ロールペーパータオル用ディスペンサー
【課題】自動排紙タイプのディスペンサーにおける誤動作の防止、設置の自由度を高める。
【解決手段】
自動的排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーに、光学式センサーによる検知波長光を反射し、かつ、前記光学式センサーに集光される範囲を画定する反射面を有する反射部材を設ける、ことにより解決される。
【解決手段】
自動的排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーに、光学式センサーによる検知波長光を反射し、かつ、前記光学式センサーに集光される範囲を画定する反射面を有する反射部材を設ける、ことにより解決される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯状のペーパータオルをロール状に巻取ったロールペーパータオル用のディスペンサーに関し、特に、所定長さのペーパータオルを自動的に巻き出して排紙するロールペーパータオル用ディスペンサーに関する。
【背景技術】
【0002】
ロールペーパータオル用ディスペンサーは、筐体内部に回動自在に支持したロールペーパーからペーパータオルを巻き出し、筐体下部に設けた排紙口から適宜必要な長さのペーパータオルを露出させて裁断可能にするものであるが、この種のロールペーパータオル用ディスペンサーには、光学式センサーによって使用者の手等が検知範囲に位置されたことを検知し、筐体内部に回動自在に支持したロールペーパーからペーパータオルを繰り出し、筐体下部に設けられたスリット状の排紙口から自動的に適宜長のペーパータオルを排紙して裁断可能にする自動排紙タイプのものがある。自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーは、オートディスペンサー、ハンズフリーディスペンサーなどとも称される。
【0003】
従来、このような自動排紙タイプのディスペンサーには、慣用的に「静電容量式」と呼ばれるセンサーが使用されていた。これはセンサーの端子として金属板を用い、帯電させる。この金属板に電荷を持った物体が近づくと、金属板上の電荷が変化する。この電荷の変化がスイッチとなる仕組みである。
【0004】
しかし、このセンサーの機構では手をディスペンサー本体に1cm程度にまで近づけないと感知しないことから、特に公共の場等において子供や大人等の背丈の相違する者が使用する処では、各者に対応可能な設置高さに設置することが難しかった。またセンサーの端子である金属板は腐食を避けるためにディスペンサー本体内に格納されるが、その結果センサーの位置がわかりづらく手をかざす位置がわかりにくく、使用の際にとまどうことがある等の問題があった。
【0005】
このような問題に鑑みて、ディスペンサーにおいては、近年、センサーの少なくとも一部を外部に露出させるか、或いはセンサー用の穴を設ける必要があるがゆえに、センサー位置が外部から視認しやすい光学センサーが用いられるようになってきている。
【0006】
この自動排紙タイプのディスペンサーに用いられる光学式センサーは、検知範囲が放射的に円錐状に広がるものが一般的であり、当該ディスペンサーが筐体背面を介して壁に設置する態様を基本とすることから、当該検知範囲がディスペンサーの下方投影範囲となるように検知範囲を設定される。
【0007】
しかし、この種のペーパータオル用ディスペンサーは、化粧室の洗面台近傍、キッチン等の水回り近傍の壁面などの比較的狭い場所に設置されることが多く、所望の検知範囲となる位置・高さにディスペンサーを設置できない場合があったり、意図しない範囲に検知範囲が設定され誤動作を引き起こすことがあった。また、近年、この種のディスペンサーにおいては、設置場所の自由度を高めるべくコンパクト化が進められているが、上記検知範囲が限定されることに起因してコンパクト化による設置範囲の自由度も制限されてしまっている。
【0008】
なお、従来、光学式センサーの検知範囲を設定する方法として、図14(A)、(B)に示すとおり、センサー150の一部を、遮蔽板170によって遮蔽することで、光学式センサー150自身の検知範囲Z100を狭めて実質的な検知範囲Z101とするようにして行なわれていたが、係る方法では、センサー150の受光面151の面積が狭まるためセンサー感度が低下することがあった。また、十分に実質的な検知範囲Z101を所望の範囲とすることができない場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特表2008−521549
【特許文献2】特開2010−068972
【特許文献3】特表2003−339571
【特許文献4】特開2007−190292
【特許文献5】特表平10−500068
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、本発明の主たる課題は、センサー感度を低下させずに所望の検知範囲とすることができるようにした、自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーを提供し、加えて、自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーにおける好適なセンサー検知範囲を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
検知範囲に被検知物が位置されたことを検知する光学式センサーを有し、前記光学式センサーによる被検知物の検知に応じて排紙口から所定長さのペーパータオルを自動的に排紙するロールペーパータオル用ディスペンサーであって、
前記光学式センサーによる検知波長光を反射し、かつ、前記光学式センサーに集光される範囲を画定する反射面を有する反射部材が設けられている、ことを特徴とするペーパータオル用ディスペンサー。
【0012】
<請求項2記載の発明>
前記反射部材が着脱自在とされている請求項1記載のペーパータオル用ディスペンサー。
【0013】
<請求項3記載の発明>
反射面の形状が異なり光学式センサーに集光される範囲が相違する複数の反射部材を有し、それらの反射部材を取り替えることにより、検知範囲が変更される、請求項2記載のペーパータオル用ディスペンサー。
【0014】
<請求項4記載の発明>
前記反射部材は、反射面の角度調整が可能とされている請求項1〜3の何れか1項に記載のペーパータオル用ディスペンサー。
【0015】
<請求項5記載の発明>
前記反射部材により、ディスペンサー背面側下縁からディスペンサー下方に向けて延在させた面に投影される検知範囲面が、ディスペンサー背面側下縁より20cm以内に収められている請求項1〜4の何れか1項に記載のペーパータオル用ディスペンサー。
【0016】
(作用効果)
本発明に係るディスペンサーでは、光学式センサーによる検知波長光を反射し、かつ、前記光学式センサーに集光される範囲を画定する反射面を有する反射部材が設けられているため、反射面の角度調整、或いは面形状によって検知範囲を自由に設定することがきる。また、当該検知範囲を画定するにあたり、センサーの受光面を被覆する必要もなく、センサー感度を確保できる。また、このようにセンサー感度を低下させることなく、自由に検知範囲を設定できることから、設置場所或いはディスペンサーの大きさに応じた適宜の検知範囲を簡易に設定できることになり、もって、ディスペンサーの設置位置の自由度、特にコンパクト化による設置位置の自由度を高めることができる。
【0017】
