説明

ロープテスター装置

【課題】ロープの損傷を検出する作業の効率を向上させることができるロープテスター装置を得る。
【解決手段】エレベータのロープ4の損傷を磁気的に検出するロープテスター本体10と、ロープテスター本体10を支持し、ロープテスター本体10を検出位置または待機位置に移動させる駆動手段9と、駆動手段9の駆動を制御してロープテスター本体10を検出位置に移動させてロープ4の損傷を検出し、ロープ4の損傷の検出が終了した後に、駆動手段9の駆動を制御してロープテスター本体10を待機位置に移動させる制御部11とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エレベータのロープの損傷を磁気的に検出するロープテスター本体を備えたロープテスター装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エレベータのロープの損傷を磁気的に検出するロープテスター本体と、前記ロープテスター本体を機械室に固定する固定手段とを備え、前記ロープの損傷を検出するときに作業者が機械室に取り付け、前記ロープの損傷の検出が終了したときに作業者が前記機械室から取り外すロープテスター装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−149317号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このものの場合、ロープの損傷を検出するときに、ロープテスター装置を機械室に取り付け、ロープの損傷の検出が終了したときに、ロープテスター装置を機械室から取り外さなければならず、ロープの損傷を検出する作業の効率が悪いという問題点があった。
【0005】
この発明は、上述のような問題点を解決することを課題とするものであって、その目的は、ロープの損傷を検出する作業の効率を向上させることができるロープテスター装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るロープテスター装置は、エレベータのロープの損傷を磁気的に検出するロープテスター本体と、前記ロープテスター本体を支持し、前記ロープテスター本体を検出位置または待機位置に移動させる駆動手段と、前記駆動手段の駆動を制御する制御部とを備えている。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係るロープテスター装置によれば、制御部が、ロープの損傷を検出する場合には、駆動手段の駆動を制御してロープテスター本体を検出位置に移動させ、ロープの損傷の検出が終了した場合には、駆動手段の駆動を制御してロープテスター本体を待機位置に移動させるので、ロープの損傷を検出する作業の効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
以下、本発明を実施するための最良の形態について、6本のロープ4が巻き掛けられた巻上機7を備えたエレベータに用いられるロープテスター装置8を例に図面を参照して説明する。
図1はこの実施の形態に係るロープテスター装置8が取り付けられるエレベータを示す説明図、図2は図1のロープテスター本体10を示す斜視図、図3(a)は図2のロープテスター本体10を示す正面図、図3(b)は図2のロープテスター本体10を示す平面図、図3(c)は図3(a)の第1のロープテスター部23および第2のロープテスター部24を示す正面図である。
この実施の形態に係るロープテスター装置8が取り付けられるエレベータは、昇降路1と、この昇降路1の天井の上側に設けられた機械室2と、昇降路1の内部に設けられたかご3と、一端部がかご3に接続された6本のロープ4と、ロープ4の他端部に接続された釣合い錘5とを備えている。
なお、ロープ4は、この数に限らない。
ロープ4は中間部が機械室2の内部を通っており、この機械室2の巻上機台6に取り付けられた巻上機7に巻き掛けられている。
機械室2には、かごの昇降を制御する既設制御盤2aが取り付けられており、この既設制御盤2aは、機械室2から離間して配置された情報センター2bに取り付けられた遠隔操作手段2cと公衆回線2dを介して接続されている。
なお、既設制御盤2aと情報センター2bとの間は、公衆回線2dに限らず、例えば、無線装置等、その他の情報伝達媒体を設けてもよい。
情報センター2bとかご3との間には、互いに通話可能なインターホン(図示せず)が取り付けられている。
【0009】
ロープテスター装置8は、巻上機台6に取り付けられた駆動手段9と、この駆動手段9に取り付けられたロープテスター本体10と、駆動手段9の駆動とロープテスター本体10によるロープ4の損傷の検出とを制御する制御部11とを備えている。
