説明

一時的文書を処理するための装置及び文書を処理するための方法

【課題】本発明は、パターンを印刷媒体に画像化し、既に画像化されたパターンを印刷媒体から消去する、装置及び方法を提供することを目的とする。
【解決手段】文書の少なくとも1ページを照明するための走査用光源と、一時的文書の少なくとも1ページ上の画像化されたパターンを消去するための消去用光源と、を含み、前記走査用光源及び前記消去用光源は、共に前記装置の走査ヘッド上に配置されている、一時的文書を処理するための装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置及び画像装置に係り、より詳細には、情報を印刷媒体に画像化し、既に画像化された情報を印刷媒体から消去するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
情報を、1つ以上の印刷媒体上に移すコンピュータプリンタ、コピー機等の印刷装置は、すでに確立されている。しかしながら、消去可能な画像を、印刷媒体上に印刷する装置は、あまり確立されていない。容易に消去できる画像を提供する種々のマーキング製法が使用されており、画像を完全に消去するために10秒未満の期間加熱及び可視光を当てる必要がある。しかしながら、こうした製法は、周囲光にさらされると、3日間程度で退色するという欠点を有する。他の消去可能な画像マーキング製法は、より永久的な画像を印刷し、数週間から数ヶ月の寿命を有するが、消去することが困難であるという欠点を有し、完全な消去に約2分必要とする。このことは、多くの用途に対し過度に長いと一般に考えられる。
【0003】
インク不要な消去可能イメージング製剤は、フォトクロミック材料、例えばアルコキシ変性ジチエニルエテン(alkoxy modified dithienylethene)を含む。この材料の使用により、パターン化紫外線(UV)光を用いた、媒体上におけるパターンの画像化が可能となる。
【0004】
従来の消去可能な画像印刷プロセスが有する、消去の難しさに対する画像寿命という、相反する問題を克服する書換可能な印刷製剤の出現により、印刷媒体上の化学製剤に印刷し消去することに関する、他の問題が明確となるであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7,645,560号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、パターンを印刷媒体に画像化し、既に画像化されたパターンを印刷媒体から消去する、装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様は、一時的文書(transient document)を処理するための装置であって、文書の少なくとも1ページを照明するための走査用光源と、一時的文書の少なくとも1ページ上の画像化されたパターンを消去するための消去用光源と、を含み、走査用光源及び消去用光源は、共に装置の走査ヘッド上に配置されている。
【0008】
本発明の第2の態様は、第1の態様の装置であって、画像化されたパターンを有していない一時的文書ページを、少なくとも1つ格納するための、白紙ページ格納領域と、少なくとも1つの複写される文書ページを照明する走査用光源を使用して複写される文書ページを、少なくとも1つ格納するための、印刷ページ格納領域と、走査ヘッド上の消去光源を使用して消去されるパターンを有する一時的文書ページを、少なくとも1つ格納するための、消去対象ページ格納領域と、を更に含む。
【0009】
本発明の第3の態様は、文書を処理するための方法であって、画像を有する第1のページを走査ヘッドに搬送し、走査ヘッドによって出力される第1の光源によって、第1のページを照明し、第1のページを走査するために、第1の光源の照明を使用し、画像を有する第2のページを走査ヘッドに搬送し、走査ヘッドによって出力される第2の光源によって、第2のページを照明し、第2のページの画像を消去するために、第2の光源の照明を使用する、ことを含む。
【0010】
本発明の第4の態様は、第3の態様の方法であって、第1のページを走査した後に、第1のページの電子コピーをメモリに格納し、第1のページの電子コピーをメモリに格納した後に、走査ヘッドによって出力される第2の光源によって、第1のページを照明し、第1のページ上の画像を消去するために、第2の光源の照明を使用する、ことを含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】ページ上の塗布膜に画像を書き込み、塗布膜から画像を消去することを可能にする、フォトクロミック塗布膜を有する一時的文書ページの斜視図である。