さらに、前記反射部材を着脱自在とすれば、設置場所に応じて反射部材を取り付けるか否かを選択することが可能となるため、センサー自体やその取り付け位置を変更することなく、複数の検知範囲を選択することができ、一層ディスペンサーの設置位置の自由度、特にコンパクト化による設置位置の自由度が高まる。
【0018】
また、反射面の形状が異なり光学式センサーに集光される範囲が相違する複数の反射部材、例えば反射面の角度が相違する複数の反射部材を、選択的に取り替え可能にすれば、より検知範囲の設定の自由度、ディスペンサーの設置位置の自由度、特にコンパクト化による設置位置の自由度が高まる。
【0019】
さらに、反射部材の反射面の角度調整を可能とすれば、より検知範囲の設定の自由度、ディスペンサーの設置位置の自由度、特にコンパクト化による設置位置の自由度が高まる。
【0020】
ここで、本発明のディスペンサーにおいては、前記反射部材により、ディスペンサー背面側下縁からディスペンサー下方に向けて延在させた面に投影される検知範囲面が、ディスペンサー背面側下縁より20cm以内に収めるようにすると、誤動作の少ないディスペンサーとなる。
【発明の効果】
【0021】
以上の本発明によれば、センサー感度を低下させずに所望の検知範囲とすることができる自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーが提供され、加えて、自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーにおける好適なセンサー検知範囲が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係るロールペーパータオル用ディスペンサーの底面側からの斜視図である。
【図2】本発明に係るロールペーパータオル用ディスペンサーの上面側からの斜視図である。
【図3】本発明に係るロールペーパータオル用ディスペンサーの内部構造例を模式的に示す内部構造側面図である。
【図4】本発明に係るロールペーパータオル用ディスペンサーにおけるロールペーパーの取り付け態様例を示すための斜視図である。
【図5】本発明に係る排紙機構例を示す内部正面図である。
【図6】本発明に係る反射部材の正面図である。
【図7】図6のVII−VII矢視図であり、本発明に係る反射部材の上面図である。
【図8】図6のVIII−VIII矢視図であり、本発明に係る反射部材の断面図である。
【図9】本発明に係る反射部材による検知範囲を説明するための側面図である。
【図10】本発明に係る反射部材の別の例を示す正面図である。
【図11】本発明に係る反射部材の着脱自在な取り付け態様例を示す斜視図である。
【図12】本発明に係る反射部材の他の例を示す図である。
【図13】本発明に係る反射部材による検知範囲を説明するための正面図である。
【図14】従来のディスペンサーにおける検知範囲制限の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次いで、本発明の実施の形態を図1〜13に示し、以下これを参照しながら詳述する。
本発明に係るロールペーパー用ディスペンサーX1(以下、単にディスペンサーX1ともいう)は、手や顔などの肌の清拭や食材のドリップや水分等の拭き取りに用いられる長尺帯状のペーパータオルを紙管に巻き付けてロール状としたロールペーパータオル用のものである。
【0024】
本形態のディスペンサーX1は、その素材が例えばABS樹脂等の合成樹脂や金属素材等で形成された筐体1の内部に、ロールペーパータオル(以下、単にロールペーパーともいう)2のロール部分20を回動自在に支持する支持部30と、そのロール部分20から繰り出されたペーパータオル20Aをニップする回動自在な排紙ローラ4及びニップローラ5と、前記排紙ローラ4を駆動させるモーターなどの電力駆動源(図示されない)とが配置されており、光学式センサー50による被検知物(例えば、使用者の手)の検知に応じて前記電力駆動源が作動することで前記排紙ローラ4が回転させられ、前記筐体1の下部に配置された排紙口6から、適宜長さのペーパータオル20Aを筐体1外に自動的に露出させる。
【0025】
筐体1は、前面開放のケース本体10と、ケース本体10の前面開放部分を被覆する蓋体11とで構成されており、その下部に前記支持部30に支持されたロールペーパー20から巻き出されたペーパータオル20Aを筐体外部に露出させるスリット状の排紙口6が設けられている。
【0026】
ケース本体10は、天板部12と底板部13と背板部14とこの背板部14の両側縁若しくは両側縁部から手前に延在する左右一対の本体側板部15,15とで構成されており、本形態のディスペンサーX1は、前記ケース本体の背板部14を介して壁面等に設置する。
【0027】
蓋体11は、上部がケース本体10の天板部12と一連となるような湾曲面部分を有する前板部16と、この前板部16と直角をなして奥側(背板側)に延在する左右一対の蓋体側板部17,17とを有し、ケース本体10の正面側開放部分を被覆すように配置され、前記ケース本体10とともに箱型の筺体1を構成する。
【0028】
また、前記蓋体11は、ケース本体10に対して軸10Aを介してハッチ式に取付けられており、本形態のディスペンサーX1では、図2中一点鎖線で示すように蓋体11を手前に引き下げることにより、ケース本体10が前面開放状態となり、筺体内部の支持部30や排紙ローラ4等の内部機構が露出され、ロールペーパー2の交換が可能となっている。なお、図示の形態では、ハッチ式にするにあたって、ケース本体10と蓋体11とを各側板部15,17の下部に設けた回転軸を介して連結し、ケース本体10の上面に形成した係止凸部18と蓋体11の上面に形成した係止凹部19との係止によってケース本体10の前面開放部が蓋体11によって閉じられるようにしている。
【0029】
なお、筐体の構造、外観は上記形態に限定されるものではない。
【0030】
他方、前記排紙口6は筐体1の下面部において筐体の幅方向に延在するようにスリット状に設けられており、図示例では、特に、ケース本体10の底板部13の前面側縁部と蓋体11の下端縁部との間が排紙口6となっている。なお、排紙口6は、上記形態に限定されず、例えば、ケース本体10の底板部13や蓋体11に底板部を設けてそこに形成してもよい。
【0031】
他方、本形態のディスペンサーは、排紙口6から露出されたペーパータオル20Aの切り取りを容易にすべく、排紙口6の前面側縁に沿って裁断刃60が取付けられている。図示例では裁断刃60は鋸刃とされているが、これに限らない。なお、この裁断刃60は、金属或いは硬質可塑性樹脂などにより形成することができる。
【0032】
筐体1内に収納されるロール部2の支持部30は、既知の構成を採ることができる。図示の形態では、前記背板部14の両側板近傍からそれぞれ前板側(壁面取付け時における手前側)に向かって所定長さ延出する一対の腕部31,31を有し、その腕部31,31の先端に支持体32,32が取付けられたものである。なお、図示例に限らず腕部31,31は、側板部15から水平方向に突出するように延出している態様であってもよいし、天板部12から垂下するような態様であってもよいし、底板部13から天板部12に向かって起立するものであってもよい。
【0033】
また、図示例の支持部は、前記支持体32,32が通常状態において筐体内側部において水平方向内側に向かって突出しており、その少なくとも一方が前記通常状態に付勢された状態で、その基端部を軸として図4中一点鎖線Aで示すように上方へ向かって跳ね上がるように構成されている。さらに、一対の支持体32,32の先端32t,32t間が、通常状態でロール部2の紙管の長さ(幅)未満の距離とされ、その先端32t,32t部分が上方に跳ね上がった際に支持体の先端32t,32t間がロールペーパー2の幅よりも広くその間隔が開くようになっている。ロールペーパータオルの取付け時には、前記支持体32を跳ね上げた状態にして支持体32,32間にロールペーパー2を挿入し、その後に支持体を通常状態位置へ付勢によって戻し、支持体先端32t,32tを紙管内に位置させてロール部2を支持体32,32に支持する。