【0010】
駆動手段9は、巻上機台6に固定された一対のレール12と、このレール12に摺動可能に取り付けられたコの字形状の第1のロープテスター取付腕13および第2のロープテスター取付腕14と、第1のロープテスター取付腕13を移動させるモータ15と、第2のロープテスター取付腕14を移動させるモータ(図示せず)とを有している。
第1のロープテスター取付腕13の両端部には、凹凸部が形成された移動ギヤ16が固定され、巻上機台6に回転可能に取り付けられた一対の回転ギヤ17と歯合している。
それぞれの回転ギヤ17は、連結具18により連結され、さらにモータ15と連結されており、モータ15の駆動により、回転ギヤ17が回転して、第1のロープテスター取付腕13が移動する。
第2のロープテスター取付腕14の両端部にも、第1のロープテスター取付腕13と同様に、凹凸部が形成された移動ギヤ(図示せず)が固定され、巻上機台6に回転可能に取り付けられた一対の回転ギヤ(図示せず)と歯合している。
それぞれの回転ギヤは、連結部(図示せず)により連結され、さらにモータと連結されており、このモータの駆動により回転ギヤが回転して、第2のロープテスター取付腕14が移動する。
レール12には、第1のロープテスター取付腕13の移動範囲を決める停止ストッパ19および設定ストッパ20と、第2のロープテスター取付腕14の移動範囲を決める停止ストッパ21および設定ストッパ22とが取り付けられている。
【0011】
ロープテスター本体10は、第1のロープテスター取付腕13に取り付けられた第1のロープテスター部23と、第2のロープテスター取付腕14に取り付けられた第2のロープテスター部24とを有している。
ロープテスター本体10付近のロープ4は巻上機台6に対して傾いて設けられているので、第1のロープテスター部23および第2のロープテスター部24は、このロープ4の傾斜に合わせて、第1のロープテスター取付腕13および第2のロープテスター取付腕14に対して傾いて固定されている。なお、この傾きはロープ4の傾きに合せるため、第1のロープテスター取付腕13および第2のロープテスター取付腕14に対して自由に傾けて第1のロープテスター部23および第2のロープテスター部24を固定することができる。
第1のロープテスター取付腕13が停止ストッパ19に接触し、第2のロープテスター取付腕14が停止ストッパ21に接触すると、第1のロープテスター部23と第2のロープテスター部24とが離間され、ロープテスター本体10の位置は待機位置となる。
一方、第1のロープテスター取付腕13が設定ストッパ20に接触し、第2のロープテスター取付腕14が設定ストッパ22に接触すると、第1のロープテスター部23と第2のロープテスター部24とが接合し、ロープテスター本体10の位置は検出位置となる。
ロープ4は6本並設されており、第1のロープテスター部23には、それぞれのロープ4が通過可能な溝部25が6個形成されており、第2のロープテスター部24は、この溝部25の蓋になるように第1のロープテスター部23に対向して配置されている。
ロープテスター本体10には、第1のロープテスター部23と第2のロープテスター部24とが接合していることを検出するセンサ26が取り付けられており、ロープテスター本体10の位置が検出位置のときに、センサ26は、ロープ4が溝部25の内側にあることを検出して、制御部11に信号を送る。このセンサ26は、並設された6本のロープ4の両側に、2個ずつ配置されている。
なお、センサ26の数は、これに限らない。
【0012】
制御部11は、モータ15への通電を調節して、第1のロープテスター取付腕13の移動を制御し、モータ(図示せず)への通電を調節して、第2のロープテスター取付腕14の移動を制御している。
また、制御部11は、ロープテスター本体10によるロープ4の損傷の検出を制御している。
さらにまた、制御部11は、エレベータの既設制御盤2aと通信可能となっており、既設制御盤2aに対してエレベータの低速運転指令の信号を送り、エレベータを制御する。また、制御部11は、既設制御盤2aから昇降路1の内部におけるかご3の位置情報の信号を受ける。
また、制御部11は、ロープテスター本体10により検出されたロープ4の損傷のデータを保存する記憶部(図示せず)を有しており、ロープ4の損傷の検出が全て終了した後に、作業者が制御部11の記憶部からデータを取り出す。
さらにまた、制御部11は、情報センター2bとかご3との間のインターホンの作動を制御する。
なお、この記憶部は制御部11ではなく、作業者のいる情報センター2bに設けてもよい。
【0013】
機械室2には、駆動手段9およびロープテスター本体10を撮影するカメラ(図示せず)と、駆動手段9およびロープテスター本体10を照らすライト(図示せず)とが取り付けられている。