【図2】図1に示されるようなページを1つ以上処理するための装置の実施の形態を示す断面図である。
【図3】発明の実施の形態の走査ヘッド及び駆動部の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、例えば、再印刷可能な化学製剤14が塗布された用紙12等の印刷媒体10を図示する。この化学製剤は、従来のインクよりも短時間で消去可能な、長持ちする画像を提供できる。用紙全体への画像の印刷は、レンズシステムを用いてマスクパターンに光を通過させることによって、1つの露光において実行でき、又、例えば、コンピュータ制御UVレーザや発光ダイオード(UV LED)を有するライトペンを使用して、連続してプリントする、又は、書き込むことで実行できる。画像の消去は、可視光、熱、及び、赤外線放射(若しくは赤外線放射によって供給される熱)の1つ以上によって、一回露光することで実行できるが、その他の消去技術も考慮できる。簡単化するために、後述する発明の実施の形態では、一時的文書を加熱するための赤外放射露光を用いた消去について説明する。しかしながら、他の消去技術もまた、種々の実施の形態の範囲内であることを理解されたい。
【0013】
塗布された媒体(本明細書中では、印刷される画像の一時的性質のために「一時的文書」と称される)は、媒体上にパターンを画像化するために、UV光に塗布膜を露光させ、印刷された画像の消去を行うために、赤外放射にパターン化された媒体を露光させる、ことが必要とされる。画像を印刷するために、製剤が塗布された媒体を、UV光に露光させる印刷装置と、画像を消去するために、その調剤に赤外放射を露光させる、別個の消去装置とが、印刷媒体の効果的な処理に使用できる。
【0014】
図2は、光発色性アルコキシ変性ジチエニルエテンが塗布された用紙等の一時的文書を走査し、画像化し、消去する多目的装置を有する、発明の実施の形態を図示する断面図である。図3は、図2の走査ヘッド及び駆動部(drive assembly)を詳述する平面図である。
【0015】
図2及び図3に示されるように、この装置は、フラットベッドスキャナ装置に見られるような、移動式走査ヘッドに対して静止位置に一時的文書が置かれるように設計されてもよい。代替する実施の形態において、走査ヘッドは、静止したままでもよく、この場合、一時的文書ページが、走査ヘッドを通過移動する。
【0016】
図2及び図3に示されるように、走査ヘッド20は、装置に印刷されたページを、白紙(blank)の一時的文書や電子ファイルに複写させることを可能にするために、前もって印刷された又は画像化されたページに、十分な照明を行う、蛍光灯、キセノンランプ、又は、多色発光ダイオード(LED)エミッタアレイ等のワイドスペクトルランプを有し得る、走査用光源(スキャンバー)22を含む。たとえば、走査用光源は、複写対象のページに照射するのに十分な明度で、約400nmから約700nm範囲の可視光波長を提供できる。走査用光源の波長及び明度は、画像化や消去ではなく、走査することを可能にするのに十分でなければならず、使用されるフォトクロミック塗布膜によって決定される。ワイドスペクトルランプを使用する実施の形態では、UV光、赤外光、及び、フォトクロミック塗布膜に対して不適切に消去したり書き込んだりする可能性のあるその他の波長、を除去するために、フィルタが用いられる。
【0017】
インク、トナー、又はフォトクロミックパターンが、電荷結合素子(CCD)、COMS撮像装置、接触型イメージセンサ(CIS)等の、スキャナ/撮像装置光検出器24によって、電子的に符号化される。CCDアレイは、例えば、ミラー(図示せず)を介して、画像から反射された光子を収集する。ワイドスペクトルランプの場合、RGBフィルタが利用可能であり、光子がグレースケールでCCD上に収集され、次に、各フィルタがページ上の特定の位置に対して使用された場合において反射される(吸収される)光子の数を分析することによって、カラーイメージが生成される。この情報から、RGBカラーマップを、結果としてカラーイメージをもたらすように形成できる。多数の異なる波長を出力するLEDアレイの場合、スペクトルが各LEDに対して狭い。LEDアレイを備えた装置においてカラーマップを構築するためには、1つ以上の赤色LEDを起動し、CCDアレイによって受け取られる反射された光子の数を、赤色深度(例えば)を計算するために分析する。このプロセスは、緑色深度、及び、青色深度を決定するために繰り返される。各波長の深度は、結果としてカラーイメージをもたらすために分析される。尚、カラー、グレースケール、又は、黒白のイメージを生成するために、多くの変形が可能であることを理解されたい。