【0034】
他方、本形態のディスペンサーX1は、前記ロール部2を支持部30に取付けたときの軸心と平行となるように配置された棒状の回転軸40と、この回転軸40の外周に表面がゴム等の滑り止め素材で構成された複数のロール41,41…を間欠的に配した構造の排紙ローラ4及び、これと対となるニップローラ5が前記支持体32の下方(底板側)の排紙口近傍に設けられており、前記排紙ローラ4とニップローラ5とによって前記ロール部分20から繰出されたペーパータオル20Aを挟持し、前記排紙ローラ4の回転によってペーパータオル20が排紙口6から排紙されるようになっている。本形態では、排紙ローラ4を回転軸40に対して同軸に複数のロール41,41…を幅方向に間欠的に設けた構造とすることで、排紙ローラ4全体としての重量軽減を図り、省電力化を図っている。また、幅方向に間欠的に排紙ローラを設けることにより、ローラと紙の当たる圧力が高まり、滑りを生じることなく所定量のシート長さが好適に得られるようにもなる。特に、その排紙ローラを幅方向の中央部に密に、側部に疎に間隔を置いて配置することで、排紙時に側部におけるニップ圧が弱まり、側部に張力が逃げ易くなるため、排紙時に皺が入り難く好ましい。なお、排紙ローラの構成やロール41の数はこれに限定されない。
【0035】
また、本形態のディスペンサーX1は、排紙ローラ4が前記ケース本体10に対して取り付けられ、ニップローラ5が蓋体11に対して取り付けられており、前記蓋体11を開いた際に、排紙ローラ4とニップローラ5が離間して、ペーパータオル20の挟持が開放されるようになっており、メンテナンス性を向上させている。
【0036】
他方、本形態においては、前記排紙ローラ4は、回転軸40の一端側(図示例では向かって右手側)に設けられた駆動ギア42を介して、図示しない駆動源からの駆動力が伝達され回転させられる。駆動源は、既知のモーター等であり、駆動及び停止は、光学式センサー50による検知信号に応じて行なわれる。但し、排紙ローラ4を駆動させるための構造は、上記駆動ギア42を介する構成に限らず、ギア、無端ベルト、プーリーなどの既知に機構を適宜介在させて前記回転軸40を回転させるようにしてもよい。また、回転軸40を直接的にモーターの回転軸に同軸に連結して回転させるようにしてもよい。
【0037】
なお、排紙機構は上記説明の形態に限定されず、例えば、ロール部分に面接する送りローラやロール部分を支持する支持部を電力駆動源により回転させるようにしてもよい。
【0038】
他方、本発明に係る光学式センサー50自体は、検知範囲に被検知物が位置されたことを検知する既知の光学式の人感センサー、モーションセンサーが利用可能である。特に限定されない。光学式センサー50は、その検知光として可視光、不可視光を採用するものであってもよいし、さらにセンサーとは別途に光源からの照射光を必要とするアクティブタイプのものであってもよいし、照射光を必要としないパッシブタイプのものであってもよい。但し、ディスペンサーは、コンパクト化が求められることから光源を必要としないパッシブタイプのほうがこの点で望ましい。アクティブタイプのものは発光させる必要があることから、必然的にセンサー本体が大きくなる傾向にあり、比較してパッシブタイプのものは小型化されたものが多いからある。また、光学式センサー50は、ディスペンサーX1の一般的な大きさと使用態様を考慮すると、その光学式センサー単体での検知範囲の放射角が30〜90°程度であるものが望ましい。30°未満であると検知範囲が狭すぎることとなり、90°を超えるとディスペンサーの下方投影範囲に収めるのが困難となる。ここで、光学式センサー50のより具体的かつ好ましい例は、焦電型センサー、特には焦電型赤外センサーである。焦電型赤外センサーは、検知範囲に発熱体が位置された際に、その発熱体から発せられる赤外光を受光し、定常状態とのエネルギー差を検知するものであり、本発明に係るディスペンサーにおける一般的使用態様、すなわち使用者が発熱体である手等を検知範囲にかざして排紙させる態様に特に適する。なお、図示の本形態は、好ましくこの焦電型赤外センサーを用いた例である。
【0039】
他方、本形態のディスペンサーX1は、かかる光学式センサー50を所定の位置に設け、当該センサー50の検知範囲に使用者の手等の被検知物が進入されたときに、前記センサー50がこれを検知し、この検知信号を制御手段に送信し、制御手段を介して排出ローラ4の駆動源を所定時間駆動させる。これにより駆動源の駆動時間に応じた前記排紙ローラ4の回転分だけ、排紙口6からペーパータオル20Aが露出させる。光学式センサー50で検知した検知信号に応じてモーター手段等の駆動源の駆動を制御する制御手段は、特に限定されるものではなく、適宜の電気回路により構成できる。
【0040】
前記光学式センサー50の取り付け位置は、本発明においては反射部材7により、設定できることから必ずしも限定されないが、好ましくは図示例のとおり、ディスペンサー底面側の幅方向中央部の前記排紙口6よりも前面側に取り付けるのがよい。係る位置に光学式センサー50を取り付け、光学式センサー50自体の検知範囲のコーン軸を真下又は若干壁面側(背板部側)に向ければ、光学式センサー50を頂点とする放射状の検知範囲を、反射部材7によりディスペンサー前面側に及ぼさず、かつ、ディスペンサーX1の下方投影範囲内の広範な範囲にしやすくなる。
【0041】
ここで、本発明のディスペンサーX1では、特徴的に、前記光学式センサー50による検知光を反射し、前記光学式センサー50に検知波長光が集光される範囲を画定する反射面70を有する反射部材7が光学式センサー50の近傍に設けられている。
【0042】
特に図1、図6〜8に示す反射部材7は、正面側反射面71とこれに所定の角度で連接する一対の側部反射面72,72とで構成される三面鏡状をなしている。
【0043】
上記図示の本形態のディスペンサーX1では、反射部材7が、上述の好ましい光学式センサー50の取り付け位置のもと、図9等に示すように、その正面側反射面71が前記光学式センサー50よりも前面側位置から背板部側下方に延在するようにしてディスペンサー底面13Aに対し傾斜し、かつ、光学式センサー50を頂点として放射状に広がる光学式センサー自身の検知範囲の一部又は全部P1を前記反射面70が遮るようにして取り付けられている。また、反射部材7は、前記光学式センサー50の受光面51を遮蔽しないようにして光学式センサー50から若干離間した位置に反射面70が位置するように取り付けられている。
【0044】
かかる反射部材7の取り付けにより、光学式センサー50による検知範囲が、それ自身が有する放射状の検知範囲から前記反射面70により遮られた部分P1が検知範囲から外れるととともに、前記反射面70により反射されて光学式センサーに集光される範囲P2が新たな検知範囲として付加されることとなり、検知範囲の一部又は全部が前記反射面70により変更されて画定され、光学式センサー50による実質的な検知範囲が設定される。
【0045】
光学式センサーの実質的な検知範囲を決定する反射部材7の反射面の面積、向き、大きさ、角度、例えば、図示例の反射部材70であれば、正面側反射面71と側部反射面72の角度∠A,∠Bや正面側反射面71とディスペンサー底面13Aとの間の角度∠C等は、ディスペンサーX1の取り付け位置や大きさに応じて設定すればよい。
【0046】
