説明

ロゴ付き二次元コード

【課題】容易に作成することができ、且つ意匠性のあるロゴ付き二次元コードを提供する。
【解決手段】ロゴ付き二次元コード1は、ロゴマークのベースデザイン画像からなるベースデザインレイヤ11と、ネガティブタイプの二次元コードからなるネガティブタイプ二次元コードレイヤ12と、キャラクタのイラスト画像からなるイラストマスクレイヤ13と、ポジティブタイプの二次元コードからなるポジティブタイプ二次元コードレイヤ14と、キャラクタの輪郭画像からなる輪郭マスクレイヤ15と、所定の二次元コードリーダによるロゴ付き二次元コード1の読取位置を示す切出シンボルからなる切出シンボルレイヤ16と、が下から順に積層されたレイヤ構造を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロゴ付き二次元コードに関し、特に容易に作成することができ、且つ意匠性のあるロゴ付き二次元コードに関する。
【背景技術】
【0002】
二次元コードは、特定比率の正方形を組み合わせた3つの切出シンボルと、この切出シンボル間に正方形の複数のセルと、を有しており、セルを白と黒とに塗り分ける(以下、塗り分けられたものをセルドットという)ことによって、所定の情報を表現するものである(例えば特許文献1参照)。
【0003】
このような二次元コードは、バーコードに比較して多くの情報を表現できることから、頻繁に使用されるようになっている。上述の二次元コードは、例えば携帯電話に備えられた二次元コードリーダによって読み取ることができ、これによって、たとえば会社などの団体のURL(Uniform
Resource Locator)等の情報を取得できるようになっている。
【0004】
しかしながら、基本的にこのような二次元コードは、白と黒の組み合わせであり、パンフレットなどに表示されていても、人間には理解できない。このため、二次元コードを見ただけでは、どのような会社あるいは団体であるのか理解できない。したがって、パンフレットなどに表示されている場合には、パンフレットのデザインなどを損ない、また、単に視覚として見る人にとっては、煩わしい存在であるという欠点がある。
【0005】
そこで、本出願人は、上記実状に鑑みてセルに塗り分けられたセルドットの分布パターンによって情報を表現する二次元コードと、ロゴマークを組み合わせることによって、デジタル情報と視覚情報を同時に表現可能なロゴ付き二次元コードを開発した(例えば特願2006−115345号及び特願2006−184020号参照)。
【特許文献1】特開平10−208001号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このようなロゴ付き二次元コードにおいて、例えばロゴマークをそのままに二次元コードによって表現される情報のみを変更する場合や、二次元コードによって表現される情報をそのままにロゴマークのみを変更する場合には、新たなものを作り直さなければならず、複数種類のロゴ付き二次元コードを作成する場合、その労力や時間、コストは多大なものとなる。
【0007】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、容易に作成することができ、且つ意匠性のあるロゴ付き二次元コードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るロゴ付き二次元コードは、マトリクス状に配置された複数のセルのうちの一部のセルを着色して形成されるセルドットの分布パターンによって所定の文字列を表現する二次元コードと、キャラクタを視認可能なロゴマークと、が重ね合わせて形成されるロゴ付き二次元コードであって、前記ロゴマークのベースデザイン画像からなるベースデザインレイヤと、前記ベースデザインレイヤの上に積層され、前記所定の文字列を表現するネガティブタイプ二次元コードからなるネガティブタイプ二次元コードレイヤと、前記ネガティブタイプ二次元コードレイヤの上に積層され、前記ベースデザイン画像に含まれるキャラクタのイラスト画像からなるイラストマスクレイヤと、前記イラストマスクレイヤの上に積層され、前記所定の文字列を表現するポジティブタイプの二次元コードからなるポジティブタイプ二次元コードレイヤと、を含むレイヤ構造を備えることを特徴とする。
