説明

レンタル用盗難防止装置

【課題】在来品の展示ケースに陳列ケースを挿入して展示できるようにする。
【解決手段】底壁1及び蓋壁2と、この底壁及び蓋壁の平行する一辺側を前記底壁及び蓋壁の対向間隔が一定になるように開閉自在に連結したヒンジ3と、上記底壁及び蓋壁の上記ヒンジの反対側辺にショップ以外による解錠ができないと共に、ショップ側による解錠にともない施錠部品を回収することができるように設けた適宜の錠装置Bとで対向側面の少なくとも片面が開放する陳列ケースAを形成し、ディスクなどの商品を収納した箱体と、この箱体にヒンジを介し開閉自在に設けた蓋体とで収納ケースを形成し、上記陳列ケースに上記収納ケースを嵌め込み、上記陳列ケースに嵌め込んである収納ケースの上記陳列ケースの側面開口からすべり出し防止手段Eを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、メーカーの収納ケースに収納してある音楽や映像を記録してある商品のディスクが盗難に遭うのを防止するレンタル用盗難防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ショップにメーカーから出荷されたディスクの収納ケースを(収納用トレイ)を陳列すると、収納ケースを開放して収納ディスクの取り出しが容易になるので、ディスクの盗難に遭う。
【0003】
そこで、透明な合成樹脂製の袋により上記ディスクの収納ケースを包装して陳列する(特許文献1)。
【0004】
しかしながら、容易に袋を開放或いは破ることができるので、ディスクの盗難に遭う。
【0005】
上記の盗難を防止するために、ショップ側の陳列ケースにメーカーから出荷されたディスクの収納ずみ収納ケースを嵌め込んでショップに陳列する方式がある(先行技術の特願2004−375569号)。
【0006】
この先行技術は、図23から図25に示すように、箱体101と、この箱体101の一辺にヒンジ102を介し一辺を開閉自在に取付けた蓋体103と、この箱体101及び蓋体103のヒンジ102の反対側辺にショップ以外による解錠ができないと共に、ショップ側による解錠にともない施錠部品104をショップに回収するように設けた錠装置105とで陳列ケース106を形成する。
【0007】
又メーカーから出荷された収納ケース107は、ディスク108の収納箱体109と、この箱体109にヒンジ110を介し開閉自在に設けた蓋体111とで形成する。
【0008】
そして、陳列ケース106の箱体101に収納ケース107を嵌め込んでいる。
【0009】
なお、陳列ケース106の箱体101及び蓋体103は、主壁112と、この主壁112の周囲四辺から連なって主壁112の裏面方向に突出する周壁113(各辺用の)とで構成され、蓋体103の閉鎖にともない箱体101及び蓋体103の周壁113が内と外とで重なり合うようになっている。
【特許文献1】特開平7−257675号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、陳列ケースに収納ケースを嵌め込んだ構成によると、錠装置のショップ側による施錠により陳列ケースの開放(ショップ以外による)を阻止することができるので、ショップでの陳列時に収納ケースの取り出しができないため、ディスクが盗難に遭うのをなくすることができる。
【0011】
しかしながら、陳列ケースを形成する箱体と蓋体との周壁は、内と外とで重なり合うようになっているため、重なり合う周壁の肉厚(重なり合う計四枚の周壁により)の倍加が陳列ケースの両側で生じて陳列ケースの両側縁間の寸法が大きくなる。
【0012】
すると、図4に示すような在来品の展示ケースSに挿入しようとしても展示ケースSの挿入口を挟んで対向する両側(壁)間の寸法が陳列ケース106の両側間の寸法よりも小さいため挿入することができない。すなわち、在来品の展示ケースを使用することができない。
【0013】
このため、陳列ケースの両側縁間の幅寸法に見合う展示ケースが必要になって、別途展示ケースの製造により大幅なコストアップになり、又展示ケースの不使用によりショップでの展示効果が低下する。
【0014】
その要因は、展示ケースに商品(ディスク)背見出しが挿入してあるためによる。
【0015】
また、上述の問題を解決するために、陳列ケースのヒンジと錠装置との間の側面を開放(周壁をなくすることによる)すると、陳列ケースから収納ケースを抜き取ることができて、ディスクの盗難に遭う問題が発生した。
