レンズ構造および光源装置
【課題】光の利用効率が高められ、しかも全体構成の簡略化を図って、小型化及び軽量化を達成できるレンズ構造および光源装置を提供する。
【解決手段】臨界角以下に入射した光を平行光として出射する平行屈曲レンズ部29を有するアウタレンズ体22を備える。臨界角以下で平行屈曲レンズ部29に直接的に入射する光の外側の臨界角を越える光を屈曲させて、臨界角以下で入射した光よりも外側において、前記屈曲させた光を平行屈曲レンズ部29に臨界角以下で入射させるインナレンズ体23を備える。
【解決手段】臨界角以下に入射した光を平行光として出射する平行屈曲レンズ部29を有するアウタレンズ体22を備える。臨界角以下で平行屈曲レンズ部29に直接的に入射する光の外側の臨界角を越える光を屈曲させて、臨界角以下で入射した光よりも外側において、前記屈曲させた光を平行屈曲レンズ部29に臨界角以下で入射させるインナレンズ体23を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズ構造および光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LED(発光ダイオード)や白熱電球等の光源は、光が放射状に発光し、放射光束を形成する。このため、このような光源を照明等に使用する場合には、一つの光軸に平行な平行光に集光させる必要がある。
【0003】
平行光に集光する手段としては、図11に示すようにフルネルレンズを使用するもの、図12に示すように放物面レンズを使用するもの、図13に示すように放物面レンズおよび放物面反射鏡を使用するもの等がある。
【0004】
すなわち、図11に示す光源装置は、図11(a)に示すように、ケーシング1と、このケーシング1に収容される光源(例えばLED)2とを備える。ケーシング1は、有底短円筒状の本体部1aと、この本体部1aの開口部を塞ぐ基板1bとからなる。そして、基板1bの中央部に前記光源2が付設され、本体部1aの底壁(レンズ部材)3の内面にフルネルレンズ4を形成している。このため、光源2であるLEDに電流が供給されると、このLEDが発光して光L0がフルネルレンズ4に入射することになる。このフルネルレンズ4にて入射された光L0は装置軸心O方向と平行な平行光L01に屈曲されてケーシング1の底壁(レンズ部材)3から出射される。このため、図11(b)に示すような円形断面の光線束(平行光束)A1が形成される。なお、基板1bには、前記光源2の他に回路部品(電子部品)が実装されている。
【0005】
図12に示す光源装置は、基板5上に配置される光源6と、この光源6の前方に配置される内部全反射型の放物面レンズ7とを備える。内部全反射型の放物面レンズ7とは、光源側の開口部8から入光した光L0を内面にて反射して、装置軸心Oに平行な平行光L01を、反光源側の開口部9から出射する。このため、図12(b)に示すような円形断面の光線束(平行光束)A2が形成される。
【0006】
また、図13に示す光源装置は、放物面反射鏡11の中心部に光源12を配置し、この光源12の前方に内部全反射型の放物面レンズ13を配置している。このため光源側の開口部14から放物面レンズ13に入光した光L0は、放物面レンズ13にて反射されて、放物面レンズ13の軸心に平行な平行光L01を、反光源側の開口部15から出射する。また、光源側の開口部14から放物面レンズ13に入光しない光源12からの光Lが放物面反射鏡11に反射されて、平行光L3なって出射される。このため、図13(b)に示すように、図12(b)に示す光線束A2よりも大きい(広範囲)の光線束(平行光束)A3が形成される。
【0007】
ところが、図11に示すように、フルネルレンズ4を使用したものでは、光源2からの光L0が臨界角を越えてフルネルレンズ4に入射した場合には、この光L0は全反射され、平行光になって出射されない。このため、図11(a)に示すθ1の範囲の光を利用できないことになる。
【0008】
また、図12に示すように、放物面レンズ7を使用したものでは、放物面レンズ7に入光しないθ2の範囲の光を利用できないが、図11に示すフルネルレンズ4を使用したものに比べて、この利用できないθ2に範囲は狭く、比較的光の有効利用が可能である。しかしながら、光源6にLEDを使用した場合には好ましくない。すなわち、LEDは光の強さが角度によって相違する。このため、装置軸心Oに沿った光の強さを100%とした場合、角度が深くなるほど(軸心Oに対して成す角度が大きくなるほど)光の強さが低下していく。そのため、このような放物面レンズ7を使用したものでは、軸心O近傍の光の強さが大きいものはそのまま平行光束A2の中心部に対応し、軸心Oから離れた光の強さが小さいものから多くの平行光を構成していることになっている。このため、光の強さが強い(大きい)ところを利用することができなかった。また、形成される平行光束A2としても大きくできなかった。
【0009】
図13に示すように放物面レンズ13と放物面反射鏡11とを組み合わせた場合、図12に示すように放物面レンズ7のみを使用したものよりは、多少平行光束A3が大径となる。しかしながら、この場合も、放物面レンズ13を使用しているので、光の強さが強いところを利用することができなかった。
【0010】
このため、従来には、光に利用効率の向上を図ることができる集光器が提案されている(特許文献1)。この特許文献1に記載のものは、形成する平行光に対して所定角度で傾斜した複数の反射面(例えば、第1反射面と第2反射面と第3反射面と第4反射面との4つの反射面)と、これら反射面よりも内径側に設けられるレンズ部とを備える。
【0011】
この場合、第4反射面を、光軸に対して第1反射面よりも内側に位置させ、第2反射面を、光軸に対して第1反射面よりも外側に位置させ、第3反射面を、光軸に対して第1反射面よりも外側に位置させている。
【0012】
そして、各反射面に入射した光は、この反射面にて反射されて平行光となって出射されるように構成している。すなわち、レンズ部を外れる放射角範囲の放射光を第1反射面にて受け、第1反射面を外れる放射角範囲の放射光を第4反射面にて受け、第4反射面を外れる放射角範囲の放射光を第2反射面で受け、第2反射面を外れる放射角範囲の放射光を第3反射面にて受けるようにしている。これによって、光の利用効率が高めるようにしている。
【特許文献1】特開2005−209472号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、光に利用効率の向上を図るように構成した前記特許文献1に記載のものでは、極めて複雑が形状であって、加工性に劣ってコスト高となるとともに、精度のよい集光器の提供が困難であった。また、この集光器では、一つの透光部材からなるブロック体にて構成され、比較的大きく重量も大となって、コンパクト化に問題があった。
【0014】
本発明は、上記課題に鑑みて、光の利用効率が高められ、しかも全体構成の簡略化を図って、小型化及び軽量化を達成できるレンズ構造および光源装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明のレンズ構造は、臨界角以下に入射した光を平行光として出射する平行屈曲レンズ部を有するアウタレンズ体と、臨界角以下で平行屈曲レンズ部に直接的に入射する光の外側の臨界角を越える光を屈曲させて、臨界角以下で入射した光よりも外側において、前記屈曲させた光を平行屈曲レンズ部に臨界角以下で入射させるインナレンズ体とを備えたものである。
【0016】
本発明のレンズ構造によれば、臨界角を越える光は、インナレンズ体にて臨界角以下になるように屈曲される。このため、光源から直接的に臨界角以下に入射する光および光源から直接的に臨界角以下に入射しない光を平行屈曲レンズ部にて平行光として出射することができる。しかも、直接的に臨界角以下に入射しない光を、臨界角以下で入射した光よりも外側において,平行屈曲レンズ部に臨界角以下で入射させるので、アウタレンズ体から出射される平行光束の断面積を大きくすることができる。
