説明

ローター回転治具

【課題】回転破砕機のローターがアンバランスな状態であっても、ローターの回転を容易に制御することが可能なローター回転治具、回転破砕機、及びローター回転方法を提供する。
【解決手段】ローター回転治具60は、第1部品61Aと、第2部品61Bと、回転破砕機のローターのローター軸に結合されたカップリングのボス部が配置される孔60aが第1部品61A及び第2部品61Bの間に形成されるように第1部品61A及び第2部品61Bを互いに固定する固定部品78とを具備する。第1部品61A及び第2部品61Bがボス部に対して回転することを防止するための回転防止部63A、63Bが第1部品61A及び第2部品61Bに形成される。第1部品61Aはクレーンによって吊下げられる被吊下げ部71及び72を備え、第2部品61Bはクレーンによって吊下げられる被吊下げ部73及び74を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転破砕機に関し、特に被破砕物を破砕するためのローターが水平軸まわりに回転する横型回転破砕機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、横型回転破砕機としての衝撃式破砕機を開示している。衝撃式破砕機は、ローターと、ローターの外周に着脱自在に設けられた複数の打撃子とを備える。使用により打撃子が磨耗すると、ローターから打撃子を一旦取外し、反転して取り付け直して使用を継続する。これにより、打撃子は長期間使用可能である。打撃子は大重量であるため、打撃子の取外し作業には打撃子交換用治具が用いられる。
【0003】
ローターから打撃子を取外すと、ローターがアンバランスな状態になる場合がある。アンバランスな状態において、重力によるローターの回転軸まわりのトルクがローターに作用し、ローターはトルクの方向に回転しようとする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第2933503号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、回転破砕機のローターがアンバランスな状態であっても、ローターの回転を容易に制御することが可能なローター回転治具、回転破砕機、及びローター回転方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、(発明を実施するための形態)で使用される番号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、(特許請求の範囲)の記載と(発明を実施するための形態)との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、(特許請求の範囲)に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0007】
本発明によるローター回転治具(60、80、120)は、第1部品(61A、81A、121A)と、第2部品(61B、81B、121B)と、回転破砕機(1)のローター(10)のローター軸(12)又は前記ローター軸に結合された物体(51A、51B、41)が配置される孔(60a、80a、120a)が前記第1部品及び前記第2部品の間に形成されるように前記第1部品及び前記第2部品を互いに固定する固定部品(78、95A、95B、97、99、100、135、136)とを具備する。前記第1部品及び前記第2部品が前記ローター軸又は前記物体に対して回転することを防止するための回転防止部(63A、63B、83、123)が前記第1部品及び前記第2部品の少なくとも一方に形成される。前記第1部品及び前記第2部品の各々は、クレーンによって吊下げられる被吊下げ部(71〜74、91〜94、131〜134)を備える。
【0008】
前記孔に前記物体が配置される。前記回転防止部は、前記物体に接触する止めボルト(76)が取り付けられる雌ねじ孔(63A、63B)である。
【0009】
前記孔に前記物体が配置される。前記ローター軸は、カップリング(50)により電動機(40)の回転軸(41)に接続される。前記カップリングは、前記ローター軸に結合される第1ハブ(51A)と、前記回転軸に結合される第2ハブ(51B)とを備える。グリッドメンバ(55)を取り付けることが可能な第1グリッドメンバ溝群(54A)が前記第1ハブに形成される。前記グリッドメンバを取り付けることが可能な第2グリッドメンバ溝群(54B)が前記第2ハブに形成される。前記物体は前記第1ハブである。前記第1グリッドメンバ溝群は、第1溝及び第2溝を含む。前記回転防止部は、前記第1部品に形成され、前記第1溝に配置される第1突起部(83)と、前記第2部品に形成され、前記第2溝に配置される第2突起部(83)とを備える。
【0010】
前記回転防止部はキー溝(123)である。
【0011】