【0018】
第2の実施の形態において、上記装置は、赤外放射によって供給される熱源や、一時的文書から印刷された画像を消去するのに十分な可視光源等の、消去用光源(erase bar)26を含む。例示的な赤外光源は、フォトクロミック塗布膜から画像を消去するのに十分な明度及び持続時間で、1100nm以上の波長を出力する、石英バルブ(石英ハロゲンヒータ)を含む。一時的文書の消去を効率よくするために、例えば、赤外光源24と走査用光源22とを同時に起動する等、1つ以上の光源が利用される。文書を消去するための時間を減少させるために、消去の間に走査用光源の明度を増やす、又は、消去時間を最小限にするために波長において最適化された赤外光源と異なる光源が、赤外光源と共に使用されてもよい。走査用光源は、一時的文書画像の退色を防止するために、走査サイクルにおいては最小の明度で出力し、画像の消去を効率よくするために、消去サイクルにおいては、走査ヘッドの明度を増加させることが望ましい。
【0019】
第3の実施の形態において、UV光源等の画像化光源(imaging bar、図示せず)は、例えば、画像を生成するのに十分な明度及び持続時間で、400nm以下の波長で光を提供する。明度、持続時間、及び、波長は、使用されるフォトクロミック塗布膜の特性によって決まる。画像化光源は、一時的文書上に所望の画像を印刷するために、光源をパターン化するライトマスクを通過してもよい、又は、画像化光源はUVレーザによって提供されるようなライトペンを含んでもよい。いずれの場合も、画像化光源は、パターン化され、文書上にパターンを印刷するために、一時的文書上において直接画像化される。一実施の形態において、画像化光源は、機械の内部にあり、例えば、プリントエンジン(図示せず)内であって、フィードトレイ28、36に近く、スキャンバーの上ではない場所に配置されてもよい。また、その他の構成であってもよい。迷光が、UV光源近くにある一時的文書を画像化しないことを確実にするために、遮光が用いられてもよい。
【0020】
また、多目的装置は、白紙ページ格納領域28を有し、これは、その後の使用に対して白紙の(画像の無い、又は、予め消去された)用紙を格納する、白紙ページ格納フィードトレイであってもよい。
【0021】
さらに、この装置は、走査及び/又は複写対象であるページを1つ以上格納するためのオリジナル(印刷された)ページ格納領域30(即ち、複写対象格納トレイ)を有してもよい。走査対象の適切な文書は、画像化された一時的文書、又は、従来のインクやトナーを用いて印刷されたページを含んでも良い。いったん文書が複写されると、複写対象格納トレイ30に戻されてもよい。複写される文書が、1つ以上のページを有する場合、各ページが複写され連続的にこのトレイに戻されてもよい。また、別例として、上記装置は、複写された後のページを受け取る複写完了済トレイ等、個別のトレイを有してもよい。
【0022】
また、多目的装置は、消去対象ページ格納領域32、例えば、消去対象格納トレイ、を有してもよい。消去対象格納トレイは、消去すべき画像を有する一時的文書を、1つ以上格納できる。十分な警告手段を備えた個別の消去トレイは、複写対象の文書を偶発的に消去すること軽減できる。この設計は、消去対象トレイからの消去を可能とし、複写対象トレイからの消去を不可能にする。別例では、複写対象トレイ及び消去対象トレイの双方として機能する単一のトレイも想定される。いったん用紙が消去されると、これらは消去対象格納領域32に戻されたり、個々の消去対象紙出力トレイ34に戻されたり、あるいはその後の複写の際に直ちに再利用するために、フィードトレイ36に戻されてもよい。
【0023】
さらに、上記装置は、複数の文書搬送機能を実行する自動文書フィーダ(ADF)を有してもよい。たとえば、ADFは、白紙ページ格納トレイ28から画像化位置(図示せず)に白紙のページを移送する。画像化表面において、UVレーザ等の画像化光源が、白紙のページ上に画像を印刷する。次に、画像化の後に、ADFは、画像化された一時的文書を、印刷済ページ出力トレイ40等の印刷済ページ格納領域に搬送する。
【0024】
