説明

ロール紙繰り出し装置

【課題】第1の駆動手段(モータ)12により回転するロール紙先端1aを剥離爪により剥離して繰り出し、搬送ローラ(24、25)により搬送して所定の処理を行うロール紙繰り出し装置において、ロール紙1の最初の繰り出しをスムーズに行えるとともに、搬送中のロール紙1のキズやジャムの発生を防ぐようにする。
【解決手段】前記剥離爪13は、後端部13aを備え、回動支点14により回動可能とし、前記剥離爪13の後端部13aを前記搬送ローラ24の回転支点と連結し、前記搬送ローラ24まで前記ロール紙1が搬送されたときは、当該ロール紙1の厚さにより前記搬送ローラ24の回転支点24aを移動させ、当該移動により前記剥離爪13の回動支点14を支点として前記剥離爪13を回動させ、前記剥離爪13をロール紙1の外周から離れるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロール紙を繰り出し、所定の処理を行うロール紙繰り出し装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、金融機関やコンビニエンスストア等に設置されている現金自動預払機などの自動取引装置では、取引明細を印字するための明細票印字部を備え、取引を終了したときにその取引明細をロール紙に印字して明細票として発行するようになっている。
【0003】
このために、自動取引装置では、ロール紙繰り出し装置を備え、セットされたロール紙の先端を剥離爪により剥離して繰り出し、搬送ガイドによりガイドしながら搬送し、印字ヘッドにより取引明細を印字し、カッタにより単票状に切断して明細票受取口に排出できるようになっている。
【0004】
そして、最初に使用されるロール紙のほかに予備ロール紙を備え、最初のロール紙を使い切ると予備ロール紙を最初のロール紙の位置に移動させて使用できるようにしたロール紙繰り出し装置もあった(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
この従来のロール紙繰り出し装置の構成を図7に示す。同図に示したように、従来のロール紙繰り出し装置は、図示しないモータ等により駆動される平ベルトプーリ9を介して矢印U方向に回転する平ベルト8を備え、ロール紙1をR方向に回転させるようになっている。
【0006】
また、繰り出したロール紙1に所定の処理を行う処理側(同図右側)との間には、ロール紙1が所定の位置から移動しないためのフレーム7と、ロール紙1の先端1aを剥離する回動支点14を有する剥離爪13と、剥離爪13が矢印Gのようにロール紙1の外周に接するように剥離爪13の後端部13aを矢印Aのように押圧するスプリング15とを備える。
【0007】
さらに、図中右側には、繰り出されたロール紙1の先端1aや後端を検出するセンサA(21)、ロール紙1を案内するガイドA(22)、図示しないモータ等により駆動されてロール紙1を矢印C方向に搬送するフィードローラA(25)と、これに対向し配置されたプレッシャローラA(24)とを備える。
【0008】
さらに、図中右側には、搬送されるロール紙1の先端1aや後端を検出するセンサB(27)と、ロール紙1を案内するガイドB(28)と、ロール紙1に取引明細を印字するサーマルヘッド30と、これに対向して配置されるプラテンローラ31と、ロール紙1を所定の長さに切るカッタ33とを備える。
【0009】
以上の構成により、従来のロール紙繰り出し装置は、図示しない制御部からロール紙1の明細票の発行指示があると、図示しないモータを駆動し、平ベルト8を矢印U方向に回転させてロール紙1を矢印R方向に回転させるとともに、フィードローラA(25)とこれに対向したプレッシャローラA(24)、プラテンローラ31を搬送方向に回転させる。
【0010】
このとき、図7(a)のように、スプリング15により矢印A方向に付勢することにより回動支点14を支点として矢印G方向に剥離爪13の先端がロール紙1に当接するようになっているので、この剥離爪13の先端にてロール紙1の先端1aが剥離される。
【0011】
そして、剥離されたロール紙1の先端1aは平ベルト8により搬送され、ガイドA(22)の隙間を通過し、センサA(21)が遮光され媒体有りが検出されると、さらに、所定の距離、ロール紙1の先端1aをフィードローラA(25)とプレッシャローラ24により搬送し、ガイドB(28)の隙間を通過する。
【0012】
そして、センサB(27)が遮光され媒体有りが検出されると、さらにロール紙1を所定の距離搬送しサーマルヘッド30により図示しない制御部からの指示により取引明細を印字し、所定の距離搬送した後に、搬送を停止し、カッタ33にてロール紙1をカットし、カットされたロール紙1を図示しない明細票受取口に排出する。
【0013】
