び凹面112を有する。上記第1レンズ部110は入射される光を屈折させる。上記第1レンズ部110は、約0.5mm乃至5mmの直径を有する。
【0023】
上記第1支持部120は、上記第1レンズ部110の周囲に配置される。より詳しくは、上記第1支持部120は、上記第1レンズ部110を囲む。即ち、上記第1レンズ部110から側方に延びる。上記第1支持部120は、上記第1レンズ部110を支持する。
【0024】
上記第1支持部120は、プレート形状を有することができる。上記第1支持部120は、上記第1レンズ部110と一体形成される。上記第1支持部120は、トップ側から見て、矩形状を有することができる。上記第1支持部120の幅W1は約3mm乃至約10mmでありうる。
【0025】
上記第2レンズユニット200は、上記第1レンズユニット100の上に配置される。上記第2レンズユニット200は、上記第1レンズユニット100と所定間隔離隔する。上記第2レンズユニット200の外郭は、上記第1レンズユニット100の外郭と一致する。上記第2レンズユニット200の側面は、上記第1レンズユニット100の側面と同一な平面に配置される。即ち、上記第2レンズユニット200の側面及び上記第1レンズユニット100の側面は、同時に切断されて形成された切断面でありうる。
【0026】
上記第2レンズユニット200は、第2レンズ部210及び第2支持部220を含む。
【0027】
上記第2レンズ部210は、上記第1レンズ部110に対応する。例えば、上記第2レンズ部210の中心は、上記第1レンズ部110の中心に対応できる。即ち、上記第2レンズ部210の中心は、上記第1レンズ部110の中心に実質的に一致する。
【0028】
上記第2レンズ部210は、所定の曲率を有する曲面を有する。より詳しくは、上記第2レンズ部210は、互いに対向する凸面211及び凹面212を有する。上記第2レンズ部210は、入射する光を屈折させる。上記第2レンズ部210は、約0.5mm乃至5mmの直径を有する。
【0029】
上記第2支持部220は、上記第2レンズ部210の周囲に配置される。より詳しくは、上記第2支持部220は、上記第2レンズ部210を囲む。即ち、上記第2レンズ部210から側方に延びる。上記第2支持部220は、上記第2レンズ部210を支持する。
【0030】
上記第2支持部220は、プレート形状を有することができる。上記第2支持部220は、上記第2レンズ部210と一体形成される。上記第2支持部220は、平面視して、矩形状を有することができる。上記第2支持部220の幅W2は、約3mm乃至約10mmでありうる。
【0031】
上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200は透明で、ポリマーを含む。より詳しくは、上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200は、透明な硬化性ポリマーからなることができる。上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200は、高い耐熱性を有する硬化性ポリマーからなることができる。
【0032】
上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200に使われる物質は、互いに同一または相異することができる。
【0033】
上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200に使われるポリマーは、約200℃乃至約350℃の温度でもほとんど変形しない。例えば、上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200に使われるポリマーのガラス転移温度は、約140℃乃至約600℃でありうる。
【0034】
上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200に熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂などが使われる。上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200に使われる物質の例としては、シリコン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、またはウレタン系樹脂などが挙げられる。
【0035】
本実施形態では、2つのレンズユニット100、200を含むカメラモジュールを説明したが、これに限定されず、実施形態に係るカメラモジュールは、3個以上のレンズユニットを含むことができる。
【0036】
上記光学フィルタ300は、上記第1レンズユニット100の下に配置される。上記光学フィルタ300は、赤外線をフィルタリングする赤外線フィルタである。上記光学フィルタ300は、プラスチック基板またはガラス基板に赤外線をフィルタリングする物質がコーティングされて形成される。
【0037】
上記光学フィルタ300は通過する光をフィルタリングして、赤外線を遮断することができる。上記光学フィルタ300は、上記第2スペーサ500及び上記第3スペーサ600に接着できる。また、上記光学フィルタ300の側面は、上記第1レンズユニット100の側面と同一な平面に配置される。即ち、上記光学フィルタ300の側面、上記第1レンズユニット100の側面、及び上記第2レンズユニット200の側面は同時に切断されて形成される切断面でありうる。
【0038】
上記第1スペーサ400は、上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200の間に介される。上記第1スペーサ400は、上記第1レンズユニット100の上部に配置される。上記第1レンズユニット100の上部及び下部は、光が入射される方向を基準として定める。即ち、上記第1レンズユニット100の上部を通じて光が入射され、下部を通じて光が出射される。即ち、上記第1レンズユニット100で物体側が上部と定義され、物体に対して反対側が下部と定義される。同様に、上記第1スペーサ400は、上記第2レンズユニット200の下部に配置される。
【0039】
上記第1スペーサ400は、上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200に接着される。より詳しくは、上記第1スペーサ400は、上記第1レンズユニット100の上面及び上記第2レンズユニット200の下面に接着される。より詳しくは、上記第1スペーサ400は、上記第1支持部120の上面及び上記第2支持部220の下面に接着される。
【0040】
上記第1スペーサ400の外郭は、上記第1レンズユニット100の外郭及び上記第2レンズユニット200の外郭と一致する。即ち、上記第1スペーサ400の側面は、上記第1レンズユニット100の側面及び上記第2レンズユニット200の側面と同一な平面に配置される。
【0041】
上記第1スペーサ400は、透明、半透明、または不透明でありうる。特に、上記第1スペーサ400が半透明または不透明の場合、上記第1スペーサ400は遮光機能を効果的を遂行することができる。
【0042】
また、上記第1スペーサ400はプラスチックを含む。例えば、上記第1スペーサ400は、黒色染料などの有色の染料及びプラスチックを含むことができる。上記第1スペーサ400は、高い耐熱性を有するプラスチックからなることができる。
【0043】
上記第1スペーサ400に、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、または光硬化性樹脂などが使われる。上記第1スペーサ400に使われる物質の例としては、ポリエーテルエーテルケトン(polyether ether ketone;PEEK)、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene;PTFE)、ポリイミド(polyimide;PI)、または液晶ポリマー(liquid crystal polymer)などの高い耐熱性を有するプラスチックが挙げられる。
【0044】
上記第1スペーサ400に使われるプラスチックは、約350℃以下の温度でほとんど変形しない。例えば、上記第1スペーサ400に使われるプラスチックのガラス転移温度は、約140℃以上、より詳しくは、約140℃乃至約500℃でありうる。また、上記第1スペーサ400に使われるプラスチックの熔融点は、約300℃以上、より詳しくは、約300℃乃至約550℃でありうる。
【0045】
特に、後述する実験例で見るように、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、または液晶ポリマーなどは、高い耐熱性を有するということが分かる。この際、ポリエーテルケトンのガラス転移温度は約143℃であり、熔融点は約343℃である。また、上記ポリテトラフルオロエチレンのガラス転移温度は約300℃以上であり、熔融点は約327℃である。また、ポリイミドのガラス転移温度は約400℃以上である。
【0046】
これによって、約140℃以上の、より詳しくは、約140℃乃至約500℃のガラス転移温度を有するプラスチックは、高い耐熱性を有するということが分かる。同様に、約300℃以上、より詳しくは、約300℃乃至約550℃の熔融点を有するプラスチックは、高い耐熱性を有するということが分かる。
【0047】
上記第1スペーサ400は、全体的にプラスチックで形成される。
【0048】
これとは異なり、図4に示すように、上記第1スペーサ400は、フレーム部401及びポリマー402を含むことができる。
【0049】
上記フレーム部401は、無機繊維を含むことができる。即ち、上記フレーム部401は、高い耐熱性を有する無機繊維からなることができる。上記フレーム部401は、ガラス繊維を含むことができる。即ち、上記第1スペーサ400が低い耐熱性のプラスチックであるポリエステルを含んでも、上記ガラス繊維によって高温の工程で全体的な厚さの変形が減少する。
【0050】
例えば、上記ポリマー402は、ポリエステルを含むことができる。この際、上記フレーム部401は上記第1スペーサ400の骨組みを形成し、上記ポリマー402は上記フレーム部401を囲むことができる。即ち、ポリエステルがガラス繊維の周囲を囲むことができる。より詳しくは、上記第1スペーサ400は、バルクモールディングコンパウンド(bulk molding compound;BMC)を含むことができる。
【0051】
また、上記第1スペーサ400だけでなく、上記第2スペーサ500、上記第3スペーサ600、及び上記遮光部700もフレーム部及び上記フレーム部を囲むポリマーを含むことができる。
【0052】
上記第1スペーサ400は、単層構造または多層構造で形成される。例えば、図5に示すように、上記第1スペーサ400は多数個の層に構成される。即ち、上記第1スペーサ400は、多数個のシート421...425が積層して形成される。この際、上記シート421...425は、前述した素材を含むことができる。また、上記シート421...425もフレーム部及び上記フレーム部を囲むポリマーを含むことができる。
【0053】
この際、上記シート421...425の間には接着層(図示せず)が各々介される。上記シート421...425は接着層により互いに接着される。
【0054】