さらに、ADFは、複写対象格納トレイ30から走査表面38に印刷済みページを移送できる。走査用光源22は、印刷されたページを照明し、上記装置は、その画像を走査し、白紙の一時的文書に、又は、ファックスや電子メール用の電子ファイルに複写する。このように、本発明の実施の形態は、一体化ファックス機としても機能する。さらに、ADFは、画像化されたページを消去対象格納トレイ32から、消去用光源26によって照明される走査表面38に移送できることが好ましい。
【0025】
ページの搬送は、一組のローラを用いて実行できる。たとえば、ピックアップローラ42は、回転駆動ベルト48及びローラ50と連動し、複写対象トレイ30及び一組のローラ44、46から一枚の用紙を選択し、その用紙を走査表面38に搬送できる。同様に、消去される用紙は、駆動ベルト48及び駆動ベルトローラ50と連動してピックアップローラ52及びローラ52によって選択され、その用紙を走査表面38に搬送される。走査ヘッド20は、走査ヘッド駆動ベルトローラ58を用いてサイドレール56に沿って駆動モータ(図示せず)に接続される駆動ベルト54を有する駆動部を用いて、移動される。
【0026】
多目的装置は、例えば、ユーザ制御を可能とするタッチパッドやボタンと、ユーザ可読なセットアップ及び状態表示を有する制御パネル(図示せず)を有してもよい。
【0027】
使用時に、ユーザは、制御パネルを介して、多目的装置によって提供される多数の異なる機能から1つ(以上)の機能を選択できる。
【0028】
インクやトナー文書、又は、一時的文書等の予め印刷された文書を走査するために、例えば、ユーザは、走査すべき文書を複写対象格納トレイ30に設置し、制御パネルを介してコピー機能を選択できる。ADFは、走査ヘッド20上で印刷すべき文書を、走査表面38に移送する。ここで走査ソース22は、走査のために十分に文書を照明する。照明されたオリジナルの画像パターンは、CCDアレイ等のスキャナ・イメージャ24によって走査され、装置内のメモリ(図示せず)に格納される。
【0029】
複写された文書は、画像を走査し記憶した後に、一時的文書として印刷される場合、複写すべき文書は、複写対象トレイ30に戻される。プリントエンジンは、白紙ページを白紙ページフィーダトレイ28から画像化位置、例えばフィードトレイに近い装置内部の位置へと搬送する。オリジナルの画像パターンは、メモリから検索され、画像化光源を用いて一時的文書に画像化される。画像化は、画像を一時的文書用紙10上のフォトクロミック塗布膜14に印刷するために、画像を処理し、UVレーザ等の画像ソースを制御する、マイクロプロセッサを用いて実行される。いったん印刷されると、それぞれの一時的文書ページは、ADFによって印刷ページ出力トレイ40に搬送される。
【0030】
走査した文書を印刷することに変わって(又は、走査した文書を印刷することに加えて)、記憶されたオリジナル画像は、後で使用(ファックス送信、電子メール、又は、印刷)するためにファイルに複写、又は、例えば制御パネルを介してユーザによって供給される情報を介して、直ちにファックス送信や電子メールされてもよい。
【0031】
別の実施の形態において、装置は、複写すべき文書を走査し、走査が完了する前に、白紙の一時的文書に走査した画像の印刷を開始する。これは、本実施の形態において、走査ソース、及び、画像化ソースが、装置の異なる位置にあるため、走査の開始から複写の完了までの時間を、最小限にするためである。
【0032】
一時的文書を消去するために、ユーザは、消去すべきページを消去トレイ32に置くことができる。制御パネルから消去機能が選択された後、ADFは、ピックアップローラ54を用いてそれぞれの用紙を順番に選択し、消去すべきページを消去光源26に搬送する。そこで文書は、(例えば文書を加熱するためにIR光源26と、消去時間を最小限にするために走査用光源22を用いて)照明され、文書は消去される。消去中の走査ヘッドの運動速度は、最短時間で完全な消去を確実にするために、走査中の運動速度とは異なってもよい。文書の完全な消去を実行するのに必要な条件は、一時的文書を塗布するために使用される化学製剤によって変化する。文書が消去された後、消去されたページは、ADFによって消去対象紙出力トレイ34に搬送される、又は、個々の白紙ページフィードトレイ36や、直ちに再使用するためのフィードローラ28に戻される。
【0033】
一時的文書の昇温が、消去のための条件として使用される場合、熱効率を最大化し、一時的文書の完全な消去を実行するために必要な時間を最小限にするために、文書が消去される領域(例えば走査表面38)を隔離することが想定される。同様に、一時的文書の走査の間に、走査表面が冷却されて文書の好ましくない消去が最小限となるように冷却ユニットを有ことも想定される。このことは、消去サイクルに直ちに続く、走査サイクルに対して特に有用である。