そして、引き続き、ロール紙1を繰り出し搬送して上記明細票発行動作を繰り返し、ロール紙1がなくなりロール紙1の後端がセンサA(21)を通過し媒体なしが検出されると、ロール紙エンドと判定し、予備ロール紙がある場合は、予備ロール紙を最初のロール紙1の位置に移動させて、同様にロール紙1の繰り出しを開始し、以降同様に明細票発行動作を行うようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2010−285245号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかしながら、上記従来のロール紙繰り出し装置では、図7(a)、(b)に示したように、スプリング15により剥離爪13の後端部13aを矢印A方向に付勢し回動支点14を支点として矢印G方向に剥離爪13の先端をロール紙1の外周に当接させているため、剥離爪13の先端がロール紙1の外周に押圧されて接触した状態でR方向に回転し続け、ロール紙1の外周にキズが発生したり、ジャムが発生したりするという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、前述の課題を解決するため次の構成を採用する。すなわち、第1の駆動手段により回転するロール紙先端を剥離爪により剥離して繰り出し、搬送ローラにより搬送して所定の処理を行うロール紙繰り出し装置において、前記剥離爪は、後端部を備え、回動支点により回動可能とし、前記剥離爪の後端部を前記搬送ローラの回転支点と連結し、前記搬送ローラまで前記ロール紙が搬送されたときは、当該ロール紙の厚さにより前記搬送ローラの回転支点を移動させ、当該移動により前記剥離爪の回動支点を支点として前記剥離爪を回動させ、前記剥離爪をロール紙の外周から離れるようにした。
【0017】
或いは、別の発明では、第1の駆動手段により回転するロール紙先端を剥離爪により剥離して繰り出し、搬送ローラにより搬送して所定の処理を行うロール紙繰り出し装置において、前記剥離爪は、回動支点により回動可能とし、前記剥離爪がロール紙外周に当接する方向に付勢する付勢手段と、前記付勢手段の付勢方向とは逆方向への前記剥離爪の回動を規制するストッパと、前記剥離爪の回動支点と同軸上に備えたギヤと、トルクリミッタを介し前記ギヤと噛み合うギヤプーリと、前記ギヤプーリと噛み合う歯付きベルトと、前記歯付きベルトを駆動する第2の駆動手段と、を備え、前記第2の駆動手段を駆動しているときは、前記ストッパにより規制される位置まで前記ギヤを回転させて前記剥離爪をロール紙外周から離れる方向に回動するようにした。
【0018】
或いは、別の発明では、第1の駆動手段により回転するロール紙先端を剥離爪により剥離して繰り出し、搬送ローラにより搬送して所定の処理を行うロール紙繰り出し装置において、前記ロール紙を使い切ったときに回動して予備ロール紙に替えるロール紙移動手段を備え、前記ロール紙移動手段は、アーム部を備え、当該アーム部と、角穴を有するリンク部材とをリンク支点により連結し、前記剥離爪は、後端部を備え、回動支点により回動可能とし、前記剥離爪の後端部を前記ロール紙の外周に接するように付勢手段にて付勢され、前記剥離爪の後端部に前記リンク部材の角穴によりガイドされて当該剥離爪を回動させる力点を備え、前記ロール紙移動手段を回動しないときは、前記力点が前記角穴の端部により押され前記付勢手段の付勢力に打ち勝って、前記剥離爪を前記ロール紙の外周より離れる方向に回動するようにした。
【0019】
或いは、別の発明では、第1の駆動手段により回転するロール紙先端を剥離爪により剥離して繰り出し、搬送ローラにより搬送して所定の処理を行うロール紙繰り出し装置において、搬送路を開閉するシャッタを設け、前記シャッタは、アーム部を備え、前記剥離爪は、後端部を有し、回動支点により回動可能とし、前記剥離爪の後端部と前記アーム部の先端をリンク支点により連結し、前記シャッタを閉じているときは、前記剥離爪を前記ロール紙の外周から離れる方向に回動するようにした。
【発明の効果】
【0020】
本発明のロール紙繰り出し装置によれば以上のように構成したので、ロール紙の繰り出しをスムーズに行えるとともに、搬送中のロール紙のキズやジャムの発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施例1のロール紙繰り出し装置の構成および動作説明図である。
【図2】実施例1のロール紙繰り出し装置の動作説明図である。
【図3】実施例1のロール紙繰り出し装置の動作フローチャート図である。
【図4】実施例2のロール紙繰り出し装置の構成および動作説明図である。
【図5】実施例3のロール紙繰り出し装置の構成および動作説明図である。
【図6】実施例4のロール紙繰り出し装置の構成および動作説明図である。
【図7】従来のロール紙繰り出し装置の構成および動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係わる実施の形態例を、図面を用いて説明する。図面に共通する要素には同一の符号を付す。なお、以下の説明では、発行する媒体として、取引明細票を例として説明するが、有価証券や金券等であってもよい。
【実施例1】
【0023】
(構成)
図1は、実施例1のロール紙繰り出し装置の構成図である。なお、図1(a)はロール紙1を初めて搭載し繰り出しを開始しようとしている状態を示し、図1(b)は繰り出しを開始しプレッシャローラA(24)とフィードローラA(25)間までロール紙1の先端1aが搬送された状態を示している。
【0024】