上記第1スペーサ400が単層構造を有する場合、上記第1スペーサ400の厚さは約50μm乃至約250μmでありうる。また、上記第1スペーサ400が多層構造を有する場合、各々のシート421...425の厚さは約50μm乃至約250μmでありうる。
【0055】
特に、上記第1スペーサ400及び各々のシート421...425がポリイミドで形成される場合、後述する実験例から分かるように、上記の範囲の厚さを有する時、高温で少なく変形する。
【0056】
また、後述する実験例から分かるように、上記第1スペーサ400及び各々のシート421...425がポリテトラフルオロエチレンで形成される場合、約50μm乃至約250μmの範囲の厚さを有しても、高温で少なく変形する。
【0057】
また、後述する実験例野から分かるように、上記第1スペーサ400及び各々のシート421...425がポリテトラフルオロエチレンで形成される場合、約50μm乃至約280μmの範囲の厚さを有しても、高温で少なく変形する。
【0058】
また、後述する実験例から分かるように、上記第1スペーサ400及び各々のシート421...425がポリエーテルエーテルケトンで形成される場合、約50μm乃至約300μmの範囲の厚さを有しても、高温で少なく変形する。
【0059】
上記接着層に使われる物質は高い耐熱性を有する。例えば、上記接着層に使われる物質は、約350℃の以下の温度でもほとんど変形しない。上記接着層に使われる物質は、約130℃乃至約250℃のガラス転移温度を有するプラスチックでありうる。好ましくは、上記接着層にガラス転移温度が約200℃乃至約250℃のプラスチックが使われる。また、上記接着層に熔融点が約350℃乃至約450℃のプラスチックが使われる。
【0060】
上記接着層に使われる物質の例としては、エポキシ系樹脂またはアクリル系樹脂などが挙げられる。
【0061】
また、上記第1スペーサ400の厚さは約70μm乃至約1000μmでありうる。
【0062】
上記第1スペーサ400は、第1透過ホール410を含む。上記第1透過ホール410は、上記第1レンズ部110及び上記第2レンズ部210に対応する。上記第1透過ホール410の中心は、上記第1レンズ部110の中心及び上記第2レンズ部210の中心に実質的に一致する。
【0063】
上記第1透過ホール410の内側面は、上記第1スペーサ400の上面に対して傾斜する。この際、上記第1透過ホール410の内側面は、上記第1スペーサ400の上面に対し、約40゜乃至60゜の角度で交差する。
【0064】
上記第1透過ホール410の内側面が傾斜する方向は、入射光の経路と実質的に同一である。したがって、上記第1透過ホール410の内側面の角度は、上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200の光学的な設計によって変わる。
【0065】
上記第1透過ホール410の直径は、上記第1レンズユニット100から遠ざかるにつれて徐々に小さくなる。これとは異なり、上記第1透過ホール410の直径は、上記第1レンズユニット100から遠ざかるにつれて、徐々に大きくなる。
【0066】
上記第1透過ホール410の内側面及び上記第1スペーサ400の下面が当接する部分は、上記第1レンズ部110及び上記第1支持部120の境界に対応する。また、上記第1透過ホール410の内側面及び上記第1スペーサ400の上面が当接する部分は、上記第2レンズ部210及び上記第2支持部220の境界に対応する。
【0067】
上記第1透過ホール410の内側面が上記第1スペーサ400の上面に対して傾斜するので、上記第2レンズ部210を通過する光は上記第1レンズ部110に効果的に入射できる。特に、上記第1透過ホール410の内側面は、上記第1レンズ部110及び上記第1支持部120の境界及び上記第2レンズ部210及び上記第2支持部220の境界に対応するので、ノイズを起こす不要な光は効果的に上記第1スペーサ400によって除去される。
【0068】
上記第2スペーサ500は、上記第1レンズユニット100及び上記光学フィルタ300の間に介される。上記第2スペーサ500は、上記第1レンズユニット100及び上記光学フィルタ300に接着される。より詳しくは、上記第2スペーサ500は、上記第1レンズユニット100の下面及び上記光学フィルタ300の上面に接着される。より詳しくは、上記第2スペーサ500は、上記第1支持部120の下面及び上記光学フィルタ300の上面に接着される。
【0069】
上記第2スペーサ500の外郭は、上記第1レンズユニット100の外郭及び上記第2レンズユニット200の外郭と一致する。即ち、上記第2スペーサ500の側面は、上記第1レンズユニット100の側面及び上記第2レンズユニット200の側面と同一な平面に配置される。
【0070】
上記第2スペーサ500は不透明で、プラスチックを含む。上記第2スペーサ500は、上記第1スペーサ400と同一な物質で形成される。例えば、上記第2スペーサ500は、黒色染料などの有色の染料及びプラスチックを含む。上記第2スペーサ500は、高い耐熱性を有するプラスチックからなることができる。
【0071】
前述した上記第1スペーサ400に使われる素材が上記第2スペーサ500に使用できる。
【0072】
同様に、上記第2スペーサ500は、全体的にプラスチックで形成される。また、上記第2スペーサ500は、単層構造または多重層構造を有することができる。
【0073】
上記第2スペーサ500は、第2透過ホール510を含む。上記第2透過ホール510は、上記第1レンズ部110及び上記第2レンズ部210に対応する。上記第2透過ホール510の中心は、上記第1レンズ部110の中心及び上記第2レンズ部210の中心に実質的に一致する。
【0074】
上記第2透過ホール510の内側面は、上記第2スペーサ500の上面に対して傾斜する。この際、上記第2透過ホール510の内側面は、上記第2スペーサ500の上面に対し、約40゜乃至60゜の角度で交差する。
【0075】
上記第2透過ホール510の内側面が傾斜する方向は、入射光の経路と実質的に同一である。したがって、上記第2透過ホール510の内側面の角度は、上記第1レンズユニット100の光学的な設計によって変わる。
【0076】
上記第2透過ホール510の直径は、上記第1レンズユニット100から遠ざかるにつれて徐々に大きくなる。これとは異なり、上記第2透過ホール510の直径は、上記第1レンズユニット100から遠ざかるにつれて、徐々に小さくなる。
【0077】
上記第2透過ホール510の内側面及び上記第2スペーサ500の上面が当接する部分は、上記第1レンズ部110及び上記第1支持部120の境界に対応する。
【0078】
上記第2透過ホール510の内側面が上記第2スペーサ500の上面に対して傾斜するので、上記第1レンズ部110を通過する光は上記光学フィルタ300に効果的に入射できる。特に、上記第2透過ホール510の内側面は、上記第1レンズ部110及び上記第1支持部120の境界に対応するので、ノイズを起こす不要な光は効果的に上記第2スペーサ500によって除去できる。
【0079】
上記第3スペーサ600は、上記光学フィルタ300の下に介される。上記第3スペーサ600は、上記光学フィルタ300及び上記センサー部10の間に介される。上記第3スペーサ600は、上記光学フィルタ300の下面に接着される。
【0080】
上記第3スペーサ600の外郭は、上記光学フィルタ300の外郭と一致する。即ち、上記第3スペーサ600の側面は、上記光学フィルタ300の側面と同一な平面に配置される。
【0081】
上記第3スペーサ600は不透明で、プラスチックを含む。上記第3スペーサ600は、上記第1スペーサ400及び上記第2スペーサ500と同一な物質で形成される。上記第3スペーサ600は、高い耐熱性を有するプラスチックを含む。例えば、上記第3スペーサ600に使われるプラスチックは、約350℃以下の温度でもほとんど変形しない。前述した上記第1スペーサ400に使われる素材が上記第3スペーサ600に使用できる。
【0082】
上記第3スペーサ600は、全体的にプラスチックで形成される。また、上記第3スペーサ600は、単層構造または多重層構造を有することができる。
【0083】
上記第3スペーサ600は、第3透過ホール610を含む。上記第3透過ホール610は、上記第1レンズ部110及び上記第2レンズ部210に対応する。上記第3透過ホール610の中心は、上記第1レンズ部110の中心及び上記第2レンズ部210の中心に実質的に一致する。
【0084】
上記第3透過ホール610の内側面は、上記第3スペーサ600の上面に対して傾斜する。この際、上記第3透過ホール610の内側面は、上記第3スペーサ600の上面に対し、約40゜乃至80゜の角度で交差する。
【0085】
上記第3透過ホール610の内側面が傾斜する方向は、入射光の経路と実質的に同一である。したがって、上記第3透過ホール610の内側面の角度は、上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200の光学的な設計によって変わる。
【0086】
上記第3透過ホール610の直径は、上記光学フィルタ300から遠ざかるにつれて、徐々に大きくなる。これとは異なり、上記第3透過ホール610の直径は、上記光学フィルタ300から遠ざかるにつれて、徐々に小さくなる。
【0087】
上記第3透過ホール610の内側面が上記第3スペーサ600の上面に対して傾斜するので、上記光学フィルタ300を通過する光は上記センサー部10に効果的に入射できる。
【0088】
上記遮光部700は、上記第2レンズユニット200の上に配置される。上記遮光部700は、上記第2レンズユニット200の上に接着される。より詳しくは、上記遮光部700は上記第2支持部220の上面に接着される。
【0089】
上記遮光部700の外郭は、上記第1レンズユニット100の外郭及び上記第2レンズユニット200の外郭と一致する。即ち、上記遮光部700の側面は、上記第1レンズユニット100の側面及び上記第2レンズユニット200の側面と同一な平面に配置される。
【0090】
上記遮光部700は不透明で、プラスチックを含む。例えば、上記遮光部700は、黒色染料などの有色の染料及びプラスチックを含むことができる。上記遮光部700は、高い耐熱性を有するプラスチックからなることができる。例えば、上記遮光部700に使われるプラスチックは、約350℃以下の温度でもほとんど変形しない。前述した上記第1スペーサ400に使われる素材が上記遮光部700に使用できる。
【0091】
上記遮光部700は、全体的にプラスチックで形成される。また、上記遮光部700は、単層構造または多重層構造を有することができる。
【0092】
上記遮光部700は第4透過ホール710を含む。上記第4透過ホール710は、上記第1レンズ部110及び上記第2レンズ部210に対応する。上記第4透過ホール710の中心は、上記第1レンズ部110の中心及び上記第2レンズ部210の中心に実質的に一致する。
【0093】
上記第4透過ホール710の内側面は、上記遮光部700の上面に対して傾斜する。この際、上記第4透過ホール710の内側面は、上記遮光部700の上面に対し、約30゜乃至70゜の角度で交差する。
【0094】
上記第4透過ホール710の内側面が傾斜する方向は、入射光の経路と実質的に同一である。したがって、上記第4透過ホール710の内側面の角度は、上記第2レンズユニット200の光学的な設計によって変わる。上記第4透過ホール710の直径は、上記第1レンズユニット100から遠ざかるにつれて、徐々に大きくなる。
【0095】