【0009】
また、上記ロゴ付き二次元コードにおいて、前記ポジティブタイプの二次元コードは、前記所定の文字列のフォントをポジティブタイプの二次元コードフォントに変換することによって生成され、前記ネガティブタイプの二次元コードは、前記所定の文字列のフォントをネガティブタイプの二次元コードフォントに変換することによって生成される、ようにしてもよい。
【0010】
さらに、上記ロゴ付き二次元コードにおいて、前記ポジティブタイプの二次元コードフォントは、マトリクス状に配置された複数のセルのうちの一部のセルの全体を黒色に着色して形成されるセルドットの分布パターンによって所定の文字を表現するベース二次元コードフォントの該セルドットにおける着色面積を、該セルの面積よりも小さくすることによって生成され、前記ネガティブタイプの二次元コードフォントは、前記ベース二次元コードフォントのセルを反転した後、前記セルドットにおける着色面積を、該セルの面積よりも小さくすることによって生成される、ようにしてもよい。
【0011】
また、上記ロゴ付き二次元コードにおいて、前記ポジティブタイプの二次元コードフォントは、前記ベース二次元コードフォントの該セルドットにおける着色面積を、前記セルの面積の50%〜90%の大きさにすることによって生成され、前記ネガティブタイプの二次元コードフォントは、前記ベース二次元コードフォントのセルを反転した後、前記セルドットにおける着色面積を、前記セルの面積の50%〜90%の大きさにすることによって生成される、ようにしてもよい。
【0012】
さらに、上記ロゴ付き二次元コードにおいて、前記ポジティブタイプの二次元コードは、前記所定の文字列のフォントをポジティブタイプの二次元コードフォントに変換した後、前記セルドットの着色を前記ベースデザイン画像の背景色と同一の色に変色することによって形成される、ようにしてもよい。
【0013】
また、上記ロゴ付き二次元コードにおいて、前記レイヤ構造は、前記ポジティブタイプ二次元コードレイヤの上に積層され、前記キャラクタの輪郭画像からなる輪郭マスクレイヤをさらに含む、ようにしてもよい。
【0014】
さらに、上記ロゴ付き二次元コードにおいて、前記レイヤ構造は、その最上層に所定の二次元コードリーダによる前記ロゴ付き二次元コードの読取位置を示す切出シンボルからなる切出シンボルレイヤをさらに含む、ようにしてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、容易に作成することができ、且つ意匠性のあるロゴ付き二次元コードを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0017】
図1は、本実施形態に係るロゴ付き二次元コードを例示する平面図である。ロゴ付き二次元コード1は、図1に示すように、所定の二次元コードリーダによるロゴ付き二次元コードの読取位置を示す、特定比率の正方形を組み合わせた3つの切出シンボル2a〜2cと、この切出シンボル2a〜2cの間にマトリクス状に配置された4mm角の正方形の複数のセル3と、キャラクタを視認可能に表現するロゴマーク4と、を重ね合わせて構成されている。ロゴ付き二次元コード1は、複数のセル3のうちの一部を所定色(この例では水色)に着色することにより形成されるセルドットの分布パターンによって所定の情報を表現する。
【0018】
図2は、ロゴ付き二次元コードのレイヤ構造を例示する説明図である。ロゴ付き二次元コード1は、ベースデザインレイヤ11と、ネガティブタイプ二次元コードレイヤ12と、イラストマスクレイヤ13と、ポジティブタイプ二次元コードレイヤ14と、輪郭マスクレイヤ15と、切出シンボルレイヤ16と、を含むレイヤ構造を備えている。
【0019】
ベースデザインレイヤ11は、最下層に設けられ、図3に示すような二次元コードに合成されるロゴマーク4のベースデザイン画像からなるレイヤである。このベースデザイン画像は、背景画像にキャラクタのイラスト画像を重ね合わせて形成されている。
【0020】
図2に示すネガティブタイプ二次元コードレイヤ12は、ベースデザインレイヤ11の上に設けられ、図4(a)に示すようなネガティブタイプの二次元コードからなるレイヤであり、予め設けられたネガティブタイプの二次元コードフォントを使用するなどして生成される。