同図に示したように、ロール紙1をセットする側(図中左側)には、最初に使用するロール紙1をR方向に回転させて繰り出す平ベルト8と、平ベルト8を矢印U方向に駆動する平ベルトプーリ9と、平ベルトプーリ9を駆動する歯付きプーリH16と、予備ロール紙2をセットしロール紙1が使い切られたときに繰出し部側に回動支点4を支点として回動させて移動させるロールシュータ3と、予備ロール紙2が保管されているかどうかを確認する確認センサ17を備える。
【0025】
また、繰り出したロール紙1に所定の処理を施す側(図中右側)には、ロール紙1が所定の位置から移動しないためのフレーム7と、矢印Tのように回転駆動し平ベルトプーリ9等を駆動させる歯付きベルト10と、歯付きベルト10を駆動するモータプーリ11と、モータプーリ11を駆動する第1の駆動手段としてのモータ12を備える。
【0026】
また、剥離爪13には、剥離爪13の回転の支点となる回動支点14と、後端部13aが設けられ、後端部13aは後述するプレッシャローラA(24)の回転支点24aに連結されている。
【0027】
さらに、同図右端の図示しない明細票受取口からの不正な操作を防止するために搬送路を開閉するシャッタ50と、このシャッタ50を駆動するソレノイド51と、剥離爪13により剥離され平ベルト8により搬送されたロール紙1の先端1aや後端を検出するセンサA(21)と、ロール紙1の搬送をガイドするガイドA(22)と、歯付きベルト10により駆動されロール紙1を矢印C方向に搬送するフィードローラA(25)と、これに対向し配置され回転支点24aを有するプレッシャローラA(24)とを備える。
【0028】
なお、シャッタ50は、特にロール紙1が有価証券や金券等の場合に不正に操作されないように、ロール紙1を搬送するときのみソレノイド51を吸引してシャッタ50を矢印B方向に移動させ搬送路を開き、搬送を停止したときはソレノイド51の吸引を解除してシャッタ50を閉じることができるようになっている。
【0029】
なお、ソレノイド51の駆動を停止したときにロール紙1に接触するシャッタ50の先端は、ロール紙1の搬送の負荷にならないようR形状などの形状とするのがよい。
【0030】
さらに図中右側には、ロール紙1の先端1aや後端を検出するセンサB(27)と、ロール紙1を案内するガイドB(28)と、図示しない制御部からの指示によりロール紙1に取引明細等の印字データを印字するサーマルヘッド30と、これに対向して配置されるプラテンローラ31と、ロール紙1を所定の長さに切るカッタ33とを備える。プラテンローラ31には歯付きベルト10を巻きつける歯付きプーリB(32)が備えられている。
【0031】
さらに図中右側には、ロール紙1の先端1aや後端を検出するセンサC(34)と、ロール紙1を案内するガイドC(35)と、モータプーリC(41)を駆動するモータC(42)と、歯付きベルトC(40)により矢印Jのように回転駆動されロール紙1を搬送するフィードローラC(38)と、これに対向し配置されたプレッシャローラC(37)とを備える。
【0032】
(動作)
以上の構成により実施例1のロール紙繰り出し装置は、以下のように動作する。この動作を前出図1および図2の動作説明図、図3の動作フローチャート図を用いて以下詳細に説明する。なお、図2(a)はロール紙1が少なくなった状態を示し、図2(b)はロール紙1がなくなり予備ロール紙2をロール紙1の位置に移動させたときの状態を示している。
【0033】
まず、図1(a)のように、最初に使用するロール紙1と予備ロール紙2をロール紙繰り出し装置にセットする(ステップS01)。
【0034】
そして、図示しない制御部からロール紙1の取引明細票の発行指示があると、モータ12を駆動し歯付きベルト10を矢印Tのように回転駆動し、歯付きプーリH(16)を介して平ベルト8を矢印U方向に駆動しロール紙1を矢印R方向に回転させるとともに、フィードローラA(25)とこれに対向したプレッシャローラA(24)とプラテンローラ31を、ロール紙1を搬送する方向(矢印C方向)に回転させる。
【0035】
このとき、ソレノイド51も駆動しシャッタ50を吸引し矢印Bに移動させ搬送路を開き、また、モータC(42)も駆動させることによりフィードローラC(38)を矢印Jのように回転させプレッシャローラC(37)もこの回転とともに回転させる(ステップS02)。
【0036】
この時点では、図1(a)のように、プレッシャローラA(24)とフィードローラA(25)間までロール紙1の先端1aが搬送されていないので、プレッシャローラA(24)は矢印F方向に作用し、その回転支点24aおよび剥離爪13の後端部13aも矢印F方向に作用するので、剥離爪13の回動支点14を支点として矢印G方向に剥離爪13先端が回動しロール紙1の外周に当接した状態となっている。
【0037】
この状態でロール紙1が矢印R方向に回転することによりロール紙1の先端1aが剥離爪13の先端にかかり剥離され、ガイドA(22)方向に繰り出される(ステップS03)。
【0038】
そして、剥離されたロール紙1の先端は、平ベルト8により搬送され、ガイドA(22)の隙間を通過し、センサA(21)を通過することによりセンサA(21)が遮光され媒体有りとして検出される(ステップS04)。
【0039】