本発明によるローター回転方法は、上記段落のいずれかに記載のローター回転治具を用いる。ローター回転方法は、前記ローター軸のローター軸第1部分(12a〜12f)又は前記ローター軸第1部分に結合された物体(51A、51B、41)に前記ローター回転治具を取り付けるステップと、前記ローターのローター本体(11)にハンマー(21〜24)を取付け又は前記ローター本体からハンマー(21〜24)を取外すステップと、前記ローター回転治具を用いて前記ローターの回転を制御するステップとを具備する。前記ローターは水平な回転軸まわりに回転する。前記ローター本体は、ケーシング(30)内に配置される。前記ローター軸第1部分は、前記ローター軸の前記ケーシングの外に配置される部分である。前記ローターの回転を制御する前記ステップは、前記被吊下げ部をクレーンで支持しながら前記被吊下げ部を上げる又は下げるステップを含む。
【0012】
本発明による回転破砕機(1)は、水平な回転軸まわりに回転するローター(10)と、ケーシング(30)とを具備する。前記ローターは、前記ケーシング内に配置されるローター本体(11)と、ローター軸(12)とを備える。前記ローター本体は、前記ローター本体の周囲に配置された複数のハンマー(21〜24)を備える。前記ローター軸は、前記ケーシングの外に配置されるローター軸第1部分(12a〜12f)を備える。前記ローター軸第1部分にローター回転治具(120)を結合するための第1キー溝(140)が形成される。前記ローター回転治具は、第1部品(121A)と、第2部品(121A)と、前記ローター軸第1部分が配置される孔(120a)が前記第1部品及び前記第2部品の間に形成されるように前記第1部品及び前記第2部品を互いに固定する固定部品(135、136)とを備える。前記第1部品又は前記第2部品に前記第1キー溝に対応する第2キー溝(123)が形成される。前記第1部品及び前記第2部品の各々は、クレーンによって吊下げられる被吊下げ部(131〜134)を備える。
【0013】
本発明による回転破砕機(1)は、水平な回転軸まわりに回転するローター(10)と、ケーシング(30)と、前記ローターを駆動する電動機(40)とを具備する。前記ローターは、前記ケーシング内に配置されるローター本体(11)と、ローター軸(12)とを備える。前記ローター本体は、前記ローター本体の周囲に配置された複数のハンマー(21〜24)を備える。前記ローター軸は、前記ケーシングの外に配置されるローター軸第1部分(12a)を備える。前記電動機は、カップリング(50)により前記ローター軸第1部分に接続される電動機回転軸(41)を備える。前記電動機回転軸にローター回転治具(120)を結合するための第1キー溝(140)が形成される。前記ローター回転治具は、第1部品(121A)と、第2部品(121B)と、前記電動機回転軸が配置される孔(120a)が前記第1部品及び前記第2部品の間に形成されるように前記第1部品及び前記第2部品を互いに固定する固定部品(135、136)とを備える。前記第1部品又は前記第2部品に前記第1キー溝に対応する第2キー溝(123)が形成される。前記第1部品及び前記第2部品の各々は、クレーンによって吊下げられる被吊下げ部(131〜134)を備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、回転破砕機のローターがアンバランスな状態であっても、ローターの回転を容易に制御することが可能なローター回転治具、回転破砕機、及びローター回転方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態に係る回転破砕機の側面図である。
【図2】図2は、回転破砕機の断面図である。
【図3】図3は、ケーシングが開いた状態を示す回転破砕機の断面図である。
【図4】図4は、回転破砕機が備えるカップリングの斜視図である。
【図5A】図5Aは、第1の実施形態に係るローター回転治具の正面図である。
【図5B】図5Bは、第1の実施形態に係るローター回転治具の側面図である。
【図6】図6は、第1の実施形態に係るハンマー取外し方法のフローチャートである。
【図7】図7は、ハンマー取外し方法を説明するための模式図(A)〜(K)を示す。
【図8A】図8Aは、本発明の第2の実施形態に係るローター回転治具の分解斜視図である。
【図8B】図8Bは、第2の実施形態に係るローター回転治具の断面図である。
【図9】図9は、本発明の第3の実施形態に係るローター回転治具の正面図である。
【図10】図10は、第3の実施形態の変形例に係る回転破砕機の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
添付図面を参照して、本発明によるローター回転治具、回転破砕機、及びローター回転方法を実施するための形態を以下に説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
図1を参照して、本発明の第1の実施形態に係る回転破砕機1は、ローター10と、軸受け27及び28と、ケーシング30と、電動機40と、カップリング50を備える。ローター10は、ローター本体11と、軸12を備える。ローター本体11は、ケーシング30内に配置されている。軸受け27及び28は、ケーシング30の外に配置され、ローター10が水平な回転軸まわりに回転可能なように軸12を支持する。
【0018】