なお、反射部材7における反射面70の構成は、上記三面鏡状に限定されず、一平面のみであってもよいし、より多角面を有するようにしてもよいし、さらに図10(A)、及に(A)の矢視図である(B)に示すように湾曲面、球面状の凹面としてもよい。
【0047】
なお、前記反射面70は、光学式センサー50が検知する波長の検知光を反射する素材により構成すればよく、その具体的素材は限定されない。例えば、赤外光であれば金属鏡面等により構成する。また、反射部材7の形状・素材等も特に限定されるものではなく、アルミ板、鉄板などを適宜屈曲して反射面7と一体的とした構造、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂を適宜の形状に成型した後、アルミ泊などの金属シートや金属板を貼付、設置して反射面70をした構造等、適宜の形状・素材により形成することができる。
【0048】
また、反射部材7と筐体1とは一体的であっても別体であってもよい。反射部材7を筐体1と別体とするのであれば、反射部材7は、粘着剤、接着剤、接着テープ等によって筐体に貼付してもよいし、既知の係止機構を採用してもよい。好ましくは、筐体1と反射部材7とは別体として着脱自在とするのが望ましい。着脱自在な係止機構としては、例えば、図11に示すように、筐体1の底面13Aに係止孔13Hを形成するとともに、反射部材7にこれに係合する係合突起73を形成し、これらを係合させることで、着脱自在とするようにすればよい。もちろん、この例に限定されない。反射部材7を着脱自在とすれば、光学センサー50自体が有する検知範囲と、反射部材7によって変更された検知範囲とが選択可能になる。
【0049】
ここで、反射部材7は、必ずしも一つに限らず複数設け、それら反射部材の組み合わせて、実質的な検知範囲を画定するようにしてもよい。また、着脱自在とするならば、反射面の形状が異なる複数の反射部材を付け替えることで、異なる実質的な検知範囲を設定可能にしてもよい。例えば、上記正面反射面71と側部反射面72,72とで構成される反射面70を有する反射部材7であれば、正面反射面71と側部反射面72との角度∠A、∠B、さらに正面反射面とディスペンサーとの取り付け角度∠Cが相違する複数の反射部材7を用意し、これらを付け替えるようにすることができる。また、図10に示す例のように反射面70を曲面とするのであれば、反射面70の曲率半径の相違する複数の反射部材を付け替えるようにすることができる。これらを筐体1に取り替えて取り付け可能とすることで、検知範囲の設定の自由度が高まる。
【0050】
また、前記反射部材7は、反射面70の角度が調整可能なものとしてもよい。例えば、図12に示すように、正面反射面71と側部反射面72,72とを回転軸75を介して軸接続すれば、正面反射面71と側部反射面72との角度∠A,∠Bを調整することが可能となる。また、正面反射面71と係合突起73とを回転軸76を介して軸接続すれば、正面反射面とディスペンサー底面との角度が調整可能となる。このような、反射部材7では、ディスペンサーの取り付け位置に応じて、それらの角度を調整して、適当な検知範囲を設定することができ、利便性がより高いものとなる。
【0051】
なお、反射面70の角度調整は上記軸接続に限らず。例えば、反射部材7を塑性変形する金属材、樹脂材により構成することで、反射面70の角度を調整できるようにしてもよい。
【0052】
ここで、本発明の反射部材7によって設定する実質的な検知範囲として、好適例を例示しておくと、図13に示すように、ディスペンサー背面側下縁13aからディスペンサー下方に向けて延在させた面に投影される検知範囲面Zが、ディスペンサーの幅方向と同等又は狭く、かつディスペンサー背面側下縁から20cm以内に収めるようにするのが望ましい(当該部分を符号L1で示している)。ここで検知範囲面Zはディスペンサーをかけた壁面での検知面を指す。この範囲であると、上述のように背板部14を介して、ディスペンサーX1を壁面に設置する一般的設置態様において、最も多く想定され使用者がディスペンサーの前面側に立ち、ディスペンサーの下方に手をかざす操作態様において、設置高さに関係なく、ディスペンサー前面に立っただけ、或いは通りすぎたで意図せず誤動作することが防止され、また、手をかざした際に感度よく検知することが可能となる。
【0053】
特に、前記反射部材7によってディスペンサーの下方投影範囲の20cm下方位置までに検知範囲を収め、特にこの範囲の50〜90%を占めるようにすると検知が効果的に行えるようになる。上記範囲に設定するには、検知範囲の放射角が30〜90°の範囲の光学式センサー50を、ディスペンサー下面の幅方向中央部であって、ディスペンサーの前面から0〜10cmの位置に設け、その検知範囲のコーン軸を筐体の背面側に0〜50°傾斜する取り付ける態様として、光学センサー50より5cm以内の範囲に反射面70を位置させ、光学式センサー50自身の放射状に広がる検知範囲の一部、特にディスペンサー前面に向う範囲を反射部材7により背面側方向に屈曲させるようにすると簡易に設定することができる。
【0054】
以上のとおり本発明にかかる自動排紙のディスペンサーX1では、反射部材7を設けたことにより、光学式センサー50による実質的な検知範囲を設定することが可能となり、ディスペンサーX1のコンパクト化や設置の自由度を高まる。また、その際、光学式センサー50の受光面51を遮蔽することがないので、センサー感度を低下させることもない。
【符号の説明】
【0055】
X1…ロールペーパータオル用ディスペンサー、1…筐体、2…ロールペーパータオルのロール部分、20…ロールペーパータオル、4…排紙ローラ、5…ニップローラ、50…センサー、6…排紙口、31…腕部、32…支持部、32t…支持部先端、10…ケース本体、11…蓋体、12…天板部、13…底板部、14…背板部、15…本体側板部、16…前板部、17…蓋体側板部、18…係止凸部、19…係止凹部、60…裁断刃、30…支持部、31…腕部、32…支持体、32t…支持体の先端、40…回転軸、41…ロール、41…ロール間の間隙、42…駆動ギア、7…反射部材、70…反射面、71…正面側反射面、72…側部反射面、73…係合突起、13H…係止孔、7…遮蔽板。
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯状のペーパータオルをロール状に巻取ったロールペーパータオル用のディスペンサーに関し、特に、所定長さのペーパータオルを自動的に巻き出して排紙するロールペーパータオル用ディスペンサーに関する。
【背景技術】
【0002】
ロールペーパータオル用ディスペンサーは、筐体内部に回動自在に支持したロールペーパーからペーパータオルを巻き出し、筐体下部に設けた排紙口から適宜必要な長さのペーパータオルを露出させて裁断可能にするものであるが、この種のロールペーパータオル用ディスペンサーには、光学式センサーによって使用者の手等が検知範囲に位置されたことを検知し、筐体内部に回動自在に支持したロールペーパーからペーパータオルを繰り出し、筐体下部に設けられたスリット状の排紙口から自動的に適宜長のペーパータオルを排紙して裁断可能にする自動排紙タイプのものがある。自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーは、オートディスペンサー、ハンズフリーディスペンサーなどとも称される。
【0003】
従来、このような自動排紙タイプのディスペンサーには、慣用的に「静電容量式」と呼ばれるセンサーが使用されていた。これはセンサーの端子として金属板を用い、帯電させる。この金属板に電荷を持った物体が近づくと、金属板上の電荷が変化する。この電荷の変化がスイッチとなる仕組みである。
【0004】