【0021】
本実施形態におけるネガティブタイプの二次元コードフォントは、4mm角の正方形の複数のセルが縦横4×4個ずつマトリクス状に配置された構造を有し、複数のセル3の一部を黒色に着色することにより形成されるセルドットの分布パターンによって所定の文字や数字を表現する既存のベース二次元コードフォントから生成される。
【0022】
具体的に、ネガティブタイプの二次元コードフォントは、ベース二次元コードフォントのセル3を反転した後、反転後のセル3を着色するセルドットの形状を、セル3の一辺の長さ以下の直径を有する円形などに変形して、セルドットによる着色面積をセル3の面積の50%〜90%程度にすることにより生成される。なお、変形後のセルドットの形状は、セルドットによる着色面積がセル3の面積の50%〜90%程度になるものであれば任意であり、例えばセルと相似形の四角形や、三角形、六角形、ひし形、星形、ハート形などであってもよいし、さらには不定形であっても構わない。
【0023】
このように、セルドットによる着色面積がセル3の面積の50%〜90%程度にすることで、二次元コードリーダによるロゴ付き二次元コードが表現する文字列の認識性を損なうことなく、ロゴマーク4の視認性を向上させることができるとともに、セルドットの形状を種々の形に変形することで、ロゴ付き二次元コード1の意匠性を向上させることができる。
【0024】
そして、ユーザにより汎用コンピュータのキーボードなどから汎用フォントで入力された文字列のフォントを、このようにして作成されたネガティブタイプの二次元コードフォントに変換した後、文字色(例えばデフォルトでは黒色)を白色に設定して、セルドットにおける着色を黒色から白色に変色することにより、図4(a)に示すようなネガティブタイプの二次元コードが生成される。
【0025】
そして、図3に示すベースデザインレイヤ11の上に、このようにして生成したネガティブタイプ二次元コードレイヤ12を重ね合わせることにより、図4(b)に示すようなベースデザイン画像からネガティブタイプ二次元コードのセルドット部分が白抜された画像(白抜画像)が形成される。
【0026】
図2に示すイラストマスクレイヤ13は、ネガティブタイプ二次元コードレイヤ12の上に設けられ、図5(a)に示すようなキャラクタのイラスト画像からなるレイヤである。図4(b)に示す白抜画像の上に、イラストマスクレイヤ13を重ね合わせることにより、図5(b)に示すようなキャラクタのイラスト部分が強調された画像(イラスト強調画像)が形成される。
【0027】
図2に示すポジティブタイプ二次元コードレイヤ14は、イラストマスクレイヤ13の上に設けられ、図6(a)に示すようなポジティブタイプの二次元コードからなるレイヤであり、予め設けられたポジティブタイプの二次元コードフォントを使用するなどして生成される。
【0028】
本実施形態におけるポジティブタイプの二次元コードフォントは、ネガティブタイプの二次元コードフォントと同様に、ベース二次元コードフォントから生成される。具体的に、ポジティブタイプの二次元コードフォントは、ベース二次元コードフォントのセル3を着色するセルドットの形状を、セル3の一辺の長さ以下の直径を有する円形などに変形して、セルドットによる着色面積をセル3の面積の50%〜90%程度にすることにより生成される。
【0029】
そして、ユーザにより汎用コンピュータのキーボードなどから汎用フォントで入力された文字列のフォントを、このようにして作成されたポジティブタイプの二次元コードフォントに変換した後、文字色(例えばデフォルトでは黒色)を背景画像と同一色(この例では水色)に設定して、セルドットにおける着色を黒色から背景画像と同一色に変色することにより、図6(a)に示すようなポジティブタイプの二次元コードが生成される。
【0030】
このように、セルドットにおける着色を背景画像と同一色にすることにより、セルドットが背景画像に溶け込んだ、意匠性の高いポジティブタイプの二次元コードを生成することができる。なお、セルドットにおける着色を背景画像とは異なる色としてコントラストを付与することにより、ポジティブタイプの二次元コードの意匠性を向上させてもよい。
【0031】