【0017】
前記アウタレンズ体の平行屈曲レンズ部にフルネルレンズを用いることができる。また、インナレンズ体がアウタレンズ体と独立して配置されていても、インナレンズ体がアウタレンズ体に連設されていてもよい。
【0018】
また、他のレンズ構造は、臨界角以下に入射した光を平行光として出射する平行屈曲レンズ部を有するアウタレンズ体と、臨界角以下で平行屈曲レンズ部に直接的に入射する光の外側の臨界角を越える光を反射させて、臨界角以下で入射した光よりも外側において、前記反射させた光を平行光とする放物面反射鏡とを備えたものである。
【0019】
他のレンズ構造では、臨界角を越える光は、放物面反射鏡にて平行光とされる。このため、光源から直接的に臨界角以下に入射する光および光源から直接的に臨界角以下に入射しない光を平行光として出射することができる。しかも、直接的に臨界角以下に入射しない光を、臨界角以下で入射した光よりも外側において平行光とするので、アウタレンズ体から出射される平行光束の断面積を大きくすることができる。
【0020】
前記アウタレンズ体は、平行光を拡散させる拡散レンズ部を備えていてもよい。平行光のまま出射するものでは、その照明光はスポット状の比較的小さい光の束となる。このため、拡散レンズ部を備えるようにすれば、照明範囲を大きくすることができる。
【0021】
本発明の光源装置は、光源と、この光源からの放射光を平行光として出射するレンズ構造とを備え、レンズ構造に前記請求項1〜請求項5のいずれかのレンズ構造を用いたものである。
【0022】
本発明の光源装置によれば、光源からの放射光がレンズ構造に入光すれば、アウタレンズ体の平行屈曲レンズ部に対して臨界角以下で入射する光はこのまま平行屈曲レンズ部に入射して平行光となる。また、平行屈曲レンズ部に対して臨界角を越える光はインナレンジ体にて平行屈曲レンズ部に対して臨界角以下で入射する光となるように、屈曲する。このため、光源からの放射光の多くをレンズ構造を介して平行光として出射させることができる。
【0023】
また、光源装置として、光源が前記レンズ構造の軸心上に配置される点光源であり、レンズ構造体にて出射される平行光が円形断面に収束されるものであっても、光源が線光源であり、レンズ構造体にて出射される平行光が矩形断面に収束されるものであってもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明のレンズ構造によれば、光源から直接的に臨界角以下に入射する光および光源から直接的に臨界角以下に入射しない光を平行屈曲レンズ部にて平行光として出射することができる。このため、光の利用効率が高められる。しかも、アウタレンズ体から出射される平行光束の断面積を大きくすることができる。このため、照明範囲の拡大を図ることができるとともにその照明範囲を明るく照らすことができる。また、アウタレンズ体とインナレンズ体との組合せによって、このレンズ構造を構成することができ、全体構成の簡略化を図ることができる。これによって、軽量化及び小型化を図ることができ、使用用途が拡大する。しかも、インナレンズ体を使用することによって、従来では利用できない方向に照射される光を利用することができ、光のロス(損失)を極めて少なくできる。
【0025】
アウタレンズ体の平行屈曲レンズ部にフルネルレンズを用いることができ、平行屈曲レンズ部を確実に構成することができ、信頼性が向上する。
【0026】
また、インナレンズ体がアウタレンズ体と独立して配置されていれば、インナレンズ体とアウタレンズ体との保守点検が容易になる利点がある。すなわち、インナレンズ体とアウタレンズ体とのどちらか一方が損傷等した場合、その損傷等した一方を修理や交換すればよく、他方をそのまま使用することができる。
【0027】
インナレンズ体がアウタレンズ体に連設されていれば、部品点数の減少を図ることができ、組立作業の簡略化を図ることができる。
【0028】
本発明の他のレンズ構造によれば、光源から直接的に臨界角以下に入射する光および光源から直接的に臨界角以下に入射しない光を平行光として出射することができる。このため、インナレンズ体に比べて光のロス(損失)があるが、光の利用効率が比較的高められる。しかも、放物面反射鏡はインナレンズ体に比べて構成が簡単であるので、低コストには簡単に製造できる利点がある。さらに、形成される平行光束の断面積を大きくすることができ、照明範囲の拡大を図ることができるとともにその照明範囲を明るく照らすことができる。
【0029】
拡散レンズ部を備えたものでは、照明範囲をより大きくすることができる。このため、比較的広範囲の部位を照明する必要がある照明器具(装置)にこのレンズ構造が最適となる。
【0030】
本発明の光源装置では、光源からの放射光の多くをレンズ構造を介して平行光として出射させることができる。このため、光源からの光の利用効率を高めることができ、光源が同じものである従来品と比べて明るい照明光を得ることができる。すなわち、この複数の光源を使用して照明装置を構成する場合に、少ない光源数でよく、コスト低減を図ることができる。しかも、照明装置全体のコンパクト化を図ることができる。
【0031】
光源装置として、光源が前記レンズ構造の軸心上に配置される点光源であり、レンズ構造体にて出射される平行光が円形断面に収束されるものであれば、スポット的な照明に最適となる。また、光源が線光源であり、レンズ構造体にて出射される平行光が矩形断面に収束されるものであれば、広範囲の照明に最適となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図10に基づいて説明する。
【0033】
図1〜図3に本発明に係る第1実施形態の光源装置を示し、この光源装置は、LED(発光ダイオード)等の点光源21aからなる光源21と、この光源21aからの放射光を平行光として出射するレンズ構造19とを備える。レンズ構造19は、アウタレンズ体22と、角度変更体20としてのインナレンズ体23とを備える。そして、アウタレンズ体22とインナレンズ体23とを独立して形成している。
【0034】
光源21aは基板24に配置されるとともに、この光源21aを包囲すうようにインナレンズ体23が基板24から突設されている。インナレンズ体23は透光性部材からなるリング体にて構成される。この場合、図1と図3に示すように、インナレンズ体23は、外径面が反基板側に向かって縮径するテーパ面23aとされ、その先端面が基板側に向かって縮径するテーパ面23bとされる。また、インナレンズ体23の内径面が、内径側に凸状となる凸曲面23cと、この光源装置の軸心Oに平行な直線状基部面23dとからなる。つまり、インナレンズ体23は、薄肉基部25と、断面三角形状の本体部26とで構成されることになる。なお、インナレンズ体23に形成する透光性部材としては、合成樹脂、ガラス等を使用することができる。
【0035】
図1に示すように、光源21aからの光Lがインナレンズ体23の凸曲面23cに入射することによって、本体部26内で第1屈曲光L1となり、またテーパ面23aからは第2屈曲光L2となって出射される。この場合、第1屈曲光L1は凸曲面23cに入射する光Lに対して軸心O側に屈曲し、第2屈曲光L2は第1屈曲光L1に対して軸心O側に屈曲する。
【0036】
また、アウタレンズ体22も透光性部材からなり、基板24に対して平行でかつ軸心Oがその中心を通る円板状体31にて構成される。そして、円板状体31の外周縁に基板24から延びる短円筒状の周壁部32が連設されている。円板状体31の内面31aには、断面三角形状の多数のリング体27が同心円として配置され、これによってフルネルレンズ30からなる平行屈曲レンズ部29が構成されている。なお、アウタレンズ体22を構成する円板状体31と、周壁部32とは一体に成形されて、光源収納ケース28を構成する。また、アウタレンズ体22に形成する透光性部材としても、合成樹脂、ガラス等を使用することができる。