軸12は、ケーシング30の外に配置される軸第1部分12a乃至軸第4部分12dを備える。軸第2部分12bは、ケーシング30と軸受け27の間に配置される。軸第1部分12aは、軸受け27の外側に配置される。すなわち、軸第1部分12aは、軸受け27に対して軸第2部分12bの反対側に配置される。軸第3部分12cは、ケーシング30と軸受け28の間に配置される。軸第4部分12dは、軸受け28の外側に配置される。すなわち、軸第4部分12dは、軸受け28に対して軸第3部分12cの反対側に配置される。
【0019】
カップリング50は電動機40の回転軸41と軸第1部分12aとを接続する。第1の実施形態に係るローター回転治具60は、カップリング50に取り付けることが可能である。
【0020】
図2を参照して、ケーシング30は、固定ケーシング31と、可動ケーシング32を備える。固定ケーシング31は、床に固定されている。可動ケーシング32は、固定ケーシング32に対して開閉する。固定ケーシング31には投入口31aが形成されている。
【0021】
ローター本体11は、ローター本体11の周囲に配置された第1ハンマー21乃至第4ハンマー24を備える。ローター本体11は、軸12のケーシング30内に配置された部分からローター10の回転半径方向外側に延びる複数のアーム13を備える。第1ハンマー21乃至第4ハンマー24は、それぞれ、複数のアーム13に揺動可能に支持されている。第1ハンマー21乃至第4ハンマー24は、それぞれ、複数のアーム13に対して脱着可能である。第1ハンマー21乃至第4ハンマー24は、ローター10の回転軸まわりに90度ピッチで配置されている。第2ハンマー22は、第1ハンマー21に対してローター10の回転軸まわりの角度(位相)が90度進んでいる。第3ハンマー23は、第2ハンマー22に対して位相が90度進んでいる。第4ハンマー24は、第3ハンマーに対して位相が90度進んでいる。第1ハンマー21及び第3ハンマー23はロングハンマーであり、第2ハンマー22及び第2ハンマー24はショートハンマーである。ローター10の回転に伴って第1ハンマー21及び第3ハンマー23の自由端が移動する軌道は、ローター10の回転に伴って第2ハンマー22及び第4ハンマー24の自由端が移動する軌道よりも外側である。
【0022】
被破砕物は、投入口31aからケーシング30内に投入され、第1ハンマー21
乃至第4ハンマー24によって破砕される。被破砕物は、例えば粗大ゴミである。
【0023】
図3を参照して、可動ケーシング32が固定ケーシング31に対して開くと、ケーシング30に開口35が形成される。
【0024】
図4を参照して、カップリング50は、ハブ51A及び51Bと、グリッドメンバ55と、カバー56を備える。ハブ51Aは、ボス部52Aと、複数の溝54Aが形成された溝形成部53Aを備える。ボス部52Aは、軸第1部分12aに結合される。ハブ51Bは、ボス部52Bと、複数の溝54Bが形成された溝形成部53Bを備える。ボス部52Bは、回転軸41に結合される。グリッドメンバ55は、複数の溝54A及び複数の溝54Bに取り付けられる。
【0025】
図5Aは、ローター回転治具60の正面図を示している。ローター回転治具60は、第1部品61Aと、第2部品62Bと、止めボルト76と、ボルト78を備える。第1部品61Aは、半筒部62Aと、固定部65Aと、被吊下げ部71及び72を備える。固定部65Aと、被吊下げ部71及び72は、半筒部62Aに対して固定されている。半筒部62Aには止めボルト孔63Aが形成されている。止めボルト孔63Aは、止めボルト76が取り付けられるべき雌ねじ孔として形成されている。固定部65Aにはボルト孔66Aが形成されている。被吊下げ部71及び72には、それぞれ、クレーンで吊り下げるための吊下げ用孔71a及び72aが形成されている。第1部品61Bは、半筒部62Bと、固定部65Bと、被吊下げ部73及び74を備える。固定部65Bと、被吊下げ部73及び74は、半筒部62Bに対して固定されている。半筒部62Bには止めボルト孔63Bが形成されている。止めボルト孔63Bは、止めボルト76が取り付けられるべき雌ねじ孔として形成されている。固定部65Bにはボルト孔66Bが形成されている。被吊下げ部73及び74には、それぞれ、クレーンで吊り下げるための吊下げ用孔73a及び74aが形成されている。
【0026】
ボルト78は、ボルト孔66A及び66Bに通されて、円形の孔60aが半筒部62Aと半筒部62Bの間に形成されるように第1部品61A及び第2部品61Bを互いに固定する。したがって、ボルト78は、固定部品である。
【0027】
図5Bは、ローター回転治具60の側面図を示している。
【0028】
回転破砕機1の使用により第1ハンマー21乃至第4ハンマー24が磨耗すると、第1ハンマー21乃至第4ハンマー24が交換される。このとき、ハンマーの取り外し及び取り付けが実行される。
【0029】
図6を参照して、第1の実施形態に係るハンマー取り外し方法を説明する。第1の実施形態に係るハンマー取り外し方法は、第1の実施形態に係るローター回転方法を含む。ハンマー取り外し方法は、可動ケーシング32を開いた状態で行われる。可動ケーシング32が開いているとき、ケーシング30には開口35が形成されている。ハンマー取り外し方法は、ステップS1〜ステップS12を含む。