そして、図5(b)に示すイラスト強調画像の上に、このようにして生成したポジティブタイプ二次元コードレイヤ14を重ね合わせることにより、ポジティブタイプの二次元コードの水色のセルドットと、ネガティブタイプの二次元コードの白色のセルドットと、は重なり合わないことから、図6(b)に示すようなキャラクタのイラスト部分のみが水色のセルドットで着色された画像(セルドット着色画像)が形成される。
【0032】
図2に示す輪郭マスクレイヤ15は、ポジティブタイプ二次元コードレイヤ14の上に設けられ、図7(a)に示すようなキャラクタの輪郭画像からなるレイヤである。図6(b)に示すセルドット着色画像の上に、輪郭マスクレイヤ15を重ね合わせることにより、図7(b)に示すようなキャラクタの輪郭部分が強調された画像(輪郭強調画像)が形成される。
【0033】
図2に示す切出シンボルレイヤ16は、輪郭マスクレイヤ15の上に設けられ、図8に示すような切出シンボル2a〜2cからなるレイヤである。図7(b)に示す輪郭強調画像の上に、切出シンボルレイヤ16を重ね合わせることにより、図1に示すような切出シンボル2a〜2cの形状に変化のないロゴ付き二次元コード1が形成される。
【0034】
以上説明したように、本実施形態のロゴ付き二次元コード1は、ロゴマーク4のベースデザイン画像からなるベースデザインレイヤ11と、ベースデザインレイヤ11の上に積層され、ネガティブタイプの二次元コードからなるネガティブタイプ二次元コードレイヤ12と、ネガティブタイプ二次元コードレイヤ12の上に積層され、キャラクタのイラスト画像からなるイラストマスクレイヤ13と、イラストマスクレイヤ13の上に積層され、ポジティブタイプの二次元コードからなるポジティブタイプ二次元コードレイヤ14と、ポジティブタイプ二次元コードレイヤ14の上に積層され、キャラクタの輪郭画像からなる輪郭マスクレイヤ15と、輪郭マスクレイヤ15の上に積層され、所定の二次元コードリーダによるロゴ付き二次元コード1の読取位置を示す切出シンボル2a〜2cからなる切出シンボルレイヤ16と、を含むレイヤ構造を備えている。
【0035】
このようなレイヤ構造を備えることにより、例えばロゴマーク4をそのままに二次元コードによって表現される文字列のみを変更する場合には、ネガティブタイプ二次元コードレイヤ12とポジティブタイプ二次元コードレイヤ14とを差し替えるのみで、ロゴマーク4は同一であるが二次元コードによって表現される文字列のみが異なる、意匠性のあるロゴ付き二次元コード1を容易に作成することができる。
【0036】
また、二次元コードによって表現される文字列をそのままにロゴマーク4のみを変更する場合には、ベースデザインレイヤ11とイラストマスクレイヤ13と輪郭マスクレイヤ15と差し替えるのみで、二次元コードによって表現される文字列は同一であるがロゴマークのみが異なる、意匠性のあるロゴ付き二次元コード1を容易に作成することができる。
【0037】
加えて、単にベースデザインレイヤ11の上にネガティブタイプ二次元コードレイヤ12及びポジティブタイプ二次元コードレイヤ14のいずれかを重ね合わせるのではなく、ベースデザインレイヤ11の上にセルドットが白色に変色されたネガティブタイプ二次元コードレイヤ12を重ね合わせた白抜き画像の上に、イラストマスクレイヤ13を重ね合わせてキャラクタのイラスト部分を強調し、そして、その上にベースデザイン画像の背景色(この例では水色)と同色にセルドットが変色されたポジティブタイプ二次元コードレイヤ14を重ね合わせてセルドットを背景画像に溶け込ませ、その上に、さらに輪郭マスクレイヤ15を重ね合わせてキャラクタの輪郭部分を強調している。このようなレイヤ構造を備えることにより、単にベースデザインレイヤ11の上にネガティブタイプ二次元コードレイヤ12及びポジティブタイプ二次元コードレイヤ14のいずれかを重ね合わせるものよりも、ロゴマーク4の視認性を高めることができ、ひいては、ロゴ付き二次元コード1の意匠性を向上させることができる。
【0038】
また、レイヤ構造の最上段に切出シンボルレイヤ16を重ね合わせることにより、ロゴ付き二次元コード1に不可欠な切出シンボルの形状が変化を防止することができるため、高い意匠性を維持しつつ、二次元コードリーダによるロゴ付き二次元コードが表現する文字列の認識性の低下を防止することができる。
【0039】