【0037】
このように、このレンズ構造19では、インナレンズ体23の開口部33を介してアウタレンズ体22に入射する光L0は、フルネルレンズ30に臨界角以下で入射する。ここで、臨界角とは、これを越える角度で入射した場合にフルネルレンズ30にて反射される角度である。このため、インナレンズ体23の開口部33を介してアウタレンズ体22に入射する光L0(以下、直接光L0と呼ぶ場合がある)はこのアウタレンズ体22によって、軸心Oに平行な平行光L01となって出射される。
【0038】
また、前記直接光L0よりも外側(外径側)の光(臨界角を越えてフルネルレンズ30に入射することになる光)Lは、インナレンズ体23の凸曲面23cに入射することになる。このため、前記したようにこの光Lは第2屈曲光L2となってインナレンズ体23から出射する。そして、第2屈曲光L2はフルネルレンズ30に入射することになる。この場合、前記直接光L0はフルネルレンズ30の内径側の内範囲Hの内側フルネルレンズ30aに入射し、第2屈曲光L2はフルネルレンズ30の外径側の外範囲H1の外側フルネルレンズ30bに入射する。また、内側フルネルレンズ30aに入射する第2屈曲光L2は臨界角以下である。
【0039】
インナレンズ体23を設けることなく、図11に示す従来のフルネルレンズを有するアウタレンズ体のみを使用したレンズ構造のものと、インナレンズ体23とアウタレンズ体22とを備えた実施形態のレンズ構造のものとを、比較のために図4に示した。この図4(b)(c)から分かるように、インナレンズ体23とアウタレンズ体22とを備えた実施形態のレンズ構造19のもの(図4(a)に記載のもの)は、インナレンズ体を有しないもの(図(d)に記載のもの)より、平行光束Aの断面積が外範囲H1分だけ大きくなっている。つまり、図4(c)に示す平行光束A1の径をDとし、図4(b)の径をD1とした場合にD1>Dとなる。
【0040】
このように、本発明では、光源21aから直接的に臨界角以下に入射する光および光源21aから直接的に臨界角以下に入射しない光を平行屈曲レンズ部29にて平行光として出射することができる。このため、光の利用効率が高められる。しかも、アウタレンズ体22から出射される平行光束Aの断面積を大きくすることができる。このため、照明範囲の拡大を図ることができるとともにその照明範囲を明るく照らすことができる。
【0041】
アウタレンズ体22とインナレンズ体23との組合せによって、このレンズ構造19を構成することができ、全体構成の簡略化を図ることができる。これによって、軽量化及び小型化を図ることができ、使用用途が拡大する。しかも、インナレンズ体22を使用することによって、従来では利用できない方向に照射される光を利用することができ、光のロス(損失)を極めて少なくできる。
【0042】
また、光源21aからの光の利用効率を高めることができるので、光源21aが同じものである従来品と比べて明るい照明光を得ることができる。すなわち、この複数の光源21を使用して照明装置を構成する場合に、少ない光源数でよく、コスト低減を図ることができる。しかも、照明装置全体のコンパクト化を図ることができる。
【0043】
光源21aがレンズ構造19の軸心O上に配置される点光源であり、レンズ構造体19にて出射される平行光が円形断面に収束されるものであれば、スポット的な照明に最適となる。また、アウタレンズ体22の平行屈曲レンズ部29にフルネルレンズ30を用いるので、平行屈曲レンズ部29を確実に構成することができ、信頼性が向上する。
【0044】
インナレンズ体23がアウタレンズ体22と独立して配置されているので、インナレンズ体22とアウタレンズ23との保守点検が容易になる利点がある。すなわち、インナレンズ体22とアウタレンズ体23とのどちらか一方が損傷等した場合、その損傷等した一方を修理や交換すればよく、他方をそのまま使用することができる。
【0045】
図5は図1に示す光源装置を使用した懐中電灯を示す。この懐中電灯は、有底円筒形状の電池収納ケース40に先端に図1に示す光源装置を付設したものである。この場合、電池収納ケース40に収納された電池42から光源21aに電流が供給され、光源21aが発光する。これによって、アウタレンズ体22から図4(b)に示すような平行光束Aが放射される。
【0046】
すなわち、図5に示す懐中電灯では、同様の光源21を使用したものに比べて、光の利用効率の向上を図ることができ、照明範囲の拡大を図ることができるとともにその照明範囲を明るく照らすことができる。
【0047】
次に図6は第2実施形態を示し、この場合、インナレンズ体23がアウタレンズ体22に連設されている。このインナレンズ体23は、断面扁平三角形状のリング体からなり、アウタレンズ体22を構成する円板状体31の内面31aから基板24側に向かって突出している。
【0048】
この場合であっても、光源21aからの光Lがインナレンズ体23の内径面35に入射することによって、インナレンズ体23内で第1屈曲光L1となり、また外径面36からは第2屈曲光L2となって出射される。すなわち、第1屈曲光L1は内径面35に入射する光Lに対して軸心O側に屈曲し、第2屈曲光L2は第1屈曲光L1に対して軸心O側に屈曲する。
【0049】
フルネルレンズ30の内側フルネルレンズ30a(インナレンズ体23よりも内径側のレンズ)に入射する光源21aからの光L0は臨界角以下であり、平行光L01として出射される。また、インナレンズ体23の内径面35に入射する光Lは、このインナレンズ体23に屈曲されてフルネルレンズ30の外側フルネルレンズ30bに入射する。この入射角は臨界角以下であり、平行光L3して出射される。
【0050】
このため、図6に示すレンズ構造であっても、前記図1に示すような作用効果を奏する。また、インナレンズ体23がアウタレンズ体22に連設されているので、部品点数の減少を図ることができ、組立作業の簡略化を図ることができる。
【0051】
前記各実施形態では、光源21に点光源21aを使用していたが、第3実施形態を示す図7に示すように、光源21に線光源21bを使用してもよい。この場合、前壁50aと、側壁50b、50cとからなる断面コの字状の枠体51を備える。そして、枠体51の前壁50aの内面に長手方向に沿って一対の凹凸部52、52を形成することによって、アウタレンズ体22のフルネルレンズ30、30が形成されている。すなわち、前壁50aがフルネルレンズ30、30を有するアウタレンズ体22を構成する。なお、枠体51の両長手方向開口部は図示省略の蓋壁にて塞がれている。
【0052】
この図7に示すインナレンズ体23は、前記図1等に示すインナレンズ体23と同様の断面形状の扁平横長リング体からなる。すなわち、基板24の長手方向に沿って配設される一対の長辺部53、54と、長辺部53、54の長手方向端部を連結する円弧部55とからなる。
【0053】
このため、この図7に示す光源装置であっても、図1に示す光源装置と同様、光源21bからの光Lがインナレンズ体23の凸曲面23cに入射することによって、本体部26内で第1屈曲光L1となり、またテーパ面23aからは第2屈曲光L2となって出射される。
【0054】
従って、インナレンズ体23の開口部33を介してアウタレンズ体22に入射する光L0は、フルネルレンズ30に臨界角以下で入射する。また、前記直接光L0よりも外側の光(臨界角を越えてフルネルレンズ30に入射することになる光)Lは、第2屈曲光L2となってインナレンズ体23から出射する。そして、第2屈曲光L2はフルネルレンズ30に臨界角以下で入射する。