上記第4透過ホール710の内側面及び上記遮光部700の下面が当接する部分は、上記第2レンズ部210及び上記第2支持部220の境界に対応する。
【0096】
上記第4透過ホール710の内側面が上記遮光部700の上面に対して傾斜するので、外部からの光は上記第2レンズ部210に効果的に入射できる。特に、上記第4透過ホール710の内側面は、上記第2レンズ部210及び上記第2支持部220の境界に対応するので、ノイズを起こす不要な光は効果的に上記遮光部700によって除去できる。
【0097】
上記第1スペーサ400、上記第2スペーサ500、上記第3スペーサ600、及び上記遮光部700は、上記第1レンズユニット100、上記第2レンズユニット200、及び上記光学フィルタ300に接着層により接着される。
【0098】
上記センサー部10は、上記レンズアセンブリ20の下に配置される。上記センサー部10は、上記レンズアセンブリ20に接着される。上記センサー部10は、上記レンズアセンブリ20を通じて入射された光をセンシングする。上記センサー部10は、センシングチップ11及び回路基板12を含む。
【0099】
上記センシングチップ11は、上記レンズアセンブリ20から入射する光を電気的な信号に変換させる。上記センシングチップ11は、上記回路基板12に接続される。上記センシングチップ11は、イメージをセンシングすることができる多数個の半導体素子を含むことができる。上記センシングチップ11は、シリコンからなる半導体チップでありうる。
【0100】
上記回路基板12は、上記センシングチップ11と電気的に連結される。上記回路基板12は、上記センシングチップ11から印加される電気的な信号の入力を受ける。上記回路基板12は、上記センシングチップ11を駆動することができる。
【0101】
実施形態に係るカメラモジュールは、不透明な第1スペーサ400、第2スペーサ500、及び第3スペーサ600を、上記第1レンズユニット100、上記第2レンズユニット200、及び上記光学フィルタ300などに接着させる。これによって、上記第1スペーサ400、上記第2スペーサ500、及び上記第3スペーサ600は、上記第1レンズユニット100、上記第2レンズユニット200、及び上記光学フィルタ300の間の距離を調節すると共に、ノイズを形成する不要な光を遮断させる。したがって、実施形態に係るカメラモジュールは、簡単な構造を有し、かつ高い光学的特性を有する。
【0102】
また、上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200を形成するポリマーの物性は、一般プラスチックと類似しているので、上記第1スペーサ400及び上記第2スペーサ500は、上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200に堅く接着される。即ち、上記スペーサ400、500、600、上記レンズユニット100、200、及び上記接着層は、プラスチックを含んだポリマーであるので、上記レンズユニット100、200、及び上記スペーサ400、500、600の接着は、極めて堅い接着になることができる。
【0103】
このように、上記第1レンズユニット100、上記第2レンズユニット200、上記光学フィルタ300、上記第1スペーサ400、上記第2スペーサ500、上記第3スペーサ600、及び上記遮光部700は、互いに高い接着力で接着される。また、上記センサー部10は、上記第3スペーサ600に接着される。これによって、上記レンズアセンブリ20は高い機械的な強度を有する。したがって、実施形態に係るカメラモジュールは、ハウジングを別に使用しなくても高い剛性を維持することができる。
【0104】
しかしながら、実施形態に係るカメラモジュールは、強度をより補強するために、上記レンズアセンブリ20及び上記センサー部10を収容するハウジング(図示せず)を更に含むことができる。上記ハウジングは、上記レンズアセンブリ20及び上記センサー部10をガイドすることができる。また、上記ハウジングは、上記レンズアセンブリ20及び上記センサー部10の側面に入射する光を遮断する遮光蓋でありうる。
【0105】
また、実施形態に係るカメラモジュールは、遮光膜を含むことができる。即ち、上記レンズアセンブリ20及び上記センサー部10の側面には高い耐熱性を有する不透明な物質がコーティングされて、上記遮光膜が形成される。
【0106】
上記第1レンズユニット100、上記第2レンズユニット200、上記光学フィルタ300、上記第1スペーサ400、上記第2スペーサ500、上記第3スペーサ600、上記遮光膜、及び上記接着層は、高い耐熱性を有する。
【0107】
これによって、実施形態に係るカメラモジュールは、高い耐熱性を有することができる。これによって、実施形態に係るカメラモジュールをメーン基板などに接合するための高温のリフロー工程で、実施形態に係るカメラモジュールは変形しない。
【0108】
図6乃至図9は、本発明の実施形態に係るカメラモジュールを製造する過程を示す図である。本製造方法についての説明において、前述したカメラモジュールについての説明を参照する。即ち、前述したカメラモジュールについての説明は、本製造方法についての説明に本質的に結合される。
【0109】
図7を参照すると、第1レンズアレイ基板101、第2レンズアレイ基板201、光学フィルタプレート301、第1フィルム401、第2フィルム501、第3フィルム601、及び第4フィルム701が形成される。
【0110】
上記第1レンズアレイ基板101は、曲面を有する多数個の第1レンズ部110を含む。上記第1レンズアレイ基板101は、前述したカメラモジュールでの第1レンズユニット100と同一な物質で形成される。
【0111】
上記第2レンズアレイ基板201は、曲面を有する多数個の第2レンズ部210を含む。上記第2レンズアレイ基板201は、前述したカメラモジュールでの第2レンズユニット200と同一な物質で形成される。
【0112】
上記光学フィルタプレート301は、前述した光学フィルタ300と同一な構造を有する。即ち、上記光学フィルタプレート301は、上記光学フィルタ300と同一な光学的な特性及び厚さを有する。
【0113】
上記第1フィルム401は、多数個の第1透過ホール410を含む。上記第1フィルム401は、前述したカメラモジュールにおける第1スペーサ400と同一な物質で形成される。また、上記第1フィルム401の厚さは、上記第1スペーサ400と同一である。
【0114】
上記第2フィルム501は、多数個の第2透過ホール510を含む。上記第2フィルム501は、前述したカメラモジュールにおける第2スペーサ500と同一な物質で形成される。また、上記第2フィルム501の厚さは、上記第2スペーサ500と同一である。
【0115】
上記第3フィルム601は、多数個の第3透過ホール610を含む。上記第3フィルム601は、前述したカメラモジュールにおける第3スペーサ600と同一な物質で形成される。また、上記第3フィルム601の厚さは、上記第3スペーサ600と同一である。
【0116】
上記第4フィルム701は、多数個の第4透過ホール710を含む。上記第4フィルム701は前述したカメラモジュールにおける遮光部700と同一な物質で形成される。また、上記第4フィルム701の厚さは、上記遮光部700と同一である。
【0117】
図7を参照すると、上記第1レンズ部110、上記第2レンズ部210、上記第1透過ホール410、上記第2透過ホール510、上記第3透過ホール610、及び上記第4透過ホール710は互いに整列される。
【0118】
このような状態で、上記第3フィルム601、上記光学フィルタプレート301、上記第2フィルム501、上記第1レンズアレイ基板101、上記第1フィルム401、上記第2レンズアレイ基板201、及び上記第4フィルム701は、順次に積層され、互いに接着される。
【0119】
図8を参照すると、上記第3フィルム601、上記光学フィルタプレート301、上記第2フィルム501、上記第1レンズアレイ基板101、上記第1フィルム401、上記第2レンズアレイ基板201、及び上記第4フィルム701は同時に切断され、多数個のレンズアセンブリ20が形成される。
【0120】
即ち、上記第1レンズアレイ基板101は、正方形または矩形の形態に切断されて、多数個の第1レンズユニット100に分離される。
【0121】
同様に、上記第2レンズアレイ基板201、上記光学フィルタプレート301、上記第1フィルム401、上記第2フィルム501、上記第3フィルム601、及び上記第4フィルム701は、各々多数個の第2レンズユニット200、多数個の光学フィルタ300、多数個の第1スペーサ400、多数個の第2スペーサ500、多数個の第3スペーサ600、及び多数個の遮光部700に分離される。
【0122】
これとは異なり、上記第3フィルム601及び上記光学フィルタプレート301は別に接着され、別に切断される。また、上記第2フィルム501、上記第1レンズアレイ基板101、上記第1フィルム401、上記第2レンズアレイ基板201、及び上記第4フィルム701が順次に積層され、互いに接着されて、切断される。以後、上記第2スペーサ500に上記光学フィルタ300が各々接着されて、実施形態に係るレンズアセンブリ20が形成される。
【0123】
図9を参照すると、上記レンズアセンブリ20にセンサー部10が各々接着され、実施形態に係るカメラモジュールが形成される。
【0124】
このように、上記第3フィルム601、上記光学フィルタプレート301、上記第2フィルム501、上記第1レンズアレイ基板101、上記第1フィルム401、上記第2レンズアレイ基板201、及び上記第4フィルム701は同時に切断されるので、上記第1レンズユニット100、上記第2レンズユニット200、上記光学フィルタ300、上記第1スペーサ400、上記第2スペーサ500、上記第3スペーサ600、及び上記遮光部700は、同一な切断面を有する。
【0125】
また、上記第3フィルム601、上記光学フィルタプレート301、上記第2フィルム501、上記第1レンズアレイ基板101、上記第1フィルム401、上記第2レンズアレイ基板201、及び上記第4フィルム701は、全てプラスチックを含む場合、これらは類似の機械的な特性を有するので、容易に切断できる。
【0126】
したがって、実施形態の製造方法は、容易にレンズアセンブリ20を製造することができ、向上した耐熱特性、機械的な特性、及び光学的な特性を有するカメラモジュールを容易に提供することができる。
【0127】
図10及び図11は、本発明の実施形態に係るカメラモジュール1がメーン基板40に接合する過程を示す図である。
【0128】
図10を参照すると、上記メーン基板40の上に多数個のソルダー50が配置される。以後、上記ソルダー50の上に実施形態に係るカメラモジュール1が整列される。
【0129】
図11を参照すると、上記ソルダー50の上に実施形態に係るカメラモジュール1が配置され、上記ソルダー50、上記メーン基板40、及び実施形態に係るカメラモジュール1に全体的に熱が加えられる。
【0130】
これによって、上記ソルダー50及び実施形態に係るカメラモジュール1の温度は、約200℃乃至約300℃に上昇する。これによって、上記ソルダー50は軟化し、実施形態に係るカメラモジュール1は、上記メーン基板40に接合される。このようなリフロー工程は、約3分の間進行される。
【0131】
図12に示すように、上記リフロー工程は、次の通り進行される。
【0132】