しかし、このセンサーの機構では手をディスペンサー本体に1cm程度にまで近づけないと感知しないことから、特に公共の場等において子供や大人等の背丈の相違する者が使用する処では、各者に対応可能な設置高さに設置することが難しかった。またセンサーの端子である金属板は腐食を避けるためにディスペンサー本体内に格納されるが、その結果センサーの位置がわかりづらく手をかざす位置がわかりにくく、使用の際にとまどうことがある等の問題があった。
【0005】
このような問題に鑑みて、ディスペンサーにおいては、近年、センサーの少なくとも一部を外部に露出させるか、或いはセンサー用の穴を設ける必要があるがゆえに、センサー位置が外部から視認しやすい光学センサーが用いられるようになってきている。
【0006】
この自動排紙タイプのディスペンサーに用いられる光学式センサーは、検知範囲が放射的に円錐状に広がるものが一般的であり、当該ディスペンサーが筐体背面を介して壁に設置する態様を基本とすることから、当該検知範囲がディスペンサーの下方投影範囲となるように検知範囲を設定される。
【0007】
しかし、この種のペーパータオル用ディスペンサーは、化粧室の洗面台近傍、キッチン等の水回り近傍の壁面などの比較的狭い場所に設置されることが多く、所望の検知範囲となる位置・高さにディスペンサーを設置できない場合があったり、意図しない範囲に検知範囲が設定され誤動作を引き起こすことがあった。また、近年、この種のディスペンサーにおいては、設置場所の自由度を高めるべくコンパクト化が進められているが、上記検知範囲が限定されることに起因してコンパクト化による設置範囲の自由度も制限されてしまっている。
【0008】
なお、従来、光学式センサーの検知範囲を設定する方法として、図14(A)、(B)に示すとおり、センサー150の一部を、遮蔽板170によって遮蔽することで、光学式センサー150自身の検知範囲Z100を狭めて実質的な検知範囲Z101とするようにして行なわれていたが、係る方法では、センサー150の受光面151の面積が狭まるためセンサー感度が低下することがあった。また、十分に実質的な検知範囲Z101を所望の範囲とすることができない場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特表2008−521549
【特許文献2】特開2010−068972
【特許文献3】特表2003−339571
【特許文献4】特開2007−190292
【特許文献5】特表平10−500068
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、本発明の主たる課題は、センサー感度を低下させずに所望の検知範囲とすることができるようにした、自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーを提供し、加えて、自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーにおける好適なセンサー検知範囲を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
検知範囲に被検知物が位置されたことを検知する光学式センサーを有し、前記光学式センサーによる被検知物の検知に応じて排紙口から所定長さのペーパータオルを自動的に排紙するロールペーパータオル用ディスペンサーであって、
前記光学式センサーによる検知波長光を反射し、かつ、前記光学式センサーに集光される範囲を画定する反射面を有する反射部材が設けられている、ことを特徴とするペーパータオル用ディスペンサー。
【0012】
<請求項2記載の発明>
前記反射部材が着脱自在とされている請求項1記載のペーパータオル用ディスペンサー。
【0013】
<請求項3記載の発明>
反射面の形状が異なり光学式センサーに集光される範囲が相違する複数の反射部材を有し、それらの反射部材を取り替えることにより、検知範囲が変更される、請求項2記載のペーパータオル用ディスペンサー。
【0014】
<請求項4記載の発明>
前記反射部材は、反射面の角度調整が可能とされている請求項1〜3の何れか1項に記載のペーパータオル用ディスペンサー。
【0015】
<請求項5記載の発明>
前記反射部材により、ディスペンサー背面側下縁からディスペンサー下方に向けて延在させた面に投影される検知範囲面が、ディスペンサー背面側下縁より20cm以内に収められている請求項1〜4の何れか1項に記載のペーパータオル用ディスペンサー。
【0016】
(作用効果)
本発明に係るディスペンサーでは、光学式センサーによる検知波長光を反射し、かつ、前記光学式センサーに集光される範囲を画定する反射面を有する反射部材が設けられているため、反射面の角度調整、或いは面形状によって検知範囲を自由に設定することがきる。また、当該検知範囲を画定するにあたり、センサーの受光面を被覆する必要もなく、センサー感度を確保できる。また、このようにセンサー感度を低下させることなく、自由に検知範囲を設定できることから、設置場所或いはディスペンサーの大きさに応じた適宜の検知範囲を簡易に設定できることになり、もって、ディスペンサーの設置位置の自由度、特にコンパクト化による設置位置の自由度を高めることができる。
【0017】
さらに、前記反射部材を着脱自在とすれば、設置場所に応じて反射部材を取り付けるか否かを選択することが可能となるため、センサー自体やその取り付け位置を変更することなく、複数の検知範囲を選択することができ、一層ディスペンサーの設置位置の自由度、特にコンパクト化による設置位置の自由度が高まる。
【0018】
また、反射面の形状が異なり光学式センサーに集光される範囲が相違する複数の反射部材、例えば反射面の角度が相違する複数の反射部材を、選択的に取り替え可能にすれば、より検知範囲の設定の自由度、ディスペンサーの設置位置の自由度、特にコンパクト化による設置位置の自由度が高まる。
【0019】
さらに、反射部材の反射面の角度調整を可能とすれば、より検知範囲の設定の自由度、ディスペンサーの設置位置の自由度、特にコンパクト化による設置位置の自由度が高まる。
【0020】
ここで、本発明のディスペンサーにおいては、前記反射部材により、ディスペンサー背面側下縁からディスペンサー下方に向けて延在させた面に投影される検知範囲面が、ディスペンサー背面側下縁より20cm以内に収めるようにすると、誤動作の少ないディスペンサーとなる。
【発明の効果】
【0021】
以上の本発明によれば、センサー感度を低下させずに所望の検知範囲とすることができる自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーが提供され、加えて、自動排紙タイプのロールペーパータオル用ディスペンサーにおける好適なセンサー検知範囲が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係るロールペーパータオル用ディスペンサーの底面側からの斜視図である。
【図2】本発明に係るロールペーパータオル用ディスペンサーの上面側からの斜視図である。
【図3】本発明に係るロールペーパータオル用ディスペンサーの内部構造例を模式的に示す内部構造側面図である。
【図4】本発明に係るロールペーパータオル用ディスペンサーにおけるロールペーパーの取り付け態様例を示すための斜視図である。
【図5】本発明に係る排紙機構例を示す内部正面図である。
【図6】本発明に係る反射部材の正面図である。
【図7】図6のVII−VII矢視図であり、本発明に係る反射部材の上面図である。
【図8】図6のVIII−VIII矢視図であり、本発明に係る反射部材の断面図である。
【図9】本発明に係る反射部材による検知範囲を説明するための側面図である。