【0016】
そこで、この発明の課題は、上述の問題を解消することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記の課題を解決するために、この発明は、底壁及び蓋壁と、この底壁及び蓋壁の平行する一辺側を前記底壁及び蓋壁の対向間隔が一定になるように開閉自在に連結したヒンジと、上記底壁及び蓋壁の上記ヒンジの反対側辺にショップ以外による解錠ができないと共に、ショップ側による解錠にともない施錠部品を回収することができるように設けた適宜の錠装置とで対向側面の少なくとも片面が開放する陳列ケースを形成し、ディスクなどの商品を収納した箱体と、この箱体にヒンジを介し開閉自在に設けた蓋体とで収納ケースを形成し、上記陳列ケースに上記収納ケースを嵌め込み、上記陳列ケースに嵌め込んである収納ケースの上記陳列ケースの側面開口からすべり出し防止手段を設けた構成を採用する。
【0018】
また、底壁及び蓋壁と、この底壁及び蓋壁の平行する一辺側を前記底壁及び底壁の対向間隔が一定になるように開閉自在に連結したヒンジと、上記底壁及び蓋壁の前記ヒンジの反対側辺にショップ以外による解錠ができないと共に、ショップ側の解錠にともない施錠部品を回収することができるように設けた錠装置とで上記ヒンジと錠装置との間の対向両側の少なくとも片方が開放する陳列ケースを形成し、ディスクなどの商品を収納した箱体と、この箱体にヒンジを介し開閉自在に設けた蓋体とで収納ケースを形成し、上記陳列ケースに上記収納ケースを嵌め込み、この嵌め込んだ上記収納ケースの箱体を上記陳列ケースの底壁に止め部材を介し取付けた構成を採用する。
【0019】
さらに、底壁及び蓋壁と、この底壁及び蓋壁の平行する一辺側を前記底壁及び蓋壁の対向間隔が一定になるように開閉自在に連結したヒンジと、上記底壁及び蓋壁の前記ヒンジの反対側辺にショップ以外による解錠ができないと共に、ショップ側の解錠にともない施錠部品を回収することができるように設けた錠装置とで上記ヒンジと錠装置との間の対向両側の少なくとも片方が開放する陳列ケースと形成し、ディスクなどの商品を収納した箱体と、この箱体にヒンジを介し開閉自在に設けた蓋体とで収納ケースを形成し、この収納ケースの上記ヒンジ側周壁及び上記箱体及び蓋体の表面に背見出しシートを重ねると共に、このシートの両側部分を前記箱体及び蓋体に固着し、上記陳列ケースに収納ケースを嵌め込み、この嵌め込んだ上記収納ケースの箱体を前記陳列ケースの底壁に前記収納ケースの上記シート側が浮上可能に止め部材を介し取付けた構成を採用することもある。
【発明の効果】
【0020】
以上のように、この発明のレンタル用盗難防止装置によれば、陳列ケースの側面の少なくとも片方を開放させてあるので、少なくとも片方の側面に重なり合う周壁がなく、陳列ケースの両側面間の幅寸法を小さくすることができる。
【0021】
このため、在来品の展示ケースに陳列ケースを挿入して、在来品の展示ケースを使用することができて、別途展示ケースを用意する必要がない。
【0022】
そして、側面の開放した陳列ケースに嵌め込んである収納ケースは、すべり出し防止手段により抜き取りを防止するので、陳列時の収納ケースの抜き取りがなく、盗難防止に効果がある。
【0023】
また、陳列ケースに嵌め込んだ収納ケースの箱体を陳列ケースの底壁に止め部材を介し取付けてあるので、陳列ケースに対する収納ケースの抜き取りを阻止して、収納ケースに収納してある商品の盗難を防止すると共に、陳列ケースの底壁に収納ケースの箱体を止め部材を介し取付けてあるので、陳列ケースの蓋壁の開放後に陳列ケース内で収納ケースの蓋体の開放を何ら支障なく行なうことができる。
【0024】
さらに、陳列ケースの底壁に収納ケースの箱体を、収納ケースのシート側が陳列ケースの底壁に対し浮上可能に止め部材を介し取付けてあるので、開放した陳列ケース内で収納ケースの蓋体を開放した際、蓋体の開放にともない収納ケースに取付けてある背見出しのシートの両側間が外方に膨出変形しても、膨出変形したシートで収納ケースのシート側が陳列ケースの底壁に対し浮上(離反移動)する。
【0025】
このため、収納ケースの蓋体の開放がスムーズになり、開放を阻害することがないと共に、陳列ケースの底壁上に収納ケースの箱体が整然と残って、脱出(移動)がなく、収納ケースの箱体を戻して嵌め込む手数が不要になる。