【0055】
図7に示す光源装置でも、光源21bから直接的に臨界角以下に入射する光L0および光源21bから直接的に臨界角以下に入射しない光を平行屈曲レンズ部29にて平行光として出射することができる。このため、光の利用効率が高められる。照明範囲の拡大を図ることができるとともにその照明範囲を明るく照らすことができる。特に、光源21が線光源21bであり、レンズ構造体19にて出射される平行光が矩形断面に収束されるものであるので、広範囲の照明に最適となる。
【0056】
次に、第4実施形態を示す図8は、アウタレンズ体22を構成する円板状体31の外面31bに、拡散レンズ部62を備えたものである。すなわち、図9に示すように、円板状体31の外面31bに径方向の凹溝63を複数形成することによって、この拡散レンズ部62を形成することができる。これにより、照明範囲をより大きくすることができる。このため、比較的広範囲の部位を照明する必要がある照明器具等にこのレンズ構造が最適となる。
【0057】
次に第5実施形態を示す図10は、角度変更体20として放物面反射鏡60を使用している。すなわち、この放物面反射鏡60を、アウタレンズ体22を構成する収納ケース28に収納し、この内径反射面61に入射した光Lを反射して、平行光L4を形成する。この場合、平行光L4は、フルネルレンズ30の外側においてアウタレンズ体22に入射することになって、このアウタレンズ体22にて屈曲されることなくそのままの平行光L4を維持して、図10(b)に示すように、平行光束Aとなってアウタレンズ体22から出射される。
【0058】
このため、図10に示す光源装置であっても、光源21aから直接的に臨界角以下に入射する光L0および光源から直接的に臨界角以下に入射しない光Lを平行光として出射することができる。なお、インナレンズ体23を使用したものと比べた場合、θ3の範囲の光を利用できないが、放物面反射鏡60を使用しないものに比べて十分に光の利用効率が高められる。しかも、放物面反射鏡60はインナレンズ体23に比べて構成が簡単であるので、低コストには簡単に製造できる利点がある。さらに、形成される平行光束Aの断面積を大きくすることができ、照明範囲の拡大を図ることができるとともにその照明範囲を明るく照らすことができる。また、放物面反射鏡60にて反射されて反射光は平行光L4となっているので、アウタレンズ体22にこの反射光が入射するフルネルレンズを形成する必要がなくなって、アウタレンズ体22の加工性が向上する利点がある。
【0059】
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、光源21としては、LED以外に、白熱電球やハロゲン電球等の白熱灯、蛍光ランプや電球形蛍光ランプ等の放電灯等の種々のものを使用することができる。また、LEDを使用する場合、発光する色として、赤、青、緑等の種々のものを使用することができる。さらに、アウタレンズ体77に着色すれば、放射される平行光束Aの色を変更することができる。図6、図8、図10等に示す光源装置であっても、図5に示すように懐中電灯に使用することができ、また、図6、図7、図8、図10等に示す光源装置であっても、拡散レンズ部62を設けてもよい。
【0060】
各実施形態の光源装置を、インテリアライト、卓上スタンド、シャンデリア、及びペンライト等の種々の照明器具、また、各種の文字や記号を表示する表示灯(表示ボード)等にも使用することができる。さらには、自動車に付設される側方灯、方向指示器、補助方向指示器、及び非常点滅表示灯等に採用することができ、緊急自動車の警光灯等にも採用することができる。このように、各種の照明器具や警光灯等に採用することができ、しかも、これらに採用した際には、それらの種々の機能を有効に発揮でき、しかも省エネ化を達成できる。
【0061】
また、照明器具や警光灯灯を構成する場合、1個の光源装置を使用しても、複数の光源装置を使用してもよい。複数の光源装置を使用する場合、全数同じ光源装置を使用しても、図1に示す光源装置と、他の例えば図6に示す相違する光源装置とを組み合わせてもよい。さらに光源装置としては、アウタレンズ体22等の大きさ、形状、及び厚さ等も任意に変更できる。このため、複数の光源装置を使用する場合、大きさ、形状、及び厚さ等が相違するものを組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の第1実施形態を示す光源装置の断面図である。
【図2】前記図1の光源装置の正面図である。
【図3】前記図1の光源装置の断面斜視図である。
【図4】前記図1の光源装置と従来の光源装置との比較図である。
【図5】前記図1の光源装置の使用例を示す断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態を示す光源装置の断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態を示す光源装置の断面図である。
【図8】本発明の第4実施形態を示す光源装置の断面図である。
【図9】前記図8の光源装置の正面図である。
【図10】本発明の第5実施形態を示し、(a)はこの光源装置の断面図であり、(b)はこの光源装置の平行光束の断面図である。
【図11】本発明の従来例を示し、(a)はこの光源装置の断面図であり、(b)はこの光源装置の平行光束の断面図である。
【図12】本発明の他の従来例を示し、(a)はこの光源装置の断面図であり、(b)はこの光源装置の平行光束の断面図である。
【図13】本発明の別の従来例を示し、(a)はこの光源装置の断面図であり、(b)はこの光源装置の平行光束の断面図である。
【符号の説明】
【0063】
19 レンズ構造
21 光源
21b 光源
21a 点光源
21b 線光源
22 アウタレンズ体
23 インナレンズ体
29 平行屈曲レンズ部
30 フルネルレンズ
60 放物面反射鏡
61 内径反射面
62 拡散レンズ部
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズ構造および光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LED(発光ダイオード)や白熱電球等の光源は、光が放射状に発光し、放射光束を形成する。このため、このような光源を照明等に使用する場合には、一つの光軸に平行な平行光に集光させる必要がある。
【0003】
平行光に集光する手段としては、図11に示すようにフルネルレンズを使用するもの、図12に示すように放物面レンズを使用するもの、図13に示すように放物面レンズおよび放物面反射鏡を使用するもの等がある。
【0004】
すなわち、図11に示す光源装置は、図11(a)に示すように、ケーシング1と、このケーシング1に収容される光源(例えばLED)2とを備える。ケーシング1は、有底短円筒状の本体部1aと、この本体部1aの開口部を塞ぐ基板1bとからなる。そして、基板1bの中央部に前記光源2が付設され、本体部1aの底壁(レンズ部材)3の内面にフルネルレンズ4を形成している。このため、光源2であるLEDに電流が供給されると、このLEDが発光して光L0がフルネルレンズ4に入射することになる。このフルネルレンズ4にて入射された光L0は装置軸心O方向と平行な平行光L01に屈曲されてケーシング1の底壁(レンズ部材)3から出射される。このため、図11(b)に示すような円形断面の光線束(平行光束)A1が形成される。なお、基板1bには、前記光源2の他に回路部品(電子部品)が実装されている。
【0005】
図12に示す光源装置は、基板5上に配置される光源6と、この光源6の前方に配置される内部全反射型の放物面レンズ7とを備える。内部全反射型の放物面レンズ7とは、光源側の開口部8から入光した光L0を内面にて反射して、装置軸心Oに平行な平行光L01を、反光源側の開口部9から出射する。このため、図12(b)に示すような円形断面の光線束(平行光束)A2が形成される。