なお、カメラは駆動手段9のみを拡大して撮影したり、ロープテスター本体10のみを拡大して撮影したりすることができる。これにより、駆動手段9またはロープテスター本体10に故障等が発生した場合に、カメラは、最初に駆動手段9およびロープテスター本体10の全体を撮影した後、駆動手段9またはロープテスター本体10の何れかを拡大して撮影することができる。
カメラにより撮影された映像は、情報センター2bに設置されたモニター(図示せず)により、情報センター2bの作業者が見ることができる。
これにより、ロープテスター本体10が検出位置にあり、ロープ4が溝部25にあることを作業者が確認することができる。また、駆動手段9に故障等が発生したときに、作業者はその故障箇所を確認することができる。
また、機械室2の内部が暗い場合であっても、ライトを用いて、駆動手段9およびロープテスター本体10を照らして、ロープテスター本体10が検出位置にあり、ロープ4が溝部25にあることを作業者が確認することができ、また、駆動手段9に故障等が発生したときに、作業者はその故障箇所を確認することができる。
また、制御部11から離間して配置された情報センター2bの遠隔操作手段2cは、公衆回線2d、既設制御盤2aおよび制御部11を介して駆動手段9、ロープテスター本体10、エレベータ、カメラおよびライトを遠隔操作することができ、作業者はこの遠隔操作手段2cを介して定期的にロープ4の損傷の検出を行う。
なお、遠隔操作手段2cは、公衆回線2dを介して、制御部11に接続されてもよい。
【0014】
次に、この実施の形態に係るロープテスター装置8の動作について説明する。
図4は、ロープテスター装置8の動作を示すフローチャート図である。
まず、制御部11が、カメラを起動させ、さらに、ライトを点灯させる(ステップS1)。
次に、制御部11は、駆動手段9の駆動を制御して、第1のロープテスター取付腕13を移動させ、第1のロープテスター取付腕13は設定ストッパ20により停止する(ステップS2)。
さらに、制御部11は、駆動手段9の駆動を制御して、第2のロープテスター取付腕14を移動させて、第2のロープテスター取付腕14は設定ストッパ22により停止する(ステップS3)。
これにより、ロープテスター本体10の位置は検出位置となる。
次に、制御部11は、センサ26からの信号を受け、第1のロープテスター部23と第2のロープテスター部24とが接合しているかどうかを判定する(ステップS4)。
このとき、作業者は、モニターを介して、ロープテスター本体10が検出位置にあり、ロープ4が溝部25の内側にあることを確認する。
ステップS4で、第1のロープテスター部23と第2のロープテスター部24とが接合したと判定された場合には、作業者がいる情報センター2bとかご3の内部とのインターホンが通話可能となり、作業者は、かご3の内部に乗客がいるかどうかの確認をする(ステップS5)。
次に、制御部11は、インターホンが通話可能状態になってから例えば5分間、かご3または乗り場から利用者による呼び登録がなく、かつ、かご3が無方向戸閉待機中であるかを判定する(ステップS6)。
ステップS6で、インターホンが通話可能状態になってから5分間、かご3または乗り場から利用者による呼び登録がなく、かつ、かご3が無方向戸閉待機中であった場合には、制御部11は、既設制御盤2aへエレベータの低速運転指令の信号を送り、エレベータの低速運転を開始させてロープ4を移動させるとともに、ロープテスター本体10にロープ4の損傷を検出させ、そのデータの採取を開始する(ステップS7)。
制御部11は、既設制御盤2aから昇降路1の内部におけるかご3の位置情報の信号を受けており、かご3が所定の位置に到達すると、ロープテスター本体10にロープ4の損傷の検出を停止させて、データの採取を終了し、さらに、既設制御盤2aへエレベータの停止信号を送り、既設制御盤2aへエレベータの停止指令の信号を送り、エレベータを停止させてロープ4の移動を停止させる(ステップS8)。
最後に、制御部11は、駆動手段9の駆動を制御して、第1のロープテスター取付腕13を移動させ、第1のロープテスター取付腕13は停止ストッパ19により停止し、第2のロープテスター取付腕14を移動させて、第2のロープテスター取付腕14は停止ストッパ21により停止する(ステップS9)。
ステップS4で、第1のロープテスター部23と第2のロープテスター部24とが接合していないと判定された場合には、ステップS2に戻り、制御部11は、駆動手段9の駆動を制御して、第1のロープテスター取付腕13を移動させる。