【図10】本発明に係る反射部材の別の例を示す正面図である。
【図11】本発明に係る反射部材の着脱自在な取り付け態様例を示す斜視図である。
【図12】本発明に係る反射部材の他の例を示す図である。
【図13】本発明に係る反射部材による検知範囲を説明するための正面図である。
【図14】従来のディスペンサーにおける検知範囲制限の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次いで、本発明の実施の形態を図1〜13に示し、以下これを参照しながら詳述する。
本発明に係るロールペーパー用ディスペンサーX1(以下、単にディスペンサーX1ともいう)は、手や顔などの肌の清拭や食材のドリップや水分等の拭き取りに用いられる長尺帯状のペーパータオルを紙管に巻き付けてロール状としたロールペーパータオル用のものである。
【0024】
本形態のディスペンサーX1は、その素材が例えばABS樹脂等の合成樹脂や金属素材等で形成された筐体1の内部に、ロールペーパータオル(以下、単にロールペーパーともいう)2のロール部分20を回動自在に支持する支持部30と、そのロール部分20から繰り出されたペーパータオル20Aをニップする回動自在な排紙ローラ4及びニップローラ5と、前記排紙ローラ4を駆動させるモーターなどの電力駆動源(図示されない)とが配置されており、光学式センサー50による被検知物(例えば、使用者の手)の検知に応じて前記電力駆動源が作動することで前記排紙ローラ4が回転させられ、前記筐体1の下部に配置された排紙口6から、適宜長さのペーパータオル20Aを筐体1外に自動的に露出させる。
【0025】
筐体1は、前面開放のケース本体10と、ケース本体10の前面開放部分を被覆する蓋体11とで構成されており、その下部に前記支持部30に支持されたロールペーパー20から巻き出されたペーパータオル20Aを筐体外部に露出させるスリット状の排紙口6が設けられている。
【0026】
ケース本体10は、天板部12と底板部13と背板部14とこの背板部14の両側縁若しくは両側縁部から手前に延在する左右一対の本体側板部15,15とで構成されており、本形態のディスペンサーX1は、前記ケース本体の背板部14を介して壁面等に設置する。
【0027】
蓋体11は、上部がケース本体10の天板部12と一連となるような湾曲面部分を有する前板部16と、この前板部16と直角をなして奥側(背板側)に延在する左右一対の蓋体側板部17,17とを有し、ケース本体10の正面側開放部分を被覆すように配置され、前記ケース本体10とともに箱型の筺体1を構成する。
【0028】
また、前記蓋体11は、ケース本体10に対して軸10Aを介してハッチ式に取付けられており、本形態のディスペンサーX1では、図2中一点鎖線で示すように蓋体11を手前に引き下げることにより、ケース本体10が前面開放状態となり、筺体内部の支持部30や排紙ローラ4等の内部機構が露出され、ロールペーパー2の交換が可能となっている。なお、図示の形態では、ハッチ式にするにあたって、ケース本体10と蓋体11とを各側板部15,17の下部に設けた回転軸を介して連結し、ケース本体10の上面に形成した係止凸部18と蓋体11の上面に形成した係止凹部19との係止によってケース本体10の前面開放部が蓋体11によって閉じられるようにしている。
【0029】
なお、筐体の構造、外観は上記形態に限定されるものではない。
【0030】
他方、前記排紙口6は筐体1の下面部において筐体の幅方向に延在するようにスリット状に設けられており、図示例では、特に、ケース本体10の底板部13の前面側縁部と蓋体11の下端縁部との間が排紙口6となっている。なお、排紙口6は、上記形態に限定されず、例えば、ケース本体10の底板部13や蓋体11に底板部を設けてそこに形成してもよい。
【0031】
他方、本形態のディスペンサーは、排紙口6から露出されたペーパータオル20Aの切り取りを容易にすべく、排紙口6の前面側縁に沿って裁断刃60が取付けられている。図示例では裁断刃60は鋸刃とされているが、これに限らない。なお、この裁断刃60は、金属或いは硬質可塑性樹脂などにより形成することができる。
【0032】
筐体1内に収納されるロール部2の支持部30は、既知の構成を採ることができる。図示の形態では、前記背板部14の両側板近傍からそれぞれ前板側(壁面取付け時における手前側)に向かって所定長さ延出する一対の腕部31,31を有し、その腕部31,31の先端に支持体32,32が取付けられたものである。なお、図示例に限らず腕部31,31は、側板部15から水平方向に突出するように延出している態様であってもよいし、天板部12から垂下するような態様であってもよいし、底板部13から天板部12に向かって起立するものであってもよい。
【0033】
また、図示例の支持部は、前記支持体32,32が通常状態において筐体内側部において水平方向内側に向かって突出しており、その少なくとも一方が前記通常状態に付勢された状態で、その基端部を軸として図4中一点鎖線Aで示すように上方へ向かって跳ね上がるように構成されている。さらに、一対の支持体32,32の先端32t,32t間が、通常状態でロール部2の紙管の長さ(幅)未満の距離とされ、その先端32t,32t部分が上方に跳ね上がった際に支持体の先端32t,32t間がロールペーパー2の幅よりも広くその間隔が開くようになっている。ロールペーパータオルの取付け時には、前記支持体32を跳ね上げた状態にして支持体32,32間にロールペーパー2を挿入し、その後に支持体を通常状態位置へ付勢によって戻し、支持体先端32t,32tを紙管内に位置させてロール部2を支持体32,32に支持する。
【0034】
他方、本形態のディスペンサーX1は、前記ロール部2を支持部30に取付けたときの軸心と平行となるように配置された棒状の回転軸40と、この回転軸40の外周に表面がゴム等の滑り止め素材で構成された複数のロール41,41…を間欠的に配した構造の排紙ローラ4及び、これと対となるニップローラ5が前記支持体32の下方(底板側)の排紙口近傍に設けられており、前記排紙ローラ4とニップローラ5とによって前記ロール部分20から繰出されたペーパータオル20Aを挟持し、前記排紙ローラ4の回転によってペーパータオル20が排紙口6から排紙されるようになっている。本形態では、排紙ローラ4を回転軸40に対して同軸に複数のロール41,41…を幅方向に間欠的に設けた構造とすることで、排紙ローラ4全体としての重量軽減を図り、省電力化を図っている。また、幅方向に間欠的に排紙ローラを設けることにより、ローラと紙の当たる圧力が高まり、滑りを生じることなく所定量のシート長さが好適に得られるようにもなる。特に、その排紙ローラを幅方向の中央部に密に、側部に疎に間隔を置いて配置することで、排紙時に側部におけるニップ圧が弱まり、側部に張力が逃げ易くなるため、排紙時に皺が入り難く好ましい。なお、排紙ローラの構成やロール41の数はこれに限定されない。
【0035】
また、本形態のディスペンサーX1は、排紙ローラ4が前記ケース本体10に対して取り付けられ、ニップローラ5が蓋体11に対して取り付けられており、前記蓋体11を開いた際に、排紙ローラ4とニップローラ5が離間して、ペーパータオル20の挟持が開放されるようになっており、メンテナンス性を向上させている。
【0036】
他方、本形態においては、前記排紙ローラ4は、回転軸40の一端側(図示例では向かって右手側)に設けられた駆動ギア42を介して、図示しない駆動源からの駆動力が伝達され回転させられる。駆動源は、既知のモーター等であり、駆動及び停止は、光学式センサー50による検知信号に応じて行なわれる。但し、排紙ローラ4を駆動させるための構造は、上記駆動ギア42を介する構成に限らず、ギア、無端ベルト、プーリーなどの既知に機構を適宜介在させて前記回転軸40を回転させるようにしてもよい。また、回転軸40を直接的にモーターの回転軸に同軸に連結して回転させるようにしてもよい。