【0030】
はじめに、ステップS1を説明する。ローター本体11は、第1ハンマー21乃至第4ハンマー24の全てを備えている。このときローター10は、バランスが取れた状態(ニュートラルな状態)である。バランスが取れた状態では、重力によりローター10に作用するローター10の回転軸まわりのトルクがつり合う。ステップS1において、ローター回転治具60をボス部52Aに取り付ける。より詳細に説明すると、孔60aにボス部52Aが配置されるようにボルト78を用いて第1部品61A及び第2部品61Bを互いに固定する。次に、止めボルト孔63Aに配置された止めボルト76及び止めボルト孔63Bに配置された止めボルト76をボス部52Aに接触させてローター回転治具60がハブ51A及び軸12に対して回転することを防止する。ここで、止めボルト孔63A及び63Bは、ローター回転治具60がハブ51A及び軸12に対して回転(空回り)することを防止する回転防止部として機能する。このようにローター回転治具60が分割式になっているため、回転破砕機1が既設の場合であっても、ローター回転治具60の取り付けが容易である。
【0031】
図7(A)を参照して、ステップS1の後のローター10及びローター回転治具60の状態を説明する。被吊下げ部71乃至74は、ローター10の回転軸まわりに90度ピッチで配置されている。被吊下げ部72は、被吊下げ部71に対してローター10の回転軸まわりの角度(位相)が90度進んでいる。被吊下げ部73は、被吊下げ部72に対してローター10の回転軸まわりの位相が90度進んでいる。被吊下げ部74は、被吊下げ部73に対してローター10の回転軸まわりの位相が90度進んでいる。被吊下げ部71乃至74は、それぞれ、第1ハンマー21乃至第4ハンマー24に対して位相が45度進んでいる。ここで、位相が進む向きは、図7(A)及び後述する図7(B)乃至(K)における右回転の向きに一致する。
【0032】
ステップS2を説明する。作業員は、ローター本体11(例えばアーム13)を蹴って、第1ハンマー21が開口35の近くに配置されるようにローター10を回転させた後、図示されないストッパーを用いてローター10が回転しないようにする。
【0033】
図7(B)に示すように、ステップS2の後、第2ハンマー22より高い位置に第3ハンマー23が配置され、第3ハンマー23より高い位置に第1ハンマー21が配置され、第1ハンマー21より高い位置に第4ハンマー24が配置される。ここで、第1ハンマー21の重量及び第2ハンマー22の重量により、ローター10を右回転させるトルクが生成し、第3ハンマー23の重量及び第4ハンマー24の重量によりローター10を左回転させるトルクが生成する。このとき、被吊下げ部72より高い位置に被吊下げ部71が配置され、被吊下げ部71より高い位置に被吊下げ部73が配置され、被吊下げ部73より高い位置に被吊下げ部74が配置される。
【0034】
ステップS3を説明する。作業員は、図示されないハンマー支持用天井クレーンを用いて第1ハンマー21を支え、第1ハンマー21をアーム13から取り外す。
【0035】
図7(C)を参照して、ステップS3の後のローター10及びローター回転治具60の状態を説明する。第1ハンマー21が取り外されたため、ローター10はアンバランスな状態になっている。第1ハンマー21の重量によるトルクがローター10に作用しなくなるため、ローター10は第3ハンマー23の重量によるトルクのために左回転しようとする。
【0036】
ステップS4を説明する。作業員は、図示されないローター回転制御用天井クレーンを用いて被吊下げ部73を吊り下げた後、ストッパーを解除する。そして、作業員は、第3ハンマー23の重量によるローター10を左回転させようとするトルクをローター回転制御用天井クレーンが被吊下げ部73を上向きに引っ張る力によるローター10を右回転させようとするトルクとつり合わせながら、第3ハンマー23が最も低い位置にくるまでローター10をゆっくり左回転させる。このとき、作業員は、被吊下げ部73をローター回転制御用天井クレーンで支持しながら被吊下げ部73を下げる。被吊下げ部71〜74の位相がハンマー21〜24に対してずれているため、ステップS4の作業が容易になる。
【0037】
吊下げ用孔71a乃至74aがローター10の回転中心から遠くに配置されるため、ローター回転制御用天井クレーンから被吊下げ部71乃至74に作用する力が小さくてもローター10に大きなトルクが作用する。
【0038】
図7(D)を参照して、ステップS4の後のローター10及びローター回転治具60の状態を説明する。第2ハンマー22及び第4ハンマー24は、同じ高さに配置され、第3ハンマー23よりも高い位置に配置される。ここで、第2ハンマー22の重量によるローター10を右回転させるトルクと第4ハンマーの重量によるローター10を左回転させるトルクとがつり合い、且つ、第3ハンマー23の重量によるトルクの大きさがゼロであるため、ローター10はニュートラルな状態である。
【0039】
