説明

ローター回動方式の3軸ローターピッチングマシン

【課題】ボール回転軸の方向を定め、飛球軌道の安定化を計り、ボールを発射させ装置を提供する。
【解決手段】3個のローター7,8,9の回転速度を個別に変えることと、ローターの回動角度を変えることによって、ボール回転軸の方向を自在に変える。またボール13が発射される時、ボールには3方向から同時に圧力がかかり、ローター表面での横滑りが防止され、飛球軌道の安定化を計るものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールの回転軸方向を定め、飛球軌道の安定化を計る3軸ローターピッチングマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の3軸ローターピッチングマシンによって発射されるボールの回転軸方向は、ボールの飛球方向に対し直角である。
【0003】
また、従来のローター回動方式の2軸ローターピッチングマシンによって発射されるボールの飛球軌道はローター表面においてボールの横滑りが発生し飛球軌道が安定せず、
水平方向に対しボール回転軸方向を変える時は一対のローターの方向を変えるものである。
【0004】
以下、図2により従来の3軸ローターピッチングマシンについて説明する。
図2において、1,2,3は外周部分に適度の厚みの柔軟性のあるゴム状のものを貼りつ
けたローターで、4はローターの回転軸、6はローターの回転方向、5はローターの中心
を通り4の回転軸に直角な中心線であり各々のローターは概ね交差角120度の間隔で、
4の回転軸は互いに面上に並び固着され、5の中心線が交わる中央部にボールを挿入し
ローターの回転力によりボールを発射させるものであり、
【0005】
1、2、3のローターの回転速度を各々に個別に変えてボールの飛球速度、ボールの
回転速度、ボール回転軸の方向を変え、ボールの軌道を設定するものである。
【0006】
図3により従来のローター回動方式の2軸ローターピッチングマシンについて説明する。
図3において、16,17は前記1,2,3と同様のローターであり、18はローターの回転軸、19の矢印はローター回転方向、20はローターの中心を通り18の回転軸に直角な中心線、21は20の中心線に直角で16、17のローターの中間線、
【0007】
16,17のローターは20の中心線を軸に回動し、20の中心線と21のローター中間線の交点にボール15を挿入しローターの回転力によりボールを発射させるものであり、
16、17のローターの回転速度を変えることにより、ボールの発射速度、ボールの回転数、及び20の中心線を軸に直角回りの方向にボールの回転軸方向を変えるものである。
【0008】
【特許文献1】特開平11−19269 特開2002−239052 特開2006−61231
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の3軸ローターピッチングマシンでは、ボール回転軸の方向は飛球方向に対し常に直角で、方向を定めボールを発射させることが出来ない。
【0010】
ローター回動方式の2軸ローターピッチングマシンは、ローター表面においてボールの横滑りが発生し飛球軌道が安定せず、
水平方向に対しボール回転軸方向を変える時は一対のローターの方向を変えなくてはならない。
【0011】
人の手によって投げるボールの回転軸方向は様々であり、回転軸方向によってボールの軌道も変わるものである。
【0012】
本発明は、ボール回転軸の方向を定め、飛球軌道の安定化を計り、ボールを発射させるのが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の上記目的を達成のために、図1により説明する。7,8,9は外周部分に適度
の厚みの柔軟性のあるゴム状のものを貼り付けたローター、10はローターの中心を通り
ローター回転軸11に直角の中心線、12はローター回転方向を示す矢印、10の中心線3本は同一面上で概ね交差角120度の間隔に位置し、7.8.9のローターはボール
13に適度の圧力がかかる位置で各々の10の中心線を軸に回動する。装置により
【発明の効果】
【0014】
本発明の目的である、ボール回転軸の方向を定め、飛球軌道の安定化を計り、ボールを発射させることができ、
【0015】
素早くボールの飛球軌道の変更が可能で、あらゆる投手の投球軌道を再現することが可能となり、野球の打撃練習に於ける打撃技術の向上に効果を発揮するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図1に基いて説明する。
10のローター中心線を軸に7.8.9の各ローターを回動させ、ほぼ同じ角度に方向を
変える。
【実施例】
【0017】
上記の方法により方向を変えた3個のローターの回転速度が同一で、10の中心線が交わる中央部にボール13を挿入し、ローターの回転力によりボールを発射させればボール回転軸の方向は飛球方向と平行になり、
【0018】
7,8,9のローターの回転速度を個別に変えることと、ローターの回動角度を変えることによって、ボール回転軸の方向を自在に変えることができる。
【0019】
またボールが発射される時、ボールには3方向から同時に圧力がかかり、ローター表面での横滑りが防止され、飛球軌道の安定化を計るものである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明のローター回動方式の3軸ローターピッチングマシン
【図2】従来のローター固着方式の3軸ローターピッチングマシン
【図3】従来のローター回動方式の2軸ローターピッチングマシン
【符号の説明】
【0021】
1 固着ローター
2 固着ローター
3 固着ローター
4 ローター回転軸
5 ローターの中心を通り4の回転軸に直角な中心線
6 ローター回転方向矢印
7 回動するローター
8 回動するローター
9 回動するローター
10 ローターの中心を通りローター回転軸11に直角の中心線
11 ローター回転軸
12 ローター回転方向矢印
13 挿入ボール
14 挿入ボール
15 挿入ボール
16 回動するローター
17 回動するローター
18 ローター回転軸
19 ローター回転方向矢印
20 ローターの中心を通り18の回転軸に直角な中心線
21 20の中心線に直角で、ローター16,17の中間線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
図1において、7,8,9はローター、10はローターの中心を通りローター回転軸
11に直角の中心線、10の中心線3本は略同一面上で概ね交差角120度の間隔に位置
し、7.8.9のローターはボール13に適度の圧力がかかる位置で各々の中心線10を
軸に回動する装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−67735(P2008−67735A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−246318(P2006−246318)
【出願日】平成18年9月12日(2006.9.12)
【出願人】(396025023)