ステップS6で、インターホンが通話可能状態になってから5分間に、かご3または乗り場から利用者による呼び登録があったか、または、かご3が無方向戸閉待機中でなかった場合には、ステップS5に戻り、情報センター2bとかご3の内部とのインターホンが通話可能となり、作業者は、かご3の内部の乗客の有無を確認する。
【0015】
以上説明したように、この実施の形態に係るロープテスター装置8によれば、ロープ4の損傷を検出する場合には、制御部11が駆動手段9の駆動を制御してロープテスター本体10を検出位置に移動させ、ロープ4の損傷の検出が終了した場合には、制御部11が駆動手段9の駆動を制御してロープテスター本体10を待機位置に移動させるので、ロープ4の損傷を検出する度に、機械室2にロープテスター本体10を取り付け、および取り外しをする必要がなく、ロープ4の損傷を検出する作業の効率を向上させることができる。
【0016】
また、制御部11は、ロープテスター本体10によるロープ4の損傷の検出を制御するので、作業者がロープテスター本体10によるロープ4の損傷の検出を開始および停止させる必要がなく、ロープ4の損傷を検出する作業の効率をさらに向上させることができる。
【0017】
また、制御部11は、エレベータの駆動も制御可能であり、ロープテスター本体10を検出位置に移動させた後に、エレベータの駆動を制御してロープ4を移動させるとともに、ロープテスター本体10にロープ4の損傷を検出させ、ロープ4が所定の距離移動した後、エレベータの駆動を制御してロープ4の移動を停止させ、ロープテスター本体10にロープ4の損傷の検出を停止させて、ロープテスター本体10を待機位置に移動させるので、作業者はエレベータの既設制御盤2aを操作してロープ4を移動させる必要がなく、ロープ4の損傷を検出する作業の効率をさらに向上させることができる。
【0018】
また、駆動手段9には、ロープテスター本体10を検出位置に停止させる設定ストッパ20および設定ストッパ22と、ロープテスター本体10を待機位置に停止させる停止ストッパ19および停止ストッパ21とが設けられているので、確実に、ロープテスター本体10を検出位置または待機位置に停止させることができる。
【0019】
また、ロープテスター本体10には、第1のロープテスター部23と第2のロープテスター部24とが互いに接合していることを検出するセンサ26が設けられているので、ロープ4が溝部25の内側にあることを確実にして、ロープテスター本体10はロープ4の損傷の検出を行うことができる。
【0020】
また、センサ26は、並設された6本のロープ4の両側に、2個ずつ配置されているので、ロープ4が溝部25の内側にあることをより確実にして、ロープテスター本体10はロープ4の損傷の検出を行うことができる。
【0021】
また、機械室2の内部には、駆動手段9およびロープテスター本体10を撮影するカメラが設けられているので、モニターを介して、作業者は、ロープテスター本体10が検出位置にあり、ロープ4が溝部25の内側にあること確認することができる。
【0022】
また、機械室2の内部には、駆動手段9およびロープテスター本体10を照らすライトが設けられているので、機械室2の内部が暗い場合であっても、モニターを介して、作業者は、ロープテスター本体10が検出位置にあり、ロープ4が溝部25の内側にあることを確認することができる。
【0023】
また、制御部11から離間して設けられた情報センター2bには、制御部11を介して駆動手段9、ロープテスター本体10、エレベータ、カメラおよびライトを遠隔操作する遠隔操作手段2cが設けられているので、作業者はロープ4から離れたところから遠隔操作手段2cを介して容易にロープ4の損傷の検出を行うことができ、また、簡単に定期的なロープ4の損傷の検出を行うことができる。
【0024】
なお、上記実施の形態では、ロープテスター本体10によるロープ4の損傷の検出を制御する制御部11を備えたロープテスター装置8について説明したが、勿論このものに限らず、作業者が、ロープテスター本体10によるロープ4の損傷の検出を開始および停止させるロープテスター装置8であってもよい。
【0025】
また、上記実施の形態では、既設制御盤2aへエレベータの低速運転指令の信号を送る制御部11を備えたロープテスター装置8について説明したが、勿論このものに限らず、作業者が、既設制御盤2aを操作して、エレベータを低速運転させるロープテスター装置8であってもよい。
【0026】
また、上記実施の形態では、機械室2に固定されたロープテスター装置8について説明したが、勿論このものに限らず、ロープ4の損傷を検出できる場所であればよく、例えば、昇降路1の側壁等にロープテスター装置8を固定してもよい。
【0027】