さらに、ロール紙1の先端1aは、図1(b)のように、フィードローラA(25)とプレッシャローラ24まで搬送され、ガイドB(28)の隙間を通過し(ステップS05)、センサB(27)を通過することによりセンサB(27)が遮光され媒体有りが検出される(ステップS06)。
【0040】
このとき、ロール紙1がプレッシャローラA(24)とフィードローラA(25)間に挟持された状態となっているので、ロール紙1によりプレッシャローラA(24)がロール紙1の厚さ分だけ矢印M方向に移動しプレッシャローラA(24)の回転支点24aおよび剥離爪13の後端部13aも矢印M方向に移動し、剥離爪13が回動支点14を支点としてロール紙1の外周から離れる方向、すなわちN方向に移動する。
【0041】
そして、剥離爪13がロール紙1の外周から離れた状態で、さらにロール紙1を所定距離搬送し、サーマルヘッド30により図示しない制御部からの指示された印字データを印字する(ステップS07)。
【0042】
さらに、ロール紙1はガイドC(35)の隙間を搬送され、センサC(34)を通過しセンサC(34)が遮光され媒体有りが検出されると(ステップS08)、ロール紙1をプレッシャローラC(37)とフィードローラC(38)により所定の距離を搬送した後に(ステップS09)、モータ12とモータC(42)を停止する。
【0043】
このとき、ソレノイド51の駆動も停止し、シャッタ50を矢印E方向に移動させる(ステップS10)。なお、シャッタ50の先端はロール紙1に接触するが搬送の障害にならないようにR形状などの形状となっているので、ロール紙1は支障なく搬送される。
【0044】
そして、ロール紙1が停止すると、カッタ33を駆動しロール紙1をカットする(ステップS11)。そして、モータC(42)を駆動してロール紙1を所定距離搬送した後、モータC(42)を停止する(ステップS12、S13)。
【0045】
そして、カットされたロール紙1を顧客等が抜き取ることによりセンサC(34)が透過状態となり媒体なしが検出され、次の明細票発行の動作に移行する(ステップS14、S15)。
【0046】
そして、ロール紙1によりセンサA(21)が遮断され媒体有りが検出されたときは(ステップS16)、ロール紙1がまだ残っていると判定し、結合子1のステップS21に進み、次の明細票発行指示を待つ。
【0047】
そして、次の発行指示があるとモータ12とモータC(42)を駆動し(ステップS21)、ロール紙1を搬送し所定の印字データをサーマルヘッド30により印字する(ステップS22)。このとき、ソレノイド51も駆動しシャッタ50を吸引して矢印B方向に移動させ搬送路を開く。
【0048】
以上の動作を繰り返すことによりロール紙1は徐々にその径が小さくなり図2(a)のようになる。このときも、ロール紙1がプレッシャローラA(24)とフィードローラA(25)間に挟持されているので、ロール紙1によりプレッシャローラA(24)がロール紙1の厚さ分だけ矢印M方向に移動し、プレッシャローラA(24)の回転支点24aおよび剥離爪13の後端部13aも矢印M方向に移動し、剥離爪13は回動支点14を支点としてロール紙1の外周から離れる方向、すなわちN方向に移動したままの状態となっている。
【0049】
一方、ステップS16にて、ロール紙1がなくなり、ロール紙1の後端がセンサA(21)を通過し透過状態となり媒体なしが検出されたときは、ロール紙エンドと判定し、確認センサ17にて予備ロール紙2の有無を検出し(ステップS17)、確認センサ17が遮光し媒体ありが検出された場合は、予備ロール紙2ありと判定し、結合子3のステップS31に進み、図2(b)に示したように予備ロール紙2をロール紙1の位置に移動する動作を行う。
【0050】
すなわち、図示しない制御部の指示によりロールシュータ3を、回動支点4を支点として矢印D方向に回動させ、実線の位置に移動させる(ステップS31)。
【0051】
このロールシュータ3の回動により予備ロール紙2はロール紙1があった位置に移動し(ステップS32)、この移動により確認センサ17は透過状態となり媒体なしが検出される(ステップS33)。
【0052】
そして、前述したステップS02〜S04と同様の動作を行い、ロール紙1の先端1aがセンサA(21)を通過し遮光状態となり媒体有りが検出されると(ステップS34〜ステップS36)、図示しないモータ等によりロールシュータ5を矢印Dとは逆方向に回動しロールシュータ3を元の位置に戻す(ステップS37、S38)。
【0053】
以上のように動作させることにより、ロール紙1および予備ロール紙2の最初の繰り出しを行う動作では、剥離爪13先端をロール紙1の外周に当接させた状態とし、ロール紙1を搬送する動作では、剥離爪13先端をロール紙1の外周から離れた状態とすることができる。
【0054】
(実施例1の効果)
以上のように、実施例1のロール紙繰り出し装置によれば、第1の駆動手段により回転するロール紙先端を剥離爪により剥離して繰り出し、搬送ローラにより搬送して所定の処理を行うロール紙繰り出し装置において、前記剥離爪は、後端部を備え、回動支点により回動可能とし、前記剥離爪の後端部を前記搬送ローラの回転支点と連結し、前記搬送ローラまで前記ロール紙が搬送されたときは、当該ロール紙の厚さにより前記搬送ローラの回転支点を移動させ、当該移動により前記剥離爪の回動支点を支点として前記剥離爪を回動させ、前記剥離爪をロール紙の外周から離れるようにしたので、ロール紙の繰り出しをスムーズに行えるとともに、搬送中のロール紙のキズやジャムの発生を防ぐことができる。