まず、上記メーン基板40、上記カメラモジュール1、及び上記ソルダー50は、T1の温度まで急激に上昇した後、T2の温度まで約t1の時間の間緩やかに上昇する。以後、上記メーン基板40、上記カメラモジュール1、及び上記ソルダー50は、t2の時間の間、T3の温度まで急激に上昇した後、t3の時間の間維持する。以後、上記メーン基板40、上記カメラモジュール1、及び上記ソルダー50は冷却される。
【0133】
この際、上記T1は約140℃乃至約160℃であり、上記T2は約190℃乃至約210℃である。また、上記T3は約240℃乃至約270℃である。また、上記t1は約60秒乃至約120秒であり、t2は約15秒乃至約60秒でありうる。また、上記t3は約20秒乃至約30秒でありうる。
【0134】
この際、実施形態に係るカメラモジュール1は、全体的に高い耐熱性を有するので、このようなリフロー工程が変形を伴わずに進行できる。また、このようなリフロー工程で、実施形態に係るカメラモジュール1は変形しない。
【0135】
以上、実施形態に説明された特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれ、必ず1つの実施形態のみに限定されるものではない。延いては、各実施形態で例示された特徴、構造、効果などは、実施形態が属する分野の通常の知識を有する者により他の実施形態に対しても組合または変形されて実施可能である。したがって、このような組合と変形に関連した内容は本発明の範囲に含まれることと解釈されるべきである。
【0136】
(実験例#1)
下記の<表1>での厚さを有するPEEK、LCP、PTFE、BMC、及びPIサンプルを用意した。以後、上記のサンプルをオーブンに入れて、約250℃で、約3分の間熱処理した。上記のサンプルに対し、このような熱処理前後の厚さバラツキを下記の<表1>に記載した。
【0137】
【表1】
【0138】
上記の<表1>のように、各々のサンプルの変形による厚さバラツキは2μmであり、カメラモジュールのスペーサに適用される時、適合するということが分かる。
【0139】
(実験例#2)
下記の<表2>のような厚さを有するPIサンプルを用意した。上記PIサンプルをオーブンに入れて、実験例#1と同一な条件で熱処理した。上記PIサンプルに対し、このような熱処理前後の厚さバラツキを下記の<表2>に記載した。
【0140】
【表2】
【0141】
上記の<表2>に示すように、上記PIサンプルの場合、約300μmの厚さを有する場合、厚さバラツキが大きくなることが分かる。
【技術分野】
【0001】
本出願は、2011年1月31日付で出願された韓国出願番号10−2011−0009832に対し、優先権の利益を主張し、この出願は本明細書に参照として併合される。
【0002】
本発明は、レンズアセンブリ及びカメラモジュールに関するものである。
【背景技術】
【0003】
最近、カメラが搭載された携帯電話のようなモバイル機器が登場して、何時何処でも停止画及び動画の撮影が可能になった。
【0004】
また、現在、高解像度及び高画質の撮影のためにカメラの性能が徐々に改善されており、自動焦点調節機能、接写機能、及び光学ズーム機能などを備えたカメラモジュールが搭載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、高い耐熱性及び向上した光学的特性を有するレンズアセンブリ及びカメラモジュールを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るレンズアセンブリは、レンズユニット、及び上記レンズユニットの上部または下部に配置されるスペーサを含み、上記スペーサはガラス転移温度が140℃乃至500℃のポリマーを含む。
【0007】
本発明に係るカメラモジュールは、第1レンズユニット、上記第1レンズユニットの上に配置される第2レンズユニット、及び上記第1レンズユニット及び上記第2レンズユニットの間に介される第1スペーサを含み、上記第1スペーサはポリイミドを含む。
【0008】
本発明に係るカメラモジュールは、第1レンズユニット、上記第1レンズユニットの上に配置される第2レンズユニット、及び上記第1レンズユニット及び上記第2レンズユニットの間に介されるスペーサを含み、上記スペーサは、フレーム部、及び上記フレーム部を囲むポリマーを含む。
【発明の効果】
【0009】
これによって、本発明に係るレンズアセンブリ及びカメラモジュールは、高い耐熱性を有する。したがって、本発明に係るカメラモジュールは、高い温度のリフロー工程を通じてメーン回路基板などに接合できる。この際、本発明に係るカメラモジュールは、高い耐熱性を有するので、このようなリフロー工程で変形されない。
【0010】
また、スペーサは不透明であるので、第1レンズユニット及び第2レンズユニットの間を離隔させると共に、不要な光を遮断させることができる。したがって、本発明に係るレンズアセンブリは、向上した光学的な特性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係るカメラモジュールを示す分解斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係るカメラモジュールを示す斜視図である。
【図3】図2のA−A’に沿って切断した断面を示す断面図である。
【図4】本発明の他の形態の第1スペーサの一断面を拡大して示す断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係る第1スペーサの断面を示す断面図である。
【図6】本発明の実施形態に係るカメラモジュールを製造する過程を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係るカメラモジュールを製造する過程を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係るカメラモジュールを製造する過程を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係るカメラモジュールを製造する過程を示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係るカメラモジュールがメーン回路基板に接合する過程を示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係るカメラモジュールがメーン回路基板に接合する過程を示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係るリフロー工程における温度変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係るレンズアセンブリは、レンズユニット、及び上記レンズユニットの上部または下部に配置されるスペーサを含み、上記スペーサは、ガラス転移温度が140℃乃至500℃のポリマーを含む。
【0013】
本発明に係るカメラモジュールは、第1レンズユニット、上記第1レンズユニットの上に配置される第2レンズユニット、及び上記第1レンズユニット及び上記第2レンズユニットの間に介される第1スペーサを含み、上記第1スペーサはポリイミドを含む。
【0014】
本発明に係るカメラモジュールは、第1レンズユニット、上記第1レンズユニットの上に配置される第2レンズユニット、及び上記第1レンズユニット及び上記第2レンズユニットの間に介されるスペーサを含み、上記スペーサは、フレーム部、及び上記フレーム部を囲むポリマーを含む。
【0015】
本発明に係るレンズアセンブリ及びカメラモジュールは、高いガラス転移温度を有するポリマーを含む。また、本発明に係るレンズアセンブリ及びカメラモジュールは、高い耐熱性を有するポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、またはポリイミドを含む。
【0016】
以下、添付した図面を参照しつつ本発明に従うレンズアセンブリ及びカメラモジュールを具体的に説明する。本発明を説明するに当たって、各基板、フレーム、シート、層、またはパターンなどが、各基板、フレーム、シート、層、またはパターンなどの“上(on)”に、または“下(under)”に形成されることと記載される場合において、“上(on)”と“下(under)”は、“直接(directly)”または“他の構成要素を介して(indirectly)”形成されることを全て含む。また、各構成要素の上または下に対する基準は、図面を基準として説明する。図面において、各構成要素のサイズは説明のために誇張することがあり、実際に適用されるサイズを意味するものではない。
【0017】
図1は、本発明の実施形態に係るカメラモジュールを示す分解斜視図である。図2は、本発明の実施形態に係るカメラモジュールを示す斜視図である。図3は、図2のA−A’に沿って切断した断面を示す断面図である。図4は、本発明の他の実施形態の第1スペーサの一断面を拡大して示す断面図である。
【0018】
図1乃至図4を参照すると、実施形態に係るカメラモジュールは、レンズアセンブリ20及びセンサー部10を含む。
【0019】
上記レンズアセンブリ20は、外部から入射するイメージ光を上記センサー部10に結像させる。上記レンズアセンブリ20は、第1レンズユニット100、第2レンズユニット200、光学フィルタ300、第1スペーサ400、第2スペーサ500、第3スペーサ600、及び遮光部700を含む。
【0020】
上記第1レンズユニット100は透明で、ポリマーを含む。より詳しくは、上記第1レンズユニット100は透明な硬化性ポリマーからなることができる。上記第1レンズユニット100は、高い耐熱性を有する硬化性ポリマーからなることができる。
【0021】
上記第1レンズユニット100は、第1レンズ部110及び第1支持部120を含む。
【0022】
上記第1レンズ部110は、所定の曲率を有する曲面を有する。より詳しくは、上記第1レンズ部110は、互いに対向する凸面111及び凹面112を有する。上記第1レンズ部110は入射される光を屈折させる。上記第1レンズ部110は、約0.5mm乃至5mmの直径を有する。
【0023】
上記第1支持部120は、上記第1レンズ部110の周囲に配置される。より詳しくは、上記第1支持部120は、上記第1レンズ部110を囲む。即ち、上記第1レンズ部110から側方に延びる。上記第1支持部120は、上記第1レンズ部110を支持する。
【0024】
上記第1支持部120は、プレート形状を有することができる。上記第1支持部120は、上記第1レンズ部110と一体形成される。上記第1支持部120は、トップ側から見て、矩形状を有することができる。上記第1支持部120の幅W1は約3mm乃至約10mmでありうる。
【0025】
上記第2レンズユニット200は、上記第1レンズユニット100の上に配置される。上記第2レンズユニット200は、上記第1レンズユニット100と所定間隔離隔する。上記第2レンズユニット200の外郭は、上記第1レンズユニット100の外郭と一致する。上記第2レンズユニット200の側面は、上記第1レンズユニット100の側面と同一な平面に配置される。即ち、上記第2レンズユニット200の側面及び上記第1レンズユニット100の側面は、同時に切断されて形成された切断面でありうる。
【0026】
上記第2レンズユニット200は、第2レンズ部210及び第2支持部220を含む。
【0027】