さらに、ポジティブタイプの二次元コードとネガティブタイプの二次元コードとは、汎用コンピュータのキーボードなどから汎用フォントで入力された文字列のフォントをそれぞれポジティブタイプの二次元コードフォントとネガティブタイプの二次元コードフォントとに変換することによって生成される。このため、ユーザは、二次元コードで表現したい文字列を汎用フォントで入力した後、ポジティブタイプの二次元コードフォントとネガティブタイプの二次元コードフォントに変換することにより、ポジティブタイプの二次元コードとネガティブタイプの二次元コードとを容易に生成することができる。
【0040】
そして、これらからなるネガティブタイプ二次元コードレイヤ12とポジティブタイプ二次元コードレイヤ14とを順次差し替えることにより、ロゴマーク4は同一であるが二次元コードによって表現される文字列のみが異なる、意匠性のあるロゴ付き二次元コード1をより容易に作成することができる。加えて、汎用コンピュータに既存の可変印刷ソフトをインストールしておけば、ロゴマーク4は同一であるが二次元コードによって表現される文字列のみが異なる、意匠性のあるロゴ付き二次元コード1の印刷を簡易且つ迅速に行うことができる。
【0041】
また、ポジティブタイプの二次元コードフォントとネガティブタイプの二次元コードフォントとは、ベース二次元コードフォントのセル3を反転することなく、あるいは反転した後、セル3を着色するセルドットの形状を、セル3の一辺の長さ以下の直径を有する円形などに変形して、セルドットによる着色面積をセル3の面積の50%〜90%程度にすることにより生成される。このように、セルドットによる着色面積がセル3の面積の50%〜90%程度にすることで、二次元コードリーダによるロゴ付き二次元コードが表現する文字列の認識性を損なうことなく、ロゴマーク4の視認性を向上させることができるとともに、セルドットの形状を種々の形に変形することで、ロゴ付き二次元コード1の意匠性を向上させることができる。
【0042】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記実施形態の変形態様について、説明する。
【0043】
上記実施形態において、ロゴ付き二次元コード1は、ベースデザインレイヤ11と、ネガティブタイプ二次元コードレイヤ12と、イラストマスクレイヤ13と、ポジティブタイプ二次元コードレイヤ14と、輪郭マスクレイヤ15と、切出シンボルレイヤ16と、が下から順に積層されたレイヤ構造を備えるものとして説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、ロゴ付き二次元コード1には、上記レイヤ以外のレイヤが含まれてもよい。
【0044】
また、情報パターンを形成する複数のセル3は、三以上の色彩に着色されており、その内の一つを基準着色とし、係る基準着色のセルドットが情報パターンを表示するようになっていてもよく、好適には、情報パターンを示す基準着色が白色であるとよい。
【0045】
さらに、基準着色以外の色彩に塗られたセルに隣接する基準色彩に塗られたセルにシャドウを設けてもよい。
【0046】
そして、情報パターンを形成するセルドットは、透明な赤外線吸収インキによって印刷されていてもよい。例えばキャラクタのイラスト部分と背景部分が重なり合っているような場合には、イラスト部分のセルドットのみを赤外線吸収インキで印刷すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】ロゴ付き二次元コードを例示する平面図である。
【図2】ロゴ付き二次元コードのレイヤ構造を例示する説明図である。
【図3】ベースデザインレイヤの一例を示す平面図である。
【図4】(a)はネガティブタイプ二次元コードレイヤの一例を示す平面図であり、(b)は白抜画像の一例を示す平面図である。
【図5】(a)はイラストマスクレイヤの一例を示す平面図であり、(b)はイラスト強調画像の一例を示す平面図である。
【図6】(a)はポジティブタイプ二次元コードレイヤの一例を示す平面図であり、(b)はセルドット着色画像の一例を示す平面図である。
【図7】(a)は輪郭マスクレイヤの一例を示す平面図であり、(b)は輪郭強調画像の一例を示す平面図である。
【図8】切出シンボルレイヤの一例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0048】