【実施例2】
【0055】
(構成)
図4は、実施例2のロール紙繰り出し装置の構成図である。同図に示したように、実施例2のロール紙繰り出し装置では、剥離爪13の後端部13aを矢印A方向に付勢する付勢手段としてのスプリング15と、剥離爪13の回動支点14と同軸上に備えたギヤA(53)と、ギヤA(53)を駆動するギヤプーリB(54)と、剥離爪13のN方向の回転を規制するストッパ56と、ギヤプーリB(54)を第2の駆動手段としてのモータC(42)により駆動する歯付きベルトD(52)を備える。その他の構成は、実施例1のロール紙繰り出し装置の構成と同様であるので、簡略化のためにその詳細な説明は省略する。
【0056】
なお、ギヤプーリB(54)には矢印H方向への回転トルクを規制する図示しないトルクリミッタが内蔵されており、モータC(42)が駆動しているときは矢印A方向のスプリング15の付勢力に打ち勝ってギヤプーリB(54)により剥離爪13の矢印N方向への回動駆動力が維持されストッパ56により規制される位置に保持され、モータC(42)の駆動が停止すると、ギヤプーリB(54)への回転駆動力がなくなり、矢印A方向のスプリング15の付勢力により剥離爪13が矢印Gのように回動しロール紙1の外周に当接する構成となっている。
【0057】
以上の実施例の説明では、ギヤプーリB(54)に矢印H方向への回転トルクを規制するトルクリミッタを内蔵するように説明したが、ギヤA(53)に矢印I方向への回転トルクを規制するトルクリミッタを内蔵するようにしてもよい。また、以上の実施例の説明では、剥離爪13に後端部13aを設け、後端部13aをスプリング15で付勢しストッパ56にて回動を規制するように説明したが、図4(c)に示したように、後端部13aを設けることなく、剥離爪13の先端側をスプリング15にて付勢しストッパ56にて回動を規制するようにしてもよい。
【0058】
(動作)
以上の構成により、実施例2のロール紙繰り出し装置は、以下のように動作する。この動作を前出図4の動作説明図を用いて詳細に説明する。なお、剥離爪13の回動動作以外は実施例1の動作と同様であるので、簡略化のために同様の動作についてはその詳細な説明は省略する。また、実施例2のロール紙繰り出し装置の動作フローチャートは図3の実施例1の動作フローチャートとほぼ同様であるので、簡略化のためにこれを適宜引用して以下説明する。
【0059】
実施例2のロール紙繰り出し装置では、ステップS01にて、ロール紙1、予備ロール紙2をセットした段階では、モータC(42)は回転していないため、図4(a)のように、スプリング15の矢印A方向の付勢力により剥離爪13の先端は矢印Gのように回転しロール紙1の外周に当接した状態となっている。
【0060】
そして、この状態でステップS02にて、モータ12、ソレノイド51を駆動し、モータC(42)を駆動させると、ロール紙1の外周に当接した状態でロール紙1が繰り出され、剥離爪13の先端によりロール紙1の先端1aが剥離される。
【0061】
このとき、モータC(42)とともに回転するモータプーリC(41)と噛み合った歯付きベルトD(52)が図4(b)の矢印Sのように回転し始め、これと噛み合ったギヤプーリB(54)が矢印H方向に徐々に回転し、さらにこれと噛み合ったギヤA(53)が矢印I方向に回転する。
【0062】
この回転により剥離爪13が回動支点14を支点として矢印N方向に回動し、剥離爪13の先端がロール紙1の外周から徐々に離れる方向に回動する。そして、剥離爪13の後端部13aがストッパ56に当接する位置で停止する。
【0063】
その後も、歯付きベルトD(52)の回転によりギヤプーリB(54)が回転し、ギヤA(53)も矢印I方向に回転駆動されるが、ストッパ56により矢印N方向への回転が規制され、ギヤプーリB(54)のトルクリミッタによりプーリ部とギヤ部間がスリップした状態となり、図4(b)の状態、すなわち剥離爪13の先端がロール紙1の外周から離れた状態が維持されながら、ロール紙1の搬送が継続され、サーマルヘッド30により取引明細等の印字処理がなされ、カッタにより33により所定の長さにて切断されて明細票受取口に排出される。
【0064】
なお、以上の説明では、ステップS02にてモータ12、ソレノイド51とともにモータC(42)を回転させるように説明したが、モータ12、ソレノイド51を駆動してロール紙1を矢印R方向に回転させ、剥離爪13の先端によりロール紙先端1aを剥離し、所定の時間が経過した後に或いはロール紙1が所定の距離搬送されたことを検出したときに、モータC(42)の駆動を開始し剥離爪13を矢印N方向に回動させ、剥離爪13の先端をロール紙1の外周から離れる方向に回動するようにしてもよい。
【0065】
(実施例2の効果)