【0026】
勿論、収納ケースに背見出しシートを固着してあるので、外れ、紛失することもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0028】
この発明の第1の実施形態の図1から図5に示す合成樹脂製の陳列ケースAは、底壁1及び蓋壁2と、この底壁1及び蓋壁2の平行する二辺側を底壁1及び蓋壁2の対向間隔が一定になるように開閉自在に連結したヒンジ3と、上記底壁1及び蓋壁2のヒンジ3の反対側の辺にショップ以外による解錠ができないと共に、ショップ側による解除にともない施錠部品を回収することができるように設けた適宜の錠装置Bとで側面の少なくとも片方が開放するように構成されている。
【0029】
上記のヒンジ3は、例えば図示の場合、蓋壁2の辺縁から蓋壁2の裏面方向に突出する周壁として突出壁4と底壁1のピンヒンジ3を介し連結したが、限定されず、例えば突出壁4を底壁1から連成したり、或いは底壁1と蓋壁2の両方から突出する突出壁(図示省略)の対向縁にピンヒンジを介し回動自在に連結するなどであってもよい。
【0030】
上記の錠装置Bとしては、例えば図示の場合底壁1と蓋壁2との辺縁に陳列ケースAの閉鎖状況下に対向縁が交互に嵌り込む(噛み合い状に)片端に挿入口5を有する筒状部6を設け、この筒状部6に挿入口5から施錠部品7としてのスライダ8を挿入して、両筒状部6の噛み合い辺縁から交互に突出するフック9とスライダ8の側縁との噛み合う係合関係によりスライダ8が閂の役目をして陳列ケースAの閉鎖維持をはかると共に、スライダ8に挿入にともない押し戻される複数の(別部品の取付或いはスリットを入れて、スリットの内側に設けて)係止爪10と、筒状部6の壁に表裏面が貫通するように設けてある透孔の係止部11とが、スライダ8の挿入終了時に(押し戻しの解除下の係止爪10が係止部11に嵌入して)係合関係に(図5に示すように)なってショップ外によるスライダ8の引き抜きが阻止され、ショップ側による解錠は、図6に示すようにショップ側に解錠具Xの各係止部11に合致する突起Yを係止部11に嵌入して、嵌入する突起Yにより係止爪10を押し戻し、この押し戻しにより係止部11と係止爪10との係合関係を解除した上で、スライダ8を筒状部6から抜き取る。
【0031】
上記の抜き取りは、スライダ8の端末の突部12に指先を引っかけて行なうが、周知のように解錠具Xのスライダ部材(図示省略)を脱出方向に人手によりスライドさせて、スライド部材の突部と突部12との引っかかりによって挿入部材8を脱出方向にスライドすることもできる。
【0032】
そして、図示のように係止爪10の少なくとも1つを磁吸される鉄片により形成して、解錠具Xに併設した磁石Zにより磁吸される係止爪10を磁吸して、係止爪10と係止部11との係合関係を解除する解錠方式を複雑にしてもよい。
【0033】
勿論錠装置Bは、上述に限定されず、他の構成として、例えば特願平10−34929号や、特願平11−212589号や、特願2000−190291号の方式など適宜選択して用い、解錠方式も構成に見合うものを使用する。
【0034】
上記陳列ケースAの対向する両側の少なくとも片方を開口13させる要因は、陳列ケースAの両側面を閉鎖するにともない底壁1及び蓋壁2の側縁から連なって内と外とで重なり合う側壁が存在すると、計四枚の側壁により陳列ケースAの両側面間の寸法が大きくなる。
【0035】
すると、図4に示すショップ側の在来品の展示ケースSに挿入しようとしても、展示ケースSの両側間の幅が陳列ケースの両側間の幅より小さいために展示ケースSを使用することができない。
【0036】
このため、陳列ケースAの側面の少なくとも片方に側壁のない開口13を設け両側間の幅を減少することで、図8から図9に示すように、在来品の展示ケースSに陳列ケースAを挿入して使用可能になる。
【0037】
なお、図示の場合、一側を開口させ、他側に底壁1及び蓋壁2の側縁から連なって内方に突出すると共に、開放縁を突き合わす側壁14を設けることで、両側間の寸法を差しつかえのない程度とすることができる。
【0038】
勿論、一側の側壁14を内と外とで重ねることができ、両側面に開口13を設けてもよい。
【0039】
なお、展示ケースSには、前もって背見出しシートS′が組み込んである。
【0040】