【0006】
また、図13に示す光源装置は、放物面反射鏡11の中心部に光源12を配置し、この光源12の前方に内部全反射型の放物面レンズ13を配置している。このため光源側の開口部14から放物面レンズ13に入光した光L0は、放物面レンズ13にて反射されて、放物面レンズ13の軸心に平行な平行光L01を、反光源側の開口部15から出射する。また、光源側の開口部14から放物面レンズ13に入光しない光源12からの光Lが放物面反射鏡11に反射されて、平行光L3なって出射される。このため、図13(b)に示すように、図12(b)に示す光線束A2よりも大きい(広範囲)の光線束(平行光束)A3が形成される。
【0007】
ところが、図11に示すように、フルネルレンズ4を使用したものでは、光源2からの光L0が臨界角を越えてフルネルレンズ4に入射した場合には、この光L0は全反射され、平行光になって出射されない。このため、図11(a)に示すθ1の範囲の光を利用できないことになる。
【0008】
また、図12に示すように、放物面レンズ7を使用したものでは、放物面レンズ7に入光しないθ2の範囲の光を利用できないが、図11に示すフルネルレンズ4を使用したものに比べて、この利用できないθ2に範囲は狭く、比較的光の有効利用が可能である。しかしながら、光源6にLEDを使用した場合には好ましくない。すなわち、LEDは光の強さが角度によって相違する。このため、装置軸心Oに沿った光の強さを100%とした場合、角度が深くなるほど(軸心Oに対して成す角度が大きくなるほど)光の強さが低下していく。そのため、このような放物面レンズ7を使用したものでは、軸心O近傍の光の強さが大きいものはそのまま平行光束A2の中心部に対応し、軸心Oから離れた光の強さが小さいものから多くの平行光を構成していることになっている。このため、光の強さが強い(大きい)ところを利用することができなかった。また、形成される平行光束A2としても大きくできなかった。
【0009】
図13に示すように放物面レンズ13と放物面反射鏡11とを組み合わせた場合、図12に示すように放物面レンズ7のみを使用したものよりは、多少平行光束A3が大径となる。しかしながら、この場合も、放物面レンズ13を使用しているので、光の強さが強いところを利用することができなかった。
【0010】
このため、従来には、光に利用効率の向上を図ることができる集光器が提案されている(特許文献1)。この特許文献1に記載のものは、形成する平行光に対して所定角度で傾斜した複数の反射面(例えば、第1反射面と第2反射面と第3反射面と第4反射面との4つの反射面)と、これら反射面よりも内径側に設けられるレンズ部とを備える。
【0011】
この場合、第4反射面を、光軸に対して第1反射面よりも内側に位置させ、第2反射面を、光軸に対して第1反射面よりも外側に位置させ、第3反射面を、光軸に対して第1反射面よりも外側に位置させている。
【0012】
そして、各反射面に入射した光は、この反射面にて反射されて平行光となって出射されるように構成している。すなわち、レンズ部を外れる放射角範囲の放射光を第1反射面にて受け、第1反射面を外れる放射角範囲の放射光を第4反射面にて受け、第4反射面を外れる放射角範囲の放射光を第2反射面で受け、第2反射面を外れる放射角範囲の放射光を第3反射面にて受けるようにしている。これによって、光の利用効率が高めるようにしている。
【特許文献1】特開2005−209472号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、光に利用効率の向上を図るように構成した前記特許文献1に記載のものでは、極めて複雑が形状であって、加工性に劣ってコスト高となるとともに、精度のよい集光器の提供が困難であった。また、この集光器では、一つの透光部材からなるブロック体にて構成され、比較的大きく重量も大となって、コンパクト化に問題があった。
【0014】
本発明は、上記課題に鑑みて、光の利用効率が高められ、しかも全体構成の簡略化を図って、小型化及び軽量化を達成できるレンズ構造および光源装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明のレンズ構造は、臨界角以下に入射した光を平行光として出射する平行屈曲レンズ部を有するアウタレンズ体と、臨界角以下で平行屈曲レンズ部に直接的に入射する光の外側の臨界角を越える光を屈曲させて、臨界角以下で入射した光よりも外側において、前記屈曲させた光を平行屈曲レンズ部に臨界角以下で入射させるインナレンズ体とを備えたものである。
【0016】
本発明のレンズ構造によれば、臨界角を越える光は、インナレンズ体にて臨界角以下になるように屈曲される。このため、光源から直接的に臨界角以下に入射する光および光源から直接的に臨界角以下に入射しない光を平行屈曲レンズ部にて平行光として出射することができる。しかも、直接的に臨界角以下に入射しない光を、臨界角以下で入射した光よりも外側において,平行屈曲レンズ部に臨界角以下で入射させるので、アウタレンズ体から出射される平行光束の断面積を大きくすることができる。
【0017】
前記アウタレンズ体の平行屈曲レンズ部にフルネルレンズを用いることができる。また、インナレンズ体がアウタレンズ体と独立して配置されていても、インナレンズ体がアウタレンズ体に連設されていてもよい。
【0018】
また、他のレンズ構造は、臨界角以下に入射した光を平行光として出射する平行屈曲レンズ部を有するアウタレンズ体と、臨界角以下で平行屈曲レンズ部に直接的に入射する光の外側の臨界角を越える光を反射させて、臨界角以下で入射した光よりも外側において、前記反射させた光を平行光とする放物面反射鏡とを備えたものである。
【0019】
他のレンズ構造では、臨界角を越える光は、放物面反射鏡にて平行光とされる。このため、光源から直接的に臨界角以下に入射する光および光源から直接的に臨界角以下に入射しない光を平行光として出射することができる。しかも、直接的に臨界角以下に入射しない光を、臨界角以下で入射した光よりも外側において平行光とするので、アウタレンズ体から出射される平行光束の断面積を大きくすることができる。
【0020】
前記アウタレンズ体は、平行光を拡散させる拡散レンズ部を備えていてもよい。平行光のまま出射するものでは、その照明光はスポット状の比較的小さい光の束となる。このため、拡散レンズ部を備えるようにすれば、照明範囲を大きくすることができる。
【0021】
本発明の光源装置は、光源と、この光源からの放射光を平行光として出射するレンズ構造とを備え、レンズ構造に前記請求項1〜請求項5のいずれかのレンズ構造を用いたものである。
【0022】
本発明の光源装置によれば、光源からの放射光がレンズ構造に入光すれば、アウタレンズ体の平行屈曲レンズ部に対して臨界角以下で入射する光はこのまま平行屈曲レンズ部に入射して平行光となる。また、平行屈曲レンズ部に対して臨界角を越える光はインナレンジ体にて平行屈曲レンズ部に対して臨界角以下で入射する光となるように、屈曲する。このため、光源からの放射光の多くをレンズ構造を介して平行光として出射させることができる。
【0023】