上記第2レンズ部210は、上記第1レンズ部110に対応する。例えば、上記第2レンズ部210の中心は、上記第1レンズ部110の中心に対応できる。即ち、上記第2レンズ部210の中心は、上記第1レンズ部110の中心に実質的に一致する。
【0028】
上記第2レンズ部210は、所定の曲率を有する曲面を有する。より詳しくは、上記第2レンズ部210は、互いに対向する凸面211及び凹面212を有する。上記第2レンズ部210は、入射する光を屈折させる。上記第2レンズ部210は、約0.5mm乃至5mmの直径を有する。
【0029】
上記第2支持部220は、上記第2レンズ部210の周囲に配置される。より詳しくは、上記第2支持部220は、上記第2レンズ部210を囲む。即ち、上記第2レンズ部210から側方に延びる。上記第2支持部220は、上記第2レンズ部210を支持する。
【0030】
上記第2支持部220は、プレート形状を有することができる。上記第2支持部220は、上記第2レンズ部210と一体形成される。上記第2支持部220は、平面視して、矩形状を有することができる。上記第2支持部220の幅W2は、約3mm乃至約10mmでありうる。
【0031】
上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200は透明で、ポリマーを含む。より詳しくは、上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200は、透明な硬化性ポリマーからなることができる。上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200は、高い耐熱性を有する硬化性ポリマーからなることができる。
【0032】
上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200に使われる物質は、互いに同一または相異することができる。
【0033】
上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200に使われるポリマーは、約200℃乃至約350℃の温度でもほとんど変形しない。例えば、上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200に使われるポリマーのガラス転移温度は、約140℃乃至約600℃でありうる。
【0034】
上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200に熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂などが使われる。上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200に使われる物質の例としては、シリコン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、またはウレタン系樹脂などが挙げられる。
【0035】
本実施形態では、2つのレンズユニット100、200を含むカメラモジュールを説明したが、これに限定されず、実施形態に係るカメラモジュールは、3個以上のレンズユニットを含むことができる。
【0036】
上記光学フィルタ300は、上記第1レンズユニット100の下に配置される。上記光学フィルタ300は、赤外線をフィルタリングする赤外線フィルタである。上記光学フィルタ300は、プラスチック基板またはガラス基板に赤外線をフィルタリングする物質がコーティングされて形成される。
【0037】
上記光学フィルタ300は通過する光をフィルタリングして、赤外線を遮断することができる。上記光学フィルタ300は、上記第2スペーサ500及び上記第3スペーサ600に接着できる。また、上記光学フィルタ300の側面は、上記第1レンズユニット100の側面と同一な平面に配置される。即ち、上記光学フィルタ300の側面、上記第1レンズユニット100の側面、及び上記第2レンズユニット200の側面は同時に切断されて形成される切断面でありうる。
【0038】
上記第1スペーサ400は、上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200の間に介される。上記第1スペーサ400は、上記第1レンズユニット100の上部に配置される。上記第1レンズユニット100の上部及び下部は、光が入射される方向を基準として定める。即ち、上記第1レンズユニット100の上部を通じて光が入射され、下部を通じて光が出射される。即ち、上記第1レンズユニット100で物体側が上部と定義され、物体に対して反対側が下部と定義される。同様に、上記第1スペーサ400は、上記第2レンズユニット200の下部に配置される。
【0039】
上記第1スペーサ400は、上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200に接着される。より詳しくは、上記第1スペーサ400は、上記第1レンズユニット100の上面及び上記第2レンズユニット200の下面に接着される。より詳しくは、上記第1スペーサ400は、上記第1支持部120の上面及び上記第2支持部220の下面に接着される。
【0040】
上記第1スペーサ400の外郭は、上記第1レンズユニット100の外郭及び上記第2レンズユニット200の外郭と一致する。即ち、上記第1スペーサ400の側面は、上記第1レンズユニット100の側面及び上記第2レンズユニット200の側面と同一な平面に配置される。
【0041】
上記第1スペーサ400は、透明、半透明、または不透明でありうる。特に、上記第1スペーサ400が半透明または不透明の場合、上記第1スペーサ400は遮光機能を効果的を遂行することができる。
【0042】
また、上記第1スペーサ400はプラスチックを含む。例えば、上記第1スペーサ400は、黒色染料などの有色の染料及びプラスチックを含むことができる。上記第1スペーサ400は、高い耐熱性を有するプラスチックからなることができる。
【0043】
上記第1スペーサ400に、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、または光硬化性樹脂などが使われる。上記第1スペーサ400に使われる物質の例としては、ポリエーテルエーテルケトン(polyether ether ketone;PEEK)、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene;PTFE)、ポリイミド(polyimide;PI)、または液晶ポリマー(liquid crystal polymer)などの高い耐熱性を有するプラスチックが挙げられる。
【0044】
上記第1スペーサ400に使われるプラスチックは、約350℃以下の温度でほとんど変形しない。例えば、上記第1スペーサ400に使われるプラスチックのガラス転移温度は、約140℃以上、より詳しくは、約140℃乃至約500℃でありうる。また、上記第1スペーサ400に使われるプラスチックの熔融点は、約300℃以上、より詳しくは、約300℃乃至約550℃でありうる。
【0045】
特に、後述する実験例で見るように、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、または液晶ポリマーなどは、高い耐熱性を有するということが分かる。この際、ポリエーテルケトンのガラス転移温度は約143℃であり、熔融点は約343℃である。また、上記ポリテトラフルオロエチレンのガラス転移温度は約300℃以上であり、熔融点は約327℃である。また、ポリイミドのガラス転移温度は約400℃以上である。
【0046】
これによって、約140℃以上の、より詳しくは、約140℃乃至約500℃のガラス転移温度を有するプラスチックは、高い耐熱性を有するということが分かる。同様に、約300℃以上、より詳しくは、約300℃乃至約550℃の熔融点を有するプラスチックは、高い耐熱性を有するということが分かる。
【0047】
上記第1スペーサ400は、全体的にプラスチックで形成される。
【0048】
これとは異なり、図4に示すように、上記第1スペーサ400は、フレーム部401及びポリマー402を含むことができる。
【0049】
上記フレーム部401は、無機繊維を含むことができる。即ち、上記フレーム部401は、高い耐熱性を有する無機繊維からなることができる。上記フレーム部401は、ガラス繊維を含むことができる。即ち、上記第1スペーサ400が低い耐熱性のプラスチックであるポリエステルを含んでも、上記ガラス繊維によって高温の工程で全体的な厚さの変形が減少する。
【0050】
例えば、上記ポリマー402は、ポリエステルを含むことができる。この際、上記フレーム部401は上記第1スペーサ400の骨組みを形成し、上記ポリマー402は上記フレーム部401を囲むことができる。即ち、ポリエステルがガラス繊維の周囲を囲むことができる。より詳しくは、上記第1スペーサ400は、バルクモールディングコンパウンド(bulk molding compound;BMC)を含むことができる。
【0051】
また、上記第1スペーサ400だけでなく、上記第2スペーサ500、上記第3スペーサ600、及び上記遮光部700もフレーム部及び上記フレーム部を囲むポリマーを含むことができる。
【0052】
上記第1スペーサ400は、単層構造または多層構造で形成される。例えば、図5に示すように、上記第1スペーサ400は多数個の層に構成される。即ち、上記第1スペーサ400は、多数個のシート421...425が積層して形成される。この際、上記シート421...425は、前述した素材を含むことができる。また、上記シート421...425もフレーム部及び上記フレーム部を囲むポリマーを含むことができる。
【0053】
この際、上記シート421...425の間には接着層(図示せず)が各々介される。上記シート421...425は接着層により互いに接着される。
【0054】
上記第1スペーサ400が単層構造を有する場合、上記第1スペーサ400の厚さは約50μm乃至約250μmでありうる。また、上記第1スペーサ400が多層構造を有する場合、各々のシート421...425の厚さは約50μm乃至約250μmでありうる。
【0055】
特に、上記第1スペーサ400及び各々のシート421...425がポリイミドで形成される場合、後述する実験例から分かるように、上記の範囲の厚さを有する時、高温で少なく変形する。
【0056】
また、後述する実験例から分かるように、上記第1スペーサ400及び各々のシート421...425がポリテトラフルオロエチレンで形成される場合、約50μm乃至約250μmの範囲の厚さを有しても、高温で少なく変形する。
【0057】
また、後述する実験例野から分かるように、上記第1スペーサ400及び各々のシート421...425がポリテトラフルオロエチレンで形成される場合、約50μm乃至約280μmの範囲の厚さを有しても、高温で少なく変形する。
【0058】
また、後述する実験例から分かるように、上記第1スペーサ400及び各々のシート421...425がポリエーテルエーテルケトンで形成される場合、約50μm乃至約300μmの範囲の厚さを有しても、高温で少なく変形する。
【0059】
上記接着層に使われる物質は高い耐熱性を有する。例えば、上記接着層に使われる物質は、約350℃の以下の温度でもほとんど変形しない。上記接着層に使われる物質は、約130℃乃至約250℃のガラス転移温度を有するプラスチックでありうる。好ましくは、上記接着層にガラス転移温度が約200℃乃至約250℃のプラスチックが使われる。また、上記接着層に熔融点が約350℃乃至約450℃のプラスチックが使われる。