以上のように実施例2のロール紙繰り出し装置によれば、第1の駆動手段により回転するロール紙先端を剥離爪により剥離して繰り出し、搬送ローラにより搬送して所定の処理を行うロール紙繰り出し装置において、前記剥離爪は、回動支点により回動可能とし、前記剥離爪がロール紙外周に当接する方向に付勢する付勢手段と、前記付勢手段の付勢方向とは逆方向への前記剥離爪の回動を規制するストッパと、前記剥離爪の回動支点と同軸上に備えたギヤと、トルクリミッタを介し前記ギヤと噛み合うギヤプーリと、前記ギヤプーリと噛み合う歯付きベルトと、前記歯付きベルトを駆動する第2の駆動手段と、を備え、前記第2の駆動手段を駆動しているときは、前記ストッパにより規制される位置まで前記ギヤを回転させて前記剥離爪をロール紙外周から離れる方向に回動するようにしたので、ロール紙の繰り出しをスムーズに行えるとともに、搬送中のロール紙のキズやジャムの発生を防ぐことができる。
【実施例3】
【0066】
(構成)
図5は、実施例3のロール紙繰り出し装置の構成図である。なお、図5(a)はロール紙1の繰り出し後の通常の状態を示し、図5(b)はロール紙1を予備ロール紙2に交換した直後の状態を示している。
【0067】
同図に示したように、実施例3のロール紙繰り出し装置では、ロールシュータアーム部3aとリンク部材としてのリンク18と連結するリンク支点3bを備えたロール紙移動手段としてのロールシュータ3と、後端部13aと回動支点14と剥離爪13を回動させる力点13bを備えた剥離爪13と、剥離爪13をロール紙1の外周に接するように後端部13bを矢印V方向に付勢する付勢手段としてのスプリング15と、前記力点13bをガイドする角穴18aを備えロールシュータ3の回動により剥離爪13を回動させるリンク18を設けた構成となっている。
【0068】
なお、剥離爪13の力点13bとリンク18の角穴18aの位置関係は、ロールシュータ3を動作させない状態では、図5(a)の破線a部に示したように、スプリング15の矢印Vの付勢力に打ち勝って、剥離爪13の後端部13aの力点13bがリンク18の角穴18aの端部により矢印K方向に押され、剥離爪13の先端を矢印N方向に回動させるような位置関係となっている。
【0069】
その他の構成は、実施例1のロール紙繰り出し装置の構成と同様であるので、簡略化のためにその詳細な説明は省略する。
【0070】
(動作)
以上の構成により、実施例3のロール紙繰り出し装置は、以下のように動作する。この動作を前出図5の動作説明図を用いて詳細に説明する。なお、剥離爪13の回動動作以外は実施例1の動作と同様であるので、簡略化のために同様の動作についてはその詳細な説明は省略する。また、実施例3のロール紙繰り出し装置の動作フローチャートも図3の実施例1の動作フローチャートとほぼ同様であるので、簡略化のためにこれを適宜引用して以下説明する。
【0071】
実施例3のロール紙繰り出し装置は、図3のステップS16にて、ロール紙1を使い切ってロール紙1の後端がセンサA(21)を通過し透過状態となりロール紙エンドと判定し、次のステップS17にて、予備ロール紙2ありと判定すると、結合子3のステップS31に進み、予備ロール紙2をロール紙1の位置に移動する動作を行う。
【0072】
このとき、図5(a)の状態から図5(b)の状態となる。すなわち、図5(a)の状態では、スプリング15の矢印Vの付勢力に打ち勝って、剥離爪13の力点13bがリンク18の角穴18aの図中左側の端部により矢印K方向に押され、剥離爪13の先端を矢印N方向に回動させ、ロール紙1の外周から剥離爪13の先端が離れた状態となっている。
【0073】
そして、予備ロール紙2に交換するために、ステップS31〜S33にて、ロールシュータ3を、回動支点4を支点として矢印D方向に回転させると、図5(b)のように、ロールシュータアーム部3aおよび力点3bが矢印Lのように回転し、これに接続されたリンク18および角穴18aが同様に移動する。
【0074】
そして、リンク18の角穴18aが移動することにより剥離爪13の力点13bがリンク18の角穴18aの前述の端部から離れるので、剥離爪13の後端部13aがスプリング15により矢印V方向に引っ張られ、剥離爪13が回動支点14を支点として矢印G方向に回動し、ロール紙1の外周に当接する。
【0075】
そして、この状態でステップS34にて、モータ12、ソレノイド51およびモータC(42)を駆動させると、ロール紙1の外周に当接した状態でロール紙1が繰り出され、ステップS35にて、剥離爪13の先端によりロール紙1の先端1aが剥離される。
【0076】
そして、ロール紙1の先端1aが搬送され、ステップS36にて、センサA(21)を遮光し媒体有りを検出すると、ステップS37にて、ロールシュータ3を駆動し、ステップS38にて、矢印Dとは反対方向に回転させ、図5(a)の状態に戻す。
【0077】
すると、前述した様に、スプリング15の矢印Vの付勢力に打ち勝って、剥離爪13の力点13bがリンク18の角穴18aの一方端部により矢印K方向に押され、剥離爪13の先端が矢印N方向に回動し、ロール紙1の外周から剥離爪13の先端が離れた状態となり、ステップS05に進んで、ロール紙1の搬送を継続し以降の動作を同様に行う。
【0078】
(実施例3の効果)