また、光源装置として、光源が前記レンズ構造の軸心上に配置される点光源であり、レンズ構造体にて出射される平行光が円形断面に収束されるものであっても、光源が線光源であり、レンズ構造体にて出射される平行光が矩形断面に収束されるものであってもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明のレンズ構造によれば、光源から直接的に臨界角以下に入射する光および光源から直接的に臨界角以下に入射しない光を平行屈曲レンズ部にて平行光として出射することができる。このため、光の利用効率が高められる。しかも、アウタレンズ体から出射される平行光束の断面積を大きくすることができる。このため、照明範囲の拡大を図ることができるとともにその照明範囲を明るく照らすことができる。また、アウタレンズ体とインナレンズ体との組合せによって、このレンズ構造を構成することができ、全体構成の簡略化を図ることができる。これによって、軽量化及び小型化を図ることができ、使用用途が拡大する。しかも、インナレンズ体を使用することによって、従来では利用できない方向に照射される光を利用することができ、光のロス(損失)を極めて少なくできる。
【0025】
アウタレンズ体の平行屈曲レンズ部にフルネルレンズを用いることができ、平行屈曲レンズ部を確実に構成することができ、信頼性が向上する。
【0026】
また、インナレンズ体がアウタレンズ体と独立して配置されていれば、インナレンズ体とアウタレンズ体との保守点検が容易になる利点がある。すなわち、インナレンズ体とアウタレンズ体とのどちらか一方が損傷等した場合、その損傷等した一方を修理や交換すればよく、他方をそのまま使用することができる。
【0027】
インナレンズ体がアウタレンズ体に連設されていれば、部品点数の減少を図ることができ、組立作業の簡略化を図ることができる。
【0028】
本発明の他のレンズ構造によれば、光源から直接的に臨界角以下に入射する光および光源から直接的に臨界角以下に入射しない光を平行光として出射することができる。このため、インナレンズ体に比べて光のロス(損失)があるが、光の利用効率が比較的高められる。しかも、放物面反射鏡はインナレンズ体に比べて構成が簡単であるので、低コストには簡単に製造できる利点がある。さらに、形成される平行光束の断面積を大きくすることができ、照明範囲の拡大を図ることができるとともにその照明範囲を明るく照らすことができる。
【0029】
拡散レンズ部を備えたものでは、照明範囲をより大きくすることができる。このため、比較的広範囲の部位を照明する必要がある照明器具(装置)にこのレンズ構造が最適となる。
【0030】
本発明の光源装置では、光源からの放射光の多くをレンズ構造を介して平行光として出射させることができる。このため、光源からの光の利用効率を高めることができ、光源が同じものである従来品と比べて明るい照明光を得ることができる。すなわち、この複数の光源を使用して照明装置を構成する場合に、少ない光源数でよく、コスト低減を図ることができる。しかも、照明装置全体のコンパクト化を図ることができる。
【0031】
光源装置として、光源が前記レンズ構造の軸心上に配置される点光源であり、レンズ構造体にて出射される平行光が円形断面に収束されるものであれば、スポット的な照明に最適となる。また、光源が線光源であり、レンズ構造体にて出射される平行光が矩形断面に収束されるものであれば、広範囲の照明に最適となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図10に基づいて説明する。
【0033】
図1〜図3に本発明に係る第1実施形態の光源装置を示し、この光源装置は、LED(発光ダイオード)等の点光源21aからなる光源21と、この光源21aからの放射光を平行光として出射するレンズ構造19とを備える。レンズ構造19は、アウタレンズ体22と、角度変更体20としてのインナレンズ体23とを備える。そして、アウタレンズ体22とインナレンズ体23とを独立して形成している。
【0034】
光源21aは基板24に配置されるとともに、この光源21aを包囲すうようにインナレンズ体23が基板24から突設されている。インナレンズ体23は透光性部材からなるリング体にて構成される。この場合、図1と図3に示すように、インナレンズ体23は、外径面が反基板側に向かって縮径するテーパ面23aとされ、その先端面が基板側に向かって縮径するテーパ面23bとされる。また、インナレンズ体23の内径面が、内径側に凸状となる凸曲面23cと、この光源装置の軸心Oに平行な直線状基部面23dとからなる。つまり、インナレンズ体23は、薄肉基部25と、断面三角形状の本体部26とで構成されることになる。なお、インナレンズ体23に形成する透光性部材としては、合成樹脂、ガラス等を使用することができる。
【0035】
図1に示すように、光源21aからの光Lがインナレンズ体23の凸曲面23cに入射することによって、本体部26内で第1屈曲光L1となり、またテーパ面23aからは第2屈曲光L2となって出射される。この場合、第1屈曲光L1は凸曲面23cに入射する光Lに対して軸心O側に屈曲し、第2屈曲光L2は第1屈曲光L1に対して軸心O側に屈曲する。
【0036】
また、アウタレンズ体22も透光性部材からなり、基板24に対して平行でかつ軸心Oがその中心を通る円板状体31にて構成される。そして、円板状体31の外周縁に基板24から延びる短円筒状の周壁部32が連設されている。円板状体31の内面31aには、断面三角形状の多数のリング体27が同心円として配置され、これによってフルネルレンズ30からなる平行屈曲レンズ部29が構成されている。なお、アウタレンズ体22を構成する円板状体31と、周壁部32とは一体に成形されて、光源収納ケース28を構成する。また、アウタレンズ体22に形成する透光性部材としても、合成樹脂、ガラス等を使用することができる。
【0037】
このように、このレンズ構造19では、インナレンズ体23の開口部33を介してアウタレンズ体22に入射する光L0は、フルネルレンズ30に臨界角以下で入射する。ここで、臨界角とは、これを越える角度で入射した場合にフルネルレンズ30にて反射される角度である。このため、インナレンズ体23の開口部33を介してアウタレンズ体22に入射する光L0(以下、直接光L0と呼ぶ場合がある)はこのアウタレンズ体22によって、軸心Oに平行な平行光L01となって出射される。
【0038】
また、前記直接光L0よりも外側(外径側)の光(臨界角を越えてフルネルレンズ30に入射することになる光)Lは、インナレンズ体23の凸曲面23cに入射することになる。このため、前記したようにこの光Lは第2屈曲光L2となってインナレンズ体23から出射する。そして、第2屈曲光L2はフルネルレンズ30に入射することになる。この場合、前記直接光L0はフルネルレンズ30の内径側の内範囲Hの内側フルネルレンズ30aに入射し、第2屈曲光L2はフルネルレンズ30の外径側の外範囲H1の外側フルネルレンズ30bに入射する。また、内側フルネルレンズ30aに入射する第2屈曲光L2は臨界角以下である。
【0039】
インナレンズ体23を設けることなく、図11に示す従来のフルネルレンズを有するアウタレンズ体のみを使用したレンズ構造のものと、インナレンズ体23とアウタレンズ体22とを備えた実施形態のレンズ構造のものとを、比較のために図4に示した。この図4(b)(c)から分かるように、インナレンズ体23とアウタレンズ体22とを備えた実施形態のレンズ構造19のもの(図4(a)に記載のもの)は、インナレンズ体を有しないもの(図(d)に記載のもの)より、平行光束Aの断面積が外範囲H1分だけ大きくなっている。つまり、図4(c)に示す平行光束A1の径をDとし、図4(b)の径をD1とした場合にD1>Dとなる。
【0040】
このように、本発明では、光源21aから直接的に臨界角以下に入射する光および光源21aから直接的に臨界角以下に入射しない光を平行屈曲レンズ部29にて平行光として出射することができる。このため、光の利用効率が高められる。しかも、アウタレンズ体22から出射される平行光束Aの断面積を大きくすることができる。このため、照明範囲の拡大を図ることができるとともにその照明範囲を明るく照らすことができる。
【0041】