ステップS5を説明する。作業員は、ローター回転制御用天井クレーンを用いて被吊下げ部72を吊り下げる。そして作業員は、第3ハンマー23の重量によるローター10を右回転させようとするトルクをローター回転制御用天井クレーンが被吊下げ部72を上向きに引っ張る力によるローター10を左回転させようとするトルクとつり合わせながら、第3ハンマー23が図7(B)における第1ハンマー21の位置にくるまでローター10をゆっくり左回転させる。このとき、作業員は、被吊下げ部72をローター回転制御用クレーンで支持しながら上げる。その後、作業員は、ストッパーを用いてローター10が回転しないようにする。被吊下げ部71〜74の位相がハンマー21〜24に対してずれているため、ステップS5の作業が容易になる。
【0040】
図7(E)は、ステップS5の後のローター10及びローター回転治具60の状態を示す。
【0041】
ステップS6を説明する。作業員は、ハンマー支持用天井クレーンを用いて第3ハンマー23を支え、第3ハンマー23をアーム13から取り外す。
【0042】
図7(F)を参照して、ステップS6の後のローター10及びローター回転治具60の状態を説明する。第3ハンマー23が取り外されたため、ローター10に残っているハンマーは第2ハンマー22及び第4ハンマー24のみであるため、ローター10はニュートラルな状態になっている。
【0043】
ステップS7を説明する。作業員11は、ストッパーを解除した後、ローター本体11を蹴って、第4ハンマー24が開口35の近くに配置されるようにローター10を回転させる。その後、作業員は、ストッパーを用いてローター10が回転しないようにする。
【0044】
図7(G)に示すように、ステップS7の後、第2ハンマー22より高い位置に第4ハンマー23が配置される。ここで、第2ハンマー22の重量により、ローター10を左回転させるトルクが生成し、第4ハンマー22の重量により、ローター10を右回転させるトルクが生成する。このとき、被吊下げ部71より高い位置に被吊下げ部74が配置され、被吊下げ部74より高い位置に被吊下げ部72が配置され、被吊下げ部72より高い位置に被吊下げ部73が配置される。
【0045】
ステップS8を説明する。作業員は、ハンマー支持用天井クレーンを用いて第4ハンマー24を支え、第4ハンマー24をアーム13から取り外す。
【0046】
図7(H)を参照して、ステップS8の後のローター10及びローター回転治具60の状態を説明する。第4ハンマー24が取り外されたため、ローター10はアンバランスな状態になっている。第4ハンマー24の重量によるトルクがローター10に作用しなくなるため、ローター10は第2ハンマー22の重量によるトルクのために左回転しようとする。
【0047】
ステップS9を説明する。作業員は、ローター回転制御用天井クレーンを用いて被吊下げ部72を吊り下げた後、ストッパーを解除する。そして、作業員は、第2ハンマー22の重量によるローター10を左回転させようとするトルクをローター回転制御用天井クレーンが被吊下げ部72を上向きに引っ張る力によるローター10を右回転させようとするトルクとつり合わせながら、第2ハンマー22が最も低い位置にくるまでローター10をゆっくり左回転させる。このとき、作業員は、被吊下げ部72をローター回転制御用添乗クレーンで支持しながら被吊下げ部72を下げる。被吊下げ部71〜74の位相がハンマー21〜24に対してずれているため、ステップS9の作業が容易になる。
【0048】
図7(I)を参照して、ステップS9の後のローター10及びローター回転治具60の状態を説明する。第2ハンマー22は最も低い位置に配置される。ここで、ローター10に残っているハンマーは第2ハンマー22のみであり、第2ハンマー22の重量によるトルクの大きさがゼロであるため、ローター10はニュートラルな状態である。
【0049】
ステップS10を説明する。作業員は、ローター回転制御用天井クレーンを用いて被吊下げ部71を吊り下げる。そして作業員は、第2ハンマー22の重量によるローター10を右回転させようとするトルクをローター回転制御用天井クレーンが被吊下げ部71を上向きに引っ張る力によるローター10を左回転させようとするトルクとつり合わせながら、第2ハンマー22が図7(G)における第4ハンマー24の位置にくるまでローター10をゆっくり左回転させる。このとき、作業員は、被吊下げ部71をローター回転制御用天井クレーンで支持しながら被吊下げ部71を上げる。その後、作業員は、ストッパーを用いてローター10が回転しないようにする。被吊下げ部71〜74の位相がハンマー21〜24に対してずれているため、ステップS10の作業が容易になる。
【0050】
図7(J)は、ステップS10の後のローター10及びローター回転治具60の状態を示す。
【0051】
ステップS11を説明する。作業員は、ハンマー支持用天井クレーンを用いて第2ハンマー22を支え、第2ハンマー22をアーム13から取り外す。
【0052】
図7(K)を参照して、ステップS6の後のローター10及びローター回転治具60の状態を説明する。ローター10から第1ハンマー21乃至第4ハンマー24の全てが取り外されたため、ローター10はニュートラルな状態になっている。
【0053】
ステップS12を説明する。作業員は、ステップS1と逆の手順でローター回転治具60をボス部52Aから取り外す。
【0054】