上記の展示ケースSは、周知のように透明な合成樹脂シート製であって、上面の開放面から陳列ケースAを挿入するようになっている。
【0041】
Kはメーカーから出荷された商品Dのディスクを収納した収納ケースである。
【0042】
上記の収納ケースKは、箱体21と、この箱体21の一辺にヒンジ22を介し一辺を開閉自在に取付けた蓋体23とで構成されている。
【0043】
そして、陳列ケースAに収納ケースKを嵌め込んでおく。
【0044】
上記の嵌め込みは、図示の場合両ヒンジ3、22が直角位置になるようにしたが、限定されず、両ヒンジ3、22が平行するように嵌め込んでもよい。
【0045】
また、陳列ケースAには、嵌め込んである収納ケースKが開口13から引き抜き(片方の側壁14がない場合の押し出しも)を防止するすべり出し防止手段Eが設けてある。
【0046】
上記のすべり出し防止手段Eは、図示の場合、陳列ケースAの対向する両側の片方に側壁14が、もう片方に開口13があるため、陳列ケースAの閉鎖状況下での開口13から収納ケースKの抜き取りを防止するよう開口13の縁に収納ケースKの側面に臨む或いは外接する突出部31を底壁1や蓋壁2から突出させて設けたが、例えば開口13の縁に(点在や全長などに)収納ケースKに引っかかる突起や突条などであってもよい。要するに収納ケースKがすべって脱出するのを防止する。
【0047】
さらに、施錠部品7には、盗難防止タグTが設けてある。
【0048】
上記のタグTは、周知のように、例えば固有のIDコードをもち、ショップの出入口の通過の際、出入口に設置の高周波電磁界の発生により共振回路が共振して固有のIDコードの発信にともない高周波電磁界を変調させるもので、ショップ外への持ち出しを検出し、盗難を防止する。
【0049】
すると、錠装置Bの解錠にともないショップに施錠部品7を回収しておくことで、陳列ケースAが貸し出しケースになり、陳列ケースAのわずらわしいシールドが不要になる。
【0050】
上記のように構成すると、陳列ケースAの両側面或いは片方の側面を開放させて、陳列ケースの内と外とで重なり合う周壁(側壁)がないので、両側間の寸法を小さくすることができる。
【0051】
このため、在来品の展示ケースSに陳列ケースを挿入してショップに展示することができる。
【0052】
また、側面を開放(開口13を有する)させてある陳列ケースAに嵌め込んである収納ケースKは、陳列ケースAの閉鎖(施錠した)状況下での開口13からの抜き取りをすべり出し防止手段Eにより阻止する。
【0053】
このため、盗難防止になる。
【0054】
図中32はすべり出し防止手段Eを形成する収納ケースKの辺縁抱き込み片である。
【0055】
この発明の第2の実施形態では、図10から図18に示すように、第1の実施形態のすべり出し防止手段Eのない両側の少なくとも片方が開口13した陳列ケースAを使用する。
【0056】
上記陳列ケースAの構成、施錠部品7をショップに回収することができる錠装置Bは、第1の実施形態と同様につき説明を省略する。
【0057】
また、第1の実施形態と同様に陳列ケースAに収納ケースKを嵌め込んで収納する。
【0058】
上記の嵌め込みは、第1の実施形態と同様につき、収納ケースKの構成も第1の実施形態と同様につき説明を省略する。
【0059】
さらに、嵌め込んだ収納ケースKの箱体21を陳列ケースAの底壁1に止め部材41を介し取付けてある。
【0060】
上記の止め部材41は、例えば、図10、11、14、15に示すように、二つ折り(V字状に折曲した)で、かつ粘着面が表面に位置する粘着テープ42を使用し、この粘着テープ42の片方を底壁1に、もう片方を箱体21(底面)に(両自由端がヒンジ22の方向に向くよう)粘着する。
【0061】
また他の止め部材41として、図19、20に示すように、底壁1に両端がヒンジ22の反対方向に向くコ字状などのスリット43を入れて、このスリット43の内側に揺動片44を設けて、この揺動片44と箱体21との重なり面を止め部材41としての例えば両面テープ45(接着剤も可)を介し固着する。
【0062】
なお、図示(図20)のように揺動片44の自由端の表面と底壁1の裏面スリット43に沿う縁とに揺動片44の押し戻しにともない嵌り込む段部46を設けておくと、押し戻された揺動片44がスリット43の内側を通過して、底壁1の表面側に揺動片44が突出することなく停止する。
【0063】