【0060】
上記接着層に使われる物質の例としては、エポキシ系樹脂またはアクリル系樹脂などが挙げられる。
【0061】
また、上記第1スペーサ400の厚さは約70μm乃至約1000μmでありうる。
【0062】
上記第1スペーサ400は、第1透過ホール410を含む。上記第1透過ホール410は、上記第1レンズ部110及び上記第2レンズ部210に対応する。上記第1透過ホール410の中心は、上記第1レンズ部110の中心及び上記第2レンズ部210の中心に実質的に一致する。
【0063】
上記第1透過ホール410の内側面は、上記第1スペーサ400の上面に対して傾斜する。この際、上記第1透過ホール410の内側面は、上記第1スペーサ400の上面に対し、約40゜乃至60゜の角度で交差する。
【0064】
上記第1透過ホール410の内側面が傾斜する方向は、入射光の経路と実質的に同一である。したがって、上記第1透過ホール410の内側面の角度は、上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200の光学的な設計によって変わる。
【0065】
上記第1透過ホール410の直径は、上記第1レンズユニット100から遠ざかるにつれて徐々に小さくなる。これとは異なり、上記第1透過ホール410の直径は、上記第1レンズユニット100から遠ざかるにつれて、徐々に大きくなる。
【0066】
上記第1透過ホール410の内側面及び上記第1スペーサ400の下面が当接する部分は、上記第1レンズ部110及び上記第1支持部120の境界に対応する。また、上記第1透過ホール410の内側面及び上記第1スペーサ400の上面が当接する部分は、上記第2レンズ部210及び上記第2支持部220の境界に対応する。
【0067】
上記第1透過ホール410の内側面が上記第1スペーサ400の上面に対して傾斜するので、上記第2レンズ部210を通過する光は上記第1レンズ部110に効果的に入射できる。特に、上記第1透過ホール410の内側面は、上記第1レンズ部110及び上記第1支持部120の境界及び上記第2レンズ部210及び上記第2支持部220の境界に対応するので、ノイズを起こす不要な光は効果的に上記第1スペーサ400によって除去される。
【0068】
上記第2スペーサ500は、上記第1レンズユニット100及び上記光学フィルタ300の間に介される。上記第2スペーサ500は、上記第1レンズユニット100及び上記光学フィルタ300に接着される。より詳しくは、上記第2スペーサ500は、上記第1レンズユニット100の下面及び上記光学フィルタ300の上面に接着される。より詳しくは、上記第2スペーサ500は、上記第1支持部120の下面及び上記光学フィルタ300の上面に接着される。
【0069】
上記第2スペーサ500の外郭は、上記第1レンズユニット100の外郭及び上記第2レンズユニット200の外郭と一致する。即ち、上記第2スペーサ500の側面は、上記第1レンズユニット100の側面及び上記第2レンズユニット200の側面と同一な平面に配置される。
【0070】
上記第2スペーサ500は不透明で、プラスチックを含む。上記第2スペーサ500は、上記第1スペーサ400と同一な物質で形成される。例えば、上記第2スペーサ500は、黒色染料などの有色の染料及びプラスチックを含む。上記第2スペーサ500は、高い耐熱性を有するプラスチックからなることができる。
【0071】
前述した上記第1スペーサ400に使われる素材が上記第2スペーサ500に使用できる。
【0072】
同様に、上記第2スペーサ500は、全体的にプラスチックで形成される。また、上記第2スペーサ500は、単層構造または多重層構造を有することができる。
【0073】
上記第2スペーサ500は、第2透過ホール510を含む。上記第2透過ホール510は、上記第1レンズ部110及び上記第2レンズ部210に対応する。上記第2透過ホール510の中心は、上記第1レンズ部110の中心及び上記第2レンズ部210の中心に実質的に一致する。
【0074】
上記第2透過ホール510の内側面は、上記第2スペーサ500の上面に対して傾斜する。この際、上記第2透過ホール510の内側面は、上記第2スペーサ500の上面に対し、約40゜乃至60゜の角度で交差する。
【0075】
上記第2透過ホール510の内側面が傾斜する方向は、入射光の経路と実質的に同一である。したがって、上記第2透過ホール510の内側面の角度は、上記第1レンズユニット100の光学的な設計によって変わる。
【0076】
上記第2透過ホール510の直径は、上記第1レンズユニット100から遠ざかるにつれて徐々に大きくなる。これとは異なり、上記第2透過ホール510の直径は、上記第1レンズユニット100から遠ざかるにつれて、徐々に小さくなる。
【0077】
上記第2透過ホール510の内側面及び上記第2スペーサ500の上面が当接する部分は、上記第1レンズ部110及び上記第1支持部120の境界に対応する。
【0078】
上記第2透過ホール510の内側面が上記第2スペーサ500の上面に対して傾斜するので、上記第1レンズ部110を通過する光は上記光学フィルタ300に効果的に入射できる。特に、上記第2透過ホール510の内側面は、上記第1レンズ部110及び上記第1支持部120の境界に対応するので、ノイズを起こす不要な光は効果的に上記第2スペーサ500によって除去できる。
【0079】
上記第3スペーサ600は、上記光学フィルタ300の下に介される。上記第3スペーサ600は、上記光学フィルタ300及び上記センサー部10の間に介される。上記第3スペーサ600は、上記光学フィルタ300の下面に接着される。
【0080】
上記第3スペーサ600の外郭は、上記光学フィルタ300の外郭と一致する。即ち、上記第3スペーサ600の側面は、上記光学フィルタ300の側面と同一な平面に配置される。
【0081】
上記第3スペーサ600は不透明で、プラスチックを含む。上記第3スペーサ600は、上記第1スペーサ400及び上記第2スペーサ500と同一な物質で形成される。上記第3スペーサ600は、高い耐熱性を有するプラスチックを含む。例えば、上記第3スペーサ600に使われるプラスチックは、約350℃以下の温度でもほとんど変形しない。前述した上記第1スペーサ400に使われる素材が上記第3スペーサ600に使用できる。
【0082】
上記第3スペーサ600は、全体的にプラスチックで形成される。また、上記第3スペーサ600は、単層構造または多重層構造を有することができる。
【0083】
上記第3スペーサ600は、第3透過ホール610を含む。上記第3透過ホール610は、上記第1レンズ部110及び上記第2レンズ部210に対応する。上記第3透過ホール610の中心は、上記第1レンズ部110の中心及び上記第2レンズ部210の中心に実質的に一致する。
【0084】
上記第3透過ホール610の内側面は、上記第3スペーサ600の上面に対して傾斜する。この際、上記第3透過ホール610の内側面は、上記第3スペーサ600の上面に対し、約40゜乃至80゜の角度で交差する。
【0085】
上記第3透過ホール610の内側面が傾斜する方向は、入射光の経路と実質的に同一である。したがって、上記第3透過ホール610の内側面の角度は、上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200の光学的な設計によって変わる。
【0086】
上記第3透過ホール610の直径は、上記光学フィルタ300から遠ざかるにつれて、徐々に大きくなる。これとは異なり、上記第3透過ホール610の直径は、上記光学フィルタ300から遠ざかるにつれて、徐々に小さくなる。
【0087】
上記第3透過ホール610の内側面が上記第3スペーサ600の上面に対して傾斜するので、上記光学フィルタ300を通過する光は上記センサー部10に効果的に入射できる。
【0088】
上記遮光部700は、上記第2レンズユニット200の上に配置される。上記遮光部700は、上記第2レンズユニット200の上に接着される。より詳しくは、上記遮光部700は上記第2支持部220の上面に接着される。
【0089】
上記遮光部700の外郭は、上記第1レンズユニット100の外郭及び上記第2レンズユニット200の外郭と一致する。即ち、上記遮光部700の側面は、上記第1レンズユニット100の側面及び上記第2レンズユニット200の側面と同一な平面に配置される。
【0090】
上記遮光部700は不透明で、プラスチックを含む。例えば、上記遮光部700は、黒色染料などの有色の染料及びプラスチックを含むことができる。上記遮光部700は、高い耐熱性を有するプラスチックからなることができる。例えば、上記遮光部700に使われるプラスチックは、約350℃以下の温度でもほとんど変形しない。前述した上記第1スペーサ400に使われる素材が上記遮光部700に使用できる。
【0091】
上記遮光部700は、全体的にプラスチックで形成される。また、上記遮光部700は、単層構造または多重層構造を有することができる。
【0092】
上記遮光部700は第4透過ホール710を含む。上記第4透過ホール710は、上記第1レンズ部110及び上記第2レンズ部210に対応する。上記第4透過ホール710の中心は、上記第1レンズ部110の中心及び上記第2レンズ部210の中心に実質的に一致する。
【0093】
上記第4透過ホール710の内側面は、上記遮光部700の上面に対して傾斜する。この際、上記第4透過ホール710の内側面は、上記遮光部700の上面に対し、約30゜乃至70゜の角度で交差する。
【0094】
上記第4透過ホール710の内側面が傾斜する方向は、入射光の経路と実質的に同一である。したがって、上記第4透過ホール710の内側面の角度は、上記第2レンズユニット200の光学的な設計によって変わる。上記第4透過ホール710の直径は、上記第1レンズユニット100から遠ざかるにつれて、徐々に大きくなる。
【0095】
上記第4透過ホール710の内側面及び上記遮光部700の下面が当接する部分は、上記第2レンズ部210及び上記第2支持部220の境界に対応する。
【0096】
上記第4透過ホール710の内側面が上記遮光部700の上面に対して傾斜するので、外部からの光は上記第2レンズ部210に効果的に入射できる。特に、上記第4透過ホール710の内側面は、上記第2レンズ部210及び上記第2支持部220の境界に対応するので、ノイズを起こす不要な光は効果的に上記遮光部700によって除去できる。
【0097】
上記第1スペーサ400、上記第2スペーサ500、上記第3スペーサ600、及び上記遮光部700は、上記第1レンズユニット100、上記第2レンズユニット200、及び上記光学フィルタ300に接着層により接着される。
【0098】
上記センサー部10は、上記レンズアセンブリ20の下に配置される。上記センサー部10は、上記レンズアセンブリ20に接着される。上記センサー部10は、上記レンズアセンブリ20を通じて入射された光をセンシングする。上記センサー部10は、センシングチップ11及び回路基板12を含む。
【0099】
上記センシングチップ11は、上記レンズアセンブリ20から入射する光を電気的な信号に変換させる。上記センシングチップ11は、上記回路基板12に接続される。上記センシングチップ11は、イメージをセンシングすることができる多数個の半導体素子を含むことができる。上記センシングチップ11は、シリコンからなる半導体チップでありうる。
【0100】