本実施形態によれば、ローター回転治具60を用いることで、アンバランスな状態のローター10の回転をケーシング30の外から容易に制御することができる。ローター回転治具60がケーシング30の外に配置されるため、被吊下げ部71乃至74のうちの一つから他へクレーンで吊り下げる位置(クレーンを引っ掛ける位置)を変更する作業も容易である。
【0055】
これに対し、開口35を介してクレーンでローター本体11に力を作用させてローター10の回転を制御する場合、ケーシング30内の作業が増加する。ケーシング30内の作業は、狭い空間での作業であるために作業効率が低く、且つ、安全確保のための手順を必要とする。本実施形態によれば、このような問題点が解決される。
【0056】
ローター回転治具60を用いたローターの回転方法をハンマーの取り付け方法に適用することも可能である。
【0057】
なお、ローター回転治具60をボス部52Aに取り付けるかわりにボス部52Bに取り付けてもよい。
【0058】
(第2の実施形態)
図8Aは、本発明の第2の実施形態に係るローター回転治具80を示している。ローター回転治具60のかわりにローター回転治具80を用いることが可能である。ローター回転治具80は、第1部品81Aと、第2部品81Bと、半円弧状板95Aと、半円弧状板95Bと、円板97と、ボルト99と、ナット100とを備える。第1部品81Aは、半円弧状部分82Aと、被吊下げ部91及び92を備える。被吊下げ部91及び92は、半円弧状部分82Aに対して固定されている。被吊下げ部91及び92には、それぞれ、クレーンで吊り下げるための吊下げ用孔91a及び92aが形成されている。半円弧状部分82Aには、突起83及びボルト孔84が形成されている。第2部品81Bは、半円弧状部分82Bと、被吊下げ部93及び94を備える。被吊下げ部93は、図8Aにおいてハブ51Aの陰になっている。被吊下げ部93及び94は、半円弧状部分82Bに対して固定されている。被吊下げ部93及び94には、それぞれ、クレーンで吊り下げるための吊下げ用孔93a及び94aが形成されている。半円弧状部分82Bには、突起83及びボルト孔84が形成されている。半円弧状板95A及び95Bの各々には、ボルト孔96が形成されている。円板97にはボルト孔98が形成されている。
【0059】
ローター回転治具80は、ハブ51Aに取り付けられる。以下、その取り付け方法を説明する。第1部品81A及び第2部品81Bは、半円弧状部分82A及び82Bの間に円形の孔80aが形成されるように配置される。突起83は、孔80aの周囲に沿って配列される。第1部品81Aの突起83及び第2部品81Bの突起83がそれぞれハブ51Aの溝54Aに配置される。このとき、ハブ51Aが孔80aに配置される。半円弧状板95A及び95Bは、ドーナツ型円板を形成した状態で第1部品81A及び第2部品81Bのケーシング30側に配置される。このとき、半円弧状板95A及び95Bの間に孔80bが形成され、孔80bにハブ51Aが配置される。半円弧状板95A及び95Bが形成するドーナツ型円板と円板97の間に第1部品81A及び第2部品81Bが配置された状態で、第1部品81A、第2部品81B、半円弧状板95A及び95B、及び、円板97がボルト99及びナット100により互いに固定される。ボルト99は、ボルト孔84、96、及び98に通される。ここで、半円弧状板95A及び95B、円板97、ボルト99、及びナット100は、孔80aが第1部品81Aと第2部品81Bの間に配置されるように第1部品81A及び第2部品81Bを互いに固定する固定部品として用いられる。突起83は、第1部品81A及び第2部品81Bがハブ51Aに対して回転(空回り)することを防止する回転防止部として機能する。ローター回転治具80は、被吊下げ部91乃至94が被吊下げ部71乃至74に対応する位置に配置されるように、ハブ51Aに取り付けられる。
【0060】
吊下げ用孔91a乃至94aがローター10の回転中心から遠くに配置されるため、ローター回転制御用天井クレーンから被吊下げ部91乃至94に作用する力が小さくてもローター10に大きなトルクが作用する。
【0061】
図8Bは、ハブ51Aに取り付けられた状態におけるローター回転治具80の断面図を示している。
【0062】
(第3の実施形態)
図9は、本発明の第3の実施形態に係るローター回転治具120を示している。ローター回転治具60のかわりにローター回転治具120を用いることが可能である。ローター回転治具120は、第1部品121Aと、第2部品121Bと、ボルト135と、ナット136と、キー150を備える。第1部品121Aは、半筒部122Aと、固定部124Aと、被吊下げ部131及び134を備える。固定部124Aと、被吊下げ部131及び134は、半筒部122Aに対して固定されている。半筒部122Aには、キー溝123が形成されている。固定部124Aには、ボルト孔125Aが形成されている。被吊下げ部131及び134には、それぞれ、クレーンで吊り下げるための吊下げ用孔131a及び134aが形成されている。第2部品121Bは、半筒部122Bと、固定部124Bと、被吊下げ部132及び133を備える。固定部124Bと、被吊下げ部132及び133は、半筒部122Bに対して固定されている。固定部124Bには、ボルト孔125Bが形成されている。被吊下げ部132及び133には、それぞれ、クレーンで吊り下げるための吊下げ用孔132a及び133aが形成されている。