アウタレンズ体22とインナレンズ体23との組合せによって、このレンズ構造19を構成することができ、全体構成の簡略化を図ることができる。これによって、軽量化及び小型化を図ることができ、使用用途が拡大する。しかも、インナレンズ体22を使用することによって、従来では利用できない方向に照射される光を利用することができ、光のロス(損失)を極めて少なくできる。
【0042】
また、光源21aからの光の利用効率を高めることができるので、光源21aが同じものである従来品と比べて明るい照明光を得ることができる。すなわち、この複数の光源21を使用して照明装置を構成する場合に、少ない光源数でよく、コスト低減を図ることができる。しかも、照明装置全体のコンパクト化を図ることができる。
【0043】
光源21aがレンズ構造19の軸心O上に配置される点光源であり、レンズ構造体19にて出射される平行光が円形断面に収束されるものであれば、スポット的な照明に最適となる。また、アウタレンズ体22の平行屈曲レンズ部29にフルネルレンズ30を用いるので、平行屈曲レンズ部29を確実に構成することができ、信頼性が向上する。
【0044】
インナレンズ体23がアウタレンズ体22と独立して配置されているので、インナレンズ体22とアウタレンズ23との保守点検が容易になる利点がある。すなわち、インナレンズ体22とアウタレンズ体23とのどちらか一方が損傷等した場合、その損傷等した一方を修理や交換すればよく、他方をそのまま使用することができる。
【0045】
図5は図1に示す光源装置を使用した懐中電灯を示す。この懐中電灯は、有底円筒形状の電池収納ケース40に先端に図1に示す光源装置を付設したものである。この場合、電池収納ケース40に収納された電池42から光源21aに電流が供給され、光源21aが発光する。これによって、アウタレンズ体22から図4(b)に示すような平行光束Aが放射される。
【0046】
すなわち、図5に示す懐中電灯では、同様の光源21を使用したものに比べて、光の利用効率の向上を図ることができ、照明範囲の拡大を図ることができるとともにその照明範囲を明るく照らすことができる。
【0047】
次に図6は第2実施形態を示し、この場合、インナレンズ体23がアウタレンズ体22に連設されている。このインナレンズ体23は、断面扁平三角形状のリング体からなり、アウタレンズ体22を構成する円板状体31の内面31aから基板24側に向かって突出している。
【0048】
この場合であっても、光源21aからの光Lがインナレンズ体23の内径面35に入射することによって、インナレンズ体23内で第1屈曲光L1となり、また外径面36からは第2屈曲光L2となって出射される。すなわち、第1屈曲光L1は内径面35に入射する光Lに対して軸心O側に屈曲し、第2屈曲光L2は第1屈曲光L1に対して軸心O側に屈曲する。
【0049】
フルネルレンズ30の内側フルネルレンズ30a(インナレンズ体23よりも内径側のレンズ)に入射する光源21aからの光L0は臨界角以下であり、平行光L01として出射される。また、インナレンズ体23の内径面35に入射する光Lは、このインナレンズ体23に屈曲されてフルネルレンズ30の外側フルネルレンズ30bに入射する。この入射角は臨界角以下であり、平行光L3して出射される。
【0050】
このため、図6に示すレンズ構造であっても、前記図1に示すような作用効果を奏する。また、インナレンズ体23がアウタレンズ体22に連設されているので、部品点数の減少を図ることができ、組立作業の簡略化を図ることができる。
【0051】
前記各実施形態では、光源21に点光源21aを使用していたが、第3実施形態を示す図7に示すように、光源21に線光源21bを使用してもよい。この場合、前壁50aと、側壁50b、50cとからなる断面コの字状の枠体51を備える。そして、枠体51の前壁50aの内面に長手方向に沿って一対の凹凸部52、52を形成することによって、アウタレンズ体22のフルネルレンズ30、30が形成されている。すなわち、前壁50aがフルネルレンズ30、30を有するアウタレンズ体22を構成する。なお、枠体51の両長手方向開口部は図示省略の蓋壁にて塞がれている。
【0052】
この図7に示すインナレンズ体23は、前記図1等に示すインナレンズ体23と同様の断面形状の扁平横長リング体からなる。すなわち、基板24の長手方向に沿って配設される一対の長辺部53、54と、長辺部53、54の長手方向端部を連結する円弧部55とからなる。
【0053】
このため、この図7に示す光源装置であっても、図1に示す光源装置と同様、光源21bからの光Lがインナレンズ体23の凸曲面23cに入射することによって、本体部26内で第1屈曲光L1となり、またテーパ面23aからは第2屈曲光L2となって出射される。
【0054】
従って、インナレンズ体23の開口部33を介してアウタレンズ体22に入射する光L0は、フルネルレンズ30に臨界角以下で入射する。また、前記直接光L0よりも外側の光(臨界角を越えてフルネルレンズ30に入射することになる光)Lは、第2屈曲光L2となってインナレンズ体23から出射する。そして、第2屈曲光L2はフルネルレンズ30に臨界角以下で入射する。
【0055】
図7に示す光源装置でも、光源21bから直接的に臨界角以下に入射する光L0および光源21bから直接的に臨界角以下に入射しない光を平行屈曲レンズ部29にて平行光として出射することができる。このため、光の利用効率が高められる。照明範囲の拡大を図ることができるとともにその照明範囲を明るく照らすことができる。特に、光源21が線光源21bであり、レンズ構造体19にて出射される平行光が矩形断面に収束されるものであるので、広範囲の照明に最適となる。
【0056】
次に、第4実施形態を示す図8は、アウタレンズ体22を構成する円板状体31の外面31bに、拡散レンズ部62を備えたものである。すなわち、図9に示すように、円板状体31の外面31bに径方向の凹溝63を複数形成することによって、この拡散レンズ部62を形成することができる。これにより、照明範囲をより大きくすることができる。このため、比較的広範囲の部位を照明する必要がある照明器具等にこのレンズ構造が最適となる。
【0057】
次に第5実施形態を示す図10は、角度変更体20として放物面反射鏡60を使用している。すなわち、この放物面反射鏡60を、アウタレンズ体22を構成する収納ケース28に収納し、この内径反射面61に入射した光Lを反射して、平行光L4を形成する。この場合、平行光L4は、フルネルレンズ30の外側においてアウタレンズ体22に入射することになって、このアウタレンズ体22にて屈曲されることなくそのままの平行光L4を維持して、図10(b)に示すように、平行光束Aとなってアウタレンズ体22から出射される。
【0058】
このため、図10に示す光源装置であっても、光源21aから直接的に臨界角以下に入射する光L0および光源から直接的に臨界角以下に入射しない光Lを平行光として出射することができる。なお、インナレンズ体23を使用したものと比べた場合、θ3の範囲の光を利用できないが、放物面反射鏡60を使用しないものに比べて十分に光の利用効率が高められる。しかも、放物面反射鏡60はインナレンズ体23に比べて構成が簡単であるので、低コストには簡単に製造できる利点がある。さらに、形成される平行光束Aの断面積を大きくすることができ、照明範囲の拡大を図ることができるとともにその照明範囲を明るく照らすことができる。また、放物面反射鏡60にて反射されて反射光は平行光L4となっているので、アウタレンズ体22にこの反射光が入射するフルネルレンズを形成する必要がなくなって、アウタレンズ体22の加工性が向上する利点がある。
【0059】