上記回路基板12は、上記センシングチップ11と電気的に連結される。上記回路基板12は、上記センシングチップ11から印加される電気的な信号の入力を受ける。上記回路基板12は、上記センシングチップ11を駆動することができる。
【0101】
実施形態に係るカメラモジュールは、不透明な第1スペーサ400、第2スペーサ500、及び第3スペーサ600を、上記第1レンズユニット100、上記第2レンズユニット200、及び上記光学フィルタ300などに接着させる。これによって、上記第1スペーサ400、上記第2スペーサ500、及び上記第3スペーサ600は、上記第1レンズユニット100、上記第2レンズユニット200、及び上記光学フィルタ300の間の距離を調節すると共に、ノイズを形成する不要な光を遮断させる。したがって、実施形態に係るカメラモジュールは、簡単な構造を有し、かつ高い光学的特性を有する。
【0102】
また、上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200を形成するポリマーの物性は、一般プラスチックと類似しているので、上記第1スペーサ400及び上記第2スペーサ500は、上記第1レンズユニット100及び上記第2レンズユニット200に堅く接着される。即ち、上記スペーサ400、500、600、上記レンズユニット100、200、及び上記接着層は、プラスチックを含んだポリマーであるので、上記レンズユニット100、200、及び上記スペーサ400、500、600の接着は、極めて堅い接着になることができる。
【0103】
このように、上記第1レンズユニット100、上記第2レンズユニット200、上記光学フィルタ300、上記第1スペーサ400、上記第2スペーサ500、上記第3スペーサ600、及び上記遮光部700は、互いに高い接着力で接着される。また、上記センサー部10は、上記第3スペーサ600に接着される。これによって、上記レンズアセンブリ20は高い機械的な強度を有する。したがって、実施形態に係るカメラモジュールは、ハウジングを別に使用しなくても高い剛性を維持することができる。
【0104】
しかしながら、実施形態に係るカメラモジュールは、強度をより補強するために、上記レンズアセンブリ20及び上記センサー部10を収容するハウジング(図示せず)を更に含むことができる。上記ハウジングは、上記レンズアセンブリ20及び上記センサー部10をガイドすることができる。また、上記ハウジングは、上記レンズアセンブリ20及び上記センサー部10の側面に入射する光を遮断する遮光蓋でありうる。
【0105】
また、実施形態に係るカメラモジュールは、遮光膜を含むことができる。即ち、上記レンズアセンブリ20及び上記センサー部10の側面には高い耐熱性を有する不透明な物質がコーティングされて、上記遮光膜が形成される。
【0106】
上記第1レンズユニット100、上記第2レンズユニット200、上記光学フィルタ300、上記第1スペーサ400、上記第2スペーサ500、上記第3スペーサ600、上記遮光膜、及び上記接着層は、高い耐熱性を有する。
【0107】
これによって、実施形態に係るカメラモジュールは、高い耐熱性を有することができる。これによって、実施形態に係るカメラモジュールをメーン基板などに接合するための高温のリフロー工程で、実施形態に係るカメラモジュールは変形しない。
【0108】
図6乃至図9は、本発明の実施形態に係るカメラモジュールを製造する過程を示す図である。本製造方法についての説明において、前述したカメラモジュールについての説明を参照する。即ち、前述したカメラモジュールについての説明は、本製造方法についての説明に本質的に結合される。
【0109】
図7を参照すると、第1レンズアレイ基板101、第2レンズアレイ基板201、光学フィルタプレート301、第1フィルム401、第2フィルム501、第3フィルム601、及び第4フィルム701が形成される。
【0110】
上記第1レンズアレイ基板101は、曲面を有する多数個の第1レンズ部110を含む。上記第1レンズアレイ基板101は、前述したカメラモジュールでの第1レンズユニット100と同一な物質で形成される。
【0111】
上記第2レンズアレイ基板201は、曲面を有する多数個の第2レンズ部210を含む。上記第2レンズアレイ基板201は、前述したカメラモジュールでの第2レンズユニット200と同一な物質で形成される。
【0112】
上記光学フィルタプレート301は、前述した光学フィルタ300と同一な構造を有する。即ち、上記光学フィルタプレート301は、上記光学フィルタ300と同一な光学的な特性及び厚さを有する。
【0113】
上記第1フィルム401は、多数個の第1透過ホール410を含む。上記第1フィルム401は、前述したカメラモジュールにおける第1スペーサ400と同一な物質で形成される。また、上記第1フィルム401の厚さは、上記第1スペーサ400と同一である。
【0114】
上記第2フィルム501は、多数個の第2透過ホール510を含む。上記第2フィルム501は、前述したカメラモジュールにおける第2スペーサ500と同一な物質で形成される。また、上記第2フィルム501の厚さは、上記第2スペーサ500と同一である。
【0115】
上記第3フィルム601は、多数個の第3透過ホール610を含む。上記第3フィルム601は、前述したカメラモジュールにおける第3スペーサ600と同一な物質で形成される。また、上記第3フィルム601の厚さは、上記第3スペーサ600と同一である。
【0116】
上記第4フィルム701は、多数個の第4透過ホール710を含む。上記第4フィルム701は前述したカメラモジュールにおける遮光部700と同一な物質で形成される。また、上記第4フィルム701の厚さは、上記遮光部700と同一である。
【0117】
図7を参照すると、上記第1レンズ部110、上記第2レンズ部210、上記第1透過ホール410、上記第2透過ホール510、上記第3透過ホール610、及び上記第4透過ホール710は互いに整列される。
【0118】
このような状態で、上記第3フィルム601、上記光学フィルタプレート301、上記第2フィルム501、上記第1レンズアレイ基板101、上記第1フィルム401、上記第2レンズアレイ基板201、及び上記第4フィルム701は、順次に積層され、互いに接着される。
【0119】
図8を参照すると、上記第3フィルム601、上記光学フィルタプレート301、上記第2フィルム501、上記第1レンズアレイ基板101、上記第1フィルム401、上記第2レンズアレイ基板201、及び上記第4フィルム701は同時に切断され、多数個のレンズアセンブリ20が形成される。
【0120】
即ち、上記第1レンズアレイ基板101は、正方形または矩形の形態に切断されて、多数個の第1レンズユニット100に分離される。
【0121】
同様に、上記第2レンズアレイ基板201、上記光学フィルタプレート301、上記第1フィルム401、上記第2フィルム501、上記第3フィルム601、及び上記第4フィルム701は、各々多数個の第2レンズユニット200、多数個の光学フィルタ300、多数個の第1スペーサ400、多数個の第2スペーサ500、多数個の第3スペーサ600、及び多数個の遮光部700に分離される。
【0122】
これとは異なり、上記第3フィルム601及び上記光学フィルタプレート301は別に接着され、別に切断される。また、上記第2フィルム501、上記第1レンズアレイ基板101、上記第1フィルム401、上記第2レンズアレイ基板201、及び上記第4フィルム701が順次に積層され、互いに接着されて、切断される。以後、上記第2スペーサ500に上記光学フィルタ300が各々接着されて、実施形態に係るレンズアセンブリ20が形成される。
【0123】
図9を参照すると、上記レンズアセンブリ20にセンサー部10が各々接着され、実施形態に係るカメラモジュールが形成される。
【0124】
このように、上記第3フィルム601、上記光学フィルタプレート301、上記第2フィルム501、上記第1レンズアレイ基板101、上記第1フィルム401、上記第2レンズアレイ基板201、及び上記第4フィルム701は同時に切断されるので、上記第1レンズユニット100、上記第2レンズユニット200、上記光学フィルタ300、上記第1スペーサ400、上記第2スペーサ500、上記第3スペーサ600、及び上記遮光部700は、同一な切断面を有する。
【0125】
また、上記第3フィルム601、上記光学フィルタプレート301、上記第2フィルム501、上記第1レンズアレイ基板101、上記第1フィルム401、上記第2レンズアレイ基板201、及び上記第4フィルム701は、全てプラスチックを含む場合、これらは類似の機械的な特性を有するので、容易に切断できる。
【0126】
したがって、実施形態の製造方法は、容易にレンズアセンブリ20を製造することができ、向上した耐熱特性、機械的な特性、及び光学的な特性を有するカメラモジュールを容易に提供することができる。
【0127】
図10及び図11は、本発明の実施形態に係るカメラモジュール1がメーン基板40に接合する過程を示す図である。
【0128】
図10を参照すると、上記メーン基板40の上に多数個のソルダー50が配置される。以後、上記ソルダー50の上に実施形態に係るカメラモジュール1が整列される。
【0129】
図11を参照すると、上記ソルダー50の上に実施形態に係るカメラモジュール1が配置され、上記ソルダー50、上記メーン基板40、及び実施形態に係るカメラモジュール1に全体的に熱が加えられる。
【0130】
これによって、上記ソルダー50及び実施形態に係るカメラモジュール1の温度は、約200℃乃至約300℃に上昇する。これによって、上記ソルダー50は軟化し、実施形態に係るカメラモジュール1は、上記メーン基板40に接合される。このようなリフロー工程は、約3分の間進行される。
【0131】
図12に示すように、上記リフロー工程は、次の通り進行される。
【0132】
まず、上記メーン基板40、上記カメラモジュール1、及び上記ソルダー50は、T1の温度まで急激に上昇した後、T2の温度まで約t1の時間の間緩やかに上昇する。以後、上記メーン基板40、上記カメラモジュール1、及び上記ソルダー50は、t2の時間の間、T3の温度まで急激に上昇した後、t3の時間の間維持する。以後、上記メーン基板40、上記カメラモジュール1、及び上記ソルダー50は冷却される。
【0133】
この際、上記T1は約140℃乃至約160℃であり、上記T2は約190℃乃至約210℃である。また、上記T3は約240℃乃至約270℃である。また、上記t1は約60秒乃至約120秒であり、t2は約15秒乃至約60秒でありうる。また、上記t3は約20秒乃至約30秒でありうる。
【0134】
この際、実施形態に係るカメラモジュール1は、全体的に高い耐熱性を有するので、このようなリフロー工程が変形を伴わずに進行できる。また、このようなリフロー工程で、実施形態に係るカメラモジュール1は変形しない。
【0135】
以上、実施形態に説明された特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれ、必ず1つの実施形態のみに限定されるものではない。延いては、各実施形態で例示された特徴、構造、効果などは、実施形態が属する分野の通常の知識を有する者により他の実施形態に対しても組合または変形されて実施可能である。したがって、このような組合と変形に関連した内容は本発明の範囲に含まれることと解釈されるべきである。
【0136】
(実験例#1)