上記のように構成すると、図12に示すように、陳列ケースAの蓋壁2を、開放したのち、図17、18、20に示すように収納ケースKの蓋体23を開放させて、箱体21内の商品Dを取り出し、又は箱体21に商品Dを戻す。
【0064】
このとき、蓋体23の開放にともない収納ケースKのヒンジ22側が浮き上がろうとする。
【0065】
この浮き上がりを、二つ折りの粘着テープ42や揺動片44により阻害することなく許容する。
【0066】
すなわち、蓋体23の両側壁のヒンジ22側の底壁1に対する突っ張りがない。
【0067】
そして、陳列ケースAの蓋壁2の閉鎖状況下では、陳列ケースAの底壁1と蓋壁2とで収納してある収納ケースKを挟み込むので、開口13から収納ケースKを引き抜き或いは押し出して取り出そうとしても、止め部材41の粘着テープ42や両面テープ45によって収納ケースKのすべり出しを阻止し、盗難防止に効果を発揮する。
【0068】
なお、施錠部品7のスライダ8に盗難防止タグT(図示省略)を設けて、ショップ外への持ち出しを防止する。
【0069】
上記の盗難防止タグTは、第1の実施形態と同様につき説明を省略する。
【0070】
なお、錠装置Bのショップ側による解錠、スライダ8の引き抜き、上記錠装置Bの構成及び作用効果は、第1の実施形態と同様につき説明を省略する。
【0071】
勿論、第2の実施形態にあっても、第1の実施形態と同様に、展示ケースSに陳列ケースAを挿入して(図示省略)ショップに展示する。
【0072】
また、収納ケースKのヒンジ22側には、収納ケースKの周壁及び蓋体23、箱体21の表面に背見出しシート51を重ねると共にこの背見出しシート51を箱体21及び蓋体23の表面に取付ける。
【0073】
上記の取付けは、図示の場合粘着テープ52の粘着面の両側縁部間に背見出しシート51の表面を重ね合わせ、粘着テープ52の両側縁部を箱体21及び蓋体23の表面に接着したが、限定されず、背見出しシート51の裏面両側縁部などを接着剤を介し取付けるなどの方法を採用してもよい。
【0074】
すると、収納ケースKの背見出しシート51により陳列時の収納ケースKに収納してある商品Dのディスクの題名などがわかり、展示効果を損うことがない。
【0075】
また、蓋壁2の開放にともない背見出しシート51の両側縁間が収納ケースKに対し遊離し、遊離した部分が変形により図18、20に示すように膨出して収納ケースKの箱体21が陳列ケースAの底壁1に対し浮上(浮き上がる)する。
【0076】
このとき、止め部材41により底壁1に対し箱体21を支持しているので、箱体21の離脱がなく、その後の蓋体23の閉鎖をスムーズに行なうことができる。
【0077】
勿論、背見出しシート51の膨出変形により蓋体23の開放に支障をきたすことがない。
【0078】
なお、収納ケースKに背見出しシート51を取付けてあっても、第1の実施形態のように、背見出しシートS′を有する展示ケースSを使用することができる。
そして、第1及び第2の実施形態の開口13は、図示のように陳列ケースAの収納ケースKを嵌め込む収納空間の側面に存在させるものである。すなわち、ヒンジ3と錠装置Bとの間のスライダ8の挿入口5に関係のない範囲とする。
【0079】
また、図21、22に示すように底壁1の側縁から連なる側壁71のシート51側端や、図10の突出壁4のシート51側端(図示せず)から連なってシート51の通過を許容するように内方に突出する舌片72を、シート51の内側(裏面側)に位置させることで、収納ケースKの陳列ケースAに対する脱出方向のすべり移動を止めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】この発明の第1の実施形態に使用する陳列ケースの斜視図
【図2】同収納ケースの斜視図
【図3】収納ケースを嵌め込んだ斜視図
【図4】展示ケースの使用を示す分解斜視図
【図5】展示ケースの使用を示す縦断側面図
【図6】解錠を示す一部切欠拡大側面図
【図7】展示ケースの使用を示す縦断正面図
【図8】同縦断拡大側面図
【図9】同横断平面図
【図10】第2の実施形態の陳列ケースを示す斜視図
【図11】収納ケースの斜視図
【図12】陳列ケースに収納ケースを嵌め込んだ斜視図
【図13】同斜視図
【図14】同上の縦断側面図
【図15】同横断平面図
【図16】同縦断側面図
【図17】収納ケースを開放した平面図
【図18】同上の縦断側面図