【0063】
ボルト135及びナット136は、円形の孔120aが半筒部122Aと半筒部122Bの間に形成されるように、第1部品121A及び第2部品121Bを互いに固定する。したがって、ボルト135及びナット136は、固定部品である。ここで、ボルト135は、ボルト孔125A及び125Bに通される。
【0064】
ローター回転治具120は、軸第1部分12aに取り付けられる。以下、その取り付け方法を説明する。本実施形態においては、軸第1部分12aにキー溝140が形成されている。孔120aに軸第1部分12aが配置されるようにボルト135及びナット136を用いて第1部品121A及び第2部品121Bを互いに固定する。このとき、キー150をキー溝123及び140に配置する。ここで、キー150、キー溝123及び140は、第1部品121A及び第2部品121Bが軸12に対して回転(空回り)することを防止する回転防止部として機能する。ローター回転治具120は、被吊下げ部121乃至124が被吊下げ部71乃至74に対応する位置に配置されるように、軸12に取り付けられる。
【0065】
吊下げ用孔131a乃至134aがローター10の回転中心から遠くに配置されるため、ローター回転制御用天井クレーンから被吊下げ部131乃至134に作用する力が小さくてもローター10に大きなトルクが作用する。
【0066】
本実施形態においては、ローター回転治具120を軸第2部分12b、軸第3部分12c、軸第4部分12d、又は回転軸41に取り付けることが可能である。このような場合、軸第2部分12b、軸第3部分12c、軸第4部分12d、又は回転軸41にキー溝140が形成される。軸第1部分12a、軸第2部分12b、軸第3部分12c、軸第4部分12d、及び回転軸41のうちの複数個所にキー溝140を形成しておいてもよい、この場合、作業のしやすさを考えて、ローター回転治具120を取り付ける位置を自由に選択することができる。
【0067】
図10は、本実施形態の変形例に係る回転破砕機1を示している。本変形例に係る回転破砕機1は、ローター10がプーリー15及びVベルト(不図示)を介して電動機40によって駆動される点のみが第1の実施形態に係る回転破砕機1と異なっている。プーリー15は、軸第1部分12aに結合される。軸第1部分12aは、軸第1部分内側部分12eと、軸第1部分外側部分12fとを備える。軸第1部分内側部分12eは、軸受け27とプーリー15の間に配置される。軸第1部分外側部分12fは、プーリー15の外側に配置される。すなわち、軸第1部分外側部分12fは、プーリー15に対して軸第1部分内側部分12eの反対側に配置される。
【0068】
本変形例において、ローター回転治具120を軸第1部分内側部分12e、軸第1部分外側部分12f、軸第2部分12b、軸第3部分12c、又は軸第4部分12dに取り付けることが可能である。このような場合、軸第1部分内側部分12e、軸第1部分外側部分12f、軸第2部分12b、軸第3部分12c、又は軸第4部分12dにキー溝140が形成される。軸第1部分内側部分12e、軸第1部分外側部分12f、軸第2部分12b、軸第3部分12c、及び軸第4部分12dのうちの複数個所にキー溝140を形成しておいてもよい、この場合、作業のしやすさを考えて、ローター回転治具120を取り付ける位置を自由に選択することができる。
【0069】
上記実施形態は、適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0070】
1…回転破砕機
10…ローター
11…ローター本体
12…軸
12a…軸第1部分
12b…軸第2部分
12c…軸第3部分
12d…軸第4部分
12e…軸第1部分内側部分
12f…軸第1部分外側部分
13…アーム
15…プーリー
21…第1ハンマー
22…第2ハンマー
23…第3ハンマー
24…第4ハンマー
27、28…軸受け
30…ケーシング
31…固定ケーシング
31a…投入口
32…可動ケーシング
35…開口
40…電動機
41…回転軸
50…カップリング
51A、51B…ハブ
52A、52B…ボス部
53A、53B…溝形成部
54A、54B…溝
55…グリッドメンバ
56…カバー
60…ローター回転治具
60a…孔
61A…第1部品
61B…第2部品
62A、62B…半筒部
63A、63B…止めボルト孔
65A、65B…固定部
66A、66B…ボルト孔
71〜74…被吊下げ部
71a〜74a…吊下げ用孔
76…止めボルト
78…ボルト
80…ローター回転治具
80a、80b…孔
81A…第1部品
81B…第2部品
82A、82B…半円弧状部分
83…突起
84…ボルト孔
91〜94…被吊下げ部
91a〜94a…吊下げ用孔
95A、95B…半円弧状板
96…ボルト孔
97…円板
98…ボルト孔
99…ボルト
100…ナット
120…ローター回転治具
121A…第1部品
121B…第2部品
122A、122B…半筒部
123…キー溝
124A、124B…固定部
125A、125B…ボルト孔
131〜134…被吊下げ部