下記の<表1>での厚さを有するPEEK、LCP、PTFE、BMC、及びPIサンプルを用意した。以後、上記のサンプルをオーブンに入れて、約250℃で、約3分の間熱処理した。上記のサンプルに対し、このような熱処理前後の厚さバラツキを下記の<表1>に記載した。
【0137】
【表1】
【0138】
上記の<表1>のように、各々のサンプルの変形による厚さバラツキは2μmであり、カメラモジュールのスペーサに適用される時、適合するということが分かる。
【0139】
(実験例#2)
下記の<表2>のような厚さを有するPIサンプルを用意した。上記PIサンプルをオーブンに入れて、実験例#1と同一な条件で熱処理した。上記PIサンプルに対し、このような熱処理前後の厚さバラツキを下記の<表2>に記載した。
【0140】
【表2】
【0141】
上記の<表2>に示すように、上記PIサンプルの場合、約300μmの厚さを有する場合、厚さバラツキが大きくなることが分かる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズユニットと、
前記レンズユニットの上部または下部に配置されるスペーサと、を含み、
前記スペーサは、ガラス転移温度が140℃乃至500℃のポリマーを含むことを特徴とする、レンズアセンブリ。
【請求項2】
前記ポリマーは、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、またはポリイミドを含むことを特徴とする、請求項1に記載のレンズアセンブリ。
【請求項3】
前記スペーサは不透明であるとか、有色の染料を含むことを特徴とする、請求項2に記載のレンズアセンブリ。
【請求項4】
前記スペーサは互いに積層される多数個のシートを含み、
前記シートの各々は前記ポリマーを含むことを特徴とする、請求項3に記載のレンズアセンブリ。
【請求項5】
前記スペーサは、前記シートの間に介される接着層を含むことを特徴とする、請求項4に記載のレンズアセンブリ。
【請求項6】
前記シートはポリイミドで形成され、前記シートの厚さは50μm乃至250μmであることを特徴とする、請求項4に記載のレンズアセンブリ。
【請求項7】
前記シートはポリエーテルエーテルケトンで形成され、前記シートの厚さは50μm乃至300μmであることを特徴とする、請求項4に記載のレンズアセンブリ。
【請求項8】
前記シートはポリテトラフルオロエチレンで形成され、前記シートの厚さは50μm乃至260μmであることを特徴とする、請求項4に記載のレンズアセンブリ。
【請求項9】
第1レンズユニットと、
前記第1レンズユニットの上に配置される第2レンズユニットと、
前記第1レンズユニット及び前記第2レンズユニットの間に介される第1スペーサと、を含み、
前記第1スペーサは、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、またはポリイミドを含むことを特徴とする、カメラモジュール。
【請求項10】
前記第2レンズユニットの上に配置される遮光部と、
前記第1レンズユニットの下に配置される第2スペーサと、
前記第2スペーサの下に配置される光学フィルタと、
前記光学フィルタの下に配置される第3スペーサと、を含み、
前記遮光部、前記第2スペーサ、または前記第3スペーサは、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステルまたはポリイミドを含むことを特徴とする、請求項9に記載のカメラモジュール。
【請求項11】
前記第1スペーサは、ポリエステル及びガラス繊維を含むことを特徴とする、請求項10に記載のカメラモジュール。
【請求項12】
前記第1スペーサは、前記ポリエステル及び前記ガラス繊維を含む1つ以上のシートを含み、
前記シートの厚さは、50μm乃至280μmであることを特徴とする、請求項11に記載のカメラモジュール。
【請求項13】
前記第1レンズユニットの側面、前記第2レンズユニットの側面、及び前記第1スペーサの側面は、同一な平面に配置されることを特徴とする、請求項12に記載のカメラモジュール。
【請求項14】
前記第1レンズユニット及び前記第1スペーサに接着される接着層を含むことを特徴とする、請求項13に記載のカメラモジュール。
【請求項15】
前記第1スペーサは、
前記第1レンズユニットの上に配置される第1シートと、
前記第1シートの上に配置される第2シートと、を含み、
前記第1シート及び前記第2シートは、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、またはポリイミドを含むことを特徴とする、請求項14に記載のカメラモジュール。
【請求項16】
前記第1スペーサは、50μm乃至250μmの厚さを有することを特徴とする、請求項15に記載のカメラモジュール。
【請求項17】
第1レンズユニットと、
前記第1レンズユニットの上に配置される第2レンズユニットと、
前記第1レンズユニット及び前記第2レンズユニットの間に介され、不透明または半透明なスペーサを含むことを特徴とする、カメラモジュール。
【請求項18】
前記第1レンズユニット、前記第2レンズユニット、及び前記スペーサは、ガラス転移温度が140℃乃至500℃のポリマーを含むことを特徴とする、請求項17に記載のカメラモジュール。
【請求項19】
前記レンズユニットは、シリコン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、またはウレタン系樹脂を含み、
前記スペーサは、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、またはポリイミドを含むことを特徴とする、請求項18に記載のカメラモジュール。
【請求項20】
前記スペーサは、ポリイミドからなることを特徴とする、請求項19に記載のカメラモジュール。
【請求項1】
レンズユニットと、
前記レンズユニットの上部または下部に配置されるスペーサと、を含み、
前記スペーサは、ガラス転移温度が140℃乃至500℃のポリマーを含むことを特徴とする、レンズアセンブリ。
【請求項2】
前記ポリマーは、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、またはポリイミドを含むことを特徴とする、請求項1に記載のレンズアセンブリ。
【請求項3】
前記スペーサは不透明であるとか、有色の染料を含むことを特徴とする、請求項2に記載のレンズアセンブリ。
【請求項4】
前記スペーサは互いに積層される多数個のシートを含み、
前記シートの各々は前記ポリマーを含むことを特徴とする、請求項3に記載のレンズアセンブリ。
【請求項5】
前記スペーサは、前記シートの間に介される接着層を含むことを特徴とする、請求項4に記載のレンズアセンブリ。
【請求項6】
前記シートはポリイミドで形成され、前記シートの厚さは50μm乃至250μmであることを特徴とする、請求項4に記載のレンズアセンブリ。
【請求項7】
前記シートはポリエーテルエーテルケトンで形成され、前記シートの厚さは50μm乃至300μmであることを特徴とする、請求項4に記載のレンズアセンブリ。
【請求項8】
前記シートはポリテトラフルオロエチレンで形成され、前記シートの厚さは50μm乃至260μmであることを特徴とする、請求項4に記載のレンズアセンブリ。
【請求項9】
第1レンズユニットと、
前記第1レンズユニットの上に配置される第2レンズユニットと、
前記第1レンズユニット及び前記第2レンズユニットの間に介される第1スペーサと、を含み、
前記第1スペーサは、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、またはポリイミドを含むことを特徴とする、カメラモジュール。
【請求項10】
前記第2レンズユニットの上に配置される遮光部と、
前記第1レンズユニットの下に配置される第2スペーサと、
前記第2スペーサの下に配置される光学フィルタと、
前記光学フィルタの下に配置される第3スペーサと、を含み、
前記遮光部、前記第2スペーサ、または前記第3スペーサは、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステルまたはポリイミドを含むことを特徴とする、請求項9に記載のカメラモジュール。
【請求項11】
前記第1スペーサは、ポリエステル及びガラス繊維を含むことを特徴とする、請求項10に記載のカメラモジュール。
【請求項12】
前記第1スペーサは、前記ポリエステル及び前記ガラス繊維を含む1つ以上のシートを含み、
前記シートの厚さは、50μm乃至280μmであることを特徴とする、請求項11に記載のカメラモジュール。
【請求項13】
前記第1レンズユニットの側面、前記第2レンズユニットの側面、及び前記第1スペーサの側面は、同一な平面に配置されることを特徴とする、請求項12に記載のカメラモジュール。
【請求項14】
前記第1レンズユニット及び前記第1スペーサに接着される接着層を含むことを特徴とする、請求項13に記載のカメラモジュール。
【請求項15】
前記第1スペーサは、
前記第1レンズユニットの上に配置される第1シートと、
前記第1シートの上に配置される第2シートと、を含み、
前記第1シート及び前記第2シートは、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、またはポリイミドを含むことを特徴とする、請求項14に記載のカメラモジュール。
【請求項16】
前記第1スペーサは、50μm乃至250μmの厚さを有することを特徴とする、請求項15に記載のカメラモジュール。
【請求項17】
第1レンズユニットと、
前記第1レンズユニットの上に配置される第2レンズユニットと、
前記第1レンズユニット及び前記第2レンズユニットの間に介され、不透明または半透明なスペーサを含むことを特徴とする、カメラモジュール。
【請求項18】
前記第1レンズユニット、前記第2レンズユニット、及び前記スペーサは、ガラス転移温度が140℃乃至500℃のポリマーを含むことを特徴とする、請求項17に記載のカメラモジュール。
【請求項19】
前記レンズユニットは、シリコン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、またはウレタン系樹脂を含み、
前記スペーサは、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、またはポリイミドを含むことを特徴とする、請求項18に記載のカメラモジュール。
【請求項20】
前記スペーサは、ポリイミドからなることを特徴とする、請求項19に記載のカメラモジュール。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−159839(P2012−159839A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−13993(P2012−13993)
【出願日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【出願人】(510039426)エルジー イノテック カンパニー リミテッド (279)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【出願人】(510039426)エルジー イノテック カンパニー リミテッド (279)
【Fターム(参考)】
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