以上のように実施例3のロール紙繰り出し装置によれば、第1の駆動手段により回転するロール紙先端を剥離爪により剥離して繰り出し、搬送ローラにより搬送して所定の処理を行うロール紙繰り出し装置において、前記ロール紙を使い切ったときに回動して予備ロール紙に替えるロール紙移動手段を備え、前記ロール紙移動手段は、アーム部を備え、当該アーム部と、角穴を有するリンク部材とをリンク支点により連結し、前記剥離爪は、後端部を備え、回動支点により回動可能とし、前記剥離爪の後端部を前記ロール紙の外周に接するように付勢手段にて付勢され、前記剥離爪の後端部に前記リンク部材の角穴によりガイドされて当該剥離爪を回動させる力点を備え、前記ロール紙移動手段を回動しないときは、前記力点が前記角穴の端部により押され前記付勢手段の付勢力に打ち勝って、前記剥離爪を前記ロール紙の外周より離れる方向に回動するようにしたので、特に、ロール紙を交換したときのロール紙の最初の繰り出しをスムーズに行えるとともに、搬送中のロール紙のキズやジャムの発生を防ぐことができる。
【実施例4】
【0079】
(構成)
図6は、実施例4のロール紙繰り出し装置の構成を示す構成図であり、図6(a)はロール紙1を繰り出した直後の状態でシャッタ50を開いた状態を示し、図6(b)はロール紙1の先端1aがセンサA(21)を通過した直後の状態でシャッタ50を閉じた状態を示す。
【0080】
同図に示したように、実施例4のロール紙繰り出し装置では、シャッタ50にシャッタアーム部50aを設け、剥離爪13の後端部13aとシャッタアーム部50aをリンク支点13cで連結した構成となっている。
【0081】
その他の構成は、実施例1のロール紙繰り出し装置の構成と同様であるので、簡略化のためにその詳細な説明は省略する。
【0082】
(動作)
以上の構成により、実施例4のロール紙繰り出し装置は、以下のように動作する。この動作を前出図6の動作説明図を用いて詳細に説明する。なお、剥離爪13の回動動作以外は実施例1の動作と同様であるので、簡略化のために同様の動作についてはその詳細な説明は省略する。また、実施例4のロール紙繰り出し装置の動作フローチャートも図3の実施例1の動作フローチャートとほぼ同様であるので、簡略化のためにこれを適宜引用して以下説明する。
【0083】
まず、図3のステップ01にて、ロール紙1や予備ロール紙2がセットされると、ステップ02のように、モータ12、ソレノイド51およびモータC(42)を駆動させてロール紙1の繰り出しを開始する。
【0084】
このとき、ソレノイド51の駆動により、シャッタ51は図6(a)のように矢印B方向に移動し、シャッタ51はオープンの状態となるとともに、シャッタ51のシャッタアーム部50aによりリンク支点13cも矢印B方向に移動するので、剥離爪13の先端は回動支点14を支点として矢印G方向に回転し、ロール紙1の外周に接した状態となる。
【0085】
そして、ステップ03にて、ロール紙1の外周に当接した状態でロール紙1が繰り出され、剥離爪13の先端によりロール紙先端が剥離される。
【0086】
そして、ステップS04にて、ロール紙1の先端1aがセンサA(21)を遮光し媒体有りが検出されると、実施例4のロール紙繰り出し装置では、ステップS10にてソレノイド51の駆動を停止するのではなく、この時点でソレノイド51の駆動を停止する。
【0087】
すると、シャッタ51は図6(b)のように矢印E方向に移動し、シャッタ51はクローズ状態となるとともに、シャッタアーム部50aによりリンク支点13cも矢印E方向に移動するので、回動支点14を支点として剥離爪13の先端は矢印N方向に回転し、ロール紙1の外周から離れる方向に回動する。
【0088】
このとき、シャッタ50の先端はロール紙1に接触するが搬送の障害にならないようにR形状となっているので、ステップS05以降の動作にて、ロール紙1は支障なく搬送され所定の印字がなされ、所定の長さでカットされ図示しない明細票受取口より排出される。
【0089】
また、ロール紙交換後のステップS34にてモータ12、ソレノイド51およびモータC(42)を駆動させてロール紙1の繰り出しを開始する場合も、図6(a)のように剥離爪13の先端をロール紙1の外周に当接させて繰り出し、ステップS35にて、剥離爪13の先端によりロール紙1の先端1aを剥離させる。
【0090】
そして、ステップS36にて、センサA(21)をロール紙1が通過し媒体有りが検出されると、実施例4のロール紙繰り出し装置では、この時点でソレノイド51の駆動を停止し、図6(b)のように剥離爪13の先端をロール紙1の外周から離れる方向に回動させ、ロール紙1の搬送を継続し以降の動作を同様に行う。
【0091】
(実施例4の効果)
以上のように実施例4のロール紙繰り出し装置によれば、第1の駆動手段により回転するロール紙先端を剥離爪により剥離して繰り出し、搬送ローラにより搬送して所定の処理を行うロール紙繰り出し装置において、搬送路を開閉するシャッタを設け、前記シャッタは、アーム部を備え、前記剥離爪は、後端部を有し、回動支点により回動可能とし、前記剥離爪の後端部と前記アーム部の先端をリンク支点により連結し、前記シャッタを閉じているときは、前記剥離爪を前記ロール紙の外周から離れる方向に回動するようにしたので、ロール紙の繰り出しをスムーズに行えるとともに、搬送中のロール紙のキズやジャムの発生を防ぐことができる。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明は、ロール紙を繰り出して所定の処理を行うロール紙繰り出し装置を備える現金自動預払機などの自動取引装置に広く用いることができる。