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、光源21としては、LED以外に、白熱電球やハロゲン電球等の白熱灯、蛍光ランプや電球形蛍光ランプ等の放電灯等の種々のものを使用することができる。また、LEDを使用する場合、発光する色として、赤、青、緑等の種々のものを使用することができる。さらに、アウタレンズ体77に着色すれば、放射される平行光束Aの色を変更することができる。図6、図8、図10等に示す光源装置であっても、図5に示すように懐中電灯に使用することができ、また、図6、図7、図8、図10等に示す光源装置であっても、拡散レンズ部62を設けてもよい。
【0060】
各実施形態の光源装置を、インテリアライト、卓上スタンド、シャンデリア、及びペンライト等の種々の照明器具、また、各種の文字や記号を表示する表示灯(表示ボード)等にも使用することができる。さらには、自動車に付設される側方灯、方向指示器、補助方向指示器、及び非常点滅表示灯等に採用することができ、緊急自動車の警光灯等にも採用することができる。このように、各種の照明器具や警光灯等に採用することができ、しかも、これらに採用した際には、それらの種々の機能を有効に発揮でき、しかも省エネ化を達成できる。
【0061】
また、照明器具や警光灯灯を構成する場合、1個の光源装置を使用しても、複数の光源装置を使用してもよい。複数の光源装置を使用する場合、全数同じ光源装置を使用しても、図1に示す光源装置と、他の例えば図6に示す相違する光源装置とを組み合わせてもよい。さらに光源装置としては、アウタレンズ体22等の大きさ、形状、及び厚さ等も任意に変更できる。このため、複数の光源装置を使用する場合、大きさ、形状、及び厚さ等が相違するものを組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の第1実施形態を示す光源装置の断面図である。
【図2】前記図1の光源装置の正面図である。
【図3】前記図1の光源装置の断面斜視図である。
【図4】前記図1の光源装置と従来の光源装置との比較図である。
【図5】前記図1の光源装置の使用例を示す断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態を示す光源装置の断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態を示す光源装置の断面図である。
【図8】本発明の第4実施形態を示す光源装置の断面図である。
【図9】前記図8の光源装置の正面図である。
【図10】本発明の第5実施形態を示し、(a)はこの光源装置の断面図であり、(b)はこの光源装置の平行光束の断面図である。
【図11】本発明の従来例を示し、(a)はこの光源装置の断面図であり、(b)はこの光源装置の平行光束の断面図である。
【図12】本発明の他の従来例を示し、(a)はこの光源装置の断面図であり、(b)はこの光源装置の平行光束の断面図である。
【図13】本発明の別の従来例を示し、(a)はこの光源装置の断面図であり、(b)はこの光源装置の平行光束の断面図である。
【符号の説明】
【0063】
19 レンズ構造
21 光源
21b 光源
21a 点光源
21b 線光源
22 アウタレンズ体
23 インナレンズ体
29 平行屈曲レンズ部
30 フルネルレンズ
60 放物面反射鏡
61 内径反射面
62 拡散レンズ部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
臨界角以下に入射した光を平行光として出射する平行屈曲レンズ部を有するアウタレンズ体と、臨界角以下で平行屈曲レンズ部に直接的に入射する光の外側の臨界角を越える光を屈曲させて、臨界角以下で入射した光よりも外側において、前記屈曲させた光を平行屈曲レンズ部に臨界角以下で入射させるインナレンズ体とを備えたことを特徴とするレンズ構造。
【請求項2】
前記アウタレンズ体の平行屈曲レンズ部にフルネルレンズを用いたことを特徴とする請求項1のレンズ構造。
【請求項3】
前記インナレンズ体が前記アウタレンズ体と独立して配置されたことを特徴とする請求項1又は請求項2のレンズ構造。
【請求項4】
前記インナレンズ体が前記アウタレンズ体に連設されたことを特徴とする請求項1又は請求項2のレンズ構造。
【請求項5】
臨界角以下に入射した光を平行光として出射する平行屈曲レンズ部を有するアウタレンズ体と、臨界角以下で平行屈曲レンズ部に直接的に入射する光の外側の臨界角を越える光を反射させて、臨界角以下で入射した光よりも外側において、前記反射させた光を平行光とする放物面反射鏡とを備えたことを特徴とするレンズ構造。
【請求項6】
前記アウタレンズ体は、平行光を拡散させる拡散レンズ部を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5のレンズ構造。
【請求項7】
光源と、この光源からの放射光を平行光として出射するレンズ構造とを備え、レンズ構造に前記請求項1〜請求項6のいずれかのレンズ構造を用いたことを特徴とする光源装置。
【請求項8】
前記光源が前記レンズ構造の軸心上に配置される点光源であり、前記レンズ構造体にて出射される平行光が円形断面に収束されることを特徴とする請求項7の光源装置。
【請求項9】
前記光源が線光源であり、前記レンズ構造体にて出射される平行光が矩形断面に収束されることを特徴とする請求項7の光源装置。
【請求項1】
臨界角以下に入射した光を平行光として出射する平行屈曲レンズ部を有するアウタレンズ体と、臨界角以下で平行屈曲レンズ部に直接的に入射する光の外側の臨界角を越える光を屈曲させて、臨界角以下で入射した光よりも外側において、前記屈曲させた光を平行屈曲レンズ部に臨界角以下で入射させるインナレンズ体とを備えたことを特徴とするレンズ構造。
【請求項2】
前記アウタレンズ体の平行屈曲レンズ部にフルネルレンズを用いたことを特徴とする請求項1のレンズ構造。
【請求項3】
前記インナレンズ体が前記アウタレンズ体と独立して配置されたことを特徴とする請求項1又は請求項2のレンズ構造。
【請求項4】
前記インナレンズ体が前記アウタレンズ体に連設されたことを特徴とする請求項1又は請求項2のレンズ構造。
【請求項5】
臨界角以下に入射した光を平行光として出射する平行屈曲レンズ部を有するアウタレンズ体と、臨界角以下で平行屈曲レンズ部に直接的に入射する光の外側の臨界角を越える光を反射させて、臨界角以下で入射した光よりも外側において、前記反射させた光を平行光とする放物面反射鏡とを備えたことを特徴とするレンズ構造。
【請求項6】
前記アウタレンズ体は、平行光を拡散させる拡散レンズ部を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5のレンズ構造。
【請求項7】
光源と、この光源からの放射光を平行光として出射するレンズ構造とを備え、レンズ構造に前記請求項1〜請求項6のいずれかのレンズ構造を用いたことを特徴とする光源装置。
【請求項8】
前記光源が前記レンズ構造の軸心上に配置される点光源であり、前記レンズ構造体にて出射される平行光が円形断面に収束されることを特徴とする請求項7の光源装置。
【請求項9】
前記光源が線光源であり、前記レンズ構造体にて出射される平行光が矩形断面に収束されることを特徴とする請求項7の光源装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−4497(P2008−4497A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−175592(P2006−175592)
【出願日】平成18年6月26日(2006.6.26)
【出願人】(000149103)株式会社大阪サイレン製作所 (4)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月26日(2006.6.26)
【出願人】(000149103)株式会社大阪サイレン製作所 (4)
[ Back to top ]