1 ロゴ付き二次元コード
2a〜2c 切出シンボル
3 セル
4 ロゴマーク
11 ベースデザインレイヤ
12 ネガティブタイプ二次元コードレイヤ
13 イラストマスクレイヤ
14 ポジティブタイプ二次元コードレイヤ
15 輪郭マスクレイヤ
16 切出シンボルレイヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マトリクス状に配置された複数のセルのうちの一部のセルを着色して形成されるセルドットの分布パターンによって所定の文字列を表現する二次元コードと、キャラクタを視認可能なロゴマークと、が重ね合わせて形成されるロゴ付き二次元コードであって、
前記ロゴマークのベースデザイン画像からなるベースデザインレイヤと、
前記ベースデザインレイヤの上に積層され、前記所定の文字列を表現するネガティブタイプ二次元コードからなるネガティブタイプ二次元コードレイヤと、
前記ネガティブタイプ二次元コードレイヤの上に積層され、前記ベースデザイン画像に含まれるキャラクタのイラスト画像からなるイラストマスクレイヤと、
前記イラストマスクレイヤの上に積層され、前記所定の文字列を表現するポジティブタイプの二次元コードからなるポジティブタイプ二次元コードレイヤと、
を含むレイヤ構造を備えることを特徴とするロゴ付き二次元コード。
【請求項2】
前記ポジティブタイプの二次元コードは、前記所定の文字列のフォントをポジティブタイプの二次元コードフォントに変換することによって生成され、
前記ネガティブタイプの二次元コードは、前記所定の文字列のフォントをネガティブタイプの二次元コードフォントに変換することによって生成される、
ことを特徴とする請求項1に記載のロゴ付き二次元コード。
【請求項3】
前記ポジティブタイプの二次元コードフォントは、マトリクス状に配置された複数のセルのうちの一部のセルの全体を黒色に着色して形成されるセルドットの分布パターンによって所定の文字を表現するベース二次元コードフォントの該セルドットにおける着色面積を、該セルの面積よりも小さくすることによって生成され、
前記ネガティブタイプの二次元コードフォントは、前記ベース二次元コードフォントのセルを反転した後、前記セルドットにおける着色面積を、該セルの面積よりも小さくすることによって生成される、
ことを特徴とする請求項2に記載のロゴ付き二次元コード。
【請求項4】
前記ポジティブタイプの二次元コードフォントは、前記ベース二次元コードフォントの該セルドットにおける着色面積を、前記セルの面積の50%〜90%の大きさにすることによって生成され、
前記ネガティブタイプの二次元コードフォントは、前記ベース二次元コードフォントのセルを反転した後、前記セルドットにおける着色面積を、前記セルの面積の50%〜90%の大きさにすることによって生成される、
ことを特徴とする請求項3に記載のロゴ付き二次元コード。
【請求項5】
前記ポジティブタイプの二次元コードは、前記所定の文字列のフォントをポジティブタイプの二次元コードフォントに変換した後、前記セルドットの着色を前記ベースデザイン画像の背景色と同一の色に変色することによって生成される、
ことを特徴とする請求項2、3、又は4に記載のロゴ付き二次元コード。
【請求項6】
前記レイヤ構造は、前記ポジティブタイプ二次元コードレイヤの上に積層され、前記キャラクタの輪郭画像からなる輪郭マスクレイヤをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のロゴ付き二次元コード。
【請求項7】
前記レイヤ構造は、その最上層に所定の二次元コードリーダによる前記ロゴ付き二次元コードの読取位置を示す切出シンボルからなる切出シンボルレイヤをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のロゴ付き二次元コード。

【図2】
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【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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