131a〜134a…吊下げ用孔
135…ボルト
136…ナット
140…キー溝
150…キー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部品と、
第2部品と、
回転破砕機のローターのローター軸又は前記ローター軸に結合された物体が配置される孔が前記第1部品及び前記第2部品の間に形成されるように前記第1部品及び前記第2部品を互いに固定する固定部品と
を具備し、
前記第1部品及び前記第2部品が前記ローター軸又は前記物体に対して回転することを防止するための回転防止部が前記第1部品及び前記第2部品の少なくとも一方に形成され、
前記第1部品及び前記第2部品の各々は、クレーンによって吊下げられる被吊下げ部を備える
ローター回転治具。
【請求項2】
前記孔に前記物体が配置され、
前記回転防止部は、前記物体に接触する止めボルトが取り付けられる雌ねじ孔である
請求項1のローター回転治具。
【請求項3】
前記孔に前記物体が配置され、
前記ローター軸は、カップリングにより電動機の回転軸に接続され、
前記カップリングは、
前記ローター軸に結合される第1ハブと、
前記回転軸に結合される第2ハブと
を備え、
グリッドメンバを取り付けることが可能な第1グリッドメンバ溝群が前記第1ハブに形成され、
前記グリッドメンバを取り付けることが可能な第2グリッドメンバ溝群が前記第2ハブに形成され、
前記物体は前記第1ハブであり、
前記第1グリッドメンバ溝群は、第1溝及び第2溝を含み、
前記回転防止部は、
前記第1部品に形成され、前記第1溝に配置される第1突起部と、
前記第2部品に形成され、前記第2溝に配置される第2突起部と
を備える
請求項1のローター回転治具。
【請求項4】
前記回転防止部はキー溝である
請求項1のローター回転治具。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のローター回転治具を用いるローター回転方法であって、
前記ローター軸のローター軸第1部分又は前記ローター軸第1部分に結合された物体に前記ローター回転治具を取り付けるステップと、
前記ローターのローター本体にハンマーを取付け又は前記ローター本体からハンマーを取外すステップと、
前記ローター回転治具を用いて前記ローターの回転を制御するステップと
を具備し、
前記ローターは水平な回転軸まわりに回転し、
前記ローター本体は、ケーシング内に配置され、
前記ローター軸第1部分は、前記ローター軸の前記ケーシングの外に配置される部分であり、
前記ローターの回転を制御する前記ステップは、前記被吊下げ部をクレーンで支持しながら前記被吊下げ部を上げる又は下げるステップを含む
ローター回転方法。
【請求項6】
水平な回転軸まわりに回転するローターと、
ケーシングと
を具備し、
前記ローターは、
前記ケーシング内に配置されるローター本体と、
ローター軸と
を備え、
前記ローター本体は、前記ローター本体の周囲に配置された複数のハンマーを備え、
前記ローター軸は、前記ケーシングの外に配置されるローター軸第1部分を備え、
前記ローター軸第1部分にローター回転治具を結合するための第1キー溝が形成され、
前記ローター回転治具は、
第1部品と、
第2部品と、
前記ローター軸第1部分が配置される孔が前記第1部品及び前記第2部品の間に形成されるように前記第1部品及び前記第2部品を互いに固定する固定部品と
を備え、
前記第1部品又は前記第2部品に前記第1キー溝に対応する第2キー溝が形成され、
前記第1部品及び前記第2部品の各々は、クレーンによって吊下げられる被吊下げ部を備える
回転破砕機。
【請求項7】
水平な回転軸まわりに回転するローターと、
ケーシングと、
前記ローターを駆動する電動機と
を具備し、
前記ローターは、
前記ケーシング内に配置されるローター本体と、
ローター軸と
を備え、
前記ローター本体は、前記ローター本体の周囲に配置された複数のハンマーを備え、
前記ローター軸は、前記ケーシングの外に配置されるローター軸第1部分を備え、
前記電動機は、カップリングにより前記ローター軸第1部分に接続される電動機回転軸を備え、
前記電動機回転軸にローター回転治具を結合するための第1キー溝が形成され、
前記ローター回転治具は、
第1部品と、
第2部品と、
前記電動機回転軸が配置される孔が前記第1部品及び前記第2部品の間に形成されるように前記第1部品及び前記第2部品を互いに固定する固定部品と
を備え、
前記第1部品又は前記第2部品に前記第1キー溝に対応する第2キー溝が形成され、
前記第1部品及び前記第2部品の各々は、クレーンによって吊下げられる被吊下げ部を備える
回転破砕機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−5399(P2011−5399A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−150287(P2009−150287)
【出願日】平成21年6月24日(2009.6.24)
【出願人】(501370370)三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社 (175)
【Fターム(参考)】