【図19】他の止め部材を示す斜視図
【図20】同上の縦断側面図
【図21】移動止めの他の例を示す平面図
【図22】同上の一部切欠側面図
【図23】従来品の陳列ケースを示す斜視図
【図24】同収納ケースの斜視図
【図25】陳列ケースに収納ケースを嵌め込んだ斜視図
【符号の説明】
【0081】
A 陳列ケース
B 錠装置
E すべり出し防止手段
K 収納ケース
S 展示ケース
S′ 背見出しシート
T タグ
1 底壁
2 蓋壁
3 ヒンジ
4 突出壁
5 挿入口
6 筒状部
7 施錠部品
8 スライダ
9 フック
10 係止爪
11 係止部
12 突部
13 開口
14 側壁
21 箱体
22 ヒンジ
23 蓋体
31 突出部
32 抱き込み片
41 止め部材
43 スリット
44 揺動片
51 背見出しシート
52 粘着テープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底壁及び蓋壁と、この底壁及び蓋壁の平行する一辺側を前記底壁及び蓋壁の対向間隔が一定になるように開閉自在に連結したヒンジと、上記底壁及び蓋壁の上記ヒンジの反対側辺にショップ以外による解錠ができないと共に、ショップ側による解錠にともない施錠部品を回収することができるように設けた適宜の錠装置とで対向側面の少なくとも片面が開放する陳列ケースを形成し、ディスクなどの商品を収納した箱体と、この箱体にヒンジを介し開閉自在に設けた蓋体とで収納ケースを形成し、上記陳列ケースに上記収納ケースを嵌め込み、上記陳列ケースに嵌め込んである収納ケースの上記陳列ケースの側面開口からすべり出し防止手段を設けたことを特徴とするレンタル用盗難防止装置。
【請求項2】
底壁及び蓋壁と、この底壁及び蓋壁の平行する一辺側を前記底壁及び底壁の対向間隔が一定になるように開閉自在に連結したヒンジと、上記底壁及び蓋壁の前記ヒンジの反対側辺にショップ以外による解錠ができないと共に、ショップ側の解錠にともない施錠部品を回収することができるように設けた錠装置とで上記ヒンジと錠装置との間の対向両側の少なくとも片方が開放する陳列ケースを形成し、ディスクなどの商品を収納した箱体と、この箱体にヒンジを介し開閉自在に設けた蓋体とで収納ケースを形成し、上記陳列ケースに上記収納ケースを嵌め込み、この嵌め込んだ上記収納ケースの箱体を上記陳列ケースの底壁に止め部材を介し取付けたことを特徴とするレンタル用盗難防止装置。
【請求項3】
底壁及び蓋壁と、この底壁及び蓋壁の平行する一辺側を前記底壁及び蓋壁の対向間隔が一定になるように開閉自在に連結したヒンジと、上記底壁及び蓋壁の前記ヒンジの反対側辺にショップ以外による解錠ができないと共に、ショップ側の解錠にともない施錠部品を回収することができるように設けた錠装置とで上記ヒンジと錠装置との間の対向両側の少なくとも片方が開放する陳列ケースと形成し、ディスクなどの商品を収納した箱体と、この箱体にヒンジを介し開閉自在に設けた蓋体とで収納ケースを形成し、この収納ケースの上記ヒンジ側周壁及び上記箱体及び蓋体の表面に背見出しシートを重ねると共に、このシートの両側部分を前記箱体及び蓋体に固着し、上記陳列ケースに収納ケースを嵌め込み、この嵌め込んだ上記収納ケースの箱体を前記陳列ケースの底壁に前記収納ケースの上記シート側が浮上可能に止め部材を介し取付けたことを特徴とするレンタル用盗難防止装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2007−126207(P2007−126207A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−360020(P2005−360020)
【出願日】平成17年12月14日(2005.12.14)
【出願人】(503416157)美力堅科技股▲分▼有限公司 (10)
【出願人】(505311087)ヴィクター インターナショナル ワールドワイド カンパニー リミティッド (4)
【氏名又は名称原語表記】VICTOR INTERNATIONAL WORLDWIDE CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】OMC Chambers.P.O.BOX3152 Road Town, Tortola British Virgin Islands
【Fターム(参考)】