【0034】
さらに、多目的装置が図示されたようなフラットベッドデザインを有する場合、該装置は、画像の複写、書き込み、又は、消去の間にページをサポートするためのガラス窓を有してもよい。別の実施の形態において、石英窓(クォーツウィンドウ)は、ガラス窓よりも波長伝送特性を改善する。たとえば、石英窓は。より高速に加熱し、ガラス窓よりも良く熱を保持し、これにより消去時間を最小限にできる。
【0035】
温度センサは、熱的条件が、消去サイクルの間に一時的文書を完全に消去するのに十分であることを確実にするために、使用されてもよい。また、温度センサは、走査ヘッドの領域における温度が、走査サイクル間に昇温されないことを確実にすることで、走査の際に一時的文書の好ましくない消去を防ぐためにも有用である。
【0036】
「アーカイブ」走査モードもまた意図される。このモードにおいて、ユーザは、予め画像化された一時的文書を複写対象トレイ30に設置し、制御パネルからアーカイブモードを選択する。予め画像化された一時的文書は、走査され、オリジナル画像パターンがメモリに記憶され、ファイルに書き込まれる。走査の後に、画像は、一時的文書から消去され、ページがADFによって、再使用のために消去ページトレイ34、又は、白紙ページフィードトレイ28、又は36に搬送される。特に、文書の消去が昇温によって少なくとも部分的に実行される場合、温度センサは、このモードにおいて有用となる。温度センサは、走査表面38における領域の温度が、走査前に一時的文書画像の退色を防止するために、別の一時的文書ページを走査ヘッドに搬送する前に、消去後十分に冷却されている(又は、冷却要素のよって冷却されている)ことを確実にするために使用されてもよい。
【符号の説明】
【0037】
20 走査ヘッド
22 走査用光源
24 赤外光源
26 消去用光源
28 白紙ページ格納領域
30 複写対象格納トレイ
32 消去対象格納トレイ
34 消去対象紙出力トレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書の少なくとも1ページを照明するための走査用光源と、
一時的文書の少なくとも1ページ上の画像化されたパターンを消去するための消去用光源と、
を含む、一時的文書を処理するための装置であって、
前記走査用光源及び前記消去用光源は、共に前記装置の走査ヘッド上に配置されている、
装置。
【請求項2】
画像化されたパターンを有していない一時的文書ページを、少なくとも1つ格納するための、白紙ページ格納領域と、
少なくとも1つの複写される文書ページを照明する走査用光源を使用して前記複写される文書ページを、少なくとも1つ格納するための、印刷済ページ格納領域と、
走査ヘッド上の消去光源を使用して消去されるパターンを有する一時的文書ページを、少なくとも1つ格納するための、消去対象ページ格納領域と、
を更に含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
画像を有する第1のページを走査ヘッドに搬送し、
前記走査ヘッドによって出力される第1の光源によって、前記第1のページを照明し、
前記第1のページを走査するために、前記第1の光源の照明を使用し、
画像を有する第2のページを走査ヘッドに搬送し、
前記走査ヘッドによって出力される第2の光源によって、前記第2のページを照明し、
前記第2のページの画像を消去するために、前記第2の光源の照明を使用する、
ことを含む、文書を処理するための方法。
【請求項4】
前記第1のページを走査した後に、前記第1のページの電子コピーをメモリに格納し、
前記第1のページの前記電子コピーを前記メモリに格納した後に、前記走査ヘッドによって出力される前記第2の光源によって、前記第1のページを照明し、
前記第1のページ上の画像を消去するために、前記第2の光源の照明を使用する、
ことを含む、請求項3に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−214953(P2010−214953A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−58909(P2010−58909)
【出願日】平成22年3月16日(2010.3.16)
【出願人】(596170170)ゼロックス コーポレイション (1,961)
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
【Fターム(参考)】