【0037】
なお、排紙機構は上記説明の形態に限定されず、例えば、ロール部分に面接する送りローラやロール部分を支持する支持部を電力駆動源により回転させるようにしてもよい。
【0038】
他方、本発明に係る光学式センサー50自体は、検知範囲に被検知物が位置されたことを検知する既知の光学式の人感センサー、モーションセンサーが利用可能である。特に限定されない。光学式センサー50は、その検知光として可視光、不可視光を採用するものであってもよいし、さらにセンサーとは別途に光源からの照射光を必要とするアクティブタイプのものであってもよいし、照射光を必要としないパッシブタイプのものであってもよい。但し、ディスペンサーは、コンパクト化が求められることから光源を必要としないパッシブタイプのほうがこの点で望ましい。アクティブタイプのものは発光させる必要があることから、必然的にセンサー本体が大きくなる傾向にあり、比較してパッシブタイプのものは小型化されたものが多いからある。また、光学式センサー50は、ディスペンサーX1の一般的な大きさと使用態様を考慮すると、その光学式センサー単体での検知範囲の放射角が30〜90°程度であるものが望ましい。30°未満であると検知範囲が狭すぎることとなり、90°を超えるとディスペンサーの下方投影範囲に収めるのが困難となる。ここで、光学式センサー50のより具体的かつ好ましい例は、焦電型センサー、特には焦電型赤外センサーである。焦電型赤外センサーは、検知範囲に発熱体が位置された際に、その発熱体から発せられる赤外光を受光し、定常状態とのエネルギー差を検知するものであり、本発明に係るディスペンサーにおける一般的使用態様、すなわち使用者が発熱体である手等を検知範囲にかざして排紙させる態様に特に適する。なお、図示の本形態は、好ましくこの焦電型赤外センサーを用いた例である。
【0039】
他方、本形態のディスペンサーX1は、かかる光学式センサー50を所定の位置に設け、当該センサー50の検知範囲に使用者の手等の被検知物が進入されたときに、前記センサー50がこれを検知し、この検知信号を制御手段に送信し、制御手段を介して排出ローラ4の駆動源を所定時間駆動させる。これにより駆動源の駆動時間に応じた前記排紙ローラ4の回転分だけ、排紙口6からペーパータオル20Aが露出させる。光学式センサー50で検知した検知信号に応じてモーター手段等の駆動源の駆動を制御する制御手段は、特に限定されるものではなく、適宜の電気回路により構成できる。
【0040】
前記光学式センサー50の取り付け位置は、本発明においては反射部材7により、設定できることから必ずしも限定されないが、好ましくは図示例のとおり、ディスペンサー底面側の幅方向中央部の前記排紙口6よりも前面側に取り付けるのがよい。係る位置に光学式センサー50を取り付け、光学式センサー50自体の検知範囲のコーン軸を真下又は若干壁面側(背板部側)に向ければ、光学式センサー50を頂点とする放射状の検知範囲を、反射部材7によりディスペンサー前面側に及ぼさず、かつ、ディスペンサーX1の下方投影範囲内の広範な範囲にしやすくなる。
【0041】
ここで、本発明のディスペンサーX1では、特徴的に、前記光学式センサー50による検知光を反射し、前記光学式センサー50に検知波長光が集光される範囲を画定する反射面70を有する反射部材7が光学式センサー50の近傍に設けられている。
【0042】
特に図1、図6〜8に示す反射部材7は、正面側反射面71とこれに所定の角度で連接する一対の側部反射面72,72とで構成される三面鏡状をなしている。
【0043】
上記図示の本形態のディスペンサーX1では、反射部材7が、上述の好ましい光学式センサー50の取り付け位置のもと、図9等に示すように、その正面側反射面71が前記光学式センサー50よりも前面側位置から背板部側下方に延在するようにしてディスペンサー底面13Aに対し傾斜し、かつ、光学式センサー50を頂点として放射状に広がる光学式センサー自身の検知範囲の一部又は全部P1を前記反射面70が遮るようにして取り付けられている。また、反射部材7は、前記光学式センサー50の受光面51を遮蔽しないようにして光学式センサー50から若干離間した位置に反射面70が位置するように取り付けられている。
【0044】
かかる反射部材7の取り付けにより、光学式センサー50による検知範囲が、それ自身が有する放射状の検知範囲から前記反射面70により遮られた部分P1が検知範囲から外れるととともに、前記反射面70により反射されて光学式センサーに集光される範囲P2が新たな検知範囲として付加されることとなり、検知範囲の一部又は全部が前記反射面70により変更されて画定され、光学式センサー50による実質的な検知範囲が設定される。
【0045】
光学式センサーの実質的な検知範囲を決定する反射部材7の反射面の面積、向き、大きさ、角度、例えば、図示例の反射部材70であれば、正面側反射面71と側部反射面72の角度∠A,∠Bや正面側反射面71とディスペンサー底面13Aとの間の角度∠C等は、ディスペンサーX1の取り付け位置や大きさに応じて設定すればよい。
【0046】
なお、反射部材7における反射面70の構成は、上記三面鏡状に限定されず、一平面のみであってもよいし、より多角面を有するようにしてもよいし、さらに図10(A)、及に(A)の矢視図である(B)に示すように湾曲面、球面状の凹面としてもよい。
【0047】
なお、前記反射面70は、光学式センサー50が検知する波長の検知光を反射する素材により構成すればよく、その具体的素材は限定されない。例えば、赤外光であれば金属鏡面等により構成する。また、反射部材7の形状・素材等も特に限定されるものではなく、アルミ板、鉄板などを適宜屈曲して反射面7と一体的とした構造、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂を適宜の形状に成型した後、アルミ泊などの金属シートや金属板を貼付、設置して反射面70をした構造等、適宜の形状・素材により形成することができる。
【0048】
また、反射部材7と筐体1とは一体的であっても別体であってもよい。反射部材7を筐体1と別体とするのであれば、反射部材7は、粘着剤、接着剤、接着テープ等によって筐体に貼付してもよいし、既知の係止機構を採用してもよい。好ましくは、筐体1と反射部材7とは別体として着脱自在とするのが望ましい。着脱自在な係止機構としては、例えば、図11に示すように、筐体1の底面13Aに係止孔13Hを形成するとともに、反射部材7にこれに係合する係合突起73を形成し、これらを係合させることで、着脱自在とするようにすればよい。もちろん、この例に限定されない。反射部材7を着脱自在とすれば、光学センサー50自体が有する検知範囲と、反射部材7によって変更された検知範囲とが選択可能になる。
【0049】
ここで、反射部材7は、必ずしも一つに限らず複数設け、それら反射部材の組み合わせて、実質的な検知範囲を画定するようにしてもよい。また、着脱自在とするならば、反射面の形状が異なる複数の反射部材を付け替えることで、異なる実質的な検知範囲を設定可能にしてもよい。例えば、上記正面反射面71と側部反射面72,72とで構成される反射面70を有する反射部材7であれば、正面反射面71と側部反射面72との角度∠A、∠B、さらに正面反射面とディスペンサーとの取り付け角度∠Cが相違する複数の反射部材7を用意し、これらを付け替えるようにすることができる。また、図10に示す例のように反射面70を曲面とするのであれば、反射面70の曲率半径の相違する複数の反射部材を付け替えるようにすることができる。これらを筐体1に取り替えて取り付け可能とすることで、検知範囲の設定の自由度が高まる。