【符号の説明】
【0093】
1:ロール紙
1a:ロール紙先端
2:予備ロール紙
3:ロールシュータ
3a:ロールシュータアーム部
3b:力点
4:回動支点
7:フレーム
8:平ベルト
9:平ベルトプーリ
10:歯付きベルト
11:モータプーリ
12:モータ
13:剥離爪
13a:後端部
13b:力点
13c:リンク支点
14:回動支点
15:スプリング
16:歯付きプーリH
17:予備ロール紙確認センサ
18:リンク
18a:角穴
22:ガイドA
24:プレッシャローラA
24a:回転支点
25:フィードローラA
26:歯付きプーリA
27:センサB
28:ガイドB
30:サーマルヘッド
31:プラテンローラ
32:歯付きプーリB
33:カッタ
34:センサC
35:ガイドC
37:プレッシャローラC
38:フィードローラC
39:歯付きプーリC
40:歯付きベルトC
41:モータプーリC
42:モータC
50:シャッタ
50a:シャッタアーム部
51:ソレノイド
52:歯付きベルトD
53:ギヤA
54:ギヤプーリB
56:ストッパ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の駆動手段により回転するロール紙先端を剥離爪により剥離して繰り出し、搬送ローラにより搬送して所定の処理を行うロール紙繰り出し装置において、
前記剥離爪は、後端部を備え、回動支点により回動可能とし、前記剥離爪の後端部を前記搬送ローラの回転支点と連結し、
前記搬送ローラまで前記ロール紙が搬送されたときは、当該ロール紙の厚さにより前記搬送ローラの回転支点を移動させ、当該移動により前記剥離爪の回動支点を支点として前記剥離爪を回動させ、前記剥離爪をロール紙の外周から離れるようにしたことを特徴とするロール紙繰り出し装置。
【請求項2】
第1の駆動手段により回転するロール紙先端を剥離爪により剥離して繰り出し、搬送ローラにより搬送して所定の処理を行うロール紙繰り出し装置において、
前記剥離爪は、回動支点により回動可能とし、
前記剥離爪がロール紙外周に当接する方向に付勢する付勢手段と、
前記付勢手段の付勢方向とは逆方向への前記剥離爪の回動を規制するストッパと、
前記剥離爪の回動支点と同軸上に備えたギヤと、
トルクリミッタを介し前記ギヤと噛み合うギヤプーリと、
前記ギヤプーリと噛み合う歯付きベルトと、
前記歯付きベルトを駆動する第2の駆動手段と、を備え、
前記第2の駆動手段を駆動しているときは、前記ストッパにより規制される位置まで前記ギヤを回転させて前記剥離爪をロール紙外周から離れる方向に回動するようにしたことを特徴とするロール紙繰り出し装置。
【請求項3】
前記剥離爪は、後端部を備え、回動支点により回動可能とし、
前記付勢手段は、前記剥離爪がロール紙外周に当接する方向に前記剥離爪の後端部を付勢し、
前記ストッパは、前記付勢手段の付勢方向とは逆方向への前記剥離爪の後端部の回動を規制するようにしたことを特徴とする請求項2記載のロール紙繰り出し装置。
【請求項4】
前記第2の駆動手段は、所定の処理が施されたロール紙を受取口に排出する搬送ローラを駆動するモータとしたことを特徴とする請求項2記載のロール紙繰り出し装置。
【請求項5】
第1の駆動手段により回転するロール紙先端を剥離爪により剥離して繰り出し、搬送ローラにより搬送して所定の処理を行うロール紙繰り出し装置において、
前記ロール紙を使い切ったときに回動して予備ロール紙に替えるロール紙移動手段を備え、
前記ロール紙移動手段は、アーム部を備え、当該アーム部と、角穴を有するリンク部材とをリンク支点により連結し、
前記剥離爪は、後端部を備え、回動支点により回動可能とし、前記剥離爪の後端部を前記ロール紙の外周に接するように付勢手段にて付勢され、前記剥離爪の後端部に前記リンク部材の角穴によりガイドされて当該剥離爪を回動させる力点を備え、
前記ロール紙移動手段を回動しないときは、前記力点が前記角穴の端部により押され前記付勢手段の付勢力に打ち勝って、前記剥離爪を前記ロール紙の外周より離れる方向に回動するようにしたことを特徴とするロール紙繰り出し装置。
【請求項6】
第1の駆動手段により回転するロール紙先端を剥離爪により剥離して繰り出し、搬送ローラにより搬送して所定の処理を行うロール紙繰り出し装置において、
搬送路を開閉するシャッタを設け、
前記シャッタは、アーム部を備え、
前記剥離爪は、後端部を有し、回動支点により回動可能とし、
前記剥離爪の後端部と前記アーム部の先端をリンク支点により連結し、
前記シャッタを閉じているときは、前記剥離爪を前記ロール紙の外周から離れる方向に回動するようにしたことを特徴とするロール紙繰り出し装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−200883(P2012−200883A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64562(P2011−64562)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】