また、上記実施の形態では、ステップS6において、制御部11は、インターホンが通話可能状態になってから5分間、かご3または乗り場から利用者による呼び登録がなく、かつ、かご3が無方向戸閉待機中であるかを判定するが、5分間とは限らず、その他の時間であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】実施の形態1に係るロープテスター装置が取り付けられたエレベータを示す説明図である。
【図2】図1のロープテスター装置を示す斜視図である。
【図3】図3(a)は図2のロープテスター本体を示す正面図、図3(b)は図2のロープテスター本体を示す平面図、図3(c)は図3(a)の第1のロープテスター部および第2のロープテスター部を示す正面図である。
【図4】ロープテスター装置の動作を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0029】
1 昇降路、2 機械室、2a 既設制御盤、2b 情報センター、2c 遠隔操作手段、2d 公衆回線、3 かご、4 ロープ、5 釣合い錘、6 巻上機台、7 巻上機、8 ロープテスター装置、9 駆動手段、10 ロープテスター本体、11 制御部、12 レール、13 第1のロープテスター取付腕、14 第2のロープテスター取付腕、15 モータ、16 移動ギヤ、17 回転ギヤ、18 連結具、19 停止ストッパ、20 設定ストッパ、21 停止ストッパ、22 設定ストッパ、23 第1のロープテスター部、24 第2のロープテスター部、25 溝部、26 センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータのロープの損傷を磁気的に検出するロープテスター本体と、
前記ロープテスター本体を支持し、前記ロープテスター本体を検出位置または待機位置に移動させる駆動手段と、
前記駆動手段の駆動を制御する制御部とを備えたことを特徴とするロープテスター装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記ロープテスター本体による前記ロープの損傷の検出を制御することを特徴とする請求項1に記載のロープテスター装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記エレベータの駆動も制御可能であり、
前記ロープテスター本体を前記検出位置に移動させた後に、前記エレベータの駆動を制御して前記ロープを移動させるとともに、前記ロープテスター本体に前記ロープの損傷を検出させ、前記ロープが所定の距離移動した後、前記エレベータの駆動を制御して前記ロープの移動を停止させ、前記ロープテスター本体に前記ロープの損傷の検出を停止させて、前記ロープテスター本体を前記待機位置に移動させることを特徴とする請求項2に記載のロープテスター装置。
【請求項4】
前記駆動手段には、前記ロープテスター本体を前記検出位置または前記待機位置に停止させるストッパが設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のロープテスター装置。
【請求項5】
前記ロープテスター本体は、少なくとも一方が移動して互いに接離する第1のロープテスター部および第2のロープテスター部を有し、
前記ロープテスター本体には、第1のロープテスター部および第2のロープテスター部が互いに接合していることを検出するセンサが取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載のロープテスター装置。
【請求項6】
前記センサは、並設された複数の前記ロープの両側に配置されていることを特徴とする請求項5に記載のロープテスター装置。
【請求項7】
前記ロープテスター本体を撮影するカメラをさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載のロープテスター装置。
【請求項8】
前記ロープテスター本体を照らすライトをさらに備えたことを特徴とする請求項7に記載のロープテスター装置。
【請求項9】
前記制御部から離間して設けられ、前記制御部を介して前記ロープテスター本体および前記駆動手段を遠隔操作する遠隔操作手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項8の何れか1項に記載のロープテスター装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−143656(P2009−143656A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−321090(P2007−321090)
【出願日】平成19年12月12日(2007.12.12)
【出願人】(000236056)三菱電機ビルテクノサービス株式会社 (1,792)
【Fターム(参考)】