【0050】
また、前記反射部材7は、反射面70の角度が調整可能なものとしてもよい。例えば、図12に示すように、正面反射面71と側部反射面72,72とを回転軸75を介して軸接続すれば、正面反射面71と側部反射面72との角度∠A,∠Bを調整することが可能となる。また、正面反射面71と係合突起73とを回転軸76を介して軸接続すれば、正面反射面とディスペンサー底面との角度が調整可能となる。このような、反射部材7では、ディスペンサーの取り付け位置に応じて、それらの角度を調整して、適当な検知範囲を設定することができ、利便性がより高いものとなる。
【0051】
なお、反射面70の角度調整は上記軸接続に限らず。例えば、反射部材7を塑性変形する金属材、樹脂材により構成することで、反射面70の角度を調整できるようにしてもよい。
【0052】
ここで、本発明の反射部材7によって設定する実質的な検知範囲として、好適例を例示しておくと、図13に示すように、ディスペンサー背面側下縁13aからディスペンサー下方に向けて延在させた面に投影される検知範囲面Zが、ディスペンサーの幅方向と同等又は狭く、かつディスペンサー背面側下縁から20cm以内に収めるようにするのが望ましい(当該部分を符号L1で示している)。ここで検知範囲面Zはディスペンサーをかけた壁面での検知面を指す。この範囲であると、上述のように背板部14を介して、ディスペンサーX1を壁面に設置する一般的設置態様において、最も多く想定され使用者がディスペンサーの前面側に立ち、ディスペンサーの下方に手をかざす操作態様において、設置高さに関係なく、ディスペンサー前面に立っただけ、或いは通りすぎたで意図せず誤動作することが防止され、また、手をかざした際に感度よく検知することが可能となる。
【0053】
特に、前記反射部材7によってディスペンサーの下方投影範囲の20cm下方位置までに検知範囲を収め、特にこの範囲の50〜90%を占めるようにすると検知が効果的に行えるようになる。上記範囲に設定するには、検知範囲の放射角が30〜90°の範囲の光学式センサー50を、ディスペンサー下面の幅方向中央部であって、ディスペンサーの前面から0〜10cmの位置に設け、その検知範囲のコーン軸を筐体の背面側に0〜50°傾斜する取り付ける態様として、光学センサー50より5cm以内の範囲に反射面70を位置させ、光学式センサー50自身の放射状に広がる検知範囲の一部、特にディスペンサー前面に向う範囲を反射部材7により背面側方向に屈曲させるようにすると簡易に設定することができる。
【0054】
以上のとおり本発明にかかる自動排紙のディスペンサーX1では、反射部材7を設けたことにより、光学式センサー50による実質的な検知範囲を設定することが可能となり、ディスペンサーX1のコンパクト化や設置の自由度を高まる。また、その際、光学式センサー50の受光面51を遮蔽することがないので、センサー感度を低下させることもない。
【符号の説明】
【0055】
X1…ロールペーパータオル用ディスペンサー、1…筐体、2…ロールペーパータオルのロール部分、20…ロールペーパータオル、4…排紙ローラ、5…ニップローラ、50…センサー、6…排紙口、31…腕部、32…支持部、32t…支持部先端、10…ケース本体、11…蓋体、12…天板部、13…底板部、14…背板部、15…本体側板部、16…前板部、17…蓋体側板部、18…係止凸部、19…係止凹部、60…裁断刃、30…支持部、31…腕部、32…支持体、32t…支持体の先端、40…回転軸、41…ロール、41…ロール間の間隙、42…駆動ギア、7…反射部材、70…反射面、71…正面側反射面、72…側部反射面、73…係合突起、13H…係止孔、7…遮蔽板。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検知範囲に被検知物が位置されたことを検知する光学式センサーを有し、前記光学式センサーによる被検知物の検知に応じて排紙口から所定長さのペーパータオルを自動的に排紙するロールペーパータオル用ディスペンサーであって、
前記光学式センサーによる検知波長光を反射し、かつ、前記光学式センサーに集光される範囲を画定する反射面を有する反射部材が設けられている、ことを特徴とするペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項2】
前記反射部材が着脱自在とされている請求項1記載のペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項3】
反射面の形状が異なり光学式センサーに集光される範囲が相違する複数の反射部材を有し、それらの反射部材を取り替えることにより、検知範囲が変更される、請求項2記載のペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項4】
前記反射部材は、反射面の角度調整が可能とされている請求項1〜3の何れか1項に記載のペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項5】
前記反射部材により、ディスペンサー背面側下縁からディスペンサー下方に向けて延在させた面に投影される検知範囲面が、ディスペンサー背面側下縁より20cm以内に収められている請求項1〜4の何れか1項に記載のペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項1】
検知範囲に被検知物が位置されたことを検知する光学式センサーを有し、前記光学式センサーによる被検知物の検知に応じて排紙口から所定長さのペーパータオルを自動的に排紙するロールペーパータオル用ディスペンサーであって、
前記光学式センサーによる検知波長光を反射し、かつ、前記光学式センサーに集光される範囲を画定する反射面を有する反射部材が設けられている、ことを特徴とするペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項2】
前記反射部材が着脱自在とされている請求項1記載のペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項3】
反射面の形状が異なり光学式センサーに集光される範囲が相違する複数の反射部材を有し、それらの反射部材を取り替えることにより、検知範囲が変更される、請求項2記載のペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項4】
前記反射部材は、反射面の角度調整が可能とされている請求項1〜3の何れか1項に記載のペーパータオル用ディスペンサー。
【請求項5】
前記反射部材により、ディスペンサー背面側下縁からディスペンサー下方に向けて延在させた面に投影される検知範囲面が、ディスペンサー背面側下縁より20cm以内に収められている請求項1〜4の何れか1項に記載のペーパータオル用ディスペンサー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−48690(P2013−48690A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−187824(P2011−187824)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(390029148)大王製紙株式会社 (2,041)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(390029148)大王製紙株式会社 (2,041)